千両狂死郎





  • 生年月日 : 宝暦八年(1758年)十二月十四日
  • 出身地 : 江戸
  • 身長 : 五尺四寸(約164cm)
  • 体重 : 十六貫目(60kg)
  • 血ノ型 : B
  • 武器銘 : 世話女房
  • 流派: 舞闘流歌舞伎
  • 好きなもの : 大衆の前で舞った後の歓声
  • 嫌いなもの
  • 趣向 : 髪の手入れ
  • 宝物 : 自分が描かれている浮世絵
  • 尊敬する人 : 亡き父親
  • 剣の道について : 生死をかけた舞台技
+
  • 特技 : 密教流膝屈伸ヒンズースクワット)
  • 平和を感じるとき : 人間の血潮が美しく飛び散る瞬間
  • コンプレックス : 前座長(父親)に歌舞伎で勝ったと感じたことがない
  • 好みのタイプ ナイスバディでセクシーダイナイマイツな欧米人(~『天』)
                               日本人からは想像も出来ぬ見事な三体数を誇る欧米人(『零』~)
  • 家族構成 : 27歳のとき父親と死別
  • 現代での彼らは……? : 新劇系の演出家
『斬』時代の衣装のイラストは こちら

「狂死郎歌舞伎、始ぃ~まりィ!」

+ 担当声優
稲毛一弘(現・Kay稲毛)
『初代』
三ツ矢雄二
『破天降魔の章』
モンスター前塚(現・前塚あつし)
『真』~『零SP』『閃』。六番勝負版『剣サム』オプション、『令サム』
増岡太郎
『剣サム』

サムライスピリッツ』のキャラクター。「せんりょう きょうしろう」と読む。『初代』から登場し、『ポリサム』を除く全ての作品に出演している。
歌舞伎と剣技の融合による舞の完成を目指し、薙刀を振るって戦う江戸一流の歌舞伎役者。


設定

人気歌舞伎団の座長・狂志郎の子として生まれた彼は、
江戸の町で知らぬ者はいないとまで言われる人気役者に上り詰め、遂に狂志郎を襲名する。
その派手な姿に粋な見得は、世の浮世絵師がこぞって描いたと言われる。
ちなみに得意とする演目は「 暫(しばらく) 」と「景清」。
千両歌舞伎の座長となった狂志郎は、一度も勝ったと思った事がなかった父の歌舞伎を超えねばならぬと考え、
「剣技と歌舞伎の融合」という斬新なアイデアを打ち出す。
真剣勝負の生の緊張感を覚えるため、この時初めて薙刀を手に取った狂志郎は、みるみるうちに腕を上げるが、
しかし元来が争いを好まない温和な性格だったために、生死を賭けた本物の「死合」を体験するには至らなかった。

そんな中、師であり目標でもあった父の死が訪れる。
息子の迷いを敏感に感じ取っていた父は、今際の際でこう言い残した。
狂志郎、お前はこの父を遙かに越えた。
 剣技と歌舞伎、それは死と芸術の融合であり、死に向かう私にはその素晴らしさがはっきりと解る。
 お前の持つ究極の芸術を世に広めよ。……これからは狂死郎、千両狂死郎と改名し、広く名を轟かせるのだ
初めての称賛の言葉と、自分の進むべき道を示してくれた父の遺言に応えるべく、
狂志郎改め狂死郎は全国の強者との勝負を求める旅に出る決意を固める。
一座の者もこれに大いに賛同し、ここに戦いの場が即座に大舞台と化す、狂死郎歌舞伎が始まったのだった。
時は、初代『サムライスピリッツ』の三年前の事である。

ちなみに覇王丸とは(覇王丸は否定しているが)同じ大道芸を生業とする者同士、商売敵…
と言うよりは生まれ故郷が近いという事もあって、良き友人として気さくな関係を築いている。
歌舞伎の舞台と密接な関係にある黒子や、公儀隠密である柳生十兵衛とも親しい
(ただし十兵衛の仕える幕府は史実としても歌舞伎を取り締まる立場にあり、
 十兵衛自身もどちらかと言えば堅い性格だったため、「歌舞伎の素晴らしさが分からぬ奴」と言っている)。
また風流を解する右京さんには一方的に親近感を持っているようである。
そのためか、『天草降臨』では何故かライバル扱い。もちろん右京さん側も。え、元ライバル?知らないなぁ?
犬が嫌いなため、ガルフォードや羅刹ナコルルレラは苦手らしい。
RPG『武士道烈伝』のPS版では、その設定を活かしてガルフォードとパーティを組んだエピソードを描いたおまけシナリオがある。

基本的には無益な争いを好まない常識的な性格なのだが、「鬼」が人を斬殺する様子を見て感動するなど、
「死闘の末に人の命が散る様に美を感じる」という一点のみは常軌を逸している
(『斬紅郎無双剣』の攻略ビデオのナレーションでは、「鬼」の斬殺現場を美しいと表現した事で骸羅に怒りを向けられるも、
 「あの美しさが分からないとは不幸な奴」とあしらっている)。

+ 以下、ストーリーネタバレ注意
『真サム』ではアンブロジァの狂神化に必要な四つの魂の一つ、「白珠魂」の持ち主であったがために、羅将神ミヅキに付け狙われる。
EDではミヅキが乗っ取っていた肉体の持ち主、美州姫( びずき )(美州鬼)に「阿国」の名を与え、
罪滅ぼしのために人々に歌舞伎の素晴らしさを伝える旅に連れ出す。
隈取りを取ったミヅキそのものといった風の美州姫の事は「なかなかの美人」と評した
(ちなみにミヅキの戦闘力いろはに次ぐほど。純日本人である事を除けば好みのタイプに適っている)。
ちなみに「ネオジオフリーク」に掲載された『真』の後日談では、美州姫と恋愛感情を持つ様子も描かれている
(RPGでは主役に選べないため、残念ながら美州姫との時を超えた愛は育めなかった。ストーリー的にも結構面白くなりそうなのに…)。

が、
『斬サム』のEDにて、唐突に死が描かれた
父をも超える舞の極意を会得していると目した斬紅郎を倒したしばらく後、興奮状態にあった狂死郎は、
江戸の町で「狂死郎 漢一代記」を三日三晩舞い始める。
その凄まじい舞は客が離れ、やがて一座の楽師達が次々と倒れても延々と続き、
遂に半年後、狂死郎は舞の終わりと共にこの世を去った
その生涯は、正に「狂死郎」の名に恥じぬものであった。

…という事なのだが、正史では緋雨閑丸が斬紅郎を討ったため、
2Dサムスピでは最も時代の下り、且つ『斬』の前に稼動・発売されていた『真』では当然ながら存命している。
この事についてはパラレルでの出来事、或いは「しばらく後」が『真』の後のどちらかと考えた方がいいかも知れない。
というよりも、この狂死郎が踊りすぎて狂い死ぬというネタは、実は『真』時に没になったネタで、
あの踊りが止まらなくなって回転しながら空へ飛んでいってしまうというものであったそうだ。
さらに「200年後」というテロップを入れてニュージーランド沖で狂死郎の遺体が漁船の網にかかるというのを、
開発スタッフが半分マジでやりかけたそうである。

『零サム』のEDでは何故か突如出てきたショー・疾風によく似た人と藤堂竜白によく似た人が編み出したとされる、
風雲拳と狂死郎の歌舞伎とのまったく新しいもの対決が行われる事となった。

『剣サム』のEDでは機巧おちゃ麻呂を狂死郎一座に迎え入れ、諸国を巡り人々に舞を披露していく事になるのだが…。
その狂死郎一座のメンバーが物凄くカオスな事になっている。取り敢えず後ろ落ち着け

『サムスピ』の中でも以上のようにひときわ濃い設定やストーリー、歌舞伎感溢れる動きや毎回凝ったステージ演出など、
非常に作り込みの細かいキャラクターではあるため、知名度はあるものの日本国内では悲しいほど人気がない
理由は色々と考えられるが、まず歌舞伎そのものが現代のゲーマー層から遠い存在だったためであろうか。
しかし狂死郎が信条としている 「戦いと芸術の融合」 はそのまま『サムスピ』のコンセプトになっている部分があり、
(特に初期に顕著に見られる舞台演出的な背景、SEBGM、黒子の存在など)
常に不人気キャラと言われ続けながらも2Dサムスピでは遂に皆勤を果たしたのは、
やはりスタッフが一定以上のこだわりを狂死郎に持っていたためと思われる。
これが海外、こと欧米での話となると、最もポピュラーな日本文化のひとつである歌舞伎が強烈なインパクトとなり
低からぬ人気があるようだ。
ちなみに、『剣サム』ではイラストをよく見ると素顔は結構イケメンに描かれている。
国内でも若手のイケメン歌舞伎役者が舞台内外で人気の昨今であればもっと注目された…のかもね。


性能

薙刀の長いリーチを生かした、中間距離での差し合いを得意とするキャラ。
飛び道具も持っており、牽制や削りでちくちくと減らしつつ強斬りでの一発を狙う戦い方が強い。
必然的に待ちが基本になるが、一方で機動力や強力な連続技がなく、攻めに回ると途端に弱さが見える。
またジャンプがやたらと高く、そして遅い(所謂ティッシュ)事は武器にもなるが、時に重大な弱点にもなる。

『初代』では発生1Fの神速小足を生かしたガン待ちや、
近距離で出すと空中技なのに何故か下段判定になる垂直ジャンプ強蹴りを生かした恐怖の起き攻め二択が強力。
強キャラの一角に数えられる。
また飛び道具「風裂扇」や屈み弱斬りなどのリーチを生かした牽制、
跳び込みから「血煙曲輪」での奇襲、独楽のように回りながら跳び上がる「回転曲舞」での対空や逃げ、
炎を纏った蹴りを繰り出す「跳尾獅子」や火を噴く「火炎曲舞」での多段削りなど、多彩な技の使い分けも重要。
バックステップ中に空中技を出せたりと、ネタも意外に多い。
尖った要素はあるが全体的なバランスも良く、小技も効くため使っていて面白いキャラである。
ただ、鍔迫り合い能力が最低クラスであるため、
運が悪いと「ラウンド開始時にランダム鍔迫り合い開始」→「武器を落とされる」という流れが発生しやすいのは泣き所。
幻庵王虎と共に、しゃがみながら前後移動が可能なキャラの一人でもある。

『真』でも右京シャルロットなどと並ぶ強キャラ。
遠立ち強斬りがリーチ・威力・判定・出の速さと四拍子揃っている上に薙刀部分に喰らい判定が無いため、
この懐の深さを生かした切り返しが非常に強力。
また攻撃判定が地面すれすれにも存在するため、伏せや前転を斬る事も可能。
アンヌムツベに至っては一方的に潰せてしまえたりする
対空も垂直J強斬りや弱「回転曲舞」で安定しており、いかに相手に手を出させるかがポイントになる。
必殺技は全体的に性能は良いが隙が大きいものが多いため、主に使い道は削り。
怒り状態の持続時間が長く、攻撃力上昇率も高いが、一方で攻めに使える技がこれといって無いため、
相手に体力でリードされたままじりじりと待たれると一気に苦しくなる。
とはいえ常に優勢を保ったまま間合を維持すれば、多くのキャラに性能勝ち出来るスペックを持っている。
特にナコルルと死合った場合、前述のようにアンヌムツベを強斬りで潰せる事もあり、そこは凄惨ないじめ現場と化す。
いじめ、かっこ悪い。
CPUのナコルルですら、立ち強斬りの先端を当てるだけで勝ててしまえるからねぇ。
+ 見よ、この一方的ないじめ振りを


『斬サム』ではドットが一新され、構えから性能まで大幅な変更を受けた。
中間距離では相変わらずの強さを見せるが、連続技の弱さ、ティッシュジャンプ、
ダッシュ投げ性能の低さなどがマイナスに働き、
ことに『天サム』の羅刹ではかなり厳しい戦いを強いられる。

『零サム』ではやたらと威力が高く、逃げに使うと一部キャラは詰む「回転曲舞」をはじめ、
屈み強斬りの強力な判定、低空「血煙曲輪」による揺さぶり、
何故か異常に減る素手時のダッシュ蹴りなど壊れ気味の技をいくつか持っており、強キャラに返り咲いた。
これらの性能は『零SP』で軒並み弱体化されたものの、優秀な牽制技を持つ中間距離戦は相変わらず強く、
『初代』時同様、技の振り方が重要な使い甲斐のあるキャラになった。
ちなみに彼の絶命奥義「独壇場 "鬼の舞"」はヒットすると歌舞伎の定式幕が降り、
黒子が登場して日の丸の扇子を振るいながら応援する前で敵を切り刻み、
最後は相手の上半身を爆発させて消し飛ばした後、決めの見得を切りながら、
背景に大きく「終劇」の文字が浮かぶという、狂死郎歌舞伎の真骨頂と言える奇妙な世界を演出する。
ナコルルやリムルルにでも決めようものなら「黒子さん助けてあげて!」という切な願いが心を支配するのは、
是、人間の自然な感情と言うべきであろう。

そして『令サム』では、3DCGのグラフィックなった事で細かい装飾が増えてより華やかに。新しい秘奥義もカッコ良さに定評がある。
…ここまでは良かったのだが、さらにワザの後隙で歌舞伎らしく見得を切るという要素が追加され、一部の必殺技の後隙が大幅に増加。
特に「血煙曲輪」の見得「ででん!」は尋常じゃない後隙(着地時88F)で、多くのユーザーに深い悲しみと笑いを与えた。
それに加えて技の判定も微妙で、発売初期はぶっちぎりの最弱評価。
しかし、大幅に増えた勝利台詞や進化したグラフィックなど、ハードスペック上昇による恩恵を演出面で多く受けており、
それらと上述の深い哀しみを背負った惨状のギャップから(ネタ的な意味で)多くのファンを獲得する事に成功した。
なお、アップデートによるバランス調整の入った現在では、評価は大分回復している。


MUGENにおける千両狂死郎

+ TEAM WEAPON-X氏(ひでっぺ&MAR氏)製作 天草降臨仕様
  • TEAM WEAPON-X氏(ひでっぺ&MAR氏)製作 天草降臨仕様
infoseekがサービスを終了したので、現在は入手不可。
MUGENの『天』仕様キャラの中では珍しくアレンジがあまり見られず、
連斬、当て身、自決、怒り爆発、連ね斬り、一閃、断末奥義など、原作のシステムを違和感なく使う事が出来るが、
WIN版に対応していないため、Move系のトリガーを手直ししてやらないと正常に動作しない。詳しくはこちらを参照。
ボタンによって修羅モードと羅刹モードを使い分ける事も可能。
通常時の怒りゲージと素手状態は省略されているが(ゲージは怒り爆発中のみ表示)、
さすがに無いと厳しい空中ガード(ティッシュなので尚更)や受け身が追加。
細部まで丁寧に作り込まれており、使用アドオンや操作環境に応じた修正パッチも追加リリースされている。
製作者のこだわりが感じられる良キャラだが、残念ながらAIは搭載されておらず、ニコMUGENではあまり見かけない。

+ 大会ネタバレ
ステータス付きMUGENランセレバトルには、エドモンド本田前田慶次と歌舞伎チームを結成して参戦。
しかしランセレに徹底的に嫌われたのか、OPで紹介されて以降全く出番が来なかった。
彼らが初戦を迎えたのは、驚くなかれ104試合目、実にPart28での出来事である。
ボス含めて50チーム弱が入り乱れる大人数、MUGENのランセレは偏るものとはいえ、あまりな仕打ち……。
狂死郎が一体何をした。

MUGEN祭 大盛りシングルトーナメントでは、cafe氏が自作AIを用意して参戦。
ところがpart124で修羅モードが登場するも、編集ミスで作者とAI情報が相手側に表示されていた。
これだけなら3000近い参加者がいるこの大会では珍しくないミスだが、更に自分側の情報欄(つまり相手の情報)は空欄状態になっていた。

+ NRF氏製作 アレンジ仕様
  • NRF氏製作 アレンジ仕様
古いドットを用いたアレンジ仕様。強烈な火力やティッシュジャンプなど、昔懐かしい『サムスピ』の雰囲気は十分。
ゲージを剣気ゲージに見立てての破壊力連動、武器を手放すと基本技6ボタンチェーンや必殺技総入れ替えなど
これまでのNRF氏製サムスピキャラと同じ路線のアレンジが施されている。
AIは9段階に調整可能なものがデフォルトで存在。

待望のAI搭載済み狂死郎で、NRF氏製と言ってもコンバット越前カンチョー丸のような一般的な動画に出しづらい技は無いので安心だ。
……ただし、投げ全般がとある特殊やられに対応している為、微妙に相手を選ばされる。
まあ対応してないキャラ相手なら問題は無いし、対応してるキャラなんてそうそういないから……と思ったら本人が対応している。誰が喜ぶんだ。
あと原作同様真っ二つになる。自分が。このあたりは流石NRF氏と言う所か……。

+ 大垣氏製作 月華風アレンジ仕様
  • 大垣氏製作 月華風アレンジ仕様
月華の剣士』キャラや月華風アレンジでお馴染みの大垣氏製作。ドットは『斬』のものを使用している。
システムベースは『月華一幕』で、同作には無い開幕移動や独自の連殺斬ルートを持った剣質「舞」を使用。
剣質舞固定で力と技の選択が出来ないのは、狂死郎の通常技に斬り上げ中段として使えるモーションが存在しなかった為との事。

外部AIはお馴染みHAL氏のものが存在。原作と同じくリーチを活かした中距離での牽制を主とした戦法を取る。
通常時ではまとまったダメージを取りにいき辛いものの、
瀕死時になると乱舞奥義からの超奥義を的確に繋げてくるため牽制と一発逆転要素の合わさった戦い方が特徴。

+ モヒカン氏製作 天下一剣客伝仕様
  • モヒカン氏製作 天下一剣客伝仕様
徳川慶寅いろはも製作した氏による、『剣』仕様の狂死郎。
現在は他の2人共々小物ロダにて公開されている。
各種スピリッツも完備しており、設定で固定化する事も可能。
また、原作再現として、相手の空中喰らいからダウン~起き上がりまでステートを奪う仕様となっている。

2014年11月末の更新により、3段階にレベル調整可能なAIが搭載された。
ちなみにスピリッツは「真」「零」「剣」「祭」を想定しており、一番強いのは「祭」との事。






 「あ、絶景かな、絶景かな。

  ワシの舞に皆が見惚れておるわい」

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
凍結
削除済み

出演ストーリー

機巧デスマーチ羅将神ミヅキが作り出したコピー)


最終更新:2024年10月30日 13:00