モルフォン

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モルフォン - (2023/01/01 (日) 18:15:44) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/03/26 Sat 01:42:15
更新日:2024/02/24 Sat 13:40:12
所要時間:約 7 分で読めます





ハネのりん粉は体につくとなかなか取れない。しかもそこから毒の成分が染み込んでくる。


ポケットモンスターシリーズに初代から登場するポケモン


■データ


全国図鑑No.49
分類:どくがポケモン
英語名:Venomoth
高さ:1.5m
重さ:12.5kg
タマゴグループ:虫
性別比率:♂50♀50

タイプ:むし/どく
特性:りんぷん(技の追加効果を受けない)
  /いろめがね(自分の技が「こうかはいのひとつ」の時、ダメージを倍にする)
隠れ特性:ミラクルスキン(相手の変化技の命中率が50%を超える場合、命中率を50%にする)

HP:70
攻撃:65
防御:60
特攻:90
特防:75(初代のみ90)
素早さ:90
合計:450

努力値:特攻+1、素早さ+1

コンパンがレベル31で進化


■概要


全体的に紫がかった色をした巨大な蛾のような姿したポケモン。
その羽のりん粉には多量の毒が含まれており、羽ばたく度にそれを辺り一面に撒き散らす。
その毒の粉は皮膚に付着するとそこから染み込んで身体を蝕み、全身の感覚を狂わせて最終的に立ち上がる事もままならなくなる。
また粉の色によって効果が若干違うらしく、色が濃いと単純な毒に、薄いと麻痺の効果を持つらしい。
夜行性で街灯の光等に集まる虫を好んで捕食する。
第五世代以降ははばたき方が「小刻みにひらひらとはばたく」とものすごくリアルになり、それまでの静止画やアニメでのイメージを覆した。若干キモい。

本来はバタフリーと立ち位置が逆だったが、何らかの理由で入れ替わってしまった、という噂が存在する。
つまりコンパンの進化先がバタフリーでキャタピー・トランセルの進化先がモルフォンの予定だったらしい。
これはコンパンとバタフリー、トランセルとモルフォンのグラフィックがよく似ていたことから生まれた都市伝説である。
モルフォンの羽の形状がアゲハチョウ科のそれに似ており、
加えて初代赤緑のグラフィックではアオスジアゲハに似た模様が描かれていたことも理由に挙げられる。
そのほかでは身長・体重設定の変化が逆の方がしっくりくる。第三世代以降の特性の関係も逆の方がしっくりくる。

ただしこれはあくまでも状況証拠……というより単なるこじつけの域であり、公式からの明確な発表はない。
たびたび「ゲーフリのミスで」と説明されるが、「これじゃ面白みがないから」とわざと入れ替えたのかもしれないし、
プロトタイプ版のROMが流出したりスタッフが語ったりしない限り真相は藪の中である。

進化前のコンパンのモチーフは謎。一応分類は「こんちゅうポケモン」らしい…昆虫…?
見た目はどう見ても毛玉だが……ぶっちゃけ、モスラの顔がモチーフと言われた方がよっぽど説得力があるレベルでモチーフが謎である。
ある意味スターミーより謎のポケモン。

名前の由来はモルフォチョウだと思われるが、贔屓目に見ても両者に共通点は全くなく、
そもそもモルフォン自体は「蛾」である(上述した都市伝説を参考にすれば、むしろ初期のバタフリーの方がモルフォ蝶に近い)。
色々な意味で謎だらけなポケモンと言えよう。


■ゲームでのモルフォン


初代ではサファリゾーン等に登場する。
虫タイプと言えば序盤に登場するのが通例だが、彼の場合は中途半端に登場が遅く、能力値も微妙なためストーリー的にはかなり地味な存在。

見た目に反してひこうタイプが追加されず特性も「ふゆう」になっていないので「じしん」も普通に当たる。

主要トレーナーでは何故かエスパータイプでもないのにエスパーのジムリーダーであるナツメの手持ちになっている。
自力で「ねんりき」や「サイケこうせん」「サイコキネシス」といったエスパー技を豊富に覚えるためだろう。

またピカチュウバージョンではキョウの切り札となっている。
金銀HGSSでは娘のアンズの切り札を務める。

■対戦でのモルフォン


特攻と素早さが若干高いぐらいで総じて能力値は低め。
初代ではバタフリーの上位互換じみた能力を持っていたが、虫と毒という不遇なタイプを持つので使用者はほとんどいなかった。
まともなタイプ一致技すら与えられず、主な攻撃技は「サイコキネシス」「メガドレイン」「はかいこうせん」程度。
以降の世代でも微妙な能力な上に特殊寄りな能力を持つにも関わらず、
タイプ一致技がどちらも物理系で思うように火力を出せない等の問題点から長らくマイナーな位置に落ち着いていた。
因みにVC版第二世代対戦では「いやなおと」で「ヘドロばくだん」という等倍範囲の広い打点を強化し、「ねむりごな」「しびれごな」で相手を牽制できることから、言うほど酷いスペックではないという。

しかし第四世代からシステム変更により「ヘドロばくだん」や「シグナルビーム」が特殊技として使用可能になり、
更に特徴的な特性「いろめがね」も取得しやっと大きな個性を得た。
それでも素の能力の微妙さから、メガヤンマを筆頭とした他の強力な虫タイプ達の影に隠れがちだったが、
それまでの残念っぷりを考えると大きな躍進と言える。

「いろめがね」のおかげでほとんどの相手に等倍を取れるため攻撃範囲はさりげなく、それでいてかなり広い。
火力そのものは決して高いとは言えず、等倍でも火力不足なためか「ねむりごな」や「かなしばり」といった豊富な妨害技に頼る事も重要になってくる。
最大の壁は同じく特性が「いろめがね」で能力も高く、催眠技も使えるメガヤンマであろうか。
ただあちらがたいてい「かそく」を選ばれるということを考えれば、事実上の差別化は十分できていた。むしろ昔からドクケイルの存在を脅かすポケモンとしてよく名前が挙がっている。
このように十分な評価点があった第四世代だが、この時期はマイナーポケモン、微妙なポケモンというイメージが非常に強い。
ドクケイルが「地味に強いポケモン」と評されていたのとは対照的である。

第五世代からはあの強力な積み技「ちょうのまい」を習得。
「ちょうのまい」と「いろめがね」のシナジー効果はかなり高く、積まれるとかなり止めにくい。
他の特殊型の虫ポケ同様「むしのさざめき」を使用可能になったので積んでいる間に「みがわり」を貼られても突破できる。
また積んでも止まる相手には「ねむりごな」で無理矢理黙らせたり、「バトンタッチ」で蝶舞の効果を無駄にせず後続に任せたりなんて芸当も。
下手に積みの起点を与えると3タテされる可能性もあり、今作の「ちょうのまい」追加の影響を最も受けたポケモンと言える。

同じ「ちょうのまい」使いに虫タイプ最高峰メタのウルガモスが挙げられる。
しかし、こちらは「いろめがね」等の特性や「ねむりごな」を始めとする豊富な補助技、タイプの違いから単純劣化にはならない。
ウルガモスと比べると地味な種族値も、実は舐めて掛かってきた相手に一泡吹かせるには充分なポテンシャルを秘めていたりする。
全国のエーミール諸君には是非この子を上手く使いこなして頂きたい。

ダブルでは「スキルスワップ」で「いろめがね」を味方に渡すことができ、同じ戦法が可能なバタフリーよりも素早い。
GSルールではカイオーガの「しおふき」を通しやすくするための補助役として注目されたことも。
ちなみにモルフォンとカイオーガの素早さ種族値は同等のため、カイオーガが最速だと「スキルスワップ」→「しおふき」を安定して決められない。
このためモルフォンの性格を「おくびょう」、カイオーガを「ひかえめ」にしておく等の調整が必要だった。

「いろめがね」の影に隠れがちだが、「りんぷん」も地味に優秀。
「バトンタッチ」や「おいかぜ」によるサポートを重視する場合、怯みや素早さダウン等の行動阻害を避ける目的で使われる事がある。

隠れ特性は「ミラクルスキン」だが、相手依存なことや弱点の多いコイツには変化技より攻撃技が飛んでくることが多いこと等からあまり使えない。

ちなみに格闘1/4だが、カイリキーを始め大概の格闘タイプサブウェポンに「ストーンエッジ」を搭載しており、
対面居座りや後出しで受けをさせるのは困難だと思われがちである。
しかし、その先入観を逆手に取って「みがわり」や「ヨロギのみ」+耐久調整+「かなしばり」で強引に格闘タイプを積みの起点にする事も可能。
色々と戦略性・意外性・実用性に富んだ運用法があるのだ。

相性の良い持ち物は「ちょうのまい」を積みやすくなる「きあいのタスキ」や、「いろめがね」を活かしやすい「いのちのたま」、
サポート型で自動回復するための「くろいヘドロ」等。

めざめるパワー」は地面辺りから選択。


■ポケダンでのモルフォン


救助隊』では天空の塔や西の洞窟等の難関ダンジョンに好んで登場。
強力な部屋全体技「ぎんいろのかぜ」でこちらのHPをガリガリ削るうえ、運が悪ければ追加効果でガンガン強くなっていき、
更に近付けば「ちょうおんぱ」や「かなしばり」等で状態異常を振り撒いたりする強敵で、多くのプレーヤーを絶望に叩き落とした恐怖の毒蛾。

特にポケダン版もっと不思議のダンジョンである清らかな森ではあのパラセクトと並んで要注意モンスターとなっており、
多くのポケモン達が彼により虐殺された。
まさにポケモン本編では微妙な扱いを受けているポケモンがポケダンでは大暴れするという法則を象徴する存在となっている。

続編の『探検隊』では能力値がかなり弱体化し、登場ダンジョンも少なくなっているが、
相変わらず技のウザさは健在で多くのプレーヤーの頭を悩ませている。




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