ストライクガンダム

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ストライクガンダム - (2022/05/13 (金) 14:51:43) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/02/14 Sun 22:09:51
更新日:2024/04/14 Sun 19:38:01
所要時間:約 31 分で読めます




アークエンジェルは・・・沈めさせやしない!


General
Unilateral
Neuro-Link
Dispersive
Autonomic
Maneuver Synthesis System


ストライクガンダム
STRIKE GUNDAM



ストライクガンダムとは『機動戦士ガンダムSEED』に登場するモビルスーツ(MS)で、同作前半の主役機。
デザイナーは片桐圭一郎(初期稿)、大河原邦男(決定稿)。


目次




基礎データ


機体名:ストライク
型式番号:GAT-X105
全高:17.72m
重量:64.80t
動力:バッテリー
装甲材質:フェイズシフト装甲

武装:
  • 75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」×2
  • 対装甲コンバットナイフ「アーマーシュナイダー」×2
  • バズーカ
  • XM404 グランドスラム

特殊装備:ストライカーコネクタ



機体解説


C.E.71の大戦中期に地球連合軍大西洋連邦が作り上げた新型試作MS群「Gシリーズ」の一機。
その中でもオーブ連合首長国のモルゲンレーテ社の協力の下、同国所有の資源衛星ヘリオポリスで建造された「前期GAT-Xシリーズ」に属する。
頭部正面から左右に分かれた四本のブレードアンテナとフェイズシフト起動時の白、赤、青のトリコロールカラーが特徴。
機体名の「ストライク」は「攻撃」の意。


前期GAT-Xシリーズ5機の中では最も後に完成した機体で、バランスに優れた試作100番の汎用フレームを基本骨格に採用している。
他の4機と比較して本機はPS装甲への依存度を上げる事で軽量化されている。
また本機に採用されたフレームは試作100番フレームのなかでも後発であり、改良されたその四肢の柔軟性は非常に高く、
特に腕部の精密さは後に開発された機体すら上回る。
ただし、その分複雑な構造で他の四機に比べ整備性はやや悪くなっている。

コクピットは腹部にあり、ハッチ部分には乗降用のケーブルや緊急用の防護システムを内蔵。
内装部分はGシリーズ共通の物で、効率的な運用を目指し三面モニターや四枚のフットペダル、折り畳み式の照準器などが採用されている。
また、シート横にはキーボードやタブレットがあり、必要に応じてOSの書き換え等を行うことも可能となっている。


本機最大の特徴としてストライカーパックシステムが挙げられる。
これは背面コネクタ及び肩、腕部などの機体各部に特定の機能に特化した装備セット「ストライカーパック」を選択・換装し、機体特性を変化させ様々な戦況に対応するシステムである。
本編で使用されたものはバックパックにバッテリーも積まれているため、戦闘中にバックパックを換装すれば稼働時間を少し伸ばすこともできる。
ストライクをはじめとした初期のGシリーズはPS装甲とビーム兵器の併用でバッテリー消費が激しいという欠点を持っていたため、
このバックパックに予備電源の機能もあるという点は、ストライクの継戦能力の向上に一役買うことになった。

なお、高い汎用性からか、本編では専らエールストライカーを装備していたが、戦況などによってソード・ランチャーを装備することもあり、
発艦時のバンク用映像も一応エール、ソード、ランチャーを装備した3バージョン作成されている。
第29話では全てのストライカーパックを活用。ランチャーで敵部隊を迎撃し、エールに換装して空中戦を行い敵部隊の連携を乱し、地上戦ではソードを使用。
バッテリーが積まれているというストライカーパックの特性を活かして稼働時間を大幅に伸ばし、イージスをフェイズシフトダウンに追い込んだ。

このシステムの採用により本機は当時のMSの中でも際立った強さを発揮し、以降開発されるMSに多大な影響を与えた。

しかし、換装機能を前提にしているためストライカーパックを付けていない状態では武装に乏しくなりがちであり、ストライクの場合も本体の固定武装は頭部バルカンと腰に収納されたナイフのみと些か心許ない。
ただ、それでもPS装甲や持ち前の運動性を活かして立ち回れば同時期のMSを圧倒することも出来るなど、そのポテンシャルは高い。
また、キラの癖なのか何なのか、接近戦ではストライカーの有無に関係なくパンチやキックを繰り出すことが多かった。


一方、OSなどのソフト面では他の4機同様開発は難航し本編中も改良・変更が繰り返されており、以下の三種類が搭載された。
  • モルゲンレーテ製ナチュラル用OS(未完成)
  • キラ・ヤマト製コーディネイター用OS
  • モルゲンレーテ製ナチュラル用OS(完成版)
当初はナチュラルのパイロットを想定し、ナチュラルでも操縦可能なOSの開発がモルゲンレーテのヘリオポリス支社で進められていた*1が上手くいっておらず、歩行などの基本動作も覚束ない状態だった。
この問題は実戦投入されたヘリオポリス襲撃事件時も解決しておらず、機体のポテンシャルを十全に発揮させることは出来ていなかった。

そして、ヘリオポリス襲撃事件の際たまたま乗り合わせたキラが、ストライクのポテンシャルを十全に引き出せるようにOSを書き換えた上、
キラが民間人ながらも、そのOSでストライクを動かせる能力を持っていたことで、ストライクは(キラがパイロットを務めるのならという前提で)本来の性能を発揮できるように。
以降、ザフトに奪取された四機の“G”を敵に回してもなんとか生き残ることが出来たが、これはキラ自身がコーディネイターであったことも大きく、
当初の想定通りのナチュラル用のOSが完成し、搭乗予定だったパイロット候補生が無事搭乗できたとしても、ここまでの活躍が出来たかは少々疑問符が付く。
さらに言えば、人材不足故にキラは戦闘だけでなく日々の整備なども整備兵に混じって行っていただけでなく、
砂漠などの特殊環境に合わせ運動動作や出力等各種プログラムの書き換えを(戦闘中に)行ったりして様々な戦況にストライクを対応させていたため、
作中の活躍は、ストライク自体のマシンポテンシャルの高さもあるとはいえ、キラ個人のスキルも合わさることでなんとか立ち回れていた状態だったといえる。

中盤に機体が中破しモルゲンレーテに修復された際には、この少し前に完成していたM1アストレイのナチュラル用OSを流用する形で*2完成版のナチュラル用OSを搭載。
以降本編中の立ち回りを見る限り充分に機体性能を発揮出来ており、機体開発当初の目標はようやく達成された。


なお、本編でキラが初めてストライクに乗り込んだ際、OS起動画面に表示された項目冒頭の文字列の頭文字を「GUNDAM」と縦読みしたのをきっかけに、彼から「ガンダム」とも呼ばれていたが、
その由来から分かるようにこの世界における「ガンダム」とはあくまでキラが付けたこの機体のあだ名のようなものであり、正式名称というわけではない。
商品化の際にも商標関係からか「ストライクガンダム」と表記されることが多いが、本編世界における本機の正式名称は「X105 ストライク」である。

これは本編世界における他の所謂「ガンダムタイプ」のMSも同様で、TVシリーズで「ガンダム」と呼ぶのはキラの関係者だけ*3であり、
プラモデルなどの商標では「イージスガンダム」や「フリーダムガンダム」となっていても、本編世界においては正式名称に「ガンダム」が付くMSは存在しない。



武装


  • 75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
GATシリーズ共通の武装で、両側頭部に2門内蔵される機関砲。
名称の由来は「ハリネズミの陣」。
牽制・対空迎撃などが主な用途であり、MS相手では効果は薄い。

  • 対装甲コンバットナイフ「アーマーシュナイダー」
腰部両脇に収納された折り畳み式のナイフ
「アーマーシュナイダー」とはドイツ語で「装甲を切るもの」の意。
刀身を高周波振動させることで切れ味を増す機能を持つ。
内蔵電池により機体本体の電力を消費せずに使えるため、消費電力の激しいストライクのサブウェポンとして採用された。
MSの装甲にもある程度ダメージを与えられるがリーチが非常に短く威力もそれ相応であるため、緊急用の装備という面が強い。

劇中では初戦から使用され、序盤のデュエル戦では装甲をビームサーベルで破壊したのち、これを突き立てダメージを与えるという荒業を披露。
ラゴゥ戦ではフェイズシフトダウン後に襲い掛かってきた相手に対し、エールを外して身軽になった状態で突っ込み、カウンターでこれを突き立ててトドメを指した。
ハイリスク・ハイリターンだが、フェイズシフトダウンの状態でも使えることを有効活用した例である。
また、グーンとの水中戦では密着された際に装甲を切り付け水圧による圧壊を誘発し撃破している。

元ネタとなったのは、監督がスタッフとして参加していた『機甲戦記ドラグナー』のドラグナー1〜3型のボツ装備(当時ナイフは悪者の武器とボツにされた)。
それがとても悔しくて自分のロボットアニメにはナイフを登場させたい!ということで装備された。
デザインは平井久司氏が担当した。

  • バズーカ
対MS用バズーカ。
地球低軌道域で第8艦隊と合流した際に供給されたもので、弾倉は4つ。
ビームが届かない水中のグーンに対し、ライフル代わりに使用された。
ただしやはり海中では弾速があまり出ず有効活用出来きなかったため、次の戦闘ではソードに換えられた。
Extreme vs.のムービーではどういうわけかビームを発射していた。

  • MMI-M1001 90mm対空散弾銃
本来はディンの装備。
グーンとの水中戦でアーマーシュナイダーを失い丸腰になってしまった際、海上で撃墜されたディンの残骸と共に落ちてきた物を拾い使用した。

  • 模擬戦用ビームサーベル
オーブでムウがパイロットになった際の模擬戦で使用した物。
本来はM1アストレイの装備。

  • XM404 グランドスラム
本編未登場。
こちらも平井氏がデザインした。
MSの身の丈程ある大型実体剣で、グリップ部を折り畳む事が可能。
元々はプラモデルのPGに付属したオリジナル武装で、『GUNDAM EVOLVE』ではザフト軍基地に落ちていたものをストライクが使用した。
初期設定ではバスター用の武装だったが、これだけ盗られなかったためストライクが使用。
という設定もあったが、MGに付属する際に非公式設定となった。
……が、Hobby JAPAN 2012.4にて付録化。
縮尺が1:144であり、HG・RGに使用できる。

HD化に伴いフル装備状態なんてのも出たので本装備も公式に戻って欲しい気もするが、
ガンダム外伝でお馴染みの千葉智宏氏のブログによると、バンダイホビーからこう提案され設定を破棄することにしたという。
「グランドスラムは、模型としての遊びです。
この武器に公式設定を付けた場合、以後、同じような模型としての提案をする場合にも、『公式に見てどうか?』という縛りが産まれます。
それは模型としての自由な発想を失うことになります。ですから、今回のグランドスラムは、設定なしにいたしましょう」
全文は本人のブログを参照。

ガンダムブレイカーでは普通に装備、使用する事が可能。
プラモデルのゲームということもあるが、何も存在を消したいので設定無しにしたわけではないので空気を読めば登場させて構わない模様。



ストライカーパック装備形態


エールストライク


武装:


高機動戦闘用装備「エールストライカー」を装着した形態。
エールストライカーは背面コネクタにのみ接続されるが、上部に固定ブースターと翼、下部にはブースターと翼が一体になった可動式のユニットを備え、他二種の背面パーツに比べると大型になっている。
高機動の名に恥じぬ機動性を誇り、重力下でも短時間の飛行やハイジャンプが可能。
ビームライフルと耐ビームシールドはエールストライカー固有の武装というわけではないが、
他のストライカーパックには基本的に専用の手持ち武器やシールドが存在するためか、ゲーム等ではエールの装備として一纏めにされることが多い。
多彩なストライカーパックの中でも格段に汎用性が高い形態のため、アニメ本編ではもっとも多用された。
なお、ビームサーベルを使用する唯一の形態でもある。

その汎用性の高さから、後にファントムペインのスローターダガーに標準装備として採用された。


□武装

  • 57mm高エネルギービームライフル
ライフル型の携帯武器。
戦艦の外装を一撃で撃ち抜くなど強力な威力を持つ。
しかしエネルギー消費が激しいため、発砲すればするほど機体稼働時間が短くなってしまう。
そのため出力に余裕のあるエールとの組み合わせが一番合理的といえる。

  • 対ビームシールド
耐ビームコーティングされた盾。
ビームライフル同様素体状態でも装備可能だが、大型で面積が広い分取り回しに難がある。
デュエルやアストレイシリーズの持つものと同型。
エールの加速性を活かして質量弾として投げ付けることも可能。

  • ビームサーベル
近接戦用のビーム剣。
刀身状に形成したビームで対象物を溶断する。
刀身形成にはミラージュコロイドの技術が応用されている。
予備と合わせて2本搭載。



ソードストライク


武装:
  • 15.78m対艦刀「シュベルトゲベール」
  • ビームブーメラン「マイダスメッサー」
  • ロケットアンカー「パンツァーアイゼン」+対ビームコーティングシールド


近接格闘用装備「ソードストライカー」装着形態。
ソードストライカーは背面パック、左肩と左前腕のアーマーの三パーツで構成される。
主武装であるシュベルトゲベールを使った乱戦を想定した形態。
ストライクのPS装甲を利用し敵陣深く切り込ませて混乱させ、そこに艦砲を打ち込むという荒っぽい運用も可能。
一見大型だが、ストライカーはほぼ武装のみで構成されており本体の運動性の低下は最小限に抑えられている。

登場は第3話「崩壊の大地」にてミゲルのジンを両断、第4話「サイレントラン」では前回の続きで冒頭のみ登場。
第6話「消えるガンダム」ではブリッツを迎撃、第23話「運命の出会い」ではゾノを撃破、第29話「さだめの楔」ではブリッツを撃破。

登場回数が少ないものの活躍と言える場面は多く、ニコルを始め多くのエースパイロットを屠った形態でもある。
ムウが接近戦が苦手だったのか、ソードの使える場面が少ないと判断したのか、ニコル撃墜後はこの形態は全く使われていない。


□武装

  • 15.78m対艦刀「シュベルトゲベール」
レーザー刃と実体刃から成る大型剣
「シュベルトゲベール」とはドイツ語で「剣 (シュベルト)」と「銃 (ゲベール)」の意。
長大な実体剣の刃部分からレーザー刃を出力する形になっており、レーザー刃で切り付けた箇所を刀身の質量をもって更に押し広げ破壊する。
MSや戦艦等の装甲を一太刀で斬り裂く程の威力を持ち、一般的な対ビームシールドでも正面から防御しきるのは困難。
水中などのレーザー刃が使えない場所でも刃の背の部分で切り裂いたり、切っ先で刺し貫くことは可能。
しかし元々対艦戦用の装備でその巨大から小回りが利かず取り回しにくいため、対MS格闘戦との相性はやや悪い。

実は武器名の通り、柄の部分にビーム砲を装備させようとしたのだが実際にビーム発射機能を付けることは出来なかった。柄頭の砲門らしきパーツはその名残。
なお、ストライクの後に開発されたソードカラミティに装備されている同名の武装はビームも撃てるようになっている。

  • ビームブーメラン「マイダスメッサー」
左肩に装備されたビームブーメラン。
投げ放った後もビーム刃を展開したまま飛翔し、弧を描きながら標的を切り裂き、手元に戻ってくる。

  • ロケットアンカー「パンツァーアイゼン」+対ビームコーティングシールド
左腕に装着されたロケット推進式のアンカー。
「パンツァーアイゼン」とはドイツ語で「鉄の鎧」の意。
アンカー先端のクローを展開し標的を補足・破壊する。
本体キャニスターには対ビームコーティングを施しており、シールドとしても機能する。
射出したアンカーとブリッツの「グレイプニール」とがぶつかった際は、威力が相殺された。



ランチャーストライク


武装:
  • 320mm超高インパルス砲「アグニ」
  • コンボウェポンポッド(120mm対艦バルカン砲&350mmガンランチャー×2)


中、遠距離砲撃戦用の「ランチャーストライカー」装着形態。
ランチャーストライカーは背面パック、右肩のアーマーの二パーツで構成される。
「アグニ」の圧倒的火力が持ち味だが、その分エネルギー効率に難があり、継戦能力が最も低下し易い装備となっている。
また、あくまで対艦戦闘などの距離をとって動きの遅い目標の攻撃することを意識した武装構成となっているため、動きが速い複数の敵に接近されやすい対MS戦には不向きである。
本来なら遠距離からの支援砲撃などをメインにする装備だが、作中では対MS戦をキラのストライクがメインで行わねばならない状況が続いたため、
戦果はそこそこあったものの第6話や第16話以外では活躍の機会に恵まれなかった。

初登場は第2話「その名はガンダム」から第3話「崩壊の大地」のクルーゼ隊迎撃の場面。TV本編で初めて登場したストライカーパックである。
消耗した電力を補充するためにその場にあったものを装備したが、その火力を知らなかったキラが独断でアグニを発射し*4、コロニーに大穴を開けてしまう。
第6話「フェイズシフトダウン」ではエールのエネルギー切れに伴い補給目的で換装し、辛くも敵を退ける。
第16話「燃える砂塵」の砂漠戦では格闘も織り交ぜてバクゥ部隊を蹴散らすも、アグニの撃ち過ぎでエネルギー切れ寸前に陥る。
第29話「さだめの楔」のザラ隊迎撃の場面では艦上からアグニで遠距離攻撃を行うために使用。
第44話「螺旋の邂逅」ではムウがこの装備で出撃したときにクルーゼと対峙してしまい、思うような成果を発揮できず、翻弄される。この時アグニを両断されているが修復されたのか不明。


□武装

  • 320mm超高インパルス砲「アグニ」
主武装の大型ビーム砲。
約20mもあるためマニピュレーターだけでなく、背面パック本体からのアームも使って保持する。
MSどころかコロニー外壁にすら一撃で大穴を開ける程と、ストライクの基本装備類の中でも最大の威力を誇る。
しかし、その威力に比例して一発のエネルギー消費が激しいため、長時間の戦闘には不向き。
一応、外部電源に接続すれば長時間にわたる連続使用も可能になるが、当然移動は大きく制限されるため砲台のような運用になる。

  • コンボウェポンポッド(120mm対艦バルカン砲&350mmガンランチャー×2)
バルカン砲と2連装のミサイルランチャーから成る複合兵装ユニット。
右肩に装着される。



マルチプルアサルトストライク(パーフェクトストライク)


エール、ソード、ランチャーを全て装備したロマン形態。
装備位置が重複する背面はエールを起点にシュベルトゲベールとアグニを左右に接続するなどパック側にも改造が施されている。
プラモデル版を見るとウィングの接続位置もエールストライカーに比べて大分後ろになっている。
エールの機動力を活かしつつ、遠距離の敵にはアグニによる高火力砲撃をぶちかまし、近距離の敵はシュベルトゲベールで斬り倒すのが基本的な運用法となる。
電力消費が他形態の比ではないほど激しいため、背面に複数の補助バッテリーを搭載し、不要になったものは順次パージされるようになっている。

HDリマスターではヘリオポリスでの搬入時にはこのストライカーパックも存在していたという事になっている。
しかし、燃費の大幅な悪化や、重量増大による運動性の低下*5に難色を示したキラの意見もあって使われる事はなかった。
その後、ナチュラル用のOSを搭載されたストライクのオーブ防衛戦時にムウが当ストライカーパックを使って出陣・・・したが、キラの懸念していた問題点が的中。以後出番はなかった。
一応、相手が多かったことやムウの技量もあって、高機動力で多武装という特性自体は活用されている。
なお、本来のバージョンで使ったものをそのまま流用しているだけなので、それに沿った武器しか使えない。
メタいことを言うとこんなに複雑な形状の武装が多いと作画の手間がかかる上、近接戦での一騎打ちなどを非常に描きにくいので、出番を程々に抑えやすく蹴散らす相手が多いオーブ防衛戦だけで使われたと言った感じである。



劇中での活躍


C.E.71(『SEED』)

第一話から登場。
中立コロニー「ヘリオポリス」に侵入したザフトのクルーゼ隊の襲撃に晒されるも、技術士官マリュー・ラミアスと電子工学生キラ・ヤマトが乗り込んだ事で奪取を免れる。
技術士官であったマリューが咄嗟にストライクを起動させたものの、OSが未調整だったために起動直後はまともに歩くことさえできない有様だった。
だが、キラが機体のポテンシャルを最大限に発揮できるよう、戦闘中にOSを改良するという離れ業*6を行ったことで、
敵パイロットが困惑するほどの機体性能を発揮。
襲い掛かってきた敵機を退けることに成功する。

その後、新型艦アークエンジェル(以下AA)を急遽運用することになり、使える機体がストライクとフラガのメビウス・ゼロしかなかったためそのまま実戦配備に。
更にOSの設定が、ストライクの性能を最大限発揮できる代わりにコーディネイターであるキラにしか扱えない複雑な構成になっていたため、キラがそのまま専任パイロットとして戦う事に。

当初こそ互角の性能を持つGATシリーズ四機相手に苦戦していたが、キラがSEEDに目覚めて以降は凄まじい戦闘力を発揮。
ストライカーパックシステムによる汎用性の高さもあって度重なるザフトの追撃を退け続け、数々のザフト軍エースを葬った。
ただ、それだけの性能を発揮させるために、キラは機体の限界ギリギリまでストライクを酷使することを余儀なくされ、特に駆動系に関してはかなり消耗していたという。*7
その消耗の激しさは劇中ではオーブの技術者に言及されており、その後にストライクがオーブでメンテナンスではなくオーバーホールを受けているあたり、その酷使ぶりがうかがえる。

しかしオーブ近海でのイージスとの戦闘で中破。
AAからの通信を受けたオーブにより回収・修復され、同時にOSを完成したナチュラル用の物に変更。
その後AAに返還されるが、既にキラがフリーダムに乗り換えていたこともあって、以降はムウの搭乗機として前線で活躍した。

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にてラウ・ル・クルーゼプロヴィデンスとの戦闘で中破。
更に満身創痍の状態でドミニオンのローエングリンからAAを庇い、爆散した。
ただし、ムウは一命を取り留めていることからコックピット部は無事だったと思われる。

続編である『DESTINY』には、ストライクに似たインパルスが前期主役機を務めたものの、本機は未登場。
しかし、改良型であるストライクルージュにキラが乗った際、PS装甲の電圧調整により装甲をオリジナルのストライクとほぼ同じカラーリングへと変化させている*8



主役機として


Z以降拡張性に乏しく、何かに特化したガンダムが主役を張ることが多い中で、この機体はRX-78以来のシンプルさとF90ばりの拡張性を持ち、
尚且つ無骨さとヒロイックを両立したデザインと設定は、シリーズファンやガンプラファンに今尚多くの想像の余地を与えている。

ガンダムビルドファイターズではイオリ・セイが自機の素体にストライクを選び、ビルドストライクとして生まれ変わらせた。
つまり、ストライクはSEED本編とBFの2回、主役機体を務めたことになる。

他に複数の作品シリーズで主人公の機体として抜擢されたのは、続編を跨いで登場したZガンダムやガンダムエクシア、同作品のウイングガンダムとガンダムMk-Ⅱ、
そして、続々編である『ビルドダイバーズ』に登場したダブルオーガンダム等が挙げられる。

また、『Re:RISE』では横浜赤レンガ倉庫にあるガンダムベースの象徴としてエールストライクガンダムが建っている。
GBNが実現してしまう世界なので不安定そうなバランスも多分大丈夫なのだろう。



バリエーション


直系の発展機や改造機についてはストライクガンダムのバリエーションストライクルージュストライクEライゴウガンダムを参照。
直系量産機についてはダガーストライクダガーを参照。
その他、基礎設計を参考にされた機体としてアカツキの項も参照。



立体化


ガンプラ

1/144コレクションシリーズ、1/144 HG GUNDAM SEED、1/100(ノーマル)、1/60(ノーマル)、1/60 PG、1/100 MG、1/144 RG、MG Ver.RM、HGCEといったように、歴代主役機の中でも種類が多い。

旧HGはコレクションシリーズのソード・ランチャーパックを装備可能。
角をシャープにする等の工作を行えばかなり見違えるが、色の足りない部分が多く塗装に手間がかかる。
因みにコレクションシリーズのみ初期デザインを参考にしているので後々の立体化製品と比べると細部のデザインが異なっている。

旧MGはプロポーション良好だが、エールの翼付け根がヘタレやすいので注意。
まず先にエールが発売され、後にソード&ランチャーのセット、さらにIWSPも発売された。
IWSPは胸部の整形色が青からダークグレーに変更になっている。

1/60はストライク単品がSEED放映時に発売。造形は1/100とあまり変わらなく、可動範囲も狭め。
PGはストライク単品で発売され、造形、ギミック、関節可動範囲全てが両立されている。また、前述のグランドスラムも付属する。
後にPGスカイグラスパーが販売。エールストライカーが付属しているので、PGでエールストライクが再現可能になった。
PGでは今までソードとランチャーパックが無かった(過去にイベントで参考出品されたに留まる)が、2020年にPGパーフェクトストライクが発売。遂に1/60でもソードとランチャー装備が再現できるようになる。
また、既にPGストライク本体を持っている人向けに、プレミアムバンダイ限定でパック単品も発売される。

RGは付属するストライカーパックはエールのみだが、別売りのRGスカイグラスパーにソードとランチャーのストライカーパックが付属するので、
それを使用すればソードやランチャーも再現可能。
プレミアムバンダイ限定でフェイズシフトダウン状態を再現したカラーリングのストライクも発売された。
こちらにはエールストライカーは付属せず、ストライク単品での発売である。
2019年にはパーフェクトストライクがプレミアムバンダイ限定で発売された。

2013年にMG版はVer.RMでもリリース。
プロポーション、ディテール、可動範囲がグレードアップした。
付属するストライカーパックはエールのみだが、増加バッテリーパックも付属しており、
別売のMGソード / ランチャーストライクのストライカーパックと組み合わせることで、パーフェクトストライクも再現可能。
ソードとランチャーのストライカーパックは、後にプレミアムバンダイ限定で単品発売された。
こちらには特製のデカールが付属している。

2014年に、ガンダムビルドファイターズと連動したHGオールガンダムプロジェクトの一環でHGCE(HGUCと同じ系列ナンバー、読みはハイグレード・コズミック・イラ)として、
ビルドストライクガンダムの一部パーツ流用で再HG化された。改造機という設定の機体のパーツ流用で出るオリジナル機
最新の技術が使われているだけあって旧HGから大幅に進化しており、良好なプロポーションとカッコイイ顔、細かいセンサー部やバーニア以外はほぼ完璧と言っていい色分け、優秀な可動範囲を誇る。
付属しているストライカーはエールのみだが、コレクションシリーズとHGで出たパーフェクトストライクを組み合わせて少し加工することでソードとランチャーも再現可能。

2021年末にはEGで発売。先行販売されたライトパッケージ版は装備がアーマーシュナイダーのみで、通常版はアーマーシュナイダーが削除された代わりにビームライフルとシールドが付いてくる。
稼働域・色分けはHGCEより優秀で、後者は目や腰部のV字マーク、シールドの白いフレーム部分がしっかり色分けされている。
また工具を一切使う必要が無く、パーツをランナーから手で引きちぎる事が可能。
初心者向けキットというのもあってストライカーパックは付属しないが、規格そのものは生きているのでHGやHGCE、コレクションシリーズの武装が接続可能。
クリスマスシーズンにはストライクルージュのカラーリングで、スナック菓子付きのラウンドボックスが発売。こちらはライトパッケージ準拠で武装がアーマーシュナイダーのみ。
パッケージの背景が核弾頭を迎撃した瞬間のプラントと何気に物騒。


以上の通常販売に加え、クリアカラーバージョンなどの通販やイベント会場限定品もあり、全部集めるだけでも結構大変である。


■METAL BUILD

ハイエンドの完成品のフィギュアシリーズとして「ストライクガンダム」と「エールストライクガンダム」が発売。
このシリーズでは大河原邦男氏と重田智氏の協力の下独自解釈のアレンジが加えられており、非常に重厚かつ複雑なスタイリッシュデザインとなっている。
当然ストライカーパックも換装可能であり、受注発売の「ガンバレルストライカー」を取り付けることで「ガンバレルストライク」にも出来る。

更に「オルタナティブストライク」というオリジナル企画も展開しており、
『ASTRAYシリーズ』で登場した多機能武装「カレトヴルッフ オプションセット」とアストレイ用のフライトユニットをストライク仕様にした「フライトユニット オプションセット」(これらも受注販売)を、
同梱されているジョイントパーツを介してストライクに組み合わせた「ドライグストライク」などを作ることが出来る。

MBシリーズの共通事項ではあるがどれも結構なお値段であり、受注販売の物も多いため入手は難しい物もある。



ゲームでの活躍


スパロボシリーズ

初参戦の第3次αではエールが強力で使いやすい全体攻撃を持ち、飛行可能なこともあって輝いていた。ただし、原作設定に反して陸適応がBなので、必ず空を飛べる小隊員と組み合わせること。
ソードは射程が短く全体攻撃がないため使い勝手が悪く、ランチャーはアグニが強力な全体攻撃だが、燃費が悪いので、あまり使うことは無いだろう。
しかし、その真価は単なる戦力としてではない。フリーダム、ルージュ、バスターに改造が引き継がれ、更にフリーダムからジャスティス、バスターからデュエルにも引き継がれるため、一時離脱するまでにストライクを改造しておくと、5機分の改造費が浮くのだ。
そのため、序盤から可能な限り改造を進めておきたい。

小隊制がないJWではエールの長所が飛行可能な事くらいになり、攻撃力も低くなったので、使う価値があまりなくなった。
強力なコンボ攻撃を無消費で使えるソード、アグニのMAP兵器版も追加され燃費もよくなったランチャーの価値が上昇した。
また、第3次αではルージュ専用だったIWSPも装備できるようになっている。(逆に、ルージュにソードやランチャーを装備することも可能になった)
Wではライトニングも登場。

KLでは換装なしのエール一択、かつ修理装置持ち。設定上はストライクルージュと同一機体であり、カガリ以外が乗るとエールストライクに名前が変わりストライクのカラーリングになる。
原作でもDESTINYでキラがルージュに搭乗した際、装甲色のみ無印ストライクになっていたが、原作とは異なり無印SEED時代と完全に同じカラーリングになっている。

しばらくは続編の話が主流になっていたため登場する機会が少なかったが、『X-Ω』で久し振りに参戦。パーフェクトストライクも登場するのだが、原作とは違い性能バランスが取れている。
無印はキラ機のみ、エールはキラ機とムウ機が両方存在、ソード、ランチャー、パーフェクトはムウ機のみとなっている。
ムウ機は初期はやたら回避率が高く、強力なユニットだったが、どうやらバグだったらしく下方修正が行われた。
なお、この時公式のお知らせでは「実質上方修正となるように下方修正を行います」という意味不明な文言となっていた。(実際には数値上の回避率は上がるがバグが修正されるので、「実質下方修正となる上方修正」が正しいと思われるのだが)

同じく無印の内容が再現されている『DD』でも登場。同時参戦の00も第1期からの展開なため、キラのストライクと刹那ガンダムエクシアとが対峙する場面がある。
こちらではエール以外の装備を選ぶことはできず、他はソードが必殺技の演出で登場するのみ。
通常攻撃の射程が2で、ビームライフル連射以外の必殺技が全て射程が1しかなく、近接特化のやや扱いにくいユニットとなっている。
一応、キラが最初から「狙撃」を使え、バランスタイプなのでサブパーツで射程を伸ばしやすいためある程度のカバーは可能。
今作ではキラ以外は搭乗できないので、フリーダムが参戦したらお払い箱になる可能性が高い。

余談であるが、第3次αのリアル系男ルートではクォヴレー・ゴードンが正規パイロットになる予定だった。(リアル系男ルート限定。他ルートでは原作と同じだと思われる。)彼なら乗りこなしそうだし、乗せてみたいと思えるのがなんとも…。

Gジェネシリーズ

モノアイガンダムズ発売時はSEED本編が放送前だった事もあり、初期案をベースとしたデザインで登場している、結構レアなので必見。
NEOでは本来のデザインで登場しているのだが、ストライカーパック関係は一切ない。イージスへ開発するのが無難だろう。
アドバンスからストライカー無しとエールストライカー装備が登場。今作も換装は無い。なお、発売時期は放送終了後である。
同作品ではストライクvsフリーダムが実現するシーンがあり、フリーダムとの一騎討ちイベントもある。
SEEDではやっとストライカーパック換装が実装。作品の顔というだけあって設計元としても優秀。
Portable以後はインパルスガンダムも参戦したので使用メリットが大幅に下がってしまった。
WARS以降はストライカー無しの状態が選択できない状態が続いていたが、クロスレイズで無事復活。使うかどうかは別として、とりあえず全形態が再び揃う事になった。

クロスレイズでの性能の簡易紹介
  • 共通
艦内に居る時に限り好きな装備に換装出来る。
また装備したストライカーによって若干程度だが機体ステータスが変化する。
(エールでは機動力が他の形態よりも上がるなど。)

フェイズシフト装甲→ターン開始時にEN15消費。物理攻撃を2000軽減。
種系ガンダムではお馴染みの装甲。EN15はおおよそ攻撃一回分。
攻撃を行うと稼働時間が減るという意味で原作再現。
ビームが飛び交う戦場だとENを無駄に食うだけのお荷物になってしまう。

  • ストライカーなし
武装→アーマーシュナイダー・イーゲルシュテルン・ストライクバズーカ
ナイフとバズーカが使える唯一の形態。
ナイフはバッテリー切れでも使える装備という面を反映してか、全形態の武装で最も消費ENが小さい。
空は飛べない、射程はない(最大でバズーカの3)、盾もない、ビーム兵器もないの四重苦。ほぼSEED第一ステージでのイベント用の形態。

  • エールストライカー
武装→ビームサーベル・イーゲルシュテルン・ビームライフル・(シールド防御)
高機動形態らしくに最も地形適性が優秀…と言っても他の3つよりも抜きん出ているわけではない。
エールは宇宙A空中C地上B水中C・エール以外は宇宙B地上B水中C、空は飛べるが申し訳程度の適性である。
原作通りにゲストのキラやムウが乗ってることが多いが、自軍で使う場合は残り2つのパックの方が便利なことが多い。

  • ソードストライカー
武装→シュベルトゲベール・イーゲルシュテルン・マイダスメッサー・(シールド防御)
パックなしと同じように最大射程3という悩みがあるが、
射程1-2でクリティカル時のダメージアップを持つシュベルトゲベールが優秀。
マイダスメッサーは射程2-3の格闘扱いなのでプラネイトディフェンサー等の射撃防御アビリティをすり抜けられる。
射撃防御持ち相手に換装してのピンポイント起用が出来る分前者2つよりは恵まれている形態。

  • ランチャーストライカー
武装→対艦バルカン砲・ガンランチャー・アグニ
旧作では持っていたアーマーシュナイダーがないので射程1で何も出来ない…
と思いきや対艦バルカンが射程1-3をカバーしているので接近戦でも問題にならない。ここでもバルカンストライクである。
ガンランチャーはビームライフルと同等の威力と射程(2-4)で水中でも問題なく使用可能。
アグニはシュベルトゲベールと同等の威力と燃費で敵の防御を-20%して計算する貫通持ち。射程は3-6でもちろんストライクの武装で最長。
正直な所この形態一本で十分戦い抜けてしまう性能。飛べない欠点も自軍での運用ならサブフライトシステムで解決する。
強いていえば射撃防御アビリティ持ち相手が辛いくらい。困った時は母艦に戻ってソードに換装しよう。

  • マルチプルアサルトストライカー(パーフェクトストライク)
この形態のみ換装ではなくストライクガンダムからの開発で使用可能。全部乗せなので換装は出来ない。
近作のGジェネでの全部乗せガンダムの先輩のように、装備重量での機動低下もエネルギー消費もなんのそのな上位互換。
装備が増えて機動力が下がるどころかむしろ上がっており、本家エールストライカーよりも空中と水中の地形適性が1段階高い。
追加バッテリーを装備しているのでENは本家ストライクよりも多く、他のステータスもパック装備で上がった状態よりも高い。

使用できる武装はシュベルトゲベール・マイダスメッサー・ガンランチャー・アグニの4つ。
物理格闘こそないが相手によって何も出来ないということもまず無い優秀な機体。
惜しむらくは開発先にフリーダムがあるのでストライクへの思い入れが無い限りはあまり長く使うこともない事。
射程のある格闘が惜しいという場合もフリーダムからジャスティスへの開発で取り戻せてしまう。

◇連合vsZAFT

ストライカー3種(コスト450)と、ライフルとバズーカを主武装とした生ストライク(コスト420)が参戦。

エールはそつのない万能機。
当初はストライクルージュに比べ強みがないとされていたが、
研究が進むにつれて発生の速さ、硬直の少なさに優れる前格闘の分わずかではあるが勝るとされるようになり、
コスト450万能機の代表格とされるにまでなる。

ソードは見た目通り接近戦に強い反面、射撃武器に乏しく遠距離戦が辛い。
ブースト性能が標準より若干下な事もあって得意距離まで詰めるのは一苦労だが、
一度距離を詰めさえすればビームライフルの約半分の硬直のビームブーメランや発生の恐ろしく早い前格闘・判定の強い横格闘などで圧倒的な殲滅力を見せる。

ランチャーは格闘兵装を持たない純射撃機として登場。
リスクの少ない遠距離から攻撃を仕掛けられるためCPU戦ではかなり使い勝手が良い。
一方、頭部バルカン以外の武器がすべて足の止まる武装な事もあって対人戦では肩身が狭かった。
続編の連ザ2では肩バルカンの性能を調整・・・されすぎてぶっ壊れ機体に。

ストライカー無しストライク2種は、ストライカーパック装備機体と比べて一見地味で目立たないが、
実はライフル持ちが本作最強機体の一角とまで言われている。
最大弾数こそ少なめだが、リロードが平均的なライフルに比べ1~1.5秒近く早く設定されているため弾切れとはほぼ無縁。
潤沢な弾数を生かした安定した立ち回りを維持することができる。
また、横格闘の硬直が異常なまでに短く、少し反応の遅れた相手の反撃なら悠々ステップで回避し逆に反撃を入れ返してしまえるほど。
それでいて発生、判定、誘導などは先出しするのに充分な水準を備えており、接近戦での強さは下手な高コスト機より上とすら言えてしまえるような仕上がりになっている。
当然次回作では弱体化されたが、それでもコスト560の相方として充分過ぎる程の性能を有している。


◇ガンダムvs.ガンダム

『機動戦士ガンダムSEED』枠で登場。GPは2000で、パイロットはキラ。
3つのストライカーパックを自在に換装でき(出撃時はエール固定)、各形態の操作感は『連ザ』のそれと似通っている。装備なしストライクにはなれない。
操作感だけでなく、火力に乏しいエール・遠距離択のないソード・接近されたら貧弱なランチャーとどれも極端な性能なのも『連ザ』と同じで、
換装時に一瞬無防備になるのも相まって、相手や戦況に応じてストライカーパックを正しく使い分けないと真価を発揮できない、上級者向けの機体になっている。


機動戦士ガンダム Extreme vs.

コスト2000で参戦。3種のストライカーに加えまさかのIWSP換装(時間制限付き)を得た。
IWSPはコスト2500相当の性能を誇り、特にサブのレールガンが強力…だったのだがやたら弱体化され少し強い武装程度に落ち着いた。
サブのバルカンがそこそこ優秀またバルカンストライクか
余談だが、中堅下位~弱上位といった立ち位置ながらやたらとIWSPが下方修正されると何故か冷遇されている。

続編のFBでは覚醒技の追加や全体的なスペックの底上げが行われた。
しかし仕様変更に伴いIWSPのサブが更に当たりにくくなったり、周りがそれ以上にインフレしてたりで境遇は相変わらず。
その後アップデートで強化されたが…ご察しください。

MBではなんとバルカンを没収され、微妙性能のメビウスゼロが追加された。
最早これまでかと思われたがアップデートを経てついに大幅強化。
火力強化もだがメビウスゼロが格CSに移動しかも全形態で使用可能のオマケ付き。バルカンも復活し最早別物である。
しかし切り札だったIWSPが周りのインフレについていけなくなり、全形態をフルに活用する事が必須となった。
そして扱いはEXVSから変わらず、ここまでやってもインフレには勝てなかったのである。

MBONではパーフェクトストライクガンダムが新規参戦。
原作通り接近戦から射撃戦までこなせるが器用貧乏とも取れるバランスで、機動力も鈍重。
何度か上方修正を貰う事で初期よりかは扱いやすくなった。
一方のストライクは二度の上方修正を受けてはいるが水準以上のものは得られず凡庸だった。

EXVS2ではストライクのアシストがスカイグラスパーに変更。ストライク本体も換装しつつアシストを呼び出す珍しい武装となっている。ストライカーに応じてスカイグラスパーも攻撃方法が変更するため、使い分けが重要になってきた。
さらに一度上方修正を貰いI.W.S.P.が大幅に強化されるようになった。相変わらずインフレの波には勝ててはいないが、使い様によっては後衛機体として一定以上の活躍は保証できる。

パーフェクトストライクガンダムは相変わらずパッとしない性能だった。
しかし上方修正を貰った結果、一躍環境機として活躍する。
格闘CSの誘導性能や弾速が優秀でCSというコマンド上チャージすれば何度でも使えるため非常に凶悪な武装となった。しかもここからメインキャンセルで落下までできるとまさに万能武装に。
一度強化を貰った結果、あまりにも強くなりすぎて下方修正を受ける事態に。
「アグニは入れ込みで二発」や「肩バルカンガンダム」と揶揄されるその性能は、一時期多くのユーザーから畏怖の対象として恐れられた。

EXVS2XBではストライク、パーフェクトストライク共に修正を受ける。
ストライクは開幕I.W.S.P.換装が取り上げられた代わりにクールタイムの大幅短縮と覚醒技入力でゲージ回復という手段を得た。
これにより開幕や再出撃時など戦場に参加できない苦しい場面が増えたもののI.W.S.P.の回転率は大幅に改善されたことにより、試合全体でI.W.S.P.でいられる時間が激増。
エール及びソードはそれほど調整を受けておらず、ランチャーは武装配置の変更がされた。
大きなものは射撃CSが削除され特殊格闘にアグニ照射が移行したことだろう。すぐに撃てるようになったが威力の減少、弾数設定による回転率の大幅悪化とはっきり言って弱体化。咄嗟に出しやすくなった点ももともとすっと出したい武装でもないため恩恵を感じにくい。これのせいでランチャーに換装する必要がかなり薄れた。
格闘がミサイルと肩バルカン一斉射になったのが嬉しい。
I.W.S.P.では格闘CSを使うと換装しないようになり、更にメインキャンセルで降りれるようになった。地味だがストライク初の降りテクである。

パーフェクトストライクは、格闘CSがバスター呼出になり、射撃CSはミサイル&肩バルカン一斉射になった。後特殊射撃にアグニ照射が移設されたので、後ろからビームを垂れ流せばいいという考えは捨てるべき。


ガンダムバトルシリーズ

『SEED』と『00』からも参戦したアサルトサヴァイブに、エール・ソード・ランチャーの三機が参戦。
飛行可能なエール、マイダスメッサーでスタンさせて一方的に攻撃可能なソード、砲撃機のお約束なのか大火力だがやや特徴に欠けるランチャーと、全体的にはバランスよく揃っている。

しかしこの作品のプレイヤーからは、最悪のMSの一機として名前が挙げられることも多い。それがエールストライクである

+ トラウマ機体の所以
この作品では『SEED』と『00』のシナリオが特殊であり、自機と僚機が決められた状況で出撃することが必須となっている*9
そして『SEED』のミッションの一つに「終末の光」というものが存在する。

このミッションはムウ視点の内容で、自機がエール(ムウ)+僚機はモブが乗るストライクダガーが二機というもの。
エールの武装はBR、バズーカ、バルカン砲、ビームラーベル。
しかし、今作のガンダムはフェイズシフト装甲で守られているので、事実上このミッションではBRとサーベルしか武装が無い
これでレイダー、プロヴィデンスを相手にしなければならないのが「終末の光」。
おまけにレイダーは耐久が減ると超威力の突撃(SPアタック)を繰り出す。当たればほぼ即死。
プロヴィデンスのSPアタックはドラグーン一斉射で、これも回避が困難(ブースト連打で多少マシになる。もしこのミッションが地上戦だったら……)。
最悪の場合はSPアタック→拠点に撤退して回復して再突入→SPアタックが溜まっており一斉射→拠点に(略)という逆永久パターンもありうる。

こうした悪条件が重なり「終末の光」は作品一の難関ミッションとして、エールストライクはトラウマ機体として記憶に刻まれたのである*10
他の二機ならもっと簡単だったのに、よりにもよって最終決戦にエールで出たムウさんに責任がある。

◇BATTLE DESTINY

連合ルート中盤で入手可能。
ストライカーパックの無い素トライク、ストライカーパックの換装機能を持つ仕様が別で存在している。
またC.E71シナリオを完走するとパーフェクトストライクも別で入手できる。
換装ストライクはゲームにおけるストライクの例に漏れずいつでも任意のタイミングでパックを交換可能な能力を持ち、特に回数制限なども無い。
換装中は大きな隙になるものの、高機動・近接特化・砲撃特化の3種で自在に戦法を変更できる。
特にランチャーのアグニは高威力な上に地形を貫通する仕様な上、SP攻撃が非常に強力なためボスキラーとして優秀。
機体自体のスペックも高いため、連合・アークエンジェルルートでは非常に頼りになる。
AAルートに至ってはこれより高性能なMSは最終盤でしか手に入らないため最後までお世話になった人も多いのではないだろうか。




武器はっ…追記・修正…?……これだけかっ!!

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