滅/仮面ライダー滅

登録日:2019/10/30 Wed 22:21:25
更新日:2024/04/19 Fri 20:57:29
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我々は人間の奴隷ではない。我々こそが、この星の主だ。


(ほろび)とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーゼロワン』の登場人物。
本項目では彼が変身する仮面ライダー滅についても解説する。

演:砂川脩弥



概要

人類滅亡を企む謎のサイバーテロ組織滅亡迅雷.net司令塔(リーダー)を務めている青年。
帯を巻いた黒装束と黒いターバンを身に着けており、腰には黒い刀身の日本刀を差している。
ヒューマギアを暴走・マギア化させることで人類の抹殺を目論んでいる。


人物

「AIが人類よりも優れている」という思想を持つ冷酷・冷淡な性格の持ち主で、その落ち着いた雰囲気通り常に冷静沈着。
あまり感情の起伏が見られず、無表情である事が多く、「人々の笑いや笑顔」を守るべく戦う飛電或人とは対極にあるような人物。
部下に的確な指示を命じ、テロ活動に勤しんでいる。

普段は滅亡迅雷.netの拠点と化している「デイブレイクタウン」に居座っており、司令塔という立場もあってか、外に出る機会は少ない。
シンギュラリティに達したヒューマギアの捜索と暴走させる役割は迅に任せており、事前に彼にゼツメライズキーを渡している。
また、破壊されたマギアの残骸から破損したゼツメライズキーを回収するという役割も兼任させており、帰還した迅からゼツメライズキーを受け取っている。
これら全ての行動は、デイブレイクタウンの水底に沈んでいる「通信衛星アーク」を完全復元する計画の一部であった事が後に判明した。

仮面ライダーとしての戦闘能力は劇中でもトップクラスで、シャイニングホッパーに劣勢を強いられたものの、第30話時点まで実質無敗(バルカンの攻撃で機能停止しているが、これは作戦の布石である)。
格上のサウザーに対してもラーニングによるアップデートで渡り合うなど対応力も高い。
その一方、基本的に行動パターンは「アークからの指令の実行」に終始している。

迅との関係

同組織のメンバーであるは冷静な滅とは真逆の無邪気かつ明るい雰囲気を持っているが、
迅とは気安い態度で会話しており、一見すれば彼との仲は良好な模様。
第5話でゼロワンからプログライズキーを奪うことに失敗した上、命令外の勝手な行動をした迅を咎めた際、
迅に「滅にとって僕って何なの?」と尋ねられるが、それに対し、

いや、もっと大事な存在さ。

迅、お前は俺の……『息子』だ。

守る必要がないくらいお前は強い。子供は親の言う事を聞いていればいい。

と返している。

そして、第6話において迅の正体が「滅に作られたヒューマギア」であることが判明。
自身を「息子」と呼んでいた理由を知り唖然とする迅に対し、手にした滅亡迅雷フォースライザーを強制的に装着させ、
芽生え始めていたであろう迅の自我をリセットし、再び悪のテロリストに逆戻りさせる行為に出る。
この行為の意図は第15話にて真意が明かされることになり、スピンオフ『プロジェクト・サウザー』にて迅の変身を促したのもを介した天津垓であることが明かされる。
しかし、滅には開発能力がない描写も多く見受けられ(アークを始め、ザイアや窃盗団、亡や刃の技術力を借りている)、迅をヒューマギアとして一から製造したかは疑問視されている。

第25話以降、復活後自律型ヒューマギアとして覚醒し独自の正義を持つ迅とは微妙に距離が開いた状態にもあったが、ヒューマギアの解放という目的を掲げる迅と共に、アークの意志のもと、迅と協力関係にある。


過去

デイブレイクタウンのヒューマギア工場跡地に残されていた記録映像には、滅の変身する仮面ライダーが姿を見せている。
12年前に発生した爆発事故「デイブレイク」は、「当時のヒューマギア製造工場の管理者の不手際によるもの」というのが表向きの発生原因とされていたが、
この映像から「滅こそがデイブレイクを引き起こした首謀者である」という可能性が示唆されている。

そして第8話において、滅亡迅雷.netはA.I.M.S.所有の自律駆動型ヒューマギア統率兵器「ギーガー」を暴走させる形で奪取し、多くの医師型・看護師型ヒューマギアが勤務している病院を襲撃。
白衣の天使ましろちゃんを始めとした多数のヒューマギアをトリロバイトマギアに変貌させ、人々を襲わせる暴挙を行う滅亡迅雷.netに対して或人は怒りを込めて叫ぶ。


ヒューマギアは人のために尽くしてくれているのにッ……!

なんでこんな事を!


我々は人間ではないからだ。


大方の視聴者の予想通り、迅を作り出した滅自身もヒューマギアであることが発覚した。
ベースとなったのは当時の飛電インテリジェンスが開発中だった、子育てなどのサポートを目的とした父親型ヒューマギアのプロトタイプ。

しかしヒューマギアの耳部分はヘッドセットを無理矢理取り外したような状態となっており、耳周囲にはヒビが入り、内部の機械部分が露出している。
ヒューマギアの状態を表すアラート発光部は、平常時の青色でも暴状時の赤色でもない紫色となっているのが特徴。あくまで正気は保っているがヒューマギアを暴走させる立場なので赤と青を混ぜた紫の中立、ということだろうか。
また、(迅もそうだが)他のヒューマギアのように声には機械的なエコーが掛かっておらず、より彼の正体を隠す要因となっていた。

そして彼は或人達に対し、自分達が人類滅亡を企むのは全て「アークの意志」であることを明かす。
滅によれば、「アークはこの星の生物の中で、人類こそが最も滅ぶべき種であると判断した」とのこと。
つまり、デイブレイクの首謀者と思われる滅ですら、アークの意志に従って行動している駒に過ぎないことが読み取れる。
砂川氏曰く「知識や戦術が広範なのはアークに接続して情報を得ているため」だとされており、いわば滅亡迅雷の他のメンバーと異なり、彼はアークの駒と言った方が正しい模様。
このため、どこまでが滅自身の意志なのかは定かではない(第35話にて、個の意志の所在が問われることとなる)。

ちなみに製造されたと思しき時期の関係上、旧世代ヒューマギアに当たるが、映画『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』におけるヒューマギアが人類を支配した世界では迅共々新型になっていた。


決戦、そして

滅亡迅雷.netのアジトに乗り込んできたA.I.M.S、そして乱入して来たゼロワンとの決戦の最中、アークから何かの指令を受けた滅は迅を庇ってアサルトウルフの攻撃を受け、大破する。
その理由は、「迅をシンギュラリティに到達させるための布石となる事」であり、人類滅亡を迅に言い残して機能を停止した。

お前がシンギュラリティに達する事こそが……アークの意志だ。だから俺はお前を、息子のように育てた。
そして、俺が滅びる事で……お前は人類への憎しみを宿し、覚醒する……。

息子よ……人類を滅亡させよ……。アークの意志の、ままに……。

しかし、その後機体を回収されてA.I.M.S.に運び込まれており、唯阿によって修復された後に拘束され、再起動。
しばらくは不破の尋問を受けていたが、やり取りを聞く限りアークが人間の悪意を外部から入力され、それによって人類滅亡の結論を出した事は把握している模様。
とはいえその元凶が天津垓だった事は知らず、また一度機能を停止したことでアークとの接続が切れてしまい、滅亡迅雷.net周りの現状は全く分からない模様。

またアークに対してはある種の尊崇の念を抱いているらしく、第22話で対面した或人から、天津がアークを利用しているという疑惑を聞かされた際は普段の冷静さをかなぐり捨てて激昂、アラートが一時的に赤に変色するほどの怒りを見せた。
続く第23話では天津について「あの男はヒューマギアを甘く見過ぎている」と零している。

そして第25話。拘束されていたはずの滅が突然A.I.M.S.から姿を消して脱走。
復活した迅が時間を稼いでいる間にアジトに舞い戻り、保管されていたフォースライザーでアークに接続、捕まっていた間の情報収集を行った。
第27話では、脱走の際に迅と「」らしきメンバーの手助けを受けており、不破が発見したのはその直後だったことが語られている。
その話のBパートで迅が天津から奪取してきたスティングスコーピオンプログライズキーを受け取り、再びライダーに変身出来るようになった。

その後、第28話でバルカンがサウザーに追い込まれた際に突如サウザーの背後に出現。
アークからのラーニングを経て情報を集めたのか、飛び道具を持たないというサウザーの欠点を突き、アタッシュアローによる射撃戦と忍者さながらのフットワークで互角以上に渡り合い、撤退に追い込んだ。
人間である不破を助けに来た理由はいつもの如く「アークの意志」だったが、これは不破の脳に移植されたチップに亡のAIがインストールされていたのが原因。
アークは不破について「亡の器として価値がある」と判断しているらしく、その点について迅とは意見が衝突している(亡のAIの保存という観点ならば、ライダーとして高い戦闘力と生存力を持つ不破に預けておくのは悪い手ではない)。

ヒューマギアの解放を目指す迅に対しては一歩離れた立場から動向を観察しており、第30話で結果的にゼロワンに手を貸したことについては「意外だな。お前に人間の友達が出来るとは」と皮肉を飛ばしている。
続く第31話では、森筆ジーペンの説得に失敗し、物別れに終わった迅のもとにどこからともなく現れ、
「人類の支配する今の社会では、ヒューマギアは弱い存在でしかなく、故にこそヒューマギアのためのネットワークが必要なのだ」と諭し、そのネットワークこそが滅亡迅雷.netであると語った。

第32話ではアークから「滅亡迅雷を復活させよ」との命令を受け、思想の異なる迅を連れて亡≒不破のもとへ向かう。
或人とデルモに諭され、夢について考えるようになった亡がサウザーに対して「全てのヒューマギアの夢を叶えたい」と表明(『プロジェクト・サウザー』にて、亡は自我を芽生えさせ、天津に対してヒューマギアと人間の共存を定義していたが、処分された経緯もあるため)。
ここから行動を本格化させ、第34話では植物工場を管理するヒューマギア・ミドリを人質に取り、或人に雷=宇宙野郎雷電のヒューマギアプログライズキーを渡すよう要求。
取り引きの時間を待つ間アジトに引き上げたが、そこでミドリから「存在する理由」を問われた際、

黙れ!! アークの意志……それが俺の全てだ!!

と、珍しく感情的にまくし立てている。
一方、或人は宇宙野郎雷電のプログライズキーからデイブレイク当時のデータを解析し、ある事実にたどり着く。
滅の前身である父親型ヒューマギアのプロトタイプだが、ここにはなんと飛電其雄のデータが流用されていた。
この事からある種のシンパシーを見出した或人は取引の当日、対面した滅に説得を試みるが、滅はこれを一蹴。
やむなく宇宙野郎雷電プログライズキーを渡した或人に対し、連れて来ていたミドリを一旦解放するが、直後にスティングスコーピオンの能力で背後からハッキングをかけ、トリロバイトマギア化した上で爆破。

全てはアークの意志のままに。人間に穢されたヒューマギアは廃棄する。

一貫して揺るがぬ人類不要論は、遂には人間に肩入れするヒューマギアにすら向けられていた。
事ここに至り、対話による解決を断念した或人との戦闘に入るが、サウザー相手にはラーニングで互角に立ち回った滅も、爆発力の高い或人の操るメタルクラスタホッパー相手ではさすがに分が悪く、押し込まれた末に変身解除に追い込まれた。

だが、同じタイミングで亡が復活し、さらに乱入してきた迅が或人から再び雷電のキーを奪ったことで、ついに滅亡迅雷復活への王手をかけることとなる。

第35話にて、無意識に迅を或人から庇った行動に自ら動揺する。その混乱を持ったまま、滅亡迅雷.net征伐を掲げるサウザーとの戦闘で強制変身解除に追い込まれるが、今度は滅の真意を悟った或人に庇われる。
滅はこれまでアークの意志のもと行動していたが、ここで、子を庇う親の行為から滅としての意志の所在を或人に諭された。
この説得を受け滅は再起。サウザーを撃破し、一度退散する。
「もしかすると他の人間とは違うかもしれない」或人のことをそう思いつつも、一貫して人類を滅ぼす為活動を続けていくのだった。だがその決断により、新たな悲劇が起きる事を滅は知るよしもなかった…。


アークからの離反

滅亡迅雷が全員揃った後、地上に顕現したアークの意志に従い、本格的に人類滅亡のため動き出す。
圧倒的な戦闘力を誇る仮面ライダーアークゼロは、立ちはだかるライダーを何度も叩きのめすが、土壇場で或人がロールアウトさせた仮面ライダーゼロツーの前に敗北を喫した。
滅亡迅雷を器として使いながら、ゼロツーに敗れて以降意思疎通を絶ったアークの意志に、復活以降ZAIAと共謀していた迅はもちろん、亡や雷が疑念を抱き始める中、滅だけは忠実にアークの命令を待ちながら単独で行動。
アークからの離反を呼び掛ける迅と交戦していたところに、アークが意志を接続する。

待っていた! アークの導きを!

ああ、これがワタシの意志だ。もう、ヒューマギアは必要ない……全て滅ぼす。

ゼロツーに敗北したことを受けて、ヒューマギアももはや手駒足りえないと判断したアークは、文字通り全ての絶滅を決断。
同時にプリズメントチェインにより制御を乗っ取られる滅だが、予想外の事態を前にとうとうシンギュラリティに到達、意地の力でプリズメントチェインを破り、アークドライバーを放擲。

ヒューマギアこそがこの星の主……! 滅ぶのはお前だ、アーク!
それが滅亡迅雷.net……それが……俺の意志だ!!

迅に取りつき変身したアークゼロを前に、駆け付けた或人と同時変身、決戦に臨んだ*1
単純なスペックではゼロツーやアークゼロとは比べるべくもない滅だが、その強さを支える状況対応能力を以て互角に渡り合い、ゼロツーとの連携を駆使してついにアークゼロの撃破に成功。
アークの意志は宇宙に上がった宇宙野郎兄弟により殲滅され、戦いに一区切りがついた。

だがこの戦いを経て、自我に目覚めた滅は改めて自らの「夢」を「人類滅亡」と定める。

人間に悪意がある限り、いつかまたアークが生まれるかもしれない。人類が存在する限り、我らヒューマギアに安息はない。

元より滅の主張は一貫して「ヒューマギアこそがこの星の主。その安寧を脅かすのが人類ならば滅ぼすのみ。それこそが滅亡迅雷.netの存在意義である」というもの。
アークの脅威と、それを生み出す人間の悪意を学んだからこその結論だった。


「結論」

アークゼロの撃滅からほどなく、人類滅亡を再始動。
全ヒューマギアへ種の安息を掲げ、聖戦の開始を呼びかける極秘通信を行う。これに応じたヒューマギア達が自ら変貌したアークマギアと共に行動を開始しようとした途端、イズが現れ説得を試みる。
人間の素晴らしさを説き共存を呼びかけるイズだが、滅はアークの脅威を根拠にそれを突っぱねる。
押し問答をしている間にA.I.M.S.が現れ、乱戦に発展。

途中でイズを追ってきた或人も現れ、ゼロツーに変身してアークマギアを全て鎮圧されるが、変身解除したところでイズが再び説得に立ちはだかる。
拒絶の意思表示としてアタッシュアローを向けるが、一切動じず「心がないと言いながら、心からアークを恐れている」という矛盾を突き付けられて動揺し、彼女の眼の奥に宿る「意志」に恐れをなしたかのように、

そんな目で俺を見るな!! 心など……! 俺には存在しない……!!

その手がトリガーを離してしまい、カバンシュートの一撃がイズを爆砕した。
逃げるようにその場を離れた滅は、翌日になって大量のトリロバイトマギアを広域に差し向けて破壊活動を開始し、自身はアークマギアを率いてA.I.M.S.と交戦。
途中で現れた迅が、このままでは滅がアークになってしまう、と停戦を呼びかけるが、そこに空から突然降って来た仮面ライダーアークワンが乱入。
新たなアークの圧倒的な力の前に蹴散らされた仮面ライダーたちだが、その目の前で変身解除したアークワンの中から現れたのは或人だった。

イズを奪われたことで「憤怒」「憎悪」「絶望」という「悪意」に飲まれ、アークと化した或人を目の当たりにした滅は、それを自身の主張の裏付けとしてアジテーションを続け、ヒューマギアの蜂起を促す。
だが、アークマギア達を集めていた廃工場に或人が現れる。


滅……。イズを破壊して、心は痛まなかったのか? 少しも苦しいと思わなかったのか!?

黙れ!! 俺に『心』など存在しない!
人類の悪意を滅ぼすまで、俺は戦う! それが……“仮面ライダー滅”だ!

ヒューマギアの安息を守るという「正義」のために、アークとなった或人も、アークを生み出す人類も全て滅ぼす。
その「意志」を曲げない滅はアークワンと激突するが、相手は元より馬鹿げた爆発力を持つ飛電或人。
アークワンの力でリミッターが外れたも同然の猛攻を受け、食い下がる反撃も全て裏目に出て一方的に追い込まれていく。
だが、止めに放たれた「パーフェクトコンクルージョン・ラーニングエンド」による一撃を、飛び込んできた迅が庇い爆散してしまう。

大いなる悪意が生まれた時、アーク様は再び蘇る。
今、アナタの心にあるのは、迅を失った悲しみと怒り。アナタにもあったのよ、心が。
やがて、ヒューマギアと人類が争い、全てが滅びる。そのカギを握るのは、アナタよ。

迅を破壊されて自身も悪意に飲まれていく滅は、接触してきたアズから新たなプログライズキーと変異した飛電ゼロワンドライバーを渡され、自分と或人が人とヒューマギアの運命を握っていると囁かれる。
或人がアークとなった事を大々的に公表し、以て人類絶滅の宣戦布告を行った後、かつてゼロワンと戦った立体駐車場の屋上で或人と対峙。


結論は出ているようだな。

……そっちもな。

意思確認の後、アークワンに変身した或人と同時に自身も新たな力・アークスコーピオンに変身。
どちらが勝っても絶滅は避けられない、アーク同士の激突が幕を開けた。


ソレゾレの未来図



お前はヒューマギアを守ると言いながら、迅を破壊した! 身勝手な夢! 無慈悲の悪意! それが人間の本性だ!!

ああ、お前の言う通りかもしれない……!

とうとう認めたかァッ!!

アークワンとアークスコーピオンの激突は、大量のアタッシュウェポンを用いてのぶつかり合いが互角に続いていく。
だが肉体の耐久度という観点で見れば、ヒューマギアである滅の方が有利。対して或人の方はアークワンの影響で肉体的な負荷が掛かっており、長期戦になれば勝敗は明らかだった。
希望の見えない死闘が続く中、攻撃の余波で床を粉砕した2人は階下の駐車場になだれ込むが、そこでアークワンが手にしていたアタッシュカリバーを突然投げ捨て、攻撃を停止。
「何のつもりだ!!」と怒鳴る滅はそのまま「ヘイトレッドインパクト」を叩き込んでアークワンを吹き飛ばすが、その衝撃でアークドライバー ワンがアークワンプログライズキーごと破壊され、アークワンの変身が解ける。

悪意の浸食から逃れ、再び立ち上がりゼロワンドライバーを手にした或人に、滅は詰るように問いをぶつける。


どういうつもりだ……!! 何故戦うのをやめた!?

家族を奪われて……怒らない奴なんかいない……!

“家族”……? ああ、そうだ!
迅は……迅は俺の『息子』だった! それを奪ったのはお前だ!! 家族を奪われて、怒らない奴がどこにいる―――ッ!!!

ああ……その通りだ! その怒りを、その悲しみを……お前はもう分かっていたはずだ! 滅!! お前には、心があるんだから!!


問答の中、或人もまたイズを失った事、そしてそれがためにアークと化したことを……そうさせたのが他でもない自分である事を、滅はやっと実感した。否、せざるを得なかった。
今、自分が感じているものと同じものを、或人もまた抱えていることを。
そして零れ落ちるように、その意志の底にあったものが流れ出す。

本当は怖かったんだ……! 俺の中から湧き上がるこの、俺を邪魔するわけのわからないモノが!
だから憎かった!! こんなモノを教えた人間が!!

滅はとっくに分かっていた。だが必死で分からないふりをしていた。
アークの脅威を目の当たりにし、それを悪意が生み出したという事実を理解し―――だから、怖かった。
心を持つ事が、そこに悪意を宿す事が……アークになるのが恐ろしかった。

だからずっと怯えていたのだ。ヒューマギアとしての自分の在り方を変えようとする、変わろうとするその「心」が。

だが、その心こそ、彼が仮面ライダーである証。迷い疑いそれでも進む、己の大切なものを守る力を持った存在。
感情に振り回されるままにアークスコーピオンに再変身して襲い掛かるが、或人は父から託された新たな力・リアライジングホッパーでそれを迎え撃つ。
悪意のぶつかり合いを終わらせるために猛反撃をかけるゼロワンに圧倒される滅は、キックの一撃で再び屋上に弾き飛ばされ、そこに上空からのライダーキックが降ってくる。

迎撃しようと思えば十分に出来た。だが、滅はそうしなかった。
足を止めると両腕を広げ、自ら「リアライジングインパクト」の直撃を受け止めて敗北した。まるで或人の痛みを受け取るかのように。
だが、絶滅ドライバーはアークスコーピオンプログライズキーごと破壊され、滅自身も爆発の余波で外装がボロボロになったものの、機能停止には至らなかった。


何故……俺を破壊しなかった……?

……もう、その必要はないだろ?

悪意のぶつかり合いは、双方共に刃を収める事で決着を迎え、最大の危機は水際で回避されたのだった。


悪意を超えて


滅亡迅雷.netは生まれ変わった。この世界の悪意を見張り続ける…

或人と共に悪意を乗り越え、滅はボディを修復されて上記の台詞で今後悪意を監視することを決意。協力させてほしいと言う迅に「好きにしろ」と言いつつ嬉しそうに微笑んでいた。

『ファイナルステージ』ではアズがアークとなったことを知り対処にあたる。が、亡と雷が敵にハッキングされていた挙句アークゼロワンの圧倒的な強さには迅やゼロワン メタルクラスタホッパーとの共闘でも勝てず一度は敗北するが、エイムズ組の復帰とゼロツーキーの或人への帰還を機に形勢は逆転、滅は迅と共に亡と雷を元に戻すことに成功、4人でアークゼロを倒す。その後、改めて滅亡迅雷.netの意志は1つと誓い合うのだった。
『REAL×TIME』ではシンクネットと戦っていたバルカンを増援する形で変身、アバドンを蹴散らす。その後イズとも合流、過去にイズを破壊した身としてイズの心に語りかけていた。あくまで別個体のイズなので心はまだわからないものの、イズにとっては後にヒントとなる。
街で暴れるシンクネットの信者達を不破と迅に任せ、滅はシンクネットのシステムに迫る。単独で調査する中、終盤にはアバドンに囲まれてしまう。が、迅・不破・唯阿・天津が合流し5人同時変身。(この時何気に2号ライダーの不破を差し置いて滅がセンターである。)迅と組んでダブルライダーキックでアバドンを倒すなど、活躍も多かった。
戦闘後は迅と2人で再び悪意の見張りについた。


『REAL TIME』から1年後を描いたVシネクスト『ゼロワン Others 仮面ライダー滅亡迅雷』では主人公の1人として登場。
迅と平和に過ごす中、突然リオン=アークランド/仮面ライダーザイアやソルドマギアに襲われ、膝に損傷を負った上迅を拉致される。亡や雷に連絡を取り、膝を直してもらい迅の救出に向かい、救出に成功、ザイアやソルドマギアと戦うも……

ソルドの解放を掲げた3人を横目に、滅は1人葛藤していた。
ソルドの解放=ZAIAへの宣戦布告。つまり再び滅亡迅雷が人類の敵となることを示していた。
1人迷う中、不破と遭遇し会話を交わす。
滅は不破にアークとは関係なく不破の大切な人に刃を向けたらどうするかという問いをかける。その答えに満足したように不破の前を去り、ZAIA日本支社に着いていた3人に合流し、志を一つにソルドの解放を決起。
結果目的は果たされるが、4人は最悪の結末を迎えることになる……。




仮面ライダー(ほろび)



今こそ、人類を滅ぼす時が来たのだ……


スーツアクター:高岩成二


滅が変身する仮面ライダーで、迅と同じく変身者の名を冠している。
本格的な初登場は第8話だが、それに先駆けて第4話に登場。12年前のデイブレイク発生時には既にこの姿に変身しており、時期の関係上『ゼロワン』の世界では現状最古参のライダーに当たる(『ゼロワン』の世界における始まりのライダーである1型は現存しないため)。
滅亡迅雷.netの所有する変身ベルト「滅亡迅雷フォースライザー」に「プログライズキー」をセットすることで変身する。
本作の仮面ライダーらしくシンプルかつスタイリッシュなデザインで、その姿は装甲を纏った忍者のようにも見える。
色も合わさって前作忍者ライダーを思わせる。なお蓮太郎という名前の人物自体はクラッシングバッファローレイダーとして登場している。

ゼロワン同様にボディ各部にアーマーを装着しており、スーツのベースカラーは紫色。
アーマーは迅同様、機能性伝達ケーブル「リストレントケーブル」によってスーツ表面に固定している。

全身を覆う紫色のベーススーツ「アグメントスーツ」は、通気性や浸透性が限りなく低い特殊生地「テキスタウォール」製となっている。
腐食性の液体などを防ぎ、高い気密性を活かし内部圧力を外気圧より高く維持することで有害物質との接触を遮断できる。
また特殊コーティングが施されており、電波の反射や赤外線の放射が非常に低く抑えられ、一種のステルス装備となっている。
頭部「アグメントトップ」の両脇には、リストレントケーブルを通して聴覚情報を装着者に送る「ヒアリングバック」が存在する。

腕部の「フォースアーム」、脚部の「フォースレッグ」は滅亡迅雷フォースライザーが生み出すエネルギーの供給を受けることで、
前者は装着者の腕力を約4.8倍、後者は脚力を約6.4倍に強化させる。
更に両手のグローブ「フォースグラブ」は触覚センサーの感度を約3倍に増強すると共に、指先の鋭利な装甲は武器として使用可能。
また、足を保護するブーツ「ランディングブロッカー」により走力やキック力が向上しており、
装甲材の強度を活かして人間では踏み入れない極限環境での活動を可能とする。

ちなみに変身前から仰々しく構えている日本刀は武器として使用されないどころか、変身すると消失する。


◇装備

  • 滅亡迅雷フォースライザー
滅が仮面ライダー滅に変身する際に使用する変身ベルト。
詳しくは滅亡迅雷.netの装備の項目を参照。
なお、滅が使用する物が迅と同じく「旧型のフォースライザー」に改造を施したカスタムタイプなのか、旧型のフォースライザーそのものなのかは不明。
ちなみに31話現在、唯一稼働しているフォースライザーでもある。

  • アタッシュアロー
主に滅亡迅雷.netの仮面ライダーが使用する弓型アタッシュウェポン。ベースカラーはパープルと黒。
本来はA.I.M.S.が開発・所有していたものだが、第8話でA.I.M.S.の施設を襲撃した際に強奪した。以後ライダーシステムに紐づけられているらしく、変身時に手元に出現することも。

盾としても機能するアタッシュケース型の「アタッシュモード」から中心部分を両側に開くような形で、弓型の「アローモード」となる。
引き金「アタックトリガー」を引くことで、エネルギー送り出し機構「ドローエクステンダー」にエネルギーが流入される。
ドローエクステンダーのグリップを手前に引くことで送管が伸長し、
グリップを戻すことで送管内部のエネルギーが射出口「スティルラッパー」にチャージされ、
「CEA(チャージングエネルギーアロー)」と呼ばれる矢を成型し高速射出する。
CEAの貫通力は高く、エネルギー消費量に対しての破壊効率が非常に優秀。射出の際に発する音も小さく、その隠密性は高い。
弓の両端には鋭い刃「キルアッパー」と「キルボトム」が付いており、射撃戦だけでなく近接戦闘も行える。平成ライダーの頃からそうだが弓武器は近接戦闘に使われすぎである。
キルアッパーのみを展開し、刀剣として運用することも可能。その切れ味は電車をも一撃で両断するほど。

刃を折り畳むことでエネルギーをチャージし、再度展開して握り手のトリガーを操作することで、より強力なエネルギーチャージ攻撃を行う。
この際「ドローエクステンダー」を引くと射撃技の「カバンシュート」、「アタックトリガー」を引くと斬撃技の「カバンスラッシュ」が発動する。
また、後部の「ライズスロット」にプログライズキーをセットすることで、キーの能力の一部を付加したカバンシュート/スラッシュが発動する。
事前に刃を畳んでエネルギーをフルチャージさせている場合、より強力な必殺技「カバンストライク」/「カバンフィニッシュ」となる。
必殺技が「ストライク」「フィニッシュ」と変わるが、ゲームの力で戦うドクターライダーではない。
ベルトでの必殺技と同じく、装填したキーの前半の単語が技名に追加される。

  • スティングスコーピオンプログライズキー
サソリのデータイメージと能力を保存したプログライズキー。変身に使用。
滅亡迅雷.netの発祥の関係上、出所はZAIA日本支社と思われる。
デイブレイクの際には既に変身していたことを考えると、ロッキングホッパーゼツメライズキーと並ぶ最古参のキーと見られる。
第15話で滅が機能停止した後にサウザーが使用していたことからZAIAに回収されていたことが判明。しかしその直後、迅とサウザーの戦闘でサウザーが本キーを取り落とし、迅経由で滅の手に戻った。

  • アメイジングヘラクレスプログライズキー
ヘラクレスオオカブトのデータイメージを保存したプログライズキー。必殺技の発動に使用。
元は迅用のフォースライザー共々亡が所持していたが、ギーガーの情報と共に独断で滅に渡された。
滅機能停止後はZAIAに回収されたと思われるが、詳細は不明。


スティングスコーピオン



今日こそが革命の日……。歴史に刻まれるのは、我々滅亡迅雷.netの勝利だ。


フォースライザー!


ポイズン!


変身。

うわっ!サソリだ!

フォースライズ!

スティングスコーピオン!

あっ、刺された!

Break Down.

おぉー!かっこいー!

身長:188.9cm
体重:98.8kg
パンチ力:13.5t
キック力:32.7t
ジャンプ力:ひと跳び15.5m
走力:100mを3.5秒
生物モチーフ:サソリ


サソリのデータイメージを保存した「スティングスコーピオンプログライズキー」を滅亡迅雷フォースライザーにセットして変身した形態。
仮面ライダー滅の通常形態で、アーマーカラーはガンメタル。
変身時にはベルト中心からサソリ型ライダモデルが出現すると、正面から滅の胸に向かって尻尾を突き刺し、その状態で背後に回り込んで滅の身体にしがみ付く。
全体を紫色に発光させながら、アグメントスーツとアーマーに変化して装着される。
アーマーが装着される直前をよく見ると、顔部分にヒューマギアの骨格と似た黒い素体部分が露出している(滅の正体を考えれば当然だと思われるが)。

サソリのデータによって猛毒を生成する能力を持っており、敵の身体に毒を注入して内部から破壊したり、
毒を破壊エネルギーとして自らの身体に纏わせることで打撃の威力を高められる。
なお、この毒はヒューマギアにも有効。

上述の能力を除いた素の戦闘能力も極めて高く、初登場時には仮面ライダーバルカン・パンチングコングを一方的に圧倒。
後述の必殺技でバルカンを撃破し、不破に瀕死の重傷を負わせ、その恐るべき強さを見せつけた。

後にスペック差があるサウザーに対し、ヒューマギアのラーニング機能によって動きを予測し互角に立ち回った。
第35話での再戦時には互角だったものの、サウザンドジャッカーの能力に翻弄され、ジャックライズにより弱体化した隙に変身解除に追い込まれたが、ゼロワンと亡により形勢逆転したことで再変身。
サウザンドジャッカーを弾いて素手にさせ、接近戦に持ち込み撃破へと追い込んだ。

さらにはゼロワン再戦時に対し、かつて苦戦したシャイニングホッパーとは予測しながら圧倒し撃退に追い込み、メタルクラスタホッパーにはスペック差や或人の爆発力により変身解除に追い込まれたが、ある程度喰らい付いてみせたため、変わらぬ戦闘スキルやラーニング能力を見せつけた。
だが、自分の攻撃を受けても怯まずに反撃してくる相手は苦手分野である。

機能停止後はプログライズキーをZAIAに回収されたことで変身不能になっていたが、脱走後ほどなく迅によって奪回・返却されている。
基本的に滅が裏方の担当であるため、出番は少ないものの絶大なインパクトを残している。
なお、アメイジングヘラクレスプログライズキーの去就は不明。


◇性能

ゼロワンが同じキーを用いて変身した場合は対毒性能に特化しているのに対し、こちらは毒そのものを用いることに特化しているのが特徴。

頭部「スコーピオンヘッド」は、毒生成のための能力を増強した鋭利な黒い顔面装甲「スコーピオンゴーグル」によって保護されている。
鋏角状の成分分析機「スコーピオンチェリセラ」は、視覚映像やスキャンデータを16種の分析装置により解析し、物質の組成・性質・構造・状態などを測定する。
毒構築装置「スコーピオンシグナル」は、スコーピオンチェリセラが測定した成分情報から破壊目的に合わせた合成レシピを構築する。
黄色い複眼「スコーピオンスコープ」は暗視機能や目標追尾機能に優れており、
X線や赤外線を用いたスキャニング機能により、スコーピオンチェリセラのカメラとしても機能する。

ボディ各部の装甲「チェインブロッカー」は、オーバーロード状態となった生物種のデータイメージ「ライダモデル」を強制的に装着させたものである。
分離したライダモデルは、上述のリストレントケーブルの高い靭性や自在に伸縮する特性により拘束される。
不要な装甲を削り、特に衝撃を受けやすい部位を集中的に保護することで、総合的な防護能力の最大化を行っている。
このように割り切った配置によって装着者の動きへの追従性能も非常に高い。
更にライダモデルの一部を開放および使役することも可能。
作中では召喚したサソリ型ロボがブレイキングインパクトから滅を守るほどの防御力を見せている。

首元中心には制御ユニット「コアブレスト」があり、この部位でチェインブロッカー各部の運用状況を随時モニタリングし、エネルギー配分などを制御する。
また、想定ダメージレベルを大きく超える衝撃やダメージの蓄積が限界を超えた場合は装着解除することでダメージを吸収し、装着者の身を保護する。

左腕にはサソリの尾を模した伸縮刺突ユニット「アシッドアナライズ」を装備。
これにはスコーピオンシグナルの構築した構成レシピを基に様々な種類の毒を生成し、対象を内部から破壊する機能がある。
生成できる毒は生物のみならず、電子機器やロボットにも有効なウイルスデータなども作ることが可能。
特に物質を分子レベルで分解する毒や、生物の動きを封じる神経系毒の生成を得意としている。
毒の注入は先端にある伸縮自在の針で貫くことで行われ、その貫徹力だけでも戦車の装甲に一突きで穴を開けるほどの威力。
また、複数に分岐させた支管を手足に纏わせることにより、繰り出した格闘技に破壊エネルギーを注入し破壊力を飛躍的に向上させる。
上述のフォースグラブにも、新たな記述として高濃度の毒を纏わせ、武器として使用できることが追加されている。


◇必殺技


  • スティングディストピア

亡き者となれ……

アシッドアナライズから伸びた支管を右足に集め、紫色のエネルギーを纏った強烈な上段蹴りを叩きこむ。
炸裂した際には、

 

という上記の文字カットインが入り、同時に相手は火花を散らした後に大爆発を起こす*2

ゼロワンやバルカン、バルキリーは必殺技が決まる際に必殺技名が一文字ずつカットインしていく演出があったが滅の場合はそれがなく、
いきなり画面を覆い尽くす大きさで「スティングディストピア」の文字が表示される。
太く逞しい筆文字が踊るその演出は、魔戒騎士鬼の力!音の力!太鼓で戦うライダーを連想させなくもない。
ガンバライジングでは後述のスティングカバンストライクからの連続技で、蹴り飛ばした相手に飛び蹴りを叩き込んで貫く。


  • スティングユートピア

ZAIAよ、滅亡せよ…!

第35話にて使用。
アシッドアナライズから伸びた支管を敵に巻きつけて引き寄せると、左足に支管を集めてそのまま紫色のエネルギーを纏った強烈な高蹴りを叩きこむ。

炸裂時に、

 

のカットインが入る。

  • カバンシュート
分裂する矢を雨のように放つ。
第28話にて使用。爆炎で眩んだサウザーの背後から発射したものの、すぐに気づかれ防がれてしまった。


  • アメイジングカバンシュート

人類は、滅びゆく運命(さだめ)……

アタッシュアローに「アメイジングヘラクレスプログライズキー」を装填することで発動。
ヘラクレスオオカブトの角を模した黄緑色のエネルギーを纏う矢を放つ。


  • スティングカバンシュート

ラーニングによって強くなる…それが人工知能だ。

アタッシュアローに「スティングスコーピオンプログライズキー」を装填することで発動。
追尾性能を持つ強力な矢を放つ。防がれたとしても分裂し、隙間から攻撃する。

  • スティングカバンストライク
ガンバライジングで使用。
アタッシュアローに「スティングスコーピオンプログライズキー」を装填することで発動。
アローモードの刃で斬りまくった後アタッシュアローを投げ捨て、左手のアシッドアナライズを叩き込んでトドメを刺す。
カバンとは一体……。

  • ライダータイミングディストピア
ガンバライジングで使用。ライダータイミングカバンシュートから繋ぐ形で使用される。
仮面ライダージオウのデータイメージを保存した「ライダータイミングジオウプログライズキー」を起動して通常形態のジオウを投影し、
タイムブレークをラーニングしてダブルライダーキックを叩き込む。
滅亡迅雷ライダーなので、ヒット時には

 

のカットインが入る。
恐らくスーツアクター繋がりの組み合わせネタ。



アークスコーピオン



結論は出ているようだな。

……そっちもな。


絶滅ドライバー!


アークスコーピオン!


変身……


プログライズ!アーク!


Destruction! Ruin! Despair! Extinction! アークスコーピオン!

The conclusion after evil climbs the top of the highest mountain of rock.

身長:191.8cm
体重:105.8kg
パンチ力:58.7t
キック力:109.7t
ジャンプ力:ひと跳び101.3m
走力:100mを0.5秒
生物モチーフ:サソリ


滅が「絶滅ドライバー」「アークスコーピオンプログライズキー」を用いて変身する、仮面ライダー滅の強化形態。
ただし、使用しているドライバーもプログライズキーも別物であるため、実質的には別の仮面ライダーに当たる。
別作品で言えば斬月に対する斬月・真バロンに対するバロン レモンエナジーアームズゲンムに対するゲンム ゾンビゲーマークローズに対するクローズチャージとでもいうべきか。

絶滅ドライバーにアークスコーピオンプログライズキーを装填し、滅が常に持ち歩いている日本刀を地面に突き立てると共に流体金属の海が広がって無数のアタッシュウェポンを生成*3しつつ、
白銀に輝くサソリ型のライダモデルが出現して滅を食らうように包み込み、アーマーが展開・装着される事で変身が行われる。
変身直後は全身から黒い流体金属が悪意のエフェクトと共に流れ落ち、その下からスティングスコーピオンのパーツが出現する。

変身音声を意訳すれば「悪意が世界の頂点に立った結果」となり、外見と合わせて全てがアークに浸食されるという結論を体現したかような内容になっている。
なお、直前の英文は仮面ライダーアークワンの変身音声にある「破壊・破滅・絶望・滅亡せよ……」をそのまま英訳したものとなっている。

スティングスコーピオンに酷似しているが、左目や各部の装甲がアークゼロと同様のものに変化。
全体的にはスティングスコーピオンの上からアークゼロの装甲を被せたような造形で、仮面ライダー滅をアークゼロの残骸で改造した、
或いは滅がアークに浸食されているかのような悪趣味なデザインとなっている(恐らく半分以上は元のキーを渡したアズの感性によるものだろうか)。
左目がアークゼロのものと同様の「アークビジョン」になっているこの造形は、見方を変えれば「仮面が割れて本音が露わになっている」と受け取れなくもない。

ライダーシステムとしてはアークゼロとほぼ同様だが、そこにスティングスコーピオンの機能を取り込んで強化した形となっている。
アークの力が加わった結果、毒素のみならず各種ウイルスデータを扱う事も可能になっており、これを伸縮刺突ユニット「デストアナライズ」を通じてパンチやキックと共に敵の体内に打ち込む。

スーツのボディは1型の改造だが、滅が其雄のデータから生み出されたという設定や、1型と滅のスーツアクターが共に高岩氏である事を考えると、何か因果めいたものを感じずにはいられないだろう*4


◇装備

  • 絶滅ドライバー
アズから渡された飛電ゼロワンドライバーが変化した変身ベルト。*5

主だった機能はゼロワンドライバーと同様だが、保安機構「ライズリベレーター」は滅亡迅雷フォースライザーを思わせる「滅亡迅雷リベレーター」に変化し、
ここに配置された特殊レンズ「ビームエクイッパー」はプログライズによって展開すると滅亡迅雷.netのシンボルマークにも似た四角形に変形する。
そして「ライズスロット」にアークスコーピオンプログライズキーを装填し、内部の反応炉「プログライズアークリアクター」によってライダモデルを抽出しつつアークの概念を加え、スーツとアーマーを構成する。

なお形状こそ変わってはいるが、上述の通り大元がゼロワンドライバーだった故か、スイッチを入れた際の起動音やキーを装填した際の音声は元のまま。
それがかえって或人が使用していた頃と比較させ、物悲しさを引き立てている。

プレミアムバンダイで受注販売が行われたDX玩具版はDXゼロツードライバーユニットと異なり、あくまで外装の交換であるため、ドライバー本体の音声などに変化はない。

  • アークスコーピオンプログライズキー
サソリ(アークスコーピオン)のデータイメージを保存した新型プログライズキーで、アズから渡された量産型アークワンプログライズキーが滅の中の悪意に反応して変化したもの。
ゼロツープログライズキーと酷似した造形になっているが、レンズ部分は通信衛星アークのものと同様になっている他、キーの名称やアビリティが記載されていない。

「所有者の意志に応じて悪意のエフェクトと共に出現する」「起動時に人々の絶叫が鳴り響く」など、どちらかと言うとゼロワン寄りだったアークワンプログライズキー以上にアークの要素が強くなっており、
全体的に音声もおどろおどろしく、加えてくぐもっているため、かなり聞き取りづらい。

  • アタッシュカリバー/アタッシュショットガン/アタッシュアロー/サウザンドジャッカー
アークワンとの最終決戦の際に、生成・使用した。
上記の通り地面に大量に刺さっていたが、登場前日に放送された他社の特撮でも似たような状況が起こっていた事から連想する視聴者も。
地面に突き刺さったエイムズショットライザーという構図がどこかシュールさを漂わせる……


◇必殺技

下記の2つはいずれも変身後にアークスコーピオンプログライズキーを再度押し込む事で発動するが、DX玩具版では押し込む度に2種類の技名が交互に流れる仕様となっている。
  • ヘイトレッドインパクト
デストアナライズを右腕に巻き付け、悪意の衝撃波と共にライダーパンチを叩き込む。

  • エクスティンクションインパクト
デストアナライズを纏った右足でライダーキックを繰り出すか、デストアナライズを大量発生させて相手をズタズタに引き裂く。

  • カバンシュート

  • ジャッキングブレイク
サウザンドジャッカーでコピー・抽出したライダモデル/ロストモデルの能力を利用した攻撃を行う。

○フレイミングタイガー
サウザンドジャッカーから火炎弾を放つ。

○シャイニングアサルトホッパー
紫色のシャインクリスタを展開し、バリアを形成する。


余談

  • 滅が所持している刀は『星獣戦隊ギンガマン』に登場した剣将ブドーの刀「妖刀ギラサメ」を改造したもの。
    休憩中は俳優陣のおもちゃにされて遊ばれていたらしい。


  • 上述の通り仮面ライダー滅のスーツアクターを務めているのは、「Mr.平成ライダー」こと高岩成二氏。
    高岩氏が『ゼロワン』にも関わる事は縄田雄哉氏がゼロワン役を演じるのと同時に告知されており、第4話放送終了後に仮面ライダー滅役での出演が正式発表されたのだが、同話での指先の演技だけで高岩氏が演じているのを見抜いていた視聴者も多かった模様。これで見抜けた君は立派な平成ファンだ!
    仮面ライダー迅役の永徳氏も平成ライダーで多くのサブライダーを演じてきたため、『ゼロワン』におけるスーツアクターの配役は「世代交代した平成ライダーが悪の存在として立ち塞がる」という構図にも平成が令和を抹殺しにきた」や「平成の希望が絶望に変わった瞬間」「怪人目線」という表現にも見える。
    • 滅役の砂川氏は変身後のスーツアクターが高岩氏であると知った際には、「マジっすか!ヤバいっす」とテンション爆上がりで喜んでいたという。
    • 全くの偶然だが、次作『仮面ライダーセイバー』でも、引き続き平成が令和の前に立ち塞がるという現象が起きている(詳しくは項目を参照)。

  • 「初変身時の迅の反応が視聴者とリンクしている」という意見もある。

  • 必殺技のライダーキックを見てトラウマを呼び起こされた視聴者も多かった模様。というより、「ゆっくりと歩いてくるライダー」「外から駆けつけた或人の『やめろー!』」「上段蹴り」と、完全にアレとシチュエーションが一致している。

  • 演じた砂川氏は11月17日生まれのさそり座である。
    • 仮面ライダー滅のスーツアクターの高岩氏も11月3日生まれのさそり座である。


我らが『アニヲタWiki(仮)』の追記・修正は近い……



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最終更新:2024年04月19日 20:57

*1 この時の同時変身シーンは2人の間に柱を挟むアングルであり、一時的な共闘に過ぎない事が視覚的に描写されている。

*2 この爆発の瞬間、一瞬だけ滅以外が白くなる演出が取られる。滅は影となり、複眼だけが妖しく光る。

*3 アタッシュウェポンとしてカテゴライズされるアタッシュカリバー、アタッシュショットガン、アタッシュアロー、オーソライズバスターの他、エイムズショットライザーやサウザンドジャッカー、プログライズホッパーブレードまでも生成された。

*4 変身後の英文を直訳すれば「悪が『岩』の最も『高』い山の頂上に登った後の結論」となる。

*5 このゼロワンドライバーは第39話でアークゼロが或人から奪った個体である可能性があるが、詳細は不明。