仮面ライダー サモンライド!

登録日:2020/09/27 Sun 23:07:00
更新日:2025/04/08 Tue 09:54:36
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ライダーをゲームに召喚(サモンライド)!!



『仮面ライダー サモンライド!』とは、バンダイナムコゲームスより2014年12月4日にPS3Wii Uにて発売されたゲーム。開発元はエイティング。
人気特撮テレビドラマ『仮面ライダー』シリーズのゲーム化作品で、公式ジャンルは「フィギュア召喚アクションゲーム」。



概要

所謂無双系のアクションゲームで、グラフィックやモーションは過去作品である『仮面ライダー バトライド・ウォー』や、格闘ゲーム『仮面ライダー クライマックスヒーローズ』より流用している。
登場作品は平成ライダー第1作の『仮面ライダークウガ』から、本作の発売された2014年当時の最新作である『仮面ライダードライブ』まで。
ライダーによってそれぞれ「火・水・風・光・闇」の属性を持っており、対応する属性のステージで召喚する事により、攻撃力がアップする。


ストーリー

地球とは違う世界、「クリスタルワールド」。
その平和な世界は、突如現れた謎の怪人軍団によって滅亡寸前まで追い込まれてしまう。
そして、この出来事はすべての世界を揺るがす「クリスタルハザード」の幕開けだった───。
滅亡寸前の異世界「クリスタルワールド」を救えるのは、仮面ライダーの記憶を宿すクリスタルと正義の心を持ったものだけ。
新しい力を手にしたキミと、強大な敵との戦いが今、幕を開ける!!
(公式サイトより引用)


世界観

本作は原作の仮面ライダーシリーズとは異なるパラレルワールド「クリスタルワールド」が舞台となっている。
この世界では様々な怪人やダークライダーの怨念が眠る地とされており、他作品を例に挙げれば怪獣墓場バイストン・ウェルのようなものであろう。

上記の通り、本作には五属性の概念がある。
属性に応じて通れるゲートと通れないゲートがあり、下記のサモンライドによってPCを切り替える事で移動が出来るようになる。
ステージ自体にも五属性がある。以下はその一覧。

  • ヒューキャニオン:高山地帯
  • エンデルガス:鉄工所
  • ゴボルレイク:湿地
  • ギランガーデン聖闘士星矢風の神殿
  • ヨールダーク:墓場(みたいな所)

…子供向けとはいえ、なかなか安易なネーミングである。とはいえ、どこがどの属性か見た瞬間に分かるのは利点であるが。


サモンライド

本作の目玉と言えるシステム。
本作に付属している「ライドゲート」の上に「ライドフィギュア」を置く事でゲーム内にライダーを召喚し、
「ライドチップ」を置く事でライダーのフォームチェンジやサポートキャラ呼び出しなどを行える。
本作にはドライブ・鎧武・ウィザードの3体が付属しており、別売りのフィギュアを買い足す事で他のライダーを召喚することも可能。
フィギュアはフィギュア2体+ライドチップ2枚のセットで販売されている他、食玩やガチャポンなどでも展開されていた。
ちなみに召喚音声はディケイドライバーのシステム音声を務めたマーク・大喜多氏が担当。





追記・修正は召喚したライダーと共にお願いします。

































   *   *
 *   +  うそではありません
   ∩   ∩
   |つ  ⊂|
  nヽっ_сノn
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *


……しかしこのゲームクソゲーオブザイヤー2014据え置き機部門の大賞受賞作品である。
「難易度が無駄に高い」「無駄に種類が多く単価も高額な課金要素」「キャラゲーなのに原作へのリスペクトが皆無」といった要素が一点でもあればクソゲー認定されるソフトが多い昨今、
本作は「それら全てを兼ね備えたクソゲーのコンプリートフォームなどと称されている。

現在でも「仮面ライダーシリーズに限らずあらゆるキャラゲー」「WiiU及び2010年代」のクソゲーの代表格として頻繁にネタにされており、
後年に放送された『仮面ライダーエグゼイド』に登場したゲーム『仮面ライダークロニクル』が劇中で描写された理不尽な仕様の数々から「『サモンライド』が元ネタなのではないか」という噂が立ったとも立たなかったとも。
発売から10年以上が経過しても家電量販店で新品が売れ残っていたという報告もある。

アクションゲームとしての問題点

異常なまでの高難易度

本作には難易度設定がない条件下でルナティックに匹敵する恐ろしい難易度。
その理由としてまず挙げられるのは、原則として無敵時間がない点である。
多くのアクションゲームのような「被ダメージ後」「キャラの登場時」「必殺技発動時」といったタイミングでの無敵時間がないため、
  • 狭い空間で敵に囲まれ、攻撃されて仰け反ったところに次々と追撃を受けて死亡
  • 攻撃判定が長く残る攻撃でライダー死亡→次のライダーを召喚したら残った攻撃判定ですぐやられる
  • 必殺技を出そうとしたら予備動作の最中に攻撃されて死亡
といった事態が頻発する。

仮面ライダーでありながらステージ内のパッドを使わないとジャンプできない*1仕様*2も合わさり、
酷い場合はこちらの攻撃が絶対に届かない場所から遠距離攻撃のラッシュを仕掛けられる事も。
緊急回避出来るライダーもいるが、もちろんそちらも無敵時間がないため、緊急回避として全く機能していない始末。
当然、バイクなどのサポートマシンも一切登場せず*3、「車に乗って登場するライダー」というドライブの個性が完全に死んでしまっている。

一応「キョウカライド」のチップを使ってフォームチェンジすればダメージを受けなくなるのだが、
本当に「ダメージを受けないだけ」であり、仰け反りや吹き飛ばしは普通に発生する。
フォームチェンジは時間制限付きかつ、ミッション中に同じチップを使えるのも1度きりのため、救済策としてはあまりにも心許ない。

ステージ構成もかなりいやらしく、特に火属性ステージ「エンデルガス」では
  • 周囲のマグマだまりから火の玉が飛んでくる
  • ジャンプ不可なのにダメージゾーンの上で足場渡りをやらされる
  • クエストによっては端の狭いエリア以外の全ての足場がダメージゾーンに覆い尽くされた状態でボスと戦わされる
……とプレイヤーへの悪意に満ちた凶悪な仕様となっている。

レベルを上げたり、プレートと呼ばれるアイテムを装備していく事で仮面ライダーの強化は出来るのだが、レベル99まで上げてもボスの攻撃を5発程度食らうとお陀仏。
その上、ステージのあちこちには「クリスタルケージ」と呼ばれるフィールドに閉じ込められ、一緒に閉じ込められた雑魚敵キャラクターを全部倒すまで出られなくなるという凶悪な仕掛けもあり*4
嫌でも大軍相手の戦闘を強いられて体力がガリガリと削られていく。
一応、ケージを構成するクリスタルと同じ属性のライダーを使う事で「共鳴」が発生し、パワーアップするが、
ケージの属性は時間経過で変わる上にこの恩恵は敵も受けられるため、必ずしも優位とは言えない。

よって本作では
  • 安全地帯から地道に攻撃
  • 無視出来る雑魚敵は無視する
  • ボスは隅に追い込んでハメ殺す
……という正義のヒーローらしからぬ上に時間がかかりすぎて爽快感に欠ける、かつ一度の過失でゲームオーバーのリスクが激増する立ち回りを余儀なくされる。

ラスボス「ギガスタル」ウルトラマン並みのサイズを有し、デカい・硬い・痛いの三重苦。
さらに時間をかければかけるほどパワーアップする(最大5段階)という極悪な仕様のため、上記の卑怯な立ち回りではさらに苦労する羽目に。
おまけに基本は画面奥に陣取っているため、こちらの攻撃チャンスは敵の攻撃後のわずかな隙だけであり、
高レベルのライダーをぶつけても戦闘時間は1時間以上が当たり前という、課金前提のゲームバランスにしてはひどすぎるスパロボみたいな状態と化す。

そんな数々の苦行を乗り越えてラスボスを倒したプレイヤーを待っているエンディングはというと、
ラスボスの欠片がクリスタルワールドに降り注いだ事でまたしても怪人達が復活してしまい、「自分達も手伝うから、残党狩りよろしくな!(意訳)」と打ち切りエンド的な事を一方的に通告されるという、全くもってプレイヤーが報われない内容となっている。


育成について

本作の最大レベルは100なのだが、通常は99までしか上げられず、フィギュアをコンプリートする事でレベルキャップが解放される仕様だが、
ゲーム中ではその説明は一切行われず*5、最大レベル99というのも別に不自然ではないため、99レベルが最大レベルだと勘違いしてこの仕様に気付かないプレイヤーもいた様子。
「たった1なら大して変わらないだろ」と思うかも知れないが、レベル100に上げる事でプレートの装備制限が撤廃されるため、このゲームにおいてレベル99と100には割と馬鹿に出来ない戦力差が存在する。


漂う手抜き感

キャラのグラフィックやモーションは前述の通り過去作からの流用で、新規のキャラも少数ながらいるが、出来はあまり良くない。
雑魚敵の行動パターンは1種類のみ*6でボスの攻撃パターンもそれほど多くなく、基本的に同じ行動をローテーションで繰り返すばかり。
むしろ攻撃がワンパターン=1つの攻撃を延々と繰り返すという仕様上、ひたすら『Exceed Charge.』の音声を鳴らし続ける仮面ライダーデルタや、ひたすら『Rider Sting!』のコールを続けるザビーゼクターなどがおり、「同じ音声が流れ続けて頭が狂いそうになった」という意見も。

ステージのマップは属性が同じエリアであれば基本使い回しで、障害物を置いて進行ルートを変えたり、
昼夜の違いや妨害ギミックの追加などで強引に水増ししている。
挙句ボスキャラすら使い回しが目立ち、序盤のステージでは(原作で倒されてないはずの)仮面ライダーキックホッパーが延々出てきたりするため、「タイムベントされたかと思った」などと揶揄される始末。


ロードが長い

クソゲーの御多分にもれずロード時間も非常に長く、ステージに移動する際には30秒を軽く超えるロードが入り、ライダーの強化時にも10秒以上のロードが入る。
また、ロードの際には後述のメモルの立ち絵と共に攻略のアドバイスなどが表示されるのだが、
このメモルの絵が違う方向を向いている上に終始無表情のため、かなり不気味。
そもそも、このゲーム本編自体が悪名高い開発難易度のPlayStation3をそこまで開発難易度が高くないWii U無理やり抱き合わせで販売したため、アイドルマスターよりもエディタの最適化がまるでなされていない状態になるのも当然である。ベースをPS4にしていれば多少マシになっていたかもしれない。


マルチプレイ周りの問題点

本作は最大4人までのマルチプレイが可能となっており、一部の高難度クエストは「一人では難しい」と概要で説明されていたり、
後述のゲートに複数の属性を要求されるものがあるなど、公式としてもマルチプレイを推奨しているはずなのだが、この要素にも問題点が山積みである。

本作の同梱フィギュアは3体なのでソフト単体では最大3人までしかプレイ出来ず、4人で遊びたいなら後述するフィギュアの買い足しが必須となる。
またチップ使用にも枠が必要なため、4枠全てライダーで埋めてしまうとキョウカライドは使えず、たとえ1枠空けても強化できるのは1体のライダーのみ。
公平なプレイがしたいならライダーは2人しか使えない。
一応、同じライダーを3人で使えばチップの恩恵は全員が受けられるし、「ナカマライドコンボ」が発生して更なるパワーアップも可能(もっとも、同じキャラばかり使う事が公式で推奨されるキャラゲーというのもどうなのかという話だが)。
さらに、フィギュアにしろチップにしろ1枠増やすだけでもかかる負荷が尋常ではないため処理落ちが頻発するようになり、4枠全て使おうものならほぼ確実にフリーズする。
そのため、このゲームを安全に進めたいなら、一度にゲーム内に召喚するライダーは最大でも3体に留めないといけなくなっており、
多くの仮面ライダーが作品の垣根を超えて集結し、共に戦うというこのゲーム一番の醍醐味がこの不具合によって台無しにされている。


バグ

クソゲーならば当然というべきか、バグも存在する。なかったらなかったでストロングスタイルとか言われかねないが
独自の読み取り機器を使用しているためか挙動は非常に不安定で、大小様々なバグが報告されている。
前述した4枠使用フリーズを筆頭に、一部の場面でメモルのセリフの字幕が「※※※ERROR!※※※」と表示されていたり、
クリスタルケージの敵が突然消滅してケージを解除できず詰んでしまう(クエストのリタイアによる脱出は可能)……など。

そもそもこのライドゲートの読み取り機能自体が非常に甘く、ちゃんとフィギュアを置いているはずなのに認識されないなど序の口(「中古新品問わず読み込まれない」という報告も)。
プレイ中に突然接続が切れて認証をやり直すよう指示されたり、読み込ませたチップとはまるで異なるチップ効果が発動したりする。
キョウカライドのチップは、対応したライダーであれば強化、それ以外のライダーで使うと仲間として呼び出せるという仕様なのだが、対応したライダーで使ったのに何故か強化されずに仲間として登場するという事態も。

他にも様々なバグが存在するなど、もはやまともなデバッグがされたかも怪しい状態であり、一部は「パッチを当てる事でさらなるバグが発生した」という報告もある。
追加バグで代表的なものは、ライドチップを読み込ませる際に特定の手順を踏む事でキョウカライドが永続するというバグ。
これを使えば上述の激烈難易度をものともせずにクリア出来てしまうため、結果的にはプレイヤーに有益なバグではあるのだが、
このバグに関してはきっちりと修正が入っている辺り、製作陣のスタンスが分かろうというものである。


ライドフィギュアについての問題点

仕様上の欠陥

フィギュアのレベルはフィギュア自体に記録され、本体へのバックアップなどは行われない。そのため、フィギュアのデータが破損するとレベル1に逆戻りである。
初期のバージョンではフィギュアを外すタイミングについての説明がされなかったため、記録中にフィギュアを外してしまい、データが破損した報告が相次いだ*7
しかもフィギュアのデータ読み書きは無茶苦茶デリケートなので間違えると即やり直し。

ただ、アップデートで追加された(本来ならリリースされた時点で存在しているべきなのだが)書き込み中の表示にも問題があり、
画面の「読み取り中」の表示が消えるタイミングと実際の読み取り完了のタイミングが一致しない。
amiiboと違い自動バックアップもなく、フィギュア読み書きは独自規格の為、任天堂のサポート対象外。やらかしたら最初から育成やり直し。さらには、amiiboを任天堂のハードでスキャンする時にライドフィギュアを近づけるとamiibo側のNFCデータを内部から破壊することが可能な仕様でもあるため、amiiboのセキュリティを脅かす存在でもある。*8


度を越した課金要素

このゲームにおいて、残機はフィギュアの数に依存しているため、同梱フィギュアだけでは残機たったの3
しかも回復手段と呼べるものはほとんど存在せず、倒されたライダーはそのステージ中は復帰させることが出来ない*9
こんな状態で上記の修羅の国を戦い抜かねばならないのである。
ある程度ゲームに慣れている大人やプロゲーマーでも手こずるような内容を、子供のプレイヤーに要求するというのはもはや悪意すら感じるレベル。
一応、同梱フィギュアだけでクリアしたプレイヤーもいるにはいる……というか本来はそれが普通であるべきだが、このゲームの難易度からするとそれはもはや縛りプレイの領域…買い足しても縛りプレイになる。
フルプライスのゲームなのに追加アイテムを買わないと普通にクリアするだけで偉業な難易度を強制されるというのはあまりにもアコギと言わざるを得ない。

また、ステージには対応する属性のライダーを連れていく事で開く「ゲート」が設置されているのだが、
同梱フィギュアがサポートしているのは火・水・風の3属性だけなので、同梱フィギュアでは開けられない光・闇のゲートを通るためには必ず他のフィギュアを買い足さなければならない。
さらに属性どころか特定のライダーを連れて行かなければ開かないゲートもあり、フィギュアを買い足さなければそのゲートは永久に開かず、属性ゲートを開けたと思ったらライダー専用ゲートが設置されていたという二段構えのケースも。
ちなみにどのライダーが必要かはゲートに近付くと約20秒のフィギュアの販促ムービー(スキップ不可)で教えてくれるという非常に親切な仕様()*10となっている*11

お察しと思うが、こういったゲートの先にライダーの強化に必要なレアアイテムが置かれているケースは少なくないため、開けられなければ難易度はさらに上がっていく。
また、PS3版のトロフィーに「全ステージをSランクでクリア」というものがあるのだが、ランク決定には敵の討伐数も関わってくるため、ライダー専用ゲートの先に敵がいるステージでは条件を満たせない*12など、トロコン勢にも厳しい仕様となっている。

本作の定価は8,550円+税。この価格自体はソフト+同梱物と考えれば仕方がない部分はあるが、それでも決して安いとは言えない金額である。
フィギュアのコンプリートを目指すと(定価で揃えるなら)最低でも約2万1千円(ソフト代抜き)という常軌を逸した金額を要求される。
が、上述の通りガチャポンで販売されているものもあるため、実際はまず確実にそれ以上にかかると見ていい。
フルプライスのゲームを買ってソシャゲ紛いの事をやらされるリアルマネー『仮面ライダー倶楽部』が、かのゲームから25年以上経って現れるとは誰が想像しただろうか。
もっとも、その分ファンサービス充実しているパターンもなくはないが、本作は後述のようにそれもない。

また、別売りのフィギュアは「フィギュア2体+ライドチップ2枚」のセットが1,600円+税で販売されているが、このフィギュアとチップのライダーは一致していない。
例としては、カブトのフィギュアとカブトをハイパーフォームにチェンジさせる強化チップは別々のセットで売られている。
つまり、『カブト ハイパーフォーム』を使いたいなら3,200円+税の課金が必要。
仮面ライダーのフィギュアとその仮面ライダーを強化するチップを別々のセットに分けて売る事で、多くのフィギュアセットを買わせようとしているのは目にも明らかである。

また更なる問題点として、本作では課金にリアルのフィギュアが必要になる点も挙げられる。
通常のDLCならデータさえダウンロードすればいいため、金に糸目をつけなければ容易にコンプできるが、
こちらは買い揃えようとすれば実際におもちゃ屋へ足を運ぶ必要があるし、もちろんそこで売っていなければあちこちの店をハシゴしなければならない。
更にイベントで配布されたもの雑誌の付録といった非売品も存在するため、それらについてはネットオークション等でボッタクリ価格にされているものを買うしかない。

あまりにも度を超した課金要素に、購入者からは仮面ライダーならぬ「課金ライダー」呼ばわりされたり、
仮面ライダー龍騎』のキャッチフレーズである「戦わなければ生き残れない!」にかけて「多々買わなければ生き残れない!*13と揶揄されたりしている。

玩具としての出来の悪さ

ライドフィギュア自体も、背中が塗られていない*14上に全て同じポーズ(ライダーキックのポーズ)で固定されているため、
仮面ライダーによっては原作の必殺技とポーズが違っているもの*15まであり、お世辞にも出来が良いとは言えない。

ただでさえ上述したような課金ゲー具合に加えてフィギュアの出来もこれでは、せっかく課金要素にフィギュアという形式を取った利点は丸潰れと言わざるを得ないだろう。
ゲームとしても上記の問題点が山積みのため、「専用の召喚台とフィギュアでトントン相撲やベイブレードをした方が楽しい」という声が挙がったとも挙がっていないとも。

なお、本作を中古ショップで購入すると台とフィギュアとチップなしのソフトだけというどうしようもない状態の品物を掴まされることが殆どのため、どうしてもやりたいなら新品、もしくはネットオークションでの購入を推奨。


シナリオ上の問題点

オリジナルキャラの魅力のなさ

本作にはオリジナルキャラとして
  • ナビゲーターを務める妖精のような風の精霊「メモル」
  • アイテムの鑑定等を行うフクロウのような火の精霊「ミヌーク」
  • ライダーの強化を担当する女王のような水の精霊「トレイナ」
……の3人がいるのだが、デザインはオーソドックスなファンタジー系。
声優は上から順に『這いよれ!ニャル子さん』主演の阿澄佳奈、『機界戦隊ゼンカイジャー』ラスボスのボッコワウス役他東映特撮作品おなじみの中田譲治、『新・光神話パルテナの鏡』の女神パルテナ役の久川綾という発売当時にしても豪華な布陣ではあるものの、肝心のキャラの魅力は薄い。
現在の仮面ライダーシリーズではファンタジー系の作品も多いものの、ゲーム中ではライダーとの交流が描かれる事も一切ないため違和感ばかりが目立ち、「世界観にそぐわない」と不評。
特にメモルはナビゲーターということで常に主人公と共に行動するのだが、妙に自己主張が激しいばかりでほぼほぼ役に立たず、「チュートリアル中にいちいち止めてくる」などの問題も目立つ。
それでいながらシナリオでは立派に戦いに貢献しているかのような言動を繰り返すため、愛らしいデザインに阿澄氏の可愛らしい演技が合わさっているにもかかわらず、プレイヤーからはあまり良い印象を持たれず、ストレス要因の一つ扱いされる事も。

冒頭で書いた通り、この世界は「クリスタルハザード」という未曽有の危機に陥っているはずなのだが、彼らは延々と雑談や漫才を繰り返すばかりで、緊迫感など皆無。しかも敵やステージの情報はほぼ言わない。
数人しか生き残りがいない時点でたとえ敵が退治されても滅亡が避けられる気がしない*16上に、
キャラクターもプレイヤーやライダー達に世界の危機を丸投げしながら雑談に耽る平和ボケの面子ばかりとあっては、もう黙ってろと言いたくなるであろう。せめてこの雑談を飛ばせれば…

逆に完全な悪役で「最も迷惑な存在」を自称するスーパーアポロガイストは、出てくる度に本作の世界観や敵陣営の目的、ラスボスの正体などの重要な事柄を懇切丁寧に説明してくれる上、雑談に耽るオリキャラとは違ってきちんとストーリーを進めてくれるため、
ユーザーからは「この世界(クソゲー)にとって迷惑な存在=我々(ユーザー)の味方」「サモンライド唯一の良心」と称される始末。
なお、ディケイドとの絡みはなし(これに関しては後述する)。


対象年齢とゲーム内容の乖離

本作はCERO:B(12歳以上対象*17)なのだが、メーカーとしてはあくまで幼稚園~小学校低学年くらいをターゲットにしているのか、セリフは「仮面」など一部を除いてひらがなとカタカナばかり。
これが上述した緊迫感の無さに拍車をかけており、ラスボスに関しては見た目や強さのインパクトに反して威厳が感じられない。
CERO自体はバンナムが決めるものではないとはいえ、それを事前に予測出来ない点や決まった後にセリフを修正しなかった点は看過できるものではない
確かに『仮面ライダー』シリーズは本来子供向けの番組ではあるが、現代においては大人にも熱心なファンが多いコンテンツで、発売当時でも祖父母世代のファンも見られる長寿シリーズである以上、オプションで漢字あり・なしを選択できるようにするくらいの配慮はあっていいはず*18
そもそも、このような激烈難易度で「子供向けのゲームです」と言われて誰が納得するのだろうか。12歳以上とはあるものの、中学生でクリア出来る人は少ないはず。


キャラゲーとしての問題点

こういったキャラゲーは、ゲーム部分がボロボロでも原作へのリスペクト・ファンサービスと言った部分がしっかりしていれば「コレクターズアイテムとしては評価できる」と好意的に受け入れるユーザーも一定数いる。
同じライダーゲーから挙げるなら、『仮面ライダー 正義の系譜』辺りがいい例だろう。
が、本作の場合は原作のライダーや怪人を終始蔑ろにしており、キャラゲーとしても完全に破綻している。

本作のライダーは召喚獣的な扱いであるため自我は持っておらず、マトモなセリフは全くなく(掛け声や技名呼称のみ)、因縁のある悪役と対面しても固有の掛け合いなどは一切ない。
キャラゲーなので多少仕方ないとはいえ、因縁の有無に関係なく同じ反応を返すのである。

敵キャラクターは本編で登場したキャラクターが敵味方問わず量産されて登場する。
一般戦闘員はともかく、ボス格の怪人も平然と量産されている
それだけならまだしも、あろうことか主人公ライダーのフォームチェンジやレギュラー級ライダー、サポートメカの類までもがぞろぞろと湧いてくる始末。
量産ブラカワニ量産ジョーカー敵として登場するゴウラムなど……
もちろん、それらに選ばれてしまったサブライダーやフォームをPCとして使用する事は出来ない。

本作の敵陣営は、かつてライダー達に倒された怪人達の魂がクリスタルワールドに流れ着き、ラスボス(怪人の怨念の集合体)の手によって蘇ったという設定のため、悪役の量産についてはラスボスの力によるものと考えれば一応筋は通る。
だが、悪役でもなければ倒されてすらいないライダー達が量産される事についてはもはや擁護不可能。悪役を操作するスピンオフにしてもボスキャラでないとおかしいのも多いが…

ステージのボスも怪人よりライダーが多く、仮面ライダーJでもないのに不自然に巨大化してパワーアップしたりと原作を完全に無視している。
巨大ショッカーや巨大フェニックス、中ボスとして登場するディケイド激情態etc.……おのれディケイドォォォ!




ライダーごとの属性も何を基準に付けられているのかいまいち分からず、Wが風属性であるなど妥当な者もいるのだが、風属性の龍騎火属性のカブトなど明らかにおかしい者もいる。
更には同梱フィギュアのドライブ、鎧武、ウィザードを属性だけ変えて別キャラ扱いで発売という露骨な水増しも平然と行われており、
その結果、水属性のウィザード フレイムスタイルという何ともちぐはぐ過ぎることに……*22一応『ジオウ』でディケイドがウィザードにカメンライドしてフレイムスタイルのままで水を操っているが。
また、属性システムを導入した都合上、本来なら派生形態にフォームチェンジしなければ使えない技を基本形態のまま繰り出すライダーもまま見られる。

流石にドライブはそれなりに優遇されており、殆ど新規モデルだが、技の再現度はあまり高くなく、よく見るとキバなどから流用されたモーションもある*23
また、ドライブの腰のホルダーにあるシフトカーはマックスフレア、ファンキースパイク、ミッドナイトシャドーの3種ではなく、色違いのタイプスピードというのは実はあまり知られていない。
一応、ゲームが俯瞰視点である以上注視してもまず分からず、OPムービーでズームアップしたときくらいしか確認出来ない上、
そもそも腰のホルダーまでは見ないとはいえ、やはり気になるファンはとことん気になってしまう模様。

ライダー間の格差もなかなか深刻である。
同梱フィギュアの中ですら、動きが素早く、複数の飛び道具やジャスティスハンターによる使い勝手の良い範囲攻撃を備えたドライブが突出した強さを誇る一方、
ウィザードはコンボの隙が大きく、鎧武は飛び道具が出しにくい上に緊急回避が使えず、ただでさえ高いとは言えない機動力がさらに悪化している*24という始末。
そして追加課金分のフィギュアも含めると、高い攻撃力に加えて原作のクロックアップが使えるカブトがゲーム中最強候補で、クリアを目指すならほぼ必須とされている。
一方、キョウカライドが2種類以上あるライダーもいる中でアギト・龍騎・響鬼に強化チップはなく、最終フォームになれない*25
キョウカライドは防御・残機面での救済にはならないと書いたものの、攻撃面での比重は大きく、これの有無で難易度は大きく変わる。
その分基本スペックが高い……なんてことも一切ないのでただただ不利なだけとなっている。
にもかかわらず、データ内にはアギト シャイニングフォームや龍騎サバイブ、装甲響鬼のチップエフェクトや音声が存在しているため、一部では「当初は実装予定だったが、本作に対する批判が多すぎて新品価格も暴落したために商品展開自体が中止されたのでは」と推測する声も。
また、オーズ タジャドルコンボと電王 ライナーフォームのチップはワールドホビーフェア2015に出展された本作の試遊特典というコレクター泣かせのプレミア品で、ライナーフォームは2回も試遊しなければならないという貴重品である。
売れと言われたら一万は下らない価値はある。
上記のレベル1縛りの人はタジャドルを2万、ライナーフォームを4万で買い取っているといえばその価値が分かるだろうか?

ライダーゲーの例に漏れずライダー達はボイスがあり、ドライブや一部のライダーや怪人はオリジナルキャストが声を当てているのだが、前述の通り仮面ライダーは自我を持っていないため会話には一切参加せず、
戦闘時にふっはっくらえ「食らえ!」「これで終わらせる!」といったような汎用ボイスを発する程度で、
会話シーンでまともなボイスがあるのは、オリジナルキャラ3人とラスボスを除けば前述のスーパーアポロガイストのみという有様。

さらに、出演してもいないのに泉政行氏がホースオルフェノク役としてクレジットされている上、氏は本作発売後逝去しているため、クレジット上の遺作と実際の遺作*26が食い違うという本来起こり得ない事態が起きている*27
キャラゲーとしてこれは流石に問題だろう。

また、本作はキャラゲーでありながらライブラリ的な要素はない。
ライダーを強化するにあたってアイテムを集めに行く必要があるのだが、「このアイテムは●●という敵が持っている」と言われても●●というのがどんな敵でどこのステージにいるのかという情報は一切もらえないため、事前知識がなければその時点でアウト。
最古参戦作の『クウガ』(に限らず平成仮面ライダーシリーズだけでも)は本作発売時点で既にリアタイ世代が親になってもおかしくないくらい前の作品であるが、
大人のファンならともかく、16作にもわたる平成ライダーのキャラを事前に全て網羅しているちびっ子はほぼいなかろう……。
手元にスマートフォンパソコンか、関連書籍でも置きながらプレイせよということだろうか。
ついでに言えば本作のオプションは操作確認・音量設定・フィギュアの初期化の3つだけという非常に充実したオプション()である。

そもそも全編通して「仮面ライダーのゲーム」である必然性がまるで感じられず、「元々別のゲームとして企画されていたものが頓挫し、無理やり仮面ライダー要素を後付けしたのでは?」*28「仮面ライダーを客寄せの金看板としかみなしていないのでは?」「キャラクターデザインが面倒だから仮面ライダーを使っただけなのでは?」という疑惑が持ち上がる始末。
もちろん確固たる根拠など無いのだが、ストーリーに一切仮面ライダーが絡まない事や、仮面ライダーシリーズとそぐわないキャラや世界観設定を見るとあながち邪推と言い切れないのが怖いところ。
まずバイクなどの乗り物が出てこない時点で「仮面ライダーのゲーム」とは言えない。タイトルを『仮面ウォーカー サモンウォーク』か『仮面ランナー サモンラン』にした方がよかったんじゃなかろうか……後者だと『クッキーラン』や『スーパーマリオラン』の仮面ライダー版と間違われかねないが……まだそっちの方がマシかも


評価点

ここまで問題点について触れてきたが、ここからは数少ない評価点についても記載する。

使い回しが目立つものの、グラフィックは高品質と評される『バトライド・ウォー』シリーズがベースとなっており質はそこまで悪くはなく、ライダーの召喚演出はなかなかの迫力があり好評。
同じくバンナムから発売された前年度大賞が変身・合体シーンを端折っていたことを考えれば大変な進歩と言える……のかも知れない。「2年連続でバンナムが大賞って時点で全然進歩していない」と言ってはいけない

また、同シリーズには参戦していないキックホッパーやパンチホッパー、ゾルダ、カリス、レンゲルといったサブライダーも(扱いを抜きにすれば)本作にて『バトライド・ウォー』シリーズ並みのグラフィックでその姿が拝めるため、
「何故翌年発売された『バトライド・ウォー創世』に参戦させなかったのか」という声も聞こえたとか聞こえなかったとか……
そういった意味では、このゲームにも価値があるのかもしれない*29

さらにPVの出来は非常に良く、『クウガ』などの主題歌も担当した元クリスタルキングの田中昌之氏による主題歌「Break The World」はひたすらに熱く格好良くファンから絶賛されている。

……とはいえ、どれもこれもクソゲーあるあるな上に、主題歌の格好良さや声優の好演といった点はバンナムの功績でも何でもないのだが*30


こういったありとあらゆるクソ要素を兼ね備え、その全てが歴代受賞作に匹敵するポテンシャルを秘めていた出来が高く評価()され、
年末の魔物」ならぬ「年末のダークヒーローとして、
当時二大門番とされていた『大戦略PERFECT 〜戦場の覇者〜』『Takedown: Red Sabre』を難なく打ち破り……もとい蹴り破り、クソゲーオブザイヤー2014据え置き機部門大賞を堂々受賞したのであった。

その出来栄えからプレイヤーはこんな言葉を残したという。
「クソ要素の集大成は近年の仮面ライダーのフォームチェンジのように多種多様」
「KOTYスレの過去の名だたるクソゲー達の要素のコンプリートフォーム」
「バグ・課金・ストーリー・システム・リアルと全てのクソゲーの問題点を組み合わせた最強の怪人」

2年連続で覇者を排出するという快挙(暴挙)をやってのけたバンダイナムコゲームスには、二度とこんな悲劇を繰り返さぬようにという願いを込め、住人たちからこの言葉が送られた。


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  • 2014年
最終更新:2025年04月08日 09:54

*1 フォーゼのみジャイロ+ガトリングモジュールで一時的とはいえ、上昇可能。

*2 ちなみにチュートリアルで初めてこのパッドを使った際、後述のメモルが「これは便利だね!」とプレイヤーからすれば皮肉にしか聞こえないような発言を行う。

*3 前身である『バトライド・ウォー』には普通に登場する。

*4 この手の仕掛け自体は他の無双ゲームでもあるのだが、本作の場合はジャンプなどの回避行動がまともに使えないため、恐ろしく凶悪な仕掛けと化している。

*5 一応、レベル100に上げるための経験値は表示されるのだが、スルーしてしまうプレイヤーも多かった模様。

*6 例えば仮面ライダーシザースならシザースピンチを振り回すだけ、仮面ライダーザビーならライダースティングを連打するだけ。

*7 この点はアップデートで概ね改善されたが。

*8 ウィザードリングのおもちゃでも同じことが可能である。そもそもamiiboはこういう事態も想定しているため、amiiboに書き込んだデータの修復も任天堂のゲーム機で可能である。

*9 同じ属性の同じライダーでも違うフィギュアなら別枠で使用可能。チップのコンプリートを目指した場合、腐るほどフィギュアが余る。

*10 全属性揃えろということなのか、同梱されているウィザード、鎧武、ドライブのゲートでも何故かムービーは発生する。

*11 一応付属のライダーとチップだけでクリアした人もいる模様。本来ならそれでクリアできるバランスとなっているが、本作にはそんな甘えなどない。

*12 有志の検証によれば敵や障害物の配置には一定のランダム性があるらしく、敵がゲートの外にいる場合もあるため絶対に条件を満たせないわけではないが、こういった場面で運ゲーを要求されるのもおかしな話である。

*13 このフレーズは本作が起源というわけではなく、本来は終わりなく発売され続けるライダーグッズを購入するファンが「嬉しい悲鳴」として使うものだったのだが、本作に限ってはそんな意味ではない文字通りの悲鳴となっている。しかも「多々買っても生き残れない」とまで評される有様だった。

*14 これはバンダイの子供向けフィギュア全般に言えるので本作特有の問題点とは言い難い。

*15 例:Wの「ジョーカーエクストリーム」は本来左右2分割状態からの時間差キック、フォーゼの「ライダーロケットドリルキック」は左足にドリルモジュールを装着して放つが、フィギュアではどちらも右足キック。

*16 エンディングでメモルが「隠れている仲間」について触れているため、一応他にも生き残りはいるようだが、どのみち手遅れな感は否めない。

*17 課金要素が原因にも思えるが、アイコンは「暴力」である。

*18 実際、過去に発売された『クライマックスヒーローズ』ではこの機能が実装されていた。

*19 分身を生み出すアドベントカード「トリックベント」を持っている。

*20 小説版ではオルフェノクの排斥を唱える組織が仮面ライダーカイザの変身アイテムを量産しているという設定になっている。この設定がゲーム発売時までに映像作品に反映されたことは一度もないのだが。

*21 ナイト同様に分身を生み出すラウズカード「ジェミニゼブラ」を持っている。

*22 そもそもウィザードはエレメント変化を持ち味とするライダーであり、本来なら火、水、風の3属性を1人で賄えるはずである。もっとも、そうすると販促に差し障るのだろうが……

*23 一応、放送が始まったばかりの番組から参戦したキャラの再現度が低いのはこの手のゲームではよくあることであり、この点については「批判すべきでない」とする意見もある。

*24 代わりにガードはできるが、ほぼ使い物にならずガードなど突っ立ってただ敵の攻撃を受けているのも同然の状態である。

*25 加えてブレイドも強化チップこそあれど、ジャックフォーム止まりであり、最終フォームであるキングフォームにはなれない。

*26 本作発売の1ヶ月前である2014年11月1日に公開された映画『グレイトフルデッド』。

*27 当初は「声質の変化で雰囲気が変わっただけでは?」とする意見もあったが、解析の結果、『バトライド・ウォー』の流用で小川慎太郎氏の声であり、やはり泉氏の声は使われていない事が判明した。

*28 逆に別のゲームのキャラのガワだけ変えてヒットした例としてはスーパーマリオUSAがある。もっとも、あちらは元々既に発売されていたゲームのキャラを差し替えて海外向けに輸出したものだが。

*29 ちなみにグラフィックの構成も『バトライド・ウォー』シリーズと全く同じ管理体制であるため、内部データをいじって本作からグラフィックを抜き取り、無理やり『バトライド・ウォー』シリーズに参戦させるといういわゆるMOD行為を行った猛者が数人存在する。

*30 強いて言うなら「Break The World」の作曲は太鼓の達人THE IDOLM@STERで有名なAJURIKAこと遠山明孝氏であり、恐らく作曲当時はバンナム所属であったためそこはバンナムの功績………と言えるのかもしれない。まあ発売時には既に退社しているが。