登録日:2011/10/20 Thu 16:02:25
更新日:2025/04/30 Wed 23:49:58
所要時間:約 5 分で読めます
『仮面ライダー 正義の系譜』とは2003年に発売された
PS2の
ゲーム作品である。
当時はまだ現在の様に昭和ライダー作品との関わりが薄かった
平成ライダーとの本格的な
クロスオーバーが本作の売り。
シナリオは密接な繋がりを持つ初代とV3にBLACKとアギトの設定を巧みに絡ませたクロスオーバーで好評。
更に主役四人と期間限定で使用出来る仮面ライダー2号の五人は当時彼らを演じた俳優本人が演じており、
各ライダーの変身シーンや
必殺技も原作を忠実に再現しているなど、スタッフの仮面ライダー愛がこれでもかと詰まっている。
しかし、戦闘や探索に関しては『
バイオハザード』シリーズとかなりシステムが似ているため、
近距離での殴り合いがメインの仮面ライダーとの相性は最悪として、戦闘システム
だけはクソゲーという声もかなり多い。
実際に開発も『バイオハザード』に参加したことのあるスタッフの手で行われたのだが、なんでもこれはパブリッシャーであるバンプレストからの「
シリーズ当初のような怖さを表現するために、バイオハザードのようなシステムの仮面ライダーゲームを作って欲しい」という要望を受けてのものだったという。
また、マップの視点切替に合わせたトラップがやけに多く、しかも視点切替で敵がすぐ復活するため、
視点変更→トラップでノックバック→視点変更→トラップと敵が復活…というパターンに陥りやすい。
他にもアイテムなどのオブジェクトの判定が異様に小さく、キーレスポンスが良くないのも合わせて「見えているのに拾えない」ことがあるなど、問題点は多い。
またロードが若干長いため、戦闘のテンポが悪くなる点がある。
【あらすじ】
悪の気配を感じ取り、それぞれの時代で全く同じ発電所に訪れていた四人の仮面ライダー。
そんな彼らの前に現れるのは蘇ったショッカー怪人達。
四人は
ショッカーが目論む計画を阻止するべく、時代を越えて共に立ち向かう。
【登場人物】
・1972年編
1972年編のメインキャラ。
時間軸としては1972年11月、
ゲルショッカー出現から1ヶ月後の、ゲルショッカー編では比較的ハードな戦いが少ない時期である。
原作では出会わなかったゾル大佐を相手に、彼の企む「怪人軍団製造計画」を阻止するために立ち向かう。
また4ライダーの通信パートでは初代として一向の纏め役のみならず、IQ600を生かしてブレーンとしても活躍する。
後に風見をV3に改造する張本人なわけだが、この時点での彼にとって風見はただの後輩でしかないので
「どうしてお前が仮面ライダーに!?」と驚く、というなかなか新鮮味のあるシーンが見られる。
服装はゲルショッカー編でお馴染みの黒の革ジャンに白い丸首セーターとペット作戦の時期のものが採用されている。
俺たちは、同じ道の上にいる。
1972年編のパートナーキャラ。
ゾル大佐の罠にかかった本郷猛を救う為に登場。と、南紀編や最終回でもお馴染みのあのテイストである。
イベントでの本郷とのダブル変身やライダーダブルキックはファンなら感動物。
こちらも本郷同様服装はゲルショッカー編、正確にはショッカーライダー編のものだが、テンガロンハットは被っていない。
また変身後の2号の姿は新verならショッカーライダー編以降の細ライン、旧verならマスクのエラが張っていたりと細かいところの再現が光る。
相棒達の中では唯一のプレイヤーが操作出来るオリジナルキャストの仮面ライダーである。
・1974年編
1974年編の主人公。
時間軸としては1974年1月、少なくともサイタンク(
クリスマス)撃破後で、お正月(シーラカンスキッド)があるかないか…くらいの時期と思われる。
自分を改造する前の本郷との通信では諸々の事情に配慮してか、自分が改造された事に関しての話を早々に打ち切った。
本編でも面識のある死神博士のコバルト爆弾を用いた「地殻変動計画」それにより激変した地球環境化でも活動可能な戦闘員を製造する「強化改造計画」を阻止すべく奔走。
単独パートである3章は怪人4戦+
バイクパート+計画1つ破壊と、とにかくやる事が…やる事が多い…
服装はこの時期の黒系の革ジャンでは本郷と被ってしまうからか、夏頃や後発作品の客演時の「青いシャツに白のベストとズボン」という風見志郎の定番スタイル。
苦悩する結城に最後にかけた言葉とは…
1974年編のパートナーキャラ。
デストロンの真相を知りV3と共に戦うことを選んだ時期で、かなり打ち解けた筈なのだが、その情の深さゆえに今作の彼はある事情からつっけんどんな態度を取る。
戦闘シーンこそないもののいち早く登場し、「科学者」という設定に焦点が当たり、重要な役どころである。
エンディングや攻略本の紹介絵では何故かドリルアームを装備(使用予定でもあったのだろうか?)
オリジナルの中の人が既に故人である為、当然ながら声が違う。代役を務めた滝下氏はその後各種ゲームで
仮面ライダーカブトの代役なども務めたが、残念ながらこちらも若くして急逝された。
悪と戦うために必要なのは…?
1988年編の主人公。
時間軸としては1988年8月、
シャドームーン復活から2ヶ月後、同月の下旬にはバラオム・ビシュムの死が迫り……という本編クライマックスが迫る時期からの参戦。
同じ名前を持つブラック将軍の企む毒ガスを用いた「人間溶解殺戮計画」を阻止する為に立ち向かう。
採石場、灯台、海岸と何かしら1度は外に出るマップのある他3時代に比べて専用マップが「地下坑道」だったり、基本的に道中は一人であったり、本編終盤の雰囲気を再現するかのように孤独だが、終盤の1988年では…
また、
ラスボスの邪眼から彼の持つキングストーンを狙われているという因縁がある。
彼のシナリオが始まって最初に喋るセリフは「これは
ゴルゴムの仕業か?」であった。
服装は本編初期の灰色のものが採用されている。
1988年編のパートナー(と言っていいものか)
BLACKと同様に邪眼の闇の気配を感じ取り、発電所に訪れていた。
ライバルであるBLACKとの世紀王同士の戦いに割り込んできた邪眼を敵視しており、キングストーンを奪われかけたBLACKを結果的に助ける事になった。出番は少ないが自分達の固有要素である世紀王やキングストーンが物語の核心に深く関わっているので存在感は抜群。
余談だが、中の人はオリジナルキャストではないが(後の桐生ちゃん。ブラック将軍と兼ね役)、本編よりクールで落ち付き払った様子はある意味では必見。
争う運命は変えられないのだろうか…?
・2004年編
2004年編の主人公。
時間軸としては2004年4月、アギト本編での闇の力率いる
アンノウンとの戦いを終えてから3ヶ月後という時系列からの参戦。(1年後エピローグの9ヶ月前)
地獄大使の企む「日本列島沈没作戦計画」その拠点となる海底基地建設を阻止する為に立ち向かう。
セミミンガに変身した姿を「仮面ライダー」と呼ばれ、先輩ライダーと出会った事で、自らを「仮面ライダーアギト」と名乗る様になる(これは『アギトの力を持つ者=仮面ライダー』と解釈している為だが、『アギトの力』を『光の力』とすれば強ち間違いではなかった事が最後にわかるようになっている)
原作同様フォームチェンジ能力も再現されているが、原作と違い
バーニングフォームと
シャイニングフォームのみ。
まぁこの2つが自在に使えれば、他形態をわざわざ繰り出す必要も無いとは思われるが。(日光がない状況でどうやってシャイニングになるのだろうか…)本編終盤でもバーニング・シャイニングへの覚醒後は初期のフォームチェンジは使わなくなったので、ある意味終盤仕様の再現と言えなくもない。
服装は初期及び終盤のフリース。本編で描写のない時期だが妥当なチョイスである。
ちなみに2004年編の舞台はアンノウンとの戦いが終結してから3ヶ月後とされているが、
アギト本編の時代設定はTVシリーズでは放送時期と同じ「2001年」とされており、年度を跨いで2002年に決着が付いている以上、原作とはおよそ2年のズレが生じている。
ただし、攻略本の年表では『正義の系譜』世界観に、映像作品では
パラレル扱いだった『
仮面ライダークウガ』と地続きであることを示した記述があり、クウガが放映年通り「2000年〜2001年」初期設定で仄めかされている「アギトはクウガの2年後」という設定を反映させアギト本編が「2003年〜2004年(1月)」舞台という解釈となるため、辻褄は合う。(攻略本年表でもこの解釈となっている)
2004年編のパートナーキャラ。
アギトの窮地に駆け付ける。出番は少なめだが、ヒールクロウで怪人を撃破したりした。
エンディングでは他の時代の「光の力」で戦う仮面ライダーと出会った事で翔一が見出だしたアギトの力を持つ者としての答えに希望を得た。
こちらもオリジナルとは中の人が違う(本作のゾル大佐と兼ね役)
【敵キャラクター】
邪眼
本作のラスボス。
かつて創世王になれなかった世紀王の成れの果てであり、アギトが戦った闇の力に呼応して復活。
ダブルライダーに倒されたショッカー怪人やゲルショッカー怪人を蘇らせ、新しい身体での復活を目論むが、
最後は四人の仮面ライダーが繰り出した
ライダーキックで爆散した。声は
ジェネラルシャドウの方。
「光の力」を「人の持つちっぽけな力」と見下しながらも欲している様子を見せる。
幹部に関しては各リンク参照。
【登場怪人】
ゲルショッカー戦闘員
怪人達に関しては各リンク参照。
【余談】
二周目以降の変更点
新1号と旧1号(正確には桜島1号)の変更が可能になる(シナリオは据え置き)。
旧1号の場合、時代が桜島の決戦の後の1972年の正月になる。2号も旧2号に変化。
バイクパートの新サイクロン号も元祖サイクロン号に変化し、独特の前傾姿勢で跨るライディングも再現されている。
本来は白ベルトになるはずの変身前の本郷が赤ベルトのままなのはご愛嬌。
…遊びにしか過ぎぬ
完全体を倒すと出現するスマートになった姿。動きも素早くなる。
「闇が人類を覆うとき」
「光もまた輝く…」
「この世に悪のある限り…」
「正義の系譜に終りは無いんだ!」
ライダー……追記・修正!
- 遊びやすくした続編ほしいな -- 名無しさん (2013-12-19 03:22:19)
- 先代創世王と争った世紀王っていうのは目から鱗なアイディアだったなぁ。確かにいてもおかしくないというか絶対にいるはずの存在だからな -- 名無しさん (2013-12-19 09:57:41)
- おかげで、BLACK編開始時の「ゴルゴムの仕業」が本当になるという奇跡・・・ -- 名無しさん (2013-12-19 10:30:31)
- シナリオ考えた人すげーとなる作品 -- 名無しさん (2013-12-19 13:06:08)
- バイク面考えた人死ねーとなる作品 -- 名無しさん (2013-12-19 21:20:13)
- バトライドみたいな無双アクションで、このシナリオだったら間違いなく神ゲーだったな -- 名無しさん (2013-12-19 21:28:11)
- 2号以外のサブライダー達(ライダーマン、シャドームーン、ギルス)も使いたかった。 -- 名無しさん (2013-12-20 00:41:19)
- バイク面クリアできずにコントローラ叩きつけたの俺だけじゃないはず -- 名無しさん (2013-12-30 22:33:48)
- 戦闘システム直して続編作って欲しいわ -- 名無しさん (2014-01-17 15:21:17)
- 作品を絞ってクロスするのは良いアイデア。うん、アイデアは…… -- 名無しさん (2014-01-17 17:28:37)
- システムとかどうでもいい。当時の俺にとってこのゲームはクソゲーどころか神ゲーだった・・・・ -- 名無しさん (2014-01-17 20:15:27)
- ショッカー首領に忠実だった大幹部達が他の奴に忠誠を誓っていたのが今でも解せん。 -- 名無しさん (2014-01-17 22:29:49)
- ↑蜂女だって憎しみを忘れなかったなんて言ってるから恨みから共闘してたんだろ -- 名無しさん (2014-01-17 23:44:51)
- 本郷にとって因縁のクモ男を2号としか戦えなく設定したり、原作で死ななかったイソギンジャガーを何度も復活させたり、怪人のチョイスは謎である。 -- 名無しさん (2014-03-06 20:55:54)
- バイクから降りて戦えとなる作品 -- 名無しさん (2014-03-07 04:16:28)
- こういうのを春映画でやれ、といいたくなる。 -- 名無しさん (2014-04-20 09:32:12)
- 山奥にあるはずの発電所なのに、アギト編じゃすぐ側に海があったなあ… -- 名無しさん (2014-06-19 00:21:19)
- システムというより視点切り替えが最悪……だがシナリオはライダー愛があって良い -- 名無しさん (2014-07-29 11:15:23)
- 予約特典の変身ベルト腕時計はよくつけてたわ -- 名無しさん (2014-08-16 09:05:39)
- 食わず嫌いで平成ライダーを見ていなかった自分が平成ライダーをちゃんと見ようと思う切っ掛けになったゲームです。 -- ドクガン (2014-09-03 00:48:44)
- シナリオは非常に素晴らしい、グラフィックもきれい、マイナーな怪人も多数登場と素敵な点が多いが、ゲーム性は微妙だな。爽快感がない。神ゲーになりそこなった作品。 -- 名無しさん (2014-12-21 23:06:19)
- キーレスポンスが異常にトロかった記憶があるなあ・・・昭和と平成じゃ殺陣の性質も違うから1号=大ぶりで一発一発が重い BLACK=スピーディでキレがあるが火力は必殺技に全振り アギト=通常の格闘は低威力だがタイミングよくカウンターを決めると与ダメージがアップ ・・・みたいなファイトスタイルの差別化が欲しかった。 -- 名無しさん (2015-06-18 12:44:10)
- 「×クソキャラゲー ○クソゲー」ってタグ入れてもいい? -- 名無しさん (2015-06-18 14:48:02)
- アギトだけシナリオや邪眼との関わりが薄め(作中のことが切欠ではあるけど)だけどアギトのこれからを考えると先輩ライダー達の存在は希望になるのはいいな -- 名無しさん (2016-01-17 10:56:45)
- いまだにSランクが取れない・・・。1号のバイク面が鬼門すぎる -- 名無しさん (2016-01-28 20:05:55)
- ↑1号のバイクパートは鬼畜すぎるから、減点されないCランクくらいで妥協するのも手。セーブ回数を抑えたり、最短ルートを構築して時間を短縮したりして他の点で評価を上げた方が楽。 -- 名無しさん (2016-01-29 17:46:53)
- なんかV3だけ終盤ザコが怪人くらすになってたような覚えがある -- 名無しさん (2016-02-02 04:40:20)
- ↑多分ザコ倒しての爆発をもっとすごいのにしたいという製作サイドの密かな野望が… -- 名無しさん (2016-03-03 18:46:33)
- 終盤で各時代に散らばっていたライダー達が集結するシーンは震えた。 -- 名無しさん (2016-04-21 00:15:41)
- 続編が出てほしかったな・・・ ストロンガー RX ブレイド 隠しで ギルス ギャレンという感じで -- 名無しさん (2017-11-22 23:55:01)
- 仲の人が出れないライダーはともかくシャドームーンはてらそまさんにしてほしかったな… -- 名無しさん (2019-09-24 20:55:47)
- ↑プレイアブルキャラじゃないし出番もそんなに無いから代役だったんだろうな。ライダーマンは仕方ないにしてもギルスも違うし。出来れば2号以外のサブライダーも使えるようにして欲しかった。 -- 名無しさん (2020-02-08 09:45:38)
- MoHzがまさに続編感あった -- 名無しさん (2020-12-16 14:49:13)
- クソゲーなんて微塵も思わんな。確かに戦闘はややこしかったり謎解きが大変だったが、爽快感もあったし何よりシナリオが神過ぎて楽しく遊んでいた。続編欲しかったけどなあ。今の技術でリメイクしたら大層受けるだろうに -- 名無しさん (2021-06-10 15:51:15)
- 葛義→かつよし→しよつか→ショッカーだって気づいた時は1号のウミヘビ男回の「かつよし、かつよし…ショッカー!」を思い出したね -- 名無しさん (2021-10-11 20:16:57)
- 240f:98:95c0~さん、記事内容はともかくコメントの改変は違反行為なのでやめてください。 -- 名無しさん (2022-06-30 12:40:52)
- たしかにシステムは粗が多いがクリア不可能てレベルじゃないし必殺技の演出はライダーゲームでも未だトップクラスだと思うから寧ろキャラゲーとしてみれば普通に良作だと思う。ただし、バイク面、テメーはダメだ。 -- 名無しさん (2022-08-06 08:14:46)
- 子供だったから「ライダーがたくさん出てきて敵をバッタバッタなぎ倒すゲーム」だと思いこんで内容のムズさに挫折した。攻略本読んだらセーブでスコアが減ると知って更に絶望した。 -- 名無しさん (2023-01-30 03:15:54)
- 怪人ごとに攻略法がきちんと確立されてるのは凄いと思った。覚えゲーではあるけど攻略する楽しみが凄かった思い出。 -- 名無しさん (2024-11-27 09:19:35)
- あらゆるライダーゲームの中でも飛びぬけてOPがかっこいい。今でも時々見返したくなってついついつべで探してしまう。興味ある人はOPだけでも見て欲しい。怪人たちの声優さんがまた昔を思い出させてくれて良い。 -- 名無しさん (2024-11-27 16:08:05)
最終更新:2025年04月30日 23:49