ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム

登録日:2012/06/10(日) 10:03:58
更新日:2018/05/13 Sun 12:33:42
所要時間:約 5 分で読めます





教えてやるぜ!
てっめえらみてーなのをどうするのかを!



ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』とは、雑誌『MJ』に掲載されていた『ガンダムシリーズ』の漫画である。
作者はうしおゆうじ氏。

タイトルは雑誌掲載時が『ダブルフェイク』、単行本化した際が『アンダー・ザ・ガンダム』、復刻した際に『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』と改題している。




概要

時系列としては『機動戦士ガンダムΖΖ』と『逆襲のシャア』の中間に位置する作品。

1990年にバンダイが単行本を出版していたがすぐに絶版となり、最初期はお世辞にも扱いが良い・知名度は高いとはいえなかったが、
その後各種書籍に登場MSが掲載されるようになり、Gジェネシリーズの一部に登場したり、
2002年にメディアワークスから単行本が復刻された甲斐もあって、地味に認知度を高めている。
公式書籍の宇宙世紀年表にも本作の事件が記載されるなど、何だかんだで正史として扱われることが多く、
ガンダムの漫画作品及び非映像化作品の中でも、扱いや公式度的には恵まれている方*1

ただ、内容は90年代テイスト溢れるギャグシリアスで非常に癖が強いと言わざるを得ない。
80年代に盛んだったサイバーSF漫画のノリそのものなため、様々な解説や読者へのわかりやすさより勢いを重視している作風でもあり
現在の時代に読むには癖が強いためか評価が分かれやすく、“ストーリーが分かりづらい”、“絵が汚い”、“キャラの個性が強すぎる”と拒否反応を示す声も。
しかしながら癖の強さ故に一度ハマるとなかなか面白いので、一概に低評価を下すのは早計であると言えるだろう。

ちなみにバンダイ版とメディアワークス版では書き下ろしの内容が違っていたりする。

このマンガは所謂「ガンダムハウスEND」と「どこかに流れ着くDガンダムEND」があるため
どっちのバージョンを読んだかでも印象が異なるだろう。




あらすじ

第一次ネオ・ジオン抗争が終結して一年が経った宇宙世紀0090年。
何もしないまま勝者となった地球連邦の傲慢さにスペースノイドの怒りは最高潮に達し、各地でNSP(反連邦運動団体の総称)によるテロリズムが激増していた。
一方でコロニー公社主導でコロニー再建計画が進められるが、廃コロニーに潜むテロリストも多く、軍の護衛無しでは作業もままならない有り様であった。

コロニー公社の下請け会社であるモノトーン・マウス社の作業員であるダリー・ニエル・ガンズは仲間と共にサラミス改級アラハスの護衛の下、
サイド6のテキサス・コロニーを訪れるが、そこはテロリストの中でも最大級の戦力を持つ“カラード”のアジトであった…


そして、カラードの後ろでは“ある組織”が糸を引いていた…




登場人物*2


◆ダリー・ニエル・ガンズ
CV:草尾毅
本作の主人公。モノトーン・マウス社の作業員で、ジャンクからDガンダムを作ってしまう程のガンダムマニア。
“ガンダム・ダリー”としてちょっとした有名人のようだ。
破天荒なようで案外繊細。
NTの素養はあったようだが、ファンネルの動きは全く捉えられなかった。
彼自身ゲーム等の露出は低く、愛機のDガンダムだけGジェネギャザービート等に出演してたりする。
本編ではガンダムマニアな面や、どこかの熱気さんみたいなノリが多いが、
後年の書き下ろし漫画では、コロニーの保全に関わる者としての矜持を見せるなどもしている。


◆チェリィ・チノ・ローゼス
モノトーン・マウス社の作業員でダリーの恋人。
一言で言えばとてもいい女。
アラハスが撃沈した際に宇宙に投げ出されてしまうが…


◆アイン・グレンフィールド
モノトーン・マウス社の作業員でダリーの友人。
どさくさに紛れてに嫁さんをゲットしたリア充。


◆オッド・フェルド
サラミス改級アラハスの艦長。
豪放な性格だが、ダリー達の経歴を調べていたりと細心な一面もある。


◆タケシ・カザキ
アラハス隊のMSパイロット。階級は中尉。
やや堅物だが腕は確かで、ほぼ試験機同然のジェガン改でカラードの腕利きと渡りあっていた。


◆アンティケ・ブリュワール、ドーシー・ビワイド
アラハス隊のパイロット。ドーシーはアラハスのクルーも兼任している。
恋人同士で、出撃前にキスを交わしたりするくらいラブラブ。
揃って暢気な性格で、何故か訛っている。
アンティケはジムⅡの改良型(名称不明)、ドーシーはGDキャノンに乗る。


◆アルヴェニシカ・キースト
CV:こおろぎさとみ
カラードのパイロット。通称アニー。
かつてティターンズの毒ガス攻撃で家族と故郷を失い、テロリストとなった。
やや子供染みた性格で若干情緒不安定なところがあるが、意外と弁えたところもある。
ガンダムを追い回す内にダリーと知り合い、色々とあったが最終的に友達となった。
主な乗機はズサ・カスタムとズサ・ダイン。
ダニー共々まさかのGジェネ出演。
このときのボイスが低音で「死んじゃうぞぉ!」と言うものであったため、こおろぎさとみが声を担当していることに
すぐ気づけた者は少ないのではないだろうか。


◆エルバスコ・バイエ
カラードのリーダー。優れたパイロットでもあり、ザクⅢ後期型に搭乗する。
カラードでは穏健派寄りで、協力体制にあったネオ・ジオンがコロニー落としを企んでいると知るとアラハス隊と共闘して阻止しようとした。


◆イリア・パゾム
新生ネオ・ジオンの中佐でレウルーラの艦長。
かつてマシュマー・セロの副官兼監視役だったイリアその人。
以前に比べて性格が軽いが、隠れ簑として利用していたカラードの面々にも直属の部下と同様に接したり、
単身乗り込んできたダリーの話を聞いた上でコロニー落とし作戦の真意を教えてそのまま帰したりと器の大きさを見せる。


◆ジェダ・ジェスカロート
イリアの副官で中尉。
粗野で発想が過激だが、ダリー当ての通信を傍受してわざわざ教えてくれたりと案外気が利く。
NTで、ヤクト・ドーガに乗る。


◆シン・ワタナベ、タウ・ワタナベ
ワタナベ研究所の被験者でNT(強化人間?)の双子。幼い子供だが、それ故の無邪気な残酷さがある。
シンはバギ・ドーガとドーガ(仮名)、タウはパワードスーツの一種であるクォータースーツ・メラドーガに乗る。


◆大佐
本人は登場しないが、ネオ・ジオン関係者が度々口にする人物。
考えるまでもなく赤いマザコン総帥
実はコロニー落としは連邦の目をシャアから逸らす為の陽導で、本当に落とす気はなかった。




登場するメカニック


Dガンダム
ダリ―がジャンクを集めて作製したハンドメイドMW。
事件に巻き込まれたことから連邦軍に買い上げられ、次第にパワーアップしていく。


◆アラハス
サラミス級を改造したファクトリーベース。
船体の前半分が格納庫とカタパルトになのが特徴。
本来の仕事はMSの運用試験を兼ねたコロニー建設作業員の護衛だが、カラードとの戦いに巻き込まれてからはその追撃の任に就く。


ジェガン改
型式番号:RGM-89B

アラハスのファクトリーチームが開発した実験機。パイロットはタケシ・カザキ中尉。
ジェガンに百式の設計を取り入れて性能向上を図った機体。
フレームからして再設計されているので、実はジェガンなのは見た目だけで中身は別物らしい。
実験装備を取り付ける為に全天周囲モニターやリニアシートが採用されておらず、出撃する度にコックピットに手が加えられていた。
目立った活躍はなかったが、アラハス所属機として最初から最後まで戦い抜いた。


◆GDキャノン
型式番号:RGD-X2 / GRD-X2

試作MSであるGDシリーズの1機。キャノンの名が示すようにこれは支援型。
コロニー内での運用を想定していて、外壁から上半身だけ出して簡易砲台となるのが本来の仕事だという。
劇中ではドーシーが乗っていた機体とアニーがアラハスから脱走する際に奪った機体の2機が登場。
ちなみに「GD」とは「ガン・ディフェンダー」の略で「ジード」と読む。


◆サラミス改

アラハスの護衛のアルテミス、後から合流予定のエスメラルダが登場。
一度アラハスと別れて再合流を目指していたが、ネオ・ジオンの襲撃で内外両面から攻撃され、乗員は皆殺しにされた。
主な艦載機はネモ、ジェガン。
U.C.0090年当時の最新鋭MSで配備が限定されていたジェガンが少なくとも2機配備されているあたり、優秀なパイロットがいたのかもしれない。



背景で必死に戦う連邦軍のモブの皆さん。
ほぼ数コマの出番のやられ役だが、ジェガンは最新鋭だけにギラ・ドーガと激闘を繰り広げていた。


◆謎のジム

アンティケが乗る謎のジム。
どうやらジムⅡの改造機らしいが、名前含めて全てが謎。
バックパックに大型のブースターを備えているので機動性が高そうではある。


◆ザクヘッド

モノトーン・マウス社の作業用ポッド。
文字通りザクⅡの頭を模した形状をしている。
このザクヘッド以外にも『Ζ』や『逆シャア』に登場したプチモビも登場した。



ズサ・カスタム
型式番号:AMX-102C

カラードの保有するズサの改修機。アニーの愛機。
本体のミサイルを全て撤去した代わりにジェネレーターを強化、ブースターを攻撃用パックAK-90Sに変更した機体で、全備重量が大きく軽減された。
その為、運動性や格闘戦性能が向上した。

主な武装はAK-90Sに搭載された左右合計24発のミサイルと両肩部に対応したビーム砲、ビームサーベル。
本編では使用されなかったが、主武装の右前腕にマウントする3連装速射式ビーム砲「ガン・スピア」はヒートナイフを銃剣のように備え、遠・近共に隙の無いMSとなった。

サイド2での戦闘でエルデスコを庇い、撃破された。


ズサ・ダイン
型式番号:AMX-103

こちらはズサをベースとした格闘戦用機。
ブースターとミサイルポッドが固定装備となり、格闘戦向けのクローやビーム砲が増設された。
ガン・スピアも引き続き装備出来る。
格闘戦用ではあるが、ビーム兵器の増設によってオールレンジに対応出来る。

レウルーラに合流したアニーが搭乗したが、ぶっちゃけ見せ場は無い。



ザクⅢ後期型
型式番号:AMX-011C

カラードのリーダーであるエルデスコ・バイエの乗機。
オプション装備の互換性はそのままに更なる汎用性の向上が図られた。
この時期の機体としては珍しく、ビームサーベル以外は実弾系の武装をメインとする。

終盤ではエルデスコらカラード穏健派がネオ・ジオンと袂を分かった為、アラハス隊と共闘した。


ガザW(ウィラ)
型式番号:AMX-016

ガザシリーズの最終型。
単独飛行を目指して熱核ジェット/ロケットエンジンを搭載、武装もナックルバスターに加えてビームキャノンやミサイルを搭載したシールドバインダーなどに強化されている。
パイロットはカラードの主戦派・ディーマッドで、カラード分裂後はネオ・ジオンに合流してエルデスコのザクⅢ後期型と激しい戦いを繰り広げた。

従来のガザ系と違ってスマートな体型をしているが、両肩の大型シールドバインダーや変形パターンなど、どことなくギャプランを連想させる。
というのも、漫画に登場したうしお氏デザインの物だが、設定画をMJ誌上に載せる際に「ゲルググ顔のジオン版ギャプラン」としてデザインし直した為。

なおアニー曰く「高速中性子加速で大気中で推進すると放射能を撒き散らすすっげーマシンだ!!」とのこと。
そんなもんコロニー内で使うんじゃねえ!


ガザC改
型式番号:AMX-003S

ガザCの改造機。
機体構造の見直しによって性能がアップ、特に機首にコックピットを移設したことでMA形態での有視界戦闘が可能となった。
ナックルバスターに加えてバズーカ砲も用意され、ビームガンも可動式になった。
ネオ・ジオンからカラードに流され、主力として運用された。


◆メドガーエバース

カラードの拠点となっているカスタムメイドムサイ
数コマのみの登場で殆ど活躍の場はないが、よく見ると決戦時にこいつらしきムサイがドーガ(仮)のサイコフィールドに巻き込まれている。


ヤクト・ドーガ
型式番号:MSN-03

イリアの副官ジェダの乗機。
ファンネルでDガンダムを完封し、圧倒的な強さを見せる。
Dガンダム視点で見れば間違いなくこいつがラスボス。


バギ・ドーガ
型式番号:MSN-X4

ギラ・ドーガとヤクト・ドーガの中間に位置するNT用MS。
球状ビットの「スプゥン・ビット」以外にも「モビル・ビット」という自立型ビットを2機搭載しているのが最大の特徴。
その内「ウィルトン」が対人用、「ウィルティーノ」が艦内設備の破壊用で、破壊工作を得意としている。


◆ドーガ(仮名)

シンがいつの間にか乗り換えていたNT用MS。
ピクセル・ビットという小型ビットを2000程も操ることが出来るが、
サイコミュシステムが暴走すると周囲にサイコフィールドらしき力場が発生して周囲を薙ぎ払う上にパイロットの精神が飲み込まれてしまう危険がある。


◆クォータースーツ

プチモビ以上ミドルMS以下の大きさの機体。どちらかと言えばパワードスーツ。
作中には20mm機関砲を持った人型の「メラ・ドーガ」と、左腕と両足がクローになったどこかズゴックっぽいヤツの2機が登場した。
後者はパイロットがNTであるとはいえ、ジェガンをバラバラにしているシーンがあるので性能は高いようだ。



新生ネオ・ジオン軍の旗艦。
コロニー落としを企んで廃コロニーのジャックの指揮を執る。
本当の目的はシャアの存在から連邦の目を逸らす為の陽動作戦で、コロニーを落とす気など更々無かった。


ギラ・ドーガ
型式番号:AMX-003S

ネオ・ジオンの主力MS。
モブ。






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