結界像(遊戯王OCG)

登録日:2021/01/21 (木曜日) 16:46:10
更新日:2021/02/09 Tue 04:19:20
所要時間:約 5 分で読めます




「結界像」とは、遊戯王オフィシャルカードゲームのカード群である。

概要

初収録パックはCYBERDARK IMPACT。個別に再録されたものもある。

六属性に一体ずつ割り振られたカード群。
属するモンスターは、以下の共通する効果とステータスを持つ。

効果モンスター
星4/攻1000/守1000
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いは(このカードと同じ属性の)モンスターしか特殊召喚できない。

特定の1属性を除き、モンスターの特殊召喚をお互いに封じる永続効果を持つ。
現環境ではモンスターの特殊召喚が盛んにおこなわれており、この永続効果がデュエルに与える影響は非常に大きい。

しかし欠点も多く、一つの属性の特殊召喚を許してしまうために相手によって影響度が大きく左右されること
ステータスが低いので通常召喚されたモンスターに容易く戦闘破壊されること
モンスターは止められても魔法・罠の除去耐性を持っていないので簡単に始末されてしまうことなどがある。


出た当時の環境もまだ特殊召喚に依存していないエアーマンガジェットが環境を牛耳っていたこともあり、
そもそも特殊召喚を封じる意味が薄かったこと、
フィールドに維持してナンボの効果なのに、フィールドから退かす方法があまりにも簡単だったこと、
結界像の少し後に全ての属性の特殊召喚を封じ、特殊召喚したモンスターの除去まで行うフォッシル・ダイナ パキケファロが登場したことから、
収録パックの悪名もあり「枠潰し」「ザル」と評されていた。


転機になったのは、シンクロ時代からのインフレが極まったEMemが大暴れした2015年あたり。
この頃になると結界像が収録された時とは比べ物にならないくらい環境のインフレが進んだのだが
具体的に言うとモンスターの特殊召喚手段の大幅な増加に伴う依存化、
モンスターカードのパワーが上がり除去効果も魔法・罠カードよりもモンスター効果で行うことが多くなり、
モンスターのサーチ手段も増えたことでサイクロンを始め汎用魔法・罠に頼らないデッキが大幅に増えた。

つまりモンスターだけを封じても勝ちという流れが出来る程に依存度合いが極めて高くなったために、
モンスターの展開を封じる効果が以前よりも刺さりやすくなった
それは結界像とて例外ではなく、ここにきて結界像の評価が見直されることになる。

特に最近ではデッキ・EXデッキ共に一つの属性しか存在しない「属性統一デッキ」はほぼ存在しなくなり
属性が纏まったカテゴリーデッキであっても大抵の場合は、展開補助や制圧要因(切り札)として
属性の異なる外部のカードを入れるケースが当たり前になっている。
(例えばハリファイバーとかサモン・ソーサレスとかは、一時期デッキに関係なく多くの場合採用されていた)。
その為、自分の結界像と相手のデッキの主属性が一緒だったとしても、それらの妨害として一定の役割を果たすことができていた。

この頃にはパキケファロの他にも様々な特殊召喚メタのモンスターが登場していたのだが、
属性や種族の違いの他には下級モンスターだったために召喚が容易であったこと
さらに結界像を維持する手段が揃っていたことにある。

結界像を戦闘破壊から守る…月鏡の盾、幻影剣、幻影翼オレイカルコスの結界ミラーフォース系、ロケットハンド
結界像を効果除去から守る…禁じられたシリーズ、王宮の勅令、各種カウンター罠

パキケファロの方がメタ範囲が広いという欠点は相変わらずだが、モンスター偏重が進んだ現在では
自分の特殊召喚も完璧に封じるという点が無視できない問題にもなり得る
その点、属性さえあえばデッキ構成を少し工夫したり、出すタイミングをずらすだけで、
相手に最大の損害を与えつつ自分へは最小の影響で済むようにできる強みは、無差別特殊召喚メタカード類ではできない独自の強みとなる。

現在では、自分が妨害を受けないように属性や召喚タイミングを調整し、ビートダウンデッキの制圧要因として働かせるのが主な運用方法。
或いはパキケファロを主にしたメタビートの2番目以降の主力、場に2種類の結果像が揃えば実質全特殊召喚を封じられることから2種類以上を採用することが多い。

なおメジャー属性こと光と闇は拘束力が低いこと、同じ属性の特殊召喚メタが特に豊富な属性なのもあって再評価される可能性は今のところ少ない。

個別解説

  • 業火の結界像
炎属性以外のモンスターの特殊召喚を止める炎属性・炎族の結界像。

炎属性は全体でみると数が少ない上に汎用性が高いモンスターが少なく、メタとしては刺さりやすい。
しかし逆に言えば属性・種族のサポートカード層が薄いため、結界像自体の属性・種族を活かしたプレイングは難しい。
環境に炎属性主体のテーマがいなければ筆頭候補になる。

転生炎獣のストラクに再録されたことがあり、同デッキの制圧要因として期待ができる…かと思いきや
皮肉にもこのストラクのお陰で炎属性環境になったのでここでの活躍の場はなかった。


  • 豪雨の結界像
水属性以外のモンスターの特殊召喚を止める水属性・水族の結界像。

水属性主体のデッキも全体で見ると少ない。
エクストラデッキには汎用性の高いモンスターは存在するがメインデッキには少なく、こちらも効果は刺さりやすい。
壊獣の中でも採用率が高いガメシエルには注意が必要。
炎の結界像と同様、優秀なサポートカードはあまりないがこちらは結界像自体の属性・種族が共有する意義が大きいのが強み。
メインで豪雨を採用する場合、属性と種族が一致するガエルバジェで使われることが多い。
やる気デストラクション餅カエルと脇を固めるバージェストマに、トドメとして設置するとよし。
かなりの運は要するものの、最高にデッキが回った時には
餅カエル×2、魔知ガエル×2、豪雨の結界像の布陣を完成させ、手も足も出ない状況を作り出せる。


  • 干ばつの結界像
地属性以外のモンスターの特殊召喚を止める地属性・岩石族の結界像。

地属性モンスターは元来汎用性に長けた粒ぞろいのカードが多く、自ずと特殊召喚を阻止できない機会も多くなる。
特に抜群の汎用性を持つダイナレスラー・パンクラトプスや獣王アルファを素通ししてしまう点は非常に痛く、
現環境では干ばつ単体での信頼性はかなり低い。
一応、光・闇を除くメタとして実用的な4属結界像の中でも属性・種族両方で最もサポートに恵まれているが、
外ならぬ《フォッシル・ダイナ パキケファロ》は干ばつと属性・種族・レベルが同じで攻守も高いことから、他の結界像より遅れをとっていると言われがち。

しかしこちらのカードを見ていただきたい。

同胞の絆
通常魔法
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
(1):2000LPを払い、自分フィールドのレベル4以下のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターと同じ種族・属性・レベルでカード名が異なるモンスター2体をデッキから特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できない。

重い条件と引き換えにデッキからモンスターを特殊召喚するこちらの魔法カード。
干ばつを対象にこのカードを発動することで、もしくはデッキから呼ぶ際の頭数あわせ要員として、
パキケファロをデッキから特殊召喚することができる。
必要なモンスターを用意できないと話にならないメタビートデッキにとって、デッキから特殊召喚する手立ては非常にありがたいもの。

またパーミッション効果を持つ岩石族コアキメイルと敵味方問わず特殊召喚を妨害するパキケファロを合わせた岩石メタビデッキでは
これらの特殊召喚を妨害せず調達してくれるサブ要員という意味で干ばつと同胞の絆は重要な立ち位置になっている。

外見がメガリスに似ているという理由からか、トーナメントパック2019 vol.4に再録されている。


  • 烈風の結界像
風属性以外のモンスターの特殊召喚を止める風属性・鳥獣族の結界像。

風属性がメジャーでないこともあるが、サポートに恵まれた鳥獣族という種族を活かし、このカードの恩恵を受けることができる。

王神鳥シムルグ
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
リンク3/風属性/鳥獣族/攻2400
【リンクマーカー:左下/下/右下】
鳥獣族モンスターを含むモンスター2体以上
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードはリンク素材にできない。
(1):このカード及びこのカードのリンク先の鳥獣族モンスターは相手の効果の対象にならない。
(2):このカードが戦闘で破壊される場合、代わりに自分フィールドの「シムルグ」カード1枚を破壊できる。
(3):自分・相手のエンドフェイズに発動できる。
使用していない自分・相手の魔法&罠ゾーンの数以下のレベルを持つ、鳥獣族モンスター1体を手札・デッキから特殊召喚する。

シムルグのリンクモンスターであり、(3)のリクルート効果がポイント。
烈風のレベルは4のため、(3)の条件は満たしやすく
特に先攻1ターン目であれば相手の魔法&罠ゾーンは空っぽなのでまず確実に特殊召喚が行える。

更に場に出した後も(1)の効果で耐性を持たせられるので、場持ちも良い。

このカードとLL鉄獣戦線を組み合わせた【鉄獣LLシムルグ】デッキでは、先攻制圧のダメ押しとしてこのカードを立たせている。

基本的に環境での評価がブレにくい風属性ではあるが、9期のペンデュラム召喚全盛期の頃はマジェスペクターが出張し回っていたせいで信頼性が低かった。



  • 閃光の結界像
光属性以外のモンスターの特殊召喚を止める光属性・天使族の結界像。

光属性はとてもとてもメジャーな属性のため、ザル警備を発動させやすい。
その分、サポートに恵まれた光属性・天使族恩恵を受けられるので、
失楽の魔女で相手ターン中にデッキから特殊召喚できオネストによって戦闘破壊から身を守る術も豊富。

ただし閃光の場合、同じ属性と種族を持つ大天使クリスティアの壁が厚い。というのも
    • 全ての特殊召喚を妨害
    • 攻撃力2800
    • 条件付きながら自力で手札から特殊召喚できる
    • 特殊召喚されたらサルベージで手札補強
と多くのアピールポイントを持っているため、シナジーの多い天使族系のデッキでもクリスティアの方が採用されやすい。


  • 深淵の結界像
闇属性以外のモンスターの特殊召喚を止める闇属性・悪魔族の結界像。

サポートに恵まれてそうで意外と恵まれていない悪魔族はともかく、明らかに偏っていると言える程に腐るほどサポートのある闇属性なのが最大の利点…
なのはいいのだが、やはり闇属性も多くのデッキが該当しているので、妨害をすり抜けられる危険が高い。
遊戯王の属性では闇が最も優遇されているだけあって単体・デッキ共に強い物が環境にいない時期はほぼないのでサポートを受けやすい利点以上に、メタとしての信頼性が薄すぎる欠点の方が大きく目立つ。
またメタビよりの構築にするにしても闇属性のメタモンスターが意外とおらず、属性の恩恵を持て余すことも。

特殊召喚ができない上級だが、ステータスが高くお互いに特殊召喚を封じる闇属性・悪魔族の虚無魔人と比較すると、やはり優位性が少々薄い部分は否めない。


おまけ・類似カード

「特定の属性に関係した特殊召喚メタのモンスターカード」として以下の三種を挙げる。

A・O・J D.D.チェッカー
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻1700/守1200
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いに光属性モンスターを特殊召喚できない。

光属性とリバースに対抗するために作られたA・O・Jの一体。

結界像とは異なり、光属性の特殊召喚「だけ」を止める効果を持っているので、メタ範囲はかなり狭くなっている。
尤もメタ範囲が狭いという事は、こちら側の制限も少ないということで一概に欠点とは言えない。
それに光属性メインのテーマデッキは少なくないので、刺さるときはとことん刺さる

他に結界像シリーズと比較すると、ステータスはこちらの方が高くなっており(攻撃力が1500越えなのは良くも悪くもだが)、サポートに恵まれた機械族と優秀。

通常召喚された光属性モンスターとオネストで戦闘破壊されるリスクはあれど、光属性相手のプレッシャーは大きく、
光属性デッキが台頭すれば候補に挙がるくらいのポテンシャルは持っている。
廃品鉄くずが大半を占めるA・O・Jの中では貴重な、真っ当に光属性メタをやっている逸材である。

聖なるあかり
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守 0
このカードは闇属性モンスターとの戦闘では破壊されず、その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、闇属性モンスターは攻撃宣言できず、
お互いに闇属性モンスターを召喚・特殊召喚できない。

こちらは闇属性「だけ」をメタする一枚。
闇属性の召喚のみならず攻撃も阻止するため、「戦闘破壊で突破」という欠点を克服している。
更にレベル1の攻守0モンスターであるため、サーチ・リクルート面で優秀なローレベルサポートにも対応している強み。

ただしメタ範囲はあくまで闇属性のみであり、それ以外にはからっきし。
闇属性以外が相手であれば攻守0を晒すだけで邪魔になってしまう。

とはいえこちらもポテンシャルは高く、闇属性デッキが台頭すると候補に挙がってくる。実際対暗黒界メタとして活躍していた時期も。

コアキメイル・ドラゴ
効果モンスター
星4/風属性/ドラゴン族/攻1900/守1600
このカードのコントローラーは自分エンドフェイズ毎に、
手札から「コアキメイルの鋼核」1枚を墓地へ送るか、手札のドラゴン族モンスター1体を相手に見せる。
または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、お互いに光・闇属性モンスターを特殊召喚できない。

こちらはコアキメイルの一人。

対象は光と闇の二つであり、言うまでも無く多くのカードが該当しているためメジャーな結界像に匹敵する程メタ範囲が広く、
更に攻撃力も1900と下級モンスターとして申し分ないスペック。
最高クラスのサポートを誇るメジャーなドラゴン族に属している点も優秀。

だがこのカードの欠点にして最大の弱点である、維持コストの関係でコアキメイルデッキかドラゴン族デッキでないと上手く運用できない事がかなり痛い。
そしてよりにもよってドラゴン族が光・闇属性を多く内包する種族であるため自分の首を絞めやすいという部分まである。

邪魔になったら処理する手段を用意する、邪魔にならないよう展開のシメに使う事で相手のみ影響を与えるといった運用を狙いたい。

上述の欠点はあるものの、征竜が活躍していた頃はシャドールなどの対策で使用されていた

変わった運用法では、コアキメイル・ドラゴの効果のみをコピーして維持コストを踏み倒す方法もあるが
一番最適だったモンスターが追放されたこともあり、これが可能なモンスターは現状少ない。


冥殿の結界像
このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いはwiki籠もりしか追記・修正できない。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2021年02月09日 04:19