結界像(遊戯王OCG)

登録日:2021/01/21 Thu 16:46:10
更新日:2025/04/19 Sat 02:05:10
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「結界像」とは、『遊戯王OCG』に存在するカード群である。


概要

CYBERDARK IMPACT」にて全てのカードが初登場。
その後は後発のパックで個別に再録されていたりする。

六属性に1体ずつ割り振られたモンスター達であり、以下の共通する効果とステータスを持つ。

効果モンスター
星4/攻1000/守1000
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いは(このカードと同じ属性の)モンスターしか特殊召喚できない。

お互いに特定の1属性以外のモンスターの特殊召喚が封じられてしまう。
融合召喚、シンクロ召喚、エクシーズ召喚、ペンデュラム召喚、リンク召喚、各カードの効果による特殊召喚、墓地誘発、などなど……。
現代の遊戯王ではモンスターの特殊召喚がルールレベルで盛んにおこなわれているため、この効果がデュエルに与える影響は非常に大きい。


登場から第8期以前の評価

しかし、登場当時は環境とのミスマッチや収録パックの悪名*1も手伝い、「枠潰し」「ザル」と評する人もいた。

登場当時の環境の観点から見ると
  • 耐性を持たない:フィールドに維持してこそ意味がある効果にもかかわらず、当時採用率が高かった汎用除去カード1枚で簡単に除去されてしまう。
  • ステータスが低い:攻守が1000というのは当時の基準で見ても、かなり低い数値である。
    当時は特殊召喚がそこまで頻繁でなく、通常召喚で回す《E・HERO エアーマン》や【ガジェット】、帝モンスターなどが環境を牛耳っていた。
    それ以前に《クリッター》とすら相打ちという貧弱なステータスのため、特殊召喚を封じたところで通常召喚された連中にあっさり殴り倒される。
    そうまでして特殊召喚を封じたいなら、自身が打点を持ち戦闘破壊もされにくい《虚無魔人》のが確実。しかも同じパックに収録されている。
  • 相手によっては全く刺さらない:一つの属性の特殊召喚を許してしまうため、相手によって影響度が大きく左右される。
  • より強力なカードの登場:登場から約1年後、属性・方法問わず全ての特殊召喚を封じ、モンスターの除去効果を持ち、ステータスも少し高い《フォッシル・ダイナ パキケファロが登場した。

その後時代が進むにつれ、シンクロモンスター・エクシーズモンスター等のEXデッキのモンスターや手札から特殊召喚できるモンスターが増加。
それに伴い「特殊召喚を阻止する」効果の価値が見直されたことがあったのも事実である。
しかし「特殊召喚を止めるよりこちらも特殊召喚して相手を圧倒した方が早い」という結論に至ったのか「維持しにくい」という欠点を重く見られたか。
その後もしばらくの間「結界像」が活躍することはなかった。


転機到来

「結界像」の本格的な転機が訪れたのは、【EMEm】が大暴れした2015年(第9期)頃。初登場から9年も経った頃である。
第9期になると、「結界像」が収録された時期とは比べ物にならないくらいにカードパワーのインフレが加速し環境も様変わりしていた。
具体的には
  • モンスターの特殊召喚手段の増加:特殊召喚での展開を前提とするデッキが主流となり、特殊召喚メタの重要性が大幅に増した。
  • 汎用除去カードの採用率低下:モンスター効果で除去を行うデッキが大幅に増加し、メインデッキに魔法・罠の汎用除去カードを1枚も採用しないデッキすら珍しくなくなった*2
    こうしたデッキはモンスターの展開が封じられると除去を行えないという弱点を抱えていた。
  • 下級アタッカーの形骸化。下級モンスターはコンボの展開・各種素材となることが主な役割となった(コンボを前提とするモンスターのステータスは低い傾向にある)。
  • 戦闘の重要性が低下した制圧ワンショットキルが当たり前となり、装備魔法やコンバットトリックでの強化、攻撃反応罠カードといったカード達が全く警戒されなくなった*3

総じてモンスター効果への依存度合いが著しく高くなり、その除去効果を持つモンスターも大抵は特殊召喚でフィールドに出されようになった。
そのためモンスターの展開を封じる効果が以前よりも刺さりやすくなったのだ。
それは「結界像」とて例外ではなく、ここにきて評価が大きく見直されることになる。
また汎用除去カードや下級アタッカーの採用率が激減したことで、「結界像」やそれを守るカードの維持が容易くなったとも追い風であった。

特に第9期以降、デッキ・EXデッキ共に一つの属性しか存在しない「属性統一デッキ」はほぼ存在しなくなっている。
属性が纏まったテーマデッキであっても、大抵の場合は展開補助や切り札として属性の異なる外部のカードを当たり前に採用していることが多い。
例えば《水晶機巧-ハリファイバー》とか《サモン・ソーサレス》とかは、一時期デッキに関係なく多くの場合採用されていた*4
その為、自分の「結界像」と相手のデッキの主属性が一緒だったとしても、それらの妨害として一定の役割を果たすことができていた。
ただ一応補足しておくと、【サラマングレイト】などの属性統一が可能なデッキがトップメタだった時代もない訳ではない。

勿論この頃には《フォッシル・ダイナ パキケファロ》の他にも様々な特殊召喚メタのモンスターが登場していた。
しかし属性や種族の違いの他に、下級モンスターだったために召喚が容易であったこと、さらに維持する手段も増加していた。

「結界像」を戦闘破壊から守る…《月鏡の盾》《幻影剣》《幻影翼》《オレイカルコスの結界》、《聖なるバリア −ミラーフォース−》などの攻撃反応罠、各種装備魔法など
「結界像」を効果除去から守る…「禁じられた」シリーズ《王宮の勅命》《王宮のお触れ》、《神の宣告》など各種カウンター罠など

《フォッシル・ダイナ パキケファロ》の方がメタ範囲が広いという点は相変わらずだが、その観点にも変化ができている。
要するにモンスター偏重が進んだ現在では「自分の特殊召喚も完璧に封じる」という点が無視できない問題にもなり得るのだ。
デッキ構成や召喚タイミングを工夫するだけで我田引水の運用ができる点は、無差別特殊召喚メタカード類にはできない独自の強みといえる。

そうして【EMEm】一強環境の中、こうしたメリットを活かした【結界像ビート】が結果を残して大きな話題となった。
大量展開ではなく、「少数のモンスターを魔法・罠カードで守って戦う」という、ある種古典的なデッキが結果を残したという面でも驚きの声が上がった。
それ以来、「結界像」は警戒すべきカードとして大会環境でも注目されていくようになっていく。

現在では自分が妨害を受けないように扱いを調整し、ビートダウンデッキの制圧要員として働かせるのが主な運用方法となっている。
また《フォッシル・ダイナ パキケファロ》を主にした【メタビート】の2番目以降の主力としても採用されている。
特に場に2種類の「結果像」が揃えば実質的に全ての特殊召喚を封じられることから2種類以上の採用が多い。

ただしメジャー属性こと光と闇は拘束力が低いこと、同じ属性の特殊召喚メタが特に豊富な属性なのもあって【メタビート】での採用率が極めて低い。
一応独自の強みも無くはないが、他の「結界像」と比べると拘束力では劣りやすい。


個別解説

《業火の結界像》

炎属性以外のモンスターの特殊召喚を止める炎属性炎族の「結界像」。

炎属性は全体でみると数が少ない上に汎用性が高いモンスターが少なく、メタとしては刺さりやすい。
しかし逆に言えば属性・種族のサポートカード層が薄いため、「結界像」自体の属性・種族を活かしたプレイングは難しい。

……という状況が続いていたが「レベル4以下の炎族をサーチする」癖もなく使いやすい《篝火》の追加により、アクセスのしやすさが大幅に向上した。
環境に炎属性主体のテーマがいなければ筆頭候補になる。

「サラマングレイト」のストラクにも再録されたことがあり、同デッキの制圧要員として期待ができる。
……かと思いきや皮肉にもこのストラクのお陰で炎属性が環境に多く現れたので、その時期では活躍の場は無かった。

余談だが何故かこのカードのみ『遊戯王ラッシュデュエル』でも実装されている。*5
通常召喚が無制限でアドバンス召喚が主流であるにラッシュデュエルおいてはあまり強くないように見える。
が、上級モンスターの特殊召喚を主流とするデッキや、フュージョン召喚マキシマム召喚を主体としたデッキは意外と多い。
それらのメタ手段として一定の活躍をしている。*6
しかしラッシュデュエルではメインフェイズ2がないため殴り倒した後に展開をすることが難しく、守ることは難しくとも時間稼ぎとしては優秀すぎた。
ラッシュデュエルはOCG程手軽にモンスター除去を飛ばせないため、展開前に処理するのが意外と難しかったりもする。
更に召喚権が無制限のため自分が展開し終わった後に立てるのが容易だったり、邪魔になったらアドバンス召喚して処理することも容易だった。
そのためOCGで言う所の《虚無空間》の様な動きをしてしまった。
これにより炎属性が主体じゃないデッキでも出張が目立ち、先にやったもん勝ちの要素を助長。
その点を重く見られ2023/04/01のリミットレギュレーションで制限カードへ指定された。
だがそれでも環境で使われまくり、レベル4を墓地から蘇生できる《レジェンド・ストライク》に対応していたことから使いまわされる事態まで発生。
最終的に2024/01/01のリミットレギュレーションにて遂にラッシュデュエル史上初の禁止カードとなってしまった。
こんな惨状を引き起こしたため、残りの5体の「結界像」のラッシュデュエル実装は絶望的な状況となっている。


《豪雨の結界像》

水属性以外のモンスターの特殊召喚を止める水属性水族の「結界像」。

水属性主体のデッキも全体で見ると少ない。
EXデッキには汎用性の高いモンスターは存在する一方、メインデッキには少ないのでこちらも刺さりやすい。
「壊獣」の中でも採用率が高い《海亀壊獣ガメシエル》には注意が必要。
だがこれも他の「結界像」が暴れているとその属性の「壊獣」に変わっていくので環境次第というところ。
更に《超融合》からの《沼地のドロゴン》に弱いというのもあり、融合カテゴリが暴れていると巻き添えを食らうことも多々ある。

《業火の結界像》と同様に優秀なサポートカードはあまりないが、「結界像」自体の属性・種族が共有する意義が大きいのが強み。
特に《深海姫プリマドーナ》からリクルートできるというのは特筆に値する。

メインで《豪雨の結界像》を採用する場合、属性と種族が一致する【ガエルバジェ】で使われることが多かった。
やる気デストラクションさせる《餅カエル》と脇を固める「バージェストマ」にトドメとして設置すると良く、かなりの運は要するものの最高にデッキが回った時には《餅カエル》×2、《魔知ガエル》×2、《豪雨の結界像》*7の布陣を完成させ一時期は手も足も出ない状況を作り出していた。

現在は《餅カエル》が禁止されているが、戦闘で盾になる《海晶乙女アクア・アルゴノート》や効果破壊から守る《氷水啼エジル・ギュミル》などサポートはまだまだ多く、活躍する余地は残されている。


《干ばつの結界像》

地属性以外のモンスターの特殊召喚を止める地属性岩石族の「結界像」。

地属性モンスターは元来汎用性に長けた粒ぞろいのカードが多く、自ずと特殊召喚を阻止できない機会も多くなる。
特に抜群の汎用性を持つ《ダイナレスラー・パンクラトプス》《獣王アルファ》を素通ししてしまう点は非常に痛い。
一応光・闇を除くメタとして実用的な4属性「結界像:の中でも属性・種族両方で最もサポートに恵まれている。
が、同属性には他ならぬ《フォッシル・ダイナ パキケファロ》が存在する。
《干ばつの結界像》と属性・種族・レベルが同じで攻守が高いことから、より環境に左右されやすく他の「結界像」より遅れをとっていると言われがち。

しかしこちらのカードを見ていただきたい。

《同胞の絆》
通常魔法
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
(1):2000LPを払い、自分フィールドのレベル4以下のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターと同じ種族・属性・レベルでカード名が異なるモンスター2体をデッキから特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できない。

重い条件と引き換えにデッキからモンスターを特殊召喚することができる通常魔法。
《干ばつの結界像》を対象にこのカードを発動することで、《フォッシル・ダイナ パキケファロ》をデッキから特殊召喚することができるのだ。
必要なモンスターを用意できないと話にならない【メタビート】にとって、デッキから特殊召喚する手立ては非常にありがたい。

またパーミッション効果を持つ岩石族「コアキメイル」と組み合わせる場合これらの特殊召喚を妨害せず調達してくれるサブ要員という役割を担える。
総じて《干ばつの結界像》にとって《同胞の絆》は重要な存在になっている。

外見が「メガリス」に似ているという理由からか、トーナメントパック2019 vol.4に再録されている。
「メガリス」の特殊召喚を阻害しないため、【メガリス】への採用も考えられるだろう。


《烈風の結界像》

風属性以外のモンスターの特殊召喚を止める風属性鳥獣族の「結界像」。

風属性はメジャーではないため、対戦相手のデッキ次第ではほとんど《虚無魔人》と同じテキストを持つ。
しかもサポートに恵まれた鳥獣族という種族を活かし、様々なカードの恩恵を受けることができる。
登場当時から【風属性】【ハーピィ】などで用いられ、相手の制圧と優秀な除去カードである《ゴッドバードアタック》による質の高い2:2交換で、デッキパワーを補う役目を果たした。

後世で出た相性の良いカードとしてこんなものがある。

《王神鳥シムルグ》
リンク・効果モンスター
◤ ▲ ◥
◀   ▶
リンク3/風属性/鳥獣族/攻2400
【リンクマーカー:左下/下/右下】
鳥獣族モンスターを含むモンスター2体以上
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードはリンク素材にできない。
(1):このカード及びこのカードのリンク先の鳥獣族モンスターは相手の効果の対象にならない。
(2):このカードが戦闘で破壊される場合、代わりに自分フィールドの「シムルグ」カード1枚を破壊できる。
(3):自分・相手のエンドフェイズに発動できる。
使用していない自分・相手の魔法&罠ゾーンの数以下のレベルを持つ、鳥獣族モンスター1体を手札・デッキから特殊召喚する。

「シムルグ」のリンクモンスターであり、(3)のリクルート効果がポイント。
《烈風の結界像》のレベルは4のため、(3)の条件は満たしやすい。
特に先攻1ターン目であれば相手の魔法&罠ゾーンは空っぽなのでまず確実に特殊召喚が行える。
更に場に出した後も(1)の効果で耐性を持たせられるので、場持ちも良くできる。

LL」と「鉄獣戦線」を組み合わせた【LL鉄獣戦線】では、《王神鳥シムルグ》を採用して先攻制圧のダメ押しとしてこのカードを立たせている。
ただし制圧が完璧でない時などは《霞の谷の巨神鳥》に出番を譲ることもある。
また、レベル7モンスターの展開に特化した【クシャトリラ】にて《RR-アーセナル・ファルコン》からリクルートする形で使われる事もある。

基本的に環境での評価がブレにくいのだが、9期のペンデュラム召喚全盛期の頃は「マジェスペクター」が出張し回っていたせいで信頼性が低かった。
また、EXデッキにも《スターダスト・ドラゴン》《フルール・ド・バロネス》《鳥銃士カステル》《召命の神弓-アポロウーサ》など、汎用性の高い風属性モンスターが増えており、
更にこのカードへの対策として風属性の《怪粉壊獣ガダーラ》の採用されることもあるため、過信はできない。

シングル戦が基本ルールとなっている『遊戯王マスターデュエル」においても【LL鉄獣戦線】や【ふわんだりぃず】で大活躍。
特に「ふわんだりぃず」での制圧盤面が強力すぎたためか2022年12月の制限改訂で禁止カードに指定された。
そしてOCGでも【LL鉄獣戦線】や【ふわんだりぃず】だけでなく、環境トップの【クシャトリラ】で制圧の〆に使われ始めた。
それがトドメとなってか2023年1月の改訂で遂に禁止カードに指定される事に。
TCG(海外版)でも【クシャトリラ】での使用を警戒してか、2023年2月に禁止カードに指定されている。
最終的にこのカードが使えるOCG・TCG・MDの全てで禁止カードになるという快挙(?)を達成。
「枠潰し」という蔑称から一転して大出世したカードと言える。


《閃光の結界像》

光属性以外のモンスターの特殊召喚を止める光属性・天使族の「結界像」。

光属性はとてもとてもメジャーな属性のため、妨害をすり抜けられやすい。
その分、サポートに恵まれた光属性・天使族の恩恵を受けることができる。
《失楽の魔女》で相手ターン中にデッキから特殊召喚でき、《オネスト》によって戦闘破壊から身を守ることも可能。

ただし、このカードの場合、同じ属性と種族の《大天使クリスティア》の壁が厚い。
というのも
  • 最上級モンスターだが、条件を満たせば自力で手札から特殊召喚できる
  • 全ての特殊召喚を妨害できる
  • 特殊召喚されたらサルベージで手札を補強できる
  • フィールドから墓地に送られたらデッキトップに戻るため、再利用が可能
  • 攻撃力2800/守備力2300の高ステータス
と多くのアピールポイントを持っているため、シナジーの多い天使族系のデッキでも《大天使クリスティア》の方が採用されやすい。

また光属性・天使族の特殊召喚メタ効果を持つモンスターには、最上級モンスターながらも相手の特殊召喚だけ封じる《虚無の統括者》も存在する。
ドライトロン】などでは最上級モンスターの通常召喚が容易なためそちらの方が採用されがち。

特殊召喚可能な下級モンスターであることを活かして、どうにか差別化していきたい。


《深淵の結界像》

闇属性以外のモンスターの特殊召喚を止める闇属性悪魔族の「結界像」。

サポートに恵まれてそうで意外と恵まれていない悪魔族はともかく、明らかに偏っていると言える程に腐るほどサポートのある闇属性なのが最大の利点。
……なのはいいのだが、やはり闇属性も多くのデッキに存在しているので、妨害をすり抜けられる危険が高い。
遊戯王の属性では闇が最も優遇されているだけあって単体・デッキ共に強い物が環境にいない時期はほぼ無い。
なのでサポートを受けやすい利点以上に、メタとしての信頼性が薄すぎる欠点の方が大きく目立つ。
また【メタビート】としても闇属性のメタモンスターは少ないため、属性の恩恵を持て余すことも。

闇属性・悪魔族には特殊召喚ができない上級だが、ステータスが高くお互いの特殊召喚を完全に封じる《虚無魔人》が存在する。
そちらと比較すると、やはり優位性が少々薄い部分は否めない。
とはいえ、こちらは特殊召喚できることから《幻獣王キマイラ》なんかを使ってちょんと置いておけるならそれなりに鬱陶しさを発揮する。


類似カード

「特定の属性に関係した特殊召喚メタのモンスター」として以下の三種を挙げる。

《A・O・J D.D.チェッカー》
効果モンスター
星4/闇属性/機械族/攻1700/守1200
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いに光属性モンスターを特殊召喚できない。
光属性とリバースに対抗するために作られた「A・O・J」の1体。

「結界像」と異なり光属性の特殊召喚「だけ」を止めるため、メタ範囲はかなり狭くなっている。
もっともメタ範囲が狭いという事は、こちら側にかかる制限も少ないということなので一概に欠点とは言えない。
それに光属性メインのテーマデッキは少なくないので、刺さるときはとことん刺さる。
他にも「結界像」と比較するとステータスはこちらの方が高く*8、種族はサポートに恵まれた機械族と優秀。

総じて通常召喚されたモンスターに戦闘破壊されるリスクはあれど、優秀な光メタとして候補に挙がるくらいのポテンシャルは持っている。
クセが強いモンスターが大半を占める「A・O・J」の中では貴重な、真っ当に光属性メタをやっている逸材。

《聖なるあかり》
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 0/守 0
このカードは闇属性モンスターとの戦闘では破壊されず、その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、闇属性モンスターは攻撃宣言できず、
お互いに闇属性モンスターを召喚・特殊召喚できない。
こちらは闇属性の特殊召喚「だけ」を禁止する1枚。

攻守は低いが、闇属性の召喚のみならず攻撃も阻止するため「戦闘破壊で突破」という欠点を克服している。
更にレベル1の攻守0モンスターであるため、サーチ・リクルート面で優秀なローレベルサポートにも対応しているのも強み。
ただしメタ範囲はあくまで闇属性のみであり、それ以外にはからっきし。
闇属性以外が相手であれば攻守0を晒すだけで邪魔になってしまう。

とはいえこちらもポテンシャルは高く、闇属性デッキが台頭すると候補に挙がってくる。

《コアキメイル・ドラゴ》
効果モンスター
星4/風属性/ドラゴン族/攻1900/守1600
このカードのコントローラーは自分エンドフェイズ毎に、
手札から「コアキメイルの鋼核」1枚を墓地へ送るか、手札のドラゴン族モンスター1体を相手に見せる。
または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、お互いに光・闇属性モンスターを特殊召喚できない。
こちらは「コアキメイル」の1体。

対象は光と闇の2つ、言うまでも無く多くのカードが該当しているためメタ範囲が広く、更に攻撃力1900と下級モンスターとして申し分ないスペック。
最高クラスのサポートを誇るメジャーなドラゴン族に属している点も優秀。
だがこのカードの欠点にして最大の弱点はその維持コスト。
これの関係で【コアキメイル】かドラゴン族デッキでないと上手く運用できないのがかなり痛い。
そしてよりにもよってドラゴン族自体が光・闇属性を多く内包するため、自分の首を絞めやすいという部分まである。

自壊も含めて邪魔になったら処理する手段を用意する、邪魔にならないよう展開のシメに使う事で相手のみ影響を与えるといった運用を狙いたい。
欠点こそあるものの、【征竜】が活躍していた頃は【シャドール】などへの対策で使用されていた。

変わった運用法では《コアキメイル・ドラゴ》の効果のみをコピーして維持コストを踏み倒す*9方法もある。
が、一番最適だったモンスターが追放されたこともあり、これが可能なモンスターは現状少ない。



《冥殿の結界像》
このカードがモンスターゾーンに存在する限り、お互いはwiki籠もりしか追記・修正できない。

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  • 遊戯王OCGシリーズカード項目
  • 出世
最終更新:2025年04月19日 02:05

*1 しょうもないカードばかりが収録されていることで有名だった。このwikiに個別項目もあるレベル。

*2 環境の高速化・コンボデッキの増加によって、デッキの展開には何ら寄与しないため汎用除去カードは、手札事故の要因になるという欠点を無視できなくなった。

*3 戦闘は相手のカードの除去や妨害を万全にした状態で行うものとなった。こうした環境故に、規制されていた攻撃反応カードの緩和、かつての環境では考えられない強力なカードの追加も続いた。

*4 ただし、これは勝率を第一に考えた構築の場合であり、ファンデッキなどでは事情は異なる。

*5 当時環境で大暴れしていた【サンメロ】や《潜入開始》系統へのメタカードとして実装されたという説もあるが真相は不明。

*6 《潜入開始》を採用したデッキでは同じ攻撃力で守備力が2500ある《ギャラクティカ・オブリビオン》より、守備力が0でも炎属性である《火麺上忍ダイアップ》が優先されることもあった。

*7 万能無効×2、攻撃・特殊召喚不可。

*8 もっとも攻撃力1700は高いとも言えない数値であり、《奈落の落とし穴》で破壊されるなども弱点もある。

*9 維持コストを支払うテキストは効果として扱われない為、「効果をコピーする」効果でもコピーされない。