賭博黙示録カイジ

登録日:2019/12/23 (月) 18:36:06
更新日:2021/02/16 Tue 12:15:43
所要時間:約 12 分で読めます







生死を賭けた遊戯が始まる!




賭博黙示録カイジとは、福本伸行による漫画作品。


【概要】

週刊ヤングマガジンにて1996年11号から1999年36号まで連載。全13巻。

最初期は前後編の短編として構想されていたが、編集との議論の末に連載作品に変更される。
同時期に他雑誌で連載していた『銀と金』が実質的な打ち切りとなり、入れ替わる形で執筆に入った。

独特ながら理解しやすいギャンブル、福本氏の表現技法や心理描写、過激ながら一理ある理論に基づいた台詞回しなどが特徴的な作品。
これらの要素が大受けして瞬く間にヒットし、ヤングマガジンの看板作品の地位を確立した。
作者の福本氏もカイジ連載以前まではメジャーな作家ではなかったが、本作によって一般的な知名度も大きく向上させ、氏の代表作になった。
後世の漫画作品に与えた影響も少なくないとされ、日本のギャンブル漫画の金字塔とも呼ぶべき作品である。

『賭博黙示録』自体は一応完結しているが、主人公の物語は完結を迎えずに直接の続編である『賭博破戒録カイジ』が連載。
以後もタイトルを定期的にリセットし、『カイジシリーズ』として漫画の連載は続いている。

直前の作品だった『銀と金』の影響もあってか以後の続編と比べると全体的にかなりシリアスかつダークな雰囲気なのが特徴で、ギャグやコメディ要素はほぼ皆無。
文字通りの命懸けで戦う緊迫感はシリーズでも随一であり、続編の『破戒録』と並ぶ傑作と評される。

【あらすじ】

時代は1996年。上京するも、自堕落で生産性のない日々を過ごしていた青年・伊藤開司(カイジ)。

定職にも就いていなかったカイジの前にある日、金融業者を名乗る悪徳ヤクザ・遠藤勇次が現れる。
かつてカイジは友人・古畑の借金の連帯保証人になっていたが、彼が逃亡したせいで借金を肩代わりする事態になった現実を知らされる。

崖っぷちに置かれたカイジは、遠藤の策略に嵌められる形で負債者に借金一括返済のチャンスを与えるというギャンブル船「エスポワール」に乗り込んだ。
そこで行われたギャンブルはハイリスクハイリターンの違法賭博であり、負ければ最悪命すら失う危険のあるゲームだった。
エスポワールでのギャンブルで人間の狂気や策略を体感するカイジだったが、ギャンブラーとしての才能を少しずつ覚醒させていく。

そしてカイジは、債務者の命を嘲笑う賭博を取り仕切る闇金融の『帝愛グループ』との戦いに身を投げていく…。

【主な登場人物】

◇主要人物

CV:萩原聖人
演:藤原竜也(実写映画版)
本作の主人公の青年。友人の借金を背負ったことから、ギャンブルの世界に入り込むことになる。
社会的には屑で役に立たない人間だが、その一方で甘く優しい人間性と賭博師としての才能で様々な人間にも影響を与えていく。

詳細はリンク先参照。

  • 遠藤勇次
CV:内田直哉
演:天海祐希(実写映画版)
帝愛グループの傘下にある「遠藤金融」社長だが、悪徳ヤクザ。
借金を背負ったカイジをエスポワールに誘って違法ギャンブルの世界に導き、以後もギャンブルの話を持ち込んでくる。
しかし、カイジを誘った事が結果的に自身をドン底に落とす自爆行為となった事が続編で判明する。

CV:白竜
演:香川照之(実写映画版)
帝愛グループの最高幹部の一人の高齢の男性。エスポワールやスターサイドホテルでの賭博を取り仕切る。
過激だが世の中の心理を突いているようにも思える弁舌を使って、負債者達をギャンブルへの決心に誘導させる。
傲慢で冷酷無情なサディストであり、実際は正論に思える弁舌もよく考えて聞けば詭弁を話しているだけでしかない。

賭博黙示録のラストバトルでの相手ではないが、実質的には賭博黙示録におけるラスボスである。

CV:津嘉山正種
演:佐藤慶(実写映画版)
「帝愛グループ」の総帥である老人。カイジシリーズ全体のラスボスポジションの人物。
残虐で醜悪な恐ろしい人物だが、独特で凶悪ながらも理論的には一理ある価値観を持っている。
老人ながら驚異的なギャンブラーとしての天性の才能を持つ。

◇「希望の船」編の登場人物

  • 古畑武志
CV:松本保典(アニメ版)、山本兼平(BeeTV版)
カイジの元アルバイト仲間で、カイジが連帯保証人になった人物。つまり実質的なシリーズの元凶。
露骨な悪人ではないが気弱で他人に流されやすい性格で、所謂「愚図」の塊みたいな人物。
エスポワールでカイジと再会して共闘を図るが、その性格が災いしてカイジを裏切る。
安藤よりカイジと面識があり、元凶である上に、助けられたにも関わらず、裏切るという、安藤よりクズに見えるが、借金取りや安藤に唆されたり、カイジに「ごめん」と言ったり*1安藤ほどのクズで無いが、カイジや石田さんほどの聖人君子では無い。

CV:桜井敏治(アニメ版)、佐々健太(BeeTV版)
エスポワールでカイジや古畑とチームで共同戦線を組んだ肥満体系の男性。
状況的に多少は理解の余地があるとは言え、平気で仲間を裏切る策略を企むクズの体現みたいな人物。
ギャンブル漫画及びデスゲーム漫画全体の歴史でも屈指の屑キャラとして知られるが、以後のシリーズでは安藤すらマシに思える人物すら出てくる。

CV:家中宏
演:光石研(実写映画版)
多額の負債を抱える眼鏡をかけた中年男性。騙されやすく情けない人間だが、他人への思いやりと良識も持っている。
エスポワールでは仲間に騙されて絶体絶命の危機に陥っていたが、その性格からカイジに運良く助けられたことで彼と縁を作る。
自分だけではなく他人を思いやる心を持っていた石田の存在は、カイジの人生観に大きな影響を与えた。

  • 船井譲次
CV:石川英郎
演:山本太郎
エスポワールに参加していた関西弁の男性。カイジが参加した回以前からも参加していたリピーター。
巧みな戦略でカイジの前に立ちはだかる。
実質的な希望の船編におけるライバルである。

  • バランス理論の男/ハイエナ
CV:小野健一
エスポワールの参加者。氏名は明かされず、アニメ版では「ハイエナ」と名付けられた。
限定ジャンケンの仕組みを考察した「バランス理論」を展開して戦っていた。
だが、理論に囚われすぎた思考がカイジに弱点として突かれてしまう。

  • 高田
CV:髙階俊嗣
エスポワールの参加者
手持ちを知る特定の参加者を狙う作戦を取っていたが、船井のカードシャッフルの提案によって頓挫。
カイジに勝利してエスポワールを生き残り、絶望の城編でも登場する。

  • 岡林
CV:西村朋紘
エスポワールの参加者であり、カイジがエスポワールの別室で出会った男。
借金が多すぎるため一度は参加を断られた程の人物で、仲間と結託して勝ち抜く策略を練っていた。
絆を信じたカイジや石田の行動を笑うが、カイジに自身の秘密を見抜かれて利用されてしまう。

  • 坂井
CV:中村悠一
船井と同様にリピーターになっていた参加者。
石田を騙して別室に送り込み、自身は勝ち逃げに成功した。

◇「絶望の城」編の登場人物

CV:甲本雅裕
演:松山ケンイチ
カイジのバイト先の後輩の男性。カイジを利用してバイト先の金を窃盗するなど屑なフリーター。
カイジの身分を察して彼に関心を抱いた後、借金はないが一発当てないと未来がないと思ったため、カイジの元に現れた遠藤に頼んでギャンブルに参加する。
ギャンブルに関するポテンシャルは非常に高く、素質的にはカイジに勝るとも劣らなかったが…。
絶望の城編においてのカイジのパートナーでもあり、準主人公的な要素もある。

  • 店長
CV:安井邦彦
氏名不詳。カイジのアルバイト先のコンビニの店長。
社会性を持たないカイジとの関係は良くないが、売上金を損失した際に真っ先に疑うなど人間としての程度が低い。
他人にネチネチとしている割には、いざとなると勢いの良さが出ないという「最底辺ではないがそこら辺によくいる屑」である。

  • 西尾
CV:阪本麻美
カイジのアルバイト先の同僚の女性。見るからに美人だからか店長にも贔屓されているような節がある。
性格も良いらしく、店長の金が紛失した際もカイジは真っ先に彼女の窃盗犯としての可能性を排除していた*2

  • 中山
CV:小山力也
鉄骨渡りに参加し、人間競馬ではカイジと同じ橋を渡る。
人間競馬ではカイジと揉め合う内に橋に手をついて失格になるが、余りチケットによる電流鉄骨渡りにも参加するも…

  • 太田
CV:小野坂昌也
人間競馬を突破し、電流鉄骨渡りにも参加した眼鏡をかけた男性。
電流鉄骨渡りでは先頭を歩くが、途中から突風に襲われる幻覚を発症して発狂する。
太田の様子は他の参加者にも影響を与え、連鎖的な転落死を招いた。

  • 秋川
CV:金光祥浩
電流鉄骨渡りに参加し、右の鉄骨のラストで渡っていた男性。
太田の最期を見たことで錯乱し、無謀にもスタート地点に引き返そうとしたがバランスを崩して感電した末に転落死。

  • 藤野
CV:河本邦弘
電流鉄骨渡りに参加した男性。ギブアップ宣言の一人。
バランスを崩した西田と支え合おうとするがバランスを崩す。

  • 西田
CV:松原大典
電流鉄骨渡りに参加した男性。ギブアップ宣言の一人。
バランスを崩した際に藤野と支え合おうとするが…。

  • 中村
CV:徳本恭敏
人間競馬を1位で渡って電流鉄骨渡りにも参加した男性。
橋の先頭を渡っていたが、藤野と西田の死を見て錯乱状態に陥って橋の上を走ってゴールするという無謀な行動に出てしまう。

  • 小泉
CV:中村悠一
2本目の鉄骨渡りに参加した人物。多分この1コマだけが有名な人。

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  • 10番
CV:中村悠一
ゼッケン10番で人間競馬に参加していた男性。本名不詳。
人間競馬で脱落するが、運良く軽傷だったのか大きな怪我はなくEカードの観戦を行っていた。
Eカードの最中のトイレにてカイジが考案した利根川を倒す作戦に協力させられ、カイジの奇襲戦法に貢献する。

【アニメ版】

『逆境無頼カイジ Ultimate Survivor』のタイトルで2007年にアニメ化されている。マッドハウスが制作した。
細かい部分でアニオリ改変が見られる他、規制の影響で原作よりは一部の過激な描写が変更や削除を受けている。
と言ってもシナリオは原作に完全に沿ったシナリオとなっており、改変部分も話の大筋に大きな影響は与えていない。
また、アニメ版アカギのキャストやスタッフが多数採用されている。
ナレーションは立木文彦

後に賭博破戒録をアニメ化した第2期も放送された。

【実写版】

カイジ 人生逆転ゲーム

2009年に公開された実写版映画。藤原竜也がカイジを演じることで話題を呼んだ。
遠藤の性別変更などの大幅な改変が見られるが、原作でのギャンブルの基本的な要素は再現された。
ストーリーは賭博黙示録をベースにした映画化ではあるが、一部には続編である賭博破戒録の要素が混ぜられている。

シリーズ化しており、賭博破戒録をベースにした続編『カイジ 人生奪回ゲーム』も公開された。
シリーズが進むにつれて福本氏が脚本に参加した上でのオリジナル要素が増えており、最終作『カイジ ファイナルゲーム』は原作シリーズの要素と完全に分離している。

カイジ 動物世界

中国にてリメイク…というかリブートされた実写版映画。
カイジの母親が病を抱えている、カイジと両想いな看護婦などのオリジナル要素がある。
シナリオには福本氏も参加している。

人生逆転バトル カイジ

TBS系列で放送されたカイジシリーズを再現したバラエティ番組。『水曜日のダウンタウン』で知られる藤井健太郎が制作を担当。
ドキュメンタリー要素があるバラエティだが、鉄骨渡りなどのギャンブルはバラエティ番組故に安全仕様。
利根川も『人生逆転ゲーム』から再度実写化されており、名高達男が演じる利根川が登場する。

【外伝作品】

※本項ではあくまでも賭博黙示録のスピンオフのみに紹介を絞り、続編に関連するスピンオフの紹介はここでは省略する。

カイジ外伝

『ヤングマガジン増刊赤BUTA』に読み切り掲載された初のスピンオフ。
カイジがエスポワール乗船を選択しなかったパラレル世界を描いており、マカオを舞台とする。
賭博黙示録の話数上の扱いでは第0話になっている。

中間管理録トネガワ

賭博黙示録のラスボス・利根川を主役にしたギャグスピンオフ。
利根川の苦労を描くと同時に帝愛グループの掘り下げやギャンブルの制作秘話も語られる。
時系列的には賭博黙示録以前の設定だが、時代設定は本編とは異なる2010年代…と思ったらたまに本編の時代設定になったりと変動制。

【ゲーム化】

何度かゲーム化もされている。家庭用ゲーム機専用ソフトを主に記載。

賭博黙示録カイジ(PSゲーム)

講談社がPlayStationで発売したゲーム。カイジ初のゲーム化作品。
エスポワールを舞台に限定ジャンケンを主題にしたオリジナルストーリーが展開される。

逆境無頼カイジ Death or Survival

ニンテンドーDSで発売されたゲーム。正確にはアニメ版のゲーム化。
発売・開発元はコンパイルハート。本作発売から少し後、カイジシリーズとはかけ離れた雰囲気の美少女ゲームがヒットする。
ゲームクオリティはコンパイルハートクオリティであり、2008年クソゲーオブザイヤー携帯機部門次点を受賞した。

カイジVR~絶望の鉄骨渡り~

PlayStation VR専用ソフトとしてダウンロード専売されたゲーム。鉄骨渡りをVRで再現した作品。
後にNintendo Switch用ソフトとして移植された。こちらもダウンロード専売。
更に後には、VRエンターテインメント施設「VR PARK TOKYO SHIBUYA」でのアミューズメントやスマホアプリとしても展開した。







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最終更新:2021年02月16日 12:15