登録日:2023/10/06 Fri 22:25:54
更新日:2025/04/02 Wed 01:43:28
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私たちは人類を持続可能な幸福へと導く
アイの秘密結社です
SHOCKERとは、映画『
シン・仮面ライダー』に登場する組織。
正式名称は「
Sustainable
Happiness
Organization with
Computational
Knowledge
Embeded
Remodeling(計量的な知能の埋め込み改造により持続可能な幸福を目指す組織)」。
概要
およそ昭和時代に日本の石神グループ創業者・石神大造が設立、現在は人工知能「アイ」が運営する秘密組織。
並外れたテクノロジーや改造手術を有しており、日本各地に秘密の研究施設やアジトを持ち、海外にも手を伸ばしている。
組織構成
原典に当たる
ショッカーや歴代の悪の秘密結社は首領>大幹部>怪人>戦闘員のヒエラルキーが絶対で失敗や能力の実験台として構成員が粛清されたり、トップである首領が独裁を振るっていた。
しかしSHOCKERはそういった「武力による部下の統制」は行っていない。というよりも最下層の戦闘員を除けば
「統制」すらしていない、自由度が高い個人プレーが目立っている。
このように組織の環境はかなり自由な雰囲気であるが、あくまで秘密結社であるため、
機密保持のために構成員は死亡すると身につけた衣服も含んだ全身が泡状に融解する。
そして個人主義と言っても、裏切り者は絶対に許さない。
幸福という理念を逸脱した行動も同様である。
活動目的
その目的は原典通り
世界征服………ではなく名前の通り
「人類の幸福」。
世界最高の人工知能
アイは創設者の「絶望を抱えた人間たちの求める幸せを観察し続けて欲しい」という命令を実行し、「深い絶望を人間はいかに克服すれば幸せになるか」を模索する。
しかしアイは演算の結果、「最大多数の最大幸福」を人類の幸福とは定義せず、
「最も深い絶望を抱えた人間を救済する行動モデル」と設定してしまう。
そのため、現在は「偏った個人を救済していく非合法組織」と化した。
救済といっても現実との折り合いをつけるためカウンセリングをしたり限定的に願いを叶える…といった生易しいものではなく、
彼らが持つ世間一般の常識・倫理から逸脱した欲求……
殺人や破壊、他者の隷属などを満たすことの技術・資金の支援。
いわば異常なエゴの全肯定であり、その過程で多数派の感性を持つ一般人の犠牲を容認する。
そして歪んだ思想を持った構成員達はまるで自分達を不幸にしてきた世間・社会に復讐するかのように多くの人々に対して牙を剥く。
結果、少数の幸福追求という善意の下で大勢の人間に不幸をもたらすという、絶大な矛盾を抱えた非道の組織と化している。
偏った考えの幸福に、心の自由などない。
そのためメンバーはほぼ危険な思想を持った者で占められており、日本政府は極秘裏にテロ組織としてマークし、組織壊滅のため「アンチSHOCKER同盟」なるものを設立している。
また、メディア展開にも積極的である
歴史
1995年、AIによる新たな産業革命を予見した大富豪・石神大造が脳活動データをAIで解析するデバイスを開発してきたベンチャー企業
「ファウスト」に莫大な投資を投じて、人工知能アイとアイの代わりに外界を観測するための
人造人間ジェイを開発。
その後はファウストを母体にSHOCKERが結成され、アイは徐々に自己改良を繰り返していく内に人智を越えた高い知能を身につけていった。
進化し続けるアイを見た石神大造は、
その力で世界幸福を達成すべき、と考え、
「感情を捨てられない人間の自分がいては組織の運営が乱れる」と判断する。
アイとジェイの後任であるケイに「人類を幸福に導く」という命令を与えSHOCKERの運営を任せた後、
拳銃自殺でこの世を去る。
石神の死後、秘密裏に世界各地で活動を広げるまでに拡大したSHOCKERだったが日本国内で内部抗争が発生。
- 軍事企業にまで成長したファウストの経営陣らが率いる兵器事業による利益拡大を目論む「創業派」
- 絶望に苦しむ少数のための幸福を主張する「絶望派」
の2つの派閥に分かれ対立し、やがて暗殺や戦争にまで発展した。
そんな中、絶望組に緑川弘が加入したことにより戦況は激変。
従来の絶望派はイワン博士の人体改造技術による強化人間を戦力としていたが、不可逆の精神崩壊をもたらすという致命的欠陥を抱えていた。
そこに緑川が持ち込んだ神経科学技術の応用により精神を崩壊させない軽度な人体強化手術を確立したのである。
更に緑川がアイのサポートにより発見したプラーナという概念により洗脳・改造技術は発達し、絶望派は勝利を収める。
その後もAIによる世界支配を唱えるアメリカ支部との対立もあったが、SHOCKERは絶望組が支配権を握ったことにより現在の組織体制となった。
映画本編にて構成員達は自分達の幸福のために殺人・洗脳などあらゆる悪事に手を染めていくのだが、組織の歪んだ願望を止めるべく緑川博士が反乱、SHOCKERの裏切り者にして最大の敵対者・
仮面ライダーが現れてしまう。
構成員
創設者
演:松尾スズキ
「SHOCKER創設者」と呼ばれる人物、強いて言えば首領なのかもしれない。
かつて日本にいた大富豪。名前は
スピンオフ漫画『真の安らぎはこの世になく』で登場。
世界を統一し、人類をその先へ導くべく莫大な資産を投じて世界最高の人工知能アイを開発させた、事実上SHOCKERを設立した男。
その高度な演算能力をもって「全人類の幸福」を達成させるべく「深い絶望から人はいかにして幸福になれるか」を調べるよう指示を出した。
その1年後、ジェイがケイにアップデートされた後、アイとケイに人類の幸福を託して自ら命を絶った。
運営
SHOCKERを管理している人工知能。
「人間の最大的幸福」を探求すべく製造されたが、長年の演算の果てに「最も深い絶望を抱えた人間を救済する行動モデル」が人類の目指す幸福だと定義し、現在のSHOCKERを作り出した。
人智を遥かに凌ぐ力を持っているが、自らの意思で幸福実現の活動や研究は行わなず、人間の主体性や肉体性を重視する。
これが創設者の意思なのかアイ自身のシステムに由来する性質なのかは明らかになっていない。
あくまで構成員達の幸福を尊重しており、構成員に自らの有する情報やデータを与え研究のサポートはするが、特定の命令は下さないという放任主義をとっている。
外界から完全に隔絶されたクローズドネットワークに存在しており、単独では外部の情報は入手できない。
一応明確な自我は存在しスタンドアローンで稼働しており、
緑色の光を点滅させ通信音を発信している。
独占すれば世界を意のままにできるといっても過言ではない存在であり、SHOCKERでは個人による独占を防ぐ為「クリプトキューブ」というアイにアクセスできる鍵を8つに分け、各支部の幹部に分配している。
各構成員たちはアイの協力を得て各々の幸福実現の研究を進めていく。
形の上では組織だが、個人の幸福同士がぶつかれば最終的に1つの考え方(幸福)しか残らないというのは自明の理であり、いずれ争う間柄でもある。
そのため各々の研究内容は他グループには渡さないのが決まりであり、アイやケイも中立の立場を守っている。
ただし、「組織の発展のために全体に共有する」ために特定の技術だけ研究の開発者が開示する場合もあり、イワン博士の人体改造や緑川博士の精神崩壊を伴わない洗脳技術などがこれにあたる。
動くことが出来ないアイの代わりに地上の情報を収集するために作られた
「外世界観測用アンドロイド」。
左半分が内部構造の露出したスケルトン状になっており、自律行動は出来ないため、車椅子に乗って創造主の石神大造によって移動できていた。話すこともでき英語を話すときはネイティブな発音になる。
1年後に
後継機のケイが誕生したことで筐体の電源を落とされ、活動を停止した。
CV:松坂桃李
ジェイのアップデート版として生み出されたアイの端末である
「外世界観察用自律型人工知能」。
無骨なボディにスーツを着た外見をしており、ジェイと異なり自立二足歩行による移動が可能になっている。
ジェイ同様アイの代わりに外界の情報収集が主な役目だが、ケイ自身は人間に対し興味を抱いており、
構成員が死亡した時には胸ポケットに白い花を飾り哀悼の意を示したり、自分が人間ではないかという疑いに対し「
中の人などいませんよ」と冗談交じりに返すなど人間らしさが出ている。
内部抗争時にはアイの意志の下に絶望組に肩入れしていたが、現在は中立の立場を貫いており、裏切った緑川ルリ子の反逆行為も観測の一部として止めるようなことはしていない。
オーグメント
便宜的な名称として人外合成型オーグメント、あるいは合成オーグメント。
動物と人間の遺伝子による改造手術・オーグメンテーションを受けた超人の総称。
メンバーの殆どはかつて現代社会で絶望した過去、歪んだ思想を抱えており、SHOCKERの支援によって自分達の幸福・エゴを叶えるために様々な悪事に手を染めている。
昆虫・哺乳類・爬虫類等の生物を人間と合成させる事で、人間とは異なる生物とも呼ぶべき怪人に変身し、強化された肉体や元となった生物の能力など人知を超えた力を持つ。
本家の改造人間と同じく、その能力は素体の人間の頭脳や肉体に比例する。
よって基本的には上澄みの優秀な人間でなければならない。
大まかにイワン博士の死神グループが開発した「人外融合型オーグメント」と緑川博士の緑川グループが開発した「昆虫合成型オーグメント」に分かれている。
初歩の精神干渉や改造技術以外は緑川独自の研究としてプラーナは他派閥には開示されていない為、イワン博士のオーグメントの技術体系には基本的にプラーナが組み込まれていない。
いわゆる"上級構成員"とも呼ばれているがオーグメント単体を指す総称ではなく、中には研究などの分野で貢献した非戦闘員も含まれる。
そしてクリプトキューブを所持して幹部の一人と認められたものは"上級幹部構成員"となり、各々の派閥を指揮していく。
本家の組織構造に例えるなら「大幹部」と「幹部」の関係に近い。
身長/不明
体重/不明
特色・力/大量のプラーナを扱う能力、華麗な格闘攻撃
演:森山未來
その正体は緑川博士の実の息子にしてルリ子の遺伝子上の兄・緑川イチロー。
SHOCKERに入ったばかりの頃、敵対勢力の凶弾で死にかけたことで緑川の延命処置でプラーナを移植され、強化人間として復活するが、プラーナの性質により精神を蝕まれていく。
最終的にアルティメットオーグメントの「チョウオーグ」として覚醒した。
上級幹部構成員の1人に過ぎないが、世界全てを巻き込んだ遠大な計画を立てている。
幼い頃に母親を通り魔強盗に殺され、深い絶望に堕ちたところを父と共にSHOCKERに加入。
自身の経験から人類から不幸を引き寄せる暴力といった負の感情を根絶すべきと考え、全人類を人間のプラーナを保存できる空間
「ハビタット世界」に送り込んで、
嘘偽りのない理想郷を作り出そうとしている。
計画に例外はなく、全人類をハビタットに送り込むのがイチローの掲げる理想、人類の救済である。
ビジュアルは概ね青い仮面ライダーといった具合だが、白いマフラーや2つのタイフーンを備えたベルト
「アルティメットハーフタイフーン」が特徴。
このベルトは
イチロー専用に開発された特殊装備であり、大量のプラーナの制御だけでなく、プラーナの圧縮・変換効率・安定性・最大出力といった全ての面で最高のパフォーマンスを発揮。ハビタット計画を完遂し得る者に相応しい強大な力を齎す。
大量のプラーナを取り込んで完全変態を遂げた後は、舞のような体術で1号2号を真正面から相手取り圧倒した。
原典はおそらくイナズマンと仮面ライダーV3の複合で、デザインモチーフはシャドームーン。また、変身者の名前はキカイダー01を思わせ、マスクの造形はどことなくスカルマンっぽい、親を悪人に殺されたという動機や女兄弟が止めようとしている設定は
バドーを思わせる、まさに
石ノ森キャラの闇鍋のようなキャラクター性は多くのファンの笑いを誘った。
あなたも同じオーグメント……なのに! この幸せが何故分からんのです!?
身長/不明
体重/不明
特直・力/粘着性の糸を利用した攻撃、機械仕掛けの子グモ、4本の隠し腕
CV:大森南朋
蜘蛛の能力を有した人外合成型オーグメント第1号。主に裏切り者の粛清や拉致誘拐といったSHOCKERの汚れ仕事を請け負っている。
極度の人間嫌いで、SHOCKERに加入したのも人間であることを捨てるため。
身長/不明
体重/不明
特色・力/翼の展開と飛行、優秀な頭脳
演:手塚とおる
蝙蝠の能力を有したオーグメント。
他のオーグメントとは違いマスク等のメカニカルな装備をしていないが、その顔は蝙蝠の羽のように尖った耳と、
本来の位置に加えて額にまで蝙蝠の鼻に似た器官が付いており、生物的嫌悪感が強い。
詳しくは
該当項目参照。
原典は
蝙蝠男。研究者なのは蝙蝠男の人間態が科学者風だった事からだと思われる。
身長/不明
体重/不明
特色・力/猛毒、左腕の大きな爪、頭上のサソリ
演:長澤まさみ
蠍の能力を有した女性オーグメント。
コウモリオーグ同様マスクを装着せず、代わりにサソリの仮面で顔の左側を隠し、中華風のセクシーなスーツを身に纏っている。
殺し合いすら快感にしており、どんな危険な状況でも笑顔を絶やさない。
戦闘では左手の鋏と手足に仕込まれた針から毒を突き刺す。
本編では何を考えているか分からない謎の人物だったが、漫画版では…?
原典は
さそり男。ただし性別や立ち位置はかなりかけ離れている。
身長/不明
体重/不明
特色・力/巧みな剣術、高速移動、プラーナの吸収
演:西野七瀬
蜂の能力を有したオーグメントの少女。
ルリ子とはSHOCKER時代からの親友であり
「ルリルリ」と呼んでいる。
裏切りは人殺しよりも悪、仇討ちは人助けよりも善……!
身長/不明
体重/不明
特色・力/迷彩機能を備えたポンチョ、左腕に隠した鎌
演:本郷奏多
蟷螂と
カメレオンの能力を有したオーグメントの青年。通称
「K.K.オーグ」。
SHOCKER科学陣・死神グループによって生み出された人間と2種類の生物からなる初の
3種合成型オーグメントで、自らを
「最新最高の作品」と称している。
カメレオンの能力である保護色のポンチョで姿を隠し、自慢の大型ナイフと自身の伸びる舌と腕から生える蟷螂の鎌を使った暗殺を得意とする。詳しくは
該当項目参照。
身長/不明
体重/不明
特色・力/仮面ライダーと同等の戦闘能力、連携攻撃
第1第2とは異なり、群生相のバッタの能力を有した大量発生型のバッタオーグ。
11体いるがそれぞれが仮面ライダーと同等の力を持ち、首には黄色いマフラーを付いている。
群生相へと相変異した影響で凶暴性が強く、戦闘では量産型サイクロン号と自動小銃を使いこなし連携戦術による数の暴力で敵を仕留める。
サラセニアの能力を有したオーグメント。未公開シーンにて名前のみ登場。
本作で唯一の植物モチーフのオーグメントだが、動物と異なり人間とかけ離れた生態である植物のオーグメンテーションは人間との合成が難しいとされていたため、合成後は文字通り植物状態で死亡してしまったらしい。
ルリ子とヒロミとは旧知の仲で、本名は「トオル(透)」。
原典は
サラセニアン。ちなみにK.K.オーグの素顔がサラセニアンに酷似している。
トオルという名称はTV・漫画版ともにコブラ男のエピソードに登場する少年がモチーフ。
コブラの能力を有したオーグメント。
名前のみの登場で、姿・能力・活動は不明。
番外編
『
クレヨンしんちゃん』とのコラボエピソード『しん・仮面ライダーだゾ』に登場するオーグメント。素性は不明。
赤い全身タイツと緑の目を備えた身体が雲のようなもやで覆われている。
クモオーグと似た2本の隠し腕に加え、身体を気化させて瞬間移動する能力「雲隠れ」を操る。
後述の怖顔オーグと梅オーグを指揮してショッカー伝統(と言いつつ実は
歴代ショッカー怪人では初)の
幼稚園バスジャック作戦を実行に移すが、ギャグ回故にツッコミ担当が回ってきがちでどこか憎めないキャラ。
SHOCKERでは珍しい非生物型のオーグメントだが、あくまで
パラレルワールドということか、その辺については特に触れられなかった。
言うまでもなくクモオーグのパロディキャラ。
『しん・仮面ライダーだゾ』に登場。
ふたば幼稚園の
組長園長先生こと
高倉文太がSHOCKERに拉致され、オーグメントとなった姿。
胴体が丸ごと園長先生の怖い顔になっているというインパクト抜群の外見が特徴。というか
いったい何と合成されたらこんなオーグメントが生まれるんだ?
能力の類は不明だが、少なくとも2つの怖い顔による威嚇効果は抜群なようで、同じSHOCKERの仲間である雲オーグですら思わず「顔怖っ!」と怯えるほど。
最後はアクション仮面のアクションキックで倒され、改造された部位のみが泡となって元の園長先生に戻った。
ちなみに園長先生の先代の声優である納谷六郎氏は初代『
仮面ライダー』第9話から第13話まで
本郷猛/仮面ライダー1号の吹き替えを担当し、さらに
ショッカー首領役納谷悟朗氏の弟でもある。
『しん・仮面ライダーだゾ』に登場。
ふたば
幼稚園の
まつざか梅がSHOCKERに拉致され、オーグメントとなった姿。
胴体が顔がついた梅……ではなく
梅干しになっている、怖顔オーグに負けず劣らず特徴的な外見。
「じゃあ梅干しオーグじゃん」とか言ってはいけない。
口から強烈なアルコール臭を放つ
全く梅と関係ない必殺技「合コン失敗ヤケ酒ビーム」を駆使し、酒を飲まない本郷と一文字を苦しめた。
最後は本郷に巻き込まれる形で仮面ライダーとなったしんのすけの「ライダーなオラキック」で倒され、やはり改造された部位のみが泡となって、元のまつざか先生に戻った。
『しん・仮面ライダーだゾ』に名前だけ登場。
ルリ子が「結婚式場に出現した」と本郷と一文字に報告したのみで、詳細は不明。
原典は
ゲバコンドルだが、何故コンドルオーグではなくゲバオーグなのかは不明。
その他戦力
身長/個体によって異なる
体重/個体によって異なる
特直・力/集団戦闘、不眠不休の長時間労働など
SHOCKERの
戦闘員。
黒一色のスーツとベレー帽、顔を覆い隠す集中線の柄が付いた仮面を身につけている。
主に幹部の護衛や粛清対象の捕獲を行い、SATといった公的組織に偽装することもある。
その正体はSHOCKERに拉致され、
プラーナによる洗脳と改造を受けた一般人の成れの果て。
オーグメントの上級構成員ほどではないが、多少は戦闘面で見込みのあるものが下級構成員となる。(それにも満たなければ地下で奴隷労働)
上級構成員と異なり簡易的な洗脳と肉体改造を施されており、力は通常の人間の3倍で電気槍やナイフ、ライフルで武装するがオーグメントの足下にも及ばず、ライダーパンチを喰らえば簡単に頭や体は潰れて血飛沫を上げるという凄惨な最期を迎える。
組織の中で最も位が低いため基本的に捨て駒として扱われ、挙句には訓練のための道具にされる。
ただしハチオーグ直属の背広の男といった一部の構成員は側近として扱われることもある。
原典は
ショッカー戦闘員の中でも初期(所謂旧1号編)に登場していたベレー帽戦闘員。
なお、本作自体が旧1号編をベースにしていることもあってか、2号編以降に登場した黒戦闘員(黒い覆面を被った恐らく最も有名な戦闘員)は登場していないが、序盤で本郷とルリ子を追跡するトラックを運転していたのが覆面を被った下級構成員であることが
公式Xによって明かされており
、原典の黒戦闘員が意識されている可能性がある。
原典のように赤い方が黒を統率する部隊長設定があるかは明確になっていない。
こちらでも赤の方が基本的に数が少ないというお約束は踏襲している。
ハチオーグ配下は男が全員黒で、幕を持ってくる係の女性タイプの2人だけ黄色い。
ファウストが開発した人型ロボット兵器。
マネキンのような姿をしており、人間の頭を簡単に潰せるほどの力を持つ。
本編にてガーディアンの後継機と思われる人型
ロボットがコウモリオーグの護衛を務めている。
協力者・科学者
SHOCKERの資金・技術面のサポートを担う面々であり、表社会での社会的地位が高い者も多い。人体改造の絶望派、兵器開発の創業派、AI信奉のアメリカ支部といった感じで各々の掲げる理念を掲げているが、一部派閥はアイの幸福理念を逸脱して世界征服の野心に目覚めたりもする。
原典における幹部キャラや科学者キャラに当たる。
軍事企業「ファウスト」の幹部にして創業派の代表。
「地獄の男」という異名を持つ。
組織の力を利益追求に利用するためにアイの理想とは道を違えた。
地獄の大使らしく、必要とあらば丸腰での寝技交渉も試みる肝の座った人物。
絶望派の旗頭であり、人体改造を得意とする不気味な風貌の男。
クモオーグとサソリオーグの上司であり、絶望し不幸の極地にいるものを組織にスカウトしていた、現在のSHOCKERを作り上げた1人とも呼べる人物。
人体改造や洗脳技術を得意とするものの、大半が不可逆の精神崩壊をもたすという欠陥を抱えていたが、緑川博士の加入により改良されていく。その非道さからヘルマンからは
「死神」と揶揄され、本人もそれを認めている。
組織の理念的に最終的に競合相手となる可能性がある人物までスカウトするのは「絶望を見て見ぬフリをする」世の中への反抗であり、自分の幸福(絶望)を決して諦めないが、より強い絶望の糧となるならそれもまた本望であると考えている。
米国支部の管轄を担当している幹部。表の顔は実業家であり、政府との繋がりを持つなどかなりの大物。
ある総統閣下を非常に尊敬し、
将校を思わせる軍服を纏っているが、崇拝はしていない。
人間はAIに支配され絶滅するべきという「アフター・ヒューマン」(AH)の理念を唱え、超高度AI「カイ」による人間社会の支配を提唱する。
これは人間が根底にある絶望派とは相容れぬ思想であり、討伐に赴く事になる。
離反者
演:塚本晋也
緑川イチローの実父で、生体エネルギー・プラーナの発見者。
かねてよりSHOCKERからのスカウトを受けており、妻が死亡したことでイチローと共にSHOCKERに入ったが、
プラーナを理想のエネルギーとし、理不尽な死のない世界を作るという理想を掲げているが、まだ小学生だった息子を半ば強引に組織に入れ、凶悪犯とはいえプラーナを奪ってエネルギーにしてしまうなど、妻を失った絶望で一線を超えてしまったSHOCKERらしい人物。
やがて自分の過ちと強大な力を個人のエゴにしか使わない組織を見限り、娘のルリ子とともに本郷を連れて離反する。
演:浜辺美波
緑川博士の娘で、緑川の遺伝子を元に人工子宮で誕生したイチローの血縁上の妹。半分機械の生体電算機である。
幼少期はSHOCKERの中で育ってきたが、兄の思う理想に疑念を抱き、本郷猛と共に逃亡生活を送りながらSHOCKERとの戦いに身を投じる。
演:池松壮亮
孤独相の飛蝗の能力を有したオーグメント。
オーグメントの中で最高傑作と呼ばれるほどの強さを誇り、緑川ルリ子やアンチSHOCKER同盟の助けも借りながら人間の自由と平和を脅かすSHOCKERに立ち向かっていく。
演:柄本佑
イチローが仮面ライダーに対抗するため、本郷と同じ改造に改良を施して生み出した第2のバッタオーグ。
モチーフは1号同様、孤独相の飛蝗。
一時は仮面ライダーを追い詰めるが、ルリ子のパリハライズで洗脳を解かれ、彼女への恩返しのためにもSHOCKERを裏切ることになる。
その後一文字の失敗を踏まえ、完全に人間性を喪失させ命令通りに動くのみの大量発生型相変異バッタオーグが作られる事になる。
余談
- 「機密保持のため死亡すれば遺体は瞬時に溶解する」は初代『仮面ライダー』のお約束のオマージュ。向こうは機密保持のために溶解ないしベルトに仕込まれた爆薬が爆発するという仕組み。
- 初代『仮面ライダー』放送当時にあったショッカー怪人が受話器で会話するカード「もしもしテレフォン」シリーズを再現した「#シン仮面ライダーもしもし」を公式SNSで挙げており、劇中した登場人物だけでなくチョイ役の女性戦闘員や人型ロボットまで受話器を持って登場している。
- 既に世界各地に根を張っており、最低でも中東、南米、メキシコ、ニューギニア、アフリカなどでの被害が確認されている。基本的には発展途上国を狙う傾向にあるが、中国、ロシアでも事件が確認されている旨が資料に記載。
- ぶっちゃけ世界征服できそうなほどの大量の兵器や人員を保持しているが、そこにいかないのはあくまで幸福追求という独特すぎる理念のため。個人の幸福を追求しすぎるためオーグメント間の密接な連携や同盟関係はなく、アンチSHOCKER同盟のつけいる隙はそこにある、と分析されている。
- 原典におけるOPナレーションで仮面ライダーは「人間の自由のため」ショッカーと戦うと語られており、歪んだ自由を是とする本作のSHOCKERはある意味逆転している。ティザービジュアルに記されたこれに相当する英文では、仮面ライダーは"to ensure human beings stay human"=「人間が人間であり続けるため」SHOCKERと戦うとされている。
不幸と絶望を味わって持続的な幸福を目指してから追記・修正お願いします。
- 最終PVで見かけたコメントが印象に残ってる。仮面ライダー含め、オーグ達は皆「誰かに理解、認められたかった」っていうのが。 -- 名無しさん (2023-10-07 00:35:08)
- 一番の違いは「そのために世界を変えようとした」のがオーグ達で、「自分を変えたい」としたのが仮面ライダー。ホント最後の本郷とイチローの会話に全部が詰まってる。 -- 名無しさん (2023-10-07 00:36:40)
- 基本方針が神溺教団 -- 名無しさん (2023-10-07 03:23:37)
- オルフェノクは流石にこじつけすぎない? 泡になって消えるのは仮面ライダー初期の怪人死亡演出からでしょ -- 名無しさん (2023-10-07 05:33:37)
- 頭文字でSHOCKERをつけたいがために正式名称がどえらく長くなってる。 -- 名無しさん (2023-10-07 08:15:02)
- 仮面ライダーユニバースにおけるもうひとつのショッカー。 -- 名無しさん (2023-10-07 08:28:28)
- ↑3むしろオルフェノクこそそれを意識してるだろうから、オルフェノクのパロディと言うよりは原点を同じくする演出ってとこかな? -- 名無しさん (2023-10-07 09:32:57)
- ケイのnativeな英語の発音が頭から離れない -- 名無しさん (2023-10-07 15:52:10)
- 大富豪石神大造というのも資料を紐解けば、初代TV版の企画最初期頃にショッカーの黒幕だか結託者の悪徳実業家として設定があったという。毎度毎度よくまあ拾ってくるもんだ -- 名無しさん (2023-10-07 16:31:35)
- 『THE FIRST』でもそうだったけど、なんで『ショッカー』という名前に『英語の正式名称が別にあって、その頭文字をとってショッカーと呼ばれる』って設定にするのか?ちょっと理解できない。個人的には『今現在の人間社会に衝撃(ショック)を与えて、新しい世界を生み出す者達………という願いを込めて『ショッカー』という組織名にした』みたいなシンプルな設定の方が良いと思うんだけどなぁ~? -- 名無しさん (2023-10-07 19:30:47)
- 別作品で例えるなら「戦う司書」の神溺教団みたいな感じか -- 名無しさん (2023-10-07 19:38:39)
- ↑2少なくともそういう目的の組織ではないね -- 名無しさん (2023-10-07 19:43:37)
- ↑3 小説響鬼では蝕鬼という形で登場している。怪人名だけど。 -- 名無しさん (2023-10-07 19:53:32)
- 人類の幸福を掲げてるけども如何せんやってることがアレすぎて結果原点と変わらない恐怖!地獄の悪魔軍団になっているという -- 名無しさん (2023-10-07 22:10:36)
- 人類と起源を同一としながら、他者の存在を必要としていない事実上の単一生命体であり、幸福追求という名で他者を害し唯一の勝利者となろうとする等、エヴァンゲリオンの使徒、シン・ゴジラのゴジラ、シン・ウルトラマンの外星人に連なる特性を持つ、実は庵野秀明ヴィランに共通する存在(逆説的にそもそも使徒のモチーフがショッカー怪人だとする考察にも発展している) -- 名無しさん (2023-10-08 01:31:22)
- ロボット刑事Kオマージュのケイの前身ジェイの更に前身って事でアイなんだろうけど、ショッカー大首領が一つ目の怪人だったことからEyeにかけてる……ってのは流石に考えすぎか -- 名無しさん (2023-10-08 17:41:07)
- 絶望派はシンクネットやデットマンズの同類のカルトだろこれ。 -- 名無しさん (2023-10-09 08:02:17)
- イチローがやろうとしていたことは、メガヘクスや狗道の「救済」。ただし、狗道の場合は自分を何とかしたかった。 -- 名無しさん (2023-10-09 08:33:11)
- ガンダムOSみたいな組織名になってる… -- 名無しさん (2023-10-14 10:59:33)
- 最大多数の最大幸福という普通ならここに行き着く無難な幸福論をどのように否定して現在の価値観に至ったのかが謎。絶望した第三者がAIに介入して考えを誘導したとも考えられないから、元から「究極のAIに幸福について長考させると最大多数の最大幸福ではなく少数の救済の方が優れていると結論を出す」って事なのかな。あるいは更に上に黒幕がいてそのような考えに至るAIが作る組織を利用して真の目的を果たそうとしているか -- 名無しさん (2023-12-01 01:03:52)
- 「最大多数の最大幸福」は突き詰めると少数派の否定につながりかねんからな(少数派をできるだけ少なくするって命題はあるにしても)。全人類の、となると幸福の総量や平均値でなく最低値で判断すべきって判断なんじゃないかな。経済政策と社会保障どっちを優先するか、みたいな。 -- 名無しさん (2023-12-25 05:35:38)
- 「希望と絶望の相転移」で発生する巨大な精神の動きをアイが巨大な幸福度として判定したのかも。QBは希望から絶望に変わる時に出るエネルギーを高く評価しているけどアイの場合絶望した人間に力というエネルギーを注いで絶望が希望に変わる時の心の輝きを凄く高く評価して大多数の絶望してない凡人を幸福にするより効率的だと目を付けたと -- 名無しさん (2024-01-28 17:47:05)
- 緑川イチローはバドーも混ざってる気がする。犯罪者に親を殺されて歪んだ点と、女兄弟(バドーは姉、イチローは妹)が止めようとしていた点が -- 名無しさん (2024-02-08 15:58:22)
- ゲルダム団が登場しないのに合成タイプのカマキリ・カメレオンオーグを登場させた事が理解できない。素直にカマキリオーグとカメレオンオーグを登場させればいいのに。 -- 名無しさん (2024-04-21 11:18:37)
- 今になってツイッター内で大量発生型相変異バッタオーグの11人の正体は昆虫採集中に誘拐された11人の小学生ではないか?と考察出てきた -- 名無しさん (2024-11-23 20:20:46)
- ↑「英語の資料を解読してで、起こった事件が原典で児童誘拐事件に立ち向かった回の初放送日」なんて芸細かすぎ……『シン・ウルトラマン』でも登場人物の生年月日が初放送日を意識してたらしいし -- 名無しさん (2024-12-25 19:58:20)
- 11人の小学生はたんにカブトロング回のオマージュななので、憶測の域を出ないですね。最近作られたバッタオーグのために急遽量産された訳ですし、外伝漫画でルリ子やヒロミの子供は大人に育成してから運用してますし。 -- 名無しさん (2024-12-26 20:22:21)
- 流石に子供だとオーグメント手術に耐えれそうにないから成人を攫ってきて改造だと思う -- 名無しさん (2025-03-18 15:18:44)
- なんかバッグに財団Ⅹみたいな組織がいると感じてしまう...。 -- 名無しさん (2025-04-02 00:47:28)
最終更新:2025年04月02日 01:43