ライジングフリーダムガンダム/イモータルジャスティスガンダム

登録日:2025/02/08 Sat 01:02:00
更新日:2025/04/24 Thu 22:34:27
所要時間:約 20 分で読めます




形勢が変わればこれか……!

俺、やっぱ信頼されてないのかな……


ライジングフリーダムガンダムとイモータルジャスティスガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場したMS。

目次


ライジングフリーダムガンダム

データ

型式番号:STTS-909
所属:世界平和監視機構コンパス
全高:17.80m
重量:67.90t
装甲:VPS装甲
動力:不明

武装:
MMI-GAU30 31mm近接防御機関砲シュラークファングBlock7×2
MA-FZ51 ヴェルシーナ ビームサーベル×2
MA-M727A3 高エネルギービームライフル
MA-BBF75 400mm超高インパルス砲シュトゥルムスヴァーハー×2
MMI-M2020 ヴァイパー3レールガン×2
MMI-X525 インフェクタスビームシールド×2
RQM73 フラッシュエッジG-3シールドブーメラン

パイロット:キラ・ヤマト


概要

世界平和監視機構コンパスに所属する最新鋭MS。
前大戦時に鬼神の如き活躍を見せたストライクフリーダムの運用データを基に開発され、同じくコンパスに所属するキラ・ヤマトによって運用されている。

機体本体はオーブ連合首長国、武装はプラントの二大兵器メーカーが設計開発するなど、コンパス加盟国の最新技術が投入されている*1
かつてザフトからオーブへ身を移したフリーダムの末裔をその両国が共同開発する辺りに、世界情勢の変化が見て取れる。

機体の外観及び武装構成は、戦闘データを参考にしたストライクフリーダムよりも寧ろ初代フリーダムを踏襲しているように見受けられる。
ストライクフリーダムの実戦データ、それに伴う今のキラの操縦技能データ、更にオーブやプラントのC.E75時点の最新鋭の各種技術を、
実験機だった初代フリーダムに結集させ、実戦向けに昇華させたのがライジングフリーダムとも取れる。
一方、青色主体のカラーリングや「への字」スリットのないフェイスデザインにより、一見して過去のフリーダムとは違った印象を受けるが、
これには『フリーダム強奪事件』による世間のイメージダウンも関係しているのかもしれない*2

歴代フリーダムと違って本機は試作機ワンオフではなくコンパスの制式採用機であり、複数機の生産予定があった可能性がある。
ストライクフリーダムのデータを参考にしながらドラグーン兵装が搭載されず、フリーダムをベースにしたかのような機体構成になっているのは、
制式採用機に使い手が限られる兵装は採用し辛く、またコンパスの主戦場が地上なので、ドラグーン兵装はデッドウェイトになりかねず、地上でも宇宙でも安定した高火力を保てるフリーダムをベースにした可能性がある。
それもあってか後述のイモータルジャスティスと共通のフレームを採用しているため、必要に応じて様々なバリエーションを展開出来る汎用性を持つ。

またフリーダム系列では初の可変機構を有し、オーブがムラサメで培った可変技術が投入されている*3
変形は「気を付け」の姿勢で背部の機首で頭部を覆うシンプルなもので、機体底面にビームライフルとシールドがマウントされる。
劇中では飛行形態での戦闘は行われておらず、あくまで長距離移動や大気圏突入・離脱*4に際して使われていた(劇中ではどちらにおいてもハイマットモードを取っていた)。
メインスラスターの配置も変形時を考慮してか、これまでの「2基縦列」ではなく「機首ブロックを挟んで左右1基ずつ」となっている。

ファンからの愛称は「ライフリ」。劇中ではこれまでと同様に単に「フリーダム」と呼称されている。


武装

  • MMI-GAU30 31mm近接防御機関砲 シュラークファングBlock7
従来機同様、頭部側面に一門ずつ搭載した機関砲。
型番や口径からストライクフリーダムのものの後継版と思われる。
プラントのマイウス・ミリタリー・インダストリー社製なのだが、何故かペットネームの位置や使用言語が連合のそれになっている。
シュラークはドイツ語で「衝撃」、ファングは英語で「牙」を意味する。特に前者はカラミティの両肩の長射程ビーム砲のペットネームにも採用されている。
劇中では未使用。

  • MA-FZ51 ヴェルシーナ ビームサーベル
腰部側面に一基ずつ搭載した近接戦闘用兵装で、プラントのマティウス・アーセナリー社製。
シンプルなビームサーベルだが、デストロイのシュトゥルムファウストをも容易に切断する威力を有する。
ラケルタ系列と同様にアンビデクストラス・ハルバードへの連結も可能だが、キラは近接格闘で二刀流の高速戦闘を主体としていたため劇中で使われる事はなかった。
ヴェルシーナはロシア語で「頂点」の意味だが、ロシア語の命名則は今までどこの勢力にも用いられていなかった*5

  • MA-M727A3 高エネルギービームライフル
ビームサーベルと同じくこちらもマティウス・アーセナリー社製の携行式ビーム砲であり、兄弟機であるイモータルジャスティスとの共通装備でもある。
レジェンドのそれに似た長方形の砲身を持ち、系列機のものから大口径・長砲身化している。
MA形態ではシールド表面にマウントされるのだが、そのまま大気圏突入しても動作に何ら支障をきたしていなかった。
MS形態では不使用時はリアスカートにマウントされる(イモータルジャスティスも同様)。

  • MA-BBF75 400mm超高インパルス砲 シュトゥルムスヴァーハー
背部のウイングバインダー内に挟むように搭載された大型のビーム砲。
プラント製ながらランチャーストライカーのアグニを参考として開発されており、一部媒体ではアグニ砲と呼称されていた。
設置箇所や形状はフリーダムのバラエーナを踏襲しているが砲口の向きが上下逆になり、カラーリングはクスィフィアスレール砲寄りで排熱口が多くなっている。
バラエーナでは行わなかった、照射したままビームで一帯を薙ぎ払う事ができる等、出力はかなり高い様子。
しかしフリーダム同様の構造上の欠点も抱えており、何かしらの攻撃で本武装が誘爆した場合、
VPS装甲と言えども内蔵しているウイングが耐えきれず、粉々に砕け散る欠点も引き継いでしまっている。
名称のシュトゥルムはドイツ語で「嵐」を意味し、スヴァーハーはインド神話におけるアグニの妻のことを指す。

  • MMI-M2020 ヴァイパー3 レールガン
腰部側面に一門ずつ搭載した実弾砲。
形式番号的にはゲイツRのポルクスIVレールガンに近いが、機能的はストライクフリーダムに、砲身伸長時のシルエットはフリーダムに近しい。
砲身中間部にスライド機能を採用し、これを利用して発射時の反動を抑えている。
対ビーム性能を持つ相手にも有効打となる武装。
ヴァイパーは英語で「毒蛇」の意味。

  • MMI-X525 インフェクタス ビームシールド
両腕外側に搭載されたビームシールド。
作中描写からストライクフリーダムと違い、シールド基部にはVPS装甲を搭載していないものと思われる。
後述のシールドブーメランを本体から離した場合のフェイルセーフだが、シヴァの猛攻に耐える程の防御性能を誇る。
インフェクタスはラテン語で「染色」の意味。

  • RQM73 フラッシュエッジG-3 シールドブーメラン
左腕に懸架した実体型の盾。
名称からソードインパルスデスティニーに採用されたフラッシュエッジシリーズの最新版と思われる。
MA形態では機体底部をビームライフル以外カバーする他*6、簡易ドラグーンを搭載した射出兵装としての機能が付与されている。
初代フリーダムの頃、よくシールドを手放してビームサーベル二刀流で敵陣に斬り込んでいたキラのスタイルに対する、
「シールドを自律飛行させて、緊急時には本体の手元に戻す」というアンサーを形にした兵装なのかもしれない。
投擲時にはウイングを展開し、シールド上部とウイング外端からビーム刃を発振する事で大気圏内外を問わない単独飛行が可能。
その機動力は非常に高く、キラがドラグーンの扱いに習熟していることもあってか本体に追従できるレベルでビュンビュン飛び回る。
作中ではフルバーストと同時に射出する事で射撃を防いだ敵機の側面から奇襲を仕掛けるというえげつない戦法も取っていた。
また今までのフリーダム系列機だと火力が高すぎて、キラの技量でもなるべく被害を出さないように処理しにくかった戦車の砲塔等、MSよりも小さい目標を正確に処理するのにも役立っている。
シールドを反転させて左腕に懸架したまま、大型ビームサーベルとしても使用可能。

  • プラウドディフェンダー
劇中でストライクフリーダム弐式が装備した機動兵装ウィング。
本来はライジングフリーダムで運用する前提で開発が進められていたが、完成前に本機が大破してしまったため、
急遽ストライクフリーダム弐式で運用できるように調整を加えられて完成した*7


イモータルジャスティスガンダム

データ

型式番号:STTS-808
所属:世界平和監視機構コンパス
全高:18.50m
重量:71.62t
装甲:VPS装甲
動力:不明

武装:
MMI-GAU27Q 20mm近接防御連装機関砲ヴァンダーファルケ×4
MA-F2D2 ヴィーセルナーゲルビームブーメラン×2
MA-M727A3 高エネルギービームライフル
MMI-S2M5/X カルキトラビーム重斬脚×2
RQM75 フラッシュエッジ4シールドブーメラン
DF2Mk3 スカイダートリフターシステム
Mk-1 高エネルギービーム砲×2

搭乗者:シン・アスカ


概要

世界平和監視機構コンパスに所属する最新鋭MS。
前大戦時に鬼神の如き活躍を見せた∞ジャスティスの運用データを基に開発されており、パイロットはアスラン……ではなく、シン・アスカが務める。

ライジングフリーダムとはフレーム・一部武装・変形機構を同じくする兄弟機。
こちらは赤いカラーリングと可変機構から、ジャスティス系列よりもセカンドステージシリーズのセイバーに似ている。

装備面ではジャスティス系列を踏襲しているが、ジャスティス最大の特徴たるリフターの固定化*8やビームサーベル・ビームシールドのオミットなど、
初代フリーダムを最新鋭技術でブラッシュアップしたとも言えるライジングフリーダムと比較するとかなり武装数が減っており、
可変機構も相俟って、ジャスティスを、というよりセイバーをブラッシュアップしたかのような機体になっている。
個々の武装自体は最新型らしく高い性能を有しているが、防御装備の少なさなどはファンの間でも賛否が分かれている。
ただし立体物メインで見るとゴテゴテした部分が無くスマートな体型をしているので、ポージングが取りやすく見栄えがし易いメリットになっている。
ファンからの愛称は「イモジャ」。更に縮めて「芋者」や「妹者」と表記されることも。
劇中ではこれまでと同様に単に「ジャスティス」と呼称されている。

なお、前述の通りパイロットはシンが務めているが、最初からシンが搭乗する想定だったのか*9
それとも先代ジャスティスのデータを参考にしているところから、元々はアスランの搭乗を想定していたのか、
あるいは「制式採用機」というところから考えて、開発時点では特定のパイロットの搭乗は想定しておらず、
ロールアウト時点で「コンパス所属のパイロットの中でキラに次ぐ力量の持ち主」ということでシンに任されたのかは不明。


武装

  • MMI-GAU27Q 20mm近接防御連装機関砲 ヴァンダーファルケ
頭部側面に片側二門を内蔵する連装機関砲。
インフィニットジャスティスの頭部機関砲はMMI-M19Lとなっていたが、ジャスティスのMMI-GAU系列が改めて採用された。
ヴァンダーファルケはドイツ語で「隼」の意味。
劇中では未使用。

  • MA-F2D2 ヴィーセルナーゲル ビームブーメラン
腰部側面にそれぞれ一基ずつ搭載している近接戦闘用兵装。
形状は初代ジャスティスのバッセルビームブーメランやデスティニーのフラッシュエッジ2に似ており、ビーム刃を延長することでビームサーベルとして運用できる。
切断力は非常に高く、デストロイの右腕を切断した勢いのまま胴体まで切り裂くほど。
ヴィーセルナーゲルはドイツ語で「イタチの爪」の意味。

  • MA-M727A3 高エネルギービームライフル
ライジングフリーダムとの共通武装だが、差し色が変更されている。
射撃兵装が少なめな本機には貴重な中遠距離の要。

  • MMI-S2M5/X カルキトラ ビーム重斬脚
両脚部に発振器が内蔵された近接戦闘用武装。
武装名からわかる通り、空力ウイングへの搭載を想定していた∞ジャスティスのビームブレイドとは異なり、
最初からキック攻撃に合わせて展開し、対象を切断する想定の兵装となっている。
∞ジャスティスのグリフォンビームブレイドをブラッシュアップした武装となっているが、パイロットであるシンとのマッチングは今ひとつだった模様で、
同系統の兵装を持つ機体を扱うアスランとシュラが近接戦コンボの中に組み込んで、多彩な型の蹴りを繰り出しているのに対して、
シンはモーションが飛び回し蹴りのみと、あまり使いこなせていない描写が成されている*10
ちなみに同系統の武装を多用するアスランとシュラに対して、本機の劇中での使用回数は、なんとたった2回*11
カルキトラはラテン語で「蹴る」を意味する「カルキトロ」の現在第二人称単数の命令形。

  • RQM75 フラッシュエッジ4 シールドブーメラン
左腕に懸架する実体型のシールド。
機能的にはライジングフリーダムの同じ武装と概ね変わらないが、
本機は何故かビームシールドを搭載していないため*12、唯一の防御兵装となっている。
劇中冒頭の戦闘では民間人を守るために本機から離しており、その間は防御手段のないまま凌いでいた。
また形式番号的にはライジングフリーダムの後継モデルのはずだが、ビーム発振部分は減少し、ライフルマウント部分も簡略化されている*13
リフターが本体と一体化した影響で分離機能がオミットされたのもあってか、本武器がファトゥムに代わって突撃兵器を担っている。
シールドを反転させて左腕に懸架したまま、大型ビームサーベルとしても使用可能。
ドラグーンシステムの扱いは不慣れと思われるシンは、専ら近接戦兵装としての運用をメインとしており、
射出する時もキラのように縦横無尽に戦場を駆け巡らせるスタイルは採らず、軌道も単調と武装名通り「ブーメラン」系兵装として使用している。
とはいえ、破壊力は折り紙付きで、デストロイの陽電子リフレクターをも容易く突破する程。

  • DF2Mk3 スカイダート リフターシステム
旧来のジャスティス系と異なり、本体に固定装備されたリフターシステム。
大型スラスターに加えてレイダー系列を思わせる大型の翼を備えており、機体の運動性を支える。
機能自体は簡略化されているため武装類も後述のビーム砲以外を持たない。

  • Mk-1 高エネルギービーム砲
スカイダートの上部左右に一門ずつ搭載されたビーム砲。
従来機のフォルティスのようなペットネームが付いておらず、MS形態での運用ができるかどうか不明*14
劇中では残念ながら未使用………と思われるのだが、劇中序盤のオルドリン自治区での戦闘で、民間人に迫るウィンダムの頭部を撃ち抜いたのが本武装の可能性もある*15


機体性能

ストライクフリーダムや∞ジャスティスですら旧式化したC.E.75において、最新鋭機の名に恥じない高性能MSである。
105ダガーウィンダムは言わずもがな、デストロイを単機で撃破する(=サードステージシリーズと同等以上の)性能を有し、
世界平和監視機構コンパスの中核を担う機体として多数の任務で活躍していた。
特にライジングフリーダムは、パイロットのキラが戦火の拡大を嫌っていたこともあり、しばしば単機で戦陣に突入していたようで、
キラの技量も去ることながら、そんな運用でも問題ないくらいの強さ(性能)を発揮していた証左になるだろう。

また、小説版『FREEDOM』では、物語後半にデスティニー(SpecⅡ)に乗り換えたシンが、
機体と自分との相性はさておき、火力に関してはイモータルジャスティスの方がデスティニーを上回っていると評している。
シンがどのような意味合いで「火力」という単語を用いているのかについては意見が分かれるところだが、
デスティニーのフラッシュエッジ2が、イモータルジャスティスのヴィーセルナーゲルのようにデストロイの腕を切断するほどの破壊力を有している描写はなく、デストロイの重装甲を貫けたのはアロンダイトぐらいであった。
おそらくは単純に各種武装の出力・破壊力を指しているものと思われる。
また後に発売されたアニメーションガイド内で推力が∞ジャスティスより上だと書かれていたのもあるため、基礎性能は総じて上なのだろう。

コクピット周りは一新されており、特に全天周囲モニターの視界は幅広くなり、
メインコンソールや通信用モニターは小型化されたうえで空中投影型ディスプレイに表示されるよう変更された。
更にエネルギーが危険域に達すると該当機器表示に「CAUTION」の表示が重なるようになった。
他にも複数機器が同時に危険域に達すると「EMERGENCY」と表示されコンソールが赤く染まり、
敵機からロックされると「WARNING,TRACKING」とモニター正面に映し出される。
従来機のようなマルチレーダーセンサーは搭載されていないが、ライジングフリーダムでは複数機を同時ロックオンするシステム自体は表示されている。
こうした最新鋭システムを搭載する一方で操縦桿や物理ボタンが多く、これはメカニックデザインを担当した射尾卓弥氏がSNS上で自身の経験から操作の正確性を重視した結果だと説明している。

動力源の謎

『SEED』において、フリーダムとジャスティス、及びその後継機はニュートロンジャマーキャンセラーを搭載しての核動力を主体にしている。
しかし、このライジングフリーダムとイモータルジャスティスについてはその動力源は明記されておらず、公式からのアンサーも無い状態が続いている。

核動力搭載の場合

  • 劇中や小説版でエリカ・シモンズが核融合炉について言及をしていた*16
  • コンソール表示のエネルギー計が"ENERGY STORE"と"Hi-CAPACITOR"の二種表示されている点で、ハイパーデュートリオンシステムと同一の機能を有している。
と、サードシリーズに見られたOSには明記しないだけで核動力自体は搭載している説や、核融合炉説が挙げられる。

核動力非搭載の場合

  • 機体起動時に表示されたOS名は「General_Unilateral_Neuro-Link_Dispersive_Automatic_Maneuver(単方向の分散型神経接続によって自律機動をおこなう汎用複合体)」となっており、核搭載機特有の「Nuclear」表記がない。
  • SpecⅡにアップデートされたインパルスが、一度デュートリオンビームでパワー供給を受けたとはいえ、バッテリー動力機にも関わらずミーティアを使用している事から、
    かねてから技術力がおかしいと評判のオーブが開発した最新式のバッテリーなら核動力機並の武装も賄える説*17
  • 一部描写ではサブエネルギーのHi-CAPACITORが増加した様子が確認されており、何らかのエネルギー生成技術が開発・搭載されていた可能性。
と、DUPE粒子に始まる新たな新元素の可能性やヤバい国オーブの技術革新が挙げられている。

これらの事から両機の動力源は核動力か、それに匹敵する性能を持った新型バッテリーだと考えるのが妥当か。
ちなみに、『SEED』の世界観で核動力となると、ユニウス条約の存在が気になってくるところだが、
ユニウス条約というのはあくまでも「地球連合軍とザフトとの間で取り決めがなされた条約」であり、中立国のオーブが開発した両機にとっては何の問題も無かったりする。
さらにそのユニウス条約自体も第2次連合・プラント大戦で既に形骸化しており、劇中では平然とユーラシア連邦が核弾頭を配置していた辺り、
仮にこの両機がユニウス条約に抵触する陣営で開発されたとしても、ほとんど気にされなかった可能性が高い。
ただし、劇中で「核動力に換装した」と明言されているデュエルブリッツガンダムライトニングバスターガンダムは、
プラントのクーデター鎮圧を目的とした超法規的措置として特別に使用を許可されていることから、平時においては現在も核動力機の運用は原則禁止されている事がうかがえる。
コンパス自体もプラントや大西洋連邦から正式に認可されている組織なので表立って核動力機を使用することは出来ないと思われ、従来の核動力を用いられている可能性は低い。


劇中での活躍

オルドリン自治区戦のザフト軍基地に接近したブルーコスモス残党に対し、大気圏外から突入する形で出撃。
ライジングフリーダムはデストロイなどの主力MSの撃破に当たり、イモータルジャスティスは政府施設の防衛に従事した。
単機でデストロイを撃破するキラと、民間人を守りつつ接近するミサイルの迎撃やダガーの無力化に専念するシンの活躍もあり、
ブルーコスモス残党の攻勢は弱まったが、優勢に転じたザフト軍が追撃・反撃を開始すると、キラはまずは言葉で無用な追撃を制止し、
それが聞き入れられないとなると、ライジングフリーダムの武力をもって追撃するザフト機を制圧し、ザフト軍を制止する。
無用な戦火の拡大を抑止するためとはいえ、必要と考えれば両軍に武力を行使するライジングフリーダムの姿に、
シン達部下は勿論、ブルーコスモス残党やザフト軍の兵士も驚愕していた。

ファウンデーション王国と共同して行ったエルドア地区合同作戦では、ユーラシア連邦との国境沿いにいるミケール大佐の拿捕を目的に出撃。
しかしキラがアコードの洗脳を受け錯乱状態に突入し、戦況を見失ったまま国境線に突入。
警告射撃を行ったユーラシア軍に反撃し、国際問題に発展しかねない愚行を止めるべくラクス・クライン自ら撃墜許可を出してしまう。
アコードらの策謀により、ブラックナイツらは即座にライジングフリーダムへ攻撃を開始。
ブラックナイトスコード・ルドラ(グリフィン機)がまず反転し迎撃体勢とったフリーダムの隙を突き、高エネルギービームライフルを切断。
ライフルの爆風からシールドで身を守って態勢を崩したフリーダムをルドラ(リデラート機)が強襲し、
すかさずキラはシールドブーメランで迎撃しようとするも、逆にカウンターでシールドの下部をビーム発振器ごと切断され、
そのまま無人機群からの雨霰のミサイル攻撃を受け、左翼と頭部アンテナの一部を失い、落下。
辛うじて着地はするも、左翼を失った事により大気圏内飛行能力を失ってしまう。
息つく間もなく襲い掛かってきたグリフィン機とリデラート機の斬撃を辛うじて凌ぐも、
体勢が崩れた所を狙ってきたブラックナイトスコード・シヴァとの鍔迫り合いの末、シールドを弾かれてしまい、
咄嗟にビームシールドを展開するも、ミサイルの爆撃を受けてしまうのであった。

一方のイモータルジャスティスを駆るシンもキラの窮地を感じ取り、救援に駆けつけようとするが、
キラの相手をシュラに任せて離脱してきたグリフィン機とリデラート機の妨害を受けてしまう。
多数の強力な近接戦武装を持っているとはいえ、圧倒的な機動力を誇るルドラによるヒットアンドアウェイに徹するスタイル相手では、
得意の近接戦に持ち込むこともできず、グリフィン機にいいように翻弄され、無人機群による横槍を受け続けるハメになってしまう。
その際に多量のミサイルを続けざまに浴びて、右足首・右肩の一部・左翼の一部を喪失するという、PS装甲展開中でも耐え切れない攻撃を受けてしまう。
更にコンパス戦力全体に攻撃を受けた結果、アークエンジェルの大破に気を取られたシンは機体を真っ二つにされてしまい敗北。
すぐに機体から脱出したシンは、追撃を掛けてきたグリフィンの機体に握り潰されそうになったが、ギリギリのところでヒルダに助けられた。
ちなみにその後、シンはヒルダ機のコクピット内にて、ミサイルの雨に驚いて身を乗り出した拍子にヒルダの胸を触ってしまっている。ラッキースケベ。*18
この際イモータルジャスティスの残骸は目晦ましのために破壊された。
なお、『SEED』シリーズに登場する「ジャスティス」の名を冠する機体の中では唯一の敵からの攻撃で破壊された機体となった。

同時期にライジングフリーダムは、得意の高機動力を封じられ地上戦を強いられながらもシヴァ相手に奮闘。
しかしビームサーベルによる攻撃は巧みに受け流され、FT装甲に唯一有効なレールガンのヴァイパー3も展開直後に切断されてしまう。
有効打を取れる武装がビームサーベルのみとなったライジングフリーダムはそれでもビームシールドを併用して挑むも、
それを嘲笑うかのようなシヴァの猛攻には全く太刀打ちできず、右腕を切断され、短針砲の猛打に耐え切れずPSダウンを起こし、
ダメ押しとばかりにファウンデーション側に寝返ったアグネスのギャンシュトロームによって左腕と両足ももぎ取られ、文字通り手も足も出ない状態にまで大破させられた。
直後にアスランが駆るズゴックが救援に駆け付け、キラは脱出に成功しズゴックに救助された。
機体の残骸はこの段階で残っていたものの、ファウンデーションの陰謀で発射された核弾頭の爆心地にあったため、作戦終了後には跡形も無く消え去ってしまった。




ゲームでの活躍

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 OVER BOOST

24年2月のアップデートで、ライジングフリーダムが劇場公開からわずか10日というスピードで参戦。
連合vsザフトⅡ』のストライクノワール、『VSガンダム』のガンダムエクシアのような、当時の現行作品からのサプライズ参戦となった。
サプライズ参戦枠の機体というと、古参プレイヤーは「ゲームの開発中は原作の放映前~放映初期だった故に、原作再現が皆無」というイメージを持つかもしれないが、
(ピンク色のビームマグナムを撃って徒手空拳で戦うユニコーンガンダムとか…)
本作では異例のスピード参戦ながら完璧な原作再現が行われている。
また、CSのシュトゥルムスヴァーハーが、ハイマットモードでバラエーナを撃っているフリーダムと違って、翼と砲身が一直線に並んだ『連ザ』のフリーダムを思わせるモーションだったり*23
横格闘の「サーベル横薙ぎからのかかと落とし」というモーションが『連ザ』のフリーダムの横格闘まんまだったりと、
SEED放映時にVSシリーズを遊んでいたであろう古参プレイヤーに向けたファンサービス要素も盛り込まれている。

武装構成はフリーダムと似ているものの、公式の「格闘寄り万能機」という紹介文通り、近距離で機能する武装が多め。
その代表がサブ射撃のフラッシュエッジで、射程が短い代わりに高弾速・誘導強めで攻撃判定も大きく、手元に戻れば0.5秒でリロードというとんでもない性能。
格闘も、いわゆる「すり抜け」*24系の特性を持つ後格闘が強烈で、しかも後格闘はメイン・サブからキャンセルで出すことも可能。
ヒット後も、短時間で終わりカット耐性も高い特殊格闘→特殊格闘派生で素早くダメージを確定させられる独自の長所がある。

「格闘寄り」という公称の割には中距離で機能する武装も多めで、特にフリーダム・ストフリのものと違って扇状に拡散する*25ハイマットフルバーストは、
単純に着地取りに使えるほか、相手の移動を読んだ中距離からの「流し」など多用途に活躍する。代わりに先行する2機のフリーダムよりも銃口補正は若干甘い。
さらにシンのイモータルジャスティスを召喚する特殊格闘からはメインキャンセルでの落下(降りテク)ができるだけでなく、
メイン射撃からキャンセルもでき、『オバブ』では多くの機体から剥奪されたメアメキャン*26が例外的に許されている。

原作通り変形も可能だが、変形武装は優先して使うほど強力ではなく無理して変形する必要性は薄い。

PVの先行公開時には「ハイマットフルバースト以外武装が地味で直線的だし、もしかして弱いのでは?」という下馬評もあったものの、いざ解禁されると
  • 単純なスピードの速さとメアメキャンによる総合的な機動力の高さ このゲームでは機動力はキャラパワーに直結する最重要要素
  • 高性能なサブ
  • CS(シュトゥルムスヴァーハー)・特射・アシストなど期待値の高い攻撃を複数持ち、「格闘寄り万能機」の割に中距離でも全然手出し可能
  • 前作ジャスティスなどで証明済みの「SEED発動」による逃走・ごまかし能力
といった強みがどんどん判明し、汎用性の高い後衛機体として高評価されて当時のキャラランクの上位に躍り出た。
公式大会「GGGP2024」でも、当時評価を上げつつあったストライクノワール・G-セルフと共に多くのペアに採用され、最終的には当時最強と言われた3000コスト・Hi-νガンダムとのコンビが大会を制した。

ただ、強機体であることに間違いはないものの、他の上位機体のような「ワンボタンで手軽に機能してイージーウィンを狙える」ような武装はサブくらいで、
真価を発揮するにはこのゲームに対する理解度と「2500後衛機の基礎的な立ち回りの徹底」が求められる。
そのサブも「低威力でコンボダメージが伸び悩む」という弱点があり、低耐久もあってゴリ押し戦術も採れない為、勝利するには確実に打点を重ねていくことが必要である。
良くも悪くもプレイヤーの地力が如実に反映される機体と言えるだろう。


立体化

ガンプラ

劇場公開と同日にライジングフリーダム、イモータルジャスティスがそれぞれHGCEで発売。
SEEDアクションシステムというポージングの取りやすさを重視した設計となっており、可動域は十分なほど取られていた。
両方共に色分けも十分なほどだが、ライジングフリーダムは差し色までは流石に無理があったのか、ウィング部分では大きく白色がシール再現になった。ちなみにシールを貼らずにそのままにするとHGCEフリーダムっぽくなる。
また、後に発売されたマイティストライクフリーダムのプラウドディフェンダーも(ある意味設定通りに)取り付けられたりするが、
設定を加味すればフツノミタマはライジングフリーダムでの運用は想定されていないと思われるため、
劇中設定に拘ってライジングフリーダム+プラウドディフェンダーを再現するならば、マイフリのキットを二つ買う必要がある。
この場合、片方のストフリは背中が寂しくなるが、いつもの2つ穴があるのでライフリのバックパックを逆輸入したり、
インジャスティスウェポンズ*27があればガンダムフリーダムナイトにできたりする。
もしくはHGCEストライクフリーダムの背中をひっぺがしてストフリ弐式にするのもアリ

一方でイモータルジャスティスは脚部可動域が優秀でシールド構造も簡易的なのが功を奏したのかギミックが独自に仕込まれているなど、
単体キットとしてはライジングフリーダムより一歩先を行くクオリティを有している。
もしインジャスティスウェポンズやガンダムジャスティスナイト、もしくはキャバリアーアイフリッドを持っているならば、付属する拡張マウントを介してファトゥム01を取り付け擬似的な∞ジャスティスにすることも可能になる。
ちなみにガンプラとしてだとライフリの方が重かったりする。バックパックでかいからね

劇場公開時には物販で公開記念パッケージとしてライジングフリーダムのクリアカラーバージョンが販売され、後にプレバンでも限定販売された。


余談

2023年にバンダイバンダイナムコが開発していたメタバース空間の『ガンダムメタバース』。
メタバース空間でのヴァーチャルコミュニティーを目的とした新たなIP戦略として肝入りのPRを続けていた中で、
ガンプラのECショップ販売や自分の作ったガンプラをスキャンして立体投影するという技術が公開された。
特に後者の立体投影は多くのユーザーから期待され、2023年10月にガンダムメタバースはテストオープンされた。
……が、ここで大きな問題が発生した。
なんと立体投影に用いるスキャンデータに実際のガンプラで使用されるCADデータなどがそのまま入っていた事が判明。
海外からのハッキングによりこのデータはすぐに取り出されてしまい、当時未発売だったライジングフリーダムのCADデータはごっそり持っていかれてしまった。
そして中国では違法コピーされたライジングフリーダムのプラモが本物より先駆けて発売
即座にガンダムメタバースは閉鎖されたが、一連の騒動からユーザーからは「これが本当のガンダム強奪」と皮肉られた。




僕じゃ駄目なんだ!冥殿の望む追記・修正を何一つあげられない。
項目作成どころかWiki篭りを笑わせることも出来ない!僕には幸せに出来ない!

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最終更新:2025年04月24日 22:34

*1 但し大西洋連邦のみは本機を含めたコンパスの機体群に関わった記述が存在しない

*2 ストライクフリーダムがテロリストに強奪され、地上施設を攻撃するという事件。それによるイメージダウンしたストライクフリーダムの印象を薄くし、コンパスにとって致命的な民衆からの反感を防ぐ為に、意図的に従来のフリーダム系列と異なるデザインにした可能性もある。

*3 派生機なら、フリーダムのフレームをベースに(しかもパーツは少し改造しただけで流用可能)した可変機エクリプスが存在する。可変機構はムラサメと同一かは不明。

*4 流石に単体では大気圏離脱は不可能なようで、アークエンジェルやミレニアム同様、ポジトロニック・インターフェアランス(陽電子砲によって生じる前面の真空状態と磁場)の補助は必要な模様。

*5 ユーラシア連合のアドゥカーフは「ロシア系人名」なので微妙に異なる。

*6 一応シールドをマウントしなくとも大気圏突入は可能である。

*7 このことから、ライジングフリーダムもストライクフリーダム弐式の機動兵装ウィングを装備できるものと思われる。尚、ライジングフリーダム用のディスラプターを搭載した頭部も用意されていたのかは不明。

*8 ただしMS支援空中機動飛翔体としての役割は、後述のシールドブーメランが代役を果たしていると言える。

*9 この場合、デスティニーをベースにしなかったのはデスティニープランが世間的に悪名高くなってしまい、そのフラッグシップたるデスティニーを想起させる機体が作れなかったという事情があるのかもしれない。

*10 使い方が特殊な兵装な上、本機を受領してまだ時間が経ってない事や、前大戦のアスランとの最終決戦で同系統の兵装に手痛い思いをしたのもあるのかもしれない。

*11 エルドア合同作戦時、デストロイ出現後に地上で接敵した105ダガーのライフルを切断が1回目。キラ暴走後、すれ違いざまに同じく105ダガーの胴体を両断が2回目。

*12 尤もベースとなった∞ジャスティスはシールド兵装のビームキャリーシールドにビームシールドが搭載しており、本体の腕部にはビームシールドは搭載されていない。

*13 後発モデルが先発より機能が簡略化されるのは、現実でも珍しいことではない。

*14 設定画や立体物では砲門が上部に固定されたままになってしまう。

*15 フリーダムもジャスティスもMA形態で高エネルギービームライフルを使う素振りは見せず、仮にライフルがMA形態で使用不可ならば、消去法で本武装しかあの状況下で使える武装はない。

*16 C.E.世界ではアークエンジェルのような大型艦は核融合炉を搭載しており、MSに搭載していないのは小型融合炉の開発に失敗していたから。

*17 とはいえ、流石にエネルギー消費は凄まじかったらしく、インパルスS2はレクイエム破壊後、PSダウンしている。

*18 ヒルダには一瞬睨まれたが、状況が状況の上、シン自身は悪気がないどころかそもそも触ったことに気付いていなかったためか、彼女から怒られずに済んでいる。

*19 ただし、単体でMSを容易に撃墜し得る射撃武装がビーム系統しかなく、ビームサーベルも持たないイモータルジャスティスは、射撃ビームを無効化するフェムテク装甲を持つブラックナイトスコードには明確に相性が悪く、逆にフェムテク装甲を貫通し得る対艦刀やパルマフィオキーナなども有するデスティニーは比較的相性が良いため、「(武装の相性が悪い)ジャスティスだったから負けたんだ!」という意味合いだった可能性もある。

*20 もっとも、∞ジャスティスの運用データを参考に開発されたイモータルジャスティスは、見方を変えればアスランの戦闘データを開発にフィードバックされたMSであり、そういう意味ではシンとのマッチングが芳しくなかったのは仕方ないとも言える。

*21 実際、メンタルが好調でない&『なるべく敵パイロットを殺さない』スタイルを徹底していた序・中盤でも、かなりの戦果を挙げている。

*22 機体相性については、そもそもあのギルバート・デュランダルが主導し、シンが運用する前提で開発・調整されたデスティニーを比較対象にするのがまず間違いかもしれない。

*23 翼は後方に若干「ハ」の字に開いているので完全に『連ザ』と同一のモーションではない。

*24 相手に向けて踏み込む(追従)際に食らい判定が小さくなり、相手の攻撃を「すり抜ける」特性を持つ格闘の俗称。

*25 中央にビーム、その左右にレールガン、という構成。

*26 メイン→アシスト→メインのキャンセル。

*27 ウェポンズ単体は∞ジャスティスウェポンズではなく、インジャスティスウェポンズである