ゼノブレイドクロス

登録日:2025/04/04 Fri 01:43:03
更新日:2025/04/24 Thu 11:23:56
所要時間:約 116 分で読めます












この惑星(ほし)で、生きていく







                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    



概要


Xenoblade(ゼノブレイド)X(クロス)」とは、任天堂発売のWii U用オープンワールドRPG。
2015年4月29日発売。開発はモノリスソフト。
ディレクターはお馴染み高橋哲哉氏。キャラクターデザインは過去のゼノシリーズにも参加している田中久仁彦氏が久しぶりに手掛けた。

ゼノブレイド』シリーズの作品ではあるが、この作品のみ例外的にナンバリング作品とのストーリー的な関連は無い。
前作どころかゼノサーガなど他のゼノシリーズを彷彿とさせる設定は色々あるが、今のところ関連は明言されていない。

そのゲームデザインは、端的に言えば「シリーズにおける異端児」。
2025年時点におけるゼノブレイドシリーズはいずれも重厚なメインストーリーという「縦の遊び」とフィールド探索やサブイベントといった「横の遊び」の二つを両立させている作風だが、本作はその内「横の遊び」を極限まで推し進めている。
特に戦闘関連のボリュームは「100時間プレイしても全くやり込み要素が尽きない」「廃人ですら本作の戦闘システムを完全に把握している者はいない」とされるほどに図抜けており、シリーズ内どころかゲーム全体を見回してもなかなか類を見ないほどボリューム豊富かつ独自の魅力を有する作品となっている。
そのため現在でもこの作品をこよなく愛する「ミラに魂を捕らわれた」プレイヤーは数多く存在し、ニンテンドーダイレクトが放送される度に続編の情報が出ないか期待するミラの亡霊が後を絶たなかった。

単純なオープンワールドとしても、前作の五倍ほどの面積のマップの作りこみは驚異の一言。
「どこを切り取っても絶景になる」とまで評されたすさまじい景観の数々はただ移動しているだけでも楽しく、バリエーション豊かなエネミーやアイテムがそれをさらに彩ってくれる。
更にこの規模のオープンワールドとしては珍しく、バグらしいバグは絶無。当時の任天堂社長であった故・岩田聡氏が驚愕するほどのデバッグ費用をかけたことも理由の一端と思われるが、これも特筆すべき要素。
スペックに難があるWii Uというハードでこのゲームが動くことを驚くユーザーも当時は多かったが、特別なことは何もしておらず「プログラマーが滅茶苦茶頑張ったから」との事。

一方、膨大な探索要素のしわ寄せを受けたのか、シナリオ本編はやや薄味な感もあり、従来通りのゼノシリーズを期待して買ったユーザーから手厳しい評価を貰いがち。
特に ※ネタバレ注意※(クリックで表示) シナリオはシリーズ経験者かどうかを問わず最も批判されやすい点だろう。

メインストーリーそのものもボリュームが割と少ない*1が…その代わりサブクエストは非常に充実。
原生生物の跋扈する未開の土地に永住する事となった地球人たちの奮闘や困惑、未知の存在との交流や混乱などを取り上げたバリエーション豊かなエピソードは、あっさりした本編を補って余りあるボリュームとして評価が高い。
と言うか本作のシナリオはこれらサブクエストにて様々な人間模様を見てこそ完成する節があり、メインストーリー進行のために脇道の探索が要求される事も多々ある。
メインストーリー・サブストーリー全てひっくるめてこその本編と言えるだろう。

BGMを手掛けたのは機動戦士ガンダムUC進撃の巨人の劇伴でお馴染みの澤野弘之氏。同氏がコンシューマーゲームの音楽を手掛けるのはこれが初。
前作から作曲家が変更され全く毛色の違う楽曲が流れる点は賛否が分かれるが、前作に勝るとも劣らないクオリティの高い楽曲が揃っている。
元々の予定だと一部の楽曲のみを澤野氏に発注するつもりだったが、前々からゲーム音楽を作りたいと思っていた澤野氏のほうから「全曲作らせてほしい」とオファーがあったとの事。

なお発売前後の雑誌や各ネットメディアでのインタビューを読み込む限り、本作はモノリスソフト及び任天堂にとって「自分たちの規模でオープンワールドゲームを作る場合どこまで作りこめばいいか」を推し量る試金石という側面もあったらしく、先のシナリオ展開も半ば意図的なものである可能性が高い。
「初めてHDで制作するにあたって多くの要素を切り捨てたが、更なるステップアップの為にはやむを得なかった(意訳)」とは高橋氏の談。
そうして本作で培われたノウハウは、後のゼノブレイドシリーズゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドティアーズオブザキングダムといったタイトルで存分に活かされることとなる。

そしておよそ10年後、2025年3月20日にはNintendo Switch向けソフトとして『ディフィニティブエディション』が発売。
大きなところではメインストーリーの不評部分の補完、キャラデザインの変更、細かいところではシステムやバグの遊びやすい修正などを施され我々のミラが帰ってきた。
なお移植発売にあたってデータ量が22.7GB→13. 5GBと大幅に少なくなっている。どんな圧縮技術を用いたのだろうか……。





あらすじ


西暦2054年7月。
地球は突如として正体不明の異星人同士の戦闘に巻き込まれた。
焦土と化しゆく地球からの脱出を図るべく、人類は「地球種汎移民計画」を実行。
しかし地球から飛び立った宇宙船の多くは撃ち落とされ、無事に逃げ延びたのはアメリカの宇宙船「白鯨」などごく僅かであった。

それより2年、安住の星を求め宇宙を放浪するも、ついに異星人の追撃部隊により発見され大破。
近隣惑星の重力圏から逃れられぬまま墜落する「白鯨」だったが、のちに「ミラ」と名付けられるその惑星は、幸運にも人類の生存条件を満たしていた…





ストーリー上の用語


  地球種汎移民計画  
文字通り、地球に所属するあらゆる生命が地球外の星に移住するための計画。
人間のみならず地球の動物たちの遺伝子も同時に運ばれているが、如何せん積載量には限りがあるため、これで無事に地球を脱出できた人間は全人類の人口と比べればごく僅かと言うほかない。
またこの計画は全世界が協力して進めており、各国から無数の移民船が旅立ったが、先述したように多くは異星人同士の戦渦に巻き込まれ撃ち落とされてしまった。

  白鯨(はくげい)  
アメリカが担当した移民船のうちの一隻。
運よく地球を脱出して2年後、異星人の追撃により全滅しかけるも、「アロイス・ブルノルト」なる人物が命を犠牲に追撃を退けた事で辛うじてミラに落着する。

安住の地が見つかるまでに何年かかるか分からなかったため、運航に必要なクルーだけ目覚めさせ残りの移民たちはコールドスリープ状態にある。
ミラに落着した後もそういった活動状況は変わっておらず、ミラで奮闘する人員たちは基本的に「白鯨」のクルーである。
優秀なクルーを優先して募ったため人員は多種多様。

…と言うか、元々が「突如必要に迫られて地球外に移住する事になった」などという大規模な割に性急すぎる計画である。問題のある人員も紛れ込んでしまっており、ぶっちゃけ全然一枚岩ではない。
また「自分は移民船のクルーに選ばれたが家族や親友は地球に残って死んだ」なんてクルーも全く珍しくない上、そもそも全員が故郷を失い右も左も分からない中どうにか踏ん張っている不安だらけの状態である。
そのため前向きに頑張ろうとしながらメンタルが不安定になっている隊員も…

名前の元ネタは小説『白鯨』。居住区の地名が「イシュメルヒルズ」「モビーストリート」だったり船のパーツが「A-HAB」「Star-buck」だったりする。
アメリカを代表する小説というだけでなく、ゼノシリーズと同じく聖書ネタが多いという点での採用…なのかどうかは定かではない。
余談としてゼノサーガEp.IIでは主人公兄妹行きつけの喫茶店の名前が「Moby Dick's Cafe」だったりするが、本作とは関係ないだろう。多分。


  惑星ミラ  
白鯨が墜落した未知の惑星。
名前の由来は、地球種汎移民計画に多大なる貢献をしながら地球と運命を共にした「ミラ・トーレス」という女性らしい。

幸運にも地球人が生存できる環境がある…が、「たまたま運よく移民に適した星だった」で片付けるには謎の多い星。
(様々な存在が奇妙に引き寄せられている、言語の異なる者同士の会話が何の障害もなく成立する、そもそも地球で観測した航宙図に載っていない…等々)
また惑星上の各所には人工的と思われる遺跡が残されており、何者かの文明がかつて存在していたようである。

  ミラニウム  
ミラで採れる特殊なリソース。加工する事でエネルギーにもなるし頑丈な資材にもなるという不可思議な物質。
あまりに都合がいい物質なだけに上記のミラの謎と併せて不思議が多いが…
それはともかくゲーム中ではやり込みを進めるたびにとにかくミラニウムを要求されるため、こいつの確保には頭を悩まされる事になるだろう。

  ブレイド  
NLAに存在する民間軍事組織。
正式名称は「Beyond the Logos Artificial Destiny Emancipator(神の言葉を超えた人工的な運命の解放者)」で、その頭文字を取った略として「BLADE(ブレイド)」と呼ばれる。
メタ的に言ってしまえばゼノブレイドシリーズとしてのブレイド要素。
主な任務は「ライフポイントの捜索」「惑星ミラの調査」「NLAの治安維持」。よって多少の例外はあるが、主に戦闘能力のある人員で構成されている。
以下の8部門に分かれている。

パスファインダー
ミラ各地の開拓を担当する部門。
各地にデータプローブを設置し、フロンティアネットの拡充を目的とする。
フロンティアネットを広げることは惑星ミラの探査、ひいてはライフポイント探索に繋がるため、非常に重要。
インターセプター
人間に危害を加えるようなミラの原生生物から人を守る部門。
居住区の防衛だけでなく、調査に行くチームの護衛や、要人警護、NLAの住民の救出といった前線任務を一手に担うため、一番多忙なユニオンとも言われている。
アヴァランチ
惑星ミラに住む原生生物の中でも特に危険な生物『オーバード』を駆除する部門。
インターセプターがNLAを脅威から守る盾ならば、こちらは脅威を払う矛といったところ。
テスタメント
大破してミラに散らばってしまった「白鯨」の貴重な地球産物資を回収する部門。戦死したブレイド隊員の遺品回収や、ライフポイント探索も兼任する。
惑星ミラでは新しい物の生産作業が非常に困難なため、地球産の部品は全て貴重品。
コレペディアン
ミラの環境調査などを担当する部門。使えそうな素材があれば持って帰るのも仕事。
任務の特性上、未開の地を歩くことが多く、原生生物の脅威と表裏一体という危険なユニオン。
ランドバンク
有用なミラ産の資源を確保する部門。鉱石の発掘や調査と加工などをする事が多い。
アームズ
武器・兵器を開発している企業「アームズカンパニー」の発展、援助を行う部門。
武器開発のヒントになりそうな物の発見、試作品のテスト等もこれらに該当する。
コンパニオン
人間社会の秩序を保つ部門。警察みたいなものでもあるし、カウンセラーのようなものでもある。なので戦闘は少ないがこれはこれで大変らしい。
地味な仕事だが、コンパニオンがいるからこそ他のユニオンが外に全精力を傾けることが出来るのでこちらも大事なポジションである。


主人公もブレイド隊員となり、これらの部門から一つを選ぶことになるが、それでゲームの自由度が制限されるという事は無い。
コンパニオンでオーバードを屠ってもよいし、アヴァランチで問題解決に精を出しても構わない。
途中で所属ユニオンを変更することも可能。
オリジナル版では選んだ部門に応じた行動を行うことでより多くのブレイドポイントを得られるなどの差異があったが、DE版では廃止されたため単なるフレーバーと化している。

  ライフ  
地球のあらゆる情報が搭載されたデータベースや、地球からの移民が眠った施設。
これこそが地球種汎移民計画の要であるが、白鯨の大破と共にミラに散らばってしまった。
様々な部門に分かれてこそいるブレイドの、共通の最終目標はこれらの回収である。
形が某板に似ている。

特に移民たちの眠る最も重要なライフは「セントラルライフ」と呼ばれる。
白鯨から切り離されてしまったことでコールドスリープ継続のための電力供給が無い状態であり、稼働限界が訪れる前にこれを見つけ出す事がメインストーリー上の目標となる。

  ドール  
およそ10mの汎用人型機動兵器。もとは白鯨の防衛が目的で製造されたが、現在は惑星ミラの探索やNLAでの作業重機として活躍している。ほぼ全てのドールが人型形態から車輌形態に変形可能で、ドールがあればできることが一気に広がる。
しかし、元々兵器ということもあり手に入れるためにはドールライセンスが必要。しかも志願すれば誰でも試験を受けられるものでもなく、ブレイドとしての活躍が認められていなければいけない。
ストーリーをある程度進めると主人公もドールを手に入れられる。さらに進めるとフライトユニットが開発され、空を飛べるようになる。
ただドールもドールウェポンもかなり高額。ドールが戦闘により大破した場合は3回までは保険によって無償修理してもらえるがそれ以降はこれまた高額な修理費を払う必要があるため慎重に取り扱おう。
メカデザインは機動戦士ガンダム00アリス・ギア・アイギス等でメカニックデザインを担当した柳瀬敬之氏。

異星人にもこのような人型兵器を有している者がいる。地球のドールとは差異があるが、これらも便宜上ドールと呼んでいる。






登場キャラクター


仲間キャラ

  主人公  
白鯨の墜落から2か月後、散らばったライフポッドから助け出された、最後の生き残り。
名前以外の記憶を一切失っており、一応周りからは「白鯨」のクルーとは思われているものの、主人公でありながらかなり謎の多い人物。メタ的にはキャラメイク式の弊害。
ブレイドとしての高い適性を見込まれ、命の恩人でもあるエルマの部下となって活動する事となる。

見た目はある程度自由にキャラクリ可能。性別も自由で、後に名前以外は自由に変更できる。
DE版ではシリーズ作品で見たことのある感じの髪型が追加で実装された。
デフォルトネームは特に無し。公式で紹介される時は「クロス」とされる事が多い。
戦闘面でもカスタマイズ性が最も高く、最終的に全てのクラスと武器を自由に設定する事ができる。

ストーリー的にはいわゆる無口型主人公
なので台詞の多い本編では喋らない主人公の代わりにエルマがストーリーを引っ張る事多々。
一方のサブクエストでは主人公に選択を委ねられる場面が多く、没入感の面ではサブクエストのほうが人気だったりはする。
なお本作は選択肢次第でNPCがあっさり死ぬというケースが良くあるため、選択肢を選ぶ際はよく考えてから選ぶこと。
修理する配線が赤か青か分からない?NLAに一旦帰って聞きに行こう。

声の担当にはDE版の発売前に逝去なされたキャストも含まれているが、事前に追加ボイスの収録を済ませていたのか特にキャスト変更等はない。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  エルマ  
CV:桑島法子
ブレイドとして屈指の実力を持ち、個別のチームリーダーをも任される女性。29歳とされる
地球に居た時からも統合政府の導隊として大佐の地位を与えられ、合理的かつ冷徹な判断力から上層部からも一目置かれる。
しかし冷徹だとか合理的を通り越し、ある種人間離れした感性を覗かせる事も…。
基本的には優しく穏やかで、無益な争いを好まない性格だが…利発ゆえに異様に弁が立ち、怒らせると恐ろしい人物でもある。
相手の本質を素早く見抜き口車に乗せて窮地を脱する事もあれば、明確に敵対する相手を戦闘でも口喧嘩でもボロクソに打ち負かす事も。
主人公が喋らないタイプの主人公であるため、メインストーリーは基本的に彼女が牽引する事となる。

戦闘では一人で完結した万能型。一人で攻撃役をこなしながらもきっちり生存してくれるが、味方へのサポート能力は少なめ。
ただしその少ないサポート技はとても優秀。使用するためのTPさえ稼げるならパーティの耐久力を大きく高めてくれる。
移動技「スライドバースト」で勝手にどこかへすっ飛んでいったり、戦闘中ボイスでやたら接近戦を勧めてくる点でネタにされがち。
貰える固有アーツは2つとも優秀。
次回作『ゼノブレイド2』にもゲスト出演している。(要DLC)

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  リンリー・クー  
CV:伊瀬茉莉也
通称「リン」。エルマチームのメカニック担当で、見た目も中身も13歳。偉いな 健気だな
と言うよりそもそも本業はメカニックで、13歳の若さにして「白鯨」に使われる技術や「ドール」に精通した知識を見込まれ、クルーに選ばれた天才。
戦わなければ生き残れないミラには慣れておらず、必要とあらば交戦も冷静にこなすエルマらと違って、子供ゆえの幼い一面を覗かせる事もしばしば。
普段は明るく料理好き。ノポンのタツを非常食扱いしては料理しようとするのはメインストーリーが始まる前お馴染みの茶番光景である。

戦闘では過不足の無い盾役。堅実に敵からのヘイトを引き付けつつ耐久する役割をこなす。
と言うかオリジナル版だとむしろそれしかせず、折角持ってるガトリングガンをあまり使わないという困ったAIだった。
シールドとしてはほぼ唯一ちゃんとした火力を出せる固有アーツ持ち。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  イリーナ  
CV:高森奈緒→松嶌杏実(DE版での追加ボイス)
インターセプター所属。27歳女性。エルマとは地球に居た頃からの知り合いで、その頃の階級は中尉。
ゲーム中では明かされないが、公式サイトのスピンオフ小説によると苗字は「アクロフ」との事。
男勝りで言いたい事ははっきり口に出す性格。やや男嫌いの気があるものの、それで他者を差別する事まではない。
部下のグインやマーカスとは行動を良く共にし、部下たちとの仲も良好。

アーツ構成は非常に優秀で、特に稀少な支援アーツ「ラストウォー*2」を使えるという点で非常に評価が高い。
…が、ステータス面では不安が多く、耐久力は紙装甲。同じく「ラストウォー」持ちのHBと比べてもHPは半分以下しかない。
なので強敵と戦う時はデバイスを揃えて耐久面を底上げしてからでないとすぐ地面を舐める。
オリジナル版ではとにかく射撃ばかりしたがる困ったAIだった(それでもラストウォーだけで優秀だった)が、DE版では割と格闘アーツも使うようになったようである。
キズナクエストをクリアすると貰える固有アーツ「クイックキャノン」(アサルトライフル用)、「ラウンドリカバリー」(ナイフ用)はどちらも強力。仲よくしよう。

オリジナル版での担当キャストが声優業を引退なされたため、DE版の追加ボイスではキャストが交代している。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  グイン  
CV:中村悠一
インターセプター所属。24歳男性。エルマやイリーナは地球の統合政府軍に所属していた時からの上司。
誠実で情に厚い性格。実力不足な自分を変えたいと思っている努力家だが、やや素朴で抜けたところもある。
イリーナに恋心を抱いているものの、純情なためそれも全く進展していない。
海外版によると苗字は「エヴァンス」らしい。

戦闘面では何の変哲もないロングソード/アサルトライフル使い。
これと言って突出した強みが無く、序盤はともかくやり込み段階になると結構力不足。設定通りと言えば設定通りである。
固有アーツもロングソードのほうが「序盤から習得できるアーツとしては強力」ぐらい。
中の人は次回作のメツ

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  ダグ  
CV:小山力也
アヴァランチ所属。30歳男性。ドールの操縦を得意とし、地球に居た頃から統合政府軍の優秀な兵士だった。
裏表が無く気さくな性格。感情的で頭に血が上りやすいが、諭されれば冷静に省みる柔軟さもある。
また頼み事は断れないのかリンの飛行ドール実験にも律儀に付き合い、その度に碌な目に遭わないという苦労人な一面もある。
ダグはあくまで愛称で本名はダグラスらしい。また海外版によると苗字は「バレット」。
ラオは地球時代からの戦友。

戦闘ではフォトンセイバーとレイガンを扱うが、貰える固有アーツはフォトンセイバーに偏っている。
フォトンセイバーの弱体アーツはダグから貰えるこれのみである。
格闘アーツのほうは素直に使いやすくて割と優秀。攻撃モーションが長いのがちょっとした欠点か。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  ラオ  
CV:藤原啓治星野貴紀(DE版での追加ボイス)
パスファインダー所属。31歳男性。元米軍所属で、ダグは地球に居た頃からの戦友。
ややいい加減な性格なのか、時折約束や任務をすっぽかしてフラっと居なくなる事もあるようだが…
それでも普段の仕事ぶりは優秀、かつ部下への面倒見もいいので仲間からは好かれているようである。
海外版によると苗字は「ホァン」。「黄」だろうか?

ジャベリンとスナイパーライフルを扱い、彼から貰える固有アーツもその武器を使うならほぼ必須級という強力な物。
しかも貰えるタイミングも早いため有難い限りである。

オリジナル版の発売後に担当キャストが逝去なされたため、DE版で追加されたボイスは担当キャストが変更されている。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  ル・シルフェ  
CV:置鮎龍太郎
通称「ルー」。青い肌とヤギのような角が特徴の男性。
惑星ミラの先住民(種族名は不明)を自称するが…彼以外に同様の先住民は見当たらないなどそこそこ謎のある男。
明るく好奇心旺盛で、普段は発明品を売って生活している。
知的好奇心が強く、夜光の森に落下していたセントラルライフから地球に関する知識や地球言語を学んでいた。*3
諺や故事を好んで使うが、『死中にカツオを喰えよ』『素人のあかさたな』など妙に間違ったものが多い。
ストーリー途中から自分の店を開くようになる。

戦闘ではシールドとサイコランチャーを装備した防御特化スタイル。
防御支援や回復能力に優れるのでパーティに入れとくと生存力が増す。
固有アーツの一つは射撃・格闘・潜在力全てを上げる強力なものだが、貰えるのがED後というのが少々ネック。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    








NPC

  タツ  
CV:阪口大助
カールした前ガミと瓶底メガネが特徴のノポン人。13歳男性。
グロウスに食料として捕まっていた所をエルマチームに保護され、チームの一員となった。
ただし子供な上に戦闘能力はなく、前作のリキなどと違って仲間キャラにはなってくれず、リンをパーティメンバーに入れると勝手に付いてくるだけである。
天真爛漫、純真無垢で敬語口調だが、自信満々で偉そうな性格であり、時折上から目線で物を言ってはリンからツッコミを喰らうのがお約束。ついでにあまり賢くない上に能天気なのでメンバーの足を引っ張る事も。
おかげでウザキャラ扱いされる事もある一方、任務を頑張るメンバーたちに弁当を差し入れしたり、とある人物に『リンの気持ちを無視したら許さない』と啖呵を切ったりするなど、根っこは素直で年相応。
また、ノポン人ならではの観点が一行を助ける事もある。
7人兄妹の長男であり、出稼ぎで不在の父、キャラバン運営で多忙な母「カカ」に代わり、弟たちの面倒を見ていただけあって、弟達の前では結構いいお兄ちゃんをしている。
弟たちから「トーチャン」と呼ばれた際、リンからは「本当は40歳のおじさんなの!?」とツッコまれていた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  ヴァンダム  
CV:玄田哲章
ブレイドの司令官を務める男性。48歳。白鯨では技師長で、その頃からの状況把握能力や人望を見込まれ重役を任されたようである。
口が悪く良く言えば豪放、悪く言えばやや雑なところもある人物だが、気負い過ぎない彼だからこそ司令が務まっている部分もある。
思った事をすぐ口に出しては周りに窘められる事も良くあるが、その際はちゃんとしおらしく謝るなど繊細な部分もある。
ちなみにヴァンダムは苗字で、フルネームはジャック・ヴァンダムらしい。

ゼノシリーズ恒例の同名キャラ「ヴァンダム」(ヴァンダーカム)が初めて重要な役割で登場した作品でもある。
本作の後に発売された『2』『3』においても重要な役割を持つキャラとして登場する事を考えると感慨深い物がある。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  モーリス  
CV:沢木郁也
フルネームはモーリス・ショーソン。68歳。
ミラでの自治政府行政長官を自ら名乗り、政治を仕切ろうとするなど強硬な態度の目立つ人物。
元米国国防相の官僚、大統領補佐官を歴任してきた自負からか、他者との対話でも決して自分の負い目を見せる事が無いなど一貫して尊大。
自分の判断に対して確固たる自信を持ち、言い難い意見をもずかずかと言い放った結果ヴァンダムやナギたちと対立する事もあるなど、危なっかしい場面が多いが…

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  ナギ  
CV:菅生隆之
フルネームはナギ・ケンタロウ。57歳。
地球では統合政府軍准将、「白鯨」では船長を務めていた実績から、ミラでは自治政府軍務長官を任されてる。
判断力に優れ、またブレイド隊員個々の身を案じる情に厚い性格からブレイド隊員からも広く人望を集めている。
…しかし主人公をブレイドに勧誘する際などは、リンの年齢を引き合いに出してやや強引に引き込もうとするなど、微妙に茶目っ気のある一面も。



敵対キャラ







その他

  ノポン  
前作にも登場したノポン族そのものだが…何故ミラにも生息しているのかは全くの不明。
世界観が違うにもかかわらず「ホムホム」「サイハテ村」などといった単語を口にする。

ミラでは先住民族にあたり、各地を放浪しながら暮らす商人種族。
他のシリーズ作品と比べても、がめつくしたたかで強欲な個体の比率が高いのが特徴。
まあシリーズで一番ノポンの命が軽い作品なのでこうならざるを得なかったのかも。
もちろん性格には個体差があり、優しいノポンや誠実なノポンも居る。
ココダケノハナシモ…






ロケーション


  NLA  
ニュー・ロサンゼルス。名前の元になったのはもちろんロサンゼルス。
ミラに降り立った地球人たちの拠点となる街であり、プレイヤーが探索の拠点とするのもここ。
ファンキーなBGMを聞くと帰ってきた気がする。
元々は白鯨の居住区域。本来は白鯨内でもっと拡張工事をするはずだったが、途中で撃墜されてしまったのでまだ建設中の箇所が多い。

ブレイドエリア
ブレイドの活動に便利な施設が揃っている場所。
プレイヤーが利用する装備品ショップ、企業の支援窓口、シンプルクエストの受注コンソール、オンラインでのスカウト窓口もここにある。
ブレイドの詰め所や司令部であるブレイドタワーもあるので戦闘メインのサブクエストを振られる事が多い。

商業エリア・住宅エリア
住宅エリアは読んで字のごとく。主に非戦闘員のクルーたちが居住する区域。
商業エリアは戦いのための店ではなく戦いを忘れるための日常的な店が並ぶエリア。みんな大好きピザ屋もあるよ。
ミラに来てからの悩みなどを解決するサブクエストが多い。

工業エリア・ハンガー
工業エリアは生活や戦いに必要な物品を生産したり、生活に必要な諸々の処理場のあるエリア。
ハンガーはドールを駐留したり修理したりするエリア。
なので処理のための物品が足りない!的なサブクエストが多め。

ビアーノ浄水所
これだけNLAの外に飛び地のように存在する施設。
ゲーム開始直後は存在しないが、本編を進めていくと必要に迫られ、原初の荒野に建設する事になる。
これ自体は人間が生きていくために善意で作られた施設のはずなのだが、 やたら怖いイベントばかり起こる。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  原初の荒野  
主人公が救出された場所であり、最初に探索する事になる大陸。
ゼノブレシリーズなので場違いに高レベルな原生生物も当たり前のようにうろついているが、幸いにして温厚な原生生物が多いのでこちらから喧嘩を吹っ掛けなければだいたい平気。
危険なエリアもあるとは言え、最初は行かなくても大丈夫。
緩やかな草原や豊かな水源が広がる反面、生身の人間では到底登れないような切り立った高地も存在する。また移動手段が増えてから来よう。









戦闘



戦闘中のシステムは基本的に前作『ゼノブレイド』がベース。
一定時間ごとにオートアタックを繰り出しつつ、予め8つセットしておいた任意の「アーツ」を任意のタイミングで使用できる。
アーツはそれぞれ特別な性能を持つが、同時にそれぞれ「リキャストタイム」が設定されており、この一定時間が経過するまで再使用は出来ない。
本作には「インナー戦」…つまり生身のキャラが直接戦う戦闘と、「ドール戦」…巨大ロボに乗って戦う戦闘の2種類が存在するものの、この辺りの仕様は共通。


インナー

それぞれのキャラが固有の「アーツ」を持っていた前作に対し、本作で使えるアーツは武器カテゴリに依存。
仲間キャラは装備する武器のカテゴリを変えられない上で覚えられるアーツも限定されているが、主人公は最終的に全ての武器とアーツを使えるようになる。
また仲間キャラはそれぞれ2つずつ固有アーツを持ち、キズナクエストをクリアする事で主人公も習得できる。

  ダブルリキャスト  
インナー戦のみに存在するシステム。
リキャストの完了したアーツに対応する武器*7を構えた状態で立ち回っていると、さらにもう一周リキャストタイムが貯まっていく。
そしてダブルリキャストが完了するとアーツごとに性能が向上したり、2回連続で使えるようになったりといった強化が入る。

  クイックリキャスト  
DE版で追加された新規要素。基本的にはインナーのみだが、ある条件を満たすとドールでも使用可能となる。
「エネルギーストレージ」に貯まったエネルギーを消費する事で、即座にリキャストを完了させる。
リキャストが既に完了したアーツで行う場合、ダブルリキャストが即座に完了する。
消費するエネルギーは残りのリキャストタイムに依存。

エネルギーは戦闘ごとの使い切り制。戦闘中は一切回復しないが、戦闘が終わると満タンまで回復。
エネルギーの最大量を増やす「エネルギーストレージ」はミラの調査率を上げると貰える。

  インナーアーツの強化  
探索などで手に入る「BP」を消費してLv.5まで強化可能。
強化するとリキャストタイムの短縮、威力向上、付属効果の強化などの恩恵が得られる。
オリジナル版ではリセット不可の上にBPの取得手段が限られており、DLCを購入していない場合は使い道をよく考える必要がある。
DE版ではお金を消費する事でリセットでき、使ったBPが返却されるようになった。なので気軽に強化しちゃってOK。


ドール

本作に登場する巨大ロボ。
人間より巨大なぶん火力も耐久力も高いし、人間じゃ行けないような高場にも楽々ジャンプできたりする。
そのうち更に移動能力が強化されたりもするぞ。

また、インナーだと『3』のような泳ぎながらの戦闘は出来ないが、ドールであれば水上でも問題なく戦闘可能。

ただし、一定条件で燃料が減っていくので定期的に補給が必要。
「ミラニウム」を消費して燃料に換算できるほか、敵の部位を破壊する事でも回復する。
ドール戦で使えるアーツは装備した兵器そのものに直結。
ドールの各部位に合計で最大8つの兵器を装備できるので、それらの兵器でアーツを発動するという感じ。

  コックピットモード  
ドールでアーツを使用した際に一定確率で発動するモード。
これが発生すると全てのアーツのリキャストタイムが完了するほか、モード中は完全無敵となる。

  破損  
HPが0になった時は破壊扱いとなり、中からインナーキャラが現れる。
破壊されたドールは自動で復活せず、ブレイドホームに戻って直す必要がある。
ドールに付属する保険が残っているうちはタダで直せるが、保険を使い切ってからはお金も必要。
破損時のソウルボイス判定を上手く成立させると保険回数も消費せずに済むが、逆に失敗するとインナーまで大ダメージを負ってしまう。
なお仲間キャラの搭乗するドールが破壊された場合は保険回数を消費しない。


O.C.G.

オーバークロックギア。
インナー戦では「TP」、ドール戦では「GP」を3000消費する事で発動できる。
どちらも(延長されない限り)一定時間で解除される。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  インナー戦でのOCG  
戦闘の主軸にもなる非常に重要なシステム。何せ発動する事で得られる強化内容がぶっ飛んでおり、
  • 攻撃力が最大6倍
  • リキャストタイムが最大5倍速で完了。
  • 該当する武器を構えていなくてもダブルリキャストが発生。
  • ダブルリキャストを終えたアーツはさらに「トリプルリキャスト」が発生、アーツがさらに強化される。
  • OCG中に使ったアーツの種類により「カラーコンボ」が発生、さらに部位ダメージが上昇したり、TPを手軽に補充したり、HPを回復したりと様々な恩恵が受けられる。
  • 敵の弱体化耐性が100%減少。
とこれだけでも至れり尽くせり。
これらの恩恵を受けるには、OCG中の専用スコア「ギアカウント」を効率よく稼ぐ必要があるものの、慣れさえすれば手軽に火力を盛りまくれるお手軽強化システムになるわけである。

しかもこれらの恩恵は「スキル」「デバイス」といった強化要素と重複。
組み合わせる事で攻撃力などは6倍どころか数十倍、何なら百倍以上にも膨れ上がり、常軌を逸した強敵との戦闘ではむしろこれがなければやっていられない。

さらにミソとなるのが「OCG中にもう一度OCGを発動するとOCGのリミットタイムが延長される」という点。
勘のいい人ならこれだけで気付くだろうが、要するにうまくTPを3000稼ぎ続ければ上記のぶっ飛んだギアカウント効果を延々と継続させられるわけである。
上手くやれば「戦闘中ずっとOCG」なんて芸当もでき、想定通りハマった時の火力は正に爆発的。本作最大の爽快感をもたらす要素でもある。


ただしこれらはある程度攻略が進んでからの話。
OCGが解禁されたての頃だとそこまでギアカウントを稼ぐのは難しいし、そもそもOCG中にTPを稼ぎ直すのもコツがいるので無限継続なんかもちょっと厳しい。
最初の頃は「OCG発動時に高火力の広範囲攻撃が発生する」という仕様を目当てにしたお手軽必殺技として使用する事になるだろう。

あとオリジナル版の頃は「OCGに関するチュートリアルが無に等しい」といった欠点が。
「なんかOCGとかいうシステムあるけど複雑すぎて何やったらいいのか全然分からん」という状況に陥りやすく、やり込み勢ぐらいしか真価を理解していないという悲しいシステムだった。

DE版ではさすがに反省したのかチュートリアルがしっかり充実。
ついでにカラーコンボの案内が常に表示されるようになったり、アーツを使うことで得られる恩恵が表示されたりとかなり親切に。
それでも複雑なシステムではあるものの、オリジナル版と比べれば使いやすくなったのは間違いないだろう。


運用する上での最大の欠点は、防御面での強化が全くない事。
その割に手数は増えるので敵からのヘイトを集めまくることとなり、あっさり瞬殺されかねない。
あまり攻撃に偏らず、被弾対策も含めたカスタマイズをしたいところである。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
  ドール戦でのOCG  
インナー戦とはかなり異なり、まずギアカウントが無い。
ドールごとに異なる恩恵が、自動的に発生するのみである。
次にOCGの無限継続もない。OCG中はGPを3000溜め直す事ができず、OCGが終わるタイミングでランダムに延長されるシステムとなっている。

全体的にインナー戦ほど様子のおかしい恩恵はなく、そのためドール戦はインナー戦ほどOCGには依存しない。
とは言えコックピットモードが発動しやすくなる、燃料消費が0になるなど強力な恩恵はあるので、折を見て発動していこう。





カスタマイズ要素

格闘武器

  ロングソード  
使いやすさ、火力、攻撃範囲などオールマイティにバランスの取れた使いやすい武器。
序盤こそ「何でもそつなくこなせる」程度の武器だが、強力なオーラアーツや固有アーツを回収するたびにめきめき強化される。
このカテゴリだけ強力なユニークウェポンが複数用意されている事から優遇されている疑惑も。
序盤からやり込みプレイまで長期間にわたって使いやすい武器種。

  シールド  
見ての通り防御向けの武器カテゴリ。
格闘武器としては屈指の耐久性能と支援能力を持つ反面、火力を出せるアーツはほとんどない。リンの固有アーツぐらい。
また攻撃が緩慢な都合上、TPを稼ぐのもちょっと苦手。「アーツ+TP」などのデバイスや、射撃武器のほうで補ってやろう。

  デュアルソード  
二刀流による手数を重視した武器。アーツのリキャストタイムも短く、「+TP」系のデバイスとの相性が良好。
多種多様なアーツが揃うが、敵の背後や側面を取った時に威力の上がるアーツが多いため、ヘイトを集めやすい(敵がこちらを向きやすい)OCGとは若干噛み合わない部分も。
腕に自信があるなら「自身のHPを削るアーツ」やら「自身のHPが低い時に威力の上がるアーツ」で低HPを維持しながら立ち回るピーキーな戦術も可能。

  ジャベリン  
単発高火力が特徴の武器種。範囲攻撃も出来るし、簡単な条件で威力を伸ばせるので扱いやすい。弱体アーツが使いやすいのでOCG中のTP確保が得意なのも魅力。
反面手数は少なく、ギアカウントを稼ぐのは若干苦手。通常時のTP回収もちょっと微妙。オーラアーツやデバイス、射撃武器などでフォローしたい。
また「ボルト」属性のアーツに偏っているため、得意とする敵と苦手な敵がはっきり分かれる。
属性が偏っているぶん何を強化すればいいかがわかりやすいとも言える。

  ナイフ  
武器威力の最も低い武器。格闘武器の割には格闘アーツの数も少ないが、代わりに強化や弱体系のアーツが豊富。
またオートアタックもアーツも全体的にリキャストタイムが短く、高い回転率でTPを稼ぎながら自身の射撃武器や周りの味方を補助するのが得意。
「スリープ」「コントロール」といった強力な特殊デバフを扱えるのもナイフだけ。
そして最終的には全格闘武器最大瞬間火力を出せる武器でもある。…本当にやり込んでからの話になるが。

  フォトンセイバー  
攻撃とバフ&回復に優れた武器種。素早いリキャストによる小回りの利く安定した立ち回りが魅力。
アーツの強化条件も「格闘アーツを連続して使う」だけなので手軽。
苦手なのはデバフで、そもそも弱体アーツ自体ダグの固有アーツ1つのみ。気になるなら射撃アーツでカバーしよう。
なおフォトンセイバーなだけあって物理属性の武器が存在しない。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

射撃武器

  アサルトライフル  
射撃武器なのに格闘アーツがあるなどやたらバリエーション豊かなアーツが特徴の武器。
アーツ効果自体も色々揃っており、挑発効果持ちのアーツであったり、TP回収に便利であったり、火力自体が優秀だったりと幅広いカスタマイズ性を有する。
素の武器ステータス自体はそこまで優秀ではなく、オートアタックのTP回収率も低かったりするのが欠点だが…
アクセナのキズナクエストで手に入る特殊なアサルトライフル「ラムジェット」だけは例外。HBあたりに持たせておけばTPをもりもり稼いでは「ラストウォー」でばら撒くメンバーとして悪用できる。

  ガトリングガン  
攻撃的な射撃武器。攻撃力とヒット数、攻撃範囲に優れ、ギアカウントも溜めやすいし、これ一本で結構な火力を稼ぐことも可能。
反面アーツもオートアタックもリキャストが長いのが弱点。
ガトリングガンなだけあってオートアタック一発のヒット数が多いので、「射撃+TP」との相性が抜群。さっさとTPを稼いでOCGを発動しリキャストを短縮するのが理想となる。

  デュアルガン  
二丁拳銃によるヒット数が特徴の武器種。攻撃力こそ普通だが、リキャストが速く素早く攻撃を回す事ができる。
またアーツの種類こそ射撃と強化に偏っているものの、射撃はヒット数が多く(=ギアカウント稼ぎの苦手な格闘武器のフォローが可能)、強化は敵の攻撃を回避できる(=防御面の疎かな格闘武器のフォローになる)など何かと格闘武器のフォローに噛み合っている。
格闘武器をセットした後とりあえずで選ばれる事も多い銃。

  スナイパーライフル  
射撃武器としては珍しく、ヒット数が少ない代わりに単発火力の高い銃。
当然ギアカウントを稼ぐのは苦手なので、格闘武器のほうでフォローしてやりたい。
上手く扱えば射撃アーツで敵の体力をごっそり奪う事も出来る。射程も射撃武器最長。

  レイガン  
射撃武器としては最強の火力を誇る銃。ただしオートアタックの性能が悪く、アーツの回転率も悪いなどTP稼ぎがちょっと苦手。
「アーツ+TP」などのデバイスを付けても回転率の悪さは改善しないので、格闘武器のほうでフォローしたい所。
敵の射撃アーツを封じる弱体アーツなど味方の支援も優秀だが、優秀なアーツの取得が全て12章クリア後と遅いのが困り物。
なおレイガンなだけあって物理属性の武器が存在しない。

  サイコランチャー  
射撃武器なのに射撃アーツが2つしかない(しかも1つは威力も貧弱)、そのくせ格闘アーツが何故か2つもある、その代わりに支援性能が豊富、という変則的な銃。
要するにこれ自体で火力を出すよりは格闘武器のほうをサポートするのがメインとなる射撃武器。
スターライトニーがしたい時もこれ。

  マルチガン  
特定のキズナクエストのクリア後に手に入る特殊な射撃武器。装備できるのは主人公のみ。
アーツを使うたびに変形するギミックという点でロマンはあるのだが、アーツの数が絶対的に少なく、そもそもこのカテゴリの武器も少ないため自由度が無いなど欠点の目立つ武器。
まあアーツ自体はめちゃくちゃ弱いわけでもないのでロマンを求めたいなら使ってもいい。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

インナースーツ

文字通りインナーで着る服。要するに防具。
頭、胴、右腕、左腕、脚の5部位が存在する。

そしてインナー&ドール用の武器もそうだが、全ての装備には「アフィックス」というパッシブ効果が付随。
特にドロップ品はこれがランダムに変化するため、理想のアフィックスを得るためにはひたすら効率のいいマラソンが求められる。
このへんはドロップ品のレア度によっても変化したりするので本作の沼要素

また防具は「カジュアルスーツ」「ブレイドスーツ」「ドールスーツ」「ライトスーツ」「ミドルスーツ」「ヘヴィスーツ」の6種カテゴリに分かれる。
まあだいたい「ステータスが高いヘヴィスーツはアフィックスの強化余地が少なく、ステータス控えめなライトスーツはアフィックスの強化余地が多い」ぐらいの認識でいい。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

デバイス

武器や防具に取り付ける事で特殊なパッシブ効果を発揮する装備品。
インナー用デバイスとドール用デバイスに分かれているが、インナー用でありながらドール搭乗時にも効果を発揮する物も一部ある。(トレジャーセンサーとか)

最初のうちは「強いデバイスを作る素材が無い」「弱いデバイスを妥協して付けても効果が実感できない」「そもそもデバイスを付ける武器を持ってない」などの事情もあって影の薄い要素だが…
強いデバイスが作れるようになるとこれの有る無しで性能に雲泥の差が出るほどのカスタマイズ要素となる。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

クラスとスキル

  クラス  
他のゲームで言う所のジョブみたいなもん。
クラスによって習得するアーツとスキル、扱うことのできる武器が変わる。
でも変更できるのは主人公のみで仲間は固定。仲間のクラスレベル最大値は20。主人公は10。
主人公はクラスをマスターし続ける事でより上位のクラスへと渡り歩く事が可能。最後のクラスまでマスターすると「そのクラスで使っていた武器が、以降どのクラスでも使えるようになる」という特典が得られる。

ストーリー攻略上はどのクラスを使ってもどうにかなるバランスになっており、好きなクラスを選んでOK。気軽にクラスチェンジしよう。
どうせ最終的にはオーバード狩りまくって全クラス楽々マスターする事になるし。

またクラスにはそれぞれステータス補正やスキル(後述)のセット数が定められているので、全ての武器を自由に使えるようになった後も変更する意味がある。
例えば初期クラスの「ドリフター」なんかもステータス補正が無い代わりに「スキル枠が最多」という長所があり、選択の価値は大きい。

  スキル  
プレイヤーが任意で装備できるパッシブ効果。一度習得するとクラスや武器を変えても装備できる。
インナー戦でこそ効果を発揮する物もあれば、ドール戦で効果を発揮する物、あるいはどちらでも効果のある物など内容は様々。
アーツと同じく「BP」の消費でLv.5まで強化できる。オリジナル版ではリセット不可だったが、DE版でリセットによるBP返却に対応した。
ストーリー上はそこまで気にしなくてもいいが、やり込み段階になるとスキルの考慮もほぼ必須となる。




エネミー


ミラの原生生物、敵対勢力、ミラに落ちてた謎の機械*8など種類豊富。
そして序盤からその辺にやたら高レベルのエネミーがうろついていたりもシリーズ恒例。
勿論ユニークモンスターも完備。

なお本作の敵と戦う時気を付けたいのはデカさ=強さである事。
巨大な敵は表示レベルに似つかわしくない強さを備えていたりするし、逆に小さい敵はレベルの割には弱かったりする。
相手がオーバードである場合も、レベルより強くなっている場合がある。
おかげでレベルだけ見て挑んだ結果ボロクソの返り討ちに遭うブレイド多数。

このデカさは強さというミラの鉄則は決戦兵器ドールにすらも及んでおり、ドール解禁によりこれまでとは比較にならない火力や機動力を得て調子に乗った結果、イケるやろとちょっと大きめのエネミーに喧嘩を売って愛機を大破させたブレイドが後を絶たない。
今日もミラのどこかで誰かの「愛しのドールがッ」の叫び声がこだまする。

  部位  
本作のエネミーには部位システムがあり、破壊する事でドロップアイテムが増えたり敵の使う一部アーツを封じる事ができたりする。

  レベル差補正  
本作にもシリーズお馴染みのレベル差補正が存在。
彼我のレベル差が大きいと、レベルが低い方の攻撃が露骨に当たりにくくなったりといった補正が入る。
またレベルが高くなってから低レベルの敵を狩っても経験値が入りにくいし、レベルの低い敵はこちらに対して戦闘を仕掛けて来なくなったりもする。
ただし擬態型など一部のエネミーはレベル差が開いてもお構いなしに喧嘩を売ってくる。いい加減にしろよフォリウム…

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    

オーバード

『1』『2』、『3』で言う所のユニークモンスター。
本作のエネミー配置は前作『1』のパターンを更にバリエーション豊かにした形となっており、つまり周囲よりひときわ強力なモンスターがあの手この手で周囲に紛れつつしれっとそのへんを闊歩している。
よって「そのへんの雑魚と戦闘してたらいつの間にかオーバードが乱入してきた」というパターンは『2』以降のシリーズ作品より多め。探索時には気を付けよう。
場合によっては「『Uncontrollable*9』が急に流れ始めたのにオーバードがどこから攻撃してきているのか分からない」なんて事も。
君もミラでオーバードに翻弄されよう。

また本シリーズの例に漏れず、その特性からよく話題になるオーバードもちらほら。






オンライン要素


  ブレイドレポート  
オンライン上でプレイヤー同士が情報を交換し合うゲーム内掲示板みたいなもの。
…のはずだったが、更新の反映がやたら緩慢なせいで古い情報しか表示されず、ほぼ役に立たない代物だった。
初期はどこかのプレイヤーがなんとなく投稿した「刀ならグラナダ・GG」というメッセージが延々と表示されていたためネタにされがち。
投稿した本人はネタにされて正直恥ずかしかったとか何とか。
DE版では廃止され、NPCの提供してくれる情報を場所に応じて自動的に表示してくれるだけのシステムになった。

  スコード  
要するにオンライン上の部屋。
ここに集まったプレイヤー同士でオンライン用のクエストに挑戦したりできる。
またスコード内ではやってもやらなくてもいい緩いミッション「スコードミッション」が出題され、こなしたノルマと報酬はスコード内の全ユーザーに共有される。
やらなくても全然問題ないものの、好きな素材と交換できる「マテリアルチケット」が稼げる。

  トレジャーディール  
いらないドロップ品をスコード内に横流しできるシステム。
廃人ブレイドにとってのいらないドロップ品も初心者にとってはいい装備品だったりするので、割と喜ばれるシステムだったのだが…
何故かDE版では廃止された。改造データの受け渡しを防ぐためだろうか?

  ブレイドスカウト  
他のプレイヤーの主人公を仲間キャラとしてスカウトできるシステム。
スカウトした上である程度鍛えると「マテリアルチケット」が貰えるため、こっちも稼ぎ手段としてよく利用される。
ジョーカーさんにお世話になるのは大体のブレイドが通る道。

  ワールドエネミー  
一定周期で登場するレイドボス。スコード内に限らず全プレイヤーが参加するオンラインクエスト。
登場するのは「零皇イェギラス」と「テレシア・ブルーム」の2種類。
オリジナル版では挑戦するのに専用アイテム「ブレイドメダル」が1枚必要だったが、DE版では廃止。ノーコストで挑めるように。
敵のHPを大して削れなくても参加報酬は貰えるので、初心者でも気軽に参加しよう。





その他


  TOZAN  
山に登る事。ではなく、「道なき道を無理矢理進んで高所に登る事」。
本作はあらゆるオブジェクトに「上に乗れるかどうかの判定」がものすごく細かく設定されており、一見登れなさそうな微妙な突っ張りにも乗る事ができる。
TOZANとは、そういった登れるかどうか微妙なレベルの出っ張りに足をかけながら、段差を強引に登っては開発者が想定していないような方法で探索を進める行為を指す。
ぶっちゃけこれをしなければ侵入できないようなエリアなどは無く、探索手段が増えた後で再度訪れればいいだけの場所ばかりなのだが…
それでも登頂を達成しきった時の解放感には何とも他に代えがたいものがあり、この行為にハマってしまうプレイヤーは多い。
中には長距離の絶壁をこのTOZANだけで登り切るような廃人も居たりと、やり込みプレイの人気ジャンルとして地味に成立している。

これから派生し『2』では「落ちたら死にそうな場所を無理矢理降りる」という行為が「GEZAN」等と呼ばれたりもしている。
「TOZAN」ほど浸透しているかは不明。





余談



  • ドールのうちフォーミュラはかの変態企業コトブキヤの手によりプラモデルが発売されている。定価8000円。
    細部のディティールは勿論変形機構も差し替えなしで再現された逸品。プラモデルに明るいブレイド諸君は手に取ってみることを勧める。

  • Twitter(現X)の公式ゼノブレイドアカウントは、もともとは非公式にモノリスソフトが用意したゼノブレイドクロスの情報アカウントであった。
    後々それが公式に認められ、やがてはゼノブレイドシリーズ全般の情報を発信していくようになったという経緯がある。







追記・修正は地球を離れてからお願いします。

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最終更新:2025年04月24日 11:23

*1 ただしこれもサブクエストの量と比較しての側面が強い

*2 自分のTPを1000消費する代わりに、他の仲間全員にTPを最大2000与える

*3 そのため、異星人で唯一地球言語で会話をしている

*4 サブクエストの発生個所に歩いて直接近付くことでようやくサブクエストの存在が発覚するため、そこにサブクエストがある事になかなか気づけない

*5 敵がアイテムをドロップする確率を、この効果1つにつき最大20%上昇させるデバイス、あるいはアフィックス。「トレジャーセンサー」の効果がパーティ内で合計100%以上になっていると、必ず敵がアイテムを落とすようになる上、落とす宝箱のランクも必ず最高になる。(なお100%以上に上げる意味はなく、100%を達成すればいい。)

*6 元から確実に最高ランクの装備品を落とす敵、多少レベルを上げた所でドロップ品テーブルの変わらない敵など

*7 格闘アーツなら格闘武器、射撃アーツなら射撃武器

*8 メ=ツウやギ=スオといった○=○○属はミラに落ちてた謎のロボットでありグロウス製ではない。

*9 本作でオーバードと戦う時に流れる戦闘BGM。

*10 ゲーム内に飾るための、オーバードの落とすフィギュアがあと一つあるはずなのに