装着変身

登録日:2010/09/07(火) 14:07:56
更新日:2021/11/10 Wed 16:22:20
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バンダイより2008年まで展開されていたフィギュアシリーズ。
S.H.Figuarts』(以下SHF)の前身である。



《特徴》



各関節が可動する素体の上にアーマーを「装着」し「変身」させる。
造型についてだが、電王以前はSHF以上にデフォルメ臭が強かった。
可動についてはそれぞれによって異なるが、クロス系フィギュアではトップクラスと言ってよい。
子供向けのため値段もそこまで高くない。

合金率はSHF以上である(一部怪人は超合金ではなく非装着仕様)。

最大の特徴は似ていない顔ではないだろうか(電王からは廃止)。


基本的に現在のSHFや放送期間中の可動フィギュアと同スケールなので、それらと絡めて遊ぶこともできる。


関連書籍は徳間書店の「装着変身SERIESマニアックス」(2006年)とミリオン出版の「装着変身大全」(2007年)が発売された。
また『電王』や『キバ』の時期の商品はホビージャパンの『S.H.フィギュア―ツ コレクションブック』(2010年)で補完されている。



《歴史》



<成り立ち>

『仮面ライダークウガ』のフォームチェンジを生かした商品として世に誕生した。
それ以前も同じような装着系玩具は出ていたが、このシリーズは可動範囲やほどよい合金の重さなどから大人気となりすぐさまお店から消えていった。


<一旦の幕引き>

『クウガ』前半の人気っぷりから一部昭和ライダー、そして『アギト』も引き続き商品が展開されるも、クウガアルティメットフォームの投げ売りぶりやアギトはガオレンジャー人気に押されたことなどから思うように売れずラインナップも中途半端に終り、早くも装着変身は休止期間に入る。


<復活>

装着変身休止中は様々な代理アクションフィギュアが出ていたが、『龍騎』の『R&M』の一部を除き、どれも思った程は売れていなかった。
そして日本未発売のクウガアメイジングマイティ、エクシードギルス、仮面ライダーG4が発売されるほどの香港での好調ぶりから『剣』放送中に復活を遂げる。


<安定期?試行錯誤の末>

復活以降はしばらく素体を使い回していたが、響鬼以降は素体の改良(主に可動範囲の増加)を繰り返したり平成ライダー以外のヒーローを出したりと試行錯誤を繰り返していた。


<リニューアル、そして引き継ぎ>

『電王』でそれまでの統一感を重視したフォーマットを脱脚したことにより完成度が上がるものの、「装着」要素が薄れたことから賛否両論となった。Web限定の「アーク&レイ」を最後にシリーズ展開は終了する。
以降は新たに誕生した高年齢向けのSHFや、FFRシリーズなどの低年齢向けフィギュアに引き継がれていった。



《ラインナップ》



●は通常販売
◆は限定販売

シリーズの並びは基本的に最初の商品の発売順。
バイクは装着変身と連動しているため、関連商品として一部記述(繋がりのない商品は除外)。


仮面ライダークウガシリーズ】

伝説の始まり。
この頃は顔は比較的よく似ていた。
基本フォームにはクリア成形のディスプレイ台座が付属。
登場自体が終盤なうえにバンダイに全く知らされていなかったアメイジングマイティは当然国内では放送中に発売が出来ず、バンダイ香港での発売になっており知名度は高くはない(中古ショップでは見かけることもある)。

仮面ライダークウガ マイティフォーム&グローイングフォーム
●仮面ライダークウガ ドラゴンフォーム
●仮面ライダークウガ ペガサスフォーム
●仮面ライダークウガ タイタンフォーム
●仮面ライダークウガ ライジングフォームセット(素体とアーマーは石棺型ケースに収納可能)
●仮面ライダークウガ アルティメットフォーム
◆仮面ライダークウガ アメイジングマイティ

●ポピニカ DXトライゴウラム
●ポピニカ DXビートゴウラム(バトルゴウラムはエンシェントバージョン)
◆ポピニカ DXトライゴウラム 限定ブラックヘッドバージョン
◆ビートチェイサー2000 ブルーラインバージョン(バトルゴウラムは付属しない)

限定ブラックヘッドバージョンは数量限定で一般発売。
ブルーラインバージョンは仮面ライダーワールド会場限定(名前に「ポピニカ DX」と付かない)。


仮面ライダーアギトシリーズ】

基本的にクウガ素体をバージョンアップしたような感じでこちらも顔は似ている。
ライダーの下3種は当初香港限定で発売された(後に日本国内でもハピネットJPにて販売)。

仮面ライダーアギト
仮面ライダーG3
仮面ライダーギルス
●アクション3怪人セット(ジャガーロードトータスロードスネークロード)
●仮面ライダーG3-X
●仮面ライダーアギト シャイニングフォーム(バーニングフォームのアーマー付き)
仮面ライダーG3-MILD
仮面ライダーG4
◆仮面ライダーエクシードギルス

●ポピニカ DXマシントルネイダー
●ポピニカ DXガードチェイサー
●ポピニカ DXギルスレイダー

バイクはSHFにてリニューアルされ、魂ウェブ商店限定品になっている。


【昭和ライダーシリーズ】

素体はアギト同様の仕様。
その他のライダーも試作されていた。
ショッカーライダー5体はそれぞれ香港限定。
それ以外の限定品は上3種がハピネットJP、下2種がトイズドリームプロジェクトにて販売。

仮面ライダー旧1号
仮面ライダー新2号
仮面ライダーV3
仮面ライダーアマゾン
仮面ライダーストロンガー
◆仮面ライダー桜島1号
ショッカーライダー
◆仮面ライダーストロンガー チャージアップver.
◆仮面ライダー新1号
◆仮面ライダー旧2号
◆ショッカーライダーNo.2~No.6


仮面ライダー555シリーズ】

復活第1弾として555と913が選ばれた。放送終了後の発売となったことで売り上げが危惧されたが好調な売れ行きを見せたことから装着変身は復活を遂げた。
アクセルフォームは「装着変身大全」通販限定。

仮面ライダーファイズ
仮面ライダーカイザ
仮面ライダーデルタ
仮面ライダーサイガ
●仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム
仮面ライダーオーガ
◆仮面ライダーファイズ アクセルフォーム


仮面ライダー龍騎シリーズ】

ソフビ以外で13ライダーが揃うという快挙を成し遂げた。
第一弾が龍騎は当然としてシザースがラインアップされ大きなお友達の度肝を抜いた。
造形はR&Mのものに近く、アーマー装着ギミックが追加されている。
ファムは装着変身シリーズでは唯一の女性素体。
龍騎サバイブとナイトサバイブは電王の時期に発売され、既存の商品と統一するために素顔ありの素体となっている。
オルタナティブ・ゼロはハイパーホビー誌上通販のものと「装着変身SERIESマニアックス」通販のSP版がある。



【装着変身EX ミラーモンスターズ】

龍騎シリーズと関連するためこの位置に記述。
ミラーモンスターもセット商品として『響鬼』と『カブト』放送中に展開された。
超合金ではないためマークが付けられていない。
一部モンスターはR&Mを重塗装する形で流用しており、実質的に再販扱い。
分離した武器はライダーに装備させることができる。

●ミラーモンスターズ01(ギガゼール・エビルダイバー・メタルゲラス)
●ミラーモンスターズ02(サイコローグ・デストワイルダー)
●ミラーモンスターズ03(ダークウイング・ゴルトフェニックス・バイオグリーザ)
●ミラーモンスターズ04(ドラグレッダー・ボルキャンサー・マグナギガ)
●ミラーモンスターズ05(ドラグブラッカー・ブランウイング・ベノスネーカー)

バイクは装着変身では再販されず、ライドシューター・ドラグランザー・ダークレイダーはR&Mのみ。
(後者2つは当時の龍騎サバイブ・ナイトサバイブとセット)


仮面ライダー剣シリーズ】

555素体を使用。



仮面ライダー響鬼シリーズ】

可動範囲がさらに広くなった。

仮面ライダー響鬼
仮面ライダー威吹鬼
●仮面ライダー轟鬼
●仮面ライダー響鬼紅
●仮面ライダー斬鬼
●仮面ライダー装甲響鬼


宇宙刑事シリーズ】

メッキがまぶしい。



牙狼-GARO-

可動範囲は狭いが全身メッキで豪華。

ガロ


仮面ライダーカブトシリーズ】

キャストオフ機能はなく両形態のアーマーを付け替える。
またクウガ以来のディスプレイ素体がつく。
その他のライダーも試作されていた。



仮面ライダー THE FIRSTシリーズ】

通常より背が高い。

仮面ライダー1号(THE FIRST)
●仮面ライダー2号(THE FIRST)


【仮面ライダーBLACKシリーズ】

頭部パーツをつけ替える、RXの色が灰など賛否両論。
バトルホッパーとアクロバッターも『装着変身EX』としてBLACKシリーズと同時期に発売された。
超合金ではないためマークが付けられていない。


●バトルホッパー&アクロバッター(外装パーツを換装する仕様)

バイク2種はSHFにて個別の商品としてリニューアルされ、魂ウェブ商店限定品になっている。


仮面ライダー電王シリーズ】

当時、人気絶頂期だった同社の『聖闘士聖衣神話』シリーズの素体技術を取り入れることにより素体を一新。
可動範囲が飛躍的に上がり、後のSHFの基礎を作りあげた。
モモタロスは仕様的にSHF版のプロトタイプ。
5フォームセットはメッキ仕様の豪華版でトイザらス限定。
ウイングフォームとクライマックスフォームはWebストアB★SHOP Yahoo!店にて受注販売。

仮面ライダー電王 ソードフォーム
●仮面ライダー電王 アックスフォーム
●仮面ライダー電王 ガンフォーム
●仮面ライダー電王 ロッドフォーム
仮面ライダーゼロノス アルタイルフォーム・ベガフォーム
●仮面ライダー電王 プラットフォーム&モモタロス
●仮面ライダー電王 ライナーフォーム
●仮面ライダーゼロノス ゼロフォーム
◆仮面ライダー電王 5フォームセット
◆仮面ライダー電王 ウィングフォーム
◆仮面ライダー電王 クライマックスフォーム


仮面ライダーキバシリーズ】

基本的に電王素体と変わらないが装着部位がほぼなくなり、実質的にSHF第0弾と言える。
また、ラインナップはイクサやエンペラーキバが出ていない(SHF移行の影響と思われる)。
一部は試作自体はされていた様子。
アーク&レイはB★SHOP Yahoo!店にて受注販売。
2019年まで基本フォームはSHFでも真骨彫製法でも発売されていなかったため、装着変身のキバが代役に使われることが多かった。

仮面ライダーキバ キバフォーム
●仮面ライダーキバ ガルルフォーム
●仮面ライダーキバ バッシャーフォーム
●仮面ライダーキバ ドッガフォーム
仮面ライダーアーク&仮面ライダーレイ

改造のため自己責任になるが、キバ素体はドライバーでネジを外せばバラせるため、ガルルの左肩アーマーと左腕、バッシャーの右肩アーマーと右腕、ドッガの胸とキバの頭、キバットと下半身を組み合わせるとドガバキフォームが作れる。
当時のハイパーホビー等でも改造方法が紹介されている。





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最終更新:2021年11月10日 16:22