「『キングクリムゾン』の能力では、この世の時間は消し飛び…
…そして全ての人間は、この時間の中で動いた足音を覚えていないッ!」
「空の雲は、ちぎれ飛んだ事に気づかず!」
「消えた炎は、消えた瞬間を炎自身さえも認識しない」
「『結果』だけだ!!この世には『結果』だけ残る!!」
破壊力 - A |
スピード - A |
射程距離 - E |
持続力 - E |
精密動作性 - ? |
成長性 - ? |
全身に張り巡らされた網目模様と目を剥き歯を食いしばった険しい顔が特徴的な、人型のヴィジョンを持つスタンド。
「真紅の王」の名の通り、カラーは赤で塗られる事が多い。
単純なパワーも ボディブローで人体を貫通するほど強力である他、時間を十数秒間消し去る能力を持っている。
この能力が発動している間はディアボロ以外の存在からは一切の「過程」が消え去り、
能力が終了した瞬間からの「結果」だけが残る。
ディアボロ以外の者にとって、時間を消し飛ばされている間は他人はおろか自分の行動さえも認識出来ない状態にある。
例えば「食べようと手に持っていたチョコが突然消え去り、口の中に入っていた」などの現象として現れた場合、
これは手に持っていたチョコを口に入れるという「過程」が消し去られ、口に入っているという「結果」だけが残ったという事である。
能力の具体的な射程は不明だが、かなり広範囲の時間を消し去るようで、
劇中ではとある島でブチャラティからの認識を防ぐために用いられた際に、
島の港で待っていたジョルノ達にも奇妙な現象として認識された。
しかし同様の時を操るスタンド( 承太郎・ DIO・ プッチ神父など)がこの世の全てに影響し得るのに対し、
このスタンド能力(その間に起きたことを認識できない)が全世界で発動したとすると、
発動の度に交通事故や記憶喪失が大量に発生しかねないため、有効範囲自体はあるものと思われる。
……これはこれで「じゃあ有効範囲の外から見たらどうなるんだ」という疑問が生まれるのだが。
また、時間を消し飛ばしている間は本体・スタンド共に他の物体の影響を受けない、
つまり どんな攻撃でもダメージを負う事は無く、
さらに額にあるもう一つの顔には時間を消し飛ばして十数秒後の未来を見る事が出来る応用的な能力、
「エピタフ(Epitaph、和訳すると『墓碑銘』)」も持っているため、
これらの能力を組み合わせて、「前もって知った相手の攻撃を時を消し飛ばして回避する」どころか、
「時を吹き飛ばしている最中に血の眼つぶしを行い、消し飛んだ直後の時間からの相手の行動をあらかじめ封じる」など、
カウンターを確実に仕掛けたり出来るため、 ザ・ワールド以上のチート能力だと言われる事もある。
事実このスタンドにまともなダメージを与えられたのは、「矢」によって進化したジョルノの「G・E・レクイエム」のみであった事を考えると、
このキング・クリムゾンの能力がいかに凶悪かつ攻略が難しいかが分かる。
その一方で時間を消し飛ばしている間は自身も周囲の物体に影響を与える事は出来ず、
攻撃を行う際には必ず能力を解除する必要があるという欠点も併せ持つ。 *2
また、キングクリムゾンはディアボロが完全に裏をかかれた場合はポルナレフのように反撃・迎撃の手段が取れるのに対し、
スタープラチナ&ザ・ワールドは対象が時間系の能力を持ち合わせてない限り完全に相手を掌握出来るという点で、後者の方が優秀とも言える。
それでも、ディアボロはこれらの弱点も把握した上で立ち回り、
自身に都合の悪い未来を消し去り続ける事で帝王の座を手にした。 勝てばよかろうなのだァァァァァ!!
そう思うと、自身のスタンド能力で「自分に都合のいい『結果』」ばかりを手にし続けてきた彼に最後に与えられたのが、
いつまでも終わらない(つまり「死んだという『結果』」がやってこない)死の瞬間だというのはとても皮肉な事だと言える。
スタンドの名称はイギリスのプログレッシブ・ロックバンド『キング・クリムゾン』から来ている。
『クリムゾン・キングの宮殿』のジャケットは一度見たらもう忘れないであろう( 顔芸的な意味で)。
能力としての元ネタはおそらく ドラえもんの秘密道具「タイムワープリール」であると思われる。
ドラえもん自身がこの道具を「時間をすっとばす」と表現しておりほぼそのまんまである。
ただしタイムワープリールでは認識障害が使用者( のび太)自身に起こるのに対し、
キンクリは使用者(ディアボロ)以外の人に認識障害を起こすという点で真逆である。
ドラえもんは一話完結の物語内で調子に乗ったのび太を懲らしめ反省させる寓話的要素が強いので、
連続ドラマの中で人を脅かし続けた救い難き悪の帝王たるディアボロと真逆になるのは当然であろう。
この『時間を消し飛ばす』という能力のインパクトが強い為か、ニコニコではカクカクな動画や、
話の途中をすっ飛ばしたかのような急展開、シリーズものの動画の投稿間隔がひらいたり等の際に、
「キンクリ」などとコメントされる事もある。また、単純に編集による動画等の カットの別称としても使われる。
WinMUGENで発生する「 BGMが数秒消し飛んで再生される不具合」もこう呼ばれる。
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