「教えなさいよ。貴女の本当の願いは何?
貴女が絶対に叶えるという、約束された運命とは何…?」
「私は、神になります。」
ラムダデルタ卿の回想より
正体は、雛見沢地区で或る計画を数年間にわたって進めている科学者(博士号は無いが)。
幼少時の名前は「田無 美代子」と言い、両親の死後、入れられた養護施設で虐待を受けるようになる。
(幼少時のCVは
大浦冬華
女史。同女史は次作『うみねこのなく頃に』にて、
「絶対の魔女 ラムダデルタ(上記画像の「間違ってる」方)」を演じている)。
ほどなくして脱走を決行し、そこからの逃走中に助けを求め出会った実父の恩人である医学博士・高野一二三によって、彼女の人生は大きく変わった。
美代子が「おじいちゃん」と呼んで慕うようになった高野博士は、戦時中から観測されていた雛見沢住民の異常行動を単身で研究しており、
彼女も研究の手伝いを始めた事から、次第にこの研究についての深い知識を得るようになった。
博士の研究は軍事技術にも利用できるとして、「東京」と呼ばれる日本政府内のタカ派による秘密結社から援助を受けていたが、
結社の上層部の意向や、単身で活動を続けてきたが故の博士のコネの無さにより研究成果は日の目を見る機会を失い、博士も失意の内に世を去ってしまう。
これをきっかけとして、彼女は祖父の遺志を継ごうと決意するのだった。
偽名である「鷹野 三四」は、祖父の遺志を継ぐという意味を持っている(鷹野→祖父の苗字「高野」から 三四→「一二三に続く三四」という事)。
余談だが、彼女が雛見沢で行った一連の計画は、彼女が中学生時代に遭遇した「ある出来事」がヒントになっていると思われる。
詳細は『怪談と踊ろう、そしてあなたは階段で踊る』を参照の事。
祖父が亡くなった後、彼の「 神になる」という言葉を守り、
研究を後世まで語り継がれるものにする=神に昇華される事を目標として学問に励んでいた所、
改めて彼女に興味を持ち始めた「東京」の助力を得て研究の再開に成功。
紆余曲折を経て「鷹野 三四」を名乗って雛見沢に潜入し、現地での様々な「研究活動」の指揮を執るようになる。
始めは純粋な探求心と亡き博士への愛のために奮闘してきた彼女だったが「 サイコロの目が1になり」……。
その確固たる意志は登場人物中誰よりも強く、特殊部隊を動かす強い権限を得るまでに到る。
が、その強い心が思わぬ方向で妨げられた時はかなり取り乱してしまう。
彼女は本作における最大の敵の一人ではあるが、
連続怪死事件全ての黒幕というわけではないし、彼女もまた雛見沢と言う「舞台」の駒の1つにすぎない。
彼女の存在無くして村がダム騒動を乗り切る事は出来なかったという事実や、
どの媒体の最終話においても彼女を「赦す」という結末で幕を閉じるのがその証拠だろう。
ちなみに、彼女が持っているのは看護婦免許ではなく医師免許。
つまり、ナース服は単なる趣味です…。
余談ではあるが、彼女の年齢についての考察では34歳はあながち間違いでは無いらしい。
原作では昭和32年(1957年)に高野一二三の養子となったと表記されており、
媒体は違えどアニメ版のおまけではその時点で小学四年生と判明している。つまり逆算すると昭和58年(1983年)では35~36歳という事になる。
ただし原作を見れば解る通り、(特に部活メンバーの)年齢に関する矛盾が多いため、気にしないのが一番だと思われる。
まぁ、ストーリーの立場的に30代中盤であるのは間違いないが。
ちなみに、彼女の師の名前の由来は太平洋戦争期の海軍の司令官山本五十六(旧姓は高野)、
そして何かとお騒がせな事で有名なプロ棋士加藤一二三氏であると思われる。
|