シーザー・クラウン


「軍がそれを認め おれが科学班トップの地位を得た時…!! やっと叶う…

   おれの科学力を"世界平和"に活かせるのだ!!!」

漫画『ONE PIECE』の登場人物にして「パンクハザード編」における主要敵。
アニメの担当声優はカマイタチのエリック(アニメオリジナルキャラクター)も演じた 中尾隆聖 氏。
余談だが、基本的に(フルネームが人種問わず姓・名の順である関係上)下の名前で呼ばれることが多い同作のキャラには珍しく、
大抵の場面で「シーザー」と上の名で呼ばれている。

元はでDr.ベガパンクが立ち上げた研究組織「MADS」の一員で、
解散後も世界政府海軍科学班のNo.2として働いていたが、危険な殺戮兵器の研究に傾倒し、
新世界編より4年前についに旧知の仲であるベガパンクも庇い切れなくなりシーザーの追放が決定され、
この決定に激昂して毒ガス爆弾を炸裂させてパンクハザードを有毒ガスまみれの死の島へと変貌させる事件を起こした過去を持つ。
これにより科学班本拠地はエッグヘッドへの移転を余儀なくされ、シーザーは3億ベリーの懸賞金が懸けられた。
以降、王下七武海や四皇など裏社会とのパイプを築いて海軍や賞金稼ぎから逃れつつ、兵器の研究を続けていた。

その性格は非道という言葉を絵に描いたようなマッドサイエンティストで、
他者を自分の製造した薬品や兵器の実験台に用いることに何の罪悪感も感じず、
それどころか自分の製造した薬品や兵器で人が死んでいく姿を見て自画自賛する本作屈指の下種野郎
幼い子供達に覚醒剤を飲ませ、部下をモルモット扱いし、殺戮兵器を作る事が生きがいの歪んだ精神性と、
ビッグ・マム討伐のためとはいえ、有機リン5gのKXランチャー(現実で言う所のVXガス弾)で液状のものを体内に撃ち込もうとするなど、
現実世界に当てはめても倫理観の欠片も無い極悪非道な所業や設定から、
麦わらの一味からはボロクソに詰られ、作者ですら単行本の質問コーナーで「死んだ方がいいです」と断言している。
中尾氏が過去に演じたキャラクターで、別のジャンプ作品にも似たようなマッドサイエンティストが居たような……
周囲への被害やリスクどころか子供すらモルモットにする所まで共通している)。
ただしメンタルは割とガラスのように脆く、カイドウの後ろ盾を強調して保身に走ったり、何度もクズ呼ばわりされ終いには泣いたりしている。

また、この手のマッドサイエンティストキャラには珍しく諦めが早く、
ビッグ・マムに依頼された「巨人化薬(他の人間を彼女のように大きくする)」について、
「人類が数百年研究してもできなかったんだからできるわけがねェ」と諦観、渡された研究費をほぼ全てガールズシップ(俗に言うキャバクラ)につぎ込むという、
彼女の恐ろしさを知っていたらとても素面ではやれない事を平然とやっている。
ペロスペローから巨人化薬の完成をキャンディ漬けにして殺す事をちらつかせて催促された時にはファイアタンク海賊団に匿ってもらい、
変装の為に髪の毛をガンガンにおっ立てて「ガスティーノ」と名乗っていた(ベッジからも「バカ」呼ばわりされるほどバレバレであったが)。
マムの暗殺計画にもロケットランチャーの即死毒のKXランチャーを用意したり(この時も自分の兵器の凶悪さに恍惚としていた)、
プラリネの鏡の脱出経路を用意する係…と要点こそ任されていたものの、
ランチャーの弾頭はマムの泣き叫ぶ声の圧で破壊され失敗、脱出経路もこれまたマムの泣き叫ぶ声で鏡が割れて失敗。
しかし偶然が重なって何とか会場から脱出に成功すると、形はともあれ契約成立としてベッジから心臓を返してもらい、
一目散に麦わらの一味・ファイアタンク海賊団から離れていった。
その後は表紙連載でビッグマム海賊団の面々と遭遇、文字通りカタクリオーブンを煙に巻いて同士討ちを起こして撹乱している。
そのまま成り行きでヴィンスモークの拠点に身を寄せ、一時は元同胞であったジャッジと口論となるも、
その最中にMADS時代を思い返したことで、自分達はベガパンクの頭脳と才能があまりに有望だったため、
そもそも自分達がいがみ合っていたのはクイーン共々、ベガパンクに次ぐ万年2位争いをしていたのが発端と考え直し、
打倒ベガパンクという利害が一致したためか、とりあえずジャッジとは和解して「NEO MADS」を結成する事となった。

人格面は全くもって擁護できない人物だが、科学者としてはその技術力から四皇も含めた多くの勢力で奪い合いが発生する程であり、
シーザーの身柄をルフィとトラファルガー・ローが確保した事でドンキホーテ・ドフラミンゴ相手に取引で優位に立ち、
ドンキホーテ・ファミリーの壊滅が兵器取引を率先して行っていた四皇カイドウ率いる百獣海賊団との間に起きた戦争にも響き、
さらにこいつが創り出した人造悪魔の実「SMILE」*1が斜め上の偶然で百獣海賊団との戦争で戦局の逆転に貢献するなど、
間接直接問わず麦わらの一味が四皇に成り上がるにあたって大きな役割を果たした存在である。

+ 戦闘能力
「ナメられたモンだぜ…」

自然系悪魔の実「ガスガスの実」を食べたガス人間で、身体をガス状にしたり、身体からガスを精製することができる。
ガスの種類は少量でも吸い込めば即座に相手の自由を奪う毒ガス、点火すると瞬く間に辺りを火の海に変える可燃性ガス、
吸った者の視覚情報を惑わせる幻覚性ガスなど、様々な性質のガスを発生させる事が可能で、
毒ガスを吸収することで、肉体を強化しつつ吸収した毒ガスの毒性を自分に付与する事もできる。
応用として、精製したガスごと自分の周囲に存在する大気中の気体(ガス)の成分を操作して、効果範囲の敵を酸欠に陥らせることも可能。
自身の作成した毒ガスであれば、毒性を反転させて無毒化も可能(本人はめっちゃ不本意で「KO・RO」を「RO・KO」に無毒化)。
能力の習熟度もさることながら、能力の性質を十全に使いこなせる能力者本人の科学者としての才能も相まって、
「ガスを操る能力」で実現可能な多種多様な戦闘向けの用途を高精度で行使できる。

呉越同舟の状況だったとはいえ、チョッパーのランブルボールの構造式を見ただけで改善点を指摘し、
実際にベビジジー化という割と重い副作用と引き換えに大幅な制限時間の延長を実現しているなど、医学面にも長けている。

余談ながら、映画二作目『ねじまき島の冒険』に登場した敵幹部「トランプ兄弟」の一人スカンク・ワンは当初ガスガスの実の能力者という設定だったのだが、
原作者の尾田栄一郎氏に却下されてガス噴射装置の力で戦うキャラになったのだそうな。
映画公開当時に発売されていたカードダスではトランプ兄弟全員が悪魔の実の能力者という事になってたけど


MUGENにおけるシーザー・クラウン

Kennedy Lima氏製作の未完成キャラをProtozoark氏が改変した『JUS』風ドットを用いたMUGEN1.0以降専用のちびキャラが公開中。
可燃性のガスによる遠距離攻撃や設置技などを駆使して戦うテクニカルな性能をしている。
超必殺技は一定時間巨大な強化状態と化すモードチェンジ技になっている。
また、触れると爆発するスマイリーの分裂体を呼び出す技も持つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
DLは下記の動画から


「シュロロロ!!! さァ もっと見せろ!! 地獄絵図を!!」

出場大会

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*1
+ 胸糞注意
動物(ゾオン)系悪魔の実の模造品であり、当たりハズレが存在する。
パンクハザードで原料のSADが作られており、ドレスローザの秘密工場で植物育成に長けたトンタッタ族が騙されて実の育成に従事していた。
ベースとなったのはベガパンク作成の血統因子を抽出した精密な悪魔の実のコピーなのだが、当たりハズレが存在している事から劣化している
(その精密な悪魔の実のコピーもベガパンクからしたら、
 「カイドウから抽出した青龍の因子なのに発現する際の体色が桃色」という些細な違いから「失敗作」と言われているのだが)。
運良く悪魔の実の能力を引き当てれば身体に動物を生やす事が出来て強力な戦闘能力を獲得できるのだが
(個人によって異なる。キリンの頭から下が腰から生えて来たり、下半身が馬になったり、手首からゴリラが生えたり、
 胴体の大半がカバの口の中に入ってしまう形になったり…)、
ハズレの実を食べてしまうと顔面の筋肉が異常をきたし笑う事しか出来なくなってしまう(一応心理的には他の感情もきちんとある)。
なお「二つ食べると身体が爆発する」という悪魔の実のデメリットは存在しない。

ワノ国編では一口齧ってハズレと判断されたSMILEはえびす町に黒炭オロチの提案でおこぼれとして横流しされ、
飢えていた町民が藁にも縋る思いで食べて、町民のほとんどが笑う事しか出来なくなってしまった。
これを日和から聞いたゾロは当初人の死に際に笑っていたえびす町の人間に怒っていたものの、その経緯にブチギレ
(「飢えを利用した外道作戦」というサンジの地雷を踏んでいるが、そのサンジが思わずゾロを止めようとするレベル)、
処刑の場にいたオロチを直接斬り殺そうとした。
それ以外ではキッドの右腕であるキラーもキッドを救う交渉で食べており、自身も嫌っていた笑い方で「ファファファ」と笑う事しか出来なくなった。

ワノ国編では悪魔の実の波長をずらすランブルボールを作れるチョッパー、オペオペの実を持つロー、白ヒゲ海賊団の船医でもあったマルコと、
優秀な医者が揃っていたが、結局SMILEの副作用を治療する事は叶わなかった。


最終更新:2025年02月02日 02:00