"The Iron Fist can hold back the storm."
(アイアンフィストは嵐さえ食い止める。)
    
    
        | + | 日本語吹替声優 | 
倉富亮
『アルティメット・スパイダーマン』
四宮豪
『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』『マーベル フューチャー・アベンジャーズ』森宮隆『マーベル・シネマティック・ユニバース』
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マーベルコミックに登場するヒーロー。初出は1974年の『Marvel Premiere #1』。
ヒマラヤの奥の秘境にある天空の都の1つ、クン・ルン
*1で修行し、不死の龍ショウ・ラオの力を得た拳法家。
バンダナを目深に被ったようなマスクや、胸に刻まれた龍の刺青がトレードマーク。
なお、厳密にはアイアンフィストとはショウ・ラオの試練を乗り越えた者に与えられる
称号のようなものであり、
ダニー以外にも66人のアイアンフィストが存在し、その内の何人かはコミックにも登場する。
 
本名は
ダニエル・トーマス・ランド・カイ。
通称ダニー・ランド。身長180cm。体重79kg。
ヒーロー業の傍らランド社の
社長を務めている。
この会社は両親の仇であるミーチャム(表記揺れでミッチェムとも)が社長を務めていたが、
彼が忍者に殺されてしまった事から共同経営者として財産を獲得し、現在に至っている。
過去には
ルーク・ケイジと組んでヒーローチーム「ヒーローズ・フォー・ハイアー」としても活躍。
公私ともに仲が良く、彼の娘ダニエルの名付け親にもなっている。
また、ヒーローズ・フォー・ハイアー以外ではニューアベンジャーズやディフェンダーズなどでも活動している。
後に天空の都の覇権争いのために代表として戦う「イモータル・ウェポンズ」の1人である事を知る。
また、新たなパワーマンとなった10代の少年ヴィクター・アルバレスの師匠となった。
自身の気とショウ・ラオに由来する超人的なエネルギーを集中させる事で輝く拳は、超人的な力と耐久力、治癒能力を発揮する。
これらのスーパーパワーとヒーローの中でもトップクラスの拳法の腕前を駆使して戦うのが戦闘における基本スタイル。
また、気の力を自身だけでなく他人に用いる事も可能で、傷を治したり、取り憑いた悪魔を追い払うなどの用途でも活用している。
(参考資料:『マーベル・エンサイクロペディア』)
日本制作のアニメ『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』では、
デッドプールによって確保されたディスクとして登場。
その後紆余曲折を経てクリスの手に渡り、
キャプテンアメリカともどもクリスのディスクとして活躍した。
同じく日本制作の『フューチャー・アベンジャーズ』ではマコトら三人の師匠的存在として登場。
戦士として未熟な彼らを手取り足取り指導しており、
征服者カーンや
インヒューマンズのマクシマス一味との最終決戦にも参戦している。
またアニメ『アルティメット・スパイダーマン』では、設定通りにコンロンで修行を積んでラオの力を宿した点は変わらないが、
大幅に年齢が引き下げられ、シールド所属の新人ヒーローにして
ピーターの同級生としてレギュラー入りしている。
2017年には、
マーベル・シネマティック・ユニバースの一環として彼を主役としたドラマ『アイアン・フィスト』がNetflixで公開された。
演じたのは『
レザーフェイス-悪魔のいけにえ』等に出演したフィン・ジョーンズ氏。
……が、第1シーズンの評判が芳しくなかったらしく、翌年公開の第2シーズンをもって打ち切りになっている。
    
    
        | + | 詳細(ドラマネタバレあり) | 
 
理由としてはまず「大富豪の御曹司が行方不明になって僻地に漂着、そこで修行を受けて帰国し、父の企業を乗っ取った悪と戦う」というストーリーが、
 
原作コミック通りとはいえドラマ版アメコミヒーローとして大ヒットを打ち立てたグリーンアローのプロットと丸被り してしまったのが一つ。
 
さらにシーズン1では全くヒーローコスチュームを着用しない 上(一応黄色いマスクだけはシーズン2で登場したが……)、
ちょくちょく人に騙される 、人の忠告を聞かない、ついカッとなって暴走するなど武芸者としての修行は何だったのか 状態であり、
 
あまつさえシーズン2ではヒーロー活動自体も「力を手にして暴力を振るいたい衝動の結果」 であった事が明かされるなど、
 
「アイアンフィストのドラマ化」としては首を傾げる出来だったのだ。
 
そしてシーズン2でこの精神的な未熟さを突き付けられたダニーは苦悩の末パワーを他の者に譲って自分を見つめ直し、
 
最終的に再びその拳へショウ・ラオの力が宿った所で物語は終わる。
 
このラストを見るにドラマ版は「既にヒーローである者の物語 」ではなく「主人公がヒーローになるまでの物語 」として構想されていたものと思われ、
 
拳法ヒーローらしくアクションシーンは迫力あるものではあったが、残念ながらヒーローとなった後を描く前にシリーズ自体が打ち切りになってしまった。
 
同じMCUドラマシリーズとしては『デアデビル 』『パニッシャー 』などが原作コミックの設定や衣装を活かして好調だったのに対し、
 
後発の『ジェシカ・ジョーンズ』『ルーク・ケイジ 』は完成度が高いものの、所謂「一般的アメコミヒーロー」とは異なる物語のため視聴率が伸び悩み、
 
加えて『アイアン・フィスト』の出来が悪く、クロスオーバー『ディフェンダーズ』を経て各々終了する事となってしまった。
 
とは言え、これにはMARVELの権利を買い取ったディズニーが独自動画配信を始めるためNetflixから撤退した事による影響も大きく、
 
視聴率好調だった(半ば独自路線になりつつもあったが)『エージェント・オブ・シールド』も終了が決定しており、
 
一概に『アイアン・フィスト』のせいだけだとは言えない。
 
事実Disney+では新たに『シーハルク 』『ミズ・マーベル 』『ムーンナイト 』のドラマ配信が決定。
 
さらには初の中国系マーベルヒーローとしてカンフーマスター『シャンチー 』が映画化。
 
もし成功したならば、再び『ディフェンダーズ』、そしてアイアンフィストの物語を目にすることができるかもしれない。
 
なお、マーベルスタジオとしては不本意な結果に終わった感のあるNetfilxドラマを黒歴史にはしたくないらしく、
 
ディズニープラス配信のドラマ『ホークアイ 』では『デアデビル 』からキングピン が登場している。
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中国拳法がモデルのキャラクターとあって格ゲーとの相性も良く、
マーヴル格ゲーとの相性はいまいちなようだが『
UMVC3』にも出演を果たしている。
リュウや
春麗などカプコン側格闘家とは互いに専用メッセージがあり、特にリュウにはアイアンフィストの後継者になれると高く評価している。
そのせいでリュウのエンディングでは、本当にアイアンフィストに就任してしまったリュウの姿が描かれている。
ある意味
オロが弟子候補を横取りされたようなものである。
 
『UMVC3』におけるアイアンフィスト
"Come on, let's see what you've got."
(来い。お前の力を見せてみろ。)
清々しいほど近接地上戦に特化したキャラ。
地上戦でのスピード、パワーは申し分なく、武器こそ持たないがそのダッシュから繰り出される技は想像以上のリーチを持つ。
ドラゴン系の各種必殺技を3回まで連続入力で出せると言う特色を持ち、派生限定の技もあるため攻めのバリエーションは随一。
火力も高く、1
ゲージ75万くらいなら普通に出せる。単独で2ゲージ90万弱くらいも出せるため、アシストがいなくても火力に問題はない。
3ゲージ
HC「ドラゴンフィスト」は
ブルース・リーよろしく強烈な
ワンインチパンチを叩き込む迫力のある技だが、
追撃が全くできず、威力も40万と少し物足りないのが残念。
「CHI(チー、気功の事)」を使う事で自己強化ができ、火力・ゲージ回収力が上がるため、
コンボの際はどちらのリターンを取るか考える必要がある。
ただし、地上ダッシュは早くとも空中制御を一切持たず、
飛び道具もワープもないため、ぶっちゃけ下から数えた方が早い位置にいる。
特に対空必殺技を持たず、Sも空中の相手に当たらない特性があるため、対空は優秀な
通常技5Mに頼り切り。
大きく踏み込んで両拳を打ち込む5Mは発生早い、しゃがみ相手にも問題なく当たる、時にとんでもない位置から当たるほどリーチがあるため、
「神に祈りつつ5Mを振るキャラ」なんて言われたり。
アシストはγの
ゴクト「ドラゴンファング」が
発生早い、飛び道具を打ち消す、
壁バウンド誘発で確認簡単と申し分ない性能をしている。
しかし、アイアンフィスト自身が先鋒向きなため、使い所が限られるのも苦しい。
更にダメージ
補正の最低値が
ダンテと同じく5%と大変低く設定されているため、下手にヒット数を稼ぐとさっぱりダメージが伸びないという欠点も。
兎角得意不得意が激しいため、戦況を見極める力が肝心である。
BGMは非常にかっこいい。
普通に映画で流れていても違和感が無さそう。
 
MUGENにおけるアイアンフィスト
海外で多数のキャラが製作されている。
……が、取り敢えず拳法っぽく戦っていればアイアンフィストに見えるからか、
他キャラのグラフィックをアイアンフィストにしただけのガワ変えキャラが結構多い。
さらに、どいつもこいつもファイル名・フォルダ名は「IRONFIST」なので重複・上書きに注意。ひとつひとつフォルダ名を変えた方がいいかも。
また、ダニー・ランド以前のアイアンフィスト達や、宿敵である「スティールサーペント」も製作されている。
……が、やっぱり他キャラのガワ変えらしい。それでいいのか。
    
    
        | + | Fede de 10氏製作 ※中の人はアストロ | 
Buckus氏のアストロ のスプライトを改造した改変キャラ。
 
技の構成は、ぶっちゃけアストロが覆面変えて戦っているだけ だったりする。
 
なにせ声はアストロのままだし、本物のアイアンフィストは登場シーンや勝利ポーズ で空中浮遊とかディメンジョンスチールなんてしないし、
 
アクションを見る限り中の人はダニー・ランドではなくアストロにしか見えない。
 ついでにファイル名もIronfist.cnsとかではなくアストロの海外名Scorpになっていて、わざわざ「Ironfist/Scorp.def」と登録しなければならない
中の人がニコニコ動画で有名なMouser氏版アストロやですからー氏版アストロでなく、
 
流石にダイビング・デス・ドライブまではやらないのが救いだろうか……。
AI は搭載済みで、すぐにも大会に出られるのだが、ヒーローものではなくプロレス大会に呼ばれそうな気がする……。
 
また、mouser氏アストロの改変もあるようだ。いくら似てるからって。
 
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        | + | Fede de 10氏 & Ldpp氏製作 ※中の人はアストロ | Fede de 10氏 & Ldpp氏製作 ※中の人はアストロ
 
グラフィックは違うが、やはりアストロの改変もの。
いくつか新技が加わっているものの基本はアストロである。
 AIはデフォルトで搭載されている。
 
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        | + | アフロン氏製作 アイアンフィストリュウ | 
『UMVC3』のエンディングで新たなアイアンフィストに就任したリュウ。詳細はリュウ のページで。
 
出場大会タグは「アイアンフィストリュウ」で、そちらもリュウのページに置かれている。
 
いくつかの大会ページに「アイアンフィスト」の名で記載されている場合もあるので、混同に注意。
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        | + | Carpa5氏製作 | 
海外サイト「Mugen Multiverse」にて代理公開されている。
 
斑鳩氏製作の数珠丸恒次 をDuracelleur氏が6ボタン操作に改変。さらにそれを改変したものらしい。
 
AIは未搭載。
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        | + | Blade氏製作 | 
2019年5月に公開されたアイアンフィスト。 ようやくちゃんとしたのが製作されたMUGEN1.0以降専用との事だがWinMUGENでも使用可能。
ニュートラルポーズ や一部のモーションを見るに、ドット のベースはフェイロン だろうか?
 
『UMVC3』の原作再現 系で、元のゲームにあった技を搭載している。
 
なお、下記の動画および海外サイト「The Mugen Multiverse」の公開場所は現在リンクが切れているため、
 
同じくMugen MultiverseにおけるBlade氏のフォーラムにて公開されている。入手の際はご注意を。
 
AIはデフォルトで対人向けのものが搭載されている他、2022年1月24日にはホルン氏による外部AIも公開された。
後者は恒例のコンボ・立ち回り・反応・ガードレベルに加え、アドバンシングガードの使用頻度を設定可能。想定ランクは強との事。
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"I've forgotten more about fighting than you'll ever know."
(お前に負けてはアイアンフィストを受け継ぐ者たちに申し訳がたたない。)
出場大会
*1
「クン・ルン」とは中国の伝説にある幻の地「崑崙(崑崙山)」の事。
日本語読みでは「こんろん」だが、英語では
中国語読み(ピンイン表記)に倣って「クンルン(kunlun)」と表記される。
仙人・仙女に纏わる伝承が多く、『
封神演義』では
仙人達の本拠地であるとされる。
中国西部にある崑崙山脈はこの崑崙山が名前の由来である。
 
マーベルにおけるクン・ルンは10年に一度のみヒマラヤ奥地と繋がる異次元の秘境という設定。
ダニーは9歳の時、父と母、そして父の会社の共同経営者にして後の宿敵ミーチャムと共にヒマラヤ探索に訪れた際に、
ミーチャムに家族を殺されて遭難していた所をクン・ルンの民に保護された事で彼の地に辿り着き、アイアンフィストとなったのである。
最終更新:2025年02月02日 12:26