蒲原郡下條組小松村

越後国 蒲原郡 下條組 小松(こまつ)
大日本地誌大系第34巻 70コマ目

府城の西北に当り行程19里18町。
家数51軒、東西3町40間・南北22間、山麓に住す。
西南は揚川に臨む。

東は石間村の山に隣り界域分明ならず。その村まで10町10間余。
西14町、公領本郡草水村に界ひ境石を限りとす。
南は村際にて佐取村に界ひ揚川を限りとす。その村は辰巳(南東)に当り3町50間余。
北19町計、公領本郡草水・丸山両村の山に界ふ。
また
未申(南西)の方1町32間、公領本郡馬下村に界ひ揚川を限りとす。

山川

松葉峯(まつはがみね)

村の西北12町にあり。
頂まで3町計。
西は草水村の山に界ふ。

揚川

村南にあり。
石間村の境内より来り、西に流るること24町計、草水村の界に入る。
広2町。

神社

若宮八幡宮

祭神 若宮八幡?
相殿 諏訪神
   富士神
   十二山神
   山王神
鎮座 不明
村中にあり。
鳥居幣殿拝殿あり。五十島村渡部奥頭これを司る。

寺院

西照寺

村中にあり。
曹洞宗、山號を小川山という。
永正の頃(1504年~1521年)呑龍という僧草創すという。
天正19年(1591年)草水村観音寺8世の僧才庵という者中興し観音寺の末山となる。
本尊弥陀客殿に安ず。長1尺3寸、古佛なり。

不動堂

村中にあり。
草創の初詳ならず。
不動の像長1尺計、古佛なり。
村民の持なり。


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    • 西照寺
      • 寺院明細帳には旧地名が下條村大字小石取字小舟。本尊が阿弥陀如来で、脇立が文殊菩薩・普賢菩薩・達磨大師・大現修理菩薩・薬師如来との事(阿賀野町No.32、安田町小松)。
    • 不動堂 - 不明
      • 寺院明細帳に記載なし

余談。
本文に境石の記載がありますが、現在どこにあるのか情報が出てきません。おそらく街道沿いに設置されたでしょうから若松街道(国道49,459号線)のどこかにあると思うのですが。
この辺(国道290号線が合流する所)に石碑?のある広場があるのですが、何か謂れはあるのでしょうか?
最終更新:2020年11月15日 20:15