この地府城の西北に当り本郡の中程にあり。
東は
小荒井組に隣り、西は
木曽組に接し、南は河沼郡
青津・
坂下両組に界ひ日橋川を限りとし、北は
五目組に連なれり。
東は平地に続き西に山連なり、村落半は山に倚り半は平野に住す。南に日橋川を帯び中間を濁川流れ、養水薪樵の便よく田畠多し。その土油菜・大豆・藍木綿に宜し。農隙に筵を織て生産を資く。
萬力村・鎧召村・赤星村・大沢村・大木村・田原村にて藺笠を製し鬻ぎ出す。山崎村・真木村にて「ゆくり船」とて幅2尺計・長3間計の漁舟を浮べ長3、4間の竹竿に網をつけ1艘に2人づつ乗り、2艘相対して網をひたし川下に下て鱖をとる。俗にこれを鱖乗と唱ふ。
加納荘と称し百木郷に隷する村3(見頃村・岩沢村・細谷村)、新宮荘と称し郷名を失える村15なり(慶徳村・松野村・宮在家村・堀出新田村・綾金村・能力村・田原村・新宮村・山崎村・牧村・萬力村・鎧召村・赤星村・大沢村・大木村)。
この組凡18ヶ村あり。
最終更新:2020年08月26日 13:59