本組及び大谷組・吉田組は重山の間に開ける民居なれば、俗に山三郷を以て惣称とす。
深渓狭隘の地に散居し平衍の地少なく耕耘に便悪ければ、多く堤を築き渓水を貯え田地の養水とす。田畠多く五穀乏しからず網罟の利あり。
小布瀬郷に隷する村17(木曽村・広野村・館原村・三山新田村・船岡村・小布瀬原村・河吉新田村・寺内村・下村・上林村・洲谷沢村・河隅村・早稲谷村・船引村・道山村・中反村・宮古村)あり新宮荘と称す。
百木郷に隷する村6(藤沢村・賢谷村・背戸尻村・板沢村・沼平村・一戸村)あり加納荘と称す。
この組及び大谷組・吉田組にて正月12日に白幣・注連を供て山神を祭り、2月16日を
地神下とて未明に虚臼を鳴らし団子16箇を製してこれに供える。大寒の後105日に霜祭あり(共に
会津郡小出組の条下と併せ見るべし)。
凡23ヶ村あり。
最終更新:2020年09月09日 22:12