村里多くは山間にあり。
水田少なく米穀最乏し。栗・粟・煙草を種て生計の資とす。
安張村より西の方は分て深山にて戸石村最その奥にあり、因って賊に戸石郷と称す。
大内・中倉・桜山・安張・戸石・赤土等の村々より馬を引き府下及び
大沼郡高田村に出て米味噌醤油の類を買来て商売す。
1夫数匹の馬を牽に前後の序あり。常に自ら列次を
乱らず。殊に山中
嶮岨の所多く重きを負せて
顚仆せば、馬の傷んことを恐れ腹帯を施さず。土俗これを
仲附馬とも「どちや馬」ともいう。
又、戸石村・石井村・志源行村・日陰村は鷹を飼い、赤土村・石戸村・日影村・桑取火村・中倉村・桜山村・大内村は蕨、
紫萁を採り乾して
鬻ぎ出す。
最終更新:2020年03月26日 00:52