会津郡黒谷組田子倉村

陸奥国 会津郡 黒谷組 田子倉(たこくら)
大日本地誌大系第31巻 144コマ目

府城の西南に当り行程21里。
家数16軒、東西3町・南北3町20。
山中に住し南は只見川に近し。
村中に官より令せらるる掟条目の制札あり。

東10町2間・北5町余、共に石伏村の山界に入る。その村は未(南南西)に当り18町。
西2里18町越後国魚沼郡堀内組大白川新田村に界ひ朝草峠の頂を限りとす。その村まで6里。
南5里余黒谷村の山に界ふ。

山川

朝草山

村西15町計にあり。

朝草峠(六十里越)

一に六十里越ともいう。

朝日山

村南5里余にあり。

横山(よこやま)

村の未申(南西)の方30町余にあり。
頂まで1里18町。
邐迤(りい)として蟠根(はんこん)数里に亘り、4方よりこれを望むに山脈横に延て向背(こうはい)なし,
故にこの称ありとぞ。
雑木多し

苧巻嶽(ちまきたけ)

村西3町計にあり。
頂まで31町。
苧玉巻(おだまき)の如し、故に名けり。
石伏村と峯を界ふ。

左越鼻(さこえはな)

村西3町。
山の出崎を云う。
大巖数十丈、只見川に臨む。
頂に一線の路を通じて大白川新田村に至る。

鉛山

村西20町余白沢(しらさわ)と云う処にあり。
寛政11年(1799年)これを穿つ。今は産せず。

只見川

村東1町10間計にあり。
石伏村の境内より来り、瀧沢(たきのさわ)地竹沢(ちたけさわ)白沢(しらさわ)等を得て丑寅(北東)の方に流れ東に折れ、田子倉沢(たこくらさわ)を受け丑寅(北東)の方に流て、また石伏村の界に入る。
境内を経ること5里余。

白戸沢(しらとさわ)

村南1町40間計にあり。
源は朝日山より出て、戌(西北西)の方に流るること5里余只見川に入る。
広7間計。
鱒・「いはな」・鰥を産す。

只見黒沢(たたみくろさわ)

村西1里14町計にあり。
源は朝草山より出て、南に流るること1里18町余只見川に入る。
広3間計。

前沢(まへさわ)

村より未申(南西)の方4里余にあり。
源は横山より出て、戌亥(北西)の方に流るること1里余只見川に入る。
広3間計。

関梁

田子倉口

村中にあり。
木戸門を設け里人これを守り往来を察す。
大白川新田村にゆく経路なり。

神社

若宮八幡宮

祭神 若宮八幡?
創設 不明
村より亥(北北西)の方30間余にあり。鳥居拝殿あり。

神職 堀金大和

石節村に住す。
正徳2年(1712年) 荘大夫元春という者この社の神職となる。
今の大和義次は4世の孫なり。



※地理院地図(大正2年測図/昭和8年要部修正)

添付ファイル