村西に瀑布あり故に名けり。
府城の南に当り行程14里。
家数55軒、東西1町20間・南北5町30間。
両山の間に住し西は荒貝川に傍ふ。
東20間計・北14町計、共に
糸沢村の山界に至る。その村は丑寅(北東)に当り1里。
西1里22町
熨斗戸組八総村に界ひ中山峠を限りとす。その村まで3里余。
南1里計下野国
塩屋郡本組横川村の山界に至る。その村は巳午(南南東~南の間)に当り3里。
また村西1里5町山中に木地小屋あり。
家数4軒、東西40間・南北20間。
山川
荒貝嶽
下野国にては太郎嶽と云う。
村の西3里計にあり(本郡の条下に詳なり)。
荒貝川
村西50間にあり。
源は荒貝嶽より出て、屈曲して東北に流るること4里余、
糸沢村の界に入る。
瀧2
一は村西1町余、荒貝川にあり。
高1丈余、大瀧と云う。
一は村の西南30町計二あり。
高2丈余、龍澤という。
渓流これに注ぐ。この所にて旱歳に雨を祇れば應ありとぞ。
関梁
橋
村西1町余山路にあり。
長18間。荒貝川に架す。
土橋なり。
神社
山神社
村南1町余にあり。
鳥居あり。田島村室井出雲が司なり。
鷲神社
山神社の東北にあり。
鳥居拝殿あり。糸沢村修験正覚院これを司る。
熊野宮
村東にあり。
何頃の草創にか詳ならず。
径4寸計の鰐口に『籠原権現鉤口御寶前氏神、文正二年五月十三日』と彫付あり。その謂れを伝えず。
最終更新:2020年03月29日 22:38