府城の西に当り行程12里19町。
家数14軒、東西52間・南北1町50間。
東は山に倚り西は野尻川に傍い南北は田圃なり。
東30間・西1町・南3町、共に
玉梨村の界に至る。その村は南に当り10町。
北2町
八町村の界に至る。その村まで7町。
端村
上中井
本村より巳(南南東)の方7町にあり。
家数8軒、東西50間・南北1町10間。
東は野尻川に傍ひ西は山に倚り南北は田圃なり。
山川
野尻川
村西に20間にあり。
玉梨村の境内より来り、北に流るること13町
八町村の界に入る。
温泉
村の西北3町にあり。
野尻川の涯より湧出つ。
関梁
橋
村南1町、野尻川に架す。
長17間・幅1間余。
隣村の通路なり。
古蹟
柵跡
村東5町山上にあり。
東西25間・南北21間。
東は深谷に臨み三方に空隍の形あり。
天正中(1573年~1593年)山内氏の支族中井山城秀詮という者住すという。今彼が墓なりとて村東に古き石塔1基あり。文字なければ知難し。
旧家
平四郎
先祖は中井山城秀詮とて山内の一族にてこの村に住す。子孫改めて佐藤氏と称し村長となり今に至るという。
家に天正・文禄の検地帳2冊を蔵む。また慶長中の證文1通あり。その文如左(※略)
最終更新:2022年10月07日 14:51