ソルジャー(FE)

登録日:2016/12/08(金)15:35:00
更新日:2025/01/07 Tue 21:36:15
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ソルジャーとは、ファイアーエムブレムシリーズに登場する兵種(クラス)の一つ。




■概要

を用いて戦う軽装歩兵。
ほとんどの作品で敵軍専用の兵種という、FE全体で見ても特殊な位置付けを持つ。
そして基本的に序盤にのみ登場し、全ての能力が最低ランクの雑魚一般兵
シナリオデモでの犠牲者や同盟軍として登場する事も多い。
しかし、高難易度では特別に強化されたソルジャーが敵として登場する事も。

剣を使う軽装歩兵は剣士傭兵、斧を使う軽装歩兵は戦士として自軍のレギュラー化しているのに、槍を使う軽装歩兵だけはこんな感じである。
まあ騎兵系などが槍使いの役を担うため、歩兵にまで槍使いを用意する必要はあまりないということだろう。

【関連兵種】

  • ハルバーディア
『蒼炎の軌跡』『暁の女神』及び『エンゲージ』にのみ登場する上級の槍歩兵職。
『暁の女神』では必殺補正が付与され、さらに最上級職の聖槍使い(ホーリーランサー)にもなれる。

『エンゲージ』で久しぶりに復活。
ランスファイターからクラスチェンジできる2つの上級職の1つ。
もう片方が騎兵職の「ロイヤルナイト」であるため、王族専用職を除けば唯一の槍専門の上級歩兵職……なのだが、ランスファイターと同様に敵味方双方ともにネームドキャラでハルバーディアに就いているキャラがいないという不遇な扱いを受けている。
先述の通り下級職のランスファイターについている味方がいないため、味方側で使うには既に上級職に就いているキャラをクラスチェンジさせる必要がある。
従来のモブクラスらしさを残しつつも、システム上は他のクラスと同等に戦えるようにしたというところだろうか。

  • その他
一部の作品では「新人兵士3」や「槍聖」といったソルジャーに近い槍歩兵も存在する。
以下、類似の槍専門歩兵についても併せて紹介する。
また槍専門でなくとも槍を使用可能で特効のない歩兵については軽く触れる。

なお、特効云々はあくまで一例にすぎない。
蒼炎以前のペガサスナイト(ドラゴンナイト)も「アイオテの盾」系装備で特効が無くなり、外伝のソルジャー(アーマーナイト)系列も魔法は苦手だが特効武器はない。

【総評】

見ての通り、FEではソードマスター・バーサーカー・スナイパーが皆勤に近い頻度で登場するのに対して、これらに相当する「槍の達人」的クラスが登場することは少ない。
騎馬系や飛行系、次いでアーマー系がそのイメージから主に槍を宛てがわれることになるため、歩兵槍使いを増やすと武器種バランスが悪くなることや、それらとの差別化が難しいことが要因なのだろう。


■主な槍の種類

以下、参考までに主な槍武器を挙げる。



■シリーズでの扱い

暗黒竜と光の剣

オリジナルでは登場せず。
『新・暗黒竜と光の剣』では序章前半のみ、戦士アーチャーと共に敵として登場。
序盤だけあって敵が全体的に弱く、攻略に手間も掛からない。
先の攻略が楽になるよう、マルス達の成長を吟味しておくのも良い。
カインアベル闘技場で剣を使わせたい場合は武器レベルを上げておこう。

リメイクにあたって剣士や海賊と共に自軍入りを期待する声もあったが、叶わなかった。

【紋章の謎】

第1部では10章、第2部では17章まで敵として登場。

配置場所や立ち位置から、自軍で言うナイト(下馬状態)に相当するポジションらしい。
上級職は無いが成長率はなかなかあるので、闘技場で高レベルの個体が出てくると油断できない存在。後の作品の様な弱兵だと思って舐めてかかると痛い目を見る。
第2部17章では非常に弱いソルジャーが出てくるが、駐留しているアカネイア兵に脅されて無理やり戦線に立たされてるグラ国の新人兵士という扱いで、戦意を無くし向こうから攻撃はしてこない(反撃はしてくる)。
シーマ&サムソンを仲間にするためには彼等をひとりも倒さずシーマに話しかける必要がある。
SFC版では両者が仲間になるや否や目の色を変えたアリティア軍によりEXP32(64)と化す運命……となるかはあなた次第。
これとは別にアカネイア兵としてLv20のソルジャーも同マップに登場。銀の槍を振るう、バランスの取れた敵である。

新・紋章』の序章ではマイユニら第七小隊の訓練相手として出番が多い。
ステータスは低いが『新・暗黒竜』やGBA作品ほど低くはなく、マイユニのクラスによっては上手く倒せない事も。しかし、最終試験では既に相手として力不足なためか、一人も登場しない。
SFC版と同じく本編でも6章までぽつぽつ出てくるがSFC版と違いサジマジが序盤で仲間になるため、彼らの経験値稼ぎに役立つ。
忘れたころに16章で増援として再び登場。
ルナティックだと 力~速さがカンスト(20)+練成ぎんの槍装備 という化け物が出てくる。
しかしこいつら如き軽くあしらえないようではこの難易度はクリアできな…否、ここまで進む事など不可能だろう。
17章のグラ兵は同じ扱いだが、SFC版と違い両者が仲間になった後も手を出してはいけない。
尤も、ペナルティを承知で倒してもロクな経験値にならないが。
ちなみに17章のアカネイア兵はソルジャーの代わりにウォーリアーになっている。

ちなみに、大ボスである暗黒皇帝も『新』では豪華な服装の槍歩兵である。SFC版ではジェネラル型の重装備だった事もあり、客演時はもっぱらアーマー扱いだが。
旧版でも幸運以外カンストの強敵だが、『新・紋章』の難易度マニアック以上では一般職の上限値を遥かに超えた能力を誇る。
こちらも鍛えた精鋭で挑みたいが、速さの上限値が低い兵種は危険。力・速さに優れた斧使いであるバーサーカーが最も有利。


外伝Echoes

記念すべき初登場作品
ソルジャーは槍を使う重装歩兵・アーマーの下位クラスとして位置づけられており、二段階クラスチェンジにて「バロン」に至る。
なお使用武器は3クラスとも一貫して槍のみ。

また本作は、ソルジャーを味方ユニットとして使える作品の一つでもある。
ソルジャーとして加入する二人の他、クリフ等の村人を十分育成してからの転職も可能であり、強いソルジャーを作りやすい環境ではある。
しかしアーマー系は移動力に劣り、武器性能も凡庸なため不遇さが否めない。
普通は魔防の上がる魔戦士との転職ループを経て、射程1~5の弓を撃てるボウナイトにするだろう。

ただ、ジェニーの「イリュージョン」で呼び出せる幻影のソルジャー達は序盤は戦力、終盤は囮として大いに役立つ。


  • ルカ
  • フォルス
詳細は「アーマーナイト/ジェネラル(FE)」を参照。


聖戦の系譜

本編には登場せず。
但し、内部データとして普通のソルジャーのほか「ソードソルジャー」等、物理系武器4種に対応した兵種が存在する。
何故かランスソルジャーのみ武器レベルがBでソルジャーの上位互換、他は全て武器レベルCという設定になっている。
公式ガイドブックでは普通に本編に登場するかのように紹介されているが、実際はアーマー系にやられ役の座を譲っている。


トラキア776

雑魚敵扱いは相変わらずだが出番が多く、終盤の24章まで登場する。
旧『紋章』以来の下馬システムが復活した都合上、歩兵の槍使いが貴重なためか。まあアーマーもよく出てくるけど。
なお、設定上彼らは徴兵された民兵らしい。数が多いだけに尚更哀れを誘う。
基本雑魚なのでどうということはないが、サイアス(+ラインハルトとコーエン)指揮下中においては一兵一兵が鬼神の如き強さと化す。


封印の剣

8章まで敵として登場。HP、力以外のステータスの低さがかなり露骨に出るように。
闘技場やハードモードだとHP・力が上昇し、槍装備の戦士のような能力になる。
ロイにとっては戦いづらい相手だが、ワード、ロットの経験値稼ぎには最適。
英雄の証を与えるつもりがなくとも、ハード序盤では削りや足止めに役立つ。

GBAソルジャーの必殺モーションが見たい場合は本作のチュートリアルがオススメ。
必殺5の「ほそみのやり」持ちなので、幸運2のウォルト相手にその内出してくれる。
ただ、所詮一般兵なので肝心のモーションはショボい。


烈火の剣

エリウッド編19章、ヘクトル編20章まで敵として登場。
能力傾向は『封印』と同様。ハードでもヘクトルならカモにできる。
ヘクトル編ではカアラ加入のためにバアトルの貴重な経験値となる。
エリウッド編でもハードではドルカスと共に削り要員として役立つ。

エリウッド編15章(ヘクトル編16章)でルセアを気遣うキアラン兵はカッコイイが、ヴぁっくんに特攻したりと邪魔。
野放しにすると近くの敵に勝手に突撃するため、セインケント、兄の説得要員も兼ねるプリシラ等の騎馬兵で早めに救出したい。
生存した人数によってクリア後の報酬が異なり、3人だと赤の宝玉、2人だと光の結界、1人だとフレイボムが貰える。
赤の宝玉は2500Gで売れるが、戦略次第では敢えて何人か死なせて違うアイテムを入手する手もある。
バグ込ならフレイボムはかなり役立つし

また、最低1人は生存させることが外伝に進む条件にもなっている。
スルーしてしまうとカナスが仲間にならず、闘技場も使えないので注意。

今作でもリン編8章に必殺率が5付与されるアクスバスター持ちのソルジャーが居るので、ケントやルセアといった幸薄組で攻撃を受けていればいずれ必殺は拝める。


聖魔の光石

敵としてはエイリーク編・エフラム編共に10章まで登場し、忘れた頃に16章で再登場。
センシガルシアノムスコロスの経験値稼ぎに利用しやすい。
エフラム編では妹が暮らすルネスへの侵攻を忌避したモブがゲブ様に処刑宣告される。
哀れを誘うが、勝手に最前線にやって来るため、彼を殺さずクリアするのはまず無理。

『封印』を持っていないがソルジャーの必殺が見たい場合は幸運初期値0のノールに犠牲になって貰おう。
それ以上に本作にしか登場しない魔物達の必殺モーションを見る上で重要な存在なのだが。

今作でも一応アクスバスター持ちのソルジャーが9章で現れるので(ry



蒼炎の軌跡暁の女神

雑兵でしかなかったソルジャーが、他のクラスと同じ土俵に立った束の間の栄光の出世作。
上級職「ハルバーディア」へのクラスチェンジも可能となった。
クラスの基本値はバランス型だが、上限値は技・守備がやや高めで、力がやや低め。
奥義の書を使うと、相手の守備を減少させる使いやすいスキル『月光』も習得できる。

しかし『蒼炎』では騎馬兵と竜騎士が強すぎるので彼ら歩兵にとってはやや厳しい環境。
北米版ではソドマスやバーサーカーに加えて、ハルバーディアやスナイパーにも必殺補正が付く仕様になったので多少は格差が緩和された。

一方、『暁』では騎馬兵の弱体化と必殺補正の復活を含む歩兵の強化により、『蒼炎』よりも様々な兵種が活躍できるようになった。
竜騎士はハールの動く城がいるし、それ以上にラグズ王とかいう頭おかしいのがいるけど

また、『蒼炎』では守備・魔防+2、速さの成長率+30%となる強力アイテム「騎士の護り」を装備できるクラスの1つ。
ナイト系やアーマー系に使わせた方が有効な場合も多いが、耐久面や速さがヘタレた時の救済措置として渡せるのは便利。


覚醒

リメイク版『暗黒竜』『紋章』を挟んだ後、本作でソルジャーの自軍ユニットとしての復活を期待する声もあった。
が、やはりポジションは一般兵。極稀に敵将等として強力なソルジャーが登場することはあるが、名有りキャラはゼロ。

ネフェニーやアメリアの魔符も存在するが、クラスはソルジャーではなくジェネラル。
グラフィックの再現度の問題なのだろうか。

特効のない槍を使える歩兵職自体は主人公専用のマスターロード、女性ならDLC経由で誰でもなれる花嫁が存在する。



if

白夜王国の兵種として新たな槍(薙刀)使いの歩兵『槍術士』が登場。
バランス型の能力で、敵の守りを崩す戦い方が得意。上級職は『槍聖』と『婆娑羅』
暗夜王国のアーマーナイトとは対の関係。

槍術士のスキルは戦闘後に敵の守備を-6(ターン経過で回復)とする『守備封じ』と、味方と立ち位置を交代する『入れ替え』

槍聖は『速さ封じ』と攻撃力+5となる『槍の達人』を習得し、必殺と必殺回避に10%の補正が付く。
槍レベルが唯一Sまで上がり、白夜編と透魔編の終盤では威力が高く防御補正も優秀、『水車』を装備できる。

婆娑羅は槍聖と比べてHP・守備・魔防と守備面に優れ、相手の力(魔力)の半分を自分の攻撃力に加える奥義『破天』が文句無しに強力。
発動率が技×1.5倍と非常に高く、後述の破天と合わせ活躍してくれるだろう。
もう一方の『傾奇者』は互いの命中+30%、スキル発動率+15%と若干リスクはあるが、奥義を最大限に活かせる。
ただでさえ高い破天の発動率がさらに上がるので強力である。
魔法も使えるようになるが、魔力が伸びないユニットはスキル習得後は力・速さに優れる槍聖に転職させた方が活躍しやすい。

成長率合計は魔力があるぶん婆娑羅の方が若干高いが、両方とも成長率がバランス型で、どちらで育成しても最終的なステータスはあまり差がない。
どちらに昇格させるかは好みで決めて問題無いだろう。

暗夜編以外では武器の相性を逆転させる逆薙刀が入手できるので斧(金棒)や弓(和弓)使いとも戦いやすくなる。
今作は武器の耐久が廃止されているので気兼ねなく使える。

槍術士とは別に、前述の通り本作では従来のソルジャー相当の兵種として『ランサー』も登場する。


風花雪月

自軍でも使用可能な初級職の一つとして兵士が登場。
レベル5・槍術レベルD以上・初級試験パスがCCの条件。
能力は平坦気味だが技がやや高めで攻撃を当てやすい。

槍の専門職的な上級職としては下記のディミトリ専用職のみが該当する。
男性では中級職以上のクラスで速さの下がらない槍使い汎用職がいないので槍使いの育成には結構難儀する。

エフラムに続く槍ロードとして登場。
専用職はハイロード→マスターロードでどちらも槍歩兵。
槍をメインとするユニットの中では突出して強力。


エンゲージ

槍歩兵の下級職として「ランスファイター」、上級職として「ハルバーディア」が存在するが冒頭に記載の通り、両職ともにネームドキャラは敵味方ともに存在していない。
ただし、ハルバーディアという職自体は成長率が高く、更に自分から攻撃した時に敵を自分と味方で挟んでいた場合、速さに関係なく追撃が発生する「挟撃」というスキルがかなり強力であるため、誰かしらクラスチェンジさせると良いかもしれない。

槍専門の歩兵専用職を持つキャラは下記のミスティラのみ。

  • ミスティラ
商業国家ソルム王国の第一王女で、次期女王。健康的な褐色肌をした天真爛漫な女性。
立ち位置的にはエフラム、ディミトリに続く槍ロード枠で、専用職はヴィジランテ→ピッチフォークでどちらも槍専門の歩兵。
露出度の高い軽装だが、守備の個人成長率は30%と高い。専用上級職のピッチフォークの守備20%と合わせて合計成長率50%とアーマー並に伸びる。
更にピッチフォークのクラススキルは「砂陣」は物理攻撃をした時技%で、守備の150%の値を力の代わりに攻撃計算するというもので、上記の守備成長率の関係で発動した際の爆発力は高い。
その反面、女性故に体格が低いのが欠点。初期装備の「銀の槍」は本人の体格に見合ってないため、装備に一工夫必要するか、紋章士の指輪で体格を補うのがよいかもしれない。


ヒーローズ

原作で「名のある槍歩兵」が少ない以上、必然的に登場する候補も少なくなるうえ、
槍使いとしての枠をソシアルナイト・アーマーナイト・ペガサスナイトなどと奪い合うことになるため、実装数はかなり少ない。*1




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最終更新:2025年01月07日 21:36

*1 2021年6月現在で22名。同条件で剣歩兵は69名、斧歩兵は33名。