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タクト(ポケモン)

登録日:2010/08/27 Fri 01:11:56
更新日:2026/07/11 Sat 16:51:29
所要時間:約 12 分で読めます



(i) 情報
本項目に掲載されている画像の出典は、項目末尾にまとめて表記します。



力押しで来ようとしたのだろうが、そうはいかない……!




出典:〔1a〕


アニメ『ポケモン』にはタクトという人物が2人登場しており、1人は『ポケットモンスターAG』第15話に登場したトレーナーズスクールの生徒。
もう1人は『ポケットモンスターDP』のシンオウリーグ・スズラン大会にて登場したポケモントレーナーであり、ファンからは史上最のトレーナーの異名を持つ。
一般的には後者を指し、本項目でもそちらを扱う。

CV:高橋広樹



登場

顔写真だけなら第182話で初登場。続く第183話では2回戦を終えて会場から戻る途中のジュンが通路ですれ違ったが、この時点では全身がシルエットのようにぼかされており、何か異様な雰囲気を感じたのかやけに慌てた様子を見せるなどただ者ではない予感を視聴者に感じさせた。

そして、サトシが会場のモニターでシンジの勝利を確認した後、タケシがこうつぶやく。









「他にもダークライを使う手ごわいトレーナーもいるらしいぞ」














もう一度言う。






ダークライ




出典:〔1b〕


その後の第184話で名前が判明するとともに、コウヘイからの情報でなんと「シンオウ地方の8つのジムとシンオウリーグの2回戦までを、全てこのダークライ1体だけで攻略してきた」というとんでもない実績が明らかになった。
実際に試合を観戦していたジュンも「あんな奴がいるなんて聞いてないぞぉ!? これって罰金もんだぜ!」と驚愕してしまうほどだった。

今までカントー地方ジョウト地方ホウエン地方などで開催された数々のリーグにサトシは参加してきたが、当然ながら伝説のポケモンが出てきたことなど全くなく、ダークライを使うトレーナーがいると聞いただけで視聴者は唖然。
そもそもダークライは2007年の映画で主役級の扱いで登場しており、アニメ本編でも第104話で別の個体がクレセリアとともに登場したとはいえ、何の布石もない一般トレーナーが使用するという事態が前代未聞のことであった。
この時点で「またサトシは優勝できないのか」と予想する視聴者も多数。
一応公式サイトでアニメがシンオウリーグ編に突入する際の情報が公開された時、「伝説のポケモンが登場します」と予告自体はされていたとはいえ、である。

さらに言えばダークライは伝説どころか幻のポケモンであり、対戦ではチート扱いされやすいポケモンである。
これを「スケッチ」したドーブルが伝説解禁戦で猛威を振るいまくり、Wi-Fi対戦では一時期使用禁止の措置が取られ、第7世代ではこれでもかというレベルで弱体化された経緯まで持つずば抜けた性能の専用技「ダークホール」を使えるため、生半可なポケモンで勝てる相手ではない*1

一人称は「僕」。左目が隠れるほどの暗い青色の長髪という外見とは裏腹に物腰は丁寧で、常に冷静沈着な性格。


劇中での活躍

第189話「シンオウリーグ準決勝!ダークライ登場!!」でついに満を持して登場。ライバルのシンジに勝ち、初の準決勝進出に喜ぶサトシの対戦相手になる。
今回の舞台は草のフィールド。初っ端からダークライを繰り出すタクトに対し、サトシは相性もよく「ダークホール」の対抗策となる「ねごと」を覚えているヘラクロス*2を投入。
タケシは「むしタイプのヘラクロスならあくタイプのダークライとはいい勝負ができるぞ」と互角の戦いを予想し、「はかいこうせん」と「れいとうビーム」の撃ち合いから「つのでつく」で接近するも、「ダークホール」で眠らされ、「ねごと」から出たタイプ一致かつ効果抜群の「メガホーン」を耐えられてしまい、「ゆめくい」の反撃を受けてヘラクロスは一発ノックアウト。
相性だけではこのダークライには勝てないよ」と豪語するなど圧倒的な強さを見せつけ、相性をもってしても埋めがたいほどのレベル差があることをうかがわせた。

この瞬間、視聴者からのあだ名が「催眠厨」になった。当時の対戦環境を考えれば当然である。

続くコータスは「あくのはどう」によって「かえんほうしゃ」を押し切られ、またもや一撃でやられてしまう。わずか1分程度で退場させられたような気が……。
あまりの圧倒さに「そんな……」「一撃でコータスを倒すとは……」「どうすんだサトシ……」とギャラリーのヒカリ・タケシ・ジュンも唖然とし、ピカチュウも不安そうな表情を見せる。

次のフカマルは接近してきたダークライに「いわくだき」を命中させ、「れいとうビーム」を回避するなど好プレーを見せるが、最終的には必殺の「りゅうせいぐん」も全弾回避され、舞い上がった砂煙に紛れて放たれた「あくのはどう」によってまたしてもノックアウト。
「強い……」「手も足も出ないわ」と絶句するヒカリとジュン。タケシも「あのダークライ、レベルが違う。苦しい戦いだな……」とダークライの実力に感服しながらも「頑張るんだサトシ。何とか乗り越えてくれ」と激励する。
この時「サトシくん、今のフカマルの戦い賞賛に値するよ。ダークライでなければ間違いなく『りゅうせいぐん』でやられていた」と、素直にフカマルの実力を称賛する。

売り子に扮していたロケット団の面々もその強さに唖然とする中、ニャースは「昨日の敵は今日の友っていうニャ。ニャーたちが散々苦しめられてきた相手があっさり負けるようではニャーたちの存在価値が著しく下がってしまうのニャ」という理由でサトシを応援する。

そしてサトシの4匹目はジュカイン。「ジュカインのスピードとパワーで対抗する気だな」とタケシも期待を寄せる。
果たして「れいとうビーム」を「でんこうせっか」で回避し一気に接近。「リーフストーム」を至近距離から叩き込もうとしたが、その前に「れいとうビーム」を撃ち込まれてしまう。ダークライの首は亀のように引っ込めることができるらしい。記事冒頭の台詞はこのあたりでの発言。
大ダメージを受けて倒れこんだ際に「ダークホール」を喰らい、「ゆめくい」を受けかけるがサトシの声で覚醒。
必殺の「リーフブレード」2連撃によってダークライを斬り伏せ、ついに倒すことに成功した。
かつてAG編ではダークライと同様に幻のポケモンであるデオキシス、それも素早さに特化したスピードフォルムとも互角の戦いを繰り広げたサトシの手持ち屈指のエースの一角である。
ついでにシンオウ地方で初めてダークライを倒したポケモンになった。
映画のダークライは後に復活したし、それを抜きにしても吹っ飛ばされたところを時空の狭間に飲み込まれただけなのでノーカン。

ようやくダークライを倒し、喜ぶサトシとヒカリ・ジュン。
上記の通りこの大会において初めてタクトのダークライを倒し、土を付けたのもサトシである。喜ぶのも当然である。

だが、シンオウリーグ・スズラン大会の準々決勝以降は6vs6のフルバトル。
さらに彼はこれまでダークライ1体で勝ち上がってきたため、2体目以降のポケモンは完全に未知の領域である。
タケシが「だが、相手の手持ちポケモンはまだ5体いる。次は何を出してくるのか……」と油断を崩していないように、サトシとテレビの前の視聴者も次のタクトのポケモンに注目する。
「ダークライなんて持っている以上、次もとんでもないポケモンに違いない」


その期待を彼は……





さすがに準決勝まで上がってきただけのことはある。僕に2体目を出させるとはね……。


次のポケモンは……これだ!!




裏切らなかった。

裏切るわけがなかった。





初めてダークライを倒したサトシに最大限の称賛を送りつつも、続いて繰り出したポケモンは、なんと








こだわりメガネ&スカーフ「りゅうせいぐん」、専用持ち物の「こころのしずく」が弱体化措置を受けるまで持ち込み禁止、映画第5作目での涙腺崩壊兵器、フェアリータイプ誕生の一因、かわいい妹持ってて羨ましいなコノヤロー……。
武勇伝を挙げればキリがない、あのラティオスである。
数少ない貶めポイントとしては専用技の「ラスターパージ」とメガシンカの微妙さや第6世代以降の凋落っぷりくらい。

彼のあだ名が「催眠厨」から「伝説厨」に変わった瞬間であった。

ラティオスの登場にタケシも「全く底の知れない人だ……ダークライの次にラティオスだなんて……」と視聴者の気持ちを代弁するかの如く唖然とするしかない。それでもジュンは「ジュカインのスピードがあれば勝ち目はあるぜ!」と期待を寄せ、当のサトシも「どんなポケモンが来ようと負けるもんか!」と気持ちを奮い立たせる。
ジュカインは「リーフブレード」を叩き込もうとしたが、「ギガインパクト」の直撃を受けてついにやらてしまう。「りゅうせいぐん」じゃない上にまさかの物理型らしい。

そしてサトシは5匹目を繰り出す。
視聴者の一部は、ラティオスと同様に空中戦が得意で、サトシの元祖最強ポケモンで、前話の予告でサトシの6匹のポケモンのうち1匹だけ出ていなくて、初代御三家にして、かつてフリーザーを倒し、エンテイとも互角の戦いを繰り広げたあのポケモンの登場を期待した……


が、サトシが繰り出したのはオオスバメ


登場早々威嚇し合い、「でんこうせっか」で空中戦を展開。太陽をバックに「つばめがえし」で果敢に挑んだものの「ラスターパージ」でやられてしまった。
もっとも、オオスバメもサトシのポケモンの中ではピカチュウの電撃を耐えてそれをエネルギーに変えるくらいには強いし、空中戦なら確かにリザードンに次ぐレベルなので選択自体は悪くない。相手が悪かった。リザードンでもラティオスとは互角だろう。これだけでもダークライに匹敵するほどの規格外の実力を持っていることがうかがえる。
ついに残り1体まで追い込まれてしまったサトシだったが、「俺はまだまだ諦めちゃいない! 俺たちの力、見せつけてやろうぜ!」と帽子を逆さにかぶり、満を持してピカチュウが出撃。


ここまで君はよく戦ってきた。敬意を表するよ。さあ、最後のバトルだ!

まだ最後じゃありません。俺は勝つ。絶対に勝つ!

それでいい。お互い精いっぱいやろう。


「でんこうせっか」を回避され、「ボルテッカー」や「アイアンテール」もことごとく「ギガインパクト」に弾き飛ばされてしまう。無反動で使えるのはさすがに反則過ぎる。
それでも急降下して放ってきた「ラスターパージ」をかわしてラティオスに飛び乗り、「10まんボルト」を連打。急旋回に食らいつくが、「ひかりのかべ」を展開されたことでなかなかダメージが入らない。
ピカチュウをもってしても勝ち目が薄いことを危惧するムサシに対してニャースは「ピカチュウの強さは身をもって知っている」と強気に否定する。

最終的には急上昇からの急降下によって振り解かれてしまうが、空中から「ボルテッカー」で特攻。対するラティオスも地上から「ラスターパージ」で迎撃するが、ピカチュウはさらに至近距離で「アイアンテール」を叩き込み、凄まじい大爆発。
爆風が晴れるとピカチュウとラティオスが相打ちになって倒れており、手持ちポケモンがなくなったサトシが敗北。タクトの決勝進出が決まった。
この時の衝撃は場内を覆う膨大なエネルギーの奔流で場外スクリーンすら破壊する状態。全力を出し切った。

サトシくん、いいバトルだったよ。ありがとう。

こちらこそ、すごく勉強になりました。決勝戦、頑張ってください!

決勝戦はタクトがダークライ1匹でストレート勝ちし、スズラン大会の優勝を決めた。知ってた。
尺の都合でブーバーンを倒したところで終了しているが、この前に5体倒したことになる。


伝説のポケモン使いタクト

長きにわたるポケモンアニメ史上、伝説のポケモンを引っ提げてかつてないほどのワンサイドゲームを展開し、サトシや視聴者を圧倒した類を見ないトレーナーである。
さらにこの大会でタクトのポケモンを倒せたのはサトシだけだったので、サトシvsタクトが事実上の決勝戦と見ることもできる。
ちなみに、この試合をシンジも見ていたが、何も言わずに立ち去った。

なお、アニメ世界ではフロンティアブレーンや四天王・チャンピオンの強さはサトシのような一般トレーナーとは比較にならないほど高いという描写がされることが多い。
速攻でやられたことで印象の薄いコータスだが、かつてはジンダイのレジスチル相手に善戦するなど決して実力は低くなく、過去のサトシとフロンティアブレーンや四天王のバトルと比較すると、彼はアランと同様に四天王とも対等以上に渡り合えるトレーナーである可能性がある
そもそもアニメでは極めて強い力を持つ伝説のポケモンを従えているのはフロンティアブレーンなどただ者ではないトレーナーばかりである上、そのポケモンに認められなければならない。実際に過去にはサトシのリザードンやヒカリのマンムーがトレーナーの指示を聞かない場面もあったことを考えると、ダークライやラティオスがタクトに忠実に従っていた以上は彼自身のトレーナーとしての実力も相当に高いことが察せられるだろう。

アニメでは地方リーグでの優勝によって初めてチャンピオンリーグに参加できるため、チャンピオンを目指すならばタクトさえもある意味通過点にいると言えなくもなく、サトシのポケモンマスターへの道の遠さを思い知らされる結果になった。


なぜこのような異常過ぎるキャラクターが生み出されたのか?

大人の事情な話ではあるが、当時最新作である『ブラック・ホワイト』が出るため、アニメは今のシリーズを早く終わらせなければいけない状況になっていた。
そのために尺が足りなくなった製作側が「サトシを納得する理由で負けさせ、時間を短縮するために作られた存在」だと言われることもある。
そうでなければ伝説のポケモンを従えたトレーナーがいきなり登場し、サトシをほぼ一方的なまでに打ち負かすという展開はなかなか考えられないだろう。
今まで本筋と関係ない日常の話を量産してきたツケがここに来て一気に回ってきたと考えるべきだろうか*3

特にDP編は日常回がもはや「捨て回」と言われていたレベルでマンネリ化があったのもあり、ヨスガシティで1年も使っていたことも余計にそう感じさせてもおかしくなかった*4
逆に言えば尺不足の中でもこの敗退話を1話で一気に進めたおかげで、「シリーズ最高のバトル」との呼び声も高いシンジ戦を3話も使え、じっくり描ききれたと考えると複雑なものである。
だからと言って映画1作目の主役をここで使うのはいささかやり過ぎとも言える。『無印金銀編』のバシャーモのようにBWのポケモンの先行登場では都合が悪かったのだろうか。

とはいえ、これらの察せられる事情があるとはいえ放送開始から13年、650話以上も主人公をやってきたサトシが、ほぼ何もできずにボコボコにされて負けたのだ。
ちびっ子たちはもちろん、大きいお友達も呆然となった。爆笑したり、逆に激怒したりした人もいたそうだ。

さらに、
  • 登場までのフラグが皆無
  • 伝説のポケモンを2体も投入
など、いわゆる「デウス・エクス・マキナ」なキャラクターでもある。
ジュカインの覚醒にフカマルの完成した「りゅうせいぐん」、「ボルテッカー」+「アイアンテール」という合わせ技を放つピカチュウとサトシの絆が強調されているのに対し、向こうはバックボーンも何もなく、実際の対戦では2匹に淡々と指示しているだけでいつの間にか勝利しているという展開も何かと比較の対象にはなりやすい。
その後に彼が伝説のポケモンを手に入れるに至った短編でも放送していれば、視聴者の反応も少しは変わっていたかもしれない。

ダークライが使われるという話が出た時に予想されていたことではあるが、
「ダークホール」で眠らせる→「ナイトメア」でダメージ→「ゆめくい」で追撃&回復
という、いわゆる「催眠厨」といわれるガチプレイ戦法を使っていたことも彼が批判される一因であろう。
本人曰く「相性だけではこのダークライには勝てないよ」とのことだが、当時はダークライだけでなくキノガッサなどの使用者も「催眠厨」として歓迎されない風潮があった。
実際には上記のように「ナイトメア」の特性が発揮されたような描写はなく、またサトシ自身は2度に渡って攻略しているのが救いか。

また、「試合内容自体は好き」という意見も結構見られる。
結果的に見れば負けたにもかかわらず3位*5、直後の決勝戦の結果がまあ予想通りダークライでスイープしていたことを踏まえると、絶望的状況から劇中無敗のダークライを倒せただけ大金星であり、結果的にサトシの株は上がったと言えよう。
少なくとも、ジュカインに関してはこの一戦以降ファンの間では相当大きく株を上げた存在であり、この話で恩恵を受けたと言える。
先発のヘラクロスが効果抜群の「メガホーン」を命中させたことで、ダークライの撃破に大きく貢献したことも忘れてはいけないだろう。フカマルの「いわくだき」も忘れないでね。

一応念を入れておくが、彼自身は特に不遜な態度や「舐めプ」のような試合展開をしたわけでもなく、悪漢とは程遠い良識的な人物で、ただただ実力だけでサトシを圧倒していた。あまりに圧倒的すぎただけである。舐めプなのはむしろ進化前の状態でポケモンリーグに挑んだサトシの方だという意見も。
自分の実力に自信を持っている節の発言は確かに見られるが、嫌味や傲慢というほど相手を見下してはおらず、むしろサトシに対して何度も惜しみない称賛のコメントを送っている。トレーナーとしては好青年の部類だろう*6
批判の対象になりがちな「能力値の高さと強力な技によるゴリ押し」という戦術も、裏を返せばそのような強力なポケモンを従えている彼のトレーナーとしての能力の高さの証左とも取ることができる。

加えてタクトは言動の端々にダークライへの全幅の信頼が垣間見えるほどに愛着を持っているようであり、少なくとも道具のように扱う描写は見られない。
もちろんダークライに絶対的な信頼を置きつつも、決して依存や一辺倒というわけではなく他のポケモンも同等レベルにまできちんと育成しているあたり、彼自身はサトシと同様にポケモン愛に溢れたトレーナーということになる。


手持ちポケモン

  • ダークライ
CV:三宅健太
技:れいとうビーム、ダークホール、ゆめくい、あくのはどう

タクトのエースポケモン。各地のジム戦とシンオウリーグの2回戦までを1体だけで勝ち抜いてくるなど、他のポケモンをはるかに凌駕するほどの規格外の強さを誇る。その圧倒的な強さゆえにタクトからも絶大な信頼を置かれている。
「ダークホール」で眠らせて「ゆめくい」で仕留め、「れいとうビーム」「あくのはどう」も並みのポケモン一撃で倒すほどの圧倒的な攻撃力の高さはさることながら、効果抜群の技の直撃も耐えられるタフネス、フカマルの「りゅうせいぐん」を全弾回避する俊敏性と全てにおいて全く隙がない。
サトシ戦でもヘラクロス・コータス・フカマルを被弾しつつも一撃で倒し、ジュカインも「れいとうビーム」で深手を負わせ、「ダークホール」と「ゆめくい」のコンボで勝利したかに見えたが、サトシの声で目を覚まされたことで「リーフブレード」2連撃を受けてついに倒された。決勝戦では1体で6人抜きし、タクトに優勝をもたらした。
特性からして「ナイトメア」のはずだが、劇中では特に描写されていない。むしろ「ナイトメア」を発動させる余地すらないほどに体力を削りきっているという見方の方が正しいだろう。


  • ラティオス
性別:♂
技:ラスターパージ、ギガインパクト、ひかりのかべ

ダークライの次に繰り出したポケモン。スズラン大会どころかシンオウ地方においてこのラティオスを出させたのはサトシただ1人である。上記のようにあくまでも6体のうちの2番手にすぎない。
ダークライと同じく戦闘力はケタ外れで、「ギガインパクト」を連続で使用しても全く反動を感じさせないなど決して見劣りしないほどのハイスペックを誇る。中でも空中戦に関してはダークライよりも長けており、急上昇や急降下を駆使して縦横無尽な戦法を得意とする。
ジュカインとオオスバメを軽々と倒し、最後はピカチュウと激戦を繰り広げた末に相打ちになった。


準決勝では6体所持していないと出場できないため、彼の残り4体の手持ちは不明。そもそもダークライやラティオスを従えている時点で他にも伝説のポケモンを所持していても何の不思議もないのは想像できる範疇である。
「ダークライでなければフカマルの『りゅうせいぐん』でやられていた」というフカマルへの称賛も深読みすれば「ラティオス以外にもドラゴンタイプのポケモンが控えていた*7」「『りゅうせいぐん』を避け切れないほど鈍重なポケモンばかりだった」という推察も可能である。
ファンの間では「ダークライやラティオスを所有している以上はイメージ的に対になるラティアスやクレセリアを持っていても不思議ではない」「オープニングにてダークライと一緒にエンテイルカリオが登場しており、これらがタクトのポケモンだったのではないか」という意見もみられる。


余談

  • 監督の話
DP後期の監督をしていた浅田裕二氏がTwitterにて、
大人の事情でタクトが登場したかは忘れたが、脚本が届いた時「伝説ポケモンだらけの相手で勝てるわけがない」と驚いた。
と語っている。
少なくとも彼の登場は監督が決めたわけではないようだ。

  • 他の伝説のポケモン使い
その後の『DP特別編』のタケシ編にて、監察官のジョーイさんがラティアスを使っている。
実はシンオウリーグにはヒードランを連れたモブトレーナーが参加している。あまりに自然に一般ポケモンに混じっていたので目を疑った視聴者も多いだろう。
そのため、何もタクトのみが空気を読まずに伝説のポケモンを持ち出してきたというわけではない。
ちなみにこのヒードランのトレーナーと思われる人物はトーナメント表に顔を出していなかったため、予選落ちしたものと思われる。この点から考えてもタクトは伝説のポケモンであることに胡坐をかかずに真面目に育て上げていたことがうかがえる。

また、『AG』バトルフロンティア編では、最初のフロンティアブレーンだったファクトリーヘッドのダツラフリーザーと交友関係を結んでおり、サトシのバトルフロンティア初陣の相手でもあった。
さらにカントーのバトルフロンティアのフロンティアブレーン最後の1人であるピラミッドキングのジンダイが、レジロック・レジアイス・レジスチルの3体の伝説のポケモンを所有。
サトシが勝てたのは3戦目の4対4のシングルバトルで、このバトルでジンダイが投入した伝説のポケモンはレジアイスのみ(他の3体はサマヨール・テッカニン・ソルロック)。
『DP』キッサキ編ではシンジの申し出により、6対6のフルバトルで彼と対決するが、実際に使用したのは前述のレジ系3体のみで、1体もやられることなくシンジに完勝。

『サン・ムーン』では、サトシがついに幻のポケモン・メルタンをゲット。さらにメルメタルに進化させ、アローラリーグエキシビションマッチなどでバトルも行っている。
強力な幻のポケモンをゲットしバトルにも用いている面はタクトを彷彿とさせる*8

『ポケットモンスター(新無印編)』では、サトシの相棒のゴウが偶然もあってスイクンをゲット。ハンターとの戦いを通じて信頼を結ぶも、彼の下から離れて見守るという形に。

さらに続いてはプロジェクト・ミュウにおいて初代サトシのライバルのシゲルと協力してレジエレキをゲットし、シゲルはレジドラゴをゲットしている。
チェイサー(調査員)のツルギはジンダイと同様にレジロック・レジアイス・レジスチルをゲットした。

  • チャンピオンリーグ
『XY』以降、チャンピオンリーグに触れられたことはなく、タクトがチャンピオンリーグに挑んでいるのか、他の地方のリーグはチャンピオンリーグに繋がるかなどは不明。
第7シリーズ』の大会「ポケモンワールドチャンピオンシップス」にも姿を見せることはなかった。

  • 新シリーズ
登場人物を一新した新作では、主人公のリコが伝説のポケモン「テラパゴス」をゲットしている。
また、英雄ルシアスのパートナー(通称「六英雄」)の中には「レックウザ(色違い)」「ウガツホムラ」「ファイヤー(ガラル)」というタクトに負けず劣らずの3大伝説ポケモンが存在しており、そのうち1体であるレックウザはもう1人の主人公であるロイがゲットすることに成功した。
テラパゴスやレックウザのようなバトル施設や大会での使用が禁止されているいわゆる「禁止級」をゲットしたのはサトシの冒険を通じても初である。
時代の変遷もあり、タクトのようなパワーパーティーや主人公が伝説のポケモンをゲットすることは当たり前のようになってきている。

  • 元ネタ?
実際のポケモンカードの世界大会の2009年の優勝者が板垣拓斗選手だったりするが、関連性は不明。名前の元ネタの可能性はある。



追記・修正はダークライを倒した方だけお願いします。



◆当項目の画像の出典

〔1a〕 〔1b〕 〔1c〕
ポケットモンスター ダイヤモンド&パール、189話『シンオウリーグ準決勝!ダークライ登場!!』
2006年9月28日~ 2010年9月9日まで放送。
OLM Team Kato、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

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最終更新:2026年07月11日 16:51

*1 「ダークホール」は当時は命中80であり、現在でも敵全体を眠らせられる唯一の技。さらに幻のポケモンゆえのステータスの高さ、特に特攻と素早さの高さから、ダブルはもちろんシングルバトルでも大暴れしていた。ちなみにダブルの相方はカイオーガ。眠らせることでダメージを受けることなく体力満タンで「しおふき」を使え、倒し損ねた場合でも特性「ナイトメア」の追撃でトドメにするというコンボは本当に猛威を奮っていた。

*2 シンオウリーグ1回戦でのナオシの催眠戦法を攻略するために用意していたものを引き続き投入した。

*3 DP編のリーグ終了後の話数は他のシリーズよりも少ない。また、他のシリーズのリーグ最終戦は話が複数回またがっていることがほとんどなのもそう考えられる要素になっている。

*4 その分ストーリーが進む回は評価が高いが。

*5 サトシのリーグ成績の上から3番目。

*6 淡々とし過ぎているせいで嫌味にしか聞こえないという意見もあるが、あくまでそれは視聴者の主観である。

*7 直後に控えていたラティオスのことを指していたのかもしれないが、この評価を踏まえるとラティオス以外にもドラゴンタイプが控えていた可能性も考えられる。

*8 ついでに言うと、ゲーム版でも一般のNPCがストーリー上で伝説のポケモンを使ってくるのもこの世代が初である。