こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE FINAL 両津勘吉 最後の日

登録日:2016/10/03 (月) 23:37:34
更新日:2024/10/05 Sat 06:24:24
所要時間:約 5 分で読めます










WARNING!!





この記事はネタバレを含んでいます。
未視聴及び未放映地域の方はご注意下さい。


2016年9月18日にフジテレビ系列(一部地域除く)で放送されたこちら葛飾区亀有公園前派出所のアニメスペシャル作品。

概要

2008年秋SP以来ほぼ8年ぶりのTVSPで、漫画連載40周年記念企画として放送が告知され、
最終回が掲載された週刊少年ジャンプおよびコミックス最終巻である200巻発売の翌日に放送されたため、完結記念作品にもなった。
アニメ放送開始20周年ェ……。

監督のしぎのあきら氏は本編終了後のTVスペシャル全般での監督であり
脚本の山田隆司氏・キャラデザ作画監督の時永宜幸氏はそれぞれTVアニメ本編での脚本・作監を務められている
音楽も米光亮氏・佐橋俊彦氏作曲のTVアニメ当時のものがそのまま使われている

その為ノリが『いつものアニメこち亀』そのものであり声優陣の続投も相俟ってすんなり物語に入っていける出来となっている。

放送告知の触れ込みには、「東京スカイツリーが出ます」「スマートフォンが出ます」などと書かれていたが、
原作を知るものにとっては「何を今更、取り立てて言うことでもないだろう」という意見が大半を占めていた。

「テ、テ、テレビを観るときは~♪」の歌からはじまり*1、ボーナス争奪戦+オリンピックイヤーの日暮登場、
ゲストキャラクターとの交流、特殊刑事課らとギャグを交えた大捕物と、まさにアニメ版こち亀の集大成と呼ぶに相応しいものだった。

両さんの顔どアップのタイトルコールや懐かしい絵柄でのアイキャッチなどこち亀ファンのツボを得るものが多いのが特徴。

また、声優陣は鬼籍に入られている屯田署長と勘兵衛以外全員続投は製作陣の本気が感じられるその為に寺井が出られなかったのかも…
ゲストキャラクターの声優陣は往年のジャンプアニメで主人公を演じていた面々が勢揃いしていた。

オープニングテーマは「葛飾ラプソディー」(本放送時3代目OP)、エンディングテーマは「おいでよ亀有」(本放送時5代目OP)。

オープニングアニメでは、本編に登場しないキャラとして麻里愛(マリア)戸塚ボルボ、恵比須、電極+、寺井左近寺絵崎コロ助(トンデモ教授)、麻里晩(ホンダラ親父)、ダメ太郎、炎の介、チャーリー小林*2、法条、乙姫菜々、清正奈緒子、小野小町、白鳥麗次星逃田、花山理香(天罰ジジイ)、豚平(幼少期)、珍吉(幼少期)、勘吉(幼少期)も姿を見せた。
その他、御堂春、浪花署長、飛鷹日光&月光、スペース刑事クララ&アントワネットが初アニメ映像化された。

なお、本編中には両津の両親(銀次・よね)がテレビを見る後ろ姿のみ登場している(セリフはなし)。

エンディングアニメでは、原作の様々なコマをスクロール形式で流した。


あらすじ

中川麗子が出勤すると、両津がドローンを作っていた。
本当は夏のボーナスで買うつもりが、例によって商店街の店主達に毟り取られてしまい、手作りをする羽目になってしまったのだが、中川が今度系列会社の試作品ドローンを貸すことを約束した。

そんな時に部長のお説教から逃げる名目でパトロールに出た両津。そこで何処かに向かう地下に趣味で指令室を作っていた勘兵衛と出会うなどしていたが、その頃に警視庁では先日来日したアッタカイーノ王国のサブリナ王女誘拐計画を掴んだため緊急対策会議が開かれていた。

やがて超神田寿司の出前中、両津はド派手な交通事故現場に遭遇する。
そこでリムジンに乗っていた女の子が拉致されたところを目撃した両津は追跡を開始。
犯人には逃げられたものの、女の子の奪還には成功した。
女の子の顔を見た両津は驚く。なんとこの子、檸檬と瓜二つだったのだ。

女の子の名はサブリナ。来日中のアッタカイーノ王国王女その人である。
超神田寿司でサブリナを保護していたところ、サブリナのSPと部長、署長がやって来て両津にサブリナの護衛を依頼してきた。
両津は一旦断るが、「本庁からの臨時ボーナス(部長談)」に釣られてこれを承諾した。

両津は迎えが来たとサブリナに伝えるが、サブリナは帰るのを拒否。
檸檬曰く彼女はスケジュールがギチギチで好きなところに行けないことを嘆いていた。
ここで檸檬がサブリナと入れ替わることを提案。両津は檸檬が狙われるからダメだと言うが、
サブリナが着けているダイヤのペンダントと引き換えに黙認し、中川と麗子を檸檬の護衛につけることにした。

翌日、両津とサブリナは浅草観光を楽しんでいたが、恐れていた事態が発生。サブリナの身代わりになっていた檸檬が誘拐されてしまうのだった…。


ゲストキャラ
  • サブリナ
CV - 竹内順子
近年レアメタルの産出で注目される「アッタカイーノ王国」の幼き王女。ドラマや映画で日本語をマスターした日本通。
その容姿は檸檬にそっくり。
誘拐団に襲われたところを両津に助けられたことから檸檬と親しくなり、下町観光のため檸檬と入れ替わった。
声を演じた竹内順子女史はジャンプアニメではHUNTER×HUNTER(1999年版)のゴン=フリークスNARUTO‐ナルト‐うずまきナルトONE PIECEサボ幼少期で知られるが、こち亀ファンには電極+役の方がなじみ深いかもしれない。
また両津の中の人と竹内さんには「自分が声を当てたキャラを舞台で演じたことがある」(かたや両津、かたやゴン)なんて共通点もある。

  • 誘拐団
身代金目的でサブリナの誘拐を目論む一味。

リーダー役の神谷明氏(キン肉マン北斗の拳ケンシロウ、かつては中川を演じたことも*3)を始め、
下っ端を草尾毅氏(ドラゴンボールトランクススラムダンク桜木花道、ONE PIECEのサウロ
置鮎龍太郎氏(スラムダンクの三井寿地獄先生ぬ~べ~テニスの王子様手塚国光トリコ他多数)
森田成一氏(BLEACH黒崎一護、ONE PIECEのマルコリングにかけろの高嶺竜児他)
と新旧のジャンプアニメに縁の深い声優が演じているが、神谷氏以外は通常よりかなり声色を変えているのでわかりにくい。

奪ったタクシーで逃走中に海パン刑事が立ちふさがった際にはリーダーが「もっこり突っ込め!」とシティーハンター冴羽獠を彷彿とさせるセリフを言っている。
また、この時のタクシーのナンバープレート「19-76」はこち亀の連載開始年である1976年から。


余談
最後には、秋本治による両津の直筆イラストとメッセージとして「みんな!楽しんでくれたか!?いままでありがとうな!又な!」が流れた。




追記・修正はスカイツリーを爆破してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • こちら葛飾区亀有公園前派出所
  • こち亀
  • アニメオリジナル
  • TVSP
  • 完結編
  • 超豪華声優陣
  • 主人公死亡
  • ネタバレ項目
  • スカイツリー
  • 爆弾
  • 誘拐
  • ドローン
  • ボーナス
  • 集大成
  • 葛飾区
  • 墨田区
  • 浅草寺
  • 雷門
  • 花やしき
  • 隅田川
  • 浅草
  • フジテレビ
  • 山田隆司
  • しぎのあきら
  • 両津勘吉 最後の日
最終更新:2024年10月05日 06:24

*1 但し登場したのは本編時より少ない5人で内訳は両津・中川・麗子・部長・本田の5人

*2 アニメ版の風貌なのでやや分かりにくい

*3 原作40巻に後書きを寄せており「両さんがやりたい」というコメントを残していた。またラサール石井氏とは「劇団テアトル・エコーが出発点」という共通点がある