登録日:2015/03/06 Fri 00:12:29
更新日:2025/03/26 Wed 12:24:07
所要時間:約 34 分で読めます
そこには上も下もなく、ただひたすらに食は生の特権であった
『ダンジョン飯』とは、漫画誌「ハルタ」で連載されている九井諒子の漫画作品。
2015年~2023年までの期間に連載された。全14巻。
~あらすじ~
九井諒子、初の長編連載。待望の単行本化!
ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、
金と食料を失ってしまった冒険者・ライオス一行。
再びダンジョンに挑もうにも、このまま行けば、途中で飢え死にしてしまう……。
そこでライオスは決意する
「そうだ、モンスターを食べよう!」
スライム、バジリスク、
ミミック、そしてドラゴン!!
襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、
ダンジョンの踏破を目指せ! 冒険者よ!!
(Amazonより抜粋)
~概要~
「このモンスターどう食べようか」「絶対イヤ!」
要は典型的でオーソドックスな
ファンタジーRPGの世界観の中で、通常は倒す対象でしかない「モンスター」を調理して食べてしまおう、とする主人公達の物語。
冒頭の台詞からすれば
某バトルグルメ漫画のような血肉湧き踊る作風を連想するかもしれないが、むしろ全くの別物。
中には少々世知辛い内容も含まれるが、ゆるい雰囲気も強い。
肝心の
食事シーンに関しても、
料理漫画にありがちな極端にインパクトのあるリアクション等の描写はほとんどない。
そして魔物との戦いはあくまでも真剣で、ダンジョンを進む目的もシリアス。
他冒険者との関係も基本シリアスなので冒険ファンタジーの色合いも強い。
また、ファンタジーやRPGの「お約束」を現実的に解釈した考察漫画としての趣きもあり、その対象は全体的な世界観から魔物の生態に至るまで随所に及ぶ。
というかストーリーが進む毎に「ファンタジー考察の合間に飯を食う」くらいの配分の話が多くなっている。
そんな感じのシリアスほんのちょっぴり 笑いなかなか 涙……涙? とゆる~く笑いながら楽しめる作風になっている(※個人差があります)。
連載当初から話題を呼び賞を受賞するなど人気を博したが、原作完結後の2024年1月からついにテレビアニメが放映開始。
アニメ制作は『
SSSS.GRIDMAN』シリーズのTRIGGER。
第1クールOP:
BUMP OF CHICKEN「Sleep Walking Orchestra」
第2クールOP:
sumika「運命」
第1クールED:緑黄色社会「party!」
第2クールED:リーガルリリー「キラキラの灰」
~世界観~
前述したように、オーソドックスで典型的なファンタジーもの。
wizardryやドラクエなどのメジャーな
ゲームを想像してもらえば大体あってる。
どちらかと言うとwizardryライクのイメージが色濃い。
特に食糧の現地調達要素を考えると、今は亡きFTLの名作『
ダンジョンマスター』が一番近いか。
物語
様々な種族が住む異世界の孤島が舞台。
ある時、島の地下から黄金の都市の国王を名乗る男が現れ、「狂乱の魔術師」に国が地下に封じ込められていると語った。
そして「その魔術師を倒した者には国のすべてを与えよう」と言い残して塵になって消えたという。
真偽はさておき、それから魔物が地下から出てくるようになったのは確かだった。
未知なる何かしらを求めたり、腕試しで迷宮に潜る人が多数集まるようになった事で、島は活気づいていく。
そんな最中、主人公であるライオスとその仲間達は、現在踏破されている最下層まで辿り着くも、炎竜と遭遇。
普段なら勝てる相手だったが、食糧が尽き空腹だったこともあり精彩を欠いてしまい、パーティーは壊滅状態に陥ってしまう。
ライオスもあわや炎竜に喰われそうになるも、プリーストである妹ファリンが咄嗟に庇って代わりに食べられてしまう。
ファリンは竜に飲み込まれる直前に転移魔法で仲間達を地上にワープさせ、ライオス達は間一髪全滅を免れたのだった。
だが回復役のファリンは竜の腹の中、荷物も失い再び潜るだけの金銭の余裕もなく、そのせいで仲間が二人も離脱してしまう。
妹が竜に消化される前に助け出さなければと急ぐライオスだったが、装備もなく潜るのは自殺行為だった。
それでも何とか手持ちの金だけで潜る為に、ライオスは出費を削る一つの方法を提案をする。
それは………食糧の現地調達、すなわち『魔物を食べて食い繋ぐ』というものだった。
◆種族◆
トールマン(人間)、エルフ、ドワーフ、ノームなど、古典的ファンタジー定番の種族が一通りそろっている。
作中では基本的に『共通語』と呼ばれる言語でコミュニケーションをとっているが、種族単位・地方単位での言語も存在する。
また、言語のみならず「エルフ文字」「ノーム文字」「古代ドワーフ文字」などもあり、作者独自の種族の解釈・価値観なども見所。
◆ヒト
「人間」で括られる種族。
耳や体格はそれぞれかなり違うが、カブルーによると「みんな同じところが急所で体の動かし方も同じ」だという。(第5巻31話より)
第2巻でライオス一行を見たゾン(この時のオークの族長)は「人間やエルフ」という表現を使っている。
この時ハーフフットのチルチャックもその場にいたので「人間」にハーフフットを含めている。
第5巻に出てきたリド(ゾンの妹)によると、各自のオーク流の呼称は
- トールマン:「足長」
- エルフ:「耳長」
- ハーフフット:「小人」
- ドワーフ:「地底人」
- ・トールマン
- いわゆる現実世界で言う普通の人間。
- ただし平均身長170~180cm程度と大柄なため、ヒト種ではその名の通り背の高さが特徴とされる。
- 脚も比較的長いのでオークからは「足長」と呼ばれている。作中でも最も割合が多い種族でモブのほとんどは彼等。
- 体格のわりに小柄なドワーフより力がない(ドワーフから見れば「図体の割に脆弱」)が、その分疲弊しにくい体質で重装備しやすい。
- その他、長命種が多い中では平均寿命60前後と比較的短命種な為、歴史も浅く他の種族からは幼い者と扱われる事が多い。
- ヒトの中では身体能力は高い方で、エルフやノームに次いで魔法適性もある為、器用貧乏だが冒険者向きな種族とも言える。
- 基本的に各分野のスペシャリストに及ばないとされるが、個体ごとの振れ幅が大きく種族差を圧倒する者もいる。
- またナマリ曰く、素人でも歌や踊りが得意で歌ったり踊ったりする人の多さが他の人種では珍しいとのこと。
- 「距離が近い感じがする」とも評されていて、おそらく共感性・協調性・感受性が高い傾向にあると言われている……とも取れる。
- 繁殖能力が極めて高く異種族との間でも子孫を残すこともでき、その爆発的な人口増加能力がエルフなどから問題視されている。
- ただし本編中ではトールマンとエルフとの間のハーフエルフには繁殖力がないと明言。
- 公式ガイドブック『冒険者バイブル』の説明では、これ以外にドワーフ・ノーム・オーガ・ハーフフットとも交配可能と記された。
- さらに後者オーガとハーフフットの2種族となら繁殖力のある子供も生まれるらしい。
- 白人系の特徴を持つ「北方人」やアジア系の特徴を持つ「東方人」などの人種差もある。
- ・エルフ
- トールマンと比較すると細身で女性的なヒト種族。耳が長く、背はトールマンほどではないがヒト種の中では高い方。
- 魔法や魔力に長けている反面、運動神経が比較的悪く体力も無い。良くも悪くも魔術に依存している。また繁殖能力が低い。
- そのためか危険な冒険者をやろうという者は少なく、滅多に見掛けないのでかなりレア。逆に権力者や貴族・王族には多い。
- みな現代人の感覚では美男美女だが、オーク視点だと「野蛮で醜い容姿」に見えるらしい。髭面の50代でも耽美になる。
- ドワーフやノームとは過去に全面戦争を起こした事もあり、個人間はともかく種族的には仲が悪い関係。特にオークとは顕著な敵対関係。
- オークなどには「耳長」という蔑称で呼ばれる事もある。成人年齢80歳、寿命は500歳程度だが、昔はもっと長命だったとも言われている。
- 特に「西のエルフの王国」は他種族に対して高圧的に接しており、一定の合理はあるものの大変な秘匿主義。
- 抗議しようにも“大人のやることを分かっていない子ども”のようにいなす保護者のような上から目線が多く、まともに取り合わないのが常。
- これでも意識改革は前進しているほうで、他種族への『短命種』という呼び方はエルフ内でも差別になってきているとのこと。
- 昔は短命種を『劣等種』と呼んでいた……と聞いて囚人すら呆気にとられ真っ青になるなど、まだまだ意識の差は大きいが一応進んではいるのである。一応。
- 逆に短命種からは古くから恐れられており、短命種の権力者が長命種の従者を持つのはステータスの象徴とされている。
- 長命種ゆえに価値観がズレることも多く、他種族との交流が少ないエルフの言う「ほんの少し」は「数年以上」の場合も。
- 尚、種族単位で理知的なイメージが強いが同種の文明差が大きく、原始的な生活でカニバリズムの風習を残す地域もある。
- ・ハーフエルフ
- トールマンとエルフという両親から生まれた存在。純粋なエルフと比較すると耳の先端がやや丸みを帯びるのが特徴。
- 異なる血が混ざるせいか生まれながらにして優れた才覚を備える者が多い反面、長命だが子を為せない体質になるという。
- 短命種より丈夫で純エルフを凌ぐ長寿だが、成長速度は不安定で50歳でエルフの100歳前後の容姿まで成長する。
ラバみたいなもん
- エルフからは『不完全な者』『半端者』と呼ばれ差別対象で、扱いも基本的にあまり良くない。そのためか冒険者になる者も比較的多い。
-
「ハーフドワーフ」はカブルーを蘇生した悪徳死体回収屋のリーダー格の男。
「ハーフノーム」はカブルーを蘇生した悪徳死体回収屋の魔術師。嫌々手伝っており幻術を操る。
両方ともあくどい仕事に手を染めている辺り、この世界でのハーフ種族の生きづらさを表しているのかもしれない。
ちなみにエルフの女王は純血主義で、ハーフエルフのような混血児も混血と結婚するエルフも認めていない。
そのためエルフの社会からは差別されており、式典のような祝いの場にも入れてもらえない。
- ・ダークエルフ
- 謎に包まれた種族。混沌の導き手とされ、ほとんどが古代魔術に精通している。
- エルフのマルシルですら「大体ダークエルフってなに!?」と言っているほどで、やはり謎が多い。
- 劇中には褐色肌や真っ黒ベタ塗の肌をしているエルフがいるが、それをダークエルフと称しているわけではない。
-
実際には「ダークエルフ」という種族は存在しない。
エルフの中で短命種に対する保護派と差別派がおり、保護派は率先して短命種に知識や技術を教えてあげていた。
そのため、そういうエルフと出会った短命種は「エルフ=いい人」と思い込み、同じノリで差別派のエルフに近付いて痛い目を見る。
事情を知らない短命種達はその極端な違いを不可思議に思い、「聖なるエルフと闇に魅入られた邪悪なエルフがいる」という考えに至る。
そして後者を『ダークエルフ』と呼称するようになった…というのが真相。
なのでエルフの方も「なんだダークエルフって」と謎の存在を不思議がっている。
ちなみにエルフは保護派と差別派の二極しかいないわけではなく、むしろ中庸無関心派が大半である。
また同じ長命種なのに「ダークドワーフ」という言葉を見ないのは、もともと親切なドワーフがあんまりいないから。
「ダークノーム」がいない理由は不明だが、そもそも邪悪なノーム自体が確認されていない。
- ・ハーフフット
- いわゆるホビットやハーフリングの類。オークからは「小人」と呼ばれている。
- 平均身長100cm前後と見た目はトールマンの子供ぐらいで小柄で、非力であまり戦闘には向いていない。魔法も苦手。
- 耳がやや大きく平均寿命は50歳とトールマンよりもさらに短命。14歳で成人。尚、中年になっても見た目に変化があまり出ない。
- 主人公パーティーのチルチャックは同族の中でも細身の長身であり、一般的にはもう少しずんぐりむっくりして肉付きがいい。
- 一方感覚や知覚が鋭く手先が器用で、体重が非常に軽い為に罠が反応しないなど、冒険者としてはシーフに向いている。
-
本来は他種族との生活は体格差の関係で非常に不便且つ不利であり、基本的に多くのハーフフットは自分達の土地で仲間と共にひっそり暮らしている。
そのため他種族の土地で生きて行こうというハーフフット自体がそもそも上昇志向の強い挑戦者であり、個人の性格によるもの。
これに加えてシーフ向きな特徴や他種族からの扱い、戦闘時の立ち回りなどで偏見を受けている。
- 腕力はないが感覚が鋭敏な為か、弓矢などの射撃の精度も高い。が、魔物の外皮を貫通し有効打を与えられるかはまた別問題。
- 戦闘になるとその小柄さゆえに、足元に気を使ってられない味方に悪意なく突き飛ばされ、そのまま行動不能に陥る事さえある。
- そのため戦闘慣れして割り切った者はすぐさま離れ身を隠し、邪魔をしないことに専念する。体が軽いので身のこなし自体は優れる。
-
ただしイヅツミの噂話のみであり、そもそも東方には「ニンゲン(トールマン)」と「オニ(オーガ)」しかおらず、これが東方諸島全体の俗説なのかは不明。
『冒険者バイブル』でのチルチャックの説明によるとエルフが彼らの足跡を見つけた際、なぜか「トールマンの半分ぐらいの足のサイズの奴ら」と
他の人種基準で命名したらしいといういわれがあるという。(嘘か本当かは知らないが)
他の呼称として「ハーフリン■・インプ■・グ■・■ボックル・こびと・■リパット・ゴブリ■」など俗称が多い。
ちなみに種族として歴史が浅く、ハーフフットを知らない者も少なくない。
そのため存在を知らない他種族からは「トールマンかドワーフの子供」と勘違いされることが多い。
- 偏見のイメージと幼い見た目もあってか他の種族からの扱いは悪く、魔物狩りの為の囮や最悪人柱に利用される事も…。
- ちなみにハーフフット内の自称は共通語にすると「発音を憚られる言葉」だという。
- ・ドワーフ
- エルフよりやや小柄だが筋肉質でガタイが良く、頑丈で体も頭も固い。怪力で熱に強く、熱湯や煮立った油でも平然としている。
- 反面、魔法の才能は最も無い部類で魔力酔いなども起こしやすい模様。魔法自体を嫌う傾向もあり、魔法耐性も低い様子。
- 夜目が利き三半規管も鋭く、個人差はあるが高度の上下に鋭敏。ただ、そのせいで転移魔法などを使うとすぐに目を回してしまう。
- 性格的には大雑把で大胆且つハングリー精神が旺盛で、細かい事を嫌うが自分が興味のある分野は逆にやたら細かい。職人気質で結構器用。
- とにかく舐められたら負けという文化らしく、威圧感を大事にする戦士向きの種族。主に斧を武器とする者が多く、怪力による一撃が強い。
- ただしその分体力の消耗が激しい為、トールマンより持久力はない。オークからは「地底人」と呼ばれていて、個人間では取引や交流もある。
- 平均寿命200歳とそこそこ長命らしく30代で少年程度、60代で青年(トールマンの約2.5倍)、成人年齢は40歳。
- 鉱石や鍛冶に通じ、名付けも鉱物由来が多く炭鉱夫や鍛冶師などに向いている。冒険者にも割りと多いが、恐らく後述の理由。
- 迷宮には古代ドワーフが関わっている物もあり、それらは世界観より先進的な技術(蒸気機関や電気設備)が使われている。
- これらの先進技術は迷宮外ではドワーフの国でのみ現在も使われており、映像受信機や電話で連絡などもしているシーンもみられる。
- 込み入った上下関係や組織立った連携を好まない傾向にあり、国というより集落や少人数での集まりで行動する事が多い。
- 国王もいるが懐疑的で現場主義のため、国の御触れより村長の方が発言権が強いという。逆に血縁関係の絆は深い。
- ただしコミュニティーの結束が堅い一方ではぐれ者には容赦がなく、誤れば衣食住さえ確保できなくなり当てのない放浪者となる。
- 南方大陸にドワーフ最大の都市があるが戦争が多発しており、国境付近は戦争が絶えない。
- ・ノーム
- ドワーフより少し小柄で体は丈夫ではないが、知識豊富で精霊や神々に親しい種族。
- 気性は基本的に温厚でおっとり。魔法も得意で、特に霊魂や精霊の使役と言った方面の魔術に長け主に知識分野に強い。
- 様々な種族の文字にも精通し解読をする事ができる為か研究職も多く、メガネ率が高く視力があまり良くない模様。
- 見た目はドワーフに似ているが耳がやや上の方についており、体格も筋肉質ではなく撫で肩、手袋をつけたような大きな手が特徴。
- ドワーフとノームの間に繁殖力のある子供も生まれるので、どちらなのか微妙な人もいて一緒くたに扱われる事も。
- 成人年齢40歳、平均寿命240歳とエルフに次ぐ長命の種族。劇中に出たタンス夫妻で200歳ちょい。
- 古代から魔法道具開発の専門家(エンジニア)が多く、同じく魔法を得意とするエルフとは種族単位で特に仲が悪い。
- ノームの魔法系統はエルフと異なり、精霊に「お願い」して現象を発生させるのが特徴。
- 術者に負担がかけずに大きな効果を得られるが、振れ幅が大きく結果が曖昧。また、それらの精霊の日頃のケアとお世話が欠かせない、召喚士に近いスタイルの魔法。
- エルフ魔法は精霊を強制的に操るため結果が明瞭で安定しているが負担もそれなりにある。これらについて、ノームは「乱暴すぎる」と思い、逆にエルフはノーム魔法を「野蛮すぎる」と見做している。
- このためかドワーフとエルフとの戦争ではドワーフ側についていたが、ドワーフと仲は悪くないものの特別良くもない。
- ちなみに土の精霊もノームと呼ぶのでややこしいが、これは古代より共に生きてきた隣人のような存在の地の精霊の名から拝したもの。
- 他の長命種よりも短命種に対し高圧的ではなく、むしろ長命種に対する警戒心の方が強い傾向があるためご意見番や相談役も務める。
- 尚、蘇生術が使える者が纏う僧侶服はノームの宗教服に由来している。作中では登場していないが、東方大陸にはノーム最大の国家がある。
- ・オーガ
- 額から角が生え牙を持ち、トールマンやオークよりも更に長身で屈強な鬼人族。共通語も喋れるし、特に野蛮な性格ではない様子。
- シュローの従者の一人、イヌタデが該当。膂力は若い女性でさえ大きな金棒を振り回し、男のドワーフを軽々捕らえるほどパワフル。
- 更に体の頑強さも目を見張るものがあり、胴丸しか装備してない上に混乱して無防備な状態でドラゴンの攻撃が直撃・壁を貫通して吹っ飛んでも即死しない。
- 反面、その身体を維持する為に多くの食糧が必要で燃費が悪く、元は繁栄していたが食糧難や環境の変化に耐えられず減少していった。
- 亜人と思われていたが骨の数で判別するらしく、オーガも一応ヒトの一種らしい。角は頭蓋骨の変形。平均寿命はトールマンに準ずる。成人年齢は15歳。
- 幼い者や華奢な女性は人間と大差無い顔つきだが、年を経るにつれ眉骨や鼻根がライオンの様に隆起する特徴がある。
- また東方では「オニ」と呼ばれ、東方には逆に「ニンゲン(トールマン)」と「オニ」しかいない。
- このため東方人から見ればエルフやドワーフも亜人であり、オークなどと区別している意味が分からないらしい。
- かつては大国を築いていた時期もあったが、ニンゲンが武勲を挙げる為に討伐したせいで現在では絶滅の危機に瀕している。
ちなみに長命種が短命種を好きになる事を
ショタコン(短命種コンプレックス)と呼び、長命種は「なんか嫌」と思っている。
古代人にとっては実験動物扱いだったらしく、短命種を使って迷宮での死亡・蘇生の疑問を検証した「蘇生実験報告書」がある。
死体を切り分けてパーツごとで蘇生したり、妊婦を蘇生した時に胎児はどうなるか妊娠週数ごとに検証したりと非人道な行為が横行していた。
◆亜人
上記の種族以外の人型生物の総称。大体が基本的な共通語は話せる。「ヒト」との括りは骨の数などで区別されている。
- ・コボルト
- 犬を直立二足歩行にしたような亜人。カブルーのパーティーのクロが該当。ウタヤの迷宮があった西方大陸に集落が点在している少数種族。
- 嗅覚が特に優れ聴覚も中々と斥候に向いている。また五本指の手なので普通に武具も扱える他、牙や爪も鋭い。
- 過酷な環境を生き延びるため強い毒耐性を持ち、腐った食べ物などでも平気で食べられる。他種なら即死の毒でも腫れる程度。
- 作中他種族と冒険者として活動している姿は見かけたりと比較的友好に見えるが、元来残忍で好戦的という凶暴な種族。
- ヒト種からも平等な関係というには程遠く、捕まって見世物にされたり奴隷のような扱いを受けており基本的に人権はない。
- 長らく知能がヒトより劣ると思われていたがそれは間違いで、母国語を持ち知性はヒトと同じぐらいある。
- 声帯の構造上共通語の発音が不得手。平均寿命は55歳とトールマンとハーフフットの中間ぐらいだが、成人年齢は13歳と非常に早熟。
- 闘争心が非常に強く血の匂いで興奮状態となり、一度戦闘に入れば死ぬまで戦いを止めないと言われるほど。
- ・オーク
- 両脚が蹄で豚のような顔の大柄で野蛮な亜人。全身が短めの毛で覆われている。
- ヒトとの戦に負けて迷宮での生活を強いられており、特にエルフを憎悪しているが、逆にドワーフとはあまり敵対していない。
- 知性があり料理や家畜の飼育などもしているが、本質的には略奪して生きているので他種族との関係性は劣悪。
- オーク側も対立の歴史から他種族には排他的な傾向が強いが、知識の交換などを行えば友好的な関係を築けることも。
- 別に他種族の女を攫ったりはしない模様で、美意識も独特(種族特有)でエルフのことは醜く見えている。子を産むのも♀オーク。
- また、他種族を見分けるのが苦手なのか見慣れた相手でさえ基本的に臭いである程度識別している事が描写されている。
- 角のように見えるものは生えているわけではなく、魔物の骨などを自ら人為的に皮膚下に埋め込んでいる装飾らしく、序列の証でもある。
- 幼少期は猪のウリ坊のように、背中にシマ模様が入っており、こちらは未成熟の証になっている。
- 平均寿命は55歳、成人年齢14歳とコボルトと同じく成長速度が相対的に速い傾向にある早熟種。
- ・トロール
- 亜人の一種だがあまり目撃例のない種族。特徴は多種多様で情報が錯綜している。
- 共通語が話せるかも不明。
冒険者バイブルでも存在を忘れられていた。
- 巨体で怪力、強欲でものを荒らす、でもちょっと抜けてるという特徴を持つ。
- チルチャック曰く、ハーフフットの言葉で『トールマン』を指した言葉が訛って「トロール」になったとのこと。
- 化け物扱いはお互いの交流が薄かったころの警戒として、子供に言い聞かせてたものが起源だという。
- なお、この通りだとチルチャックの故郷に伝わる「子供がトロールになったチェンジリングの話」は「ハーフフットがキノコの力でトールマンに変わってた」という事になる。
- しかし実際はキノコの変化に方向性はなく、亜人を含めて人型なら変化する為、これも情報錯綜の原因と思われる。
-
古今東西さまざまな伝承や目撃例があり、どれも特徴が違ってバラエティ豊かではあるものの、明らかにどの種族にも当てはまらない特徴のケースが存在している。
またトールマンとハーフフットはそもそも歴史が浅く、交流が薄かった頃の伝承として広まった説が古今東西に残っているのは矛盾している。
- ・フェアリー
- 花冠をつけ虫のような羽根の生えた小さな妖精。西のエルフが伝令を伝える為に通信端末に使っている。
- 一応小動物程度の自我があり、操られている状態でなければ道化のような仕草を見せている。扱いとしてもヒトではなく動物寄り。
- 正式名称は9巻カバーより。尚、遠距離通話の場合は喋っている話し手の顔が反映される。エルフが魔法で形状を変化させたりもする。
- 操ってない状態で共通語を話したりもしているが、カナリア隊と同行しているフェアリーはホムンクルスの一種であるらしい。
-
その主原料はなんと
精液と馬糞、そこに薬草などを混ぜ、魔力壺の中で蒸留・発酵させる。
しばらくすると透明な人型になるので、それに毎日血液を
十月十日欠かさず与えてようやく完成する。
……なかなかにハードな生成方法である。そんなに手間暇かかってるのによく握り潰されている。
ばっちい
- ・ゴブリン
- 第2話と第9話に名前だけ登場している亜人。森ゴブリンという種族がいるらしい。
- 身長はかなり小柄で衣類を着込み、弓矢を扱い葉の隙間から獲物を射るなど知性がある。
- 結局劇中では登場しなかったため、共通語が話せるかどうかすらも不明。
こいつも冒険者バイブルでも存在を忘れられていた。
- だが野菜の取引相手の予想候補に挙がるぐらいなので、オーク同等の文明・知性なのかもしれない。
- なお、『冒険者バイブル』のハーフフットの説明の項で「他の呼称」として挙げられているものに「ゴブリ(語尾隠れて不明)」がある。
- なので、もしかするとゴブリン=ハーフフットの可能性もあり得るが、第9話でチルチャックが
- 「(センシの取引の相手っていうのは)オークか…せいぜいゴブリンだと」と同族を呼ぶにしてはおかしい言動をしているので、
- チルチャックも知らない別の地方での呼称起源か、単純に被差別民族としてハーフフットもゴブリンと一緒くたにされただけのどっちからしい。
- ・狼男/ワーウルフ
- 人狼。ライカンスロープとも呼ばれる獣人の一種で、普段は人間の姿だが満月の夜に変異する。
- 生粋の獣人以外にもヒトが古代魔術で変化した存在(一時変化)もおり、こちらは闘技場などでよく見られる。
- 他にもワーベア、ワータイガー、ワーラットなどもいるが、なれるかどうかは体格に恵まれているかどうかで決まる。
- 下記の人工獣人と違い、人間形態と獣人形態を自由に行き来できるが、術後に体調や性格の変化が起きる場合がある。
- ヒトよりも戦闘力が高いので、戦争などに利用されたりもしているとのこと。
◇その他のヒト型種
確認されている正式名称不明の種族。
- ・人工獣人(仮称)
- コボルトとは違い、魔物とヒトの魂を黒魔術で融合させた人造種族。アセビ(イヅツミ)が該当。
- ライオス達が「獣人なのかな」という言葉を使っているので、正確にはコボルトのような亜人系獣人が複数種存在するものと思われる。
- イヅツミはコボルトよりも人間に近い容姿であり、トールマンの全身に体毛を生やし、尻尾と獣耳をつけたような見た目をしている。
- また彼女はトールマンと猫型魔獣の特性を受け継いでいるのか、身体能力が高く非常に身軽で気性も猫のように自由奔放。
- ちなみに黒魔術を使用している上に人権侵害も甚だしいため、存在自体がド違法中のド違法とされるとのこと。
- 人間形態に戻れるワーウルフ系とは根本的に違うらしく、完全な獣化する事はできても人間には戻れない(獣ベース)らしい。
- ・リザードマン(仮称)
- 54話の扉絵に登場したトカゲ型の亜人。
- 亜人が住み着いてトラブルになる一例に出てくる為、モンスターではなく外部から来た亜人であることがわかる。
- モンスターに騎乗していたりと、他の種族に比べて魔物との距離が近いのが特徴。
- 武器や道具、家畜を使っているが共通語が喋れるかは不明。
こいつも冒険者バイブルでも存在を忘れられて(ry
- ・×亜人系モンスター
- ヒトから「亜人」で一括にされる事が多いが、共通語を使いこなし知性もあるコボルトやオーク達と違い、種族ではなく単なる魔物。
- 迷宮の侵入者を襲うよう仕向けられており、基本的に意思疎通もできない。知性はないが動物程度の自我はあるらしく、迷宮内に独自の生態系を築いている。
- 魚人、人魚、ドライアドの花、ハーピー、ミノタウロスなど色々いるが、多くは「人型の魔物」「人を模した魔物」を指す。
- そもそも殆どは単なる擬態であり、哺乳類ですらない場合の方が多い。一部は家畜として飼われているものもいる。
- でも食材にすると倫理的に色々アレなので、マルシルはこれらが食材になるのを必死で止めようとするのが恒例行事。
- 魔物と動物の違いは魔力を養分とするだけらしいので、現実で考えるなら人面魚や人面犬を食べようといったところか…。
- 他にもサキュバスやドッペルゲンガーなど「元々の姿は違うが能力で人間そっくりに擬態する魔物」も存在する。
- フェアリーのように人工的に魔法で造られた魔法生物としてゴーレムや山姥などもいる。
◆文化や文明◆
カーカブルードという架空の土地の近くが舞台。こちらも古典的ファンタジー定番とも言える設定。
しかしよりリアリティを追及しており、RPGやファンタジーにおける率直な疑問に辻褄を合わせるような設定が見られる。
◇島
本作の舞台となっている島。カーカブルードと呼ばれる土地の近くにある小さな離島。
ドワーフ、エルフ、トールマンと時代と共に所有者が代わり、あらゆる名で呼ばれてきたが、
現在では単に「島」とだけ呼ばれている。
この島にあるメリニ村の地下墓地で迷宮が発見されたのが全ての始まり。
基本的に西洋チックなようだが刀に和装の人物もいるため、
wizardryでおなじみの侍やそれに値する文化もあると思われる。
◇ギルド
ライオス達も在籍している組織(正式名称は不明)。
話に出てくるのは主に冒険者に関するギルドらしく、魔物を討伐して素材を売ったりして生計を立てている団体だと思われる。
それだけに荷物や装備を失ってしまうと途端に無一文になってしまう。
冒険するには食料・装備品・日用品・寝具・その他雑貨が必要になり、金で買い揃えないといけないため、
一度やらかすと下手すると負の連鎖に陥るが、この世界には銀行もあるので、手間はかかるもののある程度の対策は可能。
辞める際に辞表を渡すなど変なところで世知辛い。
◇死体回収屋
ダンジョン内で死亡した人物を回収し蘇生させ、見返りとして所持品から1~2割換算の報酬を要求する業者。
職種上頻繁に迷宮に出入りするので、下手な冒険者より魔物や迷宮のことについて詳しい。
ただその性質上、深い階層には案内しない限りそれほど来ないのではないかと思われる。
ちゃんと蘇生はするとはいえ、結構あくどい方法で金を取る者も多い。
そのため「回収屋は信用ならない」と白い目でみる冒険者も多い。
◇魔法
どの程度普及しているかは定かではないが、人間であろうファリンが扱えている辺り特定の種族の特権、というわけでもないらしい。
ライオスもファリンから回復魔法を習っていた(ただし勉強をさぼっていたので使えない)ことから、少々なら才能が無くとも扱える模様。
この世界には魔法を学ぶ学校があり、体系化されている知識技術分野と目される。東洋では『術/妖術』という独自の術式がある。
ちなみに一部の魔法には正式な手順を踏んで「危険術取扱資格」を取らないといけないものもある。
レベルによるものもあるかもしれないが、無詠唱で触れるだけで発動させられるものから、大規模な魔法陣を必要とするものまである。
また、「黒魔術」と呼ばれる古代魔法は禁忌とされており、事の善悪を問わず使用者には極刑が科せられるほどの重罪である。
ただし黒魔術は無限のエネルギーを取り出せる為、術者の実力を超えた魔法でさえ成功させることができる。
魔法には魔法体系があり、主にノーム式とエルフ式に分かれている。
2種の違いはエルフが『精霊に命令して事象を発現させる』のに対し、ノームは『精霊にお願いして事象を引き起こす』というもの。
エルフ式は正確性が売りだが決まり決まった効果しか出せず、ノーム式は状況次第で大きな効果を出せるが不安定。
ちなみに精霊的にはどちらが好みとかはなく、戦争時には両者共に平等に皆殺しにした。
なお、トールマンが魔法を習得する場合はノーム式の方が体質に合っているらしい。
慣れていない者が使うと魔力酔いや激しい頭痛などを伴う消耗をする。また回復魔法は基本的に激痛を伴う(回復痛と呼ばれる)
回復痛は神経を一時的に麻痺させる(要するに麻酔)ことで回避できるが、不自然な麻痺は身体にあらぬ負担を招くとする意見もある。
「魔力」自体は自然界にどこでも存在し、生き物はそれを吸い込み大半をそのまま排出している。
その際に一部が体内に取り込まれるが、普通の生活をしていてもほとんど変化はない。(夢を見ると少し消費する)
「魔法」はこれを意識的にすごい勢いで移動させて消費する行為で、慣れない者はこの反動で魔力酔いを起こす。
◇生死
ダメージ数値やHPで曖昧に表現されるゲームとは違い、スライムに
「ンンンーーーッ!!!」されたり
動く鎧に「
剣で突かれれば人間死ぬ」されたりすればあっさり絶命する。
ただ、特殊な空間であるダンジョン内部においては、「魂が肉体から離れないので損傷を治せば簡単に蘇生出来る」(タンス談)ので、現実世界ほど禁忌というわけでもないらしい。
当然死んでしまうと薬を飲んだりして回復はできないが、この世界の回復魔法では多少の傷の回復どころか、手足を即座にくっつけたりも出来るので、
RPGでいうと「HPがマイナスになると死ぬ(薬草やポーション使用不可)が魔法で外からHPを0を超えるだけ回復させれば生き返る」といった感じ。
でももちろん痛いし苦しいしで一般的な良心があればまず見殺しはしない。人によってはトラウマになる。
他にもお墓があったり、蘇生にも限度があったりするしでこの世界においても死は軽視できるものではない。
また回復するにしても肉体に補う為のエネルギーが必要で、回復を受けた側は脂肪や筋肉を消費してしまう。
大怪我の治療や蘇生後にはガクッと体重が落ちる事も。このため冒険者はたくさん食べて蓄える。
余分な筋肉や脂肪がないと内臓に負担が掛かったり、回復しきれなかったりもする。
◇蘇生
魔法によって死者を甦らせる。
基本は寺院にある蘇生所を利用するが、自力で蘇生術を扱える者も存在する。
細切れにされても肉体が残っていれば蘇生は可能だが、大きく欠損したり炭化してしまうと成功率はグンと下がり、あまりに損傷が激しすぎると蘇生不可能となる。
こうなると下手に蘇生すると失敗するため、相当腕の立つ魔術師でないと蘇生はできない。
ただ最低限の条件として、死体と魂の繋がりが保たれている必要がある。
どれだけ綺麗な死体だろうと魂が居なくなっていれば蘇生は失敗し、逆に魂さえ残っていれば白骨化していようと術者の腕などの条件次第で蘇生は可能。
その為、肉体から魂が離れる事がこの世界観における死の定義と言えるかもしれない。
迷宮には強大な呪いがかけられていて、死した肉体から魂が離れることを阻害され「死ぬことが禁じられている」とさえ言われる環境にある。
このおかげで肉体の損傷さえ治せば自動的に蘇生が発動するため、傷の治療のし易さが単純に蘇生の難易度に直結している。
ただし石化の場合は蘇生自体は仕組みが解明されているため楽であっても、砕けてしまうと砕けた破片も全て拾い集めなければならない。
また死霊に乗っ取られてアンデッドになってしまった死体も蘇生可能だが、ちゃんと手順を踏んで蘇生しないと体の魂と死霊が混ざって大変な事になったりと万能ではない。
◇迷宮
地下に封じられた黄金の国に続くとされる、呪いから生まれた迷宮。
少なくとも10年以上前、メリニ村の地下墓地から発見された。
何かを守るように魔物が湧いて出てくるが、一攫千金や名声、迷宮の謎を求めて人が絶えない。
流石に時間が経ったことで上層部の宝はあらかた取りつくされているため、一山狙いたい場合は深く潜る必要がある。
他パーティの様子を見る限り、新人の集まりだと1~2F程度、中堅以上のパーティだと3F以降を目安に探索していると思われる。
呪いで空間が歪められているのか、とんでもなく広くなっているので、階層移動だけでも1日かかることもある。
最近は魔物が活発だったり迷宮の形が変化していると言われている。
◇魔物料理
全く一般的なものではなく、ゲテモノ料理に分類される代物。
一般的には「どうしようもなくなった犯罪者が手を出して食中毒にかかるもの」という認識のようだ。
ただ完全に禁忌というわけではなく、センシや『迷宮グルメガイド』筆者など愛好家も普通にいて、宝虫などはお土産にもなっている。
他にも『歩き茸を追って~ある男の365日~』(定価:1,238G)、干しスライム生産者等の魔物食関係者は少なからずいる模様。
魔物だけあってちゃんとした知識と方法を知らないと食えたものではないものもあるが、そこは知識と技術の問題。
しっかりと調理すれば、苦手意識がある者でも思わず笑顔になるほど美味しくなるものも多い。
◇魔物
基本的にはファンタジーRPGライクな魔物・モンスターを想像してもらえれば大体間違いない。
だが普通の生物同様、食事など栄養摂取する必要があるらしく基本的には風変りな野生生物と見ても良い。食物連鎖の生態系が存在する。
7巻の説明では「魔物と動物の違いは、『活力の多くを魔力で補っている』『生存本能に優る攻撃性』」であり、同時に濃すぎる魔力は動物には毒らしい。
しかし違いはそれぐらいで、魔物間も自然の世界というか多様性のある弱肉強食の世界であり、捕食したりされたりしている。
スライムから竜までひとくくりに魔物として扱われていて習性も様々だが、このダンジョンに出てくる魔物はいずれも侵入者に対して害意があることで統一されている。
グールは特別なケースで、これは人間(遺体)が幽霊に取りつかれて魔物化しているだけで条件さえ整っていれば元に戻すことが可能。
また、オークは冒険者などと敵対はしているが魔物ではなく、外からやってきてダンジョンを住居にしている異種族という扱い。
◇悪魔
かつて古代人が永久機関を求めて、無限が存在する異次元へ繋がる門を作った事でこっちの世界にやってきた『異次元側の生物』。
単体では無力だが、人間の欲望を叶えてそれらを食らう事で力を得ることができる。尚、欲望を食われた人間は「生存欲求」自体が無くなり衰弱死する。
古代人はこれを脅威とみなし、悪魔が自由に地上に出られぬよう「迷宮」を作りこれを封じた。これが古代魔術が「黒魔術」と言われる由縁。
それでも結局古代人は悪魔に滅ぼされ、悪魔は悪魔で人間の欲望を求め、黄金などのエサで欲にまみれた人間を迷宮に誘き寄せている。
この事実は西のエルフの一部の者しか知らない。(何でも願いが叶うのは事実なので、欲深い人間の抑止力にならない為)
~登場人物~
ライオスをリーダーとするパーティ。元は6人パーティーだったが、現在は5名。
ファリンを失ったせいで純粋な回復役がいないのが難点だが、経験の豊富さは随一。
◎が物語開始時からのメンバー、×が離脱者、〇が新加入。
- ◎ライオス:(CV:熊谷健太郎)
- 長剣と全身鎧で戦うトールマンの男戦士。経験豊富な実力者でパーティのリーダー。サイコパス。
- ◎マルシル:(CV:千本木彩花)
- エルフ?の女魔法使いで主に攻撃魔法担当。得意呪文は爆発魔法だが補助系や回復系も多少使える。
- ◎チルチャック:(CV:泊明日菜)
- ハーフフットの男シーフ(鍵師)。10年前から迷宮周辺で商売をしているベテラン冒険者。非戦闘員。
- xファリン:(CV:早見沙織)
- ライオスの妹でプリースト(僧侶)。回復魔法担当で対霊呪文を得意とする。冒頭で炎竜に喰われ失踪。
- xナマリ:(CV:三木晶)
- 斧で戦う軽装のドワーフの女戦士。装備以外の持ち物を全部失い諸事情があった為、パーティから離脱。
- xシュロー:(CV:川田紳司)
- 刀と武者甲冑で戦うトールマンの男で侍。ファリンを助けるべくパーティから離脱し、独自パーティで強行突入。
- 〇センシ:(CV:中博史)
- 斧で戦うドワーフの男戦士。一階層で加入。10年以上迷宮に潜っている魔物食の専門家にして研究者。料理人。
- 〇イヅツミ:(CV:神戸光歩)
- 人造獣人の猫くノ一。五階層で加入。自身に掛けられた黒魔術の呪いを解く為に同行する。
以前在籍していた2人は、前から他ギルドに勧誘されていたことや手持ちが一文無しになったことから離脱。
ロクな説明もできず急ぎの旅になってしまった為、世間からは仲間割れしたと思われている。
何度かドラゴンを討伐したことがあり、レッドドラゴン相手に余計な事を考えていられる程度の経験を持つ。
冒頭では最下層近くまで到達しているなどかなりの実力者が揃っており、大手のパーティだったようだ。
詳しくは個別項目を参照。
■その他登場人物■
◆ナマリ
だから恐怖は忘れるな。何があっても生きることを考えろ
ドワーフ族の女性。61歳。トールマン換算で27歳くらい。
元ライオスギルドのメンバーで現タンス氏パーティーの一員であり、片刃のハンドアックスを得物とする生粋の女戦士。
レッドドラゴンとの戦闘でパーティが崩壊した際、
「こっちも生活がかかってるんでな」と言い残しライオス達の元から去った。
現実主義で金銭にうるさく、金銭がらみのいざこざが絶えないと冒険者の中でも有名だが、色々としっかりしているので汚れ仕事はせずに済んでいる。
タンス氏に雇われた理由も
「金払いが良いから」。
とはいっても完全に金の亡者
というわけでもなく、パーティを離れた後でもマルシルやファリン、ライオスを気遣う等、むしろ情には厚い方で気に病んでもいた。
抜けたことを糾弾される覚悟はしていたが、かつての仲間が喜々として魔物を喰らう光景を目の当たりにするとは露とも思っておらず、真っ青になってドン引きした。
経緯と事実を知り実食を勧められた時は「(これもある種の罰か……)」とうなだれていた。
一応食べてみると意外と悪くなかったので納得した…魔力補充が主目的の料理だったので魔力酔いしたけど。
タンス氏には大金をもらっている代わりに、毎度強制肉盾として扱われていることに対してたびたび抗議していた。
しかし帰還前後には気持ちが整理出来たり、交流を深めることができたためか「仲間にして欲しいんだ」と言い、ライオス達との合流を許可されても従わなかった。
一度帰還した後の交流も描かれており、ちゃんとした仲間になれたと思われる。
ドワーフらしく武器や防具には人一倍うるさく、特に怪しい剣(動く鎧)を使っているライオスには日頃から口うるさく言っていた様子。
本人も思わず口を出してしまうことを気にしているが、ライオスからは「武器の扱いは誰よりも信用している」と言われた。
初めて扱うクロスボウを土壇場で正射してみせたり、ドラゴンを何度も倒したことがある腕前の持ち主。
腕っぷしに関してはライオスギルドでも随一であったと目される。
過去に父が商売で不正を働いたという噂が流れているらしく、そのせいで同族には煙たがられている。
その裏の事情や真実は不明だが、がめついことや、ハーフフットが店員をやっている店では買い物するなと警告していることはこれが関係しているのかもしれない。
ちなみに「長い足が好き」と周囲からからかわれているが、これは故郷での扱いを知る同族に疎まれて他種族(ドワーフより足が長い)の仲間とつるんでいることを指したもの。
本人としては、多様な人種に合わせて調整され装備がピッタリと着用できる光景に惹かれ、そういう意味ではドワーフとの差異として意識される足も好き、とのこと。
この見解も決して嘘ではないだろうが……どうやらそれはそれとしてレッグ・ポーチフェチである事が示唆された。
□タンス夫妻のパーティー□
迷宮の研究者であるノーム、タンスと妻とその一行。現在はナマリが入った。
◆タンス夫妻
古代の呪術を研究している学者で、ナマリの新しい雇い主でもあるノームの老夫婦。
老齢の術者らしく治療師としての腕は高く、傷の治療もあっという間、
死者蘇生すらも難なくやってのける。
現在は迷宮にかけられている「魂を縛る不死の呪い」の調査をおこなっている。名前は夫がタンス・フロッカ(CV:
井上和彦)、妻はヤーン・フロッカ(CV:所河ひとみ)。
実は東方大陸の出身でもある。冒険者とは異なり領主の依頼を受けて行動していることもあってか、かなり金回りが良い模様。
夫の方はせっかちな気風で妻の方はかなりおっとりしている様子。年齢は夫が210歳で妻が204歳。夫の方はノームにしては目つきの悪い方らしい。
カカ(CV:高橋良輔)とキキ(CV:長谷川育美)というトールマンの扱いは血が通った家族のように丁寧。その理由は後述の二人の折り畳み部分に記載。
反面、傭兵の扱いは悪くナマリを金を払ってるんだからと肉盾に使っていたが、前述の通り多少改善した模様。
西のエルフが押し寄せてきた際、島主の相談役として話し合いに同席したが、エルフ達には完全に軽くあしらわれて怒っていた。
ちなみに作者による作画集本ではカカとキキに微笑みかける
妻そっくりのノームらしい超穏やかな笑顔のタンスが見られる。
尚、実子がいなかったわけではなく息子が二人いて遠方に住んでおり孫もいる。後にカーカブルード領主の顧問魔術師となった。
【タンス夫妻の従者】
共に二十歳であり、各地を放浪する一族に生まれるも幼い頃に口減らしのために酒場に捨てられた。
その後、行く当てもなく馬小屋で寝泊まりして両親を待ち続けていた所を見かねたタンス夫妻に引き取られた経緯を持つ。
よって
用心棒ではなく本当に夫妻の身内であり、名前もカカ・フロッカ、キキ・フロッカである。
カカは不愛想で寡黙だが、キキは物腰柔らかな性格である。二人とも共通語は喋れるがちょっと片言が入る。
またカカの武器はロングソード、キキの武器はクロスボウで、親代わりのタンス夫妻の護衛をしている…が、実力は低い。
尚、二人共長身でスタイルがいいが、幼年期にノーム社会で特異の目に晒された経験から、カカは自身のその長い脚にコンプレックスを抱いている。
ちなみに元は「かかかか」「きききき」というwiz系でありがちな初期値リセマラテンプレ名(「
ああああ」みたいな)だった。
□シュローのパーティー□
◆シュロー
細身で長身のトールマンの男性。東方の出であり、他冒険者から元々カタギの人間ではないと推察された。
黒い長髪を
ポニーテールのように流している東洋風装備の人物。武器は
日本刀と思われる。いわゆるサムライ。
スカウトされてたり、技術を要する竜の止めも担当していたことから戦闘技術は相当のもので、ライオス曰く大抵の冒険者より強いとのこと。
東方群島・ワ島の半本家の嫡男であり、マイヅルの幼少期での話から多少なりとも忍術を使える様子。
3年前「海の外で"面白いもの"を見つけてこい」との父の命令により島を訪れた際にライオスと出会い、
5時間にも及ぶ質問攻めと強引な勧誘によりパーティーに加わった。
元ギルドメンバーでナマリとは別のツテを頼りに行動していた。
武者修行中の身だっただけで本来はいいトコのお坊ちゃんらしく、ライオスのギルドを抜けた後は数人のお付きを護衛に付けている。
36話の扉絵からシュローの世話や警護をするためか、お付きは元々島についてきていた模様。
本当の名前は『半本 俊郎』らしい。
シュローという名はライオスが初見で聞き間違えてしまい、訂正しようとするも勢いに押されそのまま定着してしまった。
ファリンに心底惚れており、求婚までしていたほどだった事が後に判明。
ライオス達は最短で潜りなおし、更に考えうる限りの近道を通っているため、シュローもかなり急いではいるがライオス達よりはやや遅れる形で救援に向かっていた。
後にライオス達も色々な出来事を経て停滞・一時撤退したおかげで黄金郷の町跡の入り口で再会した。
なお思い立ったがなんとやらな勢いの、刹那的とも言える求婚を知った人は「えっ? いきなりプロポーズしたの? 怖くない?」と困惑を見せたが、
同時にチルチャックが「そういう世界のヒトなの!」と何とも言えない表情で返している。
冒険者ということもあろうが、カタギではない立場を思ってのことだろう。
性格は育ちが良く真面目らしいのだが、真面目過ぎるゆえに自罰的でもあってやや繊細で内にこもりがち。
色々考えているが相手を気遣ったり単純に踏ん切りがつかず言い出せない気質で、絶対的な口数も少ない。
深い付き合いでもなければ露見しないライオスとは別ベクトルの、現代でもイメージしやすいタイプのコミュ障と言える。
その為、柔らかい拒絶では意に介さない上に悪意がないので対処しづらいライオスのことが実は苦手だった。
彼曰く「大雑把で鈍感で間が悪い」とのことでそれとなく伝えてはいたが、この島に来て初めての友人で舞い上がっていたライオスには通じておらず、6巻にて初めて喧嘩した。
喧嘩の後にも彼の発言にイラっとしたが、それを「お前のそういうところが……妬ましいよ」とのことで、ライオスの悪く言えば奔放、良く言えば裏表のない素直な性格を羨ましいとも思っていた模様。
その後のやり取りからも、苦手に思っていても友情も確かにあったようだ。ただ帰還後もライオスが適当にしまった伝言の鈴が延々鳴り続けて更に苛立たせているが
なお、シュローは魔物を食べる必要もなければ機会もなかったため、終始ドン引きしていただけで魔物食を食べてはいない。
また再会時点では想い人の危機もあり焦りと疲労で衰弱し、非常事態や鬱憤の爆発が重なったため彼の平時における言動は少なかったと目される。
お付きの面々は彼に労われた際滂沱の涙を流していたあたり、立場だけの関係ではなく人望も篤いらしい。
【シュローの従者】
基本的にシュローの家来で構成されている。
全員、顔のどこかにホクロのような小さな点状の星の入れ墨を入れているのが特徴。
実はシュローの父の愛人。呪術や高位の魔術を扱え、シュローを溺愛している妙齢の女性で本名は「イヨ」。
ただし単なる盲目的な溺愛ではなく、シュローのことを常に考えて時には適度に放任している。
式紙術が得意で、シュローが幼少期に「忍法・ベビーシッター」と称して山姥をけしかけていた。
気位が高いシュローのお付き……という立場もあってか身内以外には高圧的。
が、どうやら家では豪快かつ奔放なシュローの父に振り回される苦労人でもあり、
行儀が悪いとかそういうレベルではない警戒心MAXのイツヅミをライオスパーティー合流までの状態に持っていったのも彼女。
シュローの島への同行も彼女にとっては「シュロー父の無茶振り」「坊ちゃんにあまりに向いてないお題」という二重苦で、そう考えると作中での彼女の言動にまた違う印象が芽生える……かもしれない。
幼少の頃のシュローにとっては年上の家族のようなものであり、初恋にも近い感情を抱いていたそう。
だが年齢を重ねお互いの立場や父親の愛人という事実を理解した時は相当ショックを受けたようで、それが内向的な人格形成に影響しているのかもしれない。
本名はナカ。星の数は二つだが、実質的な階級はマイヅルに次ぐサブリーダー。
両親とも半本家の使用人であり、シュローとは幼馴染にあたる。姉御肌な性格で、幼少期からシュローの姉貴分だった。
何でも器用にそつなくこなせるため、多少自信家で他者への共感が希薄であるが、忍びとしての実力はしっかり伴っている。
いずれはマイヅルのように自分もシュローとそういう関係になると思っていたらしい。
本名はマツ。星の数は二つ。見ての通りの小柄で美しい美少女忍者だが、本人は化粧なしでは自分の素顔を晒すことが出来ない醜形恐怖症を患っている。
これは出自が貧しい農村で奉公先からさらに半本家へと買い取られた為、他人の顔色をうかがいながら生きてきたせい。その反動をバネに変装の達人となった。
ヒエンとはこの恐怖症を刺激された流れでつい酷い罵詈雑言を浴びせたが、それでもポジティブなヒエンの真っ直ぐな誉め言葉に打たれ、強い友情で結ばれた。
ちなみに実は化粧をする前の素顔は結構モブっぽい地味顔だったりする。
愛称はタデ、本名はヒジョウヒというオーガの女性。屈強な体躯だがこう見えてまだ17歳。星は一つ。
元は賭け相撲の女力士であったが、たまたま初土俵を見に来ていたシュローの父に気に入られ、買い取られた経緯を持つ。
相当過酷な幼少期を過ごしたらしく、生育環境も相まってシュローの父を神のように崇めている。
同じく身請けされたイヅツミとは親しくしていたらしく、「少しの面倒に負けて迷子にならないでね」と諭した事もあった。
シーサーペントを「大根と煮たらうまいのでは」と発言しており、魔物食にも抵抗はなさそうである。
黒子のような出で立ちの忍者。詳しくは
主人公ギルドのイヅツミの項目を参照。
□カブルーのパーティー□
狂乱の魔術師を倒し迷宮の呪いを解くため、ダンジョンに潜る新米を抜け出した程度の冒険者たち。
ライオスとは逆に人間観察が得意なトールマン・カブルーをリーダーとした6人パーティを組んでいる。
ライオス達と同様に個性豊かな面々で様々な種族の混成パーティになっている他、コボルトも仲間に居る。
その目的は島から魔物を根絶することであり(一部メンバー除く)、冒険者に溢れている現在の島の様子を好ましく思っていない。
そのため、現状打破のために他の冒険者よりも早いダンジョン踏破を目指している様子。
各自才能はある様子がうかがえるが、ライオス一行に比べるとまだ魔物に関する知識やダンジョンの経験に乏しい。
少なくともライオス達は二度も全滅した彼らを救助しているなど、
経験値の差が圧倒的であるのは明らか。
今までは2Fまでを探索していて余裕になってきたので、ライオスがセンシを仲間に入れて再突入した際、彼らは3F以降に初挑戦した。
だが3F以降は未知のエリアな上にある事情や誤解などから急いでいることもあり、たびたび全滅しては誰かに蘇生されることを繰り返していた。
ただしリーダーであるカブルーは幼い頃からカナリア隊の副隊長直々のしごきに耐えて鍛えており、特に人間相手の戦闘なら強い模様。
◆カブルー
トールマンの青年。浅黒の肌を持つ爽やかな
イケメン。年齢は22歳。
特に人間に対しての洞察力に優れており、その高い判断力と行動力はリーダーに相応しい。他人からどう見えるかを把握したうえでそう振る舞っている好青年。
非常事態に遭っても冷静かつ、ダンジョンや魔物に関する知識も備えているが、前述のようにやはりまだ新米の域からは脱せていない。
かつて迷宮で栄えた東方の町ウタヤの出身であったが、15年ほど前に迷宮から魔物が溢れ、魔物に両親を食い殺された過去がある。
高い志や魔物への敵愾心はそこに由来するのかもしれない。そのため当然ながら魔物食への拒絶感はマルシルの比ではない。
ライオスに興味を持ち近づこうとしているが、当のライオスには
カブールだの
カプルーだのまともに名前を憶えてもらえていない。
素早い身のこなしの他、前述の判断力に徒手空拳や人体の構造にも長けているため人間相手ならば強い。
だが逆に魔物とは相性が悪く、触りたくもないし見たくもない上で戦っているせいか後れをとりがち。
本編での魔物戦は「負ける」か「他者に助けてもらう」が大半を占める戦績の悪さが目立つ。
単独で戦って勝っているのが確認できるのは「
ゾンビ(第2巻)」、「刃魚(第3巻)」、「歩き茸(第8巻)」だけ。
一方で人間が魔物に見える幻術で同士討ちを誘発された際、瞬時に状況判断し味方の同士討ちを防ぎ術者の位置を割り出すなど手際が良い。
その探究心や好奇心を原動力に回りに回る口が災いして、本来なら避けられたはずの思わぬ困難にも見舞われる苦労人ポジ。
が、それもこれも観察・分析・相手に取り入るのための自業自得な帰結であることが多い。いわく、「人の懐に入るためならなんでもする男」。
また、お人好しのトーデン兄妹は本当は屑ではないかと考え、笑顔を浮かべながらその本性を個人的な嗜好で知りたがっている。
実際のトーデン兄妹は純粋にお人好しなので、その意味での目論見は外れており、慧眼な一方で疑心暗鬼が強く露悪趣味な面がある。
後にひょんな出来事をきっかけとして自分達では辿り着けなかった地下5階層までスイスイ進行、ライオスと出会うことが出来た。
他人の懐に入り込むことが得意な上に冷静で、頭の回転も速く、様々な可能性を一瞬で計算して人付き合いをしている。
普段は常識的な判断に基づいて模範的な行動を取っているが、目的の為なら過激な行動も辞さず遠慮もしない。
付き合いの長い仲間からは「人たらし」という認識だが、付き合いが深くない人間には「良い人」と見られている。
人間観察も得意で、数少ない判断材料から推察し、誘導尋問で相手の内情なども推し量れる。
ライオスの表情や態度によって自分たちの誤解(一部止むを得ない事情があったとは言え真実)などの可能性にも気付いてみせた。
自身がダンジョンの踏破を目指しているが絶対ではなく、自分達の実力不足からそれがまだ遠い道である事も分かっている。
ライオス一行がダンジョン踏破に最も近いと考え、彼らがダンジョンを封印してくれればそれで良しと思っている。
ただし万が一の事態も想定し、内心では
かなり不穏なことも考えている様子を見せている。
彼の望みは単純に「かつての故郷のような事を起こさないこと」であり、何かをひた隠しにしてきた西のエルフ達に対して恩人ではあるも猜疑心も持っている。
地上に帰還するも西のエルフ先見部隊「カナリア隊」が現れ、更には迂闊に姿を現した「狂乱の魔術師」と戦闘が勃発。
ダンジョンを再び故郷のように多大な犠牲の上にエルフの手によって封殺されそうになり、仕方なく隊長ミスルンを人質に取った。
しかし狂乱の魔術師が魔物化したファリンを召喚し、迷宮地下に逃れる為に足場を破壊したことで一緒に崩落に巻き込まれてしまう。
迷宮地下でカナリア隊に仲間を人質に脅され、ミスルンの世話係をしながら、彼の秘密と西のエルフがひた隠しにしてきた
『迷宮の真実』を知った。
【カブルーの仲間】
24歳でフルネームは『リンシャ・ファナ』、東方の出だがシュローとは違う「島」出身らしい。
育った環境のせいなのか常に苛立った顔をしているが、嬉しい時ほど笑みを我慢して顔が険しくなるという難儀な子。
カブルーから「パーティを一撃で消し炭に出来る」と称されるほど強力な魔術を使える。
しかし詠唱が長いせいかその威力が日の目を見ることはあまりなく、大体がしてやられて全滅したところを第三者に発見されている。
ただ発動さえすれば威力は本物で、レッドドラゴンと融合したキメラファリンを一撃でダウンさせるほどの電撃を放つ。
自分達の失態で失ったお宝(宝虫だった)や食糧(ライオスが無駄にしないよう拾った麦)を奪った犯人を恨んでいた。
ちなみにエルフが大の苦手。これは魔術師の両親が私刑で殺され、西のエルフに保護されたがヒト扱いすらして貰えなかったせい。
カブルーともこの頃からの幼馴染らしい描写がある。
フルネームは『サデナのダイアモンド』で58歳のお嬢様、歳の近いホルムとよく一緒にいる事が多い。
戦士だが戦闘経験が浅いのか、センシやナマリと比較して精彩を欠く場面が多い。豪快な斧さばきが特徴。
実は東方の迷宮の守人一族の出身で、「自分たちが守っているもの」を知るため一族を捨て冒険者となった。
また実は裏島主のドワーフはダイアの従兄弟叔父(親の従弟)にあたり、同族の婚約者がいる。
カブルーに関わりながら惹かれなかった数少ない女性で、むしろその人たらしぶりに懸念を抱いている。
フルネームは『ホルム・クラノム』で76歳。垂れ目でおっとりとした雰囲気の見た通り、実際性格も穏やか。
水の精霊「マリリエ」や地の精霊「エシエ」を操る。
他にも風の精霊の「クラリエ」、火の精霊の「カツィエ」がおり、長い期間を掛けて自身の体液で育てた。
それ故に愛情も一際強く、マリリエが消滅した際は号泣していた。一度に複数の事が同時に起こると固まる癖がある。
ちなみに姉がおりカブルーに惚れている節がある為、その辺については珍しく激しく感情的な拒否反応を示している。
フルネームは『ミックベル・トマズ』。中性的な風貌だが『冒険者バイブル』によると男性で一人称はボク。22歳らしい…トールマンで言えばアラサー?
スラムの底辺で生まれ育ち、他人種に媚びたり騙すことに躊躇いがない。冒険者になる前は窃盗や詐欺を働いていた。
クロをタダ同然で働かせているが薄情ではなく、クロが魔物ファリンに潰された際は危険を顧みず飛び出そうとした。
ホルムから「薄給でこき使っているのではないか」という疑念を持たれており、カブルーがクロと母国語で話すのを阻止している。
これは何か入れ知恵をされて自分が見捨てられるのではと恐怖しているためで、本当はクロの事を家族同然に想っている。
本名はヨダン。片言でしゃべるため知性が低く見えるが、実は共通語の発音が苦手なだけで、実際は非常に理知的で義理堅い性格。
母国語(コボルト語)が分かるカブルーからはそれなりに信頼されており、またミックに隠れてカブルーから共通語を教わっている。
奴隷商に捕らわれていたのをまだ少年だったミックベルに結果的に助けられて以来、彼に雇われているが、これは彼自身の意思から。
ちなみに脱出の際に正気を失っていたのか、奴隷商を嚙み殺している。普段の武器はショートソード。
年齢は18歳で、コボルトの成人年齢が13歳(平均寿命55歳)と考えると、こちらも大体アラサーぐらいか。
彼自身は共通語をマスターしてミックと共に暮らしていきたいと思っているが、その思いはまだ通じていない。
ミックベルのことをまだ子供だと思い込んでおり、自分と会うまで天涯孤独だった彼の支えでありたいと思い行動している。
臭いに敏感でイヅツミの正体をおぼろげながら看破しており、カブルーにもその旨を伝えていた。
カブルーが掛け値なしに気に掛け友情を育んでいる稀有な存在。
□その他のパーティー□
◆ドニのパーティー
トールマンの戦士であるドニと、泣き虫のエルフ魔導士のフィオニル。迷宮に挑戦し始めてまだ三ヵ月の新米パーティー。
塩漬け豚を炙って食べてた際には6人パーティーだったので、恐らく他の4名は死んで行方不明と思われる。
屈強そうなドワーフ♂、後ろ姿でよく分からないがエルフとハーフフットらしき二人、あと足だけ見えてる謎の人物。
…もっとも二階層でほぼ全滅しているので全員弱い。
軽装鎧と兜を装備したトールマンの戦士。弱い。18歳で農家の出身、武器はショートソード。
コカトリスに襲われて、毒で瀕死になっていたところをライオス達に助けられた。
センシのアドバイスを受けて冒険を続けたが、結局人食い植物に捕まって全滅した模様。
後に迷宮の混乱の際に久しぶりに姿を見せ、恩人ライオスの事を善人だと力説した。
北中央大陸出身の泣き虫エルフ。弱い。62歳。カブルー達と面識がある。
パーティーを組むために島の冒険者に手当たり次第に声を掛けていたドニに、エルフと知らずスカウトされた。
熱魔法で塩漬け豚を炙っていた。耳がマルシル同様、普通のエルフより尖っていない。
実はその正体は西方エルフのスパイのハーフエルフ。黄金郷の迷宮について調査する…はずだった。
しかしドニのパーティーに入って肝心の調査は全滅で途絶、調査報告が上がらなかった事でカナリア隊を呼び寄せてしまう。
◆弱小初心者パーティー
第1話に出てきた歩き茸一匹に全滅させられかけていた名前もない弱小パーティー。
尚、その歩き茸はマルシルが杖で一発で倒せる程度のザコ。
■ダンジョン内の人物■
黄金郷を迷宮にした張本人、狂乱の魔術師と呼ばれるエルフ。ダークエルフとも。
外見は褐色の肌に薄金色の髪の小柄なエルフで性別は一見女性にも見える中性的な美少年。
初めて登場したのは「動く絵画」の中で、うろついていたライオスに気付き激しく敵意を向けて攻撃して追い出した。
レッドドラゴン討伐後にライオスの事に気付いており、ライオス達を「盗賊」・「簒奪者」と罵って憎んでいる。
古代魔術を使用してライオス達を一蹴、人間として蘇生したファリンの中の炎竜を操り
キメラに変えてデルガル王の探索をさせている。
デルガルの父王に道化として雇われ、デルガルとは兄弟のように育ち、王位に就いたデルガルの薦めで魔術を学んだ。
才能を発揮しはじめたはいいが黒魔術に傾倒したあげく、目の前で先王が暗殺された事で王国に「不死の呪い」を施した。
基本的に己の感情のみで行動しており、一切の話も聞く気もなくデルガルが死んだ事も知らないまま探し続けている。
迷宮への侵入者が増えた事で浅層まで様子を見にきたせいで、西のエルフのカナリア隊に発見されてしまう。
その際ミスルンにデルガルの死を教えられるも、信じようとせず逃れる為に魔獣と化したファリンと共に床を崩落させ、迷宮地下深くへと逃れた。
かつてデルガルの父王が毒殺された場面に居合わせており、シスルはデルガルと黄金の国を守ることに強く執着するようになる。
しかし当時デルガルの国は不幸のどん底にあり、天災に見舞われ民は飢餓に喘ぎ、その隙をついてきた敵軍隊には囲まれていた。
更にデルガルの息子エオディオは病にかかっていたが、敵に囲まれているため医者を呼ぶこともできない。
追い詰められたデルガルは、シスルに「このままでは国が滅ぶ、助けて欲しい」と懇願するが、彼にはそこまでの魔力はなかった。
そこでシスルは古代魔術により魔力を無限に引き出せる『迷宮の主』になればみんなを救えると考える。
実は国の地下に古代迷宮が存在しており、かねてより長い間色々調べまわっていたらしく、力の根源たる『魔導書』を発見。
魔導書を手に願うとシスルは迷宮の主となり、地下迷宮を操って広げ国民を避難させると、魔物を召喚して敵の軍隊を殲滅した。
そして死んでしまった民を生き返らせるが、民衆はあまりにも強大な力のシスルを前に恐怖を覚える。
しかしデルガルの「お前がみんなを守ってくれた」という一言で何とか持ち直し、シスルは自分が皆を守るという使命感に燃える。
魔物を増やし、地下迷宮を広げ、エオディオの病も回復し、ゴーレムを作り仮初めの空と土を再現し、まるで楽園のような世界を築いていった。
そしてエオディオが成人して子供を持ち、孫ができ祖父となったデルガルは子供達にも外の世界を見せたい、そろそろ外の世界に出たいと考える。
だがシスルは外に出れば迷宮の魔力が使えなくなる為、みんなを守れなくなると反対した。
更に迷宮の魔力で回復させ生かしているエオディオは、迷宮から出れば死んでしまうと口を滑らせる。
それを聞いたエオディオはシスルを『神を気取っている支配者』と責め立て、勝手に迷宮から出ようとした。
しかしシスルはエオディオの肉体と魂を分離させてしまい、誰の言う事にも耳を貸さなくなっていく。
翼獅子の忠告も無視するようになり、自分に異議を唱える翼獅子を二つの本に分けてしまう。
そして国民全てを不老不死にし黄金郷の中に閉じ込め、デルガル達を身体だけ不死の眠りにつかせ自分の家に置いた。
だがデルガルは隙を見て魂だけでエオディオの身体を借り、決死の覚悟で地上に出て行って黄金郷の存在を話し、塵になって消えた。
◆ゾン族長
CV:後藤光祐
人間やエルフを憎悪しており、他種族に対する略奪行為を生業しているオーク達の族長。こう見えてまだ21歳である。
もっともオークは14歳で成人なので、25~6歳ぐらいか。妻子持ちで妻は複数いる模様。好物はバロメッツ。
オークの中ではかなり精悍な顔つきで恐ろしいが整っており割りとイケメン。
センシがゴーレムで栽培した野菜を買ってくれるお得意様であり、センシとはゾンが子供の頃からの顔なじみである。
最初は地下3階の取引所の酒場を襲撃し、そこにいる冒険者や店の者を皆殺しにして物資を奪っているところでライオス達と遭遇。
センシが取り引きする為に持ってきた野菜も奪おうとしたが、そこで顔見知りである事に気付いてもらえて事無きを得た。
ちなみに息子の名はバハイ。両親はミン、ガグ(故人)というらしい。ドン、バンという兄(or姉)もいた(過去形)模様。(豆本「生活の記録」より)
◆リド(ゾン族長の妹)
CV:村瀬迪与
雌のオーク。名前はハルタの特別付録の豆本から。地下5階の集落のオーク一団を総べている。
ライオス達は侵入者と見做され危うく殺されかけたが、一行にセンシがいたことで難を逃れている。
兄との因縁を知ったことと、ライオスたちがレッドドラゴンを倒したことから、ライオス一行を手助けしてくれた。
治療法は口に含んだ怪しい秘薬をディープキスで口移しするという凄まじいもの。
なお、兄から「炎竜を殺せば狂乱の魔術師に襲われる」と教えてもらっていたので避けて生活していた。
勇敢で義に厚く、チルチャックが仲間に嘘を吐いて騙してでも地上に戻ろうとしていると知ると凶悪な顔で苛立ちを見せた。
設定資料から14歳と判明。ほれ14歳の少女のディープキスだぞ、喜べ。
もっともオークは14歳で成人なので、トールマンでいう16歳と同じぐらいと思われる。兄同様、目鼻立ちは整っていて結構可愛い。
◆黄金郷の住人
デルガル王の孫
ヤアドを始めとした王国の住人。狂乱の魔術師ことシスルの呪いによって不老不死となって閉じ込められている。
黄金城の『城外』に位置する厳重な結界が張られた異空間に住んでおり、そこはかつての王国の姿をそのまま残されている。
地下ダンジョン内のはずなのに空があり昼夜もあり、農耕や牧畜も営んでいるが、不老不死の呪いのせいで空腹も感じず死にもしないので不要。
これらは悠久の時を閉じ込められた彼らが、自我を失い狂わない為に「人間らしい行為」を行っているだけである。
そのためか料理には味がなく、作った物もオークなどのダンジョンに住む亜人にあげていたりする。
なお、耐えられずに村から出ようとすると呪いが
中途半端に解け、悪霊となって迷宮を彷徨う事となる。
迷宮に出る悪霊の正体も彼らであり、浅層で出現する者はすでに自我がないものの、深層に出現する者はまだ理性を残している者も多い。
また『村』は基本的に外界からは全く見えず分からない為、結界を越えて村の中に入るには彼ら(迷宮内の霊)の手引きが必要である。
村にはほとんどが若者しかいないが、これは迷宮で生まれた者達だから、外の世界への渇望があまりないため。
逆に迷宮の外の世界の事を知っている者達は耐えかねて村から出て行ってしまい、亡霊やグールとなって迷宮を彷徨っている。
◆翼獅子
黄金の国の守護獣といわれ未来を予言する能力を持ち、「狂乱の魔術師を打ち倒す者」の出現も予言した。
現在は狂乱の魔術師によって迷宮の最深部に囚われているが、夢を介して今なお黄金郷の住人たちを導く。
サキュバスの罠に陥り気絶したライオスの夢の中に現れ、彼に迷宮の主となったビジョンを見せたが……?
今は本に封印された上に二冊に分けられ、一冊(半身)をシスルが持って力だけ引き出されている。
ミスルンの語った話の通り、その正体は古代人を滅ぼした『悪魔』。
「あらゆる願いを叶え、代わりに願った者の欲望を食する」ことが彼の能力であり趣味であり存在意義。
つまり彼という人物を構成する全てであり、より美味しい『欲望』を味わうためにシスルをはじめとする様々な人間の願いを叶え続けていた。
古代人を滅ぼしたという伝承にも語弊があり、人の願いを見境なく叶えた結果「この世界を滅ぼしてくれ」という願いを実現してしまった為。
つまり半分くらいは古代人の自業自得のようなもので、翼獅子自身もこの件は深く悔やんでいる。
ちなみに眼の紋様が描かれた本は、悪魔にとってのこの世界での依り代のようなもの。
1000年前、地下にある滅んだかつての古代都市の獅子像の中からシスルが発見した。
この本を手にした者は迷宮の全てを理解するが、流れ込む情報量が多すぎるため混乱してしまう。
シスルは悪魔の危険性に気付いており、二冊の本にする事で封印して影響力や力を抑え込んでいた。
このため本が片方だけだと翼獅子の頭と翼の一部しか解放されない。一応この状態でも翼の部分を手のような形で使うことが可能。
自身の本から頭部と翼を出現させることで移動したり、会話する事もできるし翼だけでも結構パワーがある。
翼獅子自身は欲望を糧にしているので、基本的に欲深い人類に対して好意的かつ友好的。
加えて無限の力そのものであるため、彼に願えばどんな願いでもコスト無しに叶えてもらえる。
が、願う度に欲求心を少しずつ削られる為、関わった人間は自制心を失い破滅する。
そうでなくても最終的には「生き甲斐」を含めたすべての欲望を食い尽くされ、ミスルンのような廃人にされるかのどちらか。
このことからミスルンやシスル等、直接関わりを持った人間からは存在そのものを危険視されている。
また、いくら願えるといっても願いによって創造した存在の「その後」までは管轄外で、物理法則的に無理があると長く持たない。
無茶な建築をすれば時間経過で倒壊するし、怪物を生み出したなら体躯や性質に合ったエサを用意してやらないと餓死してしまう。
なので、作中でシスルが試した「全てを終わらせる最強の魔物」みたいなモノは維持コストの関係から実現不可能である。
尚、この最強の魔物は30分毎に鯨三頭分の精神力を食わせないと餓死するという。
だったら迷宮の入り口を塞げばいいのかと言えばそう簡単でもなく、生き物で言えば血管を塞ぐようなものらしい。
デルガルはその様子を「預金は無限にあるけど、金を引き出し続ける手続きが大変、みたいな?」と解釈していた。
シスルの「誰も死なない平和な黄金郷」の願いを叶えるため、迷宮形成に力を貸していた。
しかし望まぬ状況が頻発する事に苛立ったシスルとの関係に齟齬を生じ、半身を本に分けられ封印されてしまう。
作中では最初はライオスに目を付け、彼がシスルを倒すように誘導、何とかシスルを一時撃退・無力化に成功。
ライオスと和解(?)後、シスルは話を変な曲解をし、問題が一つ解決したと油断。その隙を突いて彼の「抵抗欲」を喰らう。
抵抗しなくなった彼に対し、1000年に渡って熟成されたシスルの欲望=彼の生き甲斐を食い、植物状態に追い込んだ。
この時うっかり欲望すべてをしてしまったらしく、「一気に食べちゃうと勿体ないから一口だけ残そうと思ってたのに!」と怒っている。
ミスルンが悪魔に復讐心だけを残された理由も何となく察せられるだろう。
次いで自分の半身を封じた本を解放し、完全な力を取り戻そうと画策。
しかしライオスがカナリア隊に捕まっていたので、マルシルを新たな迷宮の主として契約し動き始めた。
彼女の途方もない大きな願いに目を付け、カナリア隊に追い詰められたマルシルを言葉巧みに懐柔、封印を解かせ新たな主にする。
ちなみに契約後の姿は頭は獅子だが、二足歩行で4本の腕に4つ翼に5つの眼、マルシルを軽く小脇に抱えられるほどの巨躯の獣人姿。
また頭からは4本の大きな山羊の角が生え、手足は五本指だが獣のような鋭い爪を持つ。
本作における悪魔とは
『具象化された異次元にある無限エネルギーに指向性(人格)が根付いた存在』
であり、山羊の姿も元を辿れば同じ存在。
翼獅子も異次元を介してミスルンやウタヤの事情を思い出しており、ミスルンを「私の熱心なファン」と称する。
叶える願いの大きさ次第で力を増す為、マルシルの全種族を巻き込む壮大な願いにより力を増し、その影響は地上の各国まで及んでいく。
現在の最終的な目標は地上に出ること、そして地上で人の欲望を永遠に叶え食べ続けることである。
曰く「私は人間を滅ぼしたいわけじゃない、むしろ全ての人間を幸福にしたいと思っている」とのこと。
■島外の人物■
◆カナリア隊
西の国のエルフ達。ダンジョン調査を目的とした特殊部隊で、半数以上が古代魔術(黒魔術)に精通した罪人で構成されている。
罪人二人に対し看守一人の割合で構成され、その看守は貴族の子息で構成されている。
戦闘能力は非常に高く、その辺の冒険者や
用心棒などが束になって掛かっても軽く返り討ちにされるほど。
また共通した特徴としてパッタドル以外、耳が一部欠けているが、これは罪人の印である。
隊長がシスルが
逃げる為に穿った穴に落ちた際は、パッタドル以外は焦る様子も見せなかった。
◆ミスルン
CV:
内山昂輝
カナリア隊の隊長。本名は『ケレンシル家のミスルン』。185歳。
小柄で華奢だが、これでも立派な男性。容姿端麗だが過去の事件で右目を失っており義眼。また、両耳も先端から三分の一がない。
チェンジリングでトールマンになると、かなり凛々しく屈強な傷だらけの30代ぐらいの男性になる。(実際エルフ時も傷だらけ)
実は当時の彼は周囲の人間全てを見下しており、全てにおいて劣る兄こそが不義の子だと思い込んでいた。
しかし本当はミスルンが不義の子であり、全てにおいて劣っているはずなのに跡取りに選ばれた兄への嫉妬から来る心の闇を抱え始める。
転移魔法を得意とするが方向音痴で、触れたものを片っ端から転送して
いしのなかにいるにする。
他にも位置交換魔法を応用し、敵の肉体と物体を置き換えて防御を無視して損壊させたり、手頃な物が無ければ人間で代用する。
基本的には手段を選ばないかなりエグい戦い方をするうえ、目先の敵を倒せればそれでいいとばかりに後先考えない“入れ替え”を多用するので、気を付けていないと味方も巻き込まれる。
その正体は『元・迷宮の主』。
40年前に他の遺跡にあった、見た者の欲望を映す魔法の鏡に魅入られた事で、そこを悪魔につけこまれて「カナリア隊に入隊しなかった人生」を夢見た。
最初は何不自由ない生活だったが、次第に迷宮の侵入者の対応に追われ、一人、また一人と仲間も失っていき気力も削がれていく。
そして成長を遂げた悪魔により、あらゆる『欲望』を吸い取られきって「生きる欲求」すら失い死ぬところだった。(右目と耳はこの際に失った)
しかし「悪魔への復讐心」のみが欲望として残った為、救助にきた後発のカナリア隊に見込まれ、ただひたすら悪魔を追って迷宮に潜るカナリア隊の特攻隊長となる。
身長は155cm前後で瞳が「黒」、名前は愛用のミスリル帷子由来?言葉に訛りがないことから「中央の出身」とまで読んでいる。
「欲」を全て奪われている為、食欲もなければ睡眠欲も排泄欲もない。この為、エルフでは考えられないほどタフに動き続けられる。
しかし「欲=肉体の信号」がないだけであり、体力が切れれば突然倒れるし、自発的に食事をしないので衰弱し、排泄を促さないと漏れ出すまで
トイレにも行かない。
そのため専属の世話役がいないと最悪無自覚のまま自滅してしまう危険性がある。
本名、ヴァリ家のパッタドル。82歳(17歳ぐらい?)とまだ若い箱入り娘。貴族の令嬢で、カナリア隊員の看守としては最年少かつ今回が初任務。
真面目だが感情的になりやすい性格で自分が危ない任務に就かされた事に最初は嘆いていたが、ポジティブシンキングで自信を取り戻す。
その際にミスルンを「優秀な方」と再評価しており、深い敬意を抱くようになった。失礼なシスヒスを敵視している。
やや頼りないが敵の攻撃のみを防ぎ味方の出入りが自由という高度な結界術を操る。ちなみにハーフエルフを見た事がない。
CV:武田華
本名シスヒス・オフリ。過去に殺人教唆や詐欺など様々な犯罪を犯しており嗜虐的な物言いを好む。149歳で幻覚魔法の使い手。
非常に冷酷で残忍な性格で鈴の音で人を惑わせる幻覚術を得意とし、その能力を買われミスルンの世話役を任された。
最初はミスルンを自身の幻覚魔法で意のままに操っていると思いこんでおり、彼の世話も面倒臭がっていた。
しかし彼にパッタドルへ報復させようとした際に魔法をあっさりと跳ね退けられ、それ以降は彼を見直し敬意を表している。
ダークエルフだからなのか、家名ではなく苗字を持っている。(ハーフのマルシルも苗字だが…?)
CV:菊池こころ
『冒険者バイブル』で女性と明記されているが、男性的な振る舞いを好むためエルフからも性別を間違われがち。しかもレズなので猶更わかりにくい。
137歳で両腕に入れ墨があり(恐らくこれが魔法陣)、罪状は古代魔術道具の売買及び人身売買(ハーフフットの女性をか?)。
過去ハーフフットの若い女性ばかりを自らの恋人にしており、リシオンからは三十歳を超えると恋人関係を解消して捨てる、と揶揄されている。
本人は真剣に恋愛とし、三十歳で別れることに対し「色々な事情で結果的に~」と語っていたが、実際オッタ側に問題があったのか等詳細は不明。
カナリア隊の中では比較的常識人であり、カブルーの事も憶えていて気に掛けていた。
CV:岸尾だいすけ
見た目は美女を思わせる美男子だが、自身の本来の容姿が嫌いで、古代魔術である「人工獣人」を作る術師を探し出し現在の体を得た。
肉体を変異させて狼系獣人のような姿になる術を使うが、元の姿に戻ることは出来る。フレキと仲がいい。性格は自由気ままで柔軟性が高い。
変異後はその肉体の美しさを見せつける為にわざわざコロッセオで闘士として戦うなど、ちょっとナルシスト。
肌のあちこちに文様のような入れ墨が描かれているが、恐らくこれが獣人化魔法の魔法陣と思われる。126歳と罪人で一番若い。
『冒険者バイブル』で女性と明記されているが、九井諒子ラクガキ本「Daydream Hour Extra」の「04 カナリア隊の基本装備」ではトップレス姿を見せた。
130歳の
胸はペッタンコで普段の胸のふくらみはただの胸当て。実は薬物中毒者であり、いつも陽気に笑っているのも多分そのせい。
使い魔は途中に空間が歪んだ箇所もあるダンジョンを突破し、わずか一週間で確実にミスルン達のところへ辿り着けるほど優秀。
鷹匠の餌掛け(手袋)のような道具で使い魔を使役している。妙にまつ毛が長い。
真っ黒(?)な肌色をしたエルフの女性で、待機部隊を指揮する副隊長。引退したミルシリルの後任として抜擢された。
年齢は170歳、割りと小柄だが体格はがっしり。性格は粗野粗暴で他種族を見下しており、短気なのか常にイライラしている。
主に多数の剣を召喚して操る魔法を駆使する。自身もゴーレム相手にコブラツイストやヘッドロックするなど武闘派。
ちなみに西のエルフの女王ヘイメアとは遠い血縁関係にあたり、黒曜石の肌、銀の毛、赤い瞳は「真の王族の証」とされている。
双子の姉がいたが上述の特色を持っていたため、姉はすぐ女王の養子として連れて行かれてそのまま原因不明で死亡。
次は自身がその標的になると察し、カナリア隊に入隊したという経緯を持つ。孤児になったリンシャを隊に連れ帰った。
フラメラの直下隊員。エリケは古代魔術の知識の売買によって捕まり収監された褐色肌の女性エルフ。
その後刑期を終えるもカナリア隊の看守側が人手不足だったのでスカウトされて入隊、フラメラの相棒となる。
ミーシルはエリケ担当の囚人。古代魔術に関する知識の伝聞および詐欺で捕まった。前髪ぱっつん。
大した悪さもしておらず戦闘力も実戦経験もほとんどない木っ端だが、隊員不足だったのでカナリア隊に採用された。
◇他のカナリア隊
◆ミルシリル
字名は「陰気なミルシリル」、本名はトール家のミルシリル。由緒正しい軍人一家の生まれで貴族で189歳。好物は子供の体臭。
カナリア隊の副隊長をしていた女性で、かつてミスルンに「隊随一の剣客」とまで言わしめた程の剣士でもある。
40年前に「迷宮の主」となり死に掛けたミスルンを発見し、もう長くないであろう事から介錯をしてやろうとした。
しかしそんな状態でさえ尽きなかった彼の「悪魔への復讐心」だけの妄執に賭け、彼を助けた。
後にウタヤで保護したカブルーの育ての親となる。こう見えてかなりの武闘派で、カブルーもその強さを見て師事を願ったほど。
貴族であり剣術に長けるほか、有事にはいつも連れ歩いているぬいぐるみを魔法で操り、サポートさせる。ぬいぐるみとの同時攻撃はまるでファンネル。
仕事であれば基本的に陰鬱とした表情で伏し目がち、冷静かつ冷酷な判断を下すが、プライベートでは甲斐甲斐しく優しい性格。他人種の子供を拾って世話するのが趣味。
親としては「猫可愛がり」という言葉が浮かぶ過保護な溺愛っぷりで、エルフの時間感覚を思えば「ずっとここにいればいい」と恐らく本当に一生涯面倒を見る勢い。
また望めばエルフの文化や言語、戦闘技術等を惜しみなく、自分の労力もいとわず伝授してくれたりしている。
辛い目にあってほしくない気持ちは本心で愛情は間違いなくあるだろう。
……同族かつ、あまり他種族への偏見を持たないほうのオッタには「(短命種の寿命や精神年齢を考慮せず)愛玩動物として見ているだけ」と言われているが、難しいところである。
『迷宮』の恐ろしさを熟知しており、それ故他の全ては与えてもカブルーが冒険者になる事だけは反対していた。歴戦によるものか、両腕には無数の傷跡がある。
カブルーを諦めさせる為に(そして恐らく迷宮でも生き残れる程度にする為に)、彼に地獄の特訓を架していた。カブルーが対人戦に異常に強いのはこのため。
普段から罪人のヘルキ(♂エルフ)を従えており、ヘルキは保護された後のカブルーの訓練相手も務めている。
自立心の高い少年にとっての過保護、曰く「本当に死ぬかと思った」苛烈な訓練を経て巣立って(?)いるが、
エルフに捕まっても彼女が口を利いてくれる前提でいたことや、ダダ甘っぷりに思うところはあっても嫌ってはなさそうな様子。
ちなみに人形を使うのは幼少からコミュ障で上手く喋れず馬鹿にされ、人形を使い魔にして友達としていた為。
カナリア隊は絶対の権威者である女王からの要請で動く部隊であり、危険性等はさておいて公には非常に名誉な役職。
曲がりなりにも勇名を馳せたその正隊員に“陰気”な、などとあだ名するあたり、彼女の同族内での印象が
なんとなく窺える。
本人もエルフの同族を嫌っており、現在はウタヤの件で嫌気がさし隊を引退、西方の山奥に引き籠り隠遁生活をしている。
……が、たまに連絡も無しにカブルーに会いに来る。
家主にはヤバそうなメンヘラ彼女と思われていた
当時の他のメンバーは
- 俊足のフンギル(罪人)
- 千里眼のコヨーテ(浅黒肌、罪人)
- ミケパスの息子オパ(罪人)
- 早耳のシータ(ショートで浅黒肌の看守)
- 美声のユギン(罪人)
- 双子のパーサとポーサ(どちらか不明)
- スノー(浅黒肌、どちらか不明)
- へルキ(罪人、ミルシリルの助手)
- ニルス(浅黒肌、罪人)
(※ミスルンを発見したミルシリルとヘルキ以外の生死は不明。大半の隊員は迷宮に喰われたらしい。)
◆ヘルキ
元囚人でカナリア隊に所属し、ミルシリルの助手を務めているエルフの男性。
ミスルンや他の者の回想、書下ろしなどにも登場するなど出番は多いが、冒険者バイブル完全版でさえ詳細が語られていない。
ウタヤでの報労により刑務からは赦免され、ミルシリルに身元を引き受けられる形で既にカナリア隊を脱退している。
バックグラウンド情報が一切ない一方で、回想などでは彼の人柄が確認できる。
保護(というか押収)されたリンがエルフ達に動物扱いされ、踊れだの歌えだの命令されている中で「ケーキ食え」と唯一彼女をヒト扱いしていた。
更に仲間達がみんな飽きて放り出した後も彼女を観察、弱っていっている事を心配してミルシリルに相談している。
ミルシリルがミスルンの世話役を任せたり、エルフ嫌いの彼女が身請けをしている辺り、人の良さが見て取れると言える。
一方でリンにケーキを差し出した際も返り血を浴び血だらけの手で直にケーキを鷲掴み、ガンギマリの目で差し出しているなど微妙にヤバさが漂う。
使う魔術や戦闘力は不明だが、傷だらけになったり返り血を浴びたりしている辺り、リシオンのような前衛職能力なのだろうか。
◆エルフの女王 ヘイメア
第82話にちょっとだけ登場した西のエルフの国の女王。フラメラ同様真っ黒(?)な肌色をしている。
大量の鳥類を使役しているような描写があるが詳細は不明。
~魔物とダンジョン飯~
この作品最大の特徴。
「ダンジョンの魔物を狩って調理し食べる」という他のファンタジー作品ではあまり見られない
狂気の斬新なシーンを見る事が出来る。
地味に美味そうなのが何とも言えない。
よく見るとかなり無理やりなものも中にはあるが、そこはご愛敬。
詳しくは
個別項目を参照。
- 大サソリと歩き茸の水炊き
- 人食い植物のタルト
- ローストバジリスク
- マンドレイクとバジリスクのオムレツ
- マンドレイクのかき揚げと大蝙蝠天
- 動く鎧のフルコース
- ゴーレム畑の新鮮野菜ランチ
- 盗れたて野菜と鶏のキャベツ煮 略奪パンとご一緒に
- 天然?おいしい 宝虫のおやつ♪
- 特製♪ 無国籍風聖水
- 厄除け祈願! 除霊ソルベ
- 茹でミミック
- ジャイアントクラーケンについてたジャイアント寄生虫の蒲焼き&白焼き
- 水棲馬の焼き肉
- テンタクルスの酢和え
- ウンディーネで煮込んだテンタクルスと水棲馬のシチュー
- テンタクルスのニョッキ
- レッツ炎竜にカツレツ
- 炎竜のディナー(ローストレッドドラゴン、ドラゴンテールスープ、タマネギのピザパン)
- ドラゴンボンレスハム
- ジャック・オー・ランタンのポタージュとドライアドのチーズかけ蕾ソテー
- コカトリスのアイスバイン風とドライアドの蕾のザワークラウト風
- コカトリスの石焼き親子あんかけ
- ハーピーの卵で作った卵焼き
- スイートドライアド
- 墓地でとった茸とオークからもらったチーズリゾット
- 夢魔の酒蒸し
- アイスゴーレム茶碗蒸しとアイスゴーレムに入ってた魚に熱を通したやつ
- バロメッツのバロット(あるいはバロメッツチョップ)
- 魂のエッグベネディクト
- スカイフィッシュアンドチップス
- グリフィンのスープ・ヒポグリフのスープ
- ヒポグリフの水餃子
- ダンプリングをフェアリーリングでチェンジリング
- ハンバーグのチェンジリングソースがけ
- サキュバスホットミルク
- サキュバスとバイコーンの脳ドリア
【余談】
アニメの終了後も人気は続き、同人界隈も盛り上がっている。
そんな24夏コミケでひとつのニュースがあった。
マルシルのコスプレをしていた人の元に突如、
[学校はじまって] [以来の才女]
と、書いたアニメの書き割り状の被り物をした二人が飛び込んできて、アニメ15話のシーンを再現したのだ。
この二人とマルシルの人とは面識はなく、二人は会場にマルシルのコスプレをする人が現れると読み「マルシルは現地調達すればいい」と賭けて参加したのだとか。
この「マルシルを現地調達」というパワーワードと、現地調達という方針がダンジョン飯の真髄を理解しているとして、コミケに参加していない人たちも大いに盛り上げた。
追記・修正は魔物を食べたいと思った方がお願いします。
- カブルーと翼獅子の関係が気になる。ガイドブックの部屋の絵でわざわざ文章で入ってるし、魔法の鏡の絵でもこれ見よがしに写ってるし -- 名無しさん (2021-03-28 12:05:56)
- 2年前にアニメ映像使った宣伝CM流れてなかった?あれでアニメ化決定したんかと勘違いした人が多かったな -- 名無しさん (2021-03-29 21:01:20)
- ↑完結したらアニメ化発表してもおかしくない。NHKとかで -- 名無しさん (2021-03-31 22:03:58)
- 獣人ワナビとかいう煽り文句www -- 名無しさん (2021-09-15 00:38:11)
- コミックス12巻はまだかしら…… -- 名無しさん (2022-05-10 08:01:01)
- 12巻、8月10日発売決定ッ! -- 名無しさん (2022-06-27 18:37:57)
- トリガー製作は嬉しいのだが、見た目よりも圧倒的に中身の詰まってる漫画だからなぁ…。アニメ化の魅力が薄いとは言わないが、漫画で100楽しめる漫画だと思うのよね。 -- 名無しさん (2022-08-10 16:28:22)
- そうかな、食べ物の描写次第だと思うよ -- 名無しさん (2022-08-10 16:31:05)
- 現実と同じで独白や内面描写や言動の理由を一々明らかにしない上、それが伏線として矛盾無く機能してる。 ゆるいのに緻密で好き。 -- 名無しさん (2022-09-01 17:51:15)
- あと女性陣可愛すぎ。 サキュバスの化けたマルシルの表情に興奮した。・・・ギガヘプタヘッドじゃない方な! -- 名無しさん (2022-09-01 17:55:47)
- ダークエルフに関しては作者のブログに設定が乗ってたよ、この項目にシスルがダークエルフとか書かれてるけど多分間違い、シスルは単に黒い肌のエルフってだけだと思う -- 名無しさん (2023-08-16 03:28:15)
- 最後は一種の元気玉展開だったな。「オラに元気を分けてくれ」じゃなくて「オラの(妹の)肉を分けてやる」だったけど。 -- 名無しさん (2023-12-19 22:14:36)
- 若干の中だるみはあったけど、「食は生の特権」というテーマを初志貫徹したよなぁ -- 名無しさん (2024-01-06 08:52:12)
- ブレイバーンやマジアベーゼと合わせて24冬アニメは変態ばかりの中の筆頭と呼ばれているもよう -- 名無しさん (2024-01-30 09:12:56)
- 「対人戦は得意だが対魔物戦は苦手」というカブルーは明らかに冒険者より兵士向きなんだよな。逆に「人間への関心は薄いが魔物に対しては鋭い」というライオスは冒険者こそ天職。 -- 名無しさん (2024-02-16 21:47:41)
- ↑2 ストーカーロボ、ドS女子、魔物ヲタク…24年冬の主人公に録な奴がいねぇ! -- 名無しさん (2024-02-17 12:13:30)
- ライオスの自分でも気づいていないだろうマルシルへのほのかな憧憬めっちゃ良いわ。ライオスがマルシルと初めて会った時の描写から見るに一目惚れだったんだろうな。 -- 名無しさん (2024-03-25 11:46:26)
- 料理のカラースクリプトデザインのためにもみじ真魚氏を招いたと聞いて「ああ、トリガーさん本気だ」と思うた -- 名無しさん (2024-04-13 17:54:06)
- アニメから入ったけどメチャクチャ面白くて漫画も買いました。マルシル、センシ、フラメラ副長が好き。 -- 名無しさん (2024-04-13 18:39:34)
- これだけの緻密なアニメを作っている会社が昔はインフェルノコップみたいなトンデモカオスな紙芝居アニメを作ってたとはほとんどの人は信じられんだろうな -- 名無しさん (2024-04-13 18:46:11)
- ↑インフェルノ・コップは良かったのだが、ニンジャスレイヤーはなぁ・・・原作側があれで作れといったのかもしれんが。なお、本作の監督とは無関係 -- 名無しさん (2024-04-30 14:45:16)
- いよいよシェイプ・シフター回!はやくパーティーのあの楽しい混乱が観たい! -- 名無しさん (2024-04-30 16:17:29)
- どんなに美味しくても亜人は食べたくない。 -- 名無しさん (2024-05-19 19:08:04)
- イヌタデ、リド、ファリン第二形態と性癖を破壊されますねぇ -- 名無しさん (2024-05-30 02:19:31)
- コメントのログ化を提案します -- 名無しさん (2024-06-10 13:12:57)
- コメントをログ化しました -- (名無しさん) 2024-06-18 13:36:59
- 脳ミソは勘弁 -- (名無しさん) 2024-06-25 18:21:11
- シチューとローストバジリスクは美味しそう -- (名無しさん) 2024-07-17 19:05:47
- ライオスの体に【マルシルと子をなす、マルシルをファリンと共に看取る】の願いが残っていてライオスは50年ぐらい在任してから息子に後を譲って引退、マルシルとともに1000年過ごしたって願ってる -- (名無しさん) 2024-07-19 20:39:33
- 架空動物の生態や弱点、架空素材と現実にありそうな調味料を如何にも実在してそうな作り方で料理にする描写がとても自然的で本当に画面越しに別世界を見てるようで素晴らしいわ。作者さんの生物及び料理への造作の深さが伺える -- (名無しさん) 2024-08-03 13:39:19
最終更新:2025年03月26日 12:24