テラフェイザー

登録日:2022/10/03 Mon 12:13:50
更新日:2025/05/17 Sat 09:21:40
所要時間:約 18 分で読めます




推奨BGM:『フラッシュタイプ(UDe_M-1)』


遂にGUTS-SELECTにロボットが配備される!

その名も“テラフェイザー”!!

っくぁあ~っ!ロボットってやっぱ憧れだよなあ~っ!!

……って、何で次々と怪獣が出てくんのよ!?

次回、ウルトラマンデッカー!

機神(きじん)出撃(しゅつげき)

みんな、見てくれよな!








こいつが!?

ええ。あれが君達の新戦力……

DG-001・テラフェイザーです!


(>()<)


画像出典:ウルトラマンデッカー 第11話『機神出撃』より、(2022年9月23日放送)
©テレビ東京・円谷プロダクション



テラフェイザーとは、円谷プロダクション制作の特撮テレビドラマ『ウルトラマンデッカー』に登場するロボット兵器である。


【データ】

別名:電脳魔人
開発コードナンバー:DG-001
身長:69m
体重:69,000t
スーツアクター:桑原義樹


【概要】

元々は本編より10年前に襲来した闇の巨人に対抗するために「DG計画001」において開発されたロボットであった。
しかし、これが完成する前に戦いが終わったため、計画は凍結。
だが、宇宙浮遊物体スフィアの襲撃に対抗するべく、TPUのアサカゲ ユウイチロウ博士の尽力で計画が再始動。
GUTSグリフォン等の実戦データを元に完成に至った。


【外見・特徴】

その外見はデッカーのオマージュ元である『ウルトラマンダイナ』の劇場映画作品『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』に登場した「電脳魔神デスフェイサーに酷似しているが、
カラーリングはあちらが銀と赤のツートンカラーだったのに対し、こちらは黒とシアンのツートンカラーとなっている。
頭部もデスフェイサーに比べて角が大きくなっており、顔に当たる部分のモニターからは起動時に赤いラインが一瞬走るが、ハネジローの制御下にある際には逆三角形のようなマークが点灯する。


【能力】

AIで制御された無人機で、デスフェイサーの原型たる「電脳巨艦プロメテウス」と同様に自立行動が基本。
動力源はマキシマエンジンに加え、最近研究されている特殊粒子「TR粒子」を使用。
それをエネルギーに転換したり、粒子をバリア状にして敵の攻撃を防御する事が出来る。
ちなみに元々戦艦だったプロメテウス/デスフェイサーとは異なり、最初からロボットとして開発されているため、変形せずに飛行する。


【武装】

  • クローアーム
2つの指がハサミ状に連なっている、マニュピレータが特徴の右腕装備。
伸縮機能が内蔵されており、自在に伸ばす事で格闘戦で力を発揮する。
『トリガー』時代、この世界にやってきたストレイジの特空機「キングジョー ストレイジカスタム」の装備に似ており、恐らく参考にしたものと思われる。

  • TRビーム砲
左腕に装備された2門のビーム砲。
TR粒子の作用でビームを曲げる事が可能で、敵をどこまでも追尾する。

  • TRメガバスター

第二、第三ロック解除!

転送プログラム4から9を省略!

TR粒子、チャージ開始!

TRメガバスターを使用します!


本機の切り札となる武装。
両肩に装備されたキャノン砲で、アサカゲ曰くGUTSグリフォンで得たノウハウを組み込んだ「一撃必殺の粒子砲」とのこと。
アサカゲからこの装備の説明を受けた際、アスミ カナタはかっこいいと無邪気に喜び、リュウモン ソウマもまた「一撃必殺……燃えるなあ!」とまんざらでもなさそうに感心していた。

使用時には両脚が制御台代わりとなり、両肩部と胸部で砲身を形成。
TR粒子がフルチャージ後、強力なエネルギー光線が発射され、怪獣を粉砕する。
エネルギーチャージ時に無防備になるのが欠点。


【活躍】

特別総集編「マルゥルの帰還」

ラストシーンにて図面のみ登場。

第9話「誰がための雄姿」

スフィアレッドキング撃破後、GUTSグリフォンのハイパーソーンレーザーがスフィアに対して有効というデータが立証された。
アサカゲはこれを『DG-001』───即ちテラフェイザーに投入する趣の発言をカイザキ サワに告げている。

第10話「人と怪獣」

ロールアウト前の状態で本編初登場。
Aパートでムラホシ タイジとカイザキの会話の中で言及され、わずかながら姿が公開された。

第11話「機神出撃」

ここから本格的に登場。
稼働実験のためにTPU第1演習場へと輸送されていたが、途中ガゾートの襲撃に遭いいきなりの実践となるが、TRビーム砲で無事に撃退。
そのまま演習場に着地し、その姿を見たカナタやリュウモンは大興奮していた(この際、カナタは『トリガー』時代に来たキングジョー ストレイジカスタムについて言及していた)。

その後、点検中にライバッサーが出現、実験も兼ねて相対するがAIの実戦経験が足らずに苦戦、電撃で中枢を焼き切られてしまう。
対抗するには実戦経験が豊富なAIが必要とのことで、カナタは「そんな経験豊富なAI、ゴロゴロ転がってるわけないだろ……」とぼやくのだが……



……いるじゃないか。


(謎の間)


(一同、ハネジローを見る)


えぇ???


そこで一同……というよりはリュウモンが思い付いたのが、テラフェイザーにハネジロー(HANE2)を組み込む事だった。



カナタ、一応確認するけど……本当にやるんだよな?

あったりまえだろ!

メンテナンスはハッチから内部に侵入し、焼き切れたAIユニットとハネジローを交換します。

いつアイツがまた降りてくるか、わからない!

……急ごう!

よーし、そんじゃあ行きますかーっ!!



カナタの号令と共に全速力で駆け出す一同。
そこへライバッサーの子供・稲妻怪鳥ヒナバッサーの群れが襲来。
一同はラグビーボールの要領でハネジローをパスしながらテラフェイザーに向かって運搬*1
カナタが(意図せず)等身大サイズで変身*2したデッカーも参戦。
ミラクルタイプが生成したデッカーテレポータルが功を奏し、アサカゲとハネジローはテラフェイザー内部に侵入。ハネジローとテラフェイザーを接続し再起動した。


テラフェイザー、起動します!


今度は互角以上に立ち回り、TR粒子の反射機能で電撃を跳ね除け、TRビーム砲とクローアームを駆使してライバッサーを追い詰めていく。
しかしTRメガバスターを撃とうとした瞬間、ハネジローがオーバーヒートを起こし、再び機能停止*3
トドメは巨大化したデッカーのトリプルデッカースクラムに譲る形になるのだった。


おいしいとこを持って行きますねぇ……。


ちなみに起動実験に立て続けに怪獣が現れた事に対し、ムラホシは「怪獣が地球の異物と判断したからで、テラフェイザーもスフィアと同質と思われてるのでは?」と推測しているが、果たして……?


些細な材料も見逃さない洞察力。

困難にまっすぐ突き進む意志。

やはりあなた達は……。

第12話「ネオメガスの逆襲」

アサカゲの手でハネジローのAIにテラフェイザー用の機体制御・火器管制のシステムをインストール。前回のようにオーバーヒートを起こすこともなくなった。

そこへスフィアネオメガスが出現。
テラフェイザーは関節アライメントの修正中だったため出撃不能。そのため、カナタとハネジローはGUTSグリフォンで出撃、地上はリュウモンとイチカが担当することになった。
先手必勝とハイパーソーンレーザーを炸裂させるGUTSグリフォンだが、角を破壊されたスフィアネオメガスの雄叫びに呼応するかのようにスフィアソルジャーの群体が出現。
スフィアネオメガスの傷を修復させ、GUTSファルコンに襲い掛かる。ハネジローはカナタを強制的に脱出させ、デッカーに変身させる。
しかし、デッカーストロングにチェンジしてもスフィアネオメガスのパワーには太刀打ちできず、スフィアソルジャーの集中砲火を一身に受けてしまう。
デッカーを救わんとしたリュウモンとイチカに対し、スフィアネオメガスは破壊光線を発射。皮肉にも、2人の楯となりデッカーはこれを受け消滅してしまう。

やがて、スフィアネオメガスは両腕部をスフィアザウルスのように巨大化させ、地中に根のようなものを張り活動停止。
警戒態勢が続く中、「負けた理由を探すより負けた自分を超える努力をしろ」という祖父の教えのもと特訓するカナタに続く形でリュウモンとイチカは特訓に励む。
その姿を見たハネジローは……

ムラホシ隊長、アサカゲ博士。TRメガバスターの使用を提案します。

根のようなものを張るスフィアネオメガスは、スフィアザウルスの時と異なり地中にエネルギーを与えているように見えた。
一刻を争う事態に対し、ムラホシはハネジローの提案を採用することにした。

TRメガバスターは最終調整が済んでおらず、いくつかのロックも現場で解除しなければならない。
さらに、出力を間違えるとエネルギーの逆流が起き、テラフェイザーの機体が爆発する可能性が高い。

問題ありません。調整不足は、私の努力で補います。

ハネジローは不測の事態に対し、カナタの言葉を引用するかのように対応。
現場に挑むカナタ達の指揮はカイザキがすることになった。
ナースデッセイ号では小回りが利かないことに対する、カイザキの判断によるものである。


テラフェイザー、発進!!

テラフェイザー、出ます!!

現場に到着したテラフェイザーはビームとクローアームでスフィアネオメガスの態勢を崩す。
分離したスフィアソルジャーはカイザキの指揮するGUTS-SELECT&TPU地上部隊が総力で挑む。


ソルジャーは私達に任せて!!

心置きなく戦え、ハネジロー!!

ほぼ互角の勝負を繰り広げるスフィアネオメガスとテラフェイザー。
スフィアネオメガスは両腕部をのような形に変え、テラフェイザーに襲い掛かる。
地上のTPU部隊も負傷者が続出、劣勢を強いられていく。


もっとがんばれ、ハネジロー!!

おい、カナタ!!

ハネジロー?!

TRメガバスターを使う余裕がねえ!
カナタ、ウルトラマンになって援護しろ!!

無茶言うなよ、みんなの前で!!

問題ないっ!!

そこでテラフェイザー=ハネジローは強制的に巨体が倒れるふりをしてカナタを巻き込ませる無茶ぶりを発揮。
どさくさに紛れてカナタはデッカーに変身、テラフェイザーと共に戦う!


いい連携ですね。

ええ……まるで旧知の戦友のように……。

そしてテラフェイザーはTRメガバスター発射体制に入る。
そうはさせじとスフィアネオメガスは光線を発射するが、デッカーはミラクルスカイスクラムを発動。無数の剣を生成させ、バリアのようにテラフェイザーを守る。


行け!!ハネジロー!!

TRメガバスター、ファイア!!

アサカゲの叫びと共に、ついにTRメガバスターが火を噴く!
眩い光線はスフィアネオメガスに直撃、その激しい余波がTPU隊員を巻き込んでいく。
あわやイチカも飛ばされかけるが、リュウモンが必死に彼女の手を全力で掴んだ。


表面温度上昇、ナノマテリアルコーティング剥離!

うおおおおおおお……ハアッ!!

ハネジローの雄叫びと共にスフィアネオメガスは消滅。あとに残されたのはテラフェイザーだけであった。
かくして戦いは終結。今回の戦闘データもアサカゲを満足させるものとなった。


彼の働きは私の想定を大きく上回りました。

おかげで、テラフェイザーが真の完成を見たと言っていいでしょう。

このデータも、必ず皆さんのために役立てますよ。

ムラホシからハネジローの戦闘データを手渡され、心なしかアサカゲも満足げに微笑んだ。

一方、戦いを終えたカナタとハネジローも、ドック内に佇む今回の貢献者たるテラフェイザーを見ていた。


なんだかんだ頼もしい相棒ができたって感じだな。

てゆーか、もうお前の出番はないかもなぁ!

調子に乗んな!

あいてっ!カナタ、やめろっ!

しかし、厳重にプロテクトされたハネジローのファイルはアサカゲの手で解除される。
そこで、彼にデッカーの正体がカナタであることを知られてしまう……。

第13話「ジャンブル・ロック」



ご列席の皆様、これがDG-001・テラフェイザーです。

身長69m、体重69,000トン。TR粒子をエネルギーに変換し、照射するTRメガバスターは怪獣の固い皮膚をも貫きます。

先の対スフィアネオメガス戦において、その有効性は十分に証明されました。
今後の防衛において、ひいてはスフィア殲滅への大きなカギとなるでしょう。

総集編冒頭にて、TPU報告会でムラホシがテラフェイザーを解説。
さらに、多くの事態に備えるためナースデッセイ号に新装備を装備したと報告するが、そのナースデッセイ号は停電に見舞われてしまい、珍騒動を巻き起こすことに……

第14話「魔神誕生」

アバンタイトルでノイズラーと交戦。
デッカーと息の合ったコンビネーションで追い詰め、トリプルトリガースクラムとTRメガバスターの同時攻撃で撃破した。
その活躍ぶりに世間の評価も上々で、これからの活躍にも期待がかかる。

そんな中、スフィアネオメガスが地中にエネルギーを送り込んでいた地点からスフィアザウルスが再出現。
TPUとGUTS-SELECTはテラフェイザーと共に迎え撃つ。
以前よりも強化されたスフィアザウルスに対し、カナタはデッカーに変身するが……。


【余談】

  • 本編より先にイベント『ウルサマ2022ウルトラマンデッカースペシャルナイト』にて先行登場。そこでメイン監督の武居正能監督は「11話くらいから活躍する」と語っており、その通りの登場となった。


  • 初戦闘のライバッサー戦は雨中での戦闘となり、ウルトラシリーズのロボットとしては初の雨の撮影となった。

  • 玩具版はキングジョーストレイジカスタム同様、ソフビサイズで発売。右腕のクローアームが伸びる他、ハネジローの声も鳴る音声ギミックも搭載されている。


こんな所でアク禁されては困るんです。

テラフェイザーの追記・修正は私の希望ですから。



























テラフェイザーの玩具紹介ページではフェーズ2なる別モードの存在が明かされており、そのモードでは頭部のモニターが逆三角形から凶悪な顔にも見える表示に変化する。
また、公式レビューでフェーズ2での音声の一部が公開されたが、これもまた不気味な物に変化している。
更にパッケージでは「別売りのウルトラソフビシリーズと遊ぼう!」としてフェーズ2でデッカー(のソフビ)を攻撃している写真が載っている。

その画像とデスフェイサーモチーフという部分で不穏な空気を感じ取った方。



あなた方は正しい。












【注意!】ここから先は第14話以降のネタバレが含まれます。
















ハネジロー?どうした!?


(電子音・ハネジローオーバーヒート)



ハネジロー!?


アサカゲ博士、応答願います!
……博士?博士!?




花……木々……空……風……雲……太陽……虹……海……浜辺……

アサカゲ博士……?

……?!


森……石……砂……大地……!


SUMMON TERRAPHASER!


ウオオオオオオオッ!!ハァアッ!!



(\V◆V/)



カナタ君……君が“この時代のデッカー”だったとはねえ……。


アサカゲ博士、どういう事ですか!?


君を倒すために造ったテラフェイザーだ。

これ以上邪魔はさせない……!!






テラフェイザー(フェーズ2)

登録日:2022/10/03 Mon 12:13:50
更新日:2025/05/17 Sat 09:21:40
所要時間:約 24 分で読めます





アサカゲ博士=バズド星人アガムス拳銃型デバイス「フェイズライザー」でハネジローをコントロール不能に陥れた後、コックピット内に侵入して操縦系統を奪った形態。

……というより、アガムスが対デッカー用に開発した戦闘ロボットというのが本来の用途らしい。
コックピットにフェイズライザーをセット後、アガムスのスーツに設けられた各コネクターにコクピット内の電子コードが自動的に接続され、彼の思考をトレースする形で操作される。
生体と機械を強引に繋げている都合上、アガムス自身に多大な負担が掛かっている事が窺える。


【特殊能力】

戦闘力・装甲強度はフェーズ1とほぼ変わらず。
敵に回った際、それを活かしてウインダムの放ったミサイルからスフィアザウルスの盾となった事も明らか。
切り札のTRメガバスターもチャージ時間が短縮。
これまでよりも短いスパンで発射出来るようになっており、ハネジローが操縦していた時よりもスペックが上昇している。TRビーム砲で牽制しながらチャージすることも可能。
さらに、フェイズライザーから怪獣カードのデータを転送する事で戦闘力が増加し、怪獣の持つ特殊能力が付加される機能が追加。
恐らくは初代GUTS-SELECTの共通武器であったGUTSスパークレンス/GUTSハイパーキーを研究・分析した能力かと思われる。

使用した怪獣カード


<ATTACK! GOMORA!>

TRビーム砲からゴモラ超振動波を利用した破壊光線を撃つ。
一発だけでナースデッセイ号の機能を停止させ、行動不能に陥らせるほどの威力を持つ。


<ATTACK! ELEKING!>

TRビーム砲からエレキングの放電を利用したビームを撃つ。
攻撃範囲は広く、スフィアザウルスを足止めする3大ディメンション怪獣を一網打尽にするほど強力。


<ATTACK! NEOMEGAS!>

TRビーム砲からネオメガスの熱戦を利用したビームを放つ。
デッカー フラッシュタイプを遠くまで吹き飛ばすほどの高い威力を持つ。


<ATTACK! MONTHARGER!>

TRビーム砲からモンスアーガー火炎放射を利用した火炎弾を発射する。
威力は一発だけでデッカー フラッシュタイプを倒れ込ませるほど。


【活動】

第14話「魔神誕生」

スフィアザウルスに立ち向かうデッカーとテラフェイザーだが、デッカーの正体を知ったアガムスがコントロールを強奪。
2対1から1対2の戦いに移行しデッカーを追い詰める。
ナースデッセイ号をゴモラ超振動波で墜落させ、クローアームでウインダムごとデッカーを攻撃。
追い打ちをかけていく中、デッカーのカラータイマーも鳴り響く。
そこでトドメのTRメガバスターが炸裂、デッカーは消滅しカナタの命も風前の灯火と思われた。

しかし、未来からアガムスと因縁のある謎の男が来訪。


今までよく頑張ってくれたな。

……だが、ここからは俺の仕事だ。

ヤツとのケリは俺がつける!

カナタの所持していたウルトラディーフラッシャーとウルトラディメンションカードホルダーが謎の男の元に移り、デッカーに変身。
激高するアガムスが乗るテラフェイザーに戦いを挑んでいく。
その手慣れた戦い方にカナタは言葉を失い、別の現場でも他隊員と共に戦いを見ていた『見つめる天才』ことリュウモンは先代デッカーの戦いに違和感を感じていた。

1対2の戦いにも怯まずウインダム、アギラミクラスよろしこ!と言わんばかりの仕草で召喚してスフィアザウルスを足止めし、先代デッカーは各形態を使い分けてテラフェイザーと互角に渡り合う。
しかし、テラフェイザーの攻撃でディメンション怪獣も消滅。デッカーのカラータイマーも鳴り響いてしまう。さすがにこれは先代デッカーもやれやれとお手上げだった。
やがてTRメガバスター発射体制に入るテラフェイザー。先代デッカーもセルジェンド光線を発射し、両者の激しい撃ち合いが繰り広げられる。
エネルギー同士は干渉しあい……やがて、両者を巻き込んで爆風が巻き起こるのであった。


第15話「未来への約束」

爆風の影響で元に戻った謎の男=デッカー・アスミは、カナタに真実を語る。
今から数百年後、宇宙に進出した人類はスフィアと遭遇すること。様々な人類や未来のユザレ、そしてもう一人のウルトラマンとの出会い。
スフィアが星のエネルギーの一定量を吸収し本体を呼び寄せること。アサカゲの正体とスフィア襲来の秘密。
そしてこの時代の『光』=自身の祖先であるカナタに望みを託し、ディーフラッシャーを与えたこと。
そこへアガムスが現れ、テラフェイザーを召喚。カナタとデッカー・アスミを攻撃する。
不安定な状態のままディーフラッシャーを掲げ、命に代えてでも「大人の責任」を果たそうとするデッカー・アスミを生きろと制止し、こう叫ぶ。


巻き込まれたからじゃない……!

俺はいま……俺の時代を守りたいんだ!!

青臭いながらも現在を守ろうとするまだ若い先祖の決意を認めたデッカー・アスミはディーフラッシャーを譲渡。それを手にカナタはテラフェイザーと対峙。


アサカゲ博士……!

いや、アガムス!!

俺は……俺の故郷を……地球を守る!!

そしてデッカーに変身するカナタだが、テラフェイザーの前に苦戦。各形態にタイプチェンジするが、まるで歯が立たない。
やがてTRメガバスターが直撃。絶体絶命な状況の中、インナースペース越しから全身で受け止めながらカナタは吠える。


負けられねぇ……!!

負けられねぇんだぁぁぁぁぁぁっ!!

その時、背後から金色の光がデッカー=カナタを包み込む。

生意気言ってそのザマかぁぁぁぁぁ!?

デッカー・アスミが両手から『光』を放ち、カナタを援護していたのだ。
そしてインナースペース越しから背中を支え、カナタを鼓舞していく。


我が家の家訓でな……!

『今できることを全力でやれ』って!
『仲間が欲しかったら、腹を割って話せ』!
『負けた理由を探すより、勝てなかった自分を超える努力をしろ』!!

おっさん……まさか!?

負けるなぁぁぁ!!

ウルトラマンなら……!!

立ち上がれぇぇぇぇぇ!!!

うぉおおおおおおおおおお!!!

現在と未来……二人のデッカーの『光』が合わさりあう。やがてそれはTRメガバスターをはじき返し、盾のビジョンを作り出す。
インナースペースから放り出されながらも、デッカー・アスミは吠える。

つかめぇぇぇぇ!!カナタぁぁぁぁぁ!!

それに応えるかのごとくカナタは盾のビジョンを手にすると、それは金色のウルトラディメンションカードに変化する。
ディーフラッシャーにセットしたカナタは、それを掲げ虹色のオーロラを纏い銀色の巨人に変化する。
ここに、現代を守るカナタだけのデッカー・ダイナミックタイプが降臨した!
ダイナミックタイプはこれまで太刀打ちできなかったテラフェイザーをドロップキックで怯ませ、TRメガバスターを金色の盾・デッカーシールドカリバーで吸収し八つ裂き光輪のごとく投擲し大打撃を与える。
そして双頭刃・カリバーモードでスフィアソルジャーの群体を瞬く間に蹴散らし、スフィアザウルスを一刀に伏す。
信じがたい光景にアガムスは、怒りに任せメガバスターのエネルギーチャージを行いながらTRビームで攻撃するが、すべてカリバーモードではじき返されてしまう。
最後のあがきのTRメガバスターすらも必殺のダイミュート光線の前に打ち消され、バズド星人が生み出した電脳魔人は木っ端微塵に破壊されるのであった。

しかし、アガムスはすんでのところで脱出。満身創痍の状態で森を彷徨い歩く。
全てを見届けたデッカー・アスミも自身がカナタの子孫であることを告白し、「アガムスを救ってやってくれ」という言葉を託し未来へと帰還するのであった。


特別総集編2「テラフェイザーの脅威」

テラフェイザー暴走とアサカゲの裏切りは、彼と関係が深かったTPU技術部・特務3課にも及んでいた。
課長のホッタもメトロン星人ナイゲル率いるTPU内部調査局の尋問に逢い、「アサカゲ博士と協力して地球をひっくり返そうとしたのでは?」「お前も宇宙人じゃないだろうな?」と疑惑の目を向けられ、挙句の果てに身体検査まで受けることになった。結局冴えない地球人のおっさんということで疑いが晴れたが。
辛うじて疑いは晴れたものの、テラフェイザー計画書に再び目を通したマルゥルは、DG001の意味を知ってしまう。


『DG001』……D、G……え、うっそ?

こっわ……!

な、なんだよ?

いや、ほら……
このテラフェイザーの型式番号『DG001』……。

それが、何なんだよ……?

DがDECKER(デッカー)だとすると……
Gって……

GENOCIDE(ジェノサイド)なんじゃあ……?

ま……ま、まさかお前……ぐ、ぐぐ偶然だろ!?

デッカー破壊する者』

やっぱり最初から……。

……イヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだイヤだ!
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!!

そしてテラフェイザーの活躍・暴走を回想する二人。これまでを振り返りながらホッタは言う。


ロボットには意思がないから……使い方次第で、正義にも悪にもなりうる。
そこが、怖い所だよ。

おっ、技術者らしい見解だなぁ!

そこから続けてPOD-03(パワードダダ)によるナースデッセイ号ジャック事件やキングジョーストレイジ暴走、ストレイジの特空機の活躍、『1時間の悪魔』ことサタンデロス事件、テラフェイザーに酷似したデスフェイサーの話題に移行していく。
マルゥルの推測だと、アガムスもモネラ星人の情報を仕入れてたようだが、果たして……?


第18話「異次元からのいざない」



デッカー……。

君さえこの地球にいなければ……!

デッカーとアリブンタの戦いの最中、アガムスがテラフェイザーを異次元から召喚。
ただでさえ強い超獣に苦戦する状況の中、テラフェイザーの乱入はデッカーをさらに窮地に陥れる。
アリブンタに羽交い絞めにされ、怒りと憎しみを込めたクローアームを何度もヒットさせた後、TRメガバスター発射に移行する。
しかしデッカーはミラクルタイプにチェンジし、デッカーテレポートでテラフェイザーの背後に回り光線を発射。TRメガバスターのチャージを中断させる。
猛スピードのラッシュの応酬戦の後、デッカーマジックで二人に分身したデッカーは同時に連携攻撃を繰り出し、アリブンタとテラフェイザーを正面衝突させアリブンタをKO。
フラッシュタイプに戻り、デッカーフラッシュダイナミックを繰り出しテラフェイザーを機能停止させる。
コックピットから投げ出されたアガムスに応じるかのように、テラフェイザーは異次元に戻った。


第21話「繁栄の代償」



あいつまで未来から……。

邪魔はさせんぞ、ダイナァッ!!

スフィアジオモスによる時空変動で新たなスフィアザウルスが出現する直前、「未来で戦うもう一人のウルトラマン」ことウルトラマンダイナがこれを撃破。現代に降り立った。
これを見たアガムスはテラフェイザーを召喚。二対一でダイナを葬らんと襲い掛かる。
ストロングタイプにタイプチェンジし、ほぼ互角の勝負に持ち込むダイナ。だが、テラフェイザーのクローアームに首を絞めつけられ追い詰められていく。
そこへ地上連絡用エアシャトルを駆るリュウモンの攪乱と、カイザキ副隊長率いる地上部隊の右関節への集中攻撃でテラフェイザーの拘束が緩んでいく。
スフィアジオモスの誕生の原因をアガムスに揺さぶられ、変身不能に陥っていたカナタは右頬を引っぱたき、勇気を振り絞りデッカーに変身。
ダイナミックタイプにタイプチェンジしダイナと共闘、テラフェイザーとスフィアジオモスに立ち向かう!
電撃とTRビーム砲が飛び交う戦場を駆け抜け、互いに鉄拳を繰り出し両怪獣を弾き飛ばす二大ウルトラマン。
デッカーはデッカーシールドカリバーを召喚し、ダイナもフラッシュタイプに戻る。二大ウルトラマンを葬らんとTRメガバスター発射形態を取るテラフェイザー。
スフィアジオモスはその楯となり二大ウルトラマンの攻撃を跳ね除けるが、フラッシュサイクラーでバリアが粉砕。ついにエネルギーチャージが完了し鍔迫り合うデッカーとスフィアジオモスごと葬らんとメガバスターが狙いを定める。
だが、そうはさせじとダイナは幻の光球技・ウルトラフォークでTRメガバスターの砲門を粉砕した!

おのれぇ……ウルトラマン!!

怒りに燃えるアガムス。だがコックピット内で異変が生じる。
アガムスのスーツに接続されたケーブルから、謎の光が迸ったのだ。


グッ!?ううっ……

こんな……時にィ……!!

やむを得ずテラフェイザーは異次元からのゲートを通じ戦線離脱するのであった。
後に二大ウルトラマンの活躍でスフィアジオモスは倒される。
ちなみに、この回のメイン怪獣であるスフィアジオモスはスフィアの死骸を利用した新エネルギーを利用したSプラズマ増殖炉から出現。
さらに、ハネジローからテラフェイザー内部にスフィア反応を探知されたことから、おそらくはTR粒子もまた……。


第22話「衰亡のバズド」

ハネジローの分析通り、テラフェイザーはデッカーを倒すためにスフィアを利用していたことが判明。
アガムスもその副作用で浸食されかかっており、右頬部にスフィアの模様が浮き出ていた。
GUTS-SELECTはムラホシと交信したエリアでアガムスを確保しようとしようとするが、チャンドラーの出現で失敗。
その後、マサトシティでテラフェイザーが出現。さらに、そこに出現した無数のスフィアソルジャーと融合する事態が発生。アガムスもその影響でこれまでの記憶を失いかけていく。


忘れるものか……君の顔だけは……!

レリア……ッ!!

私に力をォォォッ!!

そしてカナタはデッカーに変身、テラフェイザーとの勝負に挑む。
アガムスはモンスアーガーのカードを介し火炎放射しデッカーを攻撃する。


あんたのホントの苦しみは俺にはわからない。けど……!

私の邪魔をするな!!デッカァァァァァッ!!

アガムス……ッ!!

再び立ち上がり駆け出すデッカーに向かいクローアームを伸ばすテラフェイザー。それを受け止めながらダイナミックタイプにチェンジし、馬乗り状態で殴りつけながら、カナタはアガムスを止めようとする。


地球を破壊するために自分を失って、あんたはそれでいいのかよ!?

黙れェッ!!これは復讐だ!それを遂げられるのなら、私は……!!

それで……それであんたに何が残るっていうんだ!?

少なくとも、この時代の先にあるバズドは生き残る!地球が消滅してくれればなァァァ!!

そんな勝手ェェェェェッ!!

アガムスの憎しみを投影するかの如くデッカーを打ちのめすテラフェイザー、それを跳ね除け今を守るために反撃するデッカー。
両者の戦いはほぼ互角の状態で進んでいき、カウンター攻撃で間合いがとられていく。
そこでデッカーはデッカーシールドカリバーを構え、テラフェイザーもまたTRメガバスター発射体制に入る。


最大出力だァァァァァッ!!!

アガムスゥゥゥゥゥッ!!!

アスミ カナタァァァァァッ!!!

デッカーはデッカーストロングダイナミックを発動、燃え盛る鉄拳を繰り出す。その直撃に耐えながら、TRメガバスターを仇敵に直撃させるテラフェイザー。
互いのエネルギーが干渉しあう中……マサトシティを巻き込んだ大爆発が発生。市街地の残骸はクレーターを形成する事態に陥った
その中で満身創痍の状態で両者は立ち上がり、格闘戦を繰り広げていく。やがてカナタはインナースペース越しからスフィアに侵食されたアガムスを見る。


そんな風になってまで、あんたは……?

黙れェェェェェッ!!!

激高してヘッドバットを繰り出した後、テラフェイザーはデッカーを締め上げながら上昇し……両者はそのまま力尽きる。
テラフェイザーは異次元に消え、デッカーもまた変身解除されるのであった。


【余談②】

  • 元ネタがデスフェイサーという事で「このテラフェイザーも敵に奪われてしまうかも」と視聴者から心配の声が挙がっており、案の定元ネタと同じ運命をたどってしまった。
    かつて、同じ心配をされたキングジョー ストレイジカスタムは客演時ダダ(POD-3)戦を除いて本編では終始味方ポジであり続けたものの、後輩ラスボス怪獣と化している。歴史は繰り返すという事であろうか。


追記・修正はフェイズライザーでコントロールを掌握してからお願いします。


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最終更新:2025年05月17日 09:21
添付ファイル

*1 この時、ハネジローはかなり激しい振動に参っており、「ホークに搭乗してる時より激しい~っ!!」「お、お助けぇぇぇ~っ!!」と困惑していた。初登場時の無機質なキャラとは想像もつかないほどの崩れっぷりである。

*2 デッカー=カナタもこのアクシデントに困惑。カナタの安否を問うリュウモンとキリノ イチカに対しては喋れないのかボディジェスチャーで説明。ハネジローのフォローもあり、何とかやり過ごせた模様。

*3 第11話ラストではハネジローの頭部越しから氷嚢で冷却されていたため、番組本編終了後のミニコーナー「カナタのウルトラディメンションナビ」コーナーは休止している。