映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐

登録日:2023/08/19 Sat 22:26:11
更新日:2025/04/18 Fri 22:33:20
所要時間:約 7 分で読めます







つけようか───


かし



『映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』とは、2023年7月28日より公開された映画作品である。
同時上映は『映画 王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン』。
キャッチコピーは『キングオージャー』と並んで「夏がくる!ヒーローがくる!ワクワクの冒険がやってくる!」



【概要】

仮面ライダーギーツ』では初となる単独映画作品であり、(コロナ禍で夏公開予定が冬に延期された2020年仮面ライダー50周年・スーパー戦隊45作品記念のクロスオーバー映画として公開された2021年を除いた)毎度お馴染みスーパー戦隊単独映画との2本立て上映となる。
昨年の夏映画である『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』がシリアス、『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』がコメディ寄りの作風であったが、
本作はそれらとは対照的なコメディ寄りの作風となっており、いつもより一癖も二癖も変わった英寿達に笑わされることだろう。
もちろん、シリアスなシーンや熱いシーンもある。

時系列に関しては
  • 桜井沙羅が復活していること
  • 桜井景和と和解済かつブジンソードに変身可能なこと
  • ブジンソードの複眼が47話以降に登場する赤目ver.に変化していること
  • 浮世英寿ツムリが元の姿に戻っていること
  • 45話でXギーツとメロが登場していること
  • 英寿が神となっていること
から最終話後の模様。
クロスギーツの誕生経緯と時系列から混乱を招いたが、小説『Who is MERO?』内で45話でXギーツが登場した経緯が解説された*1

監督・脚本は共に本編と同じく、中澤祥次郎と高橋悠也が担当。
主題歌は『ギーツ』のオープニングテーマ担当である湘南乃風の「Desire」。
歌詞にはロエゼラビビデウ(待ちやがれ)ジュラピラ(変身)ラサツームアラファチャ(何すんだよ)セオズダ(開け)など一部の本編でも使われたジャマト語が使われている。

入場者特典は第1弾が仮面ライダーギーツワンネスコアID、8月11日から配布された第2弾がライドケミートレカ 夏映画スペシャルver.*2となる。

なお、2023年4月から開始された「日本映画制作適正化認定制度(映適)*3」において初めて認定された作品でもある(ちなみに第2号作品は同時上映の『アドベンチャー・ヘブン』)。

2023年11月29日にはBlu-ray&DVDが発売。
Blu-rayコレクターズエディションには、初回限定特典としてオリジナルストーリーブック『Who is Mero?』、
さらに東映円盤堂オンラインショップとプレミアムバンダイで受注販売されたBlu-rayコレクターズエディション限定予約版には、ギーツワンネスのサウンドコアIDが付属する。


【あらすじ】

7人の仮面ライダー達がエントリーし、デザイアグランプリの1回戦「宝さがしゲーム」が始まる……と思われた矢先に緊急事態が発生。
未来世界の指名手配犯であるメラとメロの始めた「世界滅亡ゲーム」によって街に発生したジャマト世界樹から多数のジャマト達が生み出され始めた。
ライダー達は発生したジャマトと戦い、ギーツの活躍により世界樹は破壊される……瞬間、突如として世界は4つに分裂し、同時に英寿も4人に分裂してしまった。
あまりにも様変わりした英寿達に皆が困惑する中、再び現れたジャマトによって英寿達は捕まり、黒狐こと仮面ライダーX(クロス)ギーツが生み出される。

混沌としていく戦況の中、果たしてライダー達は世界の滅亡を阻止できるのか?
そして英寿達は元の1人に戻れるのか……?


【登場人物】

主要メンバー

4人のエース

『ギーツ』の主人公にして、創世の力を継承した「キツネ」のライダー。
世界の分裂に巻き込まれた影響で英寿も4人に分裂。
英寿を知る者達はその様変わりとキャラ崩壊ぶりを目の当たりにした結果、口を揃えて「こんなの英寿(ギーツ)じゃない!」と観客達の心情を代弁するかの如く声を上げた。
もはや『4人の簡秀吉と黒狐』である(後の言動を見る限り、どうやら英寿本人としても相当不本意だった様子)。
登場フォームはマグナムフォームギーツ、そして本作オリジナルフォームの面ライダーギーツワンネ

○力の英寿
西部劇風の世界に存在するガンマン姿の英寿。
力(身体能力)はあるのだが、それ以外……特に知恵に関しては遭遇した道長に「知性の欠片もなかった」と酷評されるほどからっきしな脳筋のアホと化した。
基本的に気合と根性でゴリ押ししようとする上にその辺に落ちていた缶詰を何の用心もなく拾い食いする所から始まり、その後もジャマトとの戦いでマグナムバックルを投げる・蹴るなどしてジャマトにぶつける
バッファの助けもあって変身した後もかつてのバッファよろしくマグナムシューター40Xを鈍器にする、挙句の果てに「俺は馬だ!」と叫びながらバッファを肩車し、遠くの岩山に投げ飛ばすといった数々の奇行を見せた。

○知恵の英寿
大正時代風の世界に存在する書生姿の英寿。
他の力、?と異なり、一人称は「小生」
知識・洞察力・頭の回転の速さは非常に優れており、実際に分裂した4人の中で唯一黒幕の狙いを見抜いていたものの、身体能力は非常に低い運動音痴で、おまけに運もないため頻繁に転ぶ。
体力がないため居合わせた祢音に人力車で自分を運ばせており、ジャマトから逃げていた事もあってか最終的に乗り物酔いになった。

○運の英寿
無人島の世界に存在する漂流者姿の英寿。
こちらの一人称は「ぼく」
「ハッピー!」「ラッキー!」が口癖の能天気で底抜けにポジティブな性格。文頭に「よっしゃ」は付かない。
知恵も戦闘力もないが運だけはやたら良く、ツムリが無人島に降り立った際には浜辺に漂着しつつもタイを掴んだ状態で無事に生存していた。
ジャマト襲撃時もジャマトが海藻を踏んで転ぶ、落ちてきた石がジャマトに当たるなど持ち前の運を持って戦わずして切り抜けていた。
ちなみにこの時の撮影で何を気に入ったか、簡氏は魚に頬擦りして傷がついたらしい。

○?の英寿
分裂後の元の世界に残された吟遊詩人姿の英寿。
何故か真顔でオカリナを吹いているが、その腕前は下手*4
それ以外に突出した点がなかったためか、居合わせた景和からは「オカリナの英寿」と呼ばれていた。
力も知恵も運も失った、メラ曰く「搾りカス」の状態であり、ポーンジャマト相手にすらロクに戦えない(にもかかわらず戦う事には積極的な)ため、景和は扱いに困っていた。

参加ライダー達

いずれも明確に英寿視点での繋がりが強く、かつ共にいた期間もある程度長いメンバーばかりであり、全員が正義寄りのライダーという共通点がある。
そのため終盤で改心したとはいえ、それまでは悪人寄りの人物として描かれた仮面ライダーナッジスパロウや、正義側ではあるが英寿との絡みが薄かったベンとジョンなどの一部プレイヤーライダーは未登場。
フォームは『ギーツ』本編で使用したものに限定されており、他のライダーとは被らない(後述するが、ロポのみTV本編で使用していないバックルを使用している)。

お人好しの「タヌキ」のライダー。
分裂した元の世界に残されており、上述した通りに大幅に弱体化した英寿の取り扱いに困っていた。
登場フォームはニンジャフォームブジンソードで、ギーツ以外では唯一複数のフォームを使用している。
また、赤目ブジンソードは本編に先駆けてのお披露目となった。

セレブインフルエンサーにして『本当の愛』を手にした「ネコ」のライダー。
大正時代風の世界に飛ばされており、そこで遭遇した知恵の英寿に(人力車的な意味で)振り回される羽目になった。
登場フォームはビートフォームのみで、撮影時期の関係でファンタジーフォームは未登場。

『全ての仮面ライダーをぶっ潰す力』を手にした「猛牛」のライダー。
TV本編ではシリアスな役割を担っていた彼もまた、英寿とは別の意味でのキャラ崩壊を起こした。もはや道長というより杢代和人君。ついでにアクターさんが脅威の体幹を発揮する。
西部劇風の世界に飛ばされており、そこで遭遇した力の英寿に(物理的に)振り回された挙句、投げ飛ばされる羽目になったが、この出来事が終盤にて思わぬ形で活かされることになる。
登場フォームはゾンビフォームのみ。

元運営サイドの「ジャック・オ・ランタン」のライダー。
仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』の時系列ではギロリ洗脳されていたため参戦できなかったが、本作で映画初登場を果たした。
西部劇風の世界に順応しており、ジャマトに追われる道長と力の英寿を助けるためにに乗って登場。
連れていたもう1頭の馬にギーツを乗せたが、彼は後ろ向きに乗っていた事で落馬した挙句に上述の通りバッファを肩車して走りだした。
登場フォームはモンスターフォームのみ。

「謀略編」で登場した、『若返り』の願いを捨てて未来ある若者を守るために戦った「フクロウ」の老人ライダー。
力も知恵も運も失っても、諦めずに強大な敵に立ち向かおうとする英寿をかつて景和達を守るためにジャマトライダーに立ち向かった自分に重ね合わせたのか、彼を激励して送り出した。
ナイトジャマト達との戦闘では腰痛により窮地に立たされるが、新たなライダーにより救出。同時に渡されたカードが後に打倒クロスギーツの決定打の1つとなる。
登場フォームはアームドプロペラのみ*5。参加ライダーの中では唯一小型レイズバックルでの変身となる。

「乖離編」で登場した、『年齢で衰えない身体能力』の願いを捨てて恩人に願いを託した「オオカミ」の女性ライダー。
ウィンと同じように無人島の世界に順応しており、同じ世界にいたツムリと運の英寿を助けるためにかつての門田ヒロミよろしく生身で弓矢を用いてジャマト達と交戦した。
本編ではバッファ不在時だったためゾンビフォームがデフォだったが、本作ではバッファ復活後だからか登場フォームはブーストフォームのみ。
なお、TV本編ではフィーバースロットバックルで変身していた為、ブーストバックルを使って変身したのはこれが初。

その他

デザイアグランプリのナビゲーター。
メリー・ポピンズの如くを持って無人島に降り立ち、運の英寿と遭遇した*6
決戦では英寿の元に向かわずにその場で待っていたが、終盤ではこれが思わぬ形でギーツを救うことになる。

  • ジーン
オーディエンスの1人であり、ギーツのサポーター。
グランドエンドにより未来に帰還していたため、変身や戦闘はなくオーディエンスルーム内のみでの登場となる。
本作は「映画館を訪れた観客達がジーンと共にデザイアグランプリを視聴している」という体で進んでいる事から第4の壁を越えてこちらに向けて話しかけるシーンが多く
その姿はさながらヒーローショーの司会もしくはいつもの福さんとかプリキュアシリーズの妖精とかである。
戦いが終わった後は箱推しとなった模様。

景和の姉。
先述の通り復活している事から、本作の時系列は46話以降と推測される。
スタッフクレジットの映像のみの登場であり、セリフや変身はなし。


本作オリジナルのキャラクター

  • メラ/仮面ライダーX(クロス)ギーツ*7
演:長田庄平(チョコレートプラネット)

本作のラスボスに当たる人物。炎魔法は関係ないし、ギルティフラッシュもしない
サイケデリックな色彩の道化師じみたファッションを着こなす中年男性。
相方と合わせて「神殺しのメラとメロ」の異名を持つ未来世界の指名手配犯であり、タイムアタックとしてこれまで多くの世界をゲーム感覚で滅ぼして遊んできた最悪の愉快犯にしてゲーム配信者。
言動こそ非常に軽薄かつコミカルであるものの、性格は冷酷で悪趣味。劇場予告編などで「史上最強のプレイヤー」と呼ばれただけあって実力も本物。

気球と城がくっ付いたような奇怪でファンシーな乗り物を拠点にし、ジャマト世界樹を用いた「世界滅亡ゲーム」を開催。
世界と共に分裂した力・知恵・運の英寿を捕えて創り出したX(クロス)ギーツレイズバックル」「仮面ライダーX(クロス)ギーツコアID」を用いて最凶のライダー・Xギーツに変身し、ライダー達の前に立ちはだかる。
詳細は個別項目を参照。

  • メロ
演:工藤遥

メラの相方の女性。
メラと共に世界の滅亡を楽しんでいる非常にノリの軽いパリピ系な性格で、メラ同様サイケデリックなファッションを着こなしている。
スマホを用いてアジトから世界滅亡ゲームの中継やXギーツの戦闘シーンを生配信していた。
演じた工藤氏は過去に『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』で早見初美花/ルパンイエロー役で出演しており、前年のライダー作品では幼なじみとされる俳優が主役を演じていた。

  • ジャマト世界樹
メラが未来世界から呼び寄せた超巨大な樹木のジャマト。
神殺しのためのトラップ兼ステージギミックのような扱いであったが、実らせた無数の巨大果実を地上に落とし、そこから大量のジャマトを生み出して暴れさせるため、危険度は高い。

  • オパビニアジャマト
メラが送り込んだ古生物種ジャマトの一種。
テレポート能力を持ち、分裂した世界に入ってはその世界にいる英寿を捕えていた。
映画オリジナル怪人では珍しく、倒されることなくフェードアウトしている。
スーツはダンクルオステウスジャマトの改造と思われる。
ちなみにオパビニアとは、約5億年前のカンブリア紀に生息した古生物である。



俺達がバラバラに編集するだけじゃ、荒らしは止められないかもしれない……。

でも、みんなで一つになって追記・修正する心があれば……俺達みんなでなら、作り出せる。

……俺達みんなの、理想のアニヲタWiki(仮)を。

































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  • 前作との凄まじい温度差
  • 本編とのギャップ
  • 2023年
最終更新:2025年04月18日 22:33

*1 メラは過去にロキを殺害しており、彼から奪った変身技術を使ってXギーツ(見た目こそ完成されているが、実態は中身のない張りぼて同然の状態)に変身していた。

*2 封入されているカードはホッパー1、仮面ライダーガッチャード、仮面ライダーギーツ、クワガタオージャースパイダークモノス

*3 撮影時間や休憩時間、安全管理やハラスメントの有無などの観点から映画撮影が適切に行われているかどうか審査する制度。

*4 その下手さ具合に撮影現場が騒然としたらしい。簡氏曰く「中澤監督と話し合った結果わざと下手に吹くことになった」とのこと。

*5 ただし、仮面ライダーギーツ(ワンネスver.)のレジェンドライダーライドケミーカードではロポ共々エントリーフォームの姿で描かれている。

*6 この影響なのかは不明だが、無人島に降り立った際に衣装と傘がボロボロになってしまっている。

*7 名前は「Xギーツ」「クロスギーツ」と表記揺れがあり、一定していない。

*8 後の『ガッチャード』本編におけるケミーの掟の一つ「ケミーを人の悪意に触れさせてはならない」を指すと思われる。