真・三國無双 ORIGINS

登録日:2025/02/05 Wed 13:00:00
更新日:2025/03/31 Mon 14:58:27
所要時間:約 39 分で読めます






英雄を見極めよ
太平の世を導くために

真・三國無双 ORIGINS』(DYNASTY WARRIORS: ORIGINS)とは、コーエーテクモゲームスより発売されたアクションRPG。
PlayStation5、Xbox Series X|S、Steam向けに2025年1月17日発売。
開発元はシリーズお馴染みω-Force。


概要


同社の看板無双シリーズの作品であり、真・三國無双としては前作『真・三國無双8』から実に7年ぶりとなる。
ナンバリングタイトルではないが、スタッフ曰く「外伝・スピンオフ作品などではなく、『8』までのメインシリーズと同等の位置付け」とのこと。

本作は「原点回帰」、「『三国志』の物語を追体験させる」などをコンセプトに、『8』から……というか従来作から大幅にゲームシステムがリニューアルされた。
過去作と比較して全体的に難易度が高くなり、特に武将との戦いではジャストガードによる弾き返しやジャスト回避からの反撃等、“敵の攻撃を見切って対処する”という駆け引きが重要となった。
シナリオに関しては(過去作にも立志モードなどあったとはいえ)様々な武将がストーリーを紡いでいく群像劇としての色合いが強かった三國無双シリーズとしては珍しく、オリジナル主人公が登場し、無双武将らは基本的にNPCになっているのが最大の特徴。
主人公を通して黄巾の乱から赤壁の戦いを追体験していくという、従来とは全く異なるアプローチの作品になっている。*1

三国志の物語の中盤である赤壁までに限定し、より濃密なストーリーを描くことを目指した関係で、本作ではキャラクターの大幅な見直し(デザイン・性格・キャストの変更等)も行われている。
曹操が若返っていたり、劉備の一人称が「俺」になりアウトローな性格が与えられたりと、メインキャラも変更されているが、張角・董卓のようにもはや別人と言えるレベルの変貌を遂げているキャラもいる。

+ キャラクター描写における従来作との違いについて
三國無双シリーズの過去作では、少ない出番で各キャラクターの個性を出すために、一部のキャラクターは奇抜なデザインにしたり、特定のキーワードを連呼する*2等の漫画的・記号的なキャラ付けが行われていた。
見るからに怪しげな教祖として描かれていた張角や、酒と女を好む醜悪な為政者として描かれていた董卓などはその代表例である。

しかし、「より濃密な三国志を描く」ことを目指したORIGINSでは、乱世を生きる登場人物それぞれの信念や心情を丁寧に描いており、それに伴って“ネタキャラ”的なイメージの強かったキャラクターは性格からして大きく改変されることとなった。
特に“キーワードの連呼癖”については、プロデューサー直々にシナリオライターに「キーワードの連呼禁止」と命じたほど。

ちなみに開発チーム内では「武将がキーワード(口癖)を言わなくなったら、キャラクター性が薄まってしまう」との反発も一部あったようだが、
  • 従来作は各ステージの会話でキャラクター性をストレートに伝えるのに有効だったためキーワード(口癖)を連呼させていた。
  • ORIGINSのキャラクター描写はキーワードに縛られることなく、ゲーム体験全体を通して一人一人の武将を多面的に描いていきたい。
…という考えから、キーワードの連呼を全面的に禁止するに至ったとのこと。

なお、張角や董卓等と異なり元々色物キャラではなかった人物についても、ORIGINSではキャラクターの解釈・描写が変わっている場合がある。
例えば劉備は過去作では基本的に生真面目で誠実な人柄であり、物語開始時点で既に「“仁の世”を目指す仁徳の人」として描かれていることもあった*3が、ORIGINSの物語開始時点における彼は「軽薄な面もあるが、目の前の困っている人を放っておけない好漢」くらいの素朴で親しみやすい人柄となっており、様々な困難や迷いを乗り越えて自分の志に気づいていく…という成長要素が強調されている。
他にも、ラブロマンス的な要素がなくなった呂布・貂蝉の変化も顕著。
本作における呂布は“戦場を求め、獣の如く暴れまわる天下最強の武人”として、そして貂蝉は“悲しき宿命に翻弄されながらも、刺客として暗躍する美女”として、それぞれ個別に描かれている。
この二人の関係性の変化から、“貂蝉を倒されて激昂する呂布”等のシリーズお約束の展開は本作では見られなくなった。

直近の『戦国無双5』(2021年発売)が過去作からキャラ改変を行った際、ファンの間でも賛否が否寄りに分かれてしまった*4点からも分かるように、シリーズ物におけるキャラ改変はかなり冒険的な手法だが、本作のキャラ改変は多くのファンからおおむね好意的に受け止められている。

ちなみにBGMについては、新曲と過去作の人気曲を半々程度に織り交ぜたものとなっている。
シリーズお馴染みの勝利時のBGMも、『8』ではほとんど聞けなかったが本作ではステージクリアごとに毎回流れるようになった。

発売前に公開された体験版では、戦場を埋め尽くす兵士たちの圧倒的な物量や、迫力のある大軍団同士のぶつかり合い、そして従来作から大きく変わったアクション性・戦略性・難易度が話題となり、早々に100万DLを突破した。
ゲーム性の変化に一部のシリーズファンからは戸惑う声も挙がったものの、体験版の最後(いちおうボーナスステージ扱い)で戦わされる呂布戦のタイムアタックが盛んに行われたり、体験版時点で200時間もやりこむプレイヤーが現れるなど、全体的にはポジティブな反応であり開発スタッフも安堵したという。
その後、発売から約1ヶ月でパッケージ版・ダウンロード版の累計出荷本数は100万本を突破し、体験版は200万DLを越え、各種レビューサイトでも高評価を獲得。*5
真・三國無双シリーズとしては本作の約20年前の作品である『4』以来の売上100万本達成など、人気が低迷していた本家無双シリーズとしては久々のヒット作となった。


基本システム


前作『8』がゲーム進行の面でもかなり挑戦的な内容であったためか、大まかな流れは従来の無双のシステム(ステージ攻略制)に戻された。
大陸地図と呼ばれる全体マップで物語を進めたりサブイベントを回収するイベントパートと、戦闘で一騎当千の活躍をする戦場パートを繰り返すことで進行する。
基本的にプレイヤーが操作できるのはオリジナル主人公のみ。お馴染みの無双武将たちは一部のキャラクターに限り、戦闘中にごく短い時間だけ操作可能となるが、その際にはいずれも圧倒的な実力を見せつけてくれる。

ただし、本作は直近のω-Force作品では高難易度アクションを意識した『Fate/Samurai Remnant』にかなりの影響を受けた作風であり、戦闘の難易度は大いに底上げされた。

これは単純に『7』の方向性に戻したわけでは断じてないということでもあり、アクションの低難度化/救済措置的な要素の増加や戦略性の排除(=ステージの一本道化)が進み、カジュアルゲーム路線を邁進していた『6』『7』から明確に揺り戻しを図っている。
具体的には『Fate/SR』から受け継いだ「敵攻撃への対処を要求する歯ごたえのある戦闘」と、『4』までの初期作における「プレイヤーの行動次第で状況が変化する戦場」の融合といったところ。
特に『無双OROCHI』に近い様式を採用したため『7』でピークとなった破壊的性能の武器エンチャント(いわゆる属性攻撃)関連はすっかり鳴りを潜め、ほとんどが落ち着いた効果量の補正のみになった。
他にも、コラボ無双含め過去作で導入された要素が復活・逆輸入されており、ω-Forceが行ってきたこれまでの挑戦の総決算、すなわち「手ごわいタクティカルアクション」路線の完成形ともいえる仕上がりとなっている。

+ 戦闘関連

システム紹介:戦闘関連

戦闘

「弱攻撃」と「強攻撃」を使い分けるお馴染みの比較的シンプルな操作。

ただし、本作ではコラボ無双及び『ペルソナ5スクランブル』『Fate/SR』までで実装されてきた要素の逆輸入により、敵武将が大幅に強化され、ボタン連打の草刈り感覚でクリアすることは非常に困難となっている。

本作の武将戦では強引な攻めは通用せず、敵の攻撃を見極め適切に対処する必要がある。
  • 敵武将の攻撃が当たる直前に回避すると「見切り」が成立し、こちらの闘気(スキルを使うためのリソース)が溜まる。
  • 敵武将の攻撃が当たる直前にガードすると「弾き返し」が発生する。
    こちらの闘気が溜まる他、敵武将の外功(シールド)を削り、さらにしばらくの間こちらの攻撃で敵が怯むようになる。
    なお、ガード不可攻撃は弾き返し不可。
  • 一部のガード不可攻撃に対し発勁(はっけい)という属性が付与された攻撃スキルを当てると、敵の攻撃を阻止して怯ませることができる。

以上のように、本作は敵の攻撃に対するプレイヤー側の対抗手段がいくつか用意されている。
必然、ガード・回避による攻撃の対処を軸に戦う必要があるが、ジャストガードによる攻撃の弾き返しやジャスト回避にもそこそこ猶予があり、しっかりアクションを覚えていけば苦戦を強いる強敵をも倒せる絶妙な調整となっている。

さらにPS5で発売することを前提とした過去最大級の兵士描写数もあり、爽快感を保ちながらゲームとしてのやりごたえを両立させるよう設計されている。
コアなシリーズファンからは、大胆なシステム刷新で賛否両論有った『5』を高難易度でプレイした時の印象に近く感じるかもしれない。

難易度は下から「歴史を追う者」「乱世を往く者」「逆境を覆す者」の3種類が用意されており、上位の難易度になるほど、
  • 敵のパラメータが高くなる
  • こちらのガードが弱体化。「歴史」のみガード不可攻撃を防御可能、「逆境」以上では気力を消費
  • ジャストガードやジャスト回避の判定時間がごく僅かずつ縮小される
  • 敵の攻撃頻度が増え、敵将の同時攻撃制限が解除される
…など、プレイ感が大きく変わる。
一度エンディングを見ると敵Lvが最大+70と超強化されたクリア後専用難易度「無双に挑む者」が解放され、そこでは各ステージで表示条件を満たすことで隠しアイテムなどが得られる「挑戦」も明示される。なお、実績コンプは「無双に挑む者」と挑戦クリアが前提である。


武芸

敵に攻撃を当てたり、弾きやジャスト回避に成功すると貯まる闘気を消費して発動する必殺技。4つまでセット可能。
各武器の専用技と、どんな武器でも使える汎用スキル技があり、攻撃する技の場合は後述の武将の外功を直接削ることができる。
他の味方武将が近くにいるときに条件を満たした上で使うと、その武将が「武芸連携」で追撃してくれることもある。
新しい武芸を習得するには、各武器の習熟度を高めたり、武芸書を入手する(店で購入する、絆を深めた武将からもらう等)必要がある。
なお、武芸の動作中は無敵というわけではないため、発動タイミングには注意が必要。

武芸の中には「発勁(はっけい)」という属性を持つものがあり、これは敵の一部の攻撃に対するカウンターとして機能する。
敵の攻撃時、全身が黄色く発光して放つ攻撃はガード不可なのだが、発勁はこれを中断し一時的なスタッガー状態に陥らせるのだ。

では本作は後手に回らないと敵を倒せない「待ちゲー」なのか?と思われるかもしれないが、
この点は大量の闘気を消費する武芸が使えるようになれば補う余地が出てくる。連発不可でリスクこそ大きいが、威力が高く敵武将の外功も体力も一気に削れる強力なものが揃っている。
特に最高難易度の挑戦といった早解きにおいては、このハイコストの武芸を駆使して能動的に敵武将の外功や体力を削ることが前提になっている。
そのくせ高難易度モードでは敵の攻撃を普通にガードする(ジャストガードに失敗する)と闘気が減る鬼仕様であり、ジャスト回避で闘気を回収していくことが半ば必須となる。


戦法

シリーズで初期に登場していた護衛兵システムが復活。
護衛兵&味方兵たちに命令を下すことで「戦法」と呼ばれる様々な援護行動をさせることができるようになった。クールタイム制でこちらは3つまでセット可能。
サイドバトルである「任務」などをこなすことで兵の数が増え、それに応じて戦法も種類が増える。
護衛兵は敵にやられるといなくなってしまうが、味方拠点にいると復帰する。

「斉射で一定以上低い位置の敵を狙う」などの特定条件下で「特攻」が発生する戦法もあり、その場合は敵の戦意を短時間下げられる。
使いこなせればかなり強力だが、総じてクールタイムが長く、護衛兵+近くの味方兵が一定数以上いないと使えないためこれだけに頼りきりとはいかない。
単騎突撃など無茶なプレイのみならず、強力な武芸や覚醒を使ってくる敵は普通に戦っていても護衛兵があっという間にやられてしまうことはザラにある。戦意+3の敵とか決めても全然意味ないやつもいるし。
攻略上の有用性も然ることながら、数十人の兵士がプレイヤーの号令で一斉に矢を放ったり騎馬突撃を繰り出したりするため、武将感を味わえるフレーバーとしても楽しいシステムとなっている。

ちなみに本作の主人公は当初は放浪の武芸者に過ぎないため部下の護衛兵は持っていないのだが、ストーリーが中盤に近付くと曹操の提案で寄せ集め兵士達の指揮を任されることとなり、その後状況が変わっても主人公を慕って付いてきてくれるという流れになっている。
彼らの食い扶持を賄うためにも主人公は3勢力のどれかに所属しなければならない。


外功・収撃

ゼルダ無双』などのコラボ無双シリーズでお馴染みのシステム。
敵武将には体力のほかに「外功」というアーマーゲージがあり、敵の攻撃後の一定時間を除けば、武芸や無双乱舞・覚醒といったリソース消費攻撃と、弾き返しでしか削ることができない。
すべて削ると「収撃」により敵に大ダメージが与えられる。
このシステムを前提としているため、本作の武将は名無しのモブに至るまで総じて硬く強い。
敵の戦意が低いと外功は2から3個程度だが、通常は4個、強敵は5~6個、運命を阻む者は最大10個持っている。


随行武将

Fate/Samurai Remnant』のサーヴァント交代を引き継いだシステム。
一部以外のステージでは特定のNPC武将がプレイヤーに同行する。
常にプレイヤーの周囲で戦ってくれるため、上記の「武芸連携」が繰り出しやすく、また主人公と同時に無双乱舞を放つ「激・無双乱舞」が出せるなどの利点がある。
一方、そのNPC武将が本来の配置・行軍ルートを離れることになるため、場合によっては味方の戦線が崩壊しやすくなる等の欠点もある。

時間経過で交代ゲージが貯まり、ゲージ半分で激乱舞の目安、最大値で直接随行武将を操作できるようになる。
操作可能な時間こそ短いが、最初からステータスが高く最強クラスの武芸も初めから覚えている上に、必ず無双覚醒が発動するためかなり強力。
大軍団を蹴散らす際や強敵と相対した時など、ここぞという場面で交代しよう。

なお、同行する武将は1度に1人のみで、出撃準備時に選択することになるが、この選択に応じてプレイヤーのスタート位置も変更されることも多い。
また、選択=操作できる随行武将は各勢力3人ずつと隠しキャラを含めた10名。
クリア後の「物語」記録からの出陣(いわゆる「フリー戦闘」)でのみ、ほぼすべての随行武将が選択できる(その戦闘で敵として登場する武将は除外)。


士気

どちらの勢力が有利であるかを示すゲージであり、ほぼすべてのNPC同士の戦闘に影響する。
武将撃破や陣地制圧でも僅かに上げられるが、ステージ中に指示された策を成功させることで大きく増加する事が多い。
これを上昇させる携行アイテムも存在し、初手で使うと最高難易度では友軍の瓦解速度が目に見えて低下する。


戦意

敵と味方のNPCに設定されている強化・弱化状態。
部隊ごとの戦意は勢力全体の士気とは別で基本ステージ状況ごとに固定である上、NPCの耐久力(体力&防御力・外功)が大幅に変化するため、非常に厄介な存在。
特定条件で戦法を使う・一部ステージで条件を満たすことで敵の戦意を一時的に減少させることが可能だが、当てにできる状況は少ない。


戦域

戦闘が起きているエリア。
敵と味方の部隊が接触するとその場に戦域が形成され、戦域ごとに優勢か劣勢かが画面表示される。
基本的には青表示だと放っておいても味方が勝利し、赤表示だと味方がいずれ敗走するという指標となる。
しかし、個々の武将単位ではなく多数の将兵が入り混じった状況全体としての優劣を示しているため、青表示の戦域でも1人1人の味方武将が撃破されてしまうことは有るので気は抜けない。


拠点

敵や味方が少しずつ湧いてくる拠点。
ほぼほぼ過去シリーズで確立された通りの仕組みとなっており、拠点内の敵兵士を倒して拠点のゲージをゼロにする&拠点内の敵将を全滅させると自軍のものになる。
必ず肉まんの入った壺が複数置かれている他、味方拠点では護衛兵の人数を回復出来るため、肉まんドロップのない高難易度モードでは補給所としての存在感が増す。
ステージによっては計略を発動/妨害するために奪い合うことになる。


味方への救援

シリーズお馴染み、苦戦している味方を助けて回るシステム。
ほぼ『7』のシステムを引き継いでおり、武将が苦戦している旨のメッセージが出る&味方のHPゲージが黄色になっていると、その武将の近くに駆け付けることで体力を回復してあげることが出来る。
ステージによっては同じ武将を繰り返し回復出来ることも多々有り、大軍団同士の戦いでは大勢の味方武将が集まっているところをヒーラーの如くまとめて回復したりも出来るため、
味方を勝利に導く上でかなり重要な要素になっている。誰が呼んだか肉まんのUberEats。


霊鳥の眼

主人公が持つ特殊能力。LT(L2)を押すことで遠くに引いたカメラアングルに切り替わり、広範囲を見渡すことができる。
かなり遠くに居る敵味方の武将の体力や、特定のスキルを取得すれば肉まんの入った壺の位置なども一目瞭然となるため、戦略的なゲームプレイを助けてくれる。
使用中は時間の流れが非常に緩やかになるため、乱戦の最中でも発動可能。
また指示で自律行動させていない場合は護衛兵もワンタッチで近くに集まってくれる。
ステージによっては風向きやお香の流れが見えるといったギミックが有ることも。


一騎討ち

『真・三國無双』シリーズに登場しては賛否あって消えることを繰り返していたシステム。
本作では通常の戦闘と違って一騎討ち中は体力ゲージへのダメージを受けなくなり、青と赤に分かれた1本のゲージを互いの攻撃で奪い合う。
50秒以内に青色に振り切らせると、敵将を即座に撃破したことになるうえで更に士気も大きく上がる。
ただし、負けると極大ダメージを受けたうえで士気が下がる。

本作では一部ステージで特定の武将が一騎討ちを受け付けており、任意で挑むことができる。
無視してもデメリットは全くないが、「通常の戦闘より早く終わるうえ、強力な敵将を普通に戦うより楽に倒せる」と大きな利点がある。

ステージによっては稀に強制的に一騎討ちをさせられることもあり、その場合は「時間無制限&負けると即死」という特殊タイプであることが多い。


大軍団

敵の武将や兵士が大量に集まった軍団。章の節目となる戦いにはほぼ必ず存在する。
大軍団状態の敵は全員兵士に至るまで戦意が高く積極的に攻めてくる上に、定期的に「大戦法」という特殊効果を発動してますます厄介になる。
大戦法は阻止することもできるが、阻止に失敗すると敵勢の士気がますます上がってしまう。
一人で戦うこともできるが、無謀なのできちんと味方の軍勢を連れて行こう。
最高難易度の『挑戦』を達成するには一人で挑まざるを得ないことも少なくないのだが。

敵の大軍団には軍団単位の耐久ゲージが用意され、敵将兵を倒し続けてこのゲージを削り切ることで「瓦解」を起こし、残った将兵も大幅に弱体化する。
ちなみに今作では倒した敵の体がすぐ消えずにその場に残り続けるため、瓦解直後の大軍団は一面死体の山。残された将兵の絶望感も頷ける絵面となる。
敵大軍団が堅固な場合、直接軍団長を倒しに行くのは諦めて、比較的弱いモブ将や雑兵を削るのも選択肢であるが、時間はかなり掛かる。

なお、ステージごとに特定の状況が整うと、味方も大軍団を組んで突撃・奇襲することがあり、大軍団同士の戦闘中では味方側が大戦法を発動させることもある。
状況によっては味方が集結して突撃準備のために待機することがある。
条件が完全に整うか、準備完了した味方武将に近付くことで突撃が開始され、後者の場合は味方の大軍団と共に敵の大軍団に向かって一斉に突撃するという大迫力の場面に立ち会える。
過去最高スケールで戦場の臨場感を味わえる要素であり、本作の演出の中でもプレイヤーの評価の高い部分である。

+ 装備・育成関連

システム紹介:装備・育成関連

武器

主人公は9種類の武器を装備可能であり、戦闘前に装備した武器によってアクションを使い分けることができる。
さらに武器を使っていくと所謂経験値である「習熟度」とともに、武器の熟練度と主人公のレベルが上がり、新たな技やステータス補正がつく。
本作の主人公のレベルは各武器の熟練度の合計であるため、様々な武器を使っていくことが効率的な強化の早道。

武器の入手手段は「各地のショップで購入する」「倒した敵将がドロップしたものを拾う」等。
過去シリーズに比べると効果は控えめになったが、「武将へのダメージが◯%上昇」「強攻撃のダメージが◯%上昇」「弾き返しの判定時間が上昇」といったランダムエンチャントも健在。店でこれらの移植も可能。
ただ、各武器種にはランク8の最強武器が上述の挑戦報酬として設定されており、これらはランク7の武器の2倍近い圧倒的な攻撃力を持つ上、武器についている効果が一律固定でカスタマイズができないため、ドロップ厳選などのハクスラ要素は控えめとなっている。*6


ちなみに鏢や羽扇、砕棒など敵しか使ってこない武器もある。


成長

武器の熟練度を上げることでプレイヤーの「境地レベル」が上がり、ステータスが上昇する他、一定レベルごとに新たなスキルツリーが解禁されていく。
スキルは戦闘で手に入る「武功」を消費して取得する。
単純にステータスを上乗せするものの他、後述の「武芸」を取得する、基本アクションを強化するなど内容は様々。
あまり複雑に分岐したツリーは無く最終的に全取得可能(&それ前提でなお難しめのバランス)だが、ゲームシステム上重要なスキルも多いので何を優先して取るべきかは悩みどころ。


宝玉

主人公の性能を強化する特殊なアクセサリ。一度に1個だけ装備できる。
「攻撃範囲を◯◯%広げる」「敵を一定数倒すごとに体力を◯◯ポイント回復する」といった強力な効果が有り、素材を集めて強化することで値が増えていく。
過去シリーズに見られた装備アイテムを大幅に整理した内容となっており、「炎」「氷」「斬」など強攻撃に強力な効果をもたらす属性は無くなった。


装飾品

主人公の性能を強化する特殊なアクセサリ。初期は1つ、育成が進むと最大2つまで装備できる。
「防御力を60%増加」
「体力が半分以上のとき攻撃力を15%上げる」
「武将撃破時に体力を5%回復する」
「敵の拠点を制圧しやすくなる」
などの様々な効果がある。
宝玉と異なり、装飾品の効果は固定値となっており、強化することはできない。
ゲームが進むと強力だったり特殊な効果の装飾品を入手できるので、適宜付け替えていこう。


携行品

戦場に持ち込めるアイテム。もっとも基本的な回復手段である肉まんを含め、最大4つまでセット可能。
体力を回復するアイテムが多いが、攻撃力や防御力を一時的に上昇させるアイテムや、味方の士気を高めるアイテム等もある。
主にショップで購入することで入手できる他、何らかの報酬でもらえることもある。
ステージ中で拾える肉まんはこの携行品の肉まんと同一に扱われており、体力が減っていてもその場で食べずに所持上限数まで取っておくことも出来る。
それ以外の携行品は戦場ではスタックできず、それぞれ1回分ずつしか持っていくことはできない。


ゲーム序盤で解禁され、ステージ内および大陸地図上を高速で移動できるようになる。
馬にもレベルが存在しており、ステージクリア時に経験値を取得し、戦場での移動速度が上がったり馬固有のスキル(ダッシュの持続時間が延びる、落馬しにくくなる等)を習得する。
入手方法は基本的に「各地の太平値を一定値まであげた際の報酬」となっているので、突発戦などを積極的にこなしていくとよいだろう。
赤兎や絶影といったシリーズお馴染みの名馬も存在しており、それらはゲームクリア後に解禁される最高難度の『挑戦』を達成することで入手できる。


任務・突発戦

ストーリー進行と関係しない、任意で挑戦できるサブステージ。
どちらも大陸地図(全体マップ)から開始できる。

『任務』はストーリー進行度合いに応じてしばしば発生する中規模のステージ。
大軍団と戦うなど、それなりに歯ごたえのある戦闘を楽しめる。無双武将が敵や味方として登場することも多い。
クリアすることで「護衛兵が増える」「新たな武芸を習得する」「新たな装飾品を取得する」等の様々な報酬があるため、見かけたら積極的に挑戦すると良いだろう。
なお、一度クリアした『任務』も宿で元化に話しかけて再挑戦することもできる。

『突発戦』はストーリー進行と無関係にランダムに発生する小規模ステージ。
感覚的には拠点を1~2個落とすだけで終わるレベルの簡素な内容で、敵味方共にネームドキャラは一切登場しない。
ちょっとしたお金・経験値稼ぎやアクションの練習に使えるが、『任務』ほど美味しい報酬があるわけではないため、気が向いたときに挑戦する程度で良いだろう。
一応、突発戦をこなしていくとその地域の“太平値”が上昇し、一定値まで達すると報酬がもらえるというご褒美もあるが、ストーリー進行次第では太平値に上限が設けられているケースも多く「いくら突発戦をこなしても太平値が上昇しない」なんてこともあるので、そういう意味でも無理して突発戦をこなす必要はない。

+ その他

システム紹介:その他

絆イベント

主人公はシリーズお馴染みの無双武将たちと交流することで絆レベルを上げることができ、一定のレベルに達すると『絆イベント』と呼ばれるムービーが発生する。
絆イベントでは会話を通じてそのキャラクターの人となりや乱世にかける想いなどを知ることができ、またイベント後は古銭などの報酬がもらえる。
全体的に会話の湿度がやたら高く、男女問わず主人公を妙に気に入りグイグイ迫ってくる内容が多い。

絆レベルを上げるには各武将と知り合った後に託される『修練』をこなす必要がある。
また、水鏡先生と知り合った後であれば、水鏡庵でお金を支払うことで修練をこなすことなく絆レベルを上げられる場合もある。


修練

各武将から言い渡されるミッション。
クリアすることで武将との絆レベルが上がる他、経験値(武功)が得られるなどの報酬がある。

修練の内容は、戦闘時に特定のアクションをこなすことを要求するもの(無双乱舞で◯◯人撃破する、特定の武器の武芸で◯◯人撃破する、等)がほとんど。
自然と達成できそうな修練はストーリーを進めつつ達成させればよいが、達成が難しいものは突発戦を駆使して終わらせるのが良いだろう。
中には特殊な突発戦を済ませるだけで終わる修練や、大陸地図を探索して特定のアイテムを見つけ出して武将に渡す特殊な修練も存在する。

噂話

フィールド上の街の近くを通ると、直近の情勢に関するモブのつぶやきを聞くことが出来る。
各勢力の民衆からの評判が垣間見れる他、主人公に憧れる声や、『6』以来恒例のダジャレセリフも存在。
あまりにダジャレが多過ぎて不評意見がSNSで頻出していたため、アップデートによって頻度を下げたりボイスオフに出来るようになった。


あらすじ


後漢の成立より150年以上後の中国。
深刻な飢饉や役人の汚職、重税により世は乱れていた。

記憶を失っていた主人公は武芸者として生計を立てていた。
ある日偃月刀を持った長身の「髭の偉丈夫」や、黄色い服を着て仲間と共に戦う「長髪の男」と出会い、悪徳官吏を打ちのめす。

その後、暴徒に堕ちた黄巾党、漢室を掌握した董卓一派との戦いを経て世は群雄割拠の時代へと移り変わっていく。
多くの武将との出会いを経た主人公は、曹操、孫堅、劉備のいずれかを英雄の器として支えていくようになり、その過程で自身の正体を知る。


登場人物


本作で描かれるのは「赤壁の戦い」までなので、過去のシリーズに登場していても赤壁以降に登場する武将は出演していない。
また、キャラクターの解釈を大幅に刷新しており、従来とは別人になったキャラもいる。
特に変化が大きいのは張角・董卓のような色物路線のキャラで、軒並みマトモな方向に変更されている傾向が強い。
声優は変更されたケースもあるが従来のキャストが続投しているケースも多く、キャラごとにまちまち。
黄巾から赤壁までの25年ほどに渡る物語だが、基本的にモデルは変わることなく大半が若々しい容姿を保つ。曹操などは実戦に参加できる年齢の息子が急に出てくるが気にしてはいけない


+ 主人公たち

◆主人公たち

  • 主人公
CV:福山潤
本作の主人公。
記憶を失い各地をさすらう武芸者。デフォルトの名前は「無名」(変更可)。
剣だけでなくあらゆる武器を使いこなす上に「霊鳥の眼」という特殊な技術により、空気の流れを見ることができる。
激しい戦闘中に突然馬に乗り出す奇行が目立つ。*7
寡黙な性格だが、人の話を引き出すことが得意で、依頼も黙々とこなすため人に好かれる。
非常に顔立ちが整っており、そのあまりの美男子っぷりに彼の名前を「顔良」にするプレイヤーが続出したとか。言うまでもないが本作に顔良(本物)は出てくる。
人を惹き付けるものがあるのか出会った人物からの評価は総じて高く、老若男女問わず様々な人物からデート食事やスカウトの話が飛び込んでくる。
そのモテっぷりからネオロマンスシリーズのノウハウがここに入っているなんて言われることも。
基本的には無頼漢であったが、ゲーム中盤で曹操、孫堅、劉備の誰が英雄の器か選択しその勢力を支えていくこととなる


  • 元化(げんか)
CV:日向朔公
飄々とした性格の中性的な顔立ちの少年。
医者であり、名医と言われた父の跡を継いだが、医師の職務を全うするあまり過労死した父に複雑な思いを持っている。
記憶を失っている主人公に興味を持ち、その記憶を取り戻すために同行するようになる。
主人公に親しい怪我や病の武将の治療をすることも。
次第に主人公の姿から、自分の技術を後世に残すことを決意するようになる。


  • 朱和(しゅか)
CV:松嶌杏実
主人公に似た服を着た女性。
たびたび主人公の前に姿を現し、優しい言葉で彼を導いていく。


  • 謎の少年
CV:川島零士
朱和と同様に時々主人公が姿を見せる白髪の少年。
彼女とは異なり、主人公を助けるようなことはせず、彼の行動を見定めようとする。
主人公のかつての友人「白鸞(はくらん)」と似ているが、その正体は終盤明らかになる。
普通にさよならを言うと正体を教えてくれないので注意。

  • 謎の青年
CV:???
物語後半で姿を見せる主人公に似た服を着た謎の青年。
漢室に敵対する勢力や少数民族に肩入れしており、謎の香による幻術や剣技で英雄達を打ち取ろうとする。


+ 曹陣営

曹陣営

随行武将は夏侯惇・張遼・郭嘉の3名。


CV:阿座上洋平
この世を統べるものは「理」であると考え、一切の感情を交えず天下を統一しようと考える覇者。
秩序を取り戻すためなら親の死さえ利用し、友人であった袁紹すら倒す覚悟を決めており、
理を覆す人徳を持つ劉備を警戒するが、次第に配下たちや自分のために斃れていった者達への仁義にも突き動かされていく。
関羽をスカウトしようとするなど、人材マニアっぷりは本作でも同様。
無名で通る主人公にも、偶然里にいたころと同じ愛称をつけ重用する。プレイヤーが付けた名前と違って音声付きで呼んでくれる。

従来の曹操像より若く描かれており、変更された声優の演技も曹丕に近づけている。


CV:中井和哉
武器:朴刀
曹操のいとこにして、彼の右腕の惇兄ぃ。
長坂で劉備の異常性を目の当たりにするまでは、曹操が根無し草の彼を気に掛けるのに懐疑的だった。
曹操不在時にはだいたい彼が最高指揮官。
うっかり相手の策に引っかかったりするなど、悪い言い方をするとやられ役も多い。
『6』以降恒例となった「中盤まではちゃんと両目があるモデル」は本作でも健在。


CV:田中大文
武器:双戟
元々は呂布配下だったが、彼の死後に曹操に仕える武将。
そのため中盤までは敵役が多い。
カイゼル髭が素敵な高潔な武人であり、関羽や徐晃と仲が良い。


CV:神原大地
武器:剣
曹操配下の軍師。
優秀な軍師だが、慇懃無礼で割と性悪。享楽的でどことなく生き急いでいる。
曹操ルートでの結末を左右する人物の一人。


CV:徳山靖彦
夏候惇のはとこにして淵ジェル。
軽そうに見えて空気の読めるナイスガイ。


CV:中井和哉
古の豪傑「悪来」の再来と称えられた男。
豪快だが、根は素直で優しい。今作でははじめ張邈配下として登場する。
曹操ルートでの結末を左右する人物の一人。


CV:幸野善之
元々は袁紹配下だったが、袁紹死後に曹操に寝返る。
美を連呼するキャラはオミットされたが、戦場に生きることへのこだわりや自らの不義理さへの自覚を語るなど、独特の美学を持つ人物という形で要素は残されている。
見た目も「まともな格好をしたいつもの張郃」である。
その経歴上、甄姫を気遣う言動が多い。まだ袁家に居る甄姫を褒め過ぎて翻意が有るのではと主人公に睨まれる場面も。


CV:住友優子
こちらも元々は袁紹配下で袁煕の妻。
淑やかながらも心強く、兵士たちにも人気がある。
鄴の戦いでの潔さを見込まれ、袁家勢力を手なずけるためもあり曹軍に引き入れられたという設定になっている。
後の夫は出てこないため色恋の話もあまりない。むしろ袁家への嫁入り前から縁のある主人公と懇ろ。
過去シリーズでは毎回妖艶な美女という雰囲気だったが、今作ではまだあどけなさが残る年齢ながら責任感の強い気高い女性として描かれている。

  • 荀攸
CV:浜田賢二
董卓暗殺を目論んでいたが失敗し投獄されていた軍師で、董卓死後曹操配下となる。
キテレツ揃いの曹操配下軍師の中では地味な印象を受けるが、酒が入ると饒舌になる。
董卓暗殺の際に牢屋で出会っておかないと、最初の絆イベントが発生しないので注意。


CV:吉水孝宏
元々は畑を荒らす無法者をなぎ倒していた男。
イメチェンは特にされることなく癒し系デブのままである。
どの戦場でも登場しているときは、曹操の隣にいることが多い。


  • 李典
CV:鳥海浩輔
己の直感を信じている美男子。
主人公と勉強会をするなど意外と勉強家でもある。
どの戦場でも大体突撃していくが、楽進よりは冷静。


CV:宮内敦士
軍規を守ることを第一とする鉄の男でそのためには嫌われ役になることも厭わない。
彼の訓練はとてつもなく厳しいらしい。


CV:山本圭一郎
楊奉の配下の武将で帝の護衛をしていたが、いつの間にか曹操配下に。
張遼と同じく生粋の武人気質であり、関羽とも仲がいい。


  • 楽進
CV:.伊藤健太郎
記録係だったが、曹操に見出され武将となった。
どの戦場でも大体一番槍を狙いに来る突撃魔。


  • 賈詡
CV:石川英郎
西方の謀士と称された男。
董卓側のため、中盤までは敵としての登場が多い。
ドライな性格だが、主人公にはどことなく図々しい。世紀末と化した都の情勢を図々しく教えてくれる。


  • 荀彧
CV:大原崇
主に内政面で活躍している軍師。
ややオーバーワーク気味な様子。
絆イベントでは帽子について言及されている。

+ 孫陣営

孫陣営

随行武将は周瑜・孫尚香・黄蓋の3名。


CV:徳山靖彦
江東の虎の異名を持つ孫家の長。
器の大きい男で家族や配下にとても慕われており、敵にも慈悲深い。
董卓討伐後に玉璽を発見するも、漢室に直接返すためということでそれを隠す。
その後、袁術の本を離れ独立のために活動していたが、黄祖との戦いで大岩に潰され命を落としてしまう。
だが、その戦いで迅速に孫堅の下にたどり着くと…?

孫家全体がそうなのだが、他の勢力に比べて割と従来作のイメージを保持しており、孫堅も従来の壮年顔。袁術や曹操よりひとつ年下なのに。

CV:吉水孝宏
武器:棍
孫策の親友にして美周朗。
孫策存命時には彼に振り回されることが多かったが、彼の死後は孫呉の中核を担う軍師となる。
赤壁前のため孔明にしてやられることもない


CV:宇和川恵美
武器:飛圏
孫堅の娘にして孫策、孫権の妹。
武家の長の一族として周囲に示しをつけるため、積極的に前線に出る。
孫ルートのヒロインであるため本作では劉備とはほとんど絡みなし。


CV:稲田徹
武器:手甲
孫堅を昔から支えた老将の一人。今回は時代の都合、見た目も中身もナイスミドルになっている。
これまでのシリーズとは異なり、黄蓋自身の生い立ちや、正史のみで描かれる山越との関係もしっかりと掘り下げられている。
孫権時代では次第に不満を漏らすことも増え、単なる孫家三代の忠臣ではない姿も描かれている。
要は苦肉の策に至るまでの経緯がきちんと再現されている。


CV:河内孝博
孫堅の息子にして、彼の死後跡を継いだ小覇王。
仲間である配下たちのために建国を決意し、各地を武力で制圧していくが、
覚悟の上とはいえ、そのやり方が恨みを買うことも思い知る。
彼が迷い込んだ先で術師を討ち取ると…?


CV:菅沼久義
孫堅の息子の一人にして孫策の弟。過去作に比べて顔立ちが優しくなっている。
兄や父と比べると優柔不断で頼りないところが目立つ。
彼らの死後に自分なりに国をまとめていく決意をする。


CV:奥畑幸典
従来作より若くリデザイン。
本作では出番が少なく地味。まあ、彼の本領は赤壁の戦いよりも後なので仕方ない。


CV:石川英郎
呉郡制圧戦で孫家に協力し、その後は孫権の側近となる寡黙な武将。
絆イベントでは、孫権とはお互いに思いやっている事が分かる。


CV:大槻丈一郎
劉繇配下の猛将だったが、孫策の器に感服し孫家につく。
『5』と同様に孔融救援の話も取り上げられており、そのため劉家編にも登場する。


CV:田中秀幸
地味なことを気にしている小市民的な性格の老将。
店の注文をよく忘れられるらしい。
程普や黄蓋と仲が良く、黄蓋裏切りの際には彼を信じ裏切りを否定していた。


  • 程普
CV:谷昌樹
孫家の老将。
落ち着いており頼りになるが、本人も自覚するほど小言が多い。


CV:楠大典
後の2代目都督のナイスミドル。
元々は袁術旗下だったが、周瑜に誘われ孫呉に。
やはり周瑜や呂蒙との絡みが多い。


CV:三浦祥朗
鈴の甘寧の異名を持つ猛将。水辺での戦いを得意とする。
ワイルドなイメージなのは変わらないが、やや歳を重ねた容姿で落ち着きのあるキャラに。
黄祖に従っていたが、重用されておらず孫家に敗北後配下となる。
主人公とは孫家に所属する前より絆を結ぶ事が出来る。
余談だが、公式のキャラ紹介において紹介順が一番乗りだった。


CV:松野太紀*9
父である凌操に従うまだ未熟な武将。
甘寧に父を殺されるも、彼が孫呉に帰順したことや自分以上の実力を持つことから複雑な感情を抱くように。
本作では赤壁までなので和解までは描かれない。

  • 張昭
呉の文官で本作では珍しい老人モデル。孫堅より年下なのに。
本作では赤壁降伏論派であったため周瑜の分まで泥を被る貧乏くじな役回りだが、呉の柱石と呼べる人物らしく出番も多い。
韓当らから「一番孫権殿を心配している」と言われるほどに、苦言を呈しながらも世話を焼く姿もしっかりと描かれている。


+ 劉陣営

劉陣営

随行武将は関羽・張飛・趙雲の3名。


CV:野島裕史
漢王朝の末裔の一人にして、後に一国の主となる青年。
関羽、張飛とは義兄弟。
中盤まで従来と異なり、格好つける青年という印象が強い。
旧来の生真面目な無双劉備に比べて大分軽薄な雰囲気になったが、「コミュ力が高そう」という現代的な意味合いで人望を表現したキャラクターとなっている。
そして根底はやはり仁義を重んじており、自分の理想と現実の差に次第に悩むようになるも、曹操からの発破や自身を慕う民たちの姿から自分の歩む道を見出していく。
どういうわけか「俗物」という言葉に過剰反応する。

本作の勢力が魏・呉・蜀という書き方ではないのは、赤壁前のため彼が入蜀せずに終わるという点が大きいと思われる。


CV:増谷康紀
武器:偃月刀
劉備の義兄弟で、立派な髭を蓄えた偉丈夫。
性格も公明正大な武人であり、どこまでも劉備を支える。義兄弟は声優が変わったが彼だけ据え置きで安心と信頼の正統派関羽。
無双武将の中では主人公と序章からの最も長い付き合いとなる。



CV:福原耕平
武器:矛
劉備の義兄弟。
見た目が怖く、性格もやや短気だが、一度心を開いた相手にはとことん尽くす。酒の失敗が多い。
大体いつもの張飛だが、オリジナル主人公という要素によってまた異なる印象を与えてくる。
劉備軍ルートのメインヒロイン

本作でのチュートリアルの相手。
かなり手を抜いてくれていたらしい


CV:田邊幸輔
武器:槍
公孫瓚配下の武将。
劉備のことを気に入っており、後に公孫瓚の下から離れ劉備配下となる。
声は変わったがいつも通りイケメン若武者。


CV:深川和征
臥竜と称された天才策士。
劉備に招かれ、天下三分の計を実現させるよう、策謀を張り巡らせる。
彼が加わると劉備軍は罠や伏兵などを用いるようになるため強敵に。
主人公と先に出会っており、かなり積極的だった月英と再会時に結婚しているというまさかの逆NTRをかます。これぞ孔明の罠。

本作ではあくまでも普通の人間で、神通力などを持っていないが周囲にそのように思わせるために演出したという描写となっている。
でも戦闘になると羽扇からのビームは相変わらず出すよ!


CV:沢城千春
元々は黄巾党の一味だったが、戦場で見た関羽に一目惚れし、後に彼の子分となる。
親分がいるから主人公にもデレデレにならない本作では珍しい人物。
うるさい。


CV:笠原留美
生活に役立つ道具や自動人形の発明に直向きに励む美女。
その一環として、水鏡庵で出会った主人公に兵器の構造を知るために協力を依頼してくる。
再会時には人妻となっており、脳を破壊されたプレイヤー多数。
自分の発明を戦に利用されるのを嫌っていたが、結婚後は夫のために積極的に戦場に出るようになっている。


CV:河内孝博
諸葛亮と並ぶ鳳雛と称された軍師。
胡散臭い風貌は相変わらず(デザインは『8』とほぼ同じ)。
物語中盤で師から水鏡庵の管理を命じられ、主人公に協力してくれる。
メインストーリーでの出番はかなり少ないが、赤壁の戦いを有利に運ぶべく諸葛亮或いは周瑜に主人公をダシに協力を要請され、曹操に偽の献策をする。


CV:私市淳
諸葛亮や龐統の学友。彼らに及ばないと自虐的な姿勢が目立つ。
劉備に初めて仕えた軍師で一戦のみだが大活躍し、陣営には智が足りないという認識を強く促した。
後に曹操から母を人質に取られたも同然の勧告により曹操に従う。
その後、劉備のもとに戻ることはないが、絆イベントを起こすと主人公の顔を見に来てくれる。
また、赤壁では火計による曹操軍の被害を減らすべく行動しており、その際には感慨深いことを言っている。
彼が期待値を上げまくってから去ったため、諸葛亮は初陣で恐ろしいプレッシャーを味わう羽目になった。

+ その他

◇その他

CV:竹内良太
従来のエキセントリックな印象から一変。渋いナイスミドルとなった。 
妖術を操り、虐げられた民を救うべく黄巾党を立ち上げるも次第に彼らが暴徒化していくことを止められず、それでも黄天の世を実現すべく戦っていく。
一章のボスでその時点ではかなり強い。



CV:乃村健次
こちらも太った酒池肉林好きからかなり解釈を変えており、弱肉強食を尊び、生きるために獣と化した人々の生き様を肯定する巨悪として描かれている。
弱った漢に対して反乱を起こした羌や韓遂らに対しても理解を示している。
体格も太っているというより、後の蒙古の大王を想起させるような巨漢。

早期に退場する都合上、主人公にデレるのが早い。


CV:稲田徹
武器:方天戟
「人中の呂布」と呼ばれる三国志最強の男。
初めは董卓に仕えるも、彼を見限り、己の武のみで群雄割拠の中国を統一しようとする。
本作では貂蝉や家族への愛などは描写されておらず、間違っても「貂蝉!うぉぉぉぉ!!」などとは言わなさそうな冷静さがある…が、その代わりTeamNINJA死にゲーのボス並の凄まじい超性能にされており、一度戦場に出たら無双武将達を雑兵のごとく蹴散らし暴れ回る。
最後までとてつもなく強く、力を己のために振る舞い続けたその姿はまさに野獣。


CV:上田瞳
司徒・王允の養女。
王允に愛情を注がれつつも、適した才能があったため刺客として育てられる。まるで女騎士のようになった。
董卓暗殺を目論むも失敗。その後は董卓配下となりつつも暗殺の機会を窺っていたが、董卓死後に行方不明になる。
先に出会った主人公に心惹かれるため呂布との絡みはほとんど無し。
絆イベントを最後まで進めるには司隸の太平値をMAXにする必要がある。


CV:龍谷修武
反董卓連合軍の盟主であり、名門袁氏の出身。
イエスマンで周囲を固める、慎重策に偏重しすぎるなどの悪癖もあるが、その手腕や器量は確かであり、曹操からも「君子であった」「世が世なら名君だった」と称されている。
群雄割拠の中国で最大の勢力を築いたが、曹操との官渡の戦いに敗れほどなく病により没する。
後継者を明示しなかったため、袁家は内乱状態になったところを曹操に付け込まれ滅ぼされた。

『4』以降の名族連呼キャラが『8』で総じて真面目で威厳のある印象に改められ、本作でもこの路線を踏襲している。
主人公相手に、お前には偉ぶらずに済むから気が楽とこぼす姿は割と新鮮で印象的。


CV:平井啓二
名族であることを鼻にかける男。
高慢で悪辣であり作中でも見下されまくっているが、意外とカリスマはあり、決戦の際には多くの兵が彼を守るため奮戦する。
孫家から玉璽を手にしたことで皇帝を自称するも、英傑達に討ち取られた。

『8』で袁紹が有能化した分、不甲斐ない名族キャラを引き継いでいるのは本作でも変わらず。
とはいえ、玉璽パワーで繰り出す大軍団戦法も大軍団の即再編成もやってのけるなどといった底力そのものも、決して舐めてかかっていい相手ではない。


CV:ボルケーノ太田
董卓配下の武将。長年モブだったが『8』で無双武将化。描写時期の早さにフィットして本作でも無事続投。
武勇自慢で好戦的だが、どの戦場でも自分で言うほど強くなく、まだまだモブっぽさが残るのが悲しい。
何ならモブ時代の『7猛将伝』呂布IFルートの方が活躍している。


CV:宮崎寛務
元々は曹操配下だった軍師。
有能だが、曹操の元では順当にやっていれば天下に至ってしまうのがつまらないと独立。
呂布の配下となり、自らの才を駆使することで彼に天下を取らすべく暗躍する。
敗北後は提示された再びの帰順を拒み、潔く死を選んだ。

今までの作品とは違い、曹操軍時代の描写もそれなりに増えている。なんなら絆イベント一つ目は曹操軍時代である。

後漢の司徒。貂蝉の養父。老人グラフィックのモブキャラクターながら2章では重要なポジションに位置する。
宦官から帝を救うべく暗躍しており、紆余曲折あって主人公を食客として迎え、揺れ動く洛中で暫く行動を共にすることになる。
色んな勢力から勧誘を受けつつものらりくらりをそれをかわしてきた主人公を食客とはいえ1発スカウトに成功するというある意味凄いことをやってのけている。
ムービーシーンでの登場も多く、主人公の出生にまつわる秘密を知るキーパーソンとして描かれている。

劉表配下の将軍。武人グラフィックのモブキャラクター。
甘寧を重用しない狭量な面はあるものの、故地を守り抜くためにしぶとく生き延び続け、孫家を三代に渡って追い詰める宿敵。
より史実みが増した孫家と幾度となく戦うことになる二大敵のうちの一角(もう一方は山越)
黄祖との最終決戦ではとてもカッコいいBGMまで用意されている。もう無双武将にしたげてよ。




余談


誕生秘話

実は本作の開発以前、ω-Forceでは『7』の方向性を引き継いだ幻のナンバリングタイトル(要するに『真・三國無双9』に相当する作品)を開発していたという。
その開発を中止し、シリーズの今後のために作品の方向性を一から見直して改めて開発されたのが、この『真・三國無双ORIGINS』である。

本作が誕生した背景には、真・三國無双シリーズが歩んできた歴史が大きく関わっている。
同シリーズは元々、2001年に発売した『2』が100万本を越えるヒットを記録して以降、コンスタントにミリオンヒットを出す同社の看板作品であった。
他社からも無双のフォロワー作品(カプコンの『戦国BASARA』シリーズ、スクウェア・エニックスの『ドラッグオンドラグーン』シリーズ等)が発売され“無双系”と呼ばれるゲームジャンルを確立するなど、2000年代に一時代を築いた人気シリーズでもあった。

しかし、2007年に発売した『5』を境に人気に陰りが見えはじめ、『2』~『4』までと比べて売上は大きく低下。
ゲーマーの“無双離れ”を食い止めるべく、2018年に発売した『8』では様々なテコ入れを行ったものの、この野心的な作品さえも人気・売上的に不発に終わったために、ファンの間ではシリーズ終焉も囁かれていた。
また、そもそも本シリーズは新作の度に新キャラクターをひたすら追加していく(そして過去作キャラを極力リストラしない)方針から、ナンバリングを重ねる中で明らかに開発コストの肥大化を招いていた。*10*11

「人気の低迷」「開発コストの増大」という問題を抱えた状況において、従来作品の方向性をそのまま引き継いだ新作を作り続けることはシリーズの“緩やかな死”を意味する。
そこで、無双シリーズの立ち上げから関わりいくつかの作品でプロデューサーを務めた庄 知彦氏の元、本作の開発にあたっては「シリーズの今後を考えた作品づくり」が求められた。
そして庄Pを始め、無双スタッフらが集まって「かつて一世を風靡した『無双』の面白さとは何なのか?」を改めて考えた結果、開発チームは「無双の魅力とはタクティカル・アクションである」という結論にたどり着く。

前作の『真・三國無双8』ではオープンワールドに挑戦しましたが、賛否両論の結果となりました。
そして、グローバル的な観点からして、ファン数が減少している状況にあることは否めません。

そのため、シリーズの未来について開発部で議論を重ねた結果、『真・三國無双』の魅力とは「タクティカル・アクション」であると結論付けました。
自由度の高い攻略と、三国志演義の舞台となる戦場をシミュレートする面白さの融合ですね。

この要素はシリーズ初期作に顕著でした。そしてこの要素を現代的な技術で再構成し、あらためて皆様にお届けするべきなのではないかと思い、原点回帰に舵を切った次第です。



今だからこそ作れる新作は何かを考えた時、もともとのシリーズが目指していたタクティカルアクションという唯一無二のゲーム性にしようと思い、”原点回帰”を制作のコンセプトにしました。

それを踏まえて作っていくなかで、『8』までの「真・三國無双」シリーズから内容が変わる部分が多くあり、今までのナンバリングの延長線上にはない作品ならナンバリングを外したほうがいいのではないか、という議論がありました。
制作コンセプトである”原点回帰”や、「三国志」の物語をていねいに描くことなどを総合的に考えて、今回は『9』ではなく『ORIGINS』にしようと決まりました。

───庄 知彦Pのインタビューより抜粋

無双シリーズは、ゲームジャンルとして「タクティカル・アクション」という名称をずっと掲げてきた。
つまり、「どのように敵陣を攻略するか」という戦略性と、「どうやって敵を倒すか」というアクション性を両立した、RTSにやや近い複合ジャンルである。

無双のヒット以降、他社からも多数のフォロワー作品が発売されたが、そのほとんどは「大量の雑魚敵を薙ぎ払う」という爽快感を再現することに終始しており、実は前者の「戦略性」という要素を(攻略の自由度を担保した上で)模倣したタイトルはほぼ全く存在しなかった。
そして、本家無双シリーズでさえも、特に『三國6』『戦国4』や無双OROCHI3とシリーズを重ねる中で「無双=爽快感」という考えが浸透し、タクティカル要素を薄めてしまっていたのである。
このことはクリエイター人生の多くを無双の開発に捧げてきた庄P自身も認めており、それも本作での揺り戻しにつながったといえる。

各ステージの攻略の自由度が高く、しかし手軽かつ単調ではなくなったこと、そしてプレイヤーの活躍次第で戦場の様子が変化していくORIGINSのゲーム性は、かつての無双が目指した「戦場の臨場感」、ジャンル名として長年掲げてきた「タクティカル・アクション」それぞれの本来の姿が、現代的な辛口味を交えて蘇ったものと言える。


シリーズ/三国志初心者向けの一作として

本作は、「三国志のことをよく知らないユーザー」をかなり意識して作られている。

日本や中国はさておき、欧米のゲームユーザーにとってはそもそも三国志演義(Romance of the Three Kingdoms)は馴染みの薄い歴史物語である。
開発スタッフ曰く、過去に無双の新作を発売した直後に、海外プレイヤーから「このゲームで描かれている戦いは、前作で全て解決したはずでは?」と言われてしまったこともあるとか。
また日本においても、無双がヒットしていた00年代はさておき、特に若い世代で「三国志といわれても名前をちょっと聞いたことがある程度」という人も増えている。

それを踏まえて、若いユーザーや海外ユーザーにも三国志の魅力が伝わるように、無双ORIGINSには様々な工夫が施されている。
「記憶喪失のオリジナル主人公」を採用したのもその一つで、この設定により作中の登場人物らは主人公に対して、情勢や単語について作中で丁寧に説明してくれることが多い。
また人名や土地に難読漢字が多いため、ゲーム内ではフリガナ表記が復活しており、漢字の難しさがストーリーの理解の妨げにならないようにしている。*12
(余談だが、こうした姿勢は同社の別チームが開発した三国志アクション『Wo Long: Fallen Dynasty』とは真逆である。あちらは独自の物語で一貫しているが、その前提知識である三国志に関しての解説は殆ど無い)

「三国志は難しそう」
「今までのシリーズを遊んでないから楽しめるか分からない」
本作は、そういった初心者ユーザーでも楽しめるように配慮されているため、これを機に三国志の魅力に触れてみては如何だろうか。




追記・修正は曹操か孫堅か劉備に仕えてお願いします。

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最終更新:2025年03月31日 14:58

*1 従来作では序盤のチュートリアルステージ的な役割だった「黄巾の乱」も、本作ではそれなりのステージ数があり丁寧に描かれている。「黄巾~赤壁まで」と聞くと従来作の半分以下の内容しかないように聞こえるが、実際のゲームボリュームは従来作と比較しても見劣りしない。

*2 董卓なら「酒池肉林」、袁紹なら「名族」、張郃なら「美しい」、劉備なら「仁の世」など

*3 例えば『8』では物語冒頭の劉備・関羽・張飛が義兄弟の契りを結ぶ「桃園の誓い」の場面において、劉備は「いざ行かん、仁の世を目指して!」と宣言しており、この時点で乱世に大望を抱いている様子が描かれていた。

*4 よく槍玉に挙げられるのは、忠義心を間違った方向に発揮してファンの不評を買った柴田勝家、どこにでも現れる便利屋として雑に扱われている上杉謙信あたり。一方、コメディリリーフ的な扱いから一転して『5』で“海道一の弓取り”に相応しい風格を身に付けた今川義元、銀河英雄伝説のヤン・ウェンリーのパロディを思わせるキャラ付けから一転して『5』で老獪な策謀家に変わった毛利元就などは評価する声もある。記号的なキャラ付けから脱却したキャラクターが評価される傾向にある点はORIGINSと同様といえる。

*5 steamでは一時期最高ステータスの「圧倒的に好評」を獲得していたほど。前作『8』が一時期「圧倒的に不評」だったことを知るシリーズファンからは感涙モノであった。

*6 一応、最大強化したランク7武器はランク8武器と遜色ない攻撃力になる上、ランク7武器はスキルの付け替えができるため、最終的な火力や利便性ではランク7武器が最強となる。そこまで鍛えるには相応の苦労を要するが…。

*7 騎乗がL3ボタンのせいで戦闘中に誤爆しやすいため。特に初期バージョンでは顕著だったためアプデで誤爆しづらいように変更された

*8 三国志演義において張角が仙人に授けられたという「太平要術の書」から取られた設定と思われる。この組織が本作の張角にも妖術を授けている。

*9 本作発売前に逝去。

*10 『7empires』では83名の無双武将+92種の武器カテゴリ、『8』では実に94名もの無双武将が登場しており、その物量は称賛に値するものの、それだけのキャラクターをデザインし、モーションを作成し、音声を収録する…という膨大な作業量が、作品の評価に繋がっていたとは言い難くなっていた。なお、ORIGINSに登場する無双武将は『8』のちょうど半分となる47名まで削減されている。

*11 無双と同じような問題を抱えていたゲームとしては『ポケットモンスター』シリーズがあり、あちらは新作のたびに新ポケモンが100匹ほど追加され過去作のポケモンと合わせて毎回数百種類のポケモンがデータ上に存在しており開発コストを圧迫していた。しかし、2019年の『ソード・シールド』以降、過去作のポケモンを一部実装しないことを決定しコスト削減に取り組んでいる。

*12 本作の公式X(旧twitter)においても、武将紹介時に名前の読み仮名を並記するなど徹底していた。