バジリスク~甲賀忍法帖~

登録日:2009/10/18(日) 20:08:00
更新日:2024/02/10 Sat 17:08:49
所要時間:約 5 分で読めます





憎しみあう者達がいた

骸は野に朽ち

御魂は血に染み

絆は 刃に分かたれた


闇についえし真心が泣く

愛する者よ 死に候えと



画・せがわまさき
原作・山田風太郎

【概要】

忍法帖シリーズ第一作目「甲賀忍法帖」の漫画化。
再現度が高いだけでなく、要所で巧く改変を入れていると原作ファンからの評価も高い作品。
講談社漫画賞を受賞しており、アニメ化、ドラマCD化もしている。
2015年には作家の山田正紀が、続編小説「桜花忍法帖~バジリスク新章~」を執筆し、講談社タイガから発売された。
そしてこの度「バジリスク~桜花忍法帖~」としてアニメ化する事が発表された。

【ストーリー】

長きにわたり憎み合う甲賀卍谷と伊賀鍔隠れの忍者衆
その垣根を越えて両家の跡取り、甲賀弦之助と伊賀の朧は深く愛しあっていた。
だが、そんな二人を悲劇が襲う。
それは「徳川三代将軍の座をかけ、甲賀と伊賀を代理として戦わせる」という家康の命であった。
敵対することになってしまった弦之助と朧の運命は……。


【登場人物】※ネタバレあり


■甲賀卍谷衆

  • 甲賀弾正(CV.小林清志)
「十人?九人であろう?」

甲賀の頭領。若い頃はかなりの美形であり、伊賀のお幻とは恋人同士だった。
その影響か、伊賀との和睦を望む弦之介の考えにも幾分かの理解を示している。
口から吐く長毒針を武器とする。老齢ながらその実力は衰えておらず、気配を感じさせぬまま相手を仕留められるほど。

物語冒頭で、お幻の一瞬の隙を突き、毒針で致命傷を負わせるが、鷹に気を取られた瞬間に自らの毒針をお幻に刺され、相討ちとなる。


「一つの魂ならば、必ずあい寄るじゃろう。例え幾世を隔たれようと、幾世を生きようと…必ず…必ず」

登場勢力の一つ、甲賀側の主人公。知性ある秀麗な顔つきの好青年。
甲賀卍谷衆の頭領・甲賀弾正の孫であり、甲賀衆の次期頭領。
誠実な平和主義者で、甲賀と伊賀が手を取り合う将来を夢見ている。
しかし一方で、自身や甲賀に仇なす者に対しては冷徹で、次期頭領らしい厳しい一面も見せる。

感覚が一般人とほぼ変わらない朧とは対照的に、戦のいろはを心得ていて統率力も高い。
そのためか、部下の甲賀卍谷衆の面々からは単に次期当主であるからというだけでなく、個人的にも信頼の置ける主として揺るぎない忠誠を集めている。

伊賀鍔隠れ衆のとは恋人同士。
イケメンで頭脳明晰、リーダーシップにも溢れ一見完璧人間に見えるが、超が付くほどの朴念仁で、朧と何度も二人きりで逢瀬を繰り返しているにもかかわらず、特に何もしないシャイボーイである。
続編ではいつの間にか精をお注ぎ申し上げていたようだが

母親の一族から受け継いだ「瞳術」の使い手で、弦之介に敵意を持った人間がその眼を見ると、精神を狂わされて自滅、もしくは味方同士で殺し合いを始めてしまう。
室賀豹馬は叔父であり「瞳術」の師。もっとも、使い手としては既に弦之助の方が上と豹馬自身も認めている。
師である豹馬と異なり、使用に制限がないどころか、効果範囲も大きくリスクも少ないまま、集団を相手取っても一瞬で殲滅できる、まさにチート級の能力である。
正確には、「自身に害意を持つ人間に対し、その害意を跳ね返すというのがこの術の真の能力であり、無理やり情交を迫る陽炎や術を行使した筑摩小四郎は、その害を自身に跳ね返されつつも死ぬことはなく生き延びている。


  • 地虫十兵衛(CV.伊丸岡篤)
「汝の星が、凶と出たからよ!」

芋虫のような外見の四肢を持たない異形の忍者。
原作ではその風体を、「ゴロリと達磨みたいにころがっただけ」と記される程。
普段はキセルを吹かしたり、お胡夷と茶を飲んだりと、そのいかつい見た目に反して風流を好む。
占星術を趣味としているが、その精度はかなりのもので、甲賀卍谷衆の行動の指針にもなっているという。
将監のセリフから、その占いはほとんど外れたことが無いようである。

四肢が無いため、移動の際は籠を利用する等決して行動的では無いが、有事の際は大蛇の鱗のように発達した腹部を駆使し、地面を高速で這うように移動する。
漫画『バジリスク』では蛇腹胴着という忍具のような扱いになっており、鱗を高速で動かして移動する。
その移動速度は、100mを7秒02(時速およそ51km)だと言う事がおまけ冊子でネタ的に書かれている。すごい。

武器は、食道の中に仕込んだ一尺程の槍の穂であり、その姿で敵を油断させ食道の筋肉の伸縮を駆使して文字通りの一撃必殺で葬り去る。
漫画では細長い鞭のような異様に長い舌が備わりさながらカメレオンの如く槍を放つようになった。
曰く「この技が敵に知られていれば儂も百年目じゃが、知った時は相手が百年目よ」

甲賀弾正の身を案じて駿府に向かう途上で、天膳と対峙。仕込み槍で天膳を討ち取った。
その後、伊賀衆4名に討ち取られた将監から人別帖を引き継ぐが、復活した天膳と鉢合わせとなる。
一度見せた術が効かないと分かりながらも、破れかぶれに突進するが、あえなく真っ二つに斬られて果てる。


  • 風待将監(CV.千々和竜策)
「うぬらの名前…人別帖より消してくれるわ!!」

異常に長い手足と異様に膨れ上がった背中を持ち、その姿はさながら本物の「蜘蛛」を思わせる大柄な男。
額には大きな瘤があり、その下から小さく鋭い目が覗いている。

甲賀卍谷衆の中でも指折りの武闘派であり、性格も好戦的で苛烈。
弾正が駿府の忍法御上覧に際し、「敵に見せてもさしさわりのない、一番手軽なやつ」と家康に紹介しているあたり、かなりの実力者であることを伺わせる。
天膳をして、「4人でかかればまず負けることは無い」と言わしめ、事実、伊賀十人衆の内4人をまとめて相手取り、互角以上の戦いを展開した。

趣味は釣りだが、一応釣りざおを使いつつも実質は水上に飛び出した魚を自前の痰で捕えるなど、何か間違っているような気がする。
十兵衛の占いをあまり信用していないらしい。

有事の際は手足を使った四足歩行で壁面を蜘蛛のように這い回り、また常人を超えたスピードで長時間移動することができる。
最大の武器は口から吐き出される粘着性の痰であり、その粘りは弾正曰く「膠の幾百倍」とされ、一度絡み付かされると並大抵のことではとれなくなる。
歯の隙間から痰を飛ばし更に首と頭の動きを駆使することで痰を糸状に変化。痰を蜘蛛の巣状に広げることも出来、将監自身はその痰の糸に絡め取られることはなく、むしろ足場としても利用する。 こちらの方がある意味よっぽどらしい。

劇中では駿府城御上覧の後、人別帖を持って卍谷へ帰還する際に蓑念鬼、小豆蝋斎、筑摩小四郎、蛍火の四人と遭遇。
念鬼、蝋斎、小四郎の三名を痰で絡め取って勝利を確信したが、唯一その網を逃れた蛍火を軽視したことが仇となり、彼女の操る蝶に翻弄される。
その隙に念鬼が操った小四郎の鎌を眉間に突き立てられて致命傷を負う。
最期は蛍火の手によって惨殺された。

尚、天膳らが甲賀卍谷を襲撃した際、将監の一族と思しき同じような体格の忍者が登場しているが、既に特性を知った小四郎に瞬殺されている。


  • 霞刑部(CV.北川勝博)
「望みどおり、現れてやったぞ!」

体毛が一切ない筋骨隆々の大男。別名「ハゲ」。
普段は冷静だが本質は激情家で血の気が多く、甲賀衆の中でも好戦的な部類に入る人物。
甲賀衆の中でもとりわけ、伊賀に対して強い恨みを持っているといっても過言ではない。
これは幼少期に、彼の父親が伊賀者に騙し討ちに近い形で殺されたため。
それ以後、伊賀に復讐することを固く誓っており、弦之介と朧の祝言にも強く反対していた。

ちなみに幼少期の刑部には普通に髪の毛が生えていたし、彼の父親にも頭頂部以外は髪が生えていた。
どうしてこうなった。

片腕で人間の首を容易くへし折るほどの怪力を誇る。
しかし彼の戦闘力の真骨頂は、カメレオンのように周囲の色に同化し壁に溶け込む「滅形の術」を利用した偵察、奇襲にある。
この能力は自身の身体を床や壁等に溶け込ませて姿形を消すことができ、完全に姿を隠した刑部は、その気配すらも遮断することができる。
ただし、術の行使と解除の瞬間に隙ができることや、術の行使中でも刑部の集中が乱れると表にその姿が現れてしまうことが弱点。

尚、服まで溶け込ませることはできないため、彼が術を行使している時は基本的に全裸である。

劇中では左衛門と行動を共にすることが多く、夜叉丸を討ち取ったり人別帖を奪ったりと随所で活躍する。
弦之介から果たし状を受け取り海路を進む伊賀衆の船に侵入し、天膳を縊り殺した挙句陣五郎を海に投げ捨てて殺害するが、復活した天膳と朱絹の計略により、殺される。


  • 鵜殿丈助(CV.平勝伊)
「やはり女子(おなご)は1人より2人、2人より3人!」

丸々と太った男で、朱絹から「肉饅頭」と呼ばれるほどの風体。
自他ともに認める女好きであり、女とあればのべつ幕無し、たとえ伊賀者であろうとも手籠めにしようとするお調子者。

度々暴走しては、弦之介らから制裁を喰らったりしているが、反省する気はさらさらない様子。
またひょうきんな言動とは裏腹に、物事を冷静的に客観視できる判断力も持ち合わせており、伊賀鍔隠れに出向く際は、度々護衛として付き従っている模様。弦之介と朧の祝言についても強硬派の面々が反対を叫ぶ一方で「弦之介が伊賀との友好を望むのであればそれも吝かではない」と静観している。

彼の忍法の秘密はその太った身体にある。
柔軟性に富んだ肉体は、まさにゴムボールのようにあらゆる衝撃を吸収し、直接攻撃は基本的に通用しない他、狭い鉄格子の隙間から脱出も出来る。
小豆蝋斎からは「空気袋」「骨なしのバケモノ」と揶揄されている。
また空気を吸い込むことで、大きく弾む・水に浮かぶ・空中も飛ぶ・高速で転がって移動する等、多芸を極めるその姿は、さながら「肉の毬」である。

しかし外からの攻撃には無敵の丈助も、体内からの攻撃には勝てなかった。
朱絹との忍法勝負ではその能力で圧倒したものの、朧の制裁で苦しむ陣五郎をナメてかかったことが仇となり、一瞬の隙を突かれて体内に入り込まれ、陣五郎が水を得て元に戻ったことで呼吸ができなくなり、窒息死する。


「忍びの道は修羅の地獄ぞ」

平々凡々とした容貌の青年。
相手の顔を土で型どった文字通りのデスマスクに自分の顔を合わせることで、その顔・体型に自身を変形させる。
声真似と併用することで伊賀者の眼を欺き撹乱する。
詳細は個別記事を参照。


  • 室賀豹馬(CV.宮林康)
「今やわたしはあなた様の夜の代表に過ぎませぬゆえ」

盲目の忍者で甲賀陣営の参謀。
容易に聞き取れない忍者の足を一里も先から聞き届ける鋭敏な聴覚をもつ。
弦之助と同じ「瞳術」の使い手で、彼の師匠でもあり叔父でもある。弦之介と異なり、夜間にしか術が使えない。
他の甲賀衆同様、伊賀衆に敵対心を持ってはいるが、それ以上に弦之介の考えを優先して行動している。
作中では血気に流行る陽炎や刑部を諫めており、甲賀へ攻めてきた天膳ら伊賀者に対しても、素直に退くように説いている。

蛍火らにより弦之介の瞳が塞がれてからは、弦之介の指示で術を行使するようになり、念鬼を討ち取っている。
駿府へ向かう道中で小四郎と対決。自身と同じ盲目の小四郎には「瞳術」が効かず、逆に「鎌鼬」で鼓膜を潰されてしまい敗北。弦之介の身を案じながら、立ったまま息を引き取る。


  • 陽炎(CV.早水リサ)
「お前のその血で地獄の露払いをしやれ」

妖艶な美女のくノ一。
弦之助と同等の家柄でもあり、彼に想いを寄せているが、その体質のため叶うことはない。かるくヤンデレ。朧を憎んでいる。
そのヤンデレぶりは左衛門や豹馬からも案じられており、ついに駿府への道中で弦之介に肉体関係を迫った程。

発情すると吐息が致死の猛毒となる特異体質者。
この能力は母親から遺伝した物で、この特異体質と色気を駆使して男を惑わし暗殺する。
おまけページでは「下の方にも毒があるかも」と作者からも語られている。

弦之介の瞳が封じられた後は、左衛門と共に行動し、小四郎と朱絹を葬り去る。
後に左衛門のフリをした天膳を一度は毒息で殺すものの、復活した天膳に凄惨な拷問を加えられ致命傷を負い、最期は弦之介と心中を図ろうとするも、朧の「破幻の瞳」で忍法を無効化され、独り死亡する。


「お胡夷は暇を持て余しております」

左衛門の妹。
大柄で肉感的な素晴らしい肉体をもち、兄とは違い目鼻立ちのはっきりした美女である。
明るく社交的な性格であり、甲賀中での交流関係が多い。特に、地虫・刑部と仲が良いらしい。
相手の皮膚に触れることで体液を吸い出す」の忍術を使う。かるくブラコン。
夜叉丸に化けた兄と交わした最期の「会話」は涙腺ポイントである。
詳細は個別記事を参照。


■伊賀鍔隠れ衆


  • お幻(CV.京田尚子)
「所詮星が違うたか…」

伊賀の頭領。若い頃は弾正と美男美女の恋人同士であった。
アニメではその頃も描かれており、朱絹並の美しく気丈なお姿が拝見できる。

鷹を操ること以外、どのような忍法を操るのかは不明だが、様々な忍法に精通していたという。
物語冒頭で弾正と相討ちとなり、共に川を流れて逝った。


「もう誰も、失いとうはないのです…!」

お幻の孫で弦之助の婚約者。
次期頭領でありながらも忍術、体術が一切使えない。そのうえドジッ子のポンコツ娘。
しかし、生まれつきに見つめるだけで忍術を無効化する「破幻の瞳」をもつ。
詳細は個別記事を参照。


「この天膳が住もうておる、この狭間の世こそ!まさに、地獄なり!!」

伊賀鍔隠れ衆副首領。
一見若く見えるが実は170年以上を生き、お幻と昔語りをするほどの長生きお爺ちゃんである。
高過ぎる再生力からくる「不死の妙術」をもち、作中度々死ぬもののその度になに食わぬ顔で復活。そのため甲賀衆は混迷の淵にたたされることとなる。
そんなお爺ちゃんは……余裕かまして死ぬわ、レイプの最中に死ぬわ、また余裕かまして死ぬわ、懲りずにレイプして死ぬわ、
勝てる相手に油断して死ぬわ、裏切られて死ぬわ……とヤりたい放題でジョーカーらしく?壮絶な最期を遂げることとなる。
詳細は個別記事を参照。


  • 夜叉丸(CV.矢薙直樹)
「安心しな・・・痛いのはほんの一瞬だからよ」

「青春の美の結晶」のような美少年。
非常に好戦的で、実力も甲賀の風待将監と互角に張り合うほどの猛者だが、若さゆえか油断することが多く、大切な人別帖を弾正にスリ取られてしまうという大失態を犯している。

女の髪を独自の製法でよりあわせ、特製の獣油を塗りつけた「黒縄」を使う糸使い。
その縄は日が陰れば見えなくなるほど細いが、自在に敵に巻きつき大岩や日本刀を切断するほどの切れ味を誇る。
また切り刻む以外にも糸を引っ掛けて高速移動もこなす。

作中では人別帖を探して単身甲賀に乗り込み、天膳のフリをした左衛門の正体を見破って殺そうとするが、壁に潜んでいた刑部に捕まり、そのまま首をへし折られて死亡する。


  • 小豆蝋斎(CV.青野武)
「遊びで命を落とす事もあると知れ!」

背骨は曲がり、地面に届く長い髭、フガフガ喋りの老人。
戦闘時には一変して曲がった腰が伸び、手足はのように伸び縮みしたり鞭の如くしなり敵を薙ぎ倒す。その先端は木を切り裂くほどの威力。

伊賀への恨みは深く、念鬼と並んで過激な発言が多いが、一方で朧のことを孫のように可愛がっており、弦之介との祝言にもある程度の理解を示していた。

作中での戦闘シーンは多いものの、単身で敵に勝ったことは一度もない。
最期は念鬼が捕えたお胡夷を尋問しようとするが、一瞬の隙を突かれて彼女の術中に嵌り、全身の血を吸い取られて死亡する。


  • 雨夜陣五郎(CV.魚建)
「海は嫌いじゃああああ!」

伊賀鍔隠れ衆の参謀。
水死体のような顔色に青黴が生えているような皮膚と不気味な見た目の忍者。
塩に触れると体が溶けて柔らかくなり、水を摂取すると元に戻るナメクジ人間。天井を這うこともできるため、ゆっくり近づいて暗殺を行う。
関節すらない軟体を生かして相手の口から体内に潜り込んで窒息死させる戦法も可能。
ただし軟体化している間は意識が朦朧としているようで、意識を取り戻した状態で軟体化してしまった場合は地獄の苦しみを味わうという。
何かと縮まってもがいているシーンが多いため、ある意味この作品のアイドル的存在。
その体質上、最も苦手としているのが海。

弦之介一行を追って海路を進む天膳らに何故か同行することとなり、終始怯えまくっていた。
船内に刑部が潜入していることを悟り、半狂乱になりながら彼を探すも逆に刑部に捕まり、そのまま海へ投げ込まれ、跡形もなく溶けて死亡する。


「て・・・天膳様がまた死んでおられる・・・」

薬師寺天膳の子飼いの従僕である精悍な青年忍者。
幼い頃から甲賀を憎むように教育されてきており、時にその気性は丈助をして「猛犬」と評される程。
朧を「姫」と呼び慕う。作者曰く「どーてー」。

二本の折り畳み式の鎌を巧みに使い、ブーメランの如く操り攻撃を仕掛けるが、忍術は「吸息の旋風鎌鼬
息を吸うことで任意の離れた空間に真空を意図的に作り出し、その真空に触れた者は肉が内側から弾け飛ぶように抉り取られる。
天膳からは弦之介の瞳術に対抗できる数少ない人物として挙げられていた。

作中では、伊賀の魂胆を見破り甲賀へ帰還する弦之介に術を行使するが、「瞳術」により跳ね返されて盲目となる。
その後は朱絹の介護を受けながら天膳らと共に弦之介を追う。
道中で豹馬と戦いこれを討ち取るが、最期は左衛門が操る朧の声色に幻影を見ながら、陽炎の毒息により討ち取られる。

実写版では、何故か甲賀側についている。


「この大虚けめがぁっ!!」

生まれつき(鼻毛・耳毛含めて)全身の毛の総量が多い「犬人」体質の忍者。血の気が多く攻撃的な性格で自信過剰。

全身の毛を思い通り手足のように動かせ鼻毛でクナイを受け止める。
伸縮自在な上に毛を針状にしての攻撃も可能。
その自信に見合う実力を兼ね備えており、劇中では風待将監とお胡夷を討ち取っている。
棒術の使い手でもある。

弦之介の術を警戒する天膳の考えに反感を抱いている。
作中では蛍火と共に弦之介一行を急襲し、彼の「瞳」を塞いで勝利を確信するが、傍らにいた豹馬の「瞳術」により討たれる。


「これはもしや…天意やもしれませぬ」

小柄で可憐な少女。
女王種の類が持つフェロモンを分泌することで、虫や小動物等をどこからともなく呼び寄せ自在に使役する幻術の使い手。主に作中では蝶々を使用し相手の目を翻弄した。
見た目によらず毒舌でエキセントリックな性格で、夜叉丸の恋人。作者公認のバカップル

夜叉丸の死後は、彼を殺した左衛門を憎み、復讐を誓う。
しかし念鬼に扮した左衛門に討ち取られ、夜叉丸の幻影を見ながら谷底へと沈んでいった。


  • 朱絹(CV.渡辺美佐)
「忍法勝負をいたしましょう」

青白い肌をした妖艶な雰囲気の女性。
面倒見がよく、朧や小四郎の姉のような存在。ある意味苦労人。
全身の毛穴から自在に血を噴出させて血の霧を作り出し目眩ましとする忍術をもつ。

小四郎が討たれた後は、彼を討ち取った陽炎と対決。
実力では彼女を圧倒していたものの、天膳に扮した左衛門に動きを封じられ、その隙に陽炎の苦無で刺され討たれる。


■徳川幕府

「一族千年の栄禄を約束せん」

ご存知、徳川幕府初代将軍。三代目将軍候補を決めるために、天海の進言に乗っかって、伊賀と甲賀の不戦の約定を解いた元凶その1。
この作品だけにとどまらず、忍法帖シリーズでの彼は、余計なことを思いついて多くの忍者達が命を落とす事態を幾度か引き起こし、「羅妖の秀康」では、自身の息子である結城秀康を死に追いやってしまっている。
「桜花忍法帖~バジリスク新章~」では、伊賀と甲賀のどちらかが勝っても、 念には念を入れて、最初から竹千代に三代目将軍を継がせる予定だった ことが明らかとされている。
これでは伊賀と甲賀の忍者達は、何のために命を落としたのか……。まるで犬死である。
「山風短」の第一幕である「くノ一紅騎兵」では、若かりし頃の彼の姿が描かれている。

  • 南光坊天海(CV.麦人
「さして痛くもかゆくも無し・・・」

徳川幕府のブレーン的存在であり、伊賀と甲賀の不戦の約定を解いた元凶その2。
家康に伊賀と甲賀の忍者達による忍法合戦を進言する。
伊賀と甲賀の忍者達については「どちらが消えても、幕府にとっては好都合」と考えていた。
ぶっちゃけ、こいつが忍法合戦を進言しなければ、伊賀と甲賀の忍者達が大勢死ぬことは無かった。
「Y十M ~柳生忍法帖~」にも登場しており、こちらでは後半に重要な活躍をして幕府の危機を救うが、
「桜花忍法帖~バジリスク新章~」では彼の弟子と名乗る者達が、駿河大納言となった国千代こと徳川忠長と、伊賀・甲賀の忍者達を巻き込んで、あるとんでもないことをやらかしたため、
幕府にとっては救世主に近い存在だったが、伊賀・甲賀の忍者達にとってはとんだ疫病神でありつづけた。

「あの者は一体!?何を用いておるのじゃ」

将軍家の剣術指南役。
序盤において、忍法上覧に徳川家重臣の1人として立会い、常識を超えた忍者の戦いに驚愕する。
「Y十M ~柳生忍法帖~」にも少し登場しているが、「十 ~忍法・魔界転生~」では…(ちなみに陣五郎の中の人がこれの原作の舞台版に柳生側で出演していた)。

「知略、謀略巡らせてこそ、戦・・・」

ご存知、徳川幕府側の忍者。
ちなみに、原作の甲賀忍法帖では「二代目服部半蔵正就」と原作者の山田風太郎が時代考証ミスをしているため、
漫画版では「四代目服部半蔵正広」と修正されている。

漫画版のオリジナルキャラで、服部半蔵の養子。
漫画版では服部半蔵が二代目から四代目に変更になったのに伴い、
原作の「二代目服部半蔵正就が、幼少時の弦之介、朧と対面している」というエピソードを補完する役目を担った。
「桜花忍法帖~バジリスク新章~」では、 原作及び漫画版の結末を揺るがしかねないあること を行い、とある二人の男女を救った。

  • 阿福(CV.斎藤貴美子)
「誰かァアーッ!誰か弦之助を討ってたもォオオオオ!」

竹千代こと後の三代将軍・家光の乳母で、後の春日局。
竹千代を三代将軍にするために、伊賀忍者に助成をするというルール違反を行う。
今の世だったら、完全にモンスターペアレントと罵られていただろう。
ついでに言うなら、事のすべてはこいつが跡継ぎ問題をややこしくしたせいであり、家康・天海を超える最大の元凶。

  • 竹千代(CV.あかいとまと)
二代目将軍徳川秀忠の長男。後の三代将軍・家光となる少年。
どもってて、ぼんやりとしている。
大人の都合に振り回された、ある意味で伊賀・甲賀の忍者以上の被害者。

  • 国千代(CV.小池いずみ)
二代目将軍徳川秀忠の二男。後の駿河大納言・徳川忠長となる少年。
兄の竹千代と違い、利髪で聡明。
竹千代と同じく、大人の都合に振り回された、ある意味で伊賀・甲賀の忍者以上の被害者。
「桜花忍法帖~バジリスク新章~」では、成人し、駿河大納言となった彼が描かれているが……。
また原作者の短編『くノ一地獄変』では、「プチ甲賀忍法帖エログロ18禁版」(企画:服部半蔵)な伊賀VS甲賀の立ち合い(?)で彼の生死が占われた。










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最終更新:2024年02月10日 17:08