仮面ライダーゼイン

登録日:2023/10/22 Sun 07:34:35
更新日:2025/04/20 Sun 01:41:42
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ゼイン!


変身。


ゼインライズ!


JUSTICE! JUDGMENT! JAIL! ZEIN!!

Salvation of humankind.



仮面ライダーゼインとは、仮面ライダーシリーズのクロスオーバー作品『仮面ライダーアウトサイダーズ』に登場する仮面ライダーである。

CV:大川透
スーツアクター:齊藤謙也



【概要】

善意の超知能「ゼイン」を宿した仮面ライダー。
全ての悪を根絶する為に、全ての正義のライダー……つまり歴代主役ライダーや、その仲間である仮面ライダーの力を行使できる。
その誕生には、ゼインによって一つになった世界における多くの人物が関わっている。
また、変身の為には「適合者」と呼ばれる、このライダーシステムに合致する変身者が必要。
ちなみに変身時に流れる音声の英文を意訳すると「正義の裁きからは逃げられない」「ゼインは人類を救済する」となる。

変身プロセスは仮面ライダーゼインプログライズキーを起動すると変身者の背後に円形のワームホールが現れた後、
ゼインドライバーへの装填と共にそれらが重なって変身者を包み、集まって来た白いパーツがアンダースーツと各種装甲を形成する事で完了する。

外見は白を基調に金のラインが入り、マントを翻したヒーロー・聖騎士・救世主然としたものだが、「完全な」正義や「完全な」善悪の区別に対して否定的な仮面ライダーシリーズにおいては逆に異端とも言える。
悪意の人工知能であるアークが変身する仮面ライダーアークゼロとはちょうど対極になるようなデザイン*1だが、目元には仮面ライダー伝統の涙型のラインがあり、必殺技発動時にこれが輝く様子は「仮面の裏で泣いている」ようにも見える。
一方でマスク「ジャッジヘッド」に施された金のラインをよく見ると全体がニッコリ笑顔を象っており、いわば「善の仮面を被った狂人」というべき、ある種の狂気を感じさせる。

最初の適合者は桜井侑斗
ただし仮面ライダー電王』本編の彼ではなく、「滅亡迅雷.netが人類の悪意を監視する使命を放棄し、ゼインが顕現しなかった為に人類が暴走した地獄の未来」から来た別人である。
また、完成に当たっては最低でも『仮面ライダー剣』『仮面ライダー電王』『仮面ライダーディケイド』『仮面ライダーゼロワン』『仮面ライダーリバイス』の各世界の技術が用いられており*2、歴代初の設定も世界観もバラバラな別作品同士の技術を統合して作られたライダーシステムとなっている。

システムのベースは『ゼロワン』におけるプログライズキー運用システムであり、ここに『ディケイド』のアタックライドや仮面ライダーゼロノスの設計思想を取り込む事で拡張を図り、
さらにカードの生成にはライダーカードをベースに、ラウズカードによるアンデッドの封印と能力の行使に関わる技術が用いられている。
ただし、アークが予測したようにリスクもあるようで、ライダーシステムを収めたアタッシュケースには「Be very careful with this system. Have the potential to lead to dangerous situations.(危機的状況に繋がる恐れあり。取り扱い要注意)」と書かれている。

ゼイン自体が元々レジェンドライダーの力を「人類の管理による悪意根絶」に用いるべく集めていた=レジェンド達を半ば騙して協力させたという経緯を考えれば、
ライダーシステムとしての本質は「それぞれの信念や矜持、誇りを持って戦ったレジェンドライダー達の力を“正義”の名の下に使い捨てる」という「仮面ライダー」の看板に泥を塗るようなものであり、
ブレンはこれを以てゼインをダークライダー達を駒として使っていた「無」の同類とみなし、「不快で傲慢で許し難い…!」「個の想いを大切にする私の主が、一番憎む真の邪悪だ……!」と断じている。

一応、ゼインカードを使い捨てにするのはレジェンドライダー側との秘密保持条項によるもの=ライダーデータを提供する条件なのだが……


【「善意」という名の悪意】


ここまで、ご苦労様です。あとは私が裁きを下しましょう。

お前は……!?

“ゼイン”。この次元の……救世主です。


『仮面ライダーゲンムズ スマートブレインと1000%のクライシス』で初めてその存在が確認されたゼインは、アークとは逆に「善意の集合体」というべき超知能のAIである。
だが、復活したアークの意志が導き出した予測によれば「どんな些細な悪意だろうと決して許容せず徹底的に排除し、結果的にその善意によって世界を滅亡させる」という代物の模様。
そもそも悪意を排除するという行動は、言い換えればかつてエスシンクネットの面々に抱いた「悪意に対する悪意」であり、根本的には同じものである。

俗な例で言うと悪事を働いた、あるいは過ちを犯した誰かに対して償う事も悔い改める事も許さず、罵倒し攻撃し破滅させようと、あるいはそうなればいいと思った事はアニヲタ諸兄諸姉にも一度はあるだろう。
ゼインはそれを自身の基準によって「悪」と判断した者に対して行うのである。

『ゼロワン』TV本編では猛威を振るうアークに対抗するために「善意」がキーワードとなったが、いみじくもかつて滅亡迅雷.netが「行き過ぎた正義は脅威でしかない」と自分達の身を以て示したように、善意であろうと行き過ぎれば結局はアークと同じ事になるのだと証明されてしまった。
そもそもゼインの場合、善意は善意でも飛電或人イズのような「誰かを信じる為の意志」ではなく、「押し付けの善意」という悪意と変わらない方向性で動いているのだから至極当然の理であろう。

『スマートブレインと1000%のクライシス』のその後を描く『アウトサイダーズ』では、かつてアークの悪意が善意によって打ち倒されたのとは逆に、ゼインの行き過ぎた善意に対抗するべく、大なり小なり悪意の力が不可欠な事態に迫られた。
これに伴って天津垓の手で復活したアークや同じく彼の手でヒューマギアとして復活した檀黎斗に加え、
同じくゼインを脅威とみなした財団Xによりアークオルフェノクや閉ざされていたミラーワールド及び仮面ライダーオーディン*3デザスト(ブロンズドライブという不完全な形ではあるが)蛮野天十郎など、様々な悪の怪人や王道から外れたライダー達が招集・復活する状況に置かれている。
しかし、一方でアウトサイダー達を危険視する西馬ニコや、故あろうと悪意に再び加担する事を拒否したなどゼインに与する勢力も少なからず存在している。

また滅が語ったところによれば、上述した内容は財団Xにおける分析であり、ゼインの目的は「全ての悪を根絶する為に仮面ライダーの世界を一つにする」というものだという。
滅やニコがゼインに協力しているのはこれに賛同した為であるが、その本質はアークよりもタチが悪い独善の塊。
自身を「この次元の救世主」と名乗る高慢な性格で、冷徹さについてはどっこいどっこいである。
人工知能としてはアーク以上に性能が高く*4、ヒューマギアどころかゼインドライバーを介して人間すら支配できる。
また「善意」が根幹にある為か、ある意味アーク以上に目的の遂行に容赦がないのも特徴。

「ゼインに動いてもらうしかない」というニコの発言から当初は「自発的には動かない」ものと思われていたが、実際には明確な自我・自意識を備えており、さらにアーク同様独自の目的を遂行するために水面下で行動していた。
その目的は全ての物質を制御する事で人類の悪意を消し去る事───つまりはライダーシステムにも使われている『仮面ライダークロニクル』を介して人類を管理し(種としての人類は事実上絶滅する)、以て悪意の根絶を遂行するという本末転倒極まるものであり、
橘朔也ジョージ・狩崎といった協力者を介してレジェンドライダーの力を集めていたのはそれが理由であった*5
結論から言えば滅やニコが聞かされていた目的はあくまで一側面に過ぎず、アークの予測は的中していた事になる。

ep.4では仮面ライダーとして本格的に動き出し、「悪意を消し去る」方法として『仮面ライダークロニクル』をデジタルカードゲーム化して一般開放し、そのシステムを応用して人類に干渉する計画を始動している。
「ゼインが現れなかった地獄の未来」から来たという侑斗はともかく、『剣』本編での戦いを経ているはずの橘もまたこれらの内実を知った上で協力しているが、この辺りは謎に包まれている。
「地獄の未来」を回避するためにゼインに賭けた可能性もあるが、恐らく最終的な目標が人類滅亡と実質イコールである事までは知らなかった、あるいは伏せられていた可能性がある。
仮にそうだった場合、黒幕によって利用されていた1名を除いて「橘を騙して利用した」というこれまでにも多々見られた特大の死亡フラグがゼインに成立してしまっているのだが。

一番タチが悪いのは、ゼインが善意の集合体である都合上、当人は一連の行動を「良かれと思って」やっている可能性が高い事だろう。
ゼインはあくまで善意によって行動しているのだが、その結果が人類にとって有益・好都合であるとは限らないのである。
奇しくもそれは、かつて或人達によって阻止された仮面ライダーエデンと同じ「信ずる最善の為に悪を成す」という矛盾である。


悪しき心を持つ者には、天罰を下す。


ep.5~ep.6にかけては再開された『仮面ライダークロニクル』を利用して暴れる悪人を抹殺して回っていたが、その中でそれぞれの目的の為に立ちはだかる黎斗=仮面ライダーゲンム、そして仮面ライダーゼロスリーと交戦。
『ゼロワン』の世界最高峰のAIが統合されたゼロスリーの前に変身解除に追い込まれるも、財団Xが投入した仮面ライダーエボルXに救助され撤退した。

その後、「自分の手で人間を消した」という事実と直面し、自分がしてきた事に葛藤を覚え始めた侑斗を「変わるさ、善良な世界へとな」と懐柔し、ディメンションのゼインカードを精製させる。
そこに追撃にきたゼロスリーと再度交戦、仮面ライダーギーツⅨのカードを用いて創世の力を操り互角の勝負を繰り広げたが、その中でゼロスリーからある事実を告げられる。


ゼイン……いや、桜井侑斗。
君が生きていた未来を予測したんだが……その荒廃した未来を生んだのが誰か分かるか?

……ゼイン……?

ああ。他でもない、君が使っているその力だ。全ての発端はゼイン。
その力は、存在すべきじゃない!


ゼロスリーはこれまでの情報を解析した結果、「侑斗がいた未来を滅ぼしたのは他ならぬゼインである」という結論を導いていた。

ゼインの行動原理は「善意に基づいて悪を滅ぼす」事だが、言い換えればゼインの中にはそれ以外の目的がない。
悪を滅ぼすという行動が実行できるのならば、どんな手段だろうと、どんな結果だろうと、ゼインには関係ない。「正義の執行」だけがゼインの全てなのである*6
ライダーシステムの特性からも読み取れるように、ゼインにとっての善悪の基準はゼインの中にしかなく、そしてその「自分の中の基準」こそが絶対のゼインが「悪意の駆逐」に乗り出せば、結末は見えている。
どんな小さな悪意でも決して存在を許さないゼインの前で、心を持った生物が存続する事は不可能。
その果てに待ち受けるのは、ゼインの基準に服従するわずかな人類だけを残し、全てが滅亡した「地獄の未来」である*7
ゼインにとっての「善意」「正義」とはゼイン自身。その基準に当てはまらなければ全て「悪」。正義は悪を駆逐する。
奇しくもそれは、かつて通信衛星アークが『ゼロワン』本編でやろうとしていた事と変わらない。「悪意を理由に人類を滅ぼす」という面においては全く違いがないのである。
初めからそれが目的なのか、結果的にそうなるのかというだけで。
言うなればゼインとは、『ゼロワン』の世界に現れた「アーク」の系譜、その全てを統合した上で「正義」という題目を得たような存在。
即ち「エゴと独善を正義の仮面で隠した『仮面ライダー』なのである。

これを悟った侑斗は完全に戦意を喪失、最終的に自身のパンチとゼロスリーの「ゼロスリービッグバン」の打ち合いに競り負けて再び変身解除。
決心した侑斗はこれ以上ゼインの力を他の誰かに悪用されないよう、ディメンションのカードを用いてゼインドライバーを時空の狭間に放逐しようとするが、乱入して来たエボルXに妨害された上、財団Xを離反したエコルにドライバーを奪われてしまう。


ご苦労、桜井侑斗。君のおかげで、ゼインは次元を超える。

これで私は無限の存在になれる……。私こそがゼインだ。


私は全ての次元の救世主……。この次元はリセットする。
お前はもう用済みだ、桜井侑斗。……失せろ。


エコルの目的は増え過ぎた人類をリセットして調整する為にゼインの力を利用する事だった。
ゼインとしても「悪意を持つ人類の駆逐」という目的に合致した為か彼を新たな変身者として認定*8、ディメンションのカードを用いて次元のリセットにかかるが、それが完遂されるまでの空隙を利用する形でジーンがジョージと接触しており……


【決着】

アウトサイダーズをこの世界の癌の代表格と認定したエコルとエボルトを討伐すべく、ジーン主導で開催されたデザイアロワイヤル「ゼインゲーム」ベロバ経由でアウトサイダーズを招待した……
はいいのだが、我が強く曲者揃いな彼らにはなかなか応じてもらえず、開始までには結局ジョージと天津以外集まらない事態が発生。

誰一人集まらなかったというのか……
……Oh my god.

どいつもこいつも意気地なしーっ!!

想像以上に曲者揃いだ…
やはり、“アウトサイダーズ”なだけありますね……

そうこうしているうちにエコルとエボルトがデザイア神殿に侵入し、それぞれゼインとエボルXに変身するが、ジーンが新たに仮面ライダージーンゲイザーに変身し、遂に「ゼインゲーム」が幕を開けた。
サウザンドアークとジュウガ、ジーンゲイザーとの2対3とアウトサイダーズが人数有利な状況でありながら持前の能力で互角の戦いを繰り広げるが、そこに(仮面ライダーディエンドと蛮野を除いた)アウトサイダーズが自らの意志で続々と参戦する。


オラァ!! お前の相手は俺だ!

妙なゲームに参加する気はないが…

暴れられるなら何だっていい。

願いは、私の手で叶えられる。

貴様は俺が滅ぼす。

この世界はいずれオルフェノクのものとなる。貴様の好きにはさせない!

ただ、我が予測に従うのみ……

Great! 何だかんだで、フルメンバーだね。

それでこそ、アウトサイダーズ。
ワタシハフメツ…ワタシハフメツ…


ゼインもこれに対抗して、次元の隙間から並行世界のゼインを3体招集。
「ジャスティスオーダー」の応酬でアウトサイダーズを圧倒するが、ときめきブライダルガシャットの力で本当の自分を取り戻した侑斗と、その切っ掛けを作ったブレンも新たに参戦。
仮面ライダーグランドジオウの力で召喚した仮面ライダー響鬼仮面ライダー電王仮面ライダージオウで迎え撃つも、まとめて倒されたのを皮切りに形勢が逆転する。


もはや人類こそが悪の根源……。全人類を裁く……!

ゼインに精神を支配されたか。なら一思いに……倒すまでだ。


既にゼインに精神を支配され、最終目標が「悪の根源たる全人類を裁く」事にすり替わってしまったエコルの姿を見たゼロノスは「スプレンデッドエンド」を発動し、ゼインに一撃を食らわせた。
それと同じタイミングで、並行世界のゼインも先に戦っていたアウトサイダーズの連携で一斉に撃破され、エボルXもジーンゲイザーのレーザーレイズライザーとマグナムシューター40Xの二丁拳銃攻撃の前に呆気なく敗れ去ってしまう。


裏切り者エコル、これがとどめだ。


最後に残っていた本体も満身創痍の身でサウザンドアークの「ジャッジメントコンクルージョン」でとどめを刺され、断末魔の叫びを上げながら盛大に爆発四散。
裁断された世界も元通りになり、狂気の野望はここに潰えたのだった。


We are Outsiders.

私は不滅だァアアアアッ!!


【性能】

身長:209.9cm
体重:90.3kg
パンチ力:51.2t
キック力:109t
ジャンプ力:77.3m(ひと跳び)
走力:0.5秒(100m)


戦闘スタイルは徒手空拳による格闘がメイン。一方で固有の武器は持っておらず、後述のゼインカードを介する形でレジェンドライダーの武器や能力・技を必要に応じて使用する。
基礎スペックは高水準だが、同系統のライダー最高峰の仮面ライダーゼロツーには及ばず、同類とも言うべき仮面ライダーアークワンとはどっこいどっこい。
ライダーシステムの基礎になっているのはどうやらアークゼロらしく、大腿部「マーブルキュイス」による斥力干渉や防御力場「クーロンバリア」などにその面影が見て取れる。
なお、頭部には「アメイジングブラックγ(ガンマ)」というリバイス……もとい、仮面ライダージュウガ寄りの装甲材が使われている。

頭部「ジャッジヘッド」から伸びる「ゼインアンテナ」はアークゼロと同じく多数の情報機器への接続・同時処理を可能としており、
クラッシャーに当たる「ディセイジョンクラッシャー」はいわゆるボイスチェンジャーとして働き、ゼインの合成した音声を誤差0.09%までの精度で発する事で変身者を誤認させるなどの小技が可能。
このため、ゼインの言葉がゼイン本人のものなのか、乗っ取られた変身者のものなのか、あるいはゼインの声になっているだけの変身者なのかは判別不能である。

また、額の「Zジャッジシグナル」は対象の言動・行動などから粛清対象の「アウトサイダー」であるか否かを判別するが、最終判断がゼインに一任されているため、ゼインの基準によってのみ対象の善悪が決定されるという欠陥がある。
これは後述するいくつかの機能の前提となっている他、並行世界にも探査の手を伸ばす事が可能。

胸部装甲「ジャスティスジャケット」は防御力を高めたリミッターであり、攻撃対象の悪の指数が高まるにつれて段階的に解除され、パワーを上げていく機能を持つ。
インナースーツ「アルゴリズミックスーツ」の内部には動力ケーブル「Zストリング」が張り巡らされ、変身者の動きを補強する事でありとあらゆるマニューバを精度99.7%の割合で再現可能。
これは内蔵された電磁誘導による人体強化システムによるものであり、ゼインドライバーで読み砕いたゼインカードの情報を戦闘用の特殊プログラムとして最適化された『仮面ライダークロニクル』でアルゴリズム化する事で、レジェンドライダーの技や攻撃を再現する。
武器などが必要な場合は、ビームエクイッパーを搭載したマント「エクイップマント」によって適時生成・使用する。
データの実体化ではなく元のアイテムをそのまま再現するが、ゼインカードの仕様上生成したアイテムも全て使い捨てになる上、自然に消えたりはしない。
また、元の性質をそのまま再現する都合上、対応するライダーシステムがあればそれを使用する事も可能。
実例として、仮面ライダーブレイドのデータからキングラウザーとラウズカードを生成して使った際、攻撃後に投棄されたカードをギャレンが拾ってキングフォームへの変身に使用している。

前腕部装甲「エクスキューションガントレット」には、仮面ライダーデモンズトルーパーに搭載されていた各種武装の最適化システム「I.M.P.R.O.V.E」を発展改造した「I.M.P.R.O.V.E Ver3.0」が実装され、これにより再現されたレジェンドライダーの全武装を使いこなす事が可能。

足先の「ゼインサバトン」には対消滅フィールドの展開装置が備わっており、これにより物理的障害は全て消し去り、相手の防御を無効化しつつ威力の高まったライダーキックで確実にアウトサイダーを殺し切るという、ハザードフォームじみた極悪な攻撃が可能。

アークゼロの「プリズメントチェイン」のような変身者に直接干渉する機能は備わっていないが、同じ機能がゼインそのものに備わっている。
このため、このライダーシステムは簡単に言ってしまえば「自意識を持って動き出した仮面ライダーG4と言った方が近いかもしれない。


【装備】

  • ゼインドライバー
「プロジェクトゼイン」に基づき開発された、仮面ライダーゼインに変身するためのベルト。
ベースになっているのはジョージが開発したプログライズキー対応型のベルトで、ニコが幻夢コーポレーションの筆頭株主権限でリブートした『仮面ライダークロニクル』の全データをインストールして起動した。

飛電ゼロワンドライバーと同じく右手側にはキーを装填するための「ライズスロット」が存在する。
このベルト自体には動力源がなく、ワイヤレスの給電システム「ゼインクエーサー」により、ゼインとリンクした機器から電力を得る仕様となっている。
なお、これは本来人工衛星からのエネルギー電送を前提としている。
ゼインカードを装填するスロット「ライドエクスマキナ」は破砕式のカード読み取り装置であり、ゼインカードをセットした後に左手側のレバー「ライドエクスキューター」を引っ張る事で内蔵データの読み取り「ディープリーディング」が行われる。
ただし、ゼインカードは後述のレジェンドライダーとの機密保持契約により、乱用を防ぐため一度ずつしか使ってはならないと定められており、その関係で物理的に使用不能にするためのシュレッダー機構が備わっている。
一方で根本の技術が『ゼロワン』の世界のものであるため、ガシャコンバグヴァイザーやサウザンドジャッカーによるデータドレインに弱いという欠点がある。

なお、滅亡迅雷フォースライザーやサイクロンライザー、ザイアサウザンドライバーと同じく装填後のキーが完全に露出する構造になっている。
一方で仮面ライダーゼイン以外のキーには対応していない事、キー側に認証機能がある事を考えると、絶滅ドライバーなどと同じくアーク型ライダーシステムが基礎になっていると思われる。

開発を手掛けたジョージにとっては、自身の意にそぐわない形でゼインとエコルがドライバー及びレジェンドライダーの力を利用した事が気に食わなかったようで、
ep.7では「ジュウガアメイジングフィニッシュ」で両者に一矢報いた際、「私が開発したゼインドライバーを悪用するとは…。君は仮面ライダーじゃない」と吐き捨てている。

  • 仮面ライダーゼインプログライズキー(KAMENRIDER ZEIN)
ゼインの概念が格納された専用のプログライズキーで、開発には飛電インテリジェンスが協力という形で関わっている。
アビリティは「ゼイン」で、起動音声の後に続く音声は「ゼインズアビリティ」となる。
アメイジングコーカサスプログライズキーやエデンゼツメライズキー、トリケラトプスゼツメライズキーと同形状だが、こちらはゼインの判断でロックが解除される仕様になっている。
また、展開後のライダモデル投影部「ライズモニター」にはレジェンドライダープログライズキーと同じくゼインの姿が直接描かれている。

  • ゼインカード
後述の「ジャスティスオーダー」発動時に使用されるカード。
仮面ライダーディケイドとディエンドが用いるライダーカードのデータを基に、橘がラウズカードの技術を応用して開発した。
このため、裏面のライダーズクレストがゼインのもので統一されている点を除けば、カードのデザインやレイアウトはライダーカードそのものであり、「KAMEN RIDE」の表記も健在。
昭和から令和まで、歴代の“正義”の仮面ライダーの力が本人達の同意の下で登録されており、これをゼインドライバーで読み込む事で対応するレジェンドライダーの武器や能力・技が使用可能。

ただし、情報提供者との間に「力の乱用を防ぐため、ゼインカードは再使用不可にする事」という秘密保持条項が存在する。
そのため、1枚のカードにつき1回しか使用許可が下りていない。
ドライバー側にシュレッダー機構を搭載する事で物理的に使用不能にするという措置が取られているが、同時に何らかの方法で補充しなければ戦う度に使える技が減っていくというジレンマを抱えている。
図らずもこれは変身するごとにゼロノスカードが消滅し、それに伴って桜井侑斗に関する記憶が他者の中から消えていくゼロノスのシステムと酷似している。
この秘密保持条項は開発に関わったジョージや橘のようなごく限られた関係者にしか周知されていないのか、ニコや滅からは「仮面ライダーの力を使い捨てにしている」という見方をされ、反感を買う事態となっている。

他方、ドライバー側に他のライダーをゼインカードに変換するという機能があり、それこそレジェンドライダーの力を使ってライダーを倒し、ゼインカードを得るというディケイド激情態じみたやり口も可能*9
実際、『アウトサイダーズ』ep.5では一般開放した『仮面ライダークロニクル』を用いてライドプレイヤーに変身した悪人を探索、撃破・封印した後、ドライバーで読み砕いて事実上殺害するという地道なやり方で粛清を行っている。

また、裁断されるのはあくまで「ゼインが再使用できないようにする」というセーフティであり、登録されている情報がなくなるわけではないため、
前述のようにガシャコンバグヴァイザーやサウザンドジャッカーなど、データを吸い出すアイテムがあれば別のライダーがそれを使う事は可能。


【必殺技】

  • フリーズ
ライダーシステムの大本に『仮面ライダークロニクル』のデータが用いられているためか、仮面ライダークロノスが用いた「ポーズ」と似たような能力が使用可能。
こちらはゲームエリア内に留まらないが、あくまで動きだけを止めるものであり、相手の意識が停止する事はない。

  • ジャスティスパニッシュメント

ジャスティスパニッシュメント!

ゼインドライバーにゼインカードを装填していない状態で、仮面ライダーゼインプログライズキーを押し込む事で発動。
エネルギーを解放してライダーパンチやライダーキックを繰り出す。


ディメンション能力

  • ジャスティスオーダー

○○(ライダー名*10)!

執行!

ジャスティスオーダー!

ゼインカードをゼインドライバーに装填して読み砕いた後、仮面ライダーゼインプログライズキーを押し込む事で発動。
読み砕いたカードに応じたレジェンドライダーの武器召喚や能力・必殺技を発動するが、原典のものと比べて高出力……というよりは容赦のない方法で発動している節がある。


ハイパークリティカルスパーキング

ハイパー!クリティカールスパーキーング!!

究極の!一発ゥゥゥ!!

PERFECT!!

仮面ライダーエグゼイド ムテキゲーマーのカードで発動。
オリジナルと同じく、超高速のショートワープからパンチやキックの乱打を浴びせ、空中に吹き飛ばす。
なお、ep.3では先述のフリーズ能力でブロンズドライブの動きを止めた上で放っており、本家が敵対したラスボス・クロノスと同種の能力と併用するという皮肉な絵面となっている(時間を止めてから動けない敵に対して必殺技を叩き込むという手段は、クロノスの十八番である)。


刃王剣十聖刃刃王クロス星烈斬

刃王必殺リード!

既読十聖剣!

刃王必殺読破!

刃王クロス星烈斬!

仮面ライダークロスセイバーのカードで発動。
実体化した刃王剣十聖刃で周囲に無銘剣虚無を除いた十聖剣を召喚し、自動追尾でのオールレンジ攻撃を仕掛けた後に針山の如く串刺しにして爆破するという、オリジナルより凶悪な技になっている*11
オリジナルの剣士達の絆の象徴であった聖剣を、特殊能力を使うことなく単なる殲滅武器として使用する様はやはり皮肉である。


重醒剣キングラウザーフォーカード

♠K! ♥K! ♦K! ♣K! ♠A!

フォーカード!

仮面ライダーブレイド キングフォームのカードで発動。
重醒剣キングラウザーとラウズカード、ギルドラウズカードを召喚し、カテゴリー6と♠K「EVOLUTION」を使用した本家と異なりカテゴリーKの「EVOLUTION」4枚と♠A「CHANGE」をラウズした後、出現した光のゲート5枚を潜り抜けて一刀両断する。
オリジナルがギャレン、レンゲル、そしてカリスからカードを借用して発動した固有能力を掛け合わせた4人の絆の象徴としての技であったのに対し、こちらはたった一人……即ちゼインの威力のみを重視した独善性を表現した形となっている。
使用したカードがカードなので、少なくとも威力に関しては本家のカテゴリー6×4とギルド♠Kのコンボを上回っている可能性も……
前述の通り、この技の発動後に放棄された♦K「EVOLUTION」をギャレンが拾ってキングフォームに変身している。


スーパーライダー月面キック

赤心少林拳で終わらせましょう。

スーパーライダー!げつめぇぇーん!キィィィック!!

仮面ライダースーパー1のカードで発動。「遂に昭和ライダーもゼインの餌食に……」と戦慄した視聴者も多し。
赤心少林拳の構えから徒手空拳を打ち込んだ後、スーパー1の決めポーズを取って大ジャンプし、空中で月面返りをして強力なキックを繰り出す。
前述の「フォーカード」や「刃王クロス星烈斬」などと比べると絵的に地味とてもシンプルであるが、(事前に黒鋼スパナラケシスのWヴァルバラドに撃破されて満身創痍だったとはいえ)ミメイが変身した仮面ライダーグレアを一撃の下に倒しており、その威力は凄まじい。
なお、上記の通りポージングはもちろん、各動作から最後の爆発まで本家の効果音が使われている。中の人の演技も相まって結構ノリノリに見えなくもないので、力だけ使い捨てるスタンスのゼインにしては珍しい。


ファイズブラスターフォトンバスター

Blaster Mode.

Exceed Charge.

仮面ライダーファイズ ブラスターフォームのカードで発動。
ファイズブラスターを召喚してフォトンバスターモードに変形させ、フォトンブラッドのビームを放つ。
劇中では上述した悪人のライドプレイヤーに対して放ち、撃破すると同時にゼインカードに封印した。


リバイスラッシャーアルティメットリバイバイスラッシュ*12

仮面ライダーアルティメットリバイのカードで発動。
ギファードレックスバイスタンプを押印済みのリバイスラッシャーを召喚、武器として振るう。
ゲンム ハイパー不滅ゲーマーに対して使用し、腹部を貫通させる一撃を叩き込んだが、不滅の力の前には歯が立たなかった。
原典のアルティメットリバイスは武器を使わない徒手空拳メインの設定だが、この手のクロスオーバー作品ではよくある事。


バイスギファードフィニッシュ

仮面ライダーアルティメットバイスのカードで発動。
自身の隣に使い魔の如く、アルティメットバイスを召喚する。
劇中ではさらにこの後、前述の「ジャスティスパニッシュメント」を発動し、ゼインがリバイ側を担当する形で「リバイスギファードフィニッシュ」を叩き込んだ。
バイス側の挙動は本人と遜色ないものだが、発動後のハイタッチはゼインがスルーした事で不発。
オリジナルのリバイの相棒であるバイスを単なる一武器扱いで召喚、オリジナル同士の信頼関係の証であるグータッチを堂々と使用しながら、そのくせ使用後のハイタッチは無視するという尊厳破壊っぷりは随一。


未来事象予測*13(不発)

“予測”…? 私の専門分野だ。

仮面ライダーゼロツーの力で、未来を予測する。

仮面ライダーゼロツーのカードで発動。
一向に倒れる気配のないゲンム ハイパー不滅ゲーマーを突破するべく「ゲンムを倒す未来」を予測しようと発動したが、
カードが読み砕かれた瞬間にガシャコンバグヴァイザーでカードに登録・封印されていた通信衛星ゼアの全データを吸い出され、目的を果たした黎斗がそのまま変身解除したため空振り。
やむなくパンチでヒューマギアボディを爆砕する事で戦闘を終了させた。


クロックアップハイパークロックアップパーフェクトゼクターマキシマムハイパータイフーン*14(最後のみ不発)

クロックアップ。

All Zecter Combine.

ハイパークロックアップ。

仮面ライダーカブト ハイパーフォームのカードで発動。
ゼロスリー戦で最初はクロックアップを使用したが、予測能力で対応されたためハイパークロックアップに切り替えつつ、パーフェクトゼクターも召喚して突進で吹き飛ばし、優位を取った。
しかし、ハイパークロックオーバー時に「ジャスティスパニッシュメント」でパンチを繰り出そうとしたタイミングを狙われてサウザンドジャッカーを突き立てられ、ジャックライズを喰らった事で失敗。
ラーニングされた「マキシマムハイパータイフーン」の直撃を受け、変身解除に追いやられた。


ギーツバスターQB9創世の力

シーッ……

仮面ライダーギーツⅨのカードで発動。
ギーツバスターQB9を召喚してゼロスリー相手に鍔迫り合いを繰り広げた他、オリジナルのギーツⅨも行った「シーッ……」のジェスチャーと共に創世の力も発動。
背中から青く輝く九尾のエネルギーを発生させ、その状態から射撃戦や飛行、九尾を操っての打撃で応酬したが、ゼロスリーが「バレットオンビッグバン」で召喚したエイムズショットライザーから放たれた「ランペイジオールブラスト」の前に敗れた。
なお、創世の力もゼインにとっては単に悪意を駆逐する手段の一つでしかないのか、それとも完全なコピーは不可能だったのか、ゼロスリー戦で破壊された建造物は修復されていない。


アックスカリバードラゴンシャイニング

シャイニングストライク!キ・ラ・キ・ラ!

仮面ライダーウィザード インフィニティースタイルのカードで発動。
アックスカリバー・アックスモードを巨大化させて相手を切り伏せるのは本家と同じだが、こちらは直接手で触れずに遠隔操作して発動する点で異なる。


バリズンソードライダー超銀河フィニッシュ

Limit Break!

仮面ライダーフォーゼ コズミックステイツのカードで発動。
バリズンソード・スラッシュモードを構えて低空飛行しつつ、そのまま突撃しながら相手を切り裂く。
また、ブーストモードに変形させてから空高くジャンプした後、垂直で落下する勢いに乗せて地表にいる滅、サウザンドアーク、ゼロスリーを吹き飛ばす技も使用した。


ドラグブレード*15

仮面ライダー龍騎サバイブのカードで発動。
ソードベント発動状態のドラグバイザーツバイを召喚し、仮面ライダー王蛇サバイブとギャレン キングフォームの2人を相手に白兵戦を展開した。


ザンバットソードファイナルザンバット斬

仮面ライダーキバ エンペラーフォームのカードで発動。
ザンバットソードを振るって自身を拘束したアークオルフェノクの触手を断ち切った後、本家同様にザンバットバットでインペリアルソードを研いでから赤い魔皇力の刃を飛ばす。
なお、こちらではザンバットバットからウェイクアップフエッスルを取り外さずにそのまま使用している。


メダガブリューグランド・オブ・レイジ

プッ!トッ!ティラ~ノヒッサ~ツ!

仮面ライダーオーズ プトティラコンボのカードで発動。
メダガブリューでジュウガの「インパルスゲノムエッジ」を受け止めつつ、凍結させてから地面に叩き付けて破壊し、そのままジュウガとデザストの足元を冷気で固定。
すかさずメダガブリュー・アックスモードを振るって紫色に輝く巨大なエネルギー刃を放った。


サイキョージカンギレード/レジェンドライダー召喚

ジオウ! 電王! 響鬼!

仮面ライダーグランドジオウのカードで発動。
サイキョージカンギレードを召喚した後、本家同様に上半身をタッチしてジオウ・電王・響鬼の3人を召喚し、ゼロノスに差し向けた。
なお、本来のグランドジオウにおけるジオウ・電王・響鬼のレリーフの位置はそれぞれ頭頂部・胸部右下・右太ももに設置されているのだが、この時点で暴走状態に陥ったゼインはそんな事などお構いなしとばかりに雑に両肩と胸部にタッチして召喚している。
ちなみに召喚された3人のライダーはいずれも侑斗、及び演じる中村優一氏と何らかの関わりがあるという共通点があったりする。


ディメンション

正義の究極の形…。それはどの次元にも存在し、お前達“悪”を必ず駆逐する。

ディメンションのカードで発動。
世界に複数の裂け目を発生させ、読み砕かれたゼインカードよろしくその次元を切り刻むような形で徐々に破壊する。
さらにはこの現象を応用し、次元の隙間から並行世界の自分自身を召喚する事も可能。


【他作品での活躍】

仮面ライダーガッチャード


ゼイン。全ての悪意を駆逐する仮面ライダー。


『アウトサイダーズ』ep.5配信開始の宣伝も兼ねて第33話にて登場。時系列としてはep.4とep.5の間に位置する。
Wヴァルバラドの連携攻撃に敗北し、撤退しようとしたミメイの悪意に誘われる形で出現。
グレアに変身した彼女の攻撃をものともせず、「スーパーライダー月面キック」でトドメを刺した。
しかし、ハンドレッドの変身システムが並行世界のライダーの力を模倣・複製したものであるためか、撃破後に「アウトサイダーにしては弱すぎる。偽者でしたか」と断じている*16

ネット配信限定ライダーだが、テレビ番組に登場した事で『ガッチャード』のテレビ朝日公式サイトにて仮面ライダーゼインの各種スペックが公開されるに至った。
ちなみに東映公式サイトの「富良洲高校掲示板」によると、『スーパー1』本編の「スーパーライダー月面キック」の言い方を大川氏にコピーしてもらうため、『ガッチャード』第33話のメガホンを取った坂本浩一監督自ら原典の映像をアフレコ現場に持ち込むという徹底ぶりがなされた。


【余談】

  • 名前の由来は「善意」から。


  • 変身音のパターンは「ライダーに関連する、かつ頭文字が共通の単語3つを並べた後にライダー名をコールする」というエデンと同じパターンである。
    何の因果か「元の変身者は善意によって動いていたが、悪意で動く敵に強奪される」という顛末まで同じ。

  • 善意に偏ったアークとも言うべきゼインだが、「こんな存在に本当にレジェンドライダー達が力を貸すのか?」という疑問も視聴者間では根強い。
    しかし、ゼインが本性を現したのはライダーシステムが稼働してからしばらく後の話である事、レジェンドライダー達の力を借りるために実際に行動したのはジョージらしい事、ゼイン一派の仮想敵がアウトサイダーズ≒財団Xである事を踏まえると、
    「平成の時代からこちら、何度となく暗躍して来た巨大な敵」に対抗するために力を貸してくれと「レジェンドライダーへのリスペクト全開の技術者」に頼まれれば、恐らく彼らは断らないだろう事は予想がつく。
    一番この手の存在と縁深い或人については、そもそも彼が『ゼロワン』本編内外で戦ってきたのはアーク一派=悪意のAIであるため、対極にいる善意の存在に対しての警戒が難しかったと思われる*17

  • ゼインカードの仕様と裏事情が明らかになるまでは、レジェンドライダー達の力を自身の正義のために使い捨てているという見方が強かった。
    実際には再三述べた通り、カード生成のためにデータを譲り受けるに当たっての秘密保持契約に則ったものだったのだが、その場合ライダーシステムを構築したジョージや橘はともかく、実際に力を扱うゼイン自身がレジェンド達をどう思っているのかは不明。
    実際、これらの事情があるとはいえ「レジェンドライダーの姿がズタズタに切り裂かれ、紙片と化す」というドライバーの機構は傍から見るとリスペクトがあるようには見えない。

  • 「アウトサイダー」の基準は今のところ不明だが、デザストがその一人に数えられている事、『ガッチャード』客演時の動向を考えると、「元の作品で終始敵だった存在」が該当する模様。

  • 『ガッチャード』客演時のエピソードは奇しくも、「レジェンドライダー達の強さをより『ゴージャス』に輝かせる事で敬意を示す仮面ライダーレジェンド」「ダークライダー達の力を無理矢理コピーして戦力にしているハンドレッド」「レジェンドライダー達の力だけを借り、それを使い捨てにしながら『悪』を殲滅するゼイン」という、過去のライダーに対してそれぞれ異なるスタンスを持つゲストの共演となっている。

  • 「セットしたカードをシュレッダーにかけて切り刻む」という、その独特極まるギミック故にゼインドライバーの商品化は無理だと思われていたが、2024年10月にプレミアムバンダイ限定アイテムとして「PREMIUM DX」枠での玩具化が決定。
    裁断機構についてはシュレッダーを仮にも玩具に仕込むのは無理であるため、裁断された状態のカードをドライバー側に仕込み、カードを格納・読み取る動作に合わせてせり出させるという形で再現されている。さすがに破片が落ちるところまでは再現不可能だが、十分な仕様と言える。
    他方、その関係か発光ギミックやカードの個別認識機能は搭載されておらず、プログライズキー側のスイッチでレジェンドライダー名、ドライバー本体下部のスイッチでディメンションのカード音声が流れる仕様になっている。
    それ以外ではゼインの劇中台詞や乗っ取り変身音などの各種効果音が収録される他、ゼインカードはクロスセイバー、アルティメットリバイ、アルティメットバイス、ギーツⅨ、ディメンションの5枚が付属する。
    • また、PREMIUM DXゼインドライバー対応のPREMIUM DXゼインカードセットの同時受注販売も行われた。
      こちらは仮面ライダークウガ アルティメットフォームからグランドジオウまでの平成20ライダーの最強フォームとゼロツー、スーパー1、ライドプレイヤーの計23枚セットとなる。
      なお、ディケイドのライダーカードと規格が同じであるため、認識パターンの存在するクウガ アルティメットフォーム〜ゼロツー+スーパー1のカードはDXネオディケイドライバーでの変身遊びが可能である。



ここまで、ご苦労様です。あとは私が追記・修正を下しましょう。

お前は……!?

“ゼイン”。このWikiの……救世主です。


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最終更新:2025年04月20日 01:41

*1 ただし、頭部デザインは仮面ライダー滅亡迅雷にも近い形状となっている。

*2 関係者も含めれば『仮面ライダーエグゼイド』も含む。

*3 これが間接的に浅倉威/仮面ライダー王蛇の戦線復帰及びサバイブ化にも繋がった。

*4 そもそもの話として、機械やAIは後継機種ほど優れていくモノになっていくのは当たり前の事である。

*5 ゼインの宿るドライバーは『仮面ライダークロニクル』の全データがインストールされている=『仮面ライダークロニクル』のサーバーとして機能する為、これを利用する意図だと思われる。

*6 実際に『ゼロワン』の世界の3大超知能はゼインを「人類の脅威」「もはや善という仮面をかぶった別の何か」として認識し、この点において一致している。

*7 手段が目的と化しているゼインには「目的を果たしたので行動を終了する」という選択肢がない溜め。

*8 エコルは完全に自身のエゴの為に秩序を破壊しようとしており、『ゼロワン』の基準で行けばまさに滅亡迅雷.netの敵である「悪意を持った人類」である。それを「目的が合致した」という理由で変身者として認めたあたりに、ゼインの独善性が読み取れるとも言える。

*9 ラウズカードの技術が使われている事に加え、そもそもカードの根幹が大ショッカー由来のライダーカードであるため、同様の仕様で使えると考えた方が自然か。

*10 ep.3とep.4ではライダーの名前のみ読み上げられていたが、ep.5以降はフォーム名も込みで読み上げられる形になった。ちなみにPREMIUM DX版では、変身遊びの後にプログライズキー側のスイッチを長押しする事で「ライダー名/ライダー名&フォーム名」に切り替え可能な仕様になっている。

*11 クロスセイバー本人もこのタイプで発動した事はあるが、無効化されたり相手が巨大化していたりしていたため、この時ほどのダメージは与えられていない。

*12 PREMIUM DX版では本編と異なり、「リバイギファードフィニッシュ」の音声・効果音が収録されている。

*13 PREMIUM DX版では「ゼロツービッグバン」発動時の音声・効果音が収録されている。

*14 PREMIUM DX版では最初の「クロックアップ」発動時の音声・効果音のみが収録されている。

*15 PREMIUM DX版では本編と異なり、ファイナルベント「ドラゴンファイヤーストーム」発動時の音声・効果音が収録されている。

*16 ただし、ゼインと交戦した際のミメイは前述のように敗戦によって満身創痍の状態だったので、システムが複製の劣化品であったとしても本来の戦闘力を発揮できなかったであろう事は考慮する必要がある。

*17 むしろ『ゼロワン』において「悪意を持ったAI」の恐ろしさを散々味わってきた上、実際にヒューマギア達の善意に救われた経験がある分、他のレジェンドライダーよりもゼインを警戒するのが困難と言える。穿った見方をすれば、そこを突いて真っ先に或人の協力を取り付ければ「ゼインに力を貸したレジェンドライダーの前例」にできる。