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サクラ大戦」を以下のとおり復元します。
このページでは、『サクラ大戦』(良作)、及び携帯機カップリング移植のPSPソフト『サクラ大戦1&2』(UMD:劣化ゲー DL版:良作)を紹介する。

#contents(fromhere)
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*サクラ大戦
【さくらたいせん】
|ジャンル|ドラマチックアドベンチャーゲーム|&image(574320_14884_front.jpg,width=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=4697&file=574320_14884_front.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=4697&file=574320_14884_back.jpg]]|
|対応機種|セガサターン|~|
|発売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~|
|企画|セガ・エンタープライゼス、レッドカンパニー|~|
|発売日|1996年9月27日|~|
|定価|7,140円|~|
|レーティング|セガ審査:全年齢推奨|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[サクラ大戦シリーズリンク>サクラ大戦シリーズ]]''|

**概要
架空の年号、太正時代の日本を舞台とするドラマチックアドベンチャーゲーム。~
主人公の大神 一郎を操作し、登場人物との交流を深めつつ巻き起こる事件の黒幕に立ち向かっていく。

原作は『魔神英雄伝ワタル』『[[天外魔境>天外魔境 ZIRIA]]』の広井王子、脚本には『爆れつハンター』『セイバーマリオネットシリーズ』のあかほりさとる、キャラクターデザインに『逮捕しちゃうぞ』『ああっ女神さまっ』『[[テイルズ オブ ファンタジア]]』の藤島康介、そして音楽は田中公平と、各界の一流クリエイターによって制作された作品で、セガサターンオリジナルタイトルとしては売り上げ最高((移植作なら『バーチャ2』))を記録した。

**ストーリー
 時は太正十二年の日本。帝国海軍の士官学校を首席で卒業した新任少尉である大神一郎は、財界の大物である花小路伯爵より、秘密部隊「帝国華撃団」隊長の任を受け、銀座の帝国華撃団本部へと出頭する。しかし、そこは少女劇団「帝国歌劇団」が舞台に立つことで帝都東京でも有名な劇場「大帝国劇場」であった。
 秘密部隊ではなく、軍が運営する秘密舞台の雑用(モギリなどの)として呼んだという劇場支配人米田一基の言葉に落胆する大神であったが、劇場に突然鳴り響く警報音と共に状況は一変する。米田の言葉は大神を試すためのウソであり、この劇場こそが間違いなく帝国華撃団の総本部、そして平時は舞台に立つ歌劇団の少女たちは霊力を武器にして帝都の平和を乱す魔に立ち向かう秘密部隊「帝国華撃団・花組」の隊員だった。大神一郎は個性豊かな6人の隊員たちを時には衝突しつつも一つの部隊としてまとめあげ、悪の組織「黒之巣会(くろのすかい)」へと立ち向かっていく(Wikipediaより)。

**システム
-1話区切りのTVアニメ方式
--まずアドベンチャーパートで隊員との交流や事件を追う姿が描かれ、その後に戦闘を行うシミュレーションパート、最後は次回予告が入るという、TVアニメや特撮を意識した作りとなっている。

-LIPS
--アドベンチャーパートにおける時間制限つきの選択肢システム。
---すぐに答えるか、時間ぎりぎりに答えるかで同じ返事でも言い方が異なる場合もあり、時間切れまで選ばなかった場合は返事をできなかった(しなかった)という扱いになる。

-劇場内の行動
--アドベンチャーパートではRPGのように劇場内を移動し、移動場所を選択するシーンも存在する。
---この場合には時計が表示され、一か所選ぶ毎に時間が経過する形式。イベントが発生した場合には、相応に時間が経過する。特定の時刻になると移動パートは終了する。

-シミュレーションパート
--シミュレーションパートは話毎にメンバー固定。(一部のみヒロインとの好感度により変化)
--戦闘システム自体は、クォータービューによる正方形マス目型のオーソドックスなウォー・シミュレーションゲームシステムになっている。~
ターン制を採用しており、あらかじめ決まった順番でユニットを動かしていく。
--「必殺技」~
攻撃を受ける・「ため」コマンドを使用する事で気力が溜まり、最大の100になると各機ごとの必殺技が使用可能になる。
---条件を満たした上で気力100の主人公とヒロインを隣接させると、強力な合体攻撃が使用可能になる。

**評価点
''シナリオ面''
-世界観
--大正浪漫に恋愛、スチームパンク、宝塚、スーパー戦隊シリーズ等、かなりの要素を詰め込んでおり、独特で魅力的な世界となっている。

-シナリオ全般も好評
--ヒロインとの交流や強大な敵との戦闘等シナリオは概ね好評。
---1話ごとにメインヒロインの変わるTV番組方式や適度に挟まる各種パートの切り替えもあって、中だるみもしにくい。
--後述するが最終盤のシナリオについては問題あり。

-魅力的な登場人物
--個別EDの用意された団員は、メインヒロインでやきもち焼きの真宮寺さくら、さくらのライバルで自称トップスタァの神崎すみれ、男装の麗人マリア・タチバナ、関西弁でメカの達人の李紅蘭、大柄で怪力な桐島カンナ、ずば抜けた霊力を秘めた少女アイリスと、個性的な面々。
---アクの強さで好みは分かれるが、どのヒロインにも根強いファンが付いた。
--脇役の女性キャラたちは比較的オーソドックスなキャラ立てで高い人気を持っており、攻略対象への昇格を求める声は多かった。

-主人公大神一郎も非常に高い人気がある。
--基本的には生真面目な性格であり、個性派揃いの華撃団メンバーに振り回されたり、部隊の隊長でありながら表の顔としては劇場のモギリという下っ端をやらされたりと、日常シーンでは2枚目半から3枚目といった役割。
---真面目ではあるが、プレイヤーの選択肢によっては風呂場イベントの「体が勝手に風呂の中へ…」といったコミカルなシーンも存在し、その面も人気に一役買っている。
--それでいて、決める所はしっかりと決める。日常でも戦闘でも隊員を守るためには全力を尽くす姿は男性のみならず女性にも高い評価を受けた。
--いわゆるハーレム物の主人公ながら「大神なら仕方ない」と言われるほど。
---後述の歌謡ショウでは大神の中の人に女性ファンが殺到したほか、「花組隊員になって大神さんを攻略したい」というファンもいたという。

-マルチエンディング
--最終的には8話開始時点で好感度の最も高いヒロインと親密になり、そのヒロインに応じてその後の展開やエンディング内容が変化していく。つまりは6種類のエンディングがあるということである。

''システム面''
-遊びやすいゲーム難易度
--EDに関わるアドベンチャーパートでのヒロインの好感度上げも、戦闘パートも難易度は高くなく、こういたゲームの初心者でも気楽に遊べる難易度になっている。
---ただ、それゆえに手ごたえがないと言われる事もある。

-ゲーム性のあるアドベンチャーパート
--アドベンチャーパートもLIPSによる会話の臨場感、時間内で劇場内のどこへ移動するかといった要素のおかげで、ただ文章を読んで選択肢を選ぶだけのゲームではなくなっている。
---場合によってはミニゲームが入る事もあり、その成績によってヒロインの好感度が変化したりもする。
--各話の昼の移動パートでは、劇場のお客さん向けの購買でヒロインのブロマイドを買い集めるコレクション要素もある。

-クリア後のおまけモード
--移動パート形式になっており、それぞれの場所で今までにみたムービーやCG、BGMを好きに視聴できる他、今までに遊んだミニゲームも遊べる。
---ムービーは''各ヒロインのED毎に用意されている''為、これらのコンプリートはかなり大変である。6種類あるということはゲームを6周しなければならないということなので。
---ミニゲームもハイスコアの更新などのやりこみや、おまけモード限定のキャラとの対戦等もあり、おまけとは言えないほどのやりこみ要素がある。

''その他''
-ゲームを盛り上げるムービーシーン
--定番の出撃シーン(滑り台式の隊員のコスチューム変更、光武の発進シーン、光武を乗せる乗り物の発進シーン等)やシナリオの要所には力の入ったムービーが入る。

-声優の演技も良質
--ヒロイン役には横山智佐、富沢美智恵といった当時の人気声優はもちろん、田中真弓など意外なキャスティングも多い。

-BGMの評価も高い。
--田中公平氏が手がけた主題歌「檄!帝国華撃団」を始め、実力派声優たちが歌う楽曲はどれもレベルが高い。
---特に「檄!帝国華撃団」(通称ゲキテイ)は懐かしさと熱さの詰まった名曲であり、シングルCD発売当時で''オリコン15位''という快挙を成し遂げている。

#region(「檄!帝国華撃団」動画)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=ur4BkAkR71w){425,350}
#endregion


**問題点
-終盤の超展開
--概ね好評なシナリオだが、がらっと世界観の変わるラストのシナリオは超展開過ぎると言われてしまった。
---超展開ではあるものの、熱い展開自体はそれまで同様盛り上がり、その点では出来が悪い訳ではない。

-シミュレーションパートの戦略性の低さ
--前述の通り、シミュレーションパートは難易度が低め。
--遊びやすくはあるが、シミュレーションゲームとして遊ぶには特に考える事もないレベルで、少々物足りない。

**総評
独特な世界観と魅力的な登場人物、加えてそれらに触れるのを妨げない程度に遊びやすいゲーム難易度からSSを牽引する大ヒットゲームとなった。~
現在プレイするなら2とセットになっているPSP版がお手軽だが、UMD版は読み込みが酷いのでPSP版ならDL版を強く推奨する。~
4までをプレイするならWin版がお勧めである。

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**その後の展開
-SSで『[[2>サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~]]』、DCで『[[3>サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~]]』及び『[[4>サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~]]』、PS2で『[[V>サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~]]』と、プラットフォームを変えながらシリーズの続編が展開された。
-2003年には本作のリメイク『[[サクラ大戦 ~熱き血潮に~]]』が発売されたが、これには批判も多い。詳しくは該当ページを参照。

-ゲーム以外ではOVA、テレビアニメ、劇場版アニメ、漫画、ラジオ等さまざまに展開している。
--2015年現在も漫画は継続中である他、2014年には初の女性向け作品『サクラ大戦 奏組』が『花とゆめ』で連載開始。こちらも舞台化された。
---広井王子、あかほりさとる、藤島康介と言うシリーズの中核をなす三人がノータッチであるものの、サクラ大戦らしさは意外なほどしっかりしており好評。ただし、シリーズ初のダブルキャスト((ドラマCD版と舞台版で異なる配役が当てられている))には批判も出ている。

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*サクラ大戦1&2
【さくらたいせん わんあんどつー】
|ジャンル|ドラマチックアドベンチャーゲーム|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/518SY6RZETL.jpg,width=140)|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/51CZUlNwvZL.jpg,width=140)|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/71MrQr-NFVL.jpg,width=140)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|~|~|
|発売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~|~|~|
|発売日|2006年3月9日|~|~|~|
|定価|4,800円(税別)|~|~|~|
|廉価版|SEGA THE BEST&br()2007年11月22日/2,500円(税別)&br()DL版:2011年7月28日/1,800円(税別)|~|~|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|~|~|
|判定(DL版)|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~|

**概要(1&2)
上記ソフトと続編である『サクラ大戦2 ~君、死にたもうことなかれ~』のカップリング移植版。~
PSPに合わせた操作説明の変更以外は基本的にそのままのベタ移植となっている。

**評価点(1&2)
-ベタ移植である事
--PSP版発売以前にPS2でリメイクの『サクラ大戦 ~熱き血潮に~』が発売されているが、こちらは変更点で大きく意見の分かれる出来になっており、原作そのままの移植が返って喜ばれた。

-携帯機への移植
--やりきるには結構な量があるゲームが続編とセットで移植されただけに、持ち歩いて少しずつでも進められるようになったのは非常に助かる。

**問題点(1&2)
-''UMDのロード時間''
--本作の何よりの問題点。読み込み機能が改善される前の1000番台の本体ではこの問題が特に大きい。下手すると、ムービーの読み込み等で止まってしまう事も。
---読み込み機能の改善された2000番台以降の本体であれば、人によっては気にならない程度だが、それでも読み込みには少し引っかかりは感じる。
--後に価格改定版発売と同時にDL版が配信され、DL版ではこの問題はなくなった。

-『1』と『2』の切り替えが少々不便
--タイトル画面で『1』と『2』を選択する形になっているのだが、選択後にタイトル選択画面へ戻る事が出来ない。切り替えようと思ったら一度ソフトを終了してやり直さなければならない。

**総評(1&2)
続編とセットのベタ移植であり、携帯機で2作まとめて遊べるようになったのは非常に便利。~
…なのだが、初期PSPソフトにありがちな問題で、UMDの読み込みに問題が発生してしまっている。~
後にBEST版の価格改定版発売と同時にDL版が配信され、DL版ではこの問題も解決した。~
UMDパスポートにも対応していたので、UMDを持っている人は割安でDL版を購入できた。


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**『歌謡ショウ』(ミュージカル)
メディアミックスの一つとして原作者、広井王子は「声優本人に実際にゲームのキャラと同じ格好で」舞台演技をさせる『歌謡ショウ』を敢行((この少し前に『美少女戦士セーラームーン』のミュージカルが人気を博していたが、こちらは声優ではなくミュージカル女優が演じたものであり、方向性は全く異なる))。~
この一連の舞台はゲーム関係者だけでなく舞台関係者の度胆を抜き、後年広井氏がNHK-BSの舞台の番組にインタビューされる事となる。~
当時のアイドル声優ブームによる声優の露出急増という後押し要素もあり、ゲームの担当声優による作品宣伝イベントの範疇を超えたコンサートイベントであったり作品劇であったりという企画が行われるようになる切欠を作った。~
その後も歌謡ショウは毎年開催され、2015年現在も継続中。

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**余談
-池袋にはサクラ大戦専門ショップが存在していた。

-『スーパーロボット大戦』シリーズへの参戦交渉が行われていたこともあるが、原作者広井王子氏自らが断ったとされている((その時の発言はSEGAの掲示板で行われたとの証言があるが、ログがはっきり残っておらず本文そのものを見たという人は少ない。))。
--ただし、2012年に発売された3DSソフト『プロジェクトクロスゾーン』にはさくらと大神、エリカとジェミニの四人が登場し、『OGシリーズ』のゼンガー・ゾンボルトや『無限のフロンティア』の主人公・ハーケンとヒロインの神夜と共演している。

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