ドラゴンボールZ KAKAROT

【どらごんぼーるぜっと かかろっと】

ジャンル 悟空体験アクションRPG


対応機種 プレイステーション4
Xbox One (ダウンロード専売)
Windows 7/8/10(Steam)*1
Nintendo Switch
プレイステーション5
Xbox Series X/S (ダウンロード専売)
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 サイバーコネクトツー
発売日 【PS4/One】2020年1月16日
【Win】2020年1月17日
【Switch】2021年9月22日
【PS5】2023年1月12日
【XSX】2023年2月3日
定価(税別) 【PS4/One】7,600円4,000円
【Switch】
 +新たなる覚醒セット:6,680円*2
 アルティメットエディション:9,980円
【全機種】
 スペシャルエディション*3:5,980円
 デラックススペシャルエディション:9,000円
 アルティメットスペシャルエディション:10,500円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作
ポイント 『ドラゴンボールZ』の世界を駆け巡る
自由度の高い箱庭系ゲーム
原作の再現度は随一
DLCはシリーズファン納得の完成度
原作再現特化故にファンの新鮮味は薄め
ドラゴンボールシリーズ



僕らはみんな、孫悟空だ



概要

人気少年漫画『ドラゴンボール』のアニメ版第二期にして最も有名な『ドラゴンボールZ』を題材にしたアクションRPG。
最初のサイヤ人襲来編からラストの魔人ブウ編までカバーしている。
本作の発売に合わせ、原作者の鳥山明氏によっていくつか新規の設定が起こされている。

なお、本記事における操作方法はPS4版のデフォルト設定にて記載する。


特徴

キャラクター

  • 自分で操作できるキャラクターは悟空、悟飯、ベジータ、ピッコロ、トランクス(青年)の5人*4。また、ゴテンクスやベジットも特定のバトルで操作できる。
    • クリリンや天津飯などはサポートキャラクターとなり自分で操作することはできないが、パーティに編成するとバトルで一緒に戦ってくれる。
      • 悟天はサポートキャラクターだが、あるシーンでのみ操作可能。
    • ちなみにトランクス(青年)がクリア後に登場する理由は、タイムマシンを開発したブルマが未来から連れてきたから。
    • ゴテンクスとベジットは当初はイベント限定キャラであったが、後にアップデートにて恒常的に使用可能にできるサブストーリーが追加された(Switch以降の移植版には最初から収録)。

パーティ編成

  • 基本は操作キャラ単独で行動するが、自由行動中やシナリオの展開によっては操作キャラに加えて2人までサポート役となるキャラを編成できる。
    • また、原作で関係が深いキャラクター2人または3人でパーティを組むと追加効果が付与される。
      • 例としては悟空+悟飯or悟天で「孫親子」・悟空+ベジータで「サイヤ人」・ピッコロ+悟飯で「師弟」・悟空+クリリン+ヤムチャで「亀仙流」など。
    • サポート役には前述のようにクリリンなどのほか、操作していないキャラを編入することもできる。なお未来のトランクス(青年)と現在のトランクス(幼年)は別人扱いで、同時編成が可能。
      • キャラクターごとにサポートタイプがあり、戦闘時のルーチンもサポートタイプによって決定する。

スキル

  • マップに散らばっているZオーブを消費することで習得する。なお習得したスキルはセットしないと効果を発揮しない。
    • セットできるスキルは最初は2つだがレベルが上がるごとに最大8つまでセット可能になる。
    • 終盤にはカプセルコーポレーションに追加されるトレーニングマシンを使うことでレアなスキルを習得できる。
  • 必殺技はレベルアップのみ可能で、新規の必殺技は各地にある修行場で修業を行い習得する必要がある。
    • 操作キャラの必殺技は最大4つ、サポート用の必殺技は1人につき2つまでセット可能。
    • 必殺技のセットについては縛りはなく、操作時とサポート時で同じものをセットすることも、何もセットしないでおくことも可能。

マップ探索

  • 本作はオープンワールドの箱庭探索型アドベンチャーとなっており、エリアごとに分割されたマップを自由に探索できる。終盤には地球だけでなく界王星や界王神界まで探索可能になる。
    • 全エリアが地続きになっているのではなく、小規模なオープンワールドが幾つも用意されている形になる。『ゼノブレイド』などに近い。
    • エリアごとに動物や釣りポイント、各種素材が入手できるポイントがあり、入手した素材を使って料理を作ったりマシンの改造を行う。
      • 果物や野菜などは傍を通過するだけで自動的に取得される。動物は追いかけて捕まえなければならない。
      • 釣りもまたDBらしくただ釣るだけではなく、原作第一話のように釣り上げられた巨大魚を蹴りつけて仕留めるという豪快なもの。孫親子に限り、釣り用の付け尻尾を使ってこれまた原作第一話のように釣る。
  • 中盤以降は筋斗雲やエアカー、二足歩行ロボに乗って移動することもできる。
    • 筋斗雲は悟空と悟飯(魔人ブウ編以降)専用で、エアカーと二足歩行ロボはブルマに作ってもらう必要がある。また、作ってもらったマシンのカスタマイズ(後述)もブルマに依頼する。
    • エアカーと二足歩行ロボはホイポイカプセルに収納するのでいつでも取り出しが可能だが、地面に立っている必要がある。筋斗雲は空中でも呼び出し可能。
    • また、マシンは素材を使ってレベルアップすることで性能が上昇するほか、チップを装備することでさらに性能の調整ができる。色変えも可能。
      • マシンにはメモリ上限が、チップには消費メモリが設定されており、メモリ上限を超えてチップを装備したりはできない。
  • マップではL1を押すことで気を探る。一人称視点になり、敵やアイテムがハイライトされる。
    • 敵については自分よりレベルが低い敵は青色、自分と同レベルの敵は黄色、自分よりレベルが高い敵は赤色のオーラが表示される。
  • L2を押しながら□で気弾を撃つ。非戦闘時では唯一の攻撃手段で、岩の破壊や恐竜への攻撃などに使う。
    • 鉱床の発掘や恐竜狩りは気弾で行うが、地を歩く恐竜は攻撃すると襲い掛かってくるので、更に攻撃を加えて倒す必要がある。
    • マップ上にはレッドリボン軍残党の砦やフリーザ軍の小型宇宙船が存在し、これらを気弾で破壊する事で中のアイテムが手に入る。
  • 探索していると通信やテレパシーで連絡が入る事があり、ブルマからアイテムなどの耳より情報が貰えたり、界王様にダジャレを聞かされたりする。
  • RPGらしく各地にあるショップを利用可能。食材や乗り物のセッティングに必要な素材を購入できる。料理屋に食材を持ち込めば料理を作ってくれる。
    • 悟空が定職に就かないこともあり、基本的に所持金を増やす方法はアイテムを売る事のみ。幸い、換金用アイテムや高額で売れるアイテムは多い。また『超』でのシュウのように、神龍に願うことで大金を獲得することもできる。
    • ナメック星や地球人が全滅する魔人ブウ編終盤では自動販売機が設置されるので、食材やアイテムの補充と料理は可能。

バトル

  • マップ上ではシンボルエンカウントとなっており、敵に接触するとバトルとなる。ベジータやフリーザといった原作の強敵はボス扱いで、特定のポイントに到達するとバトルとなる。裏返すと、こちらがポイントに到達するまではセルやフリーザも律儀に待っていてくれるというなかなか珍しい光景が拝める。
    • 地上では△長押し、空を飛んでいる時はL3で行えるブースト飛翔で敵の背後から接触するとバックアタックとなり、先制攻撃を与える事が可能。
      また、ブースト飛翔で接触した場合、接触した敵のレベルが操作しているキャラクターより5以上低い場合はバトルする事なく即座に倒す事が可能。
  • 〇で通常格闘コンボ、□で気弾を撃つ。気弾は威力は低いが相手をのけぞらせる効果があり、相手の必殺技を潰すこともできる。
  • 回避は×で行うステップで可能。また、押し続けるといわゆるダッシュ状態となるブースト移動が可能。
  • L2でガード。相手に攻撃を食らっている最中でもガードできる。
    • ガード中に□でバーストとなり気力(スタミナ)を消費して相手を吹き飛ばす。また、ガード中に×でバニッシュアタックとなり、大量の気力を消費するが、相手の背後に回り込んでカウンターを行う。
  • R2を押しながらボタンを押すと事前にセットしておいたアイテムを使う。使用回数については所持数以外の制限はない。
  • かめはめ波などの必殺技はL1を押しながら事前にセットしたボタンを押すと発動する。当然ながら技によって範囲や出の速さが異なるので、確実に当てられるタイミングを見極めて撃つのがポイントとなる。
    • また、気力を消費するので、△で回復したりと管理も重要になる。また、通常格闘の〆に△で気力を回復しつつ攻撃できる。
  • サポートキャラがいる場合はR1を押しながら対応するボタンを押すと必殺技を使ってくれる。なおサポートキャラの必殺技はリキャストタイムがあり、連続して同じ技を使うことはできない。
    • 条件を満たすと、サポートキャラとの連携攻撃「Zコンビネーション」も発動できる。
  • ダメージを与えたり受けたりするとテンションゲージが溜まっていき、テンションゲージと気力がMAXの状態で△を長押しすると「ヒートアップ」が発動する。
    • ヒートアップ中は通常格闘コンボがより強力なコンボとなり、必殺技の後隙をキャンセルして必殺技を連発する事が可能になる。必殺技連発時は吹っ飛んだ相手を自動で追いかける為一気に畳みかけることができる。
  • R2とL2を押しながらボタンを押すと界王拳発動や超サイヤ人への変身などのフォームチェンジが使える。発動すると攻撃力が跳ね上がるかわりに徐々に気力や体力が減っていくというデメリットを抱えており、使いどころも重要。
    • なおフリーザとの最終決戦など、デメリットなしで常時発動状態となるバトルもある。
    • ピッコロが神との同化で得た力や悟飯が老界王神に引き出された力、いわゆる「究極(アルティメット)悟飯」も同様にフォームチェンジとして発動する。
  • 前述のように、アップデートにより当初はイベント専用だったゴテンクスとベジットが使用できるようになった。
    • 該当するサブストーリーをクリアすると、合体のためのアビリティを習得する。
      • ゴテンクスの場合は悟天かトランクス(幼年)の必殺技パレットに「フュージョン」を、ベジットの場合は悟空かベジータのうち自分で操作するキャラのフォームチェンジパレットに「ポタラ」をセットしたうえで、合体するキャラをパーティーに2人とも編成しておくのが条件。
    • 上記の条件を満たしたうえで、戦闘中にこれらのアビリティを使用するとゴテンクスやベジットに合体し、操作キャラが強制的に合体したキャラに変更される。
      • なお、一度合体すると戦闘終了まで解除できないので注意。

サブストーリー

  • 本編を描くメインストーリー以外にも任意でプレイできるサブストーリーが多数用意されている。
    • 基本的に期間限定で、クエスト毎に受注できるキャラが異なる。
    • 本筋に絡まないためか、ミスター・サタンにロボットを売りつけるピラフ一味など本作オリジナルのものも多い。
    • また、各地にはモブNPCの他に原作キャラが居ることがあり、話し掛けるとアイテムや情報が貰える場合も。これは「ミニストーリー」と呼ばれる。

料理

  • 食材に応じて攻撃力などに一定時間バフがかかるほか、ステータスが永続的に上昇する。効果はパーティに編成していないキャラも含め全員に適用される。
  • 焚火料理
    • マップ各地にあるキャンプで行える料理。肉や魚の丸焼きなどシンプルなもので、効果もさほど強くないが、その分素材の消費も少なく、手っ取り早くバフが必要な場合に有効。
  • 料理
    • 街にいる料理屋やチチに素材を渡すと作ってくれる。焚火料理よりも持続時間や効果が高い。また、性質上唯一アイテムとして所持でき、いつでも使える。特にチチがいないナメック星や魔人ブウ編後半で重宝する。
    • また、食材自体もシステム上は料理に分類される。そのまま食べても効果はあるが、やはり調理したほうが効果は高くなる。
  • コース料理
    • 上記の料理を素材としてチチに渡すと作ってくれる。効果や持続時間、ステータスの上昇量が最も高いが、チチにしか作れないため、ナメック星にいるときやチチが悟空の家を離れているときには作れないといった制限がある。また、作るにはサブクエストなどでレシピを入手する必要がある。
    • DLC「-TRUNKS-」では例外的にブルマが作ってくれる。

コミュニティボードとソウルエンブレム

  • ソウルエンブレムはサブシナリオをクリアしたりすることで入手できるキャラのバッジのようなもの。これをコミュニティボードにセットすることで様々な恩恵を受けられる。
    • キャラにはそれぞれ得意不得意があり、コミュニティによって初期レベルや上限レベルが異なる。
    • ソウルエンブレムの着脱は自由だが、各コミュニティのリーダーは外せない。
  • 関係の深いキャラ同士を隣接してセットするとボーナスが発生し、補正がかかる。複数のボーナスが発動するように配置した場合は補正値も累積する。
    • 例えば悟空と悟飯で「最強の父子」・亀仙人とランチとウミガメで「カメハウスの住人」・ヤムチャと栽培マンで「オレにやらせてくれ」・ウーロンと神龍で「ギャルのパンティ!」など。ボーナスが発生するとそのキャラ同士を掛け合いも聞ける。
    • 組み合わせの種類は多く、中にはシュウとウミガメ、バータとミスター・ポポと言った原作で全く接点が無いペア*5や、後の時代でパートナーとなるトランクスとマイ*6などと言った意外な組み合わせも用意されている。
  • コミュニティボードは以下の7つ。
    • Z戦士コミュニティ:リーダーは悟空。攻撃力などに補正がかかる。
    • 料理コミュニティ:リーダーはチチ。料理のバフ効果時間などに補正がかかる。
    • 修行コミュニティ:リーダーは界王様。取得経験値などに補正がかかる。
    • 開発コミュニティ:リーダーはブルマ。マシンのパーツ費などに補正がかかる。
    • オトナコミュニティ:リーダーは亀仙人。アイテムの売買価格などに補正がかかる。
    • 神々コミュニティ:リーダーはミスター・ポポ。バトルの報酬などに補正がかかる。
    • 冒険コミュニティ:リーダーはヤジロベー。HPなどに補正がかかる。

亀仙流修行書

  • いわゆる達成目録。ゲーム中で様々な条件を達成して亀仙人に話しかけると報酬がもらえる。
    • 一定レベル到達や一定数の敵を倒すなど戦闘関連以外にも、一定数の人と話す、ミニゲームで好成績を残すなど内容は多岐にわたる。

ドラゴンボール

  • 7つ集めて使うと神龍を呼び出すことができ、様々な願いを叶えてくれる。初期は1つだが、最終的には3つまでお願いできるようになる。
    • 願いはお金やアイテムの入手のほか、死亡した敵キャラを復活させることもできる。復活させた敵とは再戦でき、倒すとそのキャラのソウルエンブレムが入手できる。復活させたキャラとのやり取りもある意味必見。
      • ラディッツ、ナッパ、ギニュー特戦隊、人造人間19号・20号などはおろか、キュイコルド大王セルジュニアまでも蘇生させることができてしまう。復活の名目は「修行相手になってもらうため」で、何故かほとんどのキャラは死亡前より聞き分けが良い。
      • クリア後にはなんとフリーザやセルまで蘇生可能。なお、この願いでフリーザを生き返らせた事がDLC「新たなる覚醒・後編」に繋がっている。
      • なお原作の展開と矛盾してしまうため、魔人ブウ(純粋)だけは蘇生不可能。しかし再戦自体はクリア後のサブストーリーで可能。
    • 敵の復活は1回限りだが、お金やアイテムについては何回でも叶えて貰える。
      • ただし、「お金、お金、アイテム」のように同一の願いを同じタイミングで複数回言うことはできない。
  • 一度使うと原作通り世界中に飛び散る。現実時間で20分経過すると復活し、再度集められるようになる。
    • ただし、ドラゴンボールが消失するなどストーリー上の都合で集められない時期はある。

Z大全集

  • メニューからいつでも移行でき、キャラ紹介やチャプターごとの人物相関図、ムービーやBGM鑑賞などが可能。
    • 抜粋ではあるが初代『Z』放送時のカードダスも収録されており、リアルタイム世代には懐かしいビジュアルが鑑賞できる。

その他

  • 本作のオリジナル要素としてギニュー特戦隊を脱退した6人目の戦士・ボニューが登場。
    • シナリオでは登場せず、悟空がナメック星からの帰還に使ったギニュー特戦隊のポッドに残されていたデータからシミュレーションとして再現した設定である。
    • ちなみに脱退した理由は「ギニュー特戦隊のノリについていけなかったから」という(ある意味)常識人。
  • ドラゴンボール ファイターズ』から人造人間21号が、『ドラゴンボール ゼノバース』から人造人間ミラと科学者トワがゲスト出演している。
    • 21号はカプセルコーポレーションでトレーニングマシンの管理を担当する。なお本作では「女研究員」名義で、最後まで素性が明かされることはない。
    • ミラとトワは本作の裏ボスとしてプレイヤーの前に立ちはだかる。
  • アップデートにより、ネット対戦に対応したカードゲーム「ドラゴンボール カードウォリアーズ」が追加される。
    • こちらはアイテム課金やガシャなどソシャゲ要素が強いため、本Wikiでの説明は割愛する。詳しくはゲーム本編にて。
      • PS5版の発売に合わせてオンラインサービスが終了しており、現在はCPUとの対戦をメインにしたオフラインモードとなっている。

DLC

  • ダウンロードコンテンツとして追加エピソードと追加シナリオが存在する。
    • 追加エピソード「新たなる覚醒」は『ドラゴンボール超』の初期エピソードの原型となる劇場版をベースとしたシナリオであり、2020年4月28日には前編が、同年11月17日には後編が配信された。魔人ブウ編後の時系列だが、本作ではクリア前でもメニュー画面からいつでもプレイ可能。
    • 追加シナリオ「-TRUNKS- 希望の戦士」は2021年6月11日に配信された。
  • 当初はこれだけとされていたDLCだが、「-TRUNKS-」配信から1年以上経った2022年に新DLC群となる追加シナリオ3本の配信が発表された。
    • シーズンパスとしても配信されており、「-TRUNKS-」以前はシーズンパス1、新DLC群はシーズンパス2となっている。
      • PS4/PS5/Switch版はPS5版本編に合わせて発売されたが、XSX/One版は不具合(余談を参照)の影響により発売延期された。その後、不具合が修正されたバージョンの配信に合わせてシーズンパス2も販売開始された。

評価点

原作再現度の高さ

  • 長大な原作故、従来のDBゲーム作品のシナリオはゲームオリジナルか、「〇〇編から××編まで」と一部分のみを取り上げた内容だったのに対し、本作は文字通り『Z』の物語をほぼそのままゲームに落とし込んでいる。
    • 若干アレンジはされているものの、オープニングやBGM、チャプター開始時のタイトルコール、次回予告の演出*7まで含めて忠実に再現されており、原作未視聴でも話が理解できるほど。また、ジャンルがRPGになったことで能力差をレベル差として表現しており、原作にもあった「それまで苦戦した敵を超サイヤ人への覚醒などによって圧倒する」などの展開も違和感なく再現している。
    • オープニング主題歌は影山ヒロノブ氏の『CHA-LA HEAD-CHA-LA』である。映像はPS2の『ドラゴンボールZ』のようなアニメの忠実再現ではなく本編中のムービーをつなぎ合わせたものだが、前半はキャラや舞台のお披露目、サビでは激しい戦闘シーンを描くメリハリの利いた構成になっている。また、原作の構図もある程度再現している*8
      • セルや魔人ブウを倒すクライマックスシーンは『CHA-LA HEAD-CHA-LA』をバックに展開され、特に後者はボーカル付きで最高潮の盛り上がりとなっている。また、ベジットを操作する戦闘では『WE GOTTA POWER』のアレンジが流れるなどのニクい演出も。
    • ミニマップやエリアマップはドラゴンレーダーを再現。さらに悟空や悟飯はマップを開くときにドラゴンレーダーを取り出す・マップを閉じるときはしまうモーションが用意されている。
    • 操作キャラも展開に応じて変更され、ザッピングとして機能している。
  • BGMは大部分がオリジナルだが、ギャグからシリアスまで原作の曲調に寄せて作られており、違和感はほとんどない。
    • もちろん「恐怖のギニュー特戦隊」など原作の印象的なBGMはしっかり収録されている。流石に『改』でファンを爆笑と衝撃の渦に叩き込んだ「参上!!ギニュー特戦隊!!」は無いが。
  • 原作の名シーンや名台詞はほとんど網羅。ファンの心に残るあのシーンやこのシーンがしっかり再現されている。
    • 一部は完全再現ではなく、 CERO:B (12才以上対象)という対象年齢や現在の表現規制などに配慮しゲームに合わせて変更されている箇所もあるが、基本的に違和感は少なく自然に原作のシーンを追体験できる。
      • もちろん熱心な原作ファンには「あれ?」と思うシーンが無くも無い*9が、それでも原作のストーリー・雰囲気を体験するには十分であり、原作未読・未視聴者にとっては違和感も無く楽しめるようになっている。
  • 原作では描かれていないトランクス登場~人造人間襲来の3年間に起こった出来事なども補完されており、より深く『Z』のストーリーを楽しめる。
    • セル戦後に「俺はもう…戦わん…」と言っていたはずのベジータが再び戦うようになった理由や、クリリンと18号が付き合い始める経緯なども描かれている。
      • やけにセル戦前に夫婦仲が良くなる悟空とチチは悟天誕生の伏線であろうか。悟飯が両親を2人きりにする為に別行動をとるオリジナルシーンがあるのも意味深である…*10
      • この別行動では16号の修理の手伝いと交流が描かれており、セルゲームでの超サイヤ人2覚醒に原作以上の説得力を持たせている。
    • 他にも悟空とピッコロが免許を取りに行く、ヤムチャが野球選手になるなどアニメオリジナルのエピソードもいくつか拾われている。特に悟空とピッコロの免許取得はエアカー・二足歩行ロボ解禁イベントも兼ねており、ゲームシステム上のイベントを違和感なく描写している。
      • ドラゴンボールで復活させられるダーブラも「天国送りにされて善人化する」というアニメの設定がしっかり拾われている。
  • 設定の補完
    • 膨大なドラゴンボールには矛盾や疑問が出ることもあるが、本作で回答されている部分もある。例えば悟飯やベジータに尻尾が生えなくなった理由、動物型地球人が多い理由、プーアルがヤムチャを慕い続ける理由などが補完され原作ファンとしても楽しめる形となっている。
    • 概要に記した通り本作では原作者である鳥山氏が設定を書き下ろしているので、これらは本作限りのゲームオリジナルではなく原作にも適用される公式設定である。
    • 原作で名前が出てこなかったブルマの母は、漫画『ドラゴンボールSD』で「パンチー」と呼ばれていたりした*11が、本作では「ビキニ」という名前が与えられている(ただし、本人は登場しない)。
  • ソウルエンブレムのビジュアルもシナリオの展開に応じて変化していく。キャラの衣装も展開に応じて変化する。
    • ヤードラット星人の服を着た悟空、ブルマにピンクのシャツを着せられたベジータなど、一期間のみの衣装もしっかり再現。よく髪型や服装が変わるブルマもほぼ原作通りに変化する。
  • コース料理を食べるときも悟空やベジータ達サイヤ人はすさまじい速度で貪り、原作の大食いっぷりを見事に再現している。
    • 一方で地球人のクリリンやヤムチャ達は普通に食べる、水だけで生きられるピッコロ、食事をする必要がない18号は食事が済むまで黙って待っている*12などの異なった演出も細かい。
    • 料理にも一つ一つDBらしい名前とグラフィックが用意されており、プレイヤーも「オラ、腹減ったぞ」と言いたくなること請け合い。上位の料理には「笑顔ウルトラ極上肉」「荒波スパーキングパスタ」「最強ヘッチャラ肉丼」「ドッカンメテオ団子」「夢つめこみゼリー」など主題歌が聞こえてきそうな名前が付けられている。
  • ミニストーリーのキャラとして、『Z』だけではなく旧シリーズキャラも登場する。時にはクエストを依頼してきたり、ミニゲームでレコードホルダーになっていたりする。
    • 登場するキャラも原作ではフェードアウトしたランチや鶴仙人、『Z』時代は出番が無かったピラフ一味など様々。クリア後には『Dr.スランプ』からアラレちゃんやガッちゃん、千兵衛博士まで登場する*13。さらには、ある場所にニコチャン大王のネタが仕込まれている。
    • ランチさんに至ってはメインストーリー中に関連イベントが複数回挿入される優遇ぶりである*14
  • アップデートによりクリア後はタイムマシンが追加され、任意のエピソードをリプレイできるようになった。
    • シナリオ上習得していないフォームなどは封印されるが、レベルや食事による能力上昇は引き継ぐため、特に苦戦もしない。
      • そのため、クリア後のステータスで最初のラディッツに挑むと文字通りワンパンで終了という、ある意味原作通りのインフレぶりも体験できる。
  • DLCでは「CHA-LA HEAD-CHA-LA」以外のアニメ主題歌*15や曲をBGMに導入する「アニソン&BGMパック」が配信されている。
    • しかも『Z』のみならず、旧シリーズとデジタルリマスター版『ドラゴンボール改』の主題歌まで盛り込んでいる大盤振る舞い。
      • 『改』は第一期のOPのみ、後の時代の『ドラゴンボールGT』や『ドラゴンボール超』の曲は無いが、『Z』のゲームと考えれば破格のラインナップである。
  • Z大全集の項目も豊富で、ストーリー、キャラ、地域、用語など、ドラゴンボールの世界観を実に丁寧に解説してくれる。
    • 本作では省かれている描写についても「アニメでは〇〇だった」などと補足されている。
    • 後述の「思い出の地」関連で見つけたアイテムも追加される為、PPキャンディ、亀と書かれた石、ブリーフ博士の秘蔵本などと言った旧シリーズの小ネタまで拾っている。

爽快なバトル

  • 通常攻撃でラッシュを仕掛け、吹っ飛ばした相手にはかめはめ波を撃ち込み、相手からラッシュを受けたらバニッシュアタックでカウンター…と簡単操作でドラゴンボールらしいスピーディな戦闘を楽しめる。必殺技選択時などにはスローにできるなど初心者でも安心。
    • 回復アイテムも多数所持できるので、大量に持ち込めば苦手な人でも何とかなる。HPは爆発的に増えていくので回復量は追いつかなくなっていくが、中盤以降はカリン様から仙豆(もちろん効果は全回復)を貰えるようになる。
      • 仙豆はリアルタイムで徐々に作られていくため、定期的にカリン塔に貰いに行く必要がある。9個まではカリン様がストックしておいてくれる。時間をかければ無料で大量に集められるが、売価は1ゼニーなので錬金術は(不可能ではないが)非現実的。
  • 原作では能力インフレが進んだことでついていけなくなった面々も、鍛えれば最後まで戦えるようになっている。超サイヤ人や魔人ブウと互角に戦うヤムチャや餃子を育てるのも一興。
    • 地球人のZ戦士は妨害系の必殺技を使えるのが特徴。特にクリリンや天津飯は相手を強制的にスタンさせる太陽拳を持ち、悟空たちとは違った形で援護してくれる。
  • すぐ元に戻るとは言え、戦っていれば周囲の地形も変わって行く。地面は抉れ、大穴が開き、岩山は崩れ去りと、原作の戦いの派手さもしっかり再現している。
    • フリーザやセルなどの大ボスとの戦いでは条件次第でド派手な特殊演出も入り、更に盛り上げてくれる。
    • 尚、プロデューサーの原良輔氏曰く、集英社、東映アニメーションの協力により「全体的にちょっとずつ演出をオーバーにしている」とのこと。バトルのみならずムービーも非常に派手に出来ており、特に海外で高い評価を受けている。
  • 当初は不可能だったが、アップデートで三段階の難易度変更も可能になった。

自由な探索

  • 原作再現度の高い舞空術
    • 本作は舞空術は非常に原作再現が高い。フィールドを自由に飛べて、加速する楽しさは正にサイヤ人になったような体験ができる。
  • 操作できるキャラはZ戦士なので、当然ながら舞空術によって地上だけでなく上空や水中まで探索でき、エリア内であれば行けない場所はない。街中で飛び回っても一般人に騒がれる事は無いのでご安心を。
    • より高速移動ができるブースト飛翔もあり、ある程度のサイズの岩山を破壊できるほか、レベル差のある敵は吹っ飛ばして倒すこともできる。高速ダッシュも可能なので、徒歩での探索も快適。
      • 国産RPGでここまで移動に制限の無いゲームは希少であり、開発元のサイバーコネクトツーの純粋な技術力の高さが窺える。当然ながら郊外から街へ訪れるのも全てシームレスであり、DBワールドらしくそこに住む人々も人間から動物の頭をした獣人まで揃い踏みと言う徹底した拘りが発揮されている。
  • 時には鹿や狼を狩り、のんびり魚を釣ったり恐竜を倒したりドラゴンボールを集めたりドライブを楽しんだりとドラゴンボールの世界を思うがままに探索できる面白さは格別。ベジータやピッコロで釣りをしたりエアカーを運転したりといったことも可能。
    • プレイヤー側が圧倒的に強いため、狼も逃げ回り恐竜のタックルを食らってもノーダメージ。よほど回復を怠って雑魚と連戦しない限り死ぬことはない。回復も各所の焚火で簡単に行える。さらにはどれだけ高い場所から飛び降りてもノーダメージ、水中で酸素がなくなって溺れても水上に戻るだけとデスペナルティはほぼないと言っていい。箱庭系アクションRPGの初心者でも自由に、思う存分冒険が楽しめる。
    • 各スポットに近付いたりアイテムを拾うと操作キャラがコメントを添える事も多く、探索の楽しさに一役買っている。
    • 舞空術で高速移動出来るならわざわざ乗り物を使う必要は無さそうに思えるかもしれないが、せっかく作り込まれたDB世界を一気に飛び進むだけでは勿体無い。時には気分を変えて筋斗雲やエアカー、ロボットでゆったり移動してみるのも新たな発見があったりして悪くない。
      • 加えて、雑魚は基本的に上空にいるので、乗り物で地上を移動すればエンカウントが抑えられるというメリットもある。また、エアカー運転中はZ大全集に登録されたBGMを流せるので、お気に入りの曲をバックに気ままにドライブを楽しめる。
      • エアカーは常に浮いているので水上も走れるほか、かなり急な斜面でも問題なく走れる。さらに地形や建物にぶつかっても無傷で済むほど頑丈なので、多少乱暴な運転をしても全く問題ない。ちなみにここまで頑丈な理由はブルマが悟空が運転しても壊れないように思い切り頑丈に作ったから。さすがによくわかってらっしゃる。
      • ちなみにエアカーは操作キャラが運転し、助手席には1人目のサポートキャラが同乗するため、ベジータと悟空が仲良くドライブといった原作はおろか『超』でも有り得ない絵面も作れる。
  • オープンワールドで好きな所に行ける性質上、ストーリー上の縛りが無い限り、原作では行かなかった場所にも行ける。
    • 西の都の周辺やカメハウスの近海を探索したり、カリン塔に登ったり、サタンシティに改名される前のオレンジシティにも行ける。正にDB世界を探索し放題である。
    • フィールドは広大かつ作り込まれており、孫家から少し離れた所に悟空の幼少期の家があったりと、簡略化はされつつも原作の地理も考慮されている。
    • 屋外はもちろんのこと、悟空の家やカメハウスの中、カプセルコーポレーション内の庭園など室内も再現度は高い。
  • エアカーや二足歩行ロボットでのタイムアタックやバッティングゲームといったミニゲーム、サブストーリーも豊富で寄り道要素も多い。
    • 各シナリオの合間は自由に行動できるインターバルの期間が用意されており、クリア後は魔人ブウ討伐後の平和な世界を気ままに冒険できる。クリア後に出現するサブストーリーも多い。
  • サブストーリーでは原作本筋にあまり関わらなかったキャラの掘り下げや意外なキャラ同士の絡みも描かれ、『Z』のみならずドラゴンボールの世界観をより堪能させてくれる。
    • 人造人間8号(ハッチャン)の不調を直すためにドクター・ゲロの研究所跡を調べる、ナムが悟飯を悟空と間違えるなどと言った、ありそうで無かった旧シリーズとのリンクもある。
    • ボラとウパ、スノは原作通り特大元気玉のシーンでストーリーに登場し、クリア後にクエストで悟空との再会が描かれるという粋な演出になっている。
  • Z大全集の項目埋めやカードダスなど収集要素も多く、コンプするには文字通り世界中をくまなくめぐる必要がある。
    • 旧シリーズ時代のエピソードが確認できる「思い出の地」もあり、ダイジェストながら旧シリーズの内容もカバーしている。
      • 「思い出の地」の場所は各地にいる占いババに有料で占ってもらえる。また、旧シリーズ関連のアイテムを拾う事もあり、この際に悟空が操作キャラだと当時を懐かしむ台詞が聞ける。
      • DLCでは「桃白白の柱」なんて乗り物が配信されている。旧シリーズからのファンには爆笑ものだろう。ちなみに飛距離測定機能付き。

シリーズファンも納得出来るDLC

  • 上述の通り、追加エピソードは『超』の初期エピソードの原型となった劇場版『神と神』『復活の「F」』をベースとしている。
    • 映画を引き延ばした所為でTV版では冗長になってしまった『神と神』や、映画・TV版共に賛否あり特に当時はシリーズファンから批判を招いた『復活の「F」』だが、本作では『Z』要素を付け加えて設定を残しつつ、ゲームオリジナル版にアレンジされた。もちろん『超』から入ったり、本作で初めてドラゴンボールを知った新規向けにもちゃんと配慮が施されている。
    • そして追加シナリオは原作でも印象的な未来トランクスのエピソードを初映像化部分を含めて詳細に描いている。
+ DLC詳細

新たなる覚醒(前編)

  • 劇場版『神と神』にあたるシナリオ。破壊神ビルスの星に呼び寄せられた悟空とベジータは神の領域に達するべく修行に励む。
    • 原作と違ってビルスが地球に来るのではなく、逆に悟空とベジータがビルスの星に行くという内容。どちらかと言えば『超』のビルス編~復活のフリーザ編の間の修業時期に近い。
  • 基本的にはビルスの付き人の天使ウイスを相手に修行を繰り返す。修行の報酬として経験値獲得アイテムが大量に貰えるため、一気にレベルアップができる。ウイスの修行も推奨レベル5~200までと幅広く、序盤からクリア後まで利用ができる。勿論、やり過ぎて本編がヌルゲー化しても自己責任で。
    • 限界突破修行を行えば本編の進行度とは別に悟空とベジータの新フォームが解放できる*16。最終的には原作通り超サイヤ人ゴッドに覚醒してビルスと手合わせする事が目的。
    • 展開が違うため、ブルマの誕生パーティーや、原典映画の名物「楽しいビンゴダンス」の下りなどは無い。しかし「悟空だけではなくベジータも超サイヤ人ゴッドになってビルスと手合わせする」という原作映画では実現しなかった展開もあり、本作ならではの見所はある。
      • 追加サブストーリーにはベジータが料理を作らされるというコアなネタも*17

新たなる覚醒(後編)

  • 劇場版『復活の「F」』にあたるシナリオ。復活したフリーザ率いる軍勢とZ戦士達の激闘が繰り広げられる。前編同様の修行に加え、数百人に及ぶフリーザ軍を相手にする「群集バトル」が盛り込まれている。また、最大レベルが250から300まで引き上げられる。
    • こちらでは悟空とベジータが超サイヤ人ゴッドSS(超サイヤ人ブルー)*18を会得可能であり、ラスボスも原作通りゴールデンフリーザである。
    • 基本のプロットこそ原作通りだが、原作とのそれまでの経緯の違いから『Z』本編を意識したオリジナル色が濃い展開になっている。
      + 具体的には…(ネタバレ)
    • フリーザだけではなく、ドドリア、ザーボン、ギニュー特戦隊と言った旧フリーザ軍の面々まで復活する。と言うのも、前述の通り本作ではドラゴンボールで敵キャラを復活可能であり、このシナリオはその延長になっているからである。
    • パワーアップした御馴染みのキャラとの再戦や彼らとの掛け合いなど原作にはなかった展開が楽しめ、映画、TVアニメ版における同エピソードの不満を拭うほどの高評価を得ている。「映画にもこれぐらい取り入れて欲しかった」と言う意見すらも。
      ただその関係上、原作での新キャラであるソルベ、タゴマ、シサミは登場しなくなっている(原作では彼らが原因でフリーザが復活しているが、本作では経緯が異なる)。
      • あるサブストーリーでは往生際の悪いジースをベジータが吹き飛ばし、トランクスが「へへ!汚い花火だね!」とはしゃぐという、親の名台詞が子に受け継がれるシーンが存在する。
    • 尚、Z戦士側もゲームの仕様上、原作と参加メンバーが異なっており、本作ではヤムチャと餃子も天津飯に置いて行かれず参戦するが、亀仙人やジャコ、ブルマなどは登場しない。
    • 上述の旧フリーザ軍が登場する等の他にもストーリー展開が劇場版・TVアニメ版とは一部異なっており、ソルベが登場しないことで悟空が光線銃で撃たれる場面が無くなった他、フリーザのゴールデン状態が最後まで解除されず、悟空が不意打ちのかめはめ波でとどめを刺す結末も大幅に変更されている。 総じて原典の不評な点が改善されており、映画を超えていると評価する声も多い。
    • エピローグはTV版『超』最終回のラストシーンを彷彿させ、本作にとっても真のエンディングと言える演出となっている。
    • クリア後もより強力になっていくゴールデンフリーザと戦えたりと、やりこみ要素も用意されている。

-TRUNKS- 希望の戦士

  • 読切として執筆された番外編『TRUNKS THE STORY -たったひとりの戦士-』およびTVSP『絶望への反抗!!残された超戦士・悟飯とトランクス』をモチーフとしたシナリオ。
    • 悟空が心臓病で死亡した時間軸の物語で、未来トランクスを主人公とし、未来の人造人間17号・18号によって荒廃した未来世界の戦いを全3話で描く。同作を彷彿させるシーンも描かれている。
    • 「新たなる覚醒」と異なり、本編同様の章仕立ての形式で進む。別の歴史が舞台である為、本編とのアイテムやパラメーターの共有は無い、独立したシナリオとなっている。ただしコミュニティボードとソウルエンブレムは引き継ぐ。
      • 内容が内容のため、本編よりも暗くハードな展開・世界観が特徴。特に第1話最後の未来悟飯の最期はバトル演出*19も相まって原作以上に悲壮なシーンに仕上がっている。
    • ストーリーはTVSPよりも先まで進み、第2話ではトランクスが過去に旅立つまではもちろん、未来の人造人間やセルを倒す場面までしっかり描かれている*20。さらに第3話では…
      + もうちっとだけ続くんじゃ(ネタバレ)
    • なんとその後の未来のバビディ一味との戦いまで踏み込んでいる。従って、ラスボスはまさかのダーブラであり、トランクスの超サイヤ人2覚醒も描かれている。
      • これらは原作では触れられず、『超』で顛末が語られたのみであった。漫画版『超』では詳しく描かれているものの、映像化は部分的にしかされていないこのエピソードまでもがゲームに落とし込まれているのである。
      • また、界王神とバビディは本編では戦わなかったが、このシナリオでは僅かながら戦闘に参加する。
    • 未来バビディ&未来ダーブラ戦の結末は漫画通りの苦いもので、エンディングも物悲しさと余韻を残す。
    • クリア特典として、こちらで解禁されたスキルが本編の青年トランクスでも会得可能になる。その為、本編でトランクスが超サイヤ人2に変身することも可能に。

-BARDOCK- たったひとりの最終決戦

  • 新DLC群の第一弾。タイトル通り、TVSP『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦~フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父~』をモチーフとしたシナリオで、本編未登場だった悟空の父・バーダックを主役としている。
    • 内容はTVSPに沿ったものであり、バーダックと仲間達の戦いや惑星ベジータの消失、フリーザにたった一人で挑んだバーダックの壮絶な最期を描く。
      • 後の『超』や『銀河パトロール ジャコ』における新設定*21は取り入れられていない。あくまでTVSP放送当時に準拠している。
    • 『新たなる覚醒(後編)』の群衆バトルを細分化した「殲滅イベント」が特徴。内容も、フリーザ軍所属の悪のサイヤ人として他惑星への侵略行為を行うという、本作の中ではかなりダーティな戦いとなっている。
    • 「-TRUNKS-」同様、アイテムやパラメーターは本編とは共有しない。また、こちらは舞台が舞台の為か、本編に活かせるクリア特典は特に無い。
    • トーマ、セリパと言ったTVSPに登場した仲間達も登場し、共に戦ったりサブストーリーで掘り下げが行われている。但し、パンブーキンとトテッポはバトルに参加できず…。
    • しかし原作が原作なので、ラストは「-TRUNKS-」以上に重い展開が待つ。『ファイターズ』にあったIF展開もない。
      • ラスボスはフリーザ第一形態。本編でのバトルは第二形態からで第一形態とは戦わず終いだったので、意外な所で相まみえる事が可能となった。
    • 「-TRUNKS-」同様にTVSP部分終了後にもシナリオはあるが、TVSP後を描いた『エピソード オブ バーダック』の再現ではなく、まさかのベジータ王子編である。
      • 同時間軸を当時のベジータの視点で体験するストーリーだが内容は短く、ベジータ側で「殲滅イベント」を体験する程度。しかし、「きたねえ花火」ことキュイとの因縁が描かれたりなど本作ならではの新展開は健在である。

波乱の天下一武道会

  • 新DLC群の第二弾。なんと『Z』の枠を超えて無印時代の話でDLCが展開される事になった。KAKAROT本編開始時点より前の、ピッコロ大魔王と少年期悟空の最後の戦いから成長した悟空と生まれ変わったピッコロの対決までを描いたシナリオとなっている。
    • 天下一武道会開催中は出店などで料理を買うことが出来る。ただしゼニーを稼げるのはクリア後となるが、クリア後は天下一武道会は開催されていない為自由に買い食いするにはストーリーリプレイで戻るしかない。
      • 尚こちらでステータスを底上げしても本編には何の影響もないので気にする程でもない。
    • 本シナリオでは悟空が舞空術を習得する前の話となっている為、戦闘は全て「地上戦」という新たな戦い方に調整されている。本編でも戦闘に入るとどんなに地面が近くても浮いて戦う為、初めて地に足を付けて戦う事になる。とは言っても基本操作は変わらない為普段通りに戦おう。
    • シナリオ戦闘のほとんどは天下一武道会の舞台上で行われ、それに伴い様々な特別ルールが存在する。
      • 体力が0になり倒されてしまっても「10カウント内にボタンを連打する」と、ある程度HPを回復して立ち上がる事が出来る。
      • 一方、強力な一撃で武舞台から落とされてしまうとリングアウトとなり一発アウトとなってしまう。しかしそれは相手も同じである為、武舞台の端では熱い駆け引きが繰り広げられるだろう。
      • 試合中はなんと天下一武道会アナウンサー直々の実況がリアルタイムで行われる。こちらの必殺技、相手の必殺技は勿論、攻撃をガードしても回避してもこちらの攻撃を一方的に当てても一瞬で倒しても何から何まで丁寧に実況を漏らさずしてくれる。流石の手腕という他ない。
    • 最早恒例となりつつある追加シナリオであるが、今回は「天津飯」がメインであり、なんと戦闘で操作も可能。桃白白に殺し屋として厳しく育てられる過程が描かれている。
      • 尚クリアしても本編で操作可能になったりはしない為、天津飯で戦う事が出来るのは追加シナリオとストーリー中の1戦だけである。
    • 何から何まで原作再現度の高い本作である為当然ストーリーも流石の再現度であるが、ゲームならではの爽快感をも余さず追求している。最終決戦の特殊フィニッシュ、ムービーが盛り上がる時に流れる「世界でイットーイカした」BGMにより最高の悟空体験が出来るDLCとなっている。
      • 原作の戦いはしっかり戦闘で再現しているが、チチ戦だけは原作アニメを再現したムービーのみで終わる。流石に本気で戦闘をするには力の差があり過ぎたか。
    • クリア後は悟空とチチの結婚後の平和な世界が探索可能。限定的ではあるが他地域も解禁され、西の都、パパイヤタウン、更地となった天下一武道会会場にも行ける。
      • 各地に出現するならず者を懲らしめるパトロール等で更にウデを磨く事ができ、強いならず者達が集まり地上で「群集バトル」が展開される事もある。
      • サブストーリーも時期を活かしたもので、桃白白との再戦などのゲームならではの展開や、ピラフ一味との小競り合いと言ったアニメオリジナル回を彷彿とさせるものも。

問題点

原作再現の高さゆえの弊害

  • 前述のように原作再現は非常に高いレベルだが、それ故に原作既読者・視聴者なら展開は完全に読めるため、シナリオ面での新鮮味はあまりない。良くも悪くも『Z』追体験ゲーである。
    • 悟飯がランチを探しに行くなどの細かいオリジナルエピソードは挟まるも、大筋の展開は原作通りである。
    • 21号やミラ、トワも出演はしているが、21号は各地で意味深なセリフをつぶやいても特にアクションは起こさず、ミラとトワは倒しても別の次元に移動して終了なため不完全燃焼気味。あくまでゲスト出演なので、倒してしまうと本来の出演作品に影響してしまうので致し方ないところではあるが。
  • TV版の再現に特化しているため、劇場版などの要素は完全に排除されている。
    • そのためターレス、ジャネンバ、ヒルデガーンなどの劇場版のみ登場のキャラは一切登場しない。『GT』やOVAにも登場したクウラ、直近の劇場版にて設定を一新して原作に組み込まれたブロリーも同様。唯一の例外は、DLCに組み込まれたバーダック達である。
    • 一方、TV版再現とは言ってもアニメ完全オリジナルの魔凶星(ガーリックJr.)編やあの世一武道会編までは扱っておらず、話の流れ自体は原作漫画準拠である。
      • また、TV版では界王の世話役でお馴染みのグレゴリーも登場せず、界王星は原作通り界王様とバブルスしかいない。ミスター・サタンの弟子達も登場しない。
      • 一応、本作で省かれているアニメオリジナル部分は多くがZ大全集に補足として記述されている。
  • シナリオの展開上、悟空を操作できるタイミングが意外と少ない。
    • ファンなら判るだろうが、終始悟空の活躍を描いていた旧シリーズや悟空中心に戻った後の『GT』『超』に対し、『Z』は悟空がここぞという時以外はよく戦線離脱するので寧ろ悟飯や仲間達視点の展開が多かった時期である*22。『Z』を題材とした本作でもそれは同様で、やはり悟空以外を操作するシーンが多い。
    • 蛇の道や界王星、宇宙船での重力修行と言ったその間の悟空視点のシーンはイベントだけで済まされ、TV版のようなオリジナルエピソードを挟むことも無いので、尚更悟空を操作する機会が少ない。界王星はマップとして再現されているので、界王星での修行は再現してもよかったのではないだろうか。
      • 過去のゲームで言えば『超サイヤ伝説』は悟空の修業パートもプレイ可能だったが、本作ではイベントのみである。
    • 自由行動となる各章間のインターバルも全て悟空不在のタイミング*23なので、クリアするまでは悟飯やピッコロを操作している時間のほうが長くなる。
      • 本編中は悟飯の操作期間が最も長くなるため、『KAKAROT』ではなく『 GOHAN 』や『 KAKAROT NO MUSUKO 』だとネタにする人もいる。

カットシーン

  • 原作再現度は高いとはいえ、イベントで所々カットされている台詞や描写も割りと多め。ナレーションと一枚絵のみで済まされたり完全にはしょられてたりといった箇所も存在する。無論、原作の全てのシーンを再現していたら冗長になるのは確実なのでやむを得ないことではあるが、人によって「そこを流すのか」と思えてしまう箇所が生じるのも仕方ない話である。
    • コルド大王がトランクスの剣で襲い掛かるシーンや超サイヤ人2の悟飯がセルを痛めつけるシーンなどの印象的なシーンもカットされている。
      • 後者については悟飯が常時超サイヤ人2+ヒートアップ状態というプレイヤーに圧倒的に有利な条件でのバトルになっており、プレイヤー自身の手でセルを痛めつけるという形で再現されている。
    • 上述した通りの表現規制の為、大半の肉体損壊・切断描写に関わるシーンはカットまたは省略されている。
      • これについては、グルドや19号の最期などシーンそのものがカットまたは改変されているものと、セルが16号の頭を踏み潰すシーンやトランクスがメカフリーザを細切れにするシーンなどのように再現はされているが直接的な描写が避けられているものに分かれている。
      • しかしその一方で、ナッパが天津飯の腕を切り落とすシーンや、同レベルに損壊するフリーザの自滅シーンなどは普通に流れる。これらはストーリー上不可欠で改変のしようが無かったからではあるのだろうが、そうなると他のカットが過剰に思えてしまうのも人情である。
      • ベジータのファイナルフラッシュに至っては攻撃シーンがまるごとカットされてしまっているため、セルの名言「なんちゃって!」「笑えよベジータ」も聞く事ができない。原作ファンにはかなり気になる点である。
    • 未来トランクスの超サイヤ人第3形態(通称:ムキンクス)の登場シーンは完全にカットされてしまっている*24。上述の通りコルド大王との戦闘もカットされているほか、トランクス視点での現代17号・18号との戦闘も無いので、DLCを購入しなければ未来トランクスをゲーム内で使う機会に乏しい。
    • 人造人間編で悟空がチチを吹っ飛ばして大怪我させるギャグシーンはチチが大人しく説得される形に改変されている。しかしスポポビッチがビーデルを痛めつけるシーンは短めながらしっかり描かれており、DLCでもチチは天下一武道会で原作通り悟空に吹っ飛ばされるので、これは単にイベントの作りの問題と思われる。
    • 最後の魔人ブウ編はイベントが長くカットも少なく*25、ハイテンポながらしっかり原作のストーリーが描かれているのだが、カットの部分が一部理解を妨げている箇所も。
      + ネタバレ
    • ベジットが魔人ブウ(悪)にわざと取り込まれるシーンはブウの体内の様子が全く描かれず、脱出時に悟空とベジータが分離している事についての説明がストーリー中に無いので、原作を知らない人は「一度合体したら二度と戻れないはずのベジットが何故分離しているのか」と混乱する。
      • 原作でも分離の原因は悟空が推測するだけで明言はされず、『超』にて本当の理由が明かされたが、本作の場合は推測するシーンすら無くZ大全集に『超』で明かされた設定が記載されているだけである*26
    • Z大全集で補足されてはいるものの魔人ブウ(悪)が魔人ブウ(純粋)に戻る経緯まで省略されており、「ベジットが悟飯たちを助けるために吸収されたと思ったら分離して出てきて、なぜかブウが苦しみだす」と原作未視聴者にとっては理解が難しい展開となる。
    • 本編のストーリーはブウ(純粋)を倒して「これからも悟空達の物語は続いていく」という形で終わり、原作最終回である10年後までは描かれない。
      • どちらかと言えば、物語を完結させる為に時間を10年進めた原作最終回ではなく、劇場版『神と神』以降で描かれているようなブウ戦後の新展開を意識した終わり方である。このあたりはDLCとの兼ね合いもあるのだろう。
      • Z大全集のキャラクターのページには原作ラストの時代の様子が補足程度には書かれている*27

処理落ち

  • さすがにオブジェクトが多いのか、遠くにいる飛行機や飛竜などが明らかにカクついている。
    • 戦闘中もエフェクトが派手な極大元気玉ヒット時などに異様にカクつく。

バトル

  • キャラごとの殲滅力格差
    • 終盤になると着弾・範囲型の必殺技連射が最も効率が良くなる。特にベジータのビッグバン・アタックは高威力・出が早い・広範囲と三拍子そろっており、連発するだけで雑魚戦でもボス戦でも楽に勝ててしまう。
    • 逆にこの系統の技を持たない悟飯は単体の戦闘能力は高いものの殲滅力が低く、雑魚戦に時間がかかる。前述の通り悟飯を操作する期間が長いため、どうしても性能差が目についてしまう。
      • 更に本作の雑魚は大抵支援や回復用のお供を連れており、そちらを先に潰さないと戦闘が長引くことが多い。一気に殲滅ができない悟飯はこれらお供も殴りに行く羽目になる。
      • 一応マルチロック可能な連続気功波が使えるが、自分でカメラを操作してロックする必要があるうえ、発動までが長くカットされやすい。さらにロック数が多くなるほど1体当たりのダメージが下がるなど、殲滅効率という意味では比べるべくもない。
  • スタン・吹っ飛ばし
    • スタンやふっとばしが強く、すぐに動けなくなるため、戦闘のテンポが悪くなる。
    • レベル上げて、過去のサブストーリーをやると気功派一発で倒せる弱い敵にすら吹っ飛ばされるという謎仕様。
  • 敵の仕様
    • 一部の敵はカットインの後に大技を使用するのだが、多くの技が「特定の視点に切り替わり回避し続ける」というQTEに近いもの。技が終わるまでこちらが攻撃できない。連発はしないものの数回は使われるためテンポがやや悪い。
      • カットインが発生すると完全に専用の視点に切り替わる。この際、かめはめ波等の遠距離技を撃ち命中するまでにカットインを使われると技自体がキャンセルされてしまい、消費した気が戻ってこない無駄撃ちが発生してしまう。カットイン技の予備動作もほぼ無い。
    • また、悟空vsリクームや、プイプイやヤコンにもバトルが用意されている。原作ではほぼ一撃で撃破した相手だが、それを意識した弱体補正などもないため、これらの相手に苦戦するという原作ファンが首をかしげるような戦闘が発生してしまう。
  • クリア後の雑魚戦
    • 「強ぇ奴と闘ぇ続けろ」という事なのか、クリア後の雑魚は操作キャラを基準にレベルが設定されるため、操作キャラのレベルが高いと敵のレベルも上がってしまう。
    • 雑魚とのエンカウントは量が多く、無効にする方法は無く、ブースト飛翔で蹴散らすのも難しくなるので、手早く終わらせるなら操作キャラをレベルの低いキャラに、サポートに高レベルのキャラをつけて殲滅する形になってしまう。
    • ちなみに雑魚のレベルは最高の250まで上がる。DLCを導入すればこちらは300まで上げられるようになるので、ブースト飛翔で楽に蹴散らせるがそれまでは結構長い。

システム関係

  • いわゆる2周目モードがなく、クリアデータを引き継いで最初からプレイしたりはできない。
    • 前述のようにクリア後はタイムマシンでリプレイできるが、チャプター終了ごとに現在に戻るため、通しでのプレイができない。
      • さらに悟飯(およびDLCのトランクス)はシナリオによって使える必殺技にも制限がかかるため、リプレイ開始時と終了時にセットしなおす必要がある。
    • また、メインストーリーはタイムマシンでリプレイできる一方、サブストーリーは一度クリアすると再挑戦不可。こちらも面白いエピソードが多いだけに残念である。
  • クリア後になると、なぜか悟飯がほとんどセリフを発さなくなる。
    • 敵に気づいても無言、貴重なアイテムを拾っても一言呟く程度。魔人ブウ編まではちゃんと喋るのだが…。
      • 中でも接敵時に無言なのが問題で、気を探らないと戦力差が判断できない。
  • Z大全集のムービーの収録内容に抜けがある。
    • 特に顕著なのが人造人間編で、収録されているのは中盤~終盤のセルが絡む4本だけ。トランクスvsメカフリーザやベジータvs19号など序盤の有名シーンはことごとく収録されていない。
  • 会話ログがない
    • 会話を見逃した時に困ることがある。
  • マップ
    • 一部のマップは山の頂上付近がエリア外になっており、回り込まないと行けないので少々面倒。
  • 衣装
    • 先述の通り一期間のみの衣装もしっかり再現しているが、それらをもう一度着るには、ストーリーをやり直すしかない。
      • せめてグレートサイヤマンくらいは自由に衣装を変更できるようにしてほしかったところである。

総評

『ドラゴンボール』の世界を自由に冒険しつつ原作ほぼそのままに進行するシナリオを楽しめる一本。
原作ファンなら当時の思い出に浸りながらストーリーのおさらいができ、知らない人でもDBの物語を解りやすく体験できる。
既にアニメや漫画の視聴や物語を把握しているプレイヤーからするとその原作再現に特化しているゆえの弊害や真新しい部分はないがそれを補うだけの楽しさは備えている。
原作ファンが買いなのは勿論の事、難易度もそれほど高くないので、箱庭探索系アクションRPGの入門用としてもおすすめできる。


移植版

  • 当初はPS4/One用ソフト(海外ではWin版も)として発売され、後にSwitch版が発売された。
    • Switch版はDLCの一部を収録した『+新たなる覚醒セット』と、全て収録した『アルティメットエディション』(こちらはダウンロード専売)が存在する。
    • 他にも新イベントや新機能が追加されているが、こちらは後に他機種版にもアップデートで追加されている。
    • 下記の改定に伴い、2023年1月11日をもってDL版が販売終了。
  • 発売から時が流れた2022年、PS5/XSX版の発売が発表された。
    • PS5版は2023年1月12日に発売されたが、XSX版は重篤な不具合が発覚したことにより発売延期となり、2023年2月3日に不具合が修正されたバージョンが配信開始となった。
    • これに伴い、PS4/One版がそれぞれの上位機種版へのアップグレードに対応した。
    • 合わせて価格設定と体系が改定され、Switch版も含めた全機種で以下の3つのエディションに統一された。なおPS4およびOne版のみDLCが付属しない通常版が存在する。
      • シーズンパス1を同梱した『スペシャルエディション』
      • シーズンパス1と2を同梱した『デラックススペシャルエディション』
      • シーズンパス1と2を含めた有料DLC全部入りの『アルティメットスペシャルエディション』

余談

  • DLCについては第23回天下一武道会(無印終盤の内容)という例外を除き『Z』準拠のシナリオのため、「破壊神シャンパ編」以降の『超』に当たる内容は一切含まれていない。
    • 「破壊神ビルス編」「フリーザ復活編」は『超』のストーリーラインに組み込まれているが、原作映画の時点でそれらはまだ『Z』の名を冠している。
  • 本作のように原作再現に特化した作品ではDSで出た『ドラゴンボールDS』『ドラゴンボールDS2 突撃!レッドリボン軍』で悟空の旅立ちから占いババ編までが扱われている。こちらはステージクリアタイプのアクションアドベンチャーとなっている。
    • しかし旧シリーズで残る第22回天下一武道会からマジュニア編までを描く作品は出ていないので、仮に本作をこの流れに沿った作品として見るとストーリーにブランクが空いてしまう事に。
    • 一応、その後で出たRPGの『ドラゴンボール改 サイヤ人来襲』ではマジュニア編を扱っているがオリジナル展開も多く、また、タイトル通りストーリーもサイヤ人襲来編まで進んでいる。
      • 前述のとおりDLCの追加シナリオ第5弾で第23回天下一武道会が描かれており、これをもってマジュニア編は埋まることになる。
  • 出演声優は『改』以降のアニメや近年のゲームに準拠しているが、一部のキャラは担当声優の逝去や引退に伴い代役となっている。
    • ブルマは鶴ひろみ氏が死去した2017年以降役を引き継いだ久川綾氏が本作でも担当している。よって本作では久川版ブルマの登場する『Z』を体験することになる。
    • ミスター・サタンも初代の郷里大輔氏に続き2代目の石塚運昇氏も逝去したため、本作からは江原正士氏が担当している。ちなみに『スーパードラゴンボールヒーローズ』では遅れての石塚運昇氏のボイスが新録で搭載されたが、現在は代役の江原正士氏に再び変更されたことから3代目という立ち位置が濃厚になった。
    • 逆に旧シリーズ限定だったキャラは代役が設定されていないため、ほとんどが当時そのままのキャスティングとなっている*28
      • そのため、ナッパは初代の飯塚昭三氏がハッチャン役で出演しているにもかかわらず二代目の稲田徹氏が演じるという珍しい状態になっている。
  • 「PlayStation Partner Awards 2020 Japan Asia」では、『eFootball ウイニングイレブン 2020』『ファイナルファンタジーVII リメイク』と並び、日本・アジア地域で開発されたタイトルかつ2019年10月~2020年9月の全世界売上げ上位3作品に贈られる「グランドアワード」に選出された。
    • また、2022年9月時点で売上本数が累計500万本を突破している。
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最終更新:2024年04月03日 13:55

*1 日本からは原則購入不可。

*2 2023年1月11日をもってDL版が販売終了したため、パッケージ版としての価格。

*3 PS5のみパッケージ版あり、他はDL専売。

*4 トランクス(青年)はシナリオの展開上人造人間編およびクリア後限定となる。

*5 前者は喋る動物、後者はスピードスター繋がり。

*6 本作に登場するマイの容姿は初代の頃のものであり、『超』での子供化した姿でも未来の姿でもない。この初期の状態でトランクスとの掛け合いがあるのも本作ならではである。

*7 『Z』では無かったが、初代や『改』『超』でお馴染みの「ぜってぇ観てくれよな!」は「ぜってぇ遊んでくれよな!」になっているなど芸が細かい。

*8 「からだじゅうに 広がるパノラマ」の部分では孫親子が筋斗雲で飛ぶシーン、サビの入りでは悟飯が恐竜に追いかけられるシーン、「へのへのカッパ」の部分では悟飯の大猿化のシーンのムービーを使用する、など。イントロとアウトロはほぼ原作通りに作られている。

*9 例えばベジータの初登場シーンは原作では異星人の腕を喰らっているのが印象的だったが、本作では異星人自体が描写されていない。

*10 しかもこの際に悟飯はブルマの家に泊まり、孫家における悟空とチチの仲睦まじい様子が描かれる。

*11 原作完全版が出た頃の鳥山氏の「もし名前を付けるならパンチーにしただろう」という発言を拾ったもの。

*12 なおよく見ると水が置かれており芸が細かい

*13 原作でも出演していたので、悟空がその時のことを覚えていたという設定。

*14 TV版では魔人ブウ編終盤に少し老けたランチが登場したが、本作では最後まで若い姿のまま。尤も、後に魔人ブウ編後のエピソードとして製作された短編映画『オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!』でも若い姿で登場していたが。

*15 後期OP「WE GOTTA POWER」とEDテーマ「でてこいとびきりZENKAIパワー!」と「僕達は天使だった」に加え、セル戦での悟飯の覚醒シーンで流れた「運命の日~魂VS魂~」も収録されている。

*16 ストーリー上で既に会得済みの場合は代わりに経験値アイテムが貰える。

*17 過去には「ベジータ様のお料理地獄!!」という「公式が病気」のキャラソンが発表され、『超』でもたこ焼き作りなどのギャグシーンがあり、ベジータと料理が絡むとろくな事にならないのがお約束である。

*18 他の媒体同様、システム上の名称はあくまで「超サイヤ人ゴッドSS」だが、ストーリー上ではちゃんと「超サイヤ人ブルー」と呼ばれている。

*19 簡単に言えば負けイベントで、気力を使う必殺技やバニッシュアタックが使用不可。さらに攻撃力や攻撃速度が大幅に下がり人造人間17号・18号に一方的に甚振られる演出が入る。ちなみにここでレベルを上げまくり体力を削りきっても必ず1で耐えるため、どう頑張っても未来悟飯は死んでしまうという悲壮感が漂う仕様となっている。

*20 流石に過去の時代のエピソードはほぼダイジェスト形式だが。

*21 鳥山氏が新たに設定したバーダックの性格、彼の妻であるギネの存在、赤子の悟空が地球に飛ばされる経緯など。

*22 実際、悟空の加齢に伴って当時は若い世代である悟飯に世代交代する流れで描き進められており、最終的には悟空が主役へと戻るものの、人造人間編終盤~魔人ブウ編後半まではほぼ悟飯が主役だった。

*23 サイヤ人編終了時は入院中、ナメック星編終了時は地球未帰還、人造人間編終了時は死亡。

*24 それに伴って悟空が同形態を悟飯に見せるシーンや、セルがパワー重視形態になるシーンもカットされている

*25 流石に天下一武道会少年の部は無く、その部分では悟天を操作して街を探索するパートが入る。

*26 後に追加されたベジットへの合体が解禁されるサブストーリーにて一応説明された。

*27 ただし、解禁条件がソウルエンブレムの好感度を上げることだったりするので、早い段階でネタバレになってしまう事も。

*28 代役となっているのは既に鬼籍に入っている永井一郎氏が担当した鶴仙人、『Sparking!METEOR』の時点で担当の塩沢兼人氏が逝去していて代役が設定されていたナムの2人だけ。