編集の際にはアーマード・コアシリーズ総合スレでの議論にもご留意ください。

現在は [Ver.1.07] に基づいた記述となっています。(記事24/11/2更新、アップデートは24/9/19)
本作は不定期にアップデートが行われており、必ずしも本記事の内容が最新の内容に対応しているとは限りません。(24/11/2現在、Verは1.07.2となっております。新たに調整も入っているため、大きな編集を行う際にアプデ配信日と共に現行バージョンを記載いたします。)
アップデートによる評価等の追記は配信から1ヶ月経過してからお願いします。


アーマード・コアVI ファイアーズ オブ ルビコン

【あーまーどこあ しっくす ふぁいあーず おぶ るびこん】

ジャンル アクション

対応機種 プレイステーション5
プレイステーション4
Xbox Series X/S
Xbox One
Windows(Steam)
発売・開発元 フロム・ソフトウェア
発売元(海外) バンダイナムコゲームス
発売日 2023年8月25日
定価(税込) 通常版: 8,690円
デジタルデラックスエディション: 9,680円
コレクターズエディション: 29,700円
プレミアムコレクターズエディション: 57,200円
プレイ人数 1人(オンライン時2~6人)
レーティング CERO:C(15才以上対象)
備考 「The Game Awards 2023 Best Action Game」受賞
判定 良作
ポイント 10年ぶりとなるシリーズナンバリング最新作
極めて好評なキャラクターとストーリー
温故知新のアクションと新しい操作性
救済要素豊富ながらも過酷なボスバトル
バランスは良くも悪くも新機軸
アーマード・コアシリーズ



火を点けろ、燃え残った全てに



概要

前作『アーマード・コア ヴァーディクト デイ』から10年の年月を経て発売された『アーマード・コア』ナンバリング第6作。
1作目からディレクターやプロデューサーを担ってきた鍋島俊文氏の退社や、総監督の神直利氏の社長退任などにより新作は危ぶまれていた。
しかし、シリーズ25周年にあたる2022年にThe Game Awardsにて新作PVを公開しファンを大いに湧かせた。

前作とストーリーのつながりはなく、シリーズでも初の太陽系外惑星「ルビコン3」が舞台となる。


ストーリー

コーラルと呼ばれる物質がある

辺境の開発惑星、ルビコンで発見されたそれは
新世代のエネルギー資源として
人類社会に飛躍的発展をもたらすとされた

しかし
あるときコーラルは大災害を引き起こし
その炎と嵐で周辺星系をも巻き込み
致命的な汚染を残して焼失した

以来その宙域は厳重な監視下におかれ
封鎖惑星となったルビコンでは
大災害を生き延びた人々が、
か細い生を繋いでいた

アイビスの火と呼ばれる大災害からおよそ半世紀。

辺境の開発惑星で再び確認された未知の新物質。

その利権を手中にすべく秘密裏に侵略を繰り広げる星外企業と、
その強欲に反抗する勢力の思惑が交錯し、
両者の争いは本格化の様相を見せ始めていた。

そして今、独立傭兵たちもまた、その渦中に身を投じようとしていた。

(公式サイトより)


特徴・システム

基本要素

  • 「自分でパーツを選択し組み立てたロボットで戦うアクションゲーム」「プレイヤーは様々な企業・勢力から金をもらって任務をこなす傭兵」という基本部分はシリーズ伝統として当然変わりない。
    • 自機の組み替え=ACのアセンブルは、必須パーツとして頭・コア(胴体)・腕・脚・ブースタ・FCS(火器管制装置)・ジェネレータをそれぞれ選ぶ。さらに選択装備として左右の手武器および肩武器、ゲームを進めると追加されるコア拡張機能もそれぞれ選んでアセンブルする。
      • 過去には更にパーツ要素が多いケースもあったため、歴代の中ではこれで比較的シンプルな方だったりする。例えば予備の手武器をコアに格納する、肩口に連動ミサイルやECMメーカーを追加する、個々のパーツをチューン・育成する等の要素は今回ない。
    • 武器については大まかに実弾属性・EN属性・爆発属性の3種類に大別される*1。これらの使い分け、あるいは特化もアセンおよび戦術のポイントとなる。
      • ちなみに選択装備なし=丸腰での戦闘もできなくはない。詳細は後述。
  • こうして組み上げたACは、各種のブースト機能により機敏かつ縦横無尽に動き回る。上昇ブーストや通常移動速度を向上させるEN消費無しブーストのほか、いわゆる回避ステップ移動に当たる「クイックブースト(QB)」や、長時間の高速前進突撃「アサルトブースト(AB)」などを駆使し、プレイヤーは愛機ACで戦場を文字通り飛び回るのだ。
    • また本作から実装されたロックオンカメラ機能「ターゲットアシスト」も組み合わさり、操作性や動かしやすさは極めて良好・快適である。各機能の詳細はそれぞれ別項で述べるが、今作は「自分で組んだロボットを動かしまくれる」というシリーズの魅力を、強力な形で再構成・再解釈したデザインと言って良い。
      • もちろん、シリーズ伝統の飛び回らずに地上を堂々行進するガチタン(ガチガチのタンク型AC)も組め、圧倒的な火力と耐久力を確保でき強い。ただし今作のタンクは地上機動性が大きく底上げされており、軽量タンクにより地上を他脚以上の超高速で爆走するアセンも実現可能など、歴戦のプレイヤーにとっても新鮮な選択肢が用意されている。
  • 本作ではACを駆る傭兵=過去作でいうレイヴン(広義にはリンクスや一部ミグラントも)に該当し、なおかつ特定勢力に属していない者は「独立傭兵」と呼称される。
    • 主人公は強化人間「C4-621」として、“飼い主”「ハンドラー・ウォルター」なる人物に従いミッションを受注・遂行する独立傭兵となる。
      • なお“レイヴン”という単語はゲーム開始時にある事情からプレイヤー=621個人を指す識別名となる、のだが……?
  • ゲーム進行はミッション制となっている。侵略戦争を繰り広げる各企業やそれに反発するレジスタンス、またストーリー中で出会う人物たちからなど、様々な依頼主からのミッションをこなして報酬を獲得。得た資金でさらに愛機ACのパーツを買い揃え自分好みに強化…というシリーズお馴染みの流れ。
    • やがて企業間戦争とそれを利用しようとする者たちの策謀は、それら全てを制圧せんとする“惑星封鎖機構”をも交えて激しさを増した末、コーラルに秘められた謎が暴かれるとともにプレイヤーは惑星ルビコンの(ひいては宇宙の命運をも)左右する重大な決断と決戦を迫られることとなる。
    • そしてその決断に関わり、共に立ち上がり、あるいは立ちはだかるキャラクター達の信念もまた多くのプレイヤーの胸を打つこととなる。

ミッション

  • 従来のシリーズと同様のミッション選択制が採用されており、いくつか選択ミッションが発生する。
    • さらに周回および選択に応じて内容が変化するミッションもあり、これによって変化が生じた同名既存ミッションは後述のリプレイミッションでALT MISSIONと呼称される。
    • 選択肢はミッション中に発生することもある。他にも行動(敵ACの撃破順序など)次第でセリフが変化するといった細かい小ネタも豊富。
      • 例えば、あるミッションではボスのAPを一定値まで削ると取引を持ち掛けてくるが、取引に応じる・応じない以外に無視して攻撃を続行する、取引に応じた直後に撃墜するという4パターンもの選択肢が用意されている。だまして悪いが仕事なんでな
  • シリーズでは3度目となるマルチエンディングとなっている*2
    • エンディングは全部で3種類、そのうち1つは隠しルート。全ミッションのコンプも最低3周で可能である。
  • 一度クリアしたミッションのやり直しができるリプレイミッションでは、過去作同様にD~Sのランク付けがされる。全てSで埋める実績・トロフィーも存在する。

収集要素

  • 過去作にあった、ミッション中に回収可能な「隠しパーツ」は今作にも存在。中には一線級に強力だったり、非常に尖った性能の武器やフレームもある。
  • ミッション中はログハント対象の敵にアイコンが表示され、撃破すると「戦闘ログ」を入手できる。これを収集してハンタークラスが上がる度に特別なパーツを貰うことができる。
    • リプレイミッションからやり直す時には、そのミッションに戦闘ログが残っているかどうかを確認可能。
  • ミッション中、ミッション目標とは関係なくスキャンできる残骸が転がっていることがあり、これを調べるとアーカイブを入手できる。ここから過去にルビコンで起こった事件や、プレイヤーの知らぬ所で進行していた出来事をうかがい知ることができる。
    • 中には作中の画工によるスケッチとして各組織の様子が描かれたものがあり、シリーズでも珍しく、明確な人間像が登場する。ラフな画風かつ顔部分はノイズが走ったようになるなど微妙にぼかされているが、服装や髪形が判別可能なレベルで描きこまれており、ファンの間ではイラストの説明や立ち位置などから描かれているのがどのキャラクターに対応しているのかを考察する動きもある。

アリーナ

  • 作中に登場するACとの1対1のバトルで、本作では傭兵支援プログラム「オールマインド」が収集したデータを用いた模擬戦という扱い。
    • 勝つとお金とOSTチップ、倒した相手のエンブレムや機体データが貰える。OSTチップは後述のOSチューニングで使用する。
    • 互いにリペアキット使用不可のためバトル時間がミッションより短くなるので、アセンブルのテストや金策に用いられる。
    • 対戦相手のプロフィールも閲覧できる。フロム脳*3垂涎の情報もあれば、「薬物を乱用している」「詐欺をやっていた」「借金を返さない」などの超どうでもいい情報も満載。
    • 2周目以降は、それまでのアリーナランカー達とは異なる仮想機体データと対戦する「ANALYSIS」タブが出現し、メインストーリーにも絡んでくる。

OSチューニング

  • アリーナで貰えるOSTポイントを使って行う。アセンブルがハード面の強化とするなら、こちらはソフト面の強化。
    • 項目は後述のブーストキックやウェポンハンガー、武装の手動パージといった各種アクションの解禁、各武器のダメージ補正強化、ダメージ軽減率上昇、リペアキットの回復量上昇など様々。
    • ただし、1周目ではコンプすることはできないので、何が必要かを見極める必要がある。一応、お金を払えばリセットすることは可能。

戦闘

  • 「リペアキット」の導入
    • 使用すると即座にAPを4000回復できる、本作初登場の標準装備。使用回数は3回であり、増やすことはできない。ただOSチューニングを行うことで回復量は6000まで強化できる。(あるミッションに限り2回かつOSチューニング無効)
    • 機体の修理費を抑える効果はないが、タダで使える上に一切のペナルティを受けないため、必要だと思ったら迷わず使ってよい。
    • 今作はこれがあるからヌルゲー…という訳でもなく、ソウルボーンのエスト瓶などのごとくむしろこれを前提として最大AP自体は抑えられ、敵もガンガン高火力攻撃をぶつけてくる。そのため回避技術も相変わらず重要である。
      • 加えて、敵ACも一部を除きリペアキットを使用する。リプレイミッション評価は基本的にクリア時間の比重が重いため、後述のスタッガーと組み合わせ、いかにリペアキットを使わせず速攻撃破するか、というのも重要になる。
  • 「補給ポイント(補給シェルパ)」の導入
    • 一部のミッションでは途中、弾薬やリペアキット数・APを完全回復してくれる補給ポイントが出現するようになった。強制ではなく任意利用だが、リペアキット同様にペナルティなし。
    • 利用すると“補給シェルパ”なる装置(物資を詰め込んだ自律飛行する無人コンテナのようなもの)がどこからともなく飛んでくるというショートムービーが流れ、補給が行われる。地下だろうが屋内だろうが敵地ど真ん中だろうが健気かつ無事に飛んでくる様はちょっとネタにされている。
    • これもリペアキット同様、本作をヌルゲー化するものではなく、むしろ回復してあげたのだから他の手加減は無用とばかりに強力なボス戦の前触れである場合が多い。誰が呼んだか処刑宣告。
    • また全てのミッションに出現する訳ではなく、ボス前や難関途中でも登場しない場合もあり、それも相対的に高難度を彩る要素となっている。
  • 戦闘の中核に位置するシステム「スタッガー」
    • 攻撃を与えるとロックオンカーソル上部に表示される黄色いゲージ(敵のACS負荷)が蓄積していき、これが最大になるとスタッガーを引き起こす。スタッガーした瞬間は行動不能になり、さらにスタッガー中の相手には武器の直撃補正の分だけ追撃ダメージが上昇する*4
    • 今作はこのスタッガーシステムを前提としているためか、敵が全体的にタフ。いかにスタッガーを素早く取り、高火力の攻撃を叩き込むか、という戦闘になる。
    • なお、当然ながらこのシステムはこちらにもある。同じように攻撃を受け続けるとスタッガーして行動不能になり、被ダメージが上昇する。状況によっては一回のスタッガーから回復する暇もなく即死させられてしまうこともあり、戦闘の緊張感を高めている。
    • 今作の攻撃には通常ダメージとは他に「衝撃力」「衝撃残留」という値が設定されており、スタッガーのゲージに溜まっていくACS負荷の実値は後者「衝撃残留」である。前者の「衝撃力」は命中から1秒程度しか残らないが、この分でも瞬間的にスタッガーに追い込むことはできる。
      • 被弾側にとっての耐スタッガー性能/ACSゲージ容量は「姿勢安定性能」という値が担っており、AP・耐弾・耐EN・耐爆に続くいわば第5の耐久パラメータとして重要となる。
  • 直線移動に特化する「アサルトブースト」
    • デフォルトでは左スティック押し込みで、通常より遥かに高速で前方にダッシュ移動するアサルトブーストが使用できる。
      AC2からN系まで実装されていた「オーバードブースト」に仕様は近いが、最大の差異は「クイックブーストより遥かに燃費がいい」点である。
      そして前方とは「機体の水平方向」ではなく「カメラが今向いている方向」となっているため、上を向いた状態でアサルトブーストを起動すれば、上空へ向けて斜めに飛び出す。
      • なお厳密に言うと完全に直線移動しかできないのではなく、AB中に機体の向きを変える=カメラ操作による「旋回」は可能。視点ごと小回りが効かなくなるが、多少曲がりくねった洞窟を一気に突き抜けるような芸当もできなくはない。
      • また、ABを維持して一瞬だけ直角へ動くAQBも可能(キーアサインは通常時QBと異なる)。
    • 使用時に足が止まらない武器ならアサルトブースト中(発動直前の前隙を除く)でも使用でき、さらに攻撃ヒット時のACS負荷が上乗せ、逆に被弾時のACS負荷が軽減するボーナスも発生する。
      AB中の衝撃耐性のみ「実際にアサルトブースト発動直前の前隙の時点で発生している」ため、被弾が避けられないと判断した瞬間に一瞬だけアサルトブーストを起動させてスタッガーを少し遠ざけるという小技もある。
    • 使用中に敵に接触した場合はタックルとなり僅かなダメージ・衝撃を与えられるほか、OSチューニングで機能を解放していた場合はここからさらに蹴りを繰り出す「ブーストキック」に派生できる。キックの性能は脚部の種別毎に異なり、威力はさらに総重量が僅かに反映される。
    • そしてアサルトブーストの基礎速度と燃費は、クイックブーストなどの諸性能と同じくブースターパーツ毎に決まっている。通常のブースト速度が低いがアサルトブーストに特化したブースターなどのように、パーツ長所を活かすことで欠点を踏み倒すような立ち回りも可能。
  • 初心者にも優しい「ターゲットアシスト」
    • 敵を照準内に捉え、デフォルトでは右スティック押し込みで照準が敵を追従するようになるターゲットアシストが使用できる。
    • このアシスト性能はかなり強力であり、通常では追う暇もなく視界から消え去ってしまうような敵でもグリグリと追従して敵を捉え続けてくれる。
      アシストONのままアサルトブーストで接近中、左右にスティックを入れると高速で相手の後ろを取る軌道に変化する。
    • カメラを操作する必要がほぼ無くなりプレイヤーへの操作負担が減少する反面、二次ロック*5が少し遅れるというデメリットもあり、単にアシストを発動して適当に射撃してればよい、ということにはなりにくい。
  • 武器を持たない素手によるパンチ
    • 本作では手に武器を装備していない場合でも、パンチによる近接攻撃が可能となっている。
      • ちなみに近接武器を装備できない右手にとって、唯一の近接攻撃手段である。
    • リーチや攻撃力は低いものの、衝撃力・衝撃残留・直撃補正は侮れないものがあり、またスタッガー硬直の延長効果が優秀で近接コンボの繋ぎとしても有用。
    • そのため本作では手武器パージに軽量化だけでなく、「近接コンボに勝機を見いだせるか」といった見極めも必要となってくる。
    • 一方で、やりこみの範疇ではあるがただの近接縛りではなく「武器を装備せず、パンチとブーストキックだけで戦う」プレイスタイルも不可能ではなく、実際に拳と蹴りだけでボスをも屠る猛者もいる。誰が呼んだか「ルビコン神拳」「ルビコニアンカラテ」
  • 戦術とアセンの幅を広げる「ウェポンハンガー」
    • V系でも登場した手持ち武器を交換する機能だが、本作では「肩に予備の手武器を装備し、肩武器ボタンを押すことで切り替える」ものとして登場。
    • 切り替えのスピードが非常に早いため「基本はダブルトリガーで攻撃し、接近のタイミングで近接武器に切り替える」「左手左肩に近接武器を装備し、クールタイムを待たずに連続で叩き込む」「両手両肩に射撃武器を装備し、リロードの穴を埋める」といった戦術を取ることが可能となっている。
    • 肩武器との択一、手持ち武器との同時発射不可、ハンガーに下げている間のリロード速度半減など、それなりのデメリットもある。
  • 近距離戦・格闘戦の比重強化
    • 本作ではスタッガーのおかげで格闘をブチ込みやすくなったうえ、さらに近接武器の誘導性能、いわゆるブレホ=ブレードホーミングもやや強めの傾向になっている。クイックブーストやアサルトブーストとの組み合わせも有力なうえにブーストキックも存在するため、総じて「相手に突撃して格闘で襲いかかる」という強襲戦法が行いやすいデザインとなった。
      • 近接武器によってはスタッガー状態への直撃だけでなく、逆に通常状態の敵をスタッガーに追い込み他武器へバトンタッチするという選択肢もある。詳細は後述に譲るが、今作の近接武器の多様さはかなりのもの。
    • また射撃武器には、距離が遠すぎると弾が弾かれてダメージが大幅低下する「跳弾」システムが存在する。『V』系から形を変えて受け継がれた要素で、格闘より射撃を重視する機体であっても、ある程度距離を詰めた方が有利になるケースが多い。
      • なお跳弾の仕様は『V』系ほど複雑ではなく、乱暴に言えば「敵との距離が遠いほど、敵の防御力が高いほど跳弾しやすくなる」「どんな武器でもとにかく有効射程内、理想的には性能保証射程内まで近づいて撃てば良いだけ」程度の認識・解釈でも問題無い。突撃格闘は全てを解決する。
    • こういった様々な特徴により、本作のソロプレイは歴代ACシリーズの中でもかなり近距離戦・格闘戦が多発しやすく重視される内容となった。それを踏まえ武器系統から「スナイパーライフル」がジャンルごと消滅している。
    • ただし決して遠距離戦が全否定された訳ではなく、アセンと戦い方次第ではむしろ十二分に強力である。跳弾が生じない武器もあるし、既存シリーズで定石だった「引き撃ち」戦法も、主に対戦で健在の戦術である。

過去作の要素を詰め込んだアセンブルとアクション

  • 『2』で初実装となったスプリントダッシュ手段「オーバードブースト」。『4』系の特徴である緊急回避アクション「クイックブースト」や、自機を守るエネルギーシールド「プライマルアーマー」。『V』系の特徴である、手持ち武器を交換する「ハンガーシフト」や、強烈な飛び蹴りを食らわせる「ブーストチャージ」。これら全てが名前を変えながらも実装され、多彩なアクションやアセンブルを楽しめる。
    • 初代や『3』の看板機体に良く似た「MELANDER」、ネクストACのようなスタイリッシュさを持つ「NACHTREIHER」、『V』系の重量感や無骨さを彷彿とさせる「天槍」など、フレームパーツのデザイン面でも過去作の意匠が見られる。
  • 極端な高速化が進んだ『4』系、壁蹴り・スキャン・リコンなどのトリッキーな操作を要求される『V』系に対し、今作では『LR』以前のベーシックなアクションおよび機体速度が基本となっている。
    • 別項で述べた跳弾システムなど、過去作機能の名称・発想を受け継ぎつつもより扱いやすく簡素に仕様変更された機能が多い。スキャンもその1つで、今作ではボタンを押すとレーダー波?のようなものを周囲に放射し、範囲内の敵やアイテム等を一定時間マーキングするというものとなった。障害物に隠れた敵や透明な敵をも発見可能であり、探索系ミッションではなかなか重要便利な機能となる。有効範囲や持続時間・リキャスト時間は頭部性能に依存。
      • 機体のモードそのものが変化する『V』系とは全く異なり、あくまで単発アクションとしてまとめられているのもミソ。*6

マルチプレイ

  • ストーリーミッションをある程度進めると、対人戦用の「NEST」が解放される。
  • オンラインで1対1か3対3の対戦が可能。
    • ミッションの協力プレイは不可。
  • 観戦を含めると最大9人まで対戦ルームに入室可能。
  • ランクマッチ、リーダーボード、ネームプレートはVer.1.05にて実装。

評価点

ACを彩る数多の演出

  • ブースタの赤熱・排気、特定アクションの使用時に露出するコアのギミック、実弾武器から排出される薬莢・マガジン、EN武器が放つ閃光、グレネードによる豪快な爆発、コーラルの鮮烈な赤、自機に施せるデカール・ウェザリングやAP減少によって生じる傷・塗装剥がれ、複数の敗北モーション*7など、重厚なロボゲーを彩る演出が目白押し。
    • 外見には影響しないように見えるジェネレータも、3つのタイプによってブースタの噴射炎の色が変わるほか、特定のタイプに限りコア拡張機能の色・攻撃属性が変わるという実戦的な変化も用意されている。
    • 他にも武器をチャージすることでモーションや弾体特性が変わったり、垂直カタパルトで跳躍したり、ブーストキックで倒したザコが遠くへ吹っ飛んだりと、様々なアクション・演出が用意されている。
  • ガレージ画面、ミッション受諾時や特定ミッションの冒頭における出撃演出、各種イベントシーンなど、自機をアップで拝む機会が多くモチベーションにつながりやすい。
    • ガレージ内に漂う排気や天井から照らす回転灯、帰還時やフレームパーツ変更時の格納演出など、細かな部分も抜かりない。

ダイナミックかつバリエーションに富んだロケーション

  • 地球人類が他恒星系に進出した遠未来を舞台にしているだけあって、舞台となる開発惑星ルビコン3も「数千メートルの高さに建造され、内部が迷路状に複雑化した高速輸送システム用メガストラクチャー」であるグリッドが立ち並び、大陸間の輸送も「電磁カタパルトからロケットブースターが付いたコンテナを射出する」カーゴランチャーが使われるなど、実にダイナミックな建造物が点在する。
  • 一方ルビコンの大地は、本編から約50年前に起きた災害「アイビスの火」で寒冷化しており、廃墟と化した都市や砂漠など寂寞感のあるロケーションも存在。
  • そして主人公たちは「ルビコンの何処かに眠る未知の新物質・コーラルを入手する」という使命から、このルビコンを「大陸を股にかけるのみならず、地底から宇宙まで」縦横無尽に捜索することになるため、実に様々かつ壮大な舞台で戦いを繰り広げることになる。

個性豊かなキャラクターと豊富な台詞

  • これまでのシリーズ同様、登場人物たちの描写についてはAC機体とアリーナでの説明、そしてミッション登場時での音声がほとんど*8であるが、そのいずれもが練り込まれており、深い印象を与えることに成功している。
  • 戦闘時の優勢・劣勢や勝利・敗北はもちろん、一対多での撃破状況による変化、ミッション中に進行が滞った際のオペレータによるヒントなど、どのキャラクターもよく喋るので愛着が湧きやすい。
    • 中には特定の条件を満たさなければ聞けないセリフもあるなど、細かい作り込みも評価されている。
  • アリーナに登場する全てのACパイロットは何らかの形でミッションに登場する。
    • 主人公に向かって気さくに「戦友」と呼びかけ、序盤から終盤まで出番が多く旧作には無い立ち位置の「V.IV ラスティ」、戦争映画の鬼軍曹そのものかつ豊富な語彙で部下たちを 罵倒 叱咤する「G1 ミシガン」、一度きりの登場ながらも異様に耳に残るセリフ回しからカルト的な人気を誇る「オーネスト・ブルートゥ」など、個性的なキャラが多い。
    • 一部キャラは使い捨て同然な扱いもあるものの、残骸の中からなぜこうなったかの記録が出てきたり、作中キャラ紹介文では他のキャラとの繋がりが見えたりと物語に花を添えている。
  • 主人公の管理者「ハンドラー・ウォルター」も、発売前のPVでは強化人間を使い潰すような冷徹な人物であるかに思われたが、作中ではたびたび主人公を気遣い、ある場面では主人公をかばって啖呵を切るなどかなり良識ある人物として描かれており、プレイヤーからの人気も高い。
    • これに伴いPVではウォルターに使い潰されたように見えた強化人間達についても、現在では「恩義に報いるべく、自らの意思でウォルターに殉じた」という解釈が主流になっている。
  • 途中からウォルターと並んで主人公を支えるヒロイン的人物(?)「エア」も人気。序盤の山場に突如現れる自称ルビコニアン(ルビコンの現地住民)で、女性らしい声音の持ち主ではあるが、姿を現すことはなく、ある事故で621=レイヴンが致死量のコーラルを浴びた際に“交信”を通じて登場する。
    • つまり突然主人公の脳内にテレパシー的な声が聞こえてくるのである。登場場面は予想外の事故と前半最強格のボス戦に挟まれた危機的状況であり、そんな時に唐突に 脳内彼女幻覚発生 出会う訳で、多くのプレイヤーが混乱に陥った。
    • 生還後も交信は続いており、彼女はコーラル争奪戦の行く末を見届けるため主人公に同道を願い出、以降は二人三脚で任務をこなすことになる。声だけの存在という攻めたキャラ造形や、主人公への親愛がどんどん重くなっていく様子、またその正体がコーラルやルビコンの行く末、そして主人公の運命を大きく左右することになるなど、重要な立ち位置でウォルターと共に大きな人気を博している。
  • 本作に登場する傭兵支援システム「オールマインド」も、本業である傭兵支援についてはシリーズ最優と謳われながら、「自組織で開発したパーツで品番被りがある」「2周目で解放されるANALYSISでアセンブルセンスの無さが明らかになる」と、次第に本業以外で馬脚を露していくことから、一部のプレイヤーにポンコツキャラとして愛されている。誰が呼んだかオールドンマイ。
  • 事実上名無しに近いモブキャラクターすらも度々話題に上る。
    • 特にネタにされるのが、序盤のテスターACに搭乗する「大豊 パイロット訓練生」。いかにも夢と使命感に溢れた若者といった言動や、テスト機体の運搬中に敵に襲われやむなくそれで出撃という王道ロボットアニメの主人公的なシチュエーションながら、敵キャラなので金で動く傭兵=主人公によって儚く散るという有様でインパクトが強く、加えてミッション構成上稼ぎに使いやすいことから心無い序盤プレイヤーに何度も倒され、名無しながらプレイヤーの多くに強い印象を残している。
    • ミッション「レッドガン部隊迎撃」では番号のコールサインが与えられていないベイラム部隊のパイロットが多数登場し、それぞれに名前をきちんと呼んで対応するミシガンが描かれる。ミシガンの部下への想いが垣間見えると同時に「数学が得意なオオサワ」などの印象に残るキャラクターを生み出しており、ミッション自体がなかなかの難関なこともあってプレイヤーからの人気は高い。

インパクトの強い敵兵器群

  • 人間のキャラクターは上記の通りだが、それ以外の兵器を始めとする敵も個性的。順当に格好いいものからネタっぽくて笑えてしまうようなものまで、様々な面で印象を残している。
  • 従来通りのMTなどの雑魚敵だけでなく、惑星封鎖機構が駆る、ACの上位戦力とされるワンオフ機体のLC・HC*9など、AC以外の敵の種類が増加。よりスマートな人型である面々もおり、プレイヤーの中にはこれらも乗りたいという声も挙がるほど。
  • ボスとして登場する兵器群はなかなか個性的。
    • 巨大ヘリや戦艦のようなわかりやすい兵器から、強力なビーム砲を有するルビコン解放戦線の「武装採掘艦ストライダー」、重装甲に重武装で登場する場面と二重の意味で「壁」を感じさせる「重装機動砲台ジャガーノート」、高い機動力やパルスシールド、大量のミサイル展開と第二段階で解放される火炎放射で序盤最大の壁として立ちはだかる「特務無人機体バルテウス」、ミミズのような姿の超巨体で地面を猛スピードで潜航する「C兵器アイスワーム」、高速で飛び回りながらビットによるオールレンジ攻撃を仕掛けてくる上に一度倒しても復活する「アイビスシリーズ IB-01:CEL 240」など、印象に残る兵器が多数。
    • 一方でまるでヤドカリのように巨大な溶鉱炉を背負うユーモラスな見た目から両腕の破砕ローラーでプレイヤーを潰そうとするいかにも「破壊用脳筋ロボット」を地で行く「無人重機スマートクリーナー」、MT機体の両脇に戦車のような機体を接続して汎用性を高めたが肝心のコアたるMT部分正面がむき出しという説明からして欠陥品の印象が強い「特務機体カタフラクト」*10、第1段階ではその名の通り蜘蛛のような多脚と砲台で攻めてくるが、第2段階では脚を回転させ空を飛ぶというまさかの挙動を見せる「C兵器シースパイダー」のように、キテレツな兵器群も多数。
    • いずれのボス敵も、後述する賛否両論点にある通りの本作の難易度調整の傾向から初見はどれもこれもリトライ前提と言えるほどに強いということも、プレイヤーに強烈な印象を与えた一因であろう。
  • 一部の雑魚敵もなかなかに印象的。
    • 特に強い印象を残すのが「技研兵器・ヘリアンサス型破砕機」。見た目は 車輪骸骨を思わせる 巨大な丸鋸もしくは歯車といった形で、そのまま転がりながらミサイルを放ったり中心部から火炎放射をしたりと派手に暴れまわり、突進で文字通りAPを削り取ってくるという見た目のシュールさに対して意外な強敵っぷりが話題に上る。
    • あるミッションではルビコンで貴重な食料として成育されている「ミールワーム」という数m級の巨大イモムシが登場。コーラルをまき散らしながら爆裂してダメージを与えてくるというまさかの生体兵器ポジションの復活で古参ACファンに驚きを与えている。
      • なお作中で食用なことを反映してか、火炎放射器や一部のプラズマ武器で倒すと妙にこんがりと焼きあがるなど、変なところに気合が入った描写がされている。誰得だよ。

分かりやすく入り込みやすいストーリー

  • 今作で「ミッション前ブリーフィング」が復活。なおかつ非常に凝ったものとなっており、中には「オンラインの作戦会議に立ち会う」形でミッションの説明がなされるものも。
    • 本作ではミッション仲介人の大半がAC乗りも兼ねており、「仲介人とアリーナやミッションで戦える」という面白みもある。
  • ミッション後はNPCや「傭兵支援システム『オールマインド』」からの「メッセージ」が届くこともあるという、旧作の「メール」を知る者が思わずニヤリとしてしまう演出も存在。
  • このように本作のストーリーを語る手法は「ミッション前ブリーフィング」「ミッション中のNPCの通信」「ミッション後のメッセージ」「世界観解説のムービー」と従来シリーズを踏襲したものだが、それぞれが非常に丁寧で理解しやすい作りとなっており、プレイヤーを没入させるものとなっている。
    • 例えば主人公であるC4-621の境遇・目的について、OPでハンドラー・ウォルターから「コーラルに脳を焼かれた旧世代型の強化人間だが、ルビコンでコーラルを発見すれば人生を買い直すだけの大金を得られる」と語られるなど。
    • 主人公が「コーラルを求め、ルビコンに密入星したばかりの独立傭兵」という設定を踏まえてか、ルビコンや企業の情勢について伝えるNPCが多いのもポイント。
  • そして本作では序盤から終盤まで主人公と絡みを持つ人物が多く、それも「良い意味でACらしからぬ好人物」が多いため、彼らと事を構えることになったときは精神的にも打ちのめされたという声も多い。

多様かつボリュームに溢れたミッション

  • 「本作のメインコンテンツはミッションを攻略していくストーリーモード」とインタビューで答えており、前作、前々作の問題点であったミッションの数、シチュエーションの少なさは大いに改善された。
  • シチュエーションについては、ただの戦闘任務だけでなく、探索に重点を置いたものや戦闘が任意のものも存在している。
    • 最終的には戦闘になだれこむ偵察任務もあれば、一切戦わずクリアできるもの、大した戦闘が起こらない任務と見せかけてアクシデントが起きるものなど、バリエーション豊か。
  • 戦闘オンリーの任務も様々な状況が用意されている。
    • 特に話題となったのが中盤のイベント戦闘「アイスワーム撃破」。それまでいがみ合っていた各勢力が一時的に共闘し超巨大ボスを倒しに行くというもの。イベント攻略用として供与されながら以降の戦闘でもかなり強力な重装肩武器「スタンニードルランチャー」の無償提供*11、緊迫した状況下で飛び交う個性豊かな無線、プレイヤーに託された新兵器と仲間が用意し戦友が操る超兵器の連携で超巨大ボスを撃ち取る大迫力の展開など、燃える要素が満載である。
    • また後半の選択任務「レッドガン迎撃」も、大量の敵数を無補給で殲滅するという独特の山場、相手側の魅力的な掛け合い、そしてそれを自分の手で殲滅しなければいけないという2つの意味でシビアな展開が話題となった。
    • 選択次第では、なんとENが無限化してABもQBも噴かし放題になり、敵艦を何隻もボコボコと撃沈していき、最後はライバルと譲れない信念を巡って決着をつける…という超業火豪華なミッションも終盤に発生する。

洗練され直感的になった操作性

  • 本作ではキーアサインを3タイプから選ぶことができ、カスタムも自由度が高いため多くのプレイヤーが直感的に操作できるようになっている。
    • 中でもデフォルトのアサインであるタイプAは、両手両肩武器がショルダーボタン=両手の人差し指と中指に割り振られるため武器と指の対応付けがしやすく、QBやジャンプも「ターゲットアシスト中は右スティックに触れなくてよい」右親指に当てられることから、ターゲットアシストを使うスタイルなら問題なく勧められるタイプとなっている。
    • タイプB、Cは中指にQBとジャンプが当てられることになるため、ターゲットアシストオフでもとっさの事態に対応出来るものの、両手武器か両肩武器かが右親指に当てられるため、やや慣れが必要なアサインとなっている。
    • 背面ボタンが2つ以上あるコントローラを用意すれば、右親指を右スティックから離さずに両手両肩武器・QB・ジャンプのすべてを入力でき、より快適な操作性が得られる。
  • メインの回避行動であるQBは、ボタン入力による性能変化が廃止されたことにより*12、好きなボタンに割り当てた上で「危ない」と思った時に気兼ねなく使える。

オフラインモードにおける武器の多様性

  • 本作ではステータス違いでコンパチされた武器が少なく、多くの武器はモーションで個性を出すようになっている。
    • ミッションにおいては多様性に反し全く使い物にならないような武器はほぼなく、初期に非常に弱いとされたマシンガンなどもアップデートによってミッションでは有用な性能になっている。
    • 特に近接武器の差別化については特筆すべきで、MOONLIGHTとML-REDSHIFT以外にコンパチ近接武器が存在しない。 扱いやすいながらも最後まで使える火力を持つ歴代屈指の初期装備パルスブレードをはじめとして、伝統の当てづらく高威力なパイルバンカー、動作が重いがスタッガー追撃火力がさらに高いチェーンソー、重量機でも高誘導の突進攻撃を放てるレーザーランス、癖は強いがヨーヨーとプラズマ爆破の使い分けができるプラズマスローワー、SEKIROの爆竹をド派手にしたような炸裂弾投射器、果ては光波を飛ばしたり極太レーザーと見紛う巨大ブレードで薙ぎ払うなど、様々な近接武器が実装されている。
      • 扱いやすさの差こそあれ、現状全ての近接武器に有効な使い方が見つかっており、産廃とされる近接武器は存在せず、逆に一強といえるほど抜けたバランスブレイカーも存在しない。ミッションにおいては近接武器のカテゴリ自体が強力であることは考慮すべきであるが、カテゴリ内でのバランスは驚異的であると言える。
    • また基本的な射撃武器においても、「火力が低いが連射が利き使いやすい実弾武器」「衝撃力は低いがジェネレータ次第で相当な高火力を出せるEN武器」「弾速や連射力に劣るものの一発当たりの衝撃と火力が高い爆発武器」とそれぞれ使い所がある。
    • 加えてそれ以外の武器も「敵の回避行動の誘発やリロードの穴埋めなど、多様な用途が見いだせるミサイル」「着弾点の爆風に攻撃判定があり、広範囲を攻撃可能なプラズマ武器」「敵のパルスアーマーを剥がしやすいパルス武器」「回避不可な状況における保険として心強いシールド」「火力の上乗せや牽制などに使える自立兵器」と有用な使い方が十二分に見いだせるものが多く、良い意味でアセンブルに頭を悩ませること必至。

快適な画面遷移

  • プレイヤーが頻繁に使うことになる画面の行き来にかかる手間が減ったストレスフリーな設計となっている。主な所では「アセンブル画面から直接AC TESTに移動できる」「AC TEST中にアセンブルが可能」「ガレージのトップメニューからオンラインモードへ移動できる」など。

その他

  • フォトモードが追加され、戦闘中でも一時停止してスクリーンショットを撮影できるようになった。
  • 強敵を撃破するとスロー演出が入り、高揚感やフォトモードの起動猶予を与えてくれる。
  • Steam版のみ120fpsに対応。PS5/XSXでは60fpsに対応と、30fps以下しか出ていなかった前作より改善された。
  • 跳弾システムの簡略化もあり「ビジュアル機=防御力のバランスが偏る=産廃必至」という図式がなくなった。
    • 自分好みの見た目でまともに戦えるという点は、アセンブルの比重が大きい本シリーズにおいて重要な要素と言えよう。
  • オプションで英語音声への切り替えが可能。ただし字幕は日本語のみ。
    • 英語独特の言い回しや微妙にニュアンスの異なる表現など、違った味を楽しめる。中には日本語版とは大きくイメージの異なるキャラも存在する。

賛否両論点

パーツのバリエーション及び性能調整

  • レギュレーションの更新が、対戦メインだった前作に次ぐ速さである。しかも4系やV系とは違い過去のバージョンに戻すことはできない。
    • 対戦バランスの改善を待ち望むプレイヤーからは評価されているが、強過ぎるパーツでソロプレイモードを楽に攻略できなくなることから調整を喜ばないプレイヤーもいる。
    • レギュレーション更新はNPCの操作するACにも適用されるため、これにより初期に対して難易度が跳ね上がってしまったミッションも存在する。特にALT MISSIONの多重ダム襲撃で顕著で、撃破対象の敵AC2機を構成するパーツが強化されたことにより、挟撃されてハメ倒されてしまいやすくなった。
    • ゲーム全体の挙動変更や強力すぎた/弱すぎたパーツの調整はあったものの、2023年11月26日時点では「ゲームを進めないと入手できない装備は序盤の装備より高性能またはピーキー」という形に落ち着いている。
  • パーツ数をある程度絞ることで所謂産廃や性能差の乏しいコンパチパーツが減り、アセンブルの難易度を下げている。一方で二脚以外の脚部などを中心にバリエーションの少なさに不満を持つプレイヤーも存在する。
    • 二脚が16種もあるのに対し、逆関節・四脚・タンクは3種ずつ*13と偏りが大きい。また、フロート系は『4』から5作連続の未実装であり、武器腕は前々作『V』で削除された後に前作『VD』で復活したが、今作では再び未実装となった。非人型ロボットで遊べるというのもシリーズの特色であったために不満が出ている。
    • ただし脚部間のバランス自体は良好。癖がなく使いやすい「二脚」、水平・垂直跳躍能力に優れるが、積載上限や姿勢安定性能に劣る「逆関節」、ホバリングによる空中戦を行え、一部武器の構えが不要となるが高めのEN負荷を持つ「四脚」、全ての武器を移動しながら撃てるが、空中戦に弱く移動に癖がある「タンク」それぞれに使い所がある。
    • また「フロートが未実装」というのも、水没死が無い本作の仕様を考えると妥当と言わざるを得ないものがある。

難易度調整

  • 昨今のフロムゲー他シリーズの例に漏れず、本作はシリーズとしてもこれまで以上に「死にゲー」のように「ステージ・ボス攻略の体験に重点を置く」傾向にあり、要所要所のボス戦の難易度は高めに設定されている。
    チェックポイントの導入・リトライ時のアセン変更機能などによって攻略のサポートは格段に親切になったものの、シリーズ最難関と感じるプレイヤーも居るなど人によって難易度の感じ方がかなり違う。
    その結果、シリーズファン・新規問わずついていけないプレイヤーも多く見られた。
    • 中でも大きく話題となったのは、チュートリアルを兼ねた初ミッションで戦う「惑星封鎖機構大型武装ヘリ」(通称ルビコプター)。初ミッションのボスとは思えない強さを誇り、『VI』で初めてシリーズに触れた人が詰まらされたというだけでなく、過去作をやり込んでいたパイロットですら1時間以上詰まったという驚きの報告もある。
      発売直後は前述のルビコプターの他にも「最初のヘリ」「チュートリアルのヘリ」といったワードがTwitterでトレンド入りする事態となった。それだけ多くの621を苦しめた難敵なのである。
      • 攻撃が苛烈なこと以上に初心者が対処が難しい常に空中浮遊しているボスなことや、「引き撃ちに徹するより近づいてブレードを当てた方が有効」というシリーズ経験者ほど引っかかりやすい性質、本作のボス戦で重要なスタッガーの説明が不足していること、プレイヤーが侵入不可なエリア外から一方的に攻撃を行うことがあるという理不尽な要素から「チュートリアルとして不適切」という意見も。
      • 「アシストを入れた状態or自分でヘリの方向を向いた状態ならアサルトブーストで上空のヘリに接近可能」という事に気づけないと、Ver.1.03以前*14ではヘリに接近することすらままならないというレベルだったのも、チュートリアルで挫折するプレイヤーを量産したとも言える。 ただ、トロフィー取得率は9割ほどであり、他のフロムゲーと比較して非常に高い。
      • とはいえ強さの要は全体的に「初見殺し」に偏っていることから、トライ&エラーを重ねればクリアできるレベルの内容ではある。チェックポイントも戦闘直前で更新されるため、やり直しが苦にならないよう調整はされている。ただ、基本の操作から教えてくれる丁寧なチュートリアルがここをクリアした後にようやく展開されるというのが不親切ではある。
    • チャプターの区切りとして立ちはだかるボス達の強さは特に熾烈そのもの。多数のユーザーが攻略を断念した為か、発売から2週間が経過した2023年9月11日に一部のボスに対して弱体化調整が実施された*15
  • 高い難易度に批判的な声が上がった一方で、フロムゲーらしい骨太なゲーム性を評価する声もある。
    • 先述したルビコプターも含め、厳しくはあるがアセンを練り、対処法を知ればどうにか突破できるバランスには調整されており、ソウルボーン系と比べて自機はそれなりに頑丈な部類でもある。慣れるまでの難易度は高いものの、逆にコツを掴み上達してくると意外なほどアセンの自由度が高くなっていく。前述のアイスワームもスタンニードルランチャーなしで撃破するなど、特に実益は無いがあえて残されたおまけ的なやりこみポイントもある。
    • アップデートで一部のボスに対して弱体化が図られたことは歓迎の声も挙がった一方で、「調整後は簡単過ぎる。弱体化前のボスとまた戦いたい」という意見も出ており、板挟みの評価となっている。

新システムの功罪

  • まず、前提として、下記のシステム達は「遊びやすくする上では必要だった」という点を記しておく。本項目、及び問題点側で記述する内容は、そう言った要素を落とし込み切れていない事に起因する点に留意して頂きたい。

ターゲットアシストについて

  • 前述したようにターゲットアシストが操作性を大きく向上させていると好評である一方、常に相手を画面内に捕捉出来るという驚異の高性能のあまり、難易度のアクセントを極端にしてしまっている面もある。特に高機動ボス相手になるとこの傾向が顕著になる。アシストオン時の二次ロック速度低下のデメリットを感じられる場面も比較的限定的であり、この傾向に拍車をかけている。
    • オンにしたからヌルゲーになるというほどのものでは断じてないものの、所謂サイティングが自動化されるため攻撃・回避に専念しやすく、慣れてしまえば強大なボス相手でも武器次第で手軽に高瞬間火力を叩き出すことも高速の連続攻撃を無傷で回避しきることも容易になってしまう。
    • 一方でオフにするとサイティングを自力で行うことになり、ブーストキックとミサイルの運用難度が上がる*16。また、右スティックから親指を離す=サイティング停止となる都合上、通常のコントローラ及び持ち方すると操作タイプAは「ジャンプやQBを多用しにくい」、操作タイプB・Cは「連射性重視の武器と相性が悪い」といった問題もある。
      • 本作の一部ボスは経験者であっても常時ロックオンが困難なほどの三次元的な高速移動を伴う近接攻撃を多用してくる。このような中ではターゲットを見失ってサイティングにいっぱいいっぱいになってしまい、その間に致命傷を受けてしまいがちで操作から立ち回りまでもはや別ゲーと化す*17
    • 経験者を中心に手応えある戦闘を楽しめると好評なのは確かで縛り要素としては機能しているとはいえるものの、ゲームへの慣れ次第ではオンにしてもオフにしても楽しめないほどに難易度に差ができてしまっている。
      • また、後述する問題点側の内容もあり、そもそもアシストをOFFにするメリットが機能しない、或いはそんな場面に持ち込む事自体が困難であり、アシストを使わない理由は非常に少ない状態となってしまっている。

スタッガーシステム

  • 今作から戦闘システムとして新たに導入されたスタッガーシステム、これによって対ボスにおいてプレイヤー側のチャンスが明確になり戦闘にメリハリが生む結果となった。
    しかし、このスタッガーを取る → 畳み掛けるというサイクルの繰り返し自体を単調であるという意見や、「一定ダメージでダウンする」というシステム自体をメカらしくないと感じたプレイヤーも一定数見られる。
    特に弱体化調整前の「SG-027 ZIMMERMAN」を筆頭に、スタッガーゲージとの相性によりパーツの評価が分かれる、アセンブルが狭まるという意見も見られた。
    • ただし実際は、「実弾系武器は直撃補正が高いものが多い」「爆発系武器は衝撃値・衝撃残留が高い」、「EN射撃武器は攻撃力が高め=スタッガーに関係なくダメージを稼げる」と言う傾向が、スタッガーの存在のため見過ごされていたという事情もある。
      この方向性が発見されてからは*18、EN射撃武器に特化することでスタッガーシステムを事実上無視するアセンも開発され、実弾兵装を中心にスタッガーシステムを利用して戦うか、無視してレーザーで焼き切るかの判断は、最終的には各々のプレイヤーの取る戦術・アセンブルに委ねられていると言えたのだが…。(問題点にて後述)
    • なおスタッガーを重視する際には爆発武器、特に通常威力までも強力なグレネード系やバズーカ系が重要なアクセントとして機能する。ただし重さ・連射性・一部脚での「構え」動作による隙などのデメリットも相応にある。スタッガーさせる役にするか、スタッガーした後の直撃役として温存するか、各種デメリットやタイミングの難しさ承知で両方狙うかはプレイヤー次第。
      • また爆発属性の武器は跳弾が一切生じないため、長距離戦にも適している。もちろん遠方で動き回る相手に当てられるかは別問題だが、そこで誘導性能を持つミサイルを多用するのも選択肢の一つとなっている。遠くで相手がスタッガーしていようといまいと気にせずブチ込み続ける手もあり、これもEN兵器とは別の意味でスタッガーを重視しない戦法と言えよう。

BGM

  • 本作は従来の硬派なロボアニメ風ではなく「オールドSF風」の曲がほとんどを占めており、シリーズファンの間で賛否が分かれている。
    賛否割れる原因とされる理由は以下のものがよく挙がる。
    • 明確な歌詞がある曲が少ない
      • 声つきの曲ならそこそこあるが、歌詞つきはごく一部。
        4系、V系と立て続けに歌詞付きの名曲がゲーム音楽史を彩ってきたこともあり、このギャップにACらしくなさを感じられてしまった模様。
      • ちなみに、本作で最も人気のある曲「Steel Haze(Rusted Pride)」は歌詞つき曲のひとつ。
    • 主張が控えめな曲が多い
      • 「Contact with you」をはじめ、いくつかのボスBGMは好きな曲として名が挙がる一方、他の曲は覚えていない、流れているか判らなかった、という感想がよく見られる。
      • これは敵の攻撃によるアラート音を聞き取りやすくするため、または平時と重要な局面とで雰囲気のメリハリを作ろうとしたためではないかと言われている。
      • ボリュームがそもそも小さい場合が多く、効果音や戦闘へ意識が割かれることもあって本当に聴こえていない可能性も高い。
        曲自体はいずれも秀逸なので、BGM音量を強めにしたりサントラで聞くと印象が変わるという意見もある。

評価の分かれるHUDデザイン

  • 戦闘中のHUDが画面をあまり塞がないデザインとなっており見栄えは良いのだが、視認性・有用性については賛否が分かれる。
    • 表示が全体的に薄い白系の色が多めで、縁取りが無い・分かりにくい部位も多く、フォントサイズも小さく数値類・文字類が比較的読みにくい。ゲージもかなり細い形状のものが多い。そしてこれらは場合によっては背景や武器の光と保護色になってしまい読みにくくなる。
      • ただし武器のリキャストゲージやミサイルのロック数、スタッガー(ACS負荷)ゲージなどの重要情報は、色付き&縁取りありで見やすい位置に表示されてはおり、これらの視認性は悪くないという意見もある。またプレイ中の画面・背景は赤色系の場面が比較的多く、その状況だと白系のカラーはむしろ視認性に秀でる。
    • 今作ではレーダーが復活した*19。しかし過去作のものと仕様は大幅に異なり、画面下のバー状の形式で、敵の方角を表示するだけという簡素なもの。距離については表示がない。
      • 機能不足との批判もあるが、ソロプレイ中はそもそも目視とスキャンで十分事足りてしまうことから、批判には値しないという声も多い。一応例外として、地中に潜っている敵をも(方角だけとはいえ)探知できるためあるイベント戦で極めて便利。しかし逆に言うと本当にそれぐらいしか出番がないとも言われる。
      • 一方でプレイスタイル次第、特にオンラインプレイでアサルトブーストを使い一撃離脱を行う場合や、チーム戦を行う場合などでは、背後や側面の状況確認で重要・多用できるとの反論もある。
    • HUD(UI)に何をどこまで表示すればいいかは難しいところで、情報量が多過ぎても混乱する・画面が見づらい等のデメリットもある。中〜近距離寄りの激しい機動戦が頻発しがち、かつ最大4つの武器を同時に扱う本作ならではの簡素さなのかもしれない。

対戦バランス

  • 他項でもいくらか触れているが、「遊びやすさ・新規参入者を重視したシステムは対戦バランスに大きな影響を与える」という議論は本作でも盛んとなった。
    • 過去作も決してバランスが良かった作品ばかりではないが、本作は様々な要素が相互作用を起こしているためか、リリースから1年以上経った時点でも賛否両論が続いた。主に影響が大きい点について記載するが、他にも腕部の反動制御ステータス*20など、議論の大きいステータスはいくつかある。
  • 旋回性能撤廃とターゲットアシスト実装により、重量機と軽量機が同じ速度で振り向くようになった。上述した通り、今作のターゲットアシストは常に敵機を捕捉し続けるほど高性能であるため、軽量機は過去作の様に死角に潜り込む(俗に言う張り付き)戦法を取ろうとするだけでは重量機相手に撃ち負けてしまう。
    • 当初はこの点から軽量機が一方的に不利という見方もあったが、のちに回避技術や引き機戦術の研究進歩、そしてVer.1.07配布などにより、徐々に軽量機~中量機の優位性も認められるようになった。ただそれでも重量機の優位性・軽量機の不利性への懸念は残るとの意見もある。
  • これまでAPの絶対値を参照していたタイムアップ時の勝敗判定が、総APに対する残存量の割合で行われるようになった。一般的な格ゲーや、ロボゲーとしては電脳戦機バーチャロンシリーズでよく見られた方式に変わった訳である。
    • この関係上、開幕から重量機が障害物に籠ってAP勝ちを狙うという選択は取りにくくなってはいる。これができてしまうとそれはそれでゲームバランスが悪いため、割合判定自体は肯定あるいはやむを得ないとする意見も多いが、それとは別に後述する環境機アセンの一助になっていると批判する声もあった。
  • 上記の点から、本作は過去作とは逆の、「軽量機側が引き、重量機側がそれを追い掛ける」バランスとなっている。のちに中量機での追いかけ・機動戦の隆盛や、引き方についても「近距離の範囲内での引きを基本とし、状況次第では逆に追う」という戦法も普及したが、基本的には重い方が追う・軽い方が引く、という構図で相違ない。
    • 脚の遅い重量機が、脚の速い軽量機を追い掛け回すという状態だが、今作では成立するのである。具体的には重量機(基本的には重二脚となる)の"前進方向の"機動性がABによって強力に確保できること、またミサイル類による牽制で逃亡側の逃げ道をある程度断つことが可能なためとなる。こういった突撃重二自身は回避力に乏しいという弱点があるのだが、これも盾装備やAB中のQB(通称AQB)によって大きく補うことができ大問題ではなかった。
  • これらにより重二が優遇されすぎているとの批判があったのである。一方で逆に、「そういった重二突でも追いつけない空中機動性と、追いつかれても対処できる手段を備え、遠距離からミサイルを延々打ち続けて一方的に有利を得る」という、非常に極端な軽四アセンが猛威を振るうことにもなった。当然これは重二突以外のアセンも焼き払ってしまうため、総合的にも問題視されるものだった。
  • この様な状況の為、一時期の対戦環境についてはかなり激しい議論が巻き起こっていた。上記事情を強く踏まえた少数有力アセン群が「環境機」として活躍し過ぎ、それによるいわば足切りでアセンの多様性が損なわれるという議論である。
  • なお既に述べたように、(1.07以前でも)研究が進むにつれて中量機や特定の軽量アセンが再評価され活躍するようになっていた。また一口に重二突と言っても、そのアセン内容は比較的流動的で、試行錯誤により中量と行き来するような例も見られた。そのため環境機問題の解決まではいかなかったにせよ、重二だけをことさら批難する見方は徐々に減じていたことも付言しておく。 軽四の方はあまりそういった流れにはならなかったが…。 *21
  • スタッガーシステムと跳弾システムも賛否両論で、これらを当然の前提として受け入れるプレイヤーも多い一方、批判側からは前者は「スタッガーさせない場合とさせた場合のダメージ格差が大き過ぎる」「実質スタッガー2回させた方が勝ち、というような試合バランスそのものが極端である」と問題視されており、後者は「重量機に中~遠距離から弾が通りにくく、得意の近距離戦に持ち込まれてしまう」もしくは「高速で高空遠方を飛び回る軽四には弾が当たりにくく、当たっても遠過ぎて弾かれてしまう」といった点が槍玉に挙げられた。
  • こうして長らく議論が沸騰していた対戦界隈であったが、2024年9月配信のVer.1.07からは重二突と軽四の双方を仕置きする傾向の調整がなされ、その他のパーツ調整も含めて、全般的なバランスは改善した。それでもまだ不十分という批判、および新しい強パーツ台頭への懸念などはいくらかあるものの、とりあえず大きな対応はなされた訳である。
    • なお突撃重二でも軽四でもない選択肢の模索は当然行われている。もちろんそれが困難という話ではあったが、1.06.1時代まででも様々なアセンが考案され、Ver.1.07以降ではより一層の多様化が進んでいる。
  • 重ねて書くが、個々のシステムは決して問題ばかりではない。問題なのはそれらの調整が困難で、対戦での戦術・アセンの幅が狭まってしまったことであった。Ver.1.07で大きく改善したが、まだ不十分という意見も一部あるのは先述した通りである。
    • そもそも、遠距離戦より近距離戦の方が有利気味なのはAC6の基本傾向ではある。また重量機が軽量機に「全く」追いつけなかったとしたら、それはそれでバランスが悪過ぎであろう。しかし対戦シーンでは、これらの視点・発想が極めて過激に発展したり、逆にそれを極端に打ち破りすぎたりで、バランス面で納得できない対戦重視プレイヤーが多かったという所だろう。
    • なお、一握りの上級者層が鎬を削るランキング上位(リーダーズボード)内はVer.1.07以前から必ずしも環境機だけではなく、オーソドックス武装の軽量機やガチタン等の姿も見られていた。またもともとAランク下位やそれ以下の階層ではアセン多様性はそれなりであった。しかし前者に関してはあくまで少数例とも言え、上位圏全般としては環境機が数でも質でも固すぎる傾向は否めなかった。
  • 対戦バランスの問題は対戦重視勢にとっての重要点であり、AC6プレイヤー全体の問題とは言い切れないことに注意。しかし、対戦ツールとしての需要や人気もまたACシリーズの大事な要素であること、そして実際に対戦バランスの良い過去作が存在したこと(悪いのもあったが……)などからも、対戦への不満や問題点を極端に軽視できないのも事実だろう。

問題点

ミッションの一部システム

  • 総じて広くなった作戦エリアや豊富な収集要素に反し、マップ機能が実装されていない。
    • 画面内にコンパス、高度計、目標地点などが小さく表示されるものの、基本的に手探りでの探索となる。
    • 隠しパーツ及び戦闘ログの収集は「アセンブルの自由度」に直結する。『SL』~『LR』に多く見られたSランク報酬パーツが存在しない一方で、探索の苦手なプレイヤーは苦労する可能性がある。
  • 収集要素について。
    • ミッション内で見つけた収集要素を反映させるには、そのままミッションをクリアしなければならない。
      • 取得してからチェックポイントを通過するまでの間に敗北すると一時保存されず、またミッションをリタイアするとリセットされてしまう。
      • 長丁場のミッションで敗北した場合など、一度見つけた収集要素のリセットに気付かない可能性もある。
    • ミッションごとの収集状況は、戦闘ログの「コンプリートした/していない/そもそも存在しない」しか確認できない。
      • 隠しパーツをコンプリートできているかどうかは、全パーツコンプリートの実績・トロフィーで代替するしかない*22。アーカイブは一定数取得の実績・トロフィーがあるものの、コンプリートできているかどうかを確認する方法が隠しステッカーのみ。
    • スキャンを駆使すれば壁越しに敵・隠しパーツを発見できるが、近づくとアクセスアイコンが表示されるもののアーカイブは検出できない。また、レーダー波を周囲360度に発しているように見えて、実はボタンを押した瞬間の画面内しか検出できない。これらに気づかないと、スキャンで隅々まで探しているつもりがすぐ近くにあるものも見逃してしまう。
  • ミッション内でのアセンブル変更の不便さ。
    • 本作ではミッション中でもアセンブル変更が可能となっているが、敗北した場合のみ変更が可能となっている。
    • 一時停止メニュー内にあるチェックポイントからリトライする機能ではアセンブルの変更は出来ないため、ボスとの相性が悪いなどの理由でアセンブルを変更したい場合は意図的に撃破される必要がある。
      • 何度もアセンブルを変更するとなった場合、撃破された際の演出や待ち時間を毎回見ることになり、人によっては不快に感じる場合もある。
    • リプレイミッションでは敗北、一時停止メニューのどちらからでもチェックポイントからリトライするとSランクは取得できなくなるため、ポーズメニューから「チェックポイントリトライ」でもアセンブル変更出来ても良かったのでは、という意見もある。
    • また、あくまで可能なのはアセンブル変更のみであり、ショップの機能は有していない。
      • アセンブル変更をしようとしても、使用したいパーツを持っていなければミッションをリタイアしなければならない。資金不足に悩まされやすい序盤に発生しやすい問題である。

充実しているとは言えないオンラインシステム

  • 本作には従来作と同じくオンライン対戦が実装されているが、明らかにあった方が望ましい機能が下記のように不足しがちである。
  • 通信強度の表示機能がない。アクション系オンラインゲームの常として通信状態の良し悪しは、勝った負けた以前にその試合が勝負事として成立するかしないかを決める最も重要な要素なのだが、本作では対戦相手の通信状態は対戦が始まってからでないと判らない。また対戦中に相手の通信環境の酷さ*23に気付いたとしても試合を投了する機能はない為その試合を完遂せざるを得ない。
  • ルームコメントが存在せず、ローカルルールの表示が不可能。また、テキストチャットも定型文を選択して送ることしかできないため、プレイヤー間で意思疎通が限定的になってしまう。
    • チャットに関してはコミュニケーションが苦手な人もいるので、一概に悪いとは言えないが。
  • 対戦前に相手の機体構成を確認できるため、徹底的に有利な機体に変更してから対戦できてしまう。どちらかが妥協しないと後出しジャンケンの応酬になり、何時までも対戦が始まらないことも。
  • 対戦のリプレイ機能やその保存機能も存在しない。過去作品では対戦相手の視点からのプレイ内容を確認してアセンブリや戦術の参考にする事も可能であった他、今作ではフォトモードが存在する事からより一層これを惜しむ声も。

セーブデータが1つしか作れない

  • 同じアカウントでプレイする場合、NEW GAMEからゲームを仕切り直すには既存のセーブデータを上書きしなければならない。これを回避するには複数アカウントを使い分ける必要がある。
    • 1つのセーブデータにつき1回しか発生しない台詞やテキストがある。中には、知らなければ発生条件を満たすのが難しいものもある。
      また、初ミッションのクリア時に「新物質コーラル及び開発惑星ルビコンの概要デモ」としてあらすじが流れるのだが、これもNEW GAMEからやり直さなければ再視聴できない。

その他

  • 用語集に不足がある
    • 戦闘関連のシステム・用語はトレーニングや序盤のミッションで言及され、TIPSに登録されていくのだが、ろくに解説されないまま多用される略称*24がいくつかある。
    • キャラや勢力については、アリーナ・ブリーフィング・台詞・アーカイブなどで補完されているものが多い。また、パーツパラメータにはヘルプ機能が用意されている。
  • パイロットおよび機体名に日本語が使えない。デカールパーツも前作まであった漢字が削除されてしまっている。
    • 本作は日本国外とのマッチングが可能であることや、対戦中に他プレイヤーの情報が表示されるシステムを踏まえ、ローマ字・記号での表記に統一したのだろう。
    • しかし、当然ながらNPCはテキストや台詞においてカタカナや漢字を使っているため、どこか不公平に感じてしまう*25
  • XSX版はアップデートによりロード時間が伸びてしまった。
  • 機体の被弾判定が3Dモデルの見た目通り作られているが、銃身と敵機体のコリジョン判定は3Dモデルに厳密化されていない為、密着状態では一部の射撃攻撃が敵に当たらない。
    • 3Dモデルのすり抜けもゲーム的な嘘であるのだから、すり抜けに対して当たり判定も厳密にするよりも補正するなどのフォローがあって欲しいと感じるところ。

総評

10年の沈黙を破り発売された本作は、『DARK SOULS』や『ELDEN RING』でフロムの知名度も上がっていたことからファンならずとも期待は相当なものだった。
オンライン関連の問題やそれまでにフロムが発売してきた作品の影響を受けたことに賛否はあれど、重厚なストーリーや声だけでも十分に伝わってくる登場人物の魅力、そして自機を自由にカスタマイズしてミッションに挑む楽しさは全く変わっていない。
まさに新時代の『アーマード・コア』シリーズの幕開けと呼ぶにふさわしい一作と言えるだろう。


余談

  • サブタイトルにも使われている本作の舞台「ルビコン3」は、イタリアに実在する「ルビコン川」に由来する。
    • 古代ローマではローマ本国とガリア属州の境界となっており、当時ガリア総督だったユリウス・カエサルがこの川を越えて進軍しクーデターを起こしたことから、取り返しのつかない決断を下すことを意味する故事「ルビコン川を渡る」が生まれた。
      • そして、このルビコン川を渡るときにカエサルが発した言葉が、本作の実績の1つの名前にもなっている、かの有名な「賽は投げられた」である。
    • それ以外のキャラクターにも「スッラ」「ブルートゥ(ブルータス)」などカエサル前後のローマ人の名が連ねられている。
    • この「後戻りのできない決断」が本作の裏テーマとも言える。前述のように主人公(=プレイヤー)の選択によって変化するミッションやエンディング、セーブデータが1つだけ(=別のセーブデータからやり直すことができない)となっているのも、そのテーマを表現するためとも取れる。
      • ちなみに、サム・ドルマヤンの「コーラルを解き放ってはならん。そこ(コーラルリリース)を越えれば、人間世界の悲惨が待つ」という言葉はカエサルがルビコンを渡る直前に発した「ルビコンを越えれば、人間世界の悲惨」という言葉が由来。見方によってはリリースを行わない選択をした621として見ることもできる。
  • 前述のオーネスト・ブルートゥは、『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』に登場したマティアス・トーレスとの類似点が多い。
    • そのため、ファンからは「「ACに登場した」「CVが安元洋貴氏で」「組織を裏切り」「レールガンを借りパクした」「様子のおかしい人」と条件を付けてもどちらを指すか特定できない」とネタにされている。
  • ソウルライクというジャンルを築き上げたメーカーであり、10年ぶりのシリーズ最新作ということもあり世界的にも非常に注目された。それもあってか、過去シリーズを大きく超える販売数となった。
  • そうしたプレイ人口の増加もあってか、二次創作界隈での賑わいも過去作以上に盛んなものになっている。
    • 発売前に事前情報で姿を見せていたアイスワームは、その見た目からとあるUMAになぞらえた「ルビコニアンデスワーム」なる通称が瞬く間に定着。正式名称判明後も引き続き定着しており、さらには他のボス敵もその殺意満点な難易度からか「デス〇〇」という通称が次々と作られ、ファンの間では定着するようになった*26
      • なおアイスワームに対応して、ミールワームの方は「ルビコニアンふつうワーム」と呼ばれたりしている。どこがふつうだ。
    • 独特な言い回しでアクの強いキャラが多いことから、口調を真似た文章「チャティ構文」「ラスティ構文」「ブルートゥ構文」などの怪文書が生まれ、Twitter(現X)のトレンドに上がったりした。
    • また過去作含め容姿が出てこないこともあって、本作でもプレイヤー各位が解釈する621の姿や登場キャラクターを模したイラストが投稿されるようになった。上述したとおり、本作ではアーカイブ資料としてある程度はNPCパイロットの姿が類推できるようになっているため、それに応じた形でファンアートを描きやすいというのも大きい。
      • その中でも一際話題に上ったのが、本来はシステムであり人間としての姿が出てこないオールマインドの擬人化で、ある人物のファンアートをベースとした二次・三次創作に日本語版担当声優の潘めぐみ氏が反応を見せたことなどから、ファンの間では半ば共通の容姿イメージの認識を持たれるようになっているフシがある。ちなみにオールマインドとエアに関してはキャラデザがないにもかかわらず3Dモデルまで作られているほど擬人化が盛ん。
    • さらには発売から1か月もしない内に企業の偽広告画像や作中には本来描かれていない作中企業のマスコットなども生まれ、そのうちの1つである「大豊娘娘」に至っては2023年のネット流行語100にノミネートされた。中には前述の架空マスコットを立体化したり、コスプレをするなどと言った剛の者も現れ、一部で話題になった。
      • 実際、作中に登場しないにもかかわらずこれらに興味を惹かれて本作を購入したプレイヤーもおり、単なるネタでは終わらず現実にも少なからず影響を与えている。
    • かねてよりシリーズは断片的な描写でストーリーを展開し、その間をプレイヤーが考察で埋めるという楽しみが主流であったが、本作における二次創作からの大量のネタの発生とその共有っぷりは過去作に輪をかけて強烈で、いわゆる「集団幻覚」としてネットミーム化している。
      • こういったネタを楽しむ傾向もまた、主人公の状態や作中でコーラルが薬物として使用されている設定に合わせ「コーラルに脳を焼かれた」「コーラル中毒者の幻覚」などと称され、それ自体が大きなネタの枠組みとして扱われている。
      • ウォルターが作中で口にしたセリフ「一度生まれたものは、そう簡単には死なない」が、この集団幻覚の盛り上がりっぷりをよく表しているとも言える…のかもしれない。
    • 担当声優たちもノリがよく、前述の潘氏の他にもミシガン役の佐藤せつじ氏がファンの間で生まれたネタをミシガンの口調で再現してSNSに投稿する*27など、半ば公式側の人たちも巻き込まれる形で話題となっている。
  • 前作発売時と比べるとゲーム実況プレイなども盛んになっていることから、本作の実況配信も多数投稿されており、本作に出演した声優も数名が実況プレイを行っている。
    • 特に有名なのがラスティ役の加瀬康之氏による実況で、劇中のシナリオに対する変わった反応や収録における裏事情を公開したり、V.VIII ペイター役の下川涼氏を招いての実況を行ったりと話題に事欠かない内容となっている。
  • 近年のフロム・ソフトウェアはソウルシリーズや『SEKIRO』といった、難易度の高いいわゆる「死にゲー」を中心にリリースしていたこともあり、『アーマード・コア』も死にゲー寄り、あるいはソウル寄りになるのではないか?という憶測がユーザー間にあった。
    • この点についてファミ通の公式インタビューや、IGNの公式インタビューにて、ソウル風ではなく『アーマード・コア』らしいゲーム性になること、一方でボス戦の苛烈さはソウル云々というよりフロムがそれ以前からずっとやってきたことであり、それに対しての攻略法もまたソウル風ではなく『アーマード・コア』のアセンブル性によることなどが説明されていた。
    • 実際のゲーム本編もほぼこれらのインタビュー通りで、爽快寄りの雑魚殲滅ミッション等と、何度も敗北しながら攻撃パターンや有効なアセンブルを探るボス戦というデザインになっていた。後者に関しては確かに一種の死にゲーではあり*28、そこが事前説明と違うと感じる、好みに合わないというプレイヤーもいたようである。
      • 要するに本作は「死にゲー寄り」とは言えるが「ソウル寄り」ではないと言う説明である。いわゆる強大なボス相手の死にゲー要素だけがソウルらしさではなく、またその上でソウルシリーズにはない要素、例えばロボットならではの移動アクションやアセンブル性を有する点こそが「『アーマード・コア』らしさ」であることは、それこそインタビューでフロム側が度々明言している部分である。
    • ただ、プレイヤー内には「ソウルらしさ」=ボス戦での死にゲー要素だと解釈する層もいたようで、インタビューではソウル風にならないと言っていたのに実際はソウル風だった、などというプレイヤーと開発陣の認識のズレから生じるレビュー多く見られた。
      • ボス死にゲー寄りのバランスが気に入らない、という意見自体は真っ当な各個人の感想・批判であり、「ソウルらしさ」「ソウルライク」という表現の解釈が各個人で違ったため、プレイヤー間でも話が噛み合わず論争になりがちな感はある。
    • 新規に導入されたリペアキットはソウル系作品恒例のいわゆるエスト瓶、スタッガーシステムは『SEKIRO』における体幹システムとの類似も見られ、ここを「ソウルらしさ」であるとして批判する声も見られた。
    • なおボス死にゲーといっても、「チェックポイントから全快状態でリトライでき、その回数制限やデメリットがリプレイミッション評価以外に一切ない」という救済措置がある他、前述したように『アーマード・コア』シリーズではお馴染みである「アセンブルの工夫で難易度が激変する」要素は健在である。
    • 特に、チェックポイント絡みの救済措置は今までの『アーマード・コア』シリーズには無かったモノであり、シリーズを熟知しているプレイヤーから「非常に有難い救済措置」と捉えられてもおかしくない程に手厚いサポートシステムに仕上がっている。
      • このため、これについては『ヴァーティクト・デイ』を最後に10年間シリーズの新作がリリースされず、その間にフロム・ソフトウェアが数多の良作死にゲーをリリースしていったことで昨今のユーザーに「フロム=死にゲー=ソウルっぽい」のイメージが定着してしまい、そのイメージに囚われて批評された部分もあると思われる。
      • ちなみに、何年も新作を期待されミームまで作られた*29『アーマード・コア』だが、フロム・ソフトウェアとしてはシリーズを途絶えさせるつもりは一切なかったとしている。
  • 発売から1年も経たない2024年7月25日に、世界累計出荷本数が300万本を突破したことが明かされた。
最終更新:2025年02月19日 20:44

*1 厳密に言うと威力は低いがパルスアーマー特効のあるパルス兵器、持続ヒット爆発を広げるプラズマ兵器といったEN属性の派生形、隠し武器専用の四つ目の属性であり防御性能を実質的に無視するコーラル属性もある。

*2 『LR』→『fA』→本作。ただしエンディングに影響しない程度の分岐は他作品にも本作にもある。

*3 本編の貴重な情報を深読みして考察を行うプレイヤーの俗称。

*4 時折SEKIROの体幹ゲージに似ているシステムとも言われるが、歴代ACシリーズ的には、過去作にあった攻撃によって相手の動作を封じる「被弾硬直」や「固め」という現象・テクニック、V系にあったダメージ量が増加する「STAGGER」にも近しく、本作のスタッガーは後者の名称含めてこれらを統合・発展させたものとも言われている。また管理感覚的にはN系の熱量や4系プライアルアーマーに近いと感じるプレイヤーもいるとか。

*5 照準内に敵を捉え続けると命中精度が二段階で上がる。単に今敵のいる場所を狙う一次ロック、偏差射撃を自動で行うようになる二次ロックがある。

*6 ASSASSIN'S CREED ORIGINSの「アニムスパルス」やDEATH STRANDINGの「オドラデク」など、オープンワールド系に実装されることの多い周囲スキャン機能を踏襲したものとも取れる。

*7 ACはAPが0になると片ひざをついたり、倒れ込んだり、全身の力が抜けたように自由落下を始め、それから少し間を置いて爆発する。その際、NPC機なら炎上し、プレイヤー機ならバラバラになる。

*8 収集要素であるアーカイブの一部においては大まかな肖像が描写されている者もいるものの、顔立ちまでは描写されておらず、またアーカイブの画像に対する人物名の明記もない。

*9 それぞれライトキャバルリー・ヘビーキャバルリーの略称。

*10 地上での機動力がある上に武装が厳重なため普通の戦闘なら正面に向かうのは結構難しく、説明ほど欠陥品の印象は薄い…のだが、プレイヤーは容赦なく突進していけるので戦い方さえわかれば撃破は容易。とは言えミッションによっては僚機の存在で対処が難しいパターンも出てくるのだが。またストーリートレーラーでも登場しウォルターの猟犬2人と対決、弱点を突かれて撃破されるも、片方が倒されもう片方が瀕死と言う実質相打ちとなっている。

*11 ただし無償供与されるのは片方のみで、もう片方は購入する必要がある。

*12 『4』系ではアナログトリガーの押し込み調節による二段QB、『V』系ではボタンの押下時間による最大出力タイミングが存在する。

*13 Ver.1.04.1以前の四脚は2種。

*14 初期機体の上昇推力・EN容量・供給復元性能が低すぎて、通常ブーストでは殆ど滞空できなかった。

*15 PSNのトロフィー取得率の変動具合から、プレイヤーの何割がどのボス敵で攻略を断念したかが、プレイヤーにも凡そ察せられる。PC版に至っては発売から数日もしない内に難易度軽減のMODが作られた事からも、その難易度の高さが窺える。

*16 ブーストキックはロックオン時に自動追尾が働かないのだが、アシストONのカメラ追従機能で代替可能。ミサイルは一定時間ロックし続けてから撃つ必要があるため、カメラを振り切られにくいアシストONが有利と言える。

*17 オプションにてカメラ速度を上げれば、ある程度はサイティング難易度が緩和される。

*18 厳密には発見というかそもそもチュートリアルでちゃんと武器属性の差は説明されているのだが、実際にそれを活かしてスタッガーを無視する(無視できるほどのEN火力を実現する)にはある程度アセンの工夫が必要であり、その研究が進むより「目玉の新システムを普通に使う」スタッガー主体戦法の方が一歩先に認知された感はある。また調整前のZIMMERMANは衝撃だけでなく通常ダメージまで優秀過ぎだった、ガトリングによるゴリ押しやスタンニードルランチャーも難易度が低めでスタッガーシステムを活かしやすい等、高評価な実弾武器が多く存在していたのもある。

*19 過去作では伝統的に存在した機能だが、『V』系では一旦廃止されていた。

*20 基本的には「武器を連射すればするほど反動が溜まって弾道がブレて当たらなくなる」というシステムなのだが、「強力な割に反動を抜きやすく他の連射武器を圧倒してしまう銃がある」「ガチ近距離戦ならブレてても結構当たるので、反動制御ガン無視アセンが割と普及してしまい、調整が入るまでシステムが有名無実化しがちだった」などの問題点が指摘されている。

*21 一応、環境に入るクラスの軽四は使いこなすのが難しい上級者アセンとなるため、最盛期でも環境が全て軽四になるようなことはなかった。

*22 取得した実績・トロフィーはリセットできないため、後ほどニューゲームを選ぶと確認方法が無くなる。

*23 敵機体のワープ、回避した筈の攻撃のダメージ処理が行われる、与えた筈のダメージが巻き戻るなど。

*24 「AC=アーマード・コア」「MT=マッスル・トレーサー」など。

*25 敵対時や機体データでの表記は、プレイヤー同様にローマ字・記号のみとなっている。

*26 例:スマートクリーナー → デスルンバ、シースパイダー → デスボックリ、ヘリアンサス型破砕機 → デス車輪骸骨・デスパンジャンドラムなど。

*27 佐藤氏は『ホグワーツ・レガシー』に組み分け帽子の役で出演したことから、ファンの間で出た「薩摩ホグワーツ」を組み分け帽子の口調でネタにするなど、もとよりこういうネタに乗りやすい人ではある。ちなみにその薩摩ホグワーツネタをさらに本作のネタと合体させるカオスまで生み出している。

*28 それ自体はインタビューとなんら矛盾せず、しっかりと説明されてた訳だが。

*29 ゲーム関連のニュース記事などでことあるごとに「体が闘争を求める → アーマード・コアの新作が発表される」と書き込むミーム。