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GUNDAM 0079 The War For Earth - (2021/12/11 (土) 19:33:42) の編集履歴(バックアップ)


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このページでは『GUNDAM 0079 The War For Earth』のうち、PS移植版のみを取り扱っています。


GUNDAM 0079 The War For Earth

【がんだむ だぶるおーせぶんてぃーないん ざ うぉー ふぉー あーす】

ジャンル アドベンチャー
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 2枚
発売元 バンダイ
開発元 Presto Studios
発売日 1997年5月2日
定価 7,800円(税抜)
判定 クソゲー
何でガンダムすぐ壊れてしまうん?
ポイント G-SAVIOUR』以前の実写版ガンダム
ケツ顎シャアを筆頭にミスキャスト揃い
すぐに生首にされるガンダム
行き過ぎた原作改変
CGムービーと声優の演技は高品質
ラッキーボーイだぜぃ
ガンダムゲームリンク


概要

ピピンアットマーク用ソフトとして1996年に発売されたものの移植版。ちなみにWindows/Mac両対応版も同時期に発売されている。
TVアニメ『機動戦士ガンダム』、いわゆる初代であるファーストガンダムを原作としたゲームで、グラフィックはCGと実写映像からなる。
メカは主にCGで描かれており、レベルは高い。
因みに本作はガンダムゲーでは珍しく、日本国外のスタジオが開発している作品。

ゲームは物語に合わせてムービーが流れ、要所要所でボタン入力による「行動選択」が求められるという、LDゲームと同様のもの。
どう行動すれば良いかというヒントはまるで無く、間違った行動を選択すると即ゲームオーバー。また、入力時の時間制限を過ぎてもやはりゲームオーバー。
ゲームオーバーになると直前ではなく決まったところからのやり直しである。

問題点

ミスキャストな実写キャラクター達

  • 人間のキャラクターは外国人の俳優が演じているのだが、ほとんどが原作設定完全無視な上、人選ミスとしか思えない配役。具体的には…
  • リュウ・ホセイは大柄な黒人。カイ・シデンはポニーテールの気の良い小柄な日系人。そしてガルマは金髪でオールバックと、この3人だけでも突っ込みどころしかない。
    • リュウに関しては性格もファンキーな感じに変わっており、特に大気圏突入後に主人公に対して放つ「あの赤い彗星とやりあって生きてるとは、ラッキーボーイだぜぃ」という原作のリュウなら絶対に言わないであろう迷言は有名。
    • ちなみに原作の監督・富野氏のインタビューによれば、企画当初リュウは黒人だったが、自主規制で設定を変更したとのこと。ボツ設定が妙なところで日の目を見たものである。
  • ブライト艦長に関しては、服がブカブカでやや不格好だが、体格や髪型は一応似ているため本作のキャストではマシな部類。しかし、何故か場面によって髪型がよく変わる。
  • ただでさえ異彩を放つキャストの中でも一際目立つのはかの「赤い彗星」シャア・アズナブル。その外見を形容するならケツ顎の太ったおじさん。通称「ケツ顎シャア」。
    • 終盤のガルマ編では大画面のアップでそのケツアゴ顔が映るのだからプレイヤー側はたまったものではない。驚きや怒りを通り越して最早笑わせに来ているとしか思えないだろう。
    • なおスタッフはシャア役の俳優について「オーディション時は痩せてて格好良かった」と弁明している。それが事実だとしても、オーディションから撮影に入るまでの期間で急激に太り過ぎであり、そもそも体形維持できない時点で役者としては失格レベルである。
    • ゲーム終盤ではなぜか少し痩せている。上記のブライトの髪型と言い管理が適当すぎると思われても仕方ないだろう。
  • セイラが登場せず、オリジナルの「サラ・ホリン」という女性に変更されてしまっている。更に、レビル将軍の代わりに「ハニ・アサナ」という太った黒人のおばさんが登場する*1
  • 原作主人公であるアムロ・レイの役割はプレイヤー自身で、ガンタンクの搭乗者はリュウ一人という設定のため、アムロ、ハヤト、フラウ、ミライ、カツ、レツ、キッカなど登場しないキャラも多い。もっとも上記の通り登場したキャラはもれなく原作とは全く異なる見た目にされたので、寧ろ登場しない方がラッキーとされたのだが…。*2
    • 結果、本作はアムロ役の古谷徹氏をはじめとした未登場キャラの声優陣が未出演となっている。
    • 主人公には名前が設定されていないので、主人公自身が「ガンダム」と呼ばれるシーンもある*3
    • なお、冒頭でガンダムを目の前に瓦礫に押しつぶされて死んでいるパイロットらしき人物が存在するが、直後の通信で聞こえる「応えてくれドーティ少尉」と言う台詞から、アムロではないと思われる*4
    • 主人公は避難時に(道が渋滞しているからと)勝手に軍事施設に侵入した民間人である。
      • 本作の主人公はドーティ少尉に呼びかけていた軍人から「誰でもいい。ガンダムに乗ってサイド7を守ってくれ」と言われた事でガンダムに乗り込み、後にブライトの「ガンダムの正規パイロットになって共に戦って欲しい」という頼みを受けて軍人となる流れとなっている。

ヒント皆無かつ選択肢が多すぎる死にゲー

  • 行動選択肢が「攻撃」「移動(4方向)」「防御」「操作」の基本7択、それに加えて「攻撃」には「ビームサーベル」「格闘」「頭部バルカン砲」「ビームライフル」「ハイパーバズーカ」と武装が5種類あり、正しい武装で攻撃しないといけない。
    • 言ってしまえば、 10以上の手がある勝ちしか許されないジャンケンを連続で迫られる ようなものである。
    • やり直しポイントも少なく、最終パートでは失敗するたびにシャアとガルマの「君の生まれの不幸を呪うがいい」のやり取りを聞かされる。
    • ちなみに、全ムービーを通して行動を要求される箇所は約65箇所ある。そのうち間違えても問題ないのは5箇所ほど。
  • 画面にはガンダムの耐久度の表示もあるのだが、「選択失敗=即死」なので何の意味もない。機能するのはデニム戦でヒートホークをシールドで防ぐシーン程度*5
  • 冒頭のガンダム乗り込み直後からしてかなりの鬼門。学習コンピューターの同調と称して全てのボタンを一つずつ順番に押させるのだが、初めてコンティニューできるのはホワイトベースと合流した後なため1つ間違えただけで 最初からやり直し。 いくら出来がいいとは言え、何度も同じムービーを見せられてはかなりやる気が失せる。
    • 「同調」とは「コンピュータの指示通りに操作しろ」という意味なので、実はこの場面だけは答えが画面内の(ガンダムの)コンソールに表示されている。小さく英語で
    • なお本作のガンダムは主人公の目の前で最初から立っている(壁にケーブルなどでつながっている、所謂ホワイトベース内での待機状態)。アニメやゲームでお馴染みの「大地に立つ」演出は無い。ちなみに原作ではガンダムは、ホワイトベースに搭載するためにと、トラックに載せられた状態で公道上にあった。
    • 一度でも間違えると、ジーンのザクに即座に破壊される。ちなみに最初のセリフが終わった後すぐに行動しないと、乗り込む前にガンダムが破壊される。
  • 途中ブライト艦長が「民間人は降りてもいいが、一緒に戦ってくれるとうれしい。戦ってくれるならこのバッジを受け取ってくれ」というシーンがある。すぐに受け取らないとバッジをチラ見せされたのちに、断ったと解釈されて艦を降りるように促されゲームオーバー。
    • ちなみに入力受付時間は41フレーム、つまり1秒未満。それもバッジを差し出す直前に不意打ち的に入力受付があるため、ニュータイプでもなければまず反応できない。

行き過ぎた原作改変

  • このゲームでは先の登場人物のような原作改変が多いのだが、その傾向がとりわけ強いのが失敗時の演出。原作で驚異的な強さを見せつけていたガンダムだが本作ではその面影は皆無であり、コマンド入力に失敗する度に無様な死に様をこれでもかという程見せつけられる。
  • 冒頭のガンダム乗り込みシーンでしくじると、ザクマシンガン3発でガンダム大破。ルナ・チタニウム合金の防御力はどうした。
    • 操作を間違えた途端、何度でも見せられる「ドンドンドン(ザクマシンガンの砲声)→カンカンカン(被弾音)→ボーン(ガンダムの爆発音)→デーデーデー(生首ガンダムのCG絵と共に流れるゲームオーバー音)」という流れはコントとしか思えなくなってしまうほど。
      • このシーンでは至近距離かつ頭部も撃たれているため、当たり所が悪かったと考えられなくもないが、いくらなんでも脆すぎである。そして以後のシーンでも脆さは変わらないので、そんな言い訳すら出来なくなっていく。
  • デニムのザクとの戦闘で格闘攻撃を繰り出すと見事に空振りし、そのまま背中からヒートホークの餌食に。最早ギャグ。
    • そのザクをビームサーベルで撃破するも、ここでシールドを構えないとザクの爆発に巻き込まれて死亡と原作改変。ガンダム世界では核融合炉(熱核反応炉)を破壊すれば大爆発を起こすので爆発自体は原作再現だが*6ダメージが段違い*7
  • シャアとの初戦ではマシンガンをシールドで防ぐと言った戦い方が出来るが、コマンドに失敗すると何故か自分から防御を解いて銃弾を浴び、バンザイのようなポーズで爆散。
  • シャアザクと組み合っていたら力負けし、自分のビームサーベルを押し付けられて死亡という、設定上考えられないものすらある。少なくともガンダムがザクに力負けする描写は作中には無い。
    • シャアザクに組み付かれた際にすぐに解かないと、ベアハッグの要領で粉砕される。シャアとの決戦後半で失敗するとシャアザクに顔面パンチ一発で沈められるなど、笑わせに来てるとしか思えないやられ様も。
  • ホワイトベースへと特攻するガウにとどめを刺さないで飛び降りるとガウの特攻は見事成功、ガルマとともにホワイトベース隊は全滅。そしてゲームオーバーでガンダムは何故か生首に。
    • しかもこのシーンの失敗演出、特攻するガウから飛び降りなかったために全員で爆死したり、特攻してくるガウを撃墜しようとしたホワイトベースの攻撃がガンダムに直撃したりと、妙にバリエーションが豊富。
      この際にカイが「(ガウの)コックピットを狙え!」と叫ぶが、そこでコマンドを間違えるとホワイトベースの砲撃で殺されるので、「ガウではなくガンダムのコックピットの事を言っていた」とネタにされる事も。航空母艦であるガウなら「ブリッジ」と言った方が正しいのでやっぱり…。
  • ホワイトベースの艦橋に飛び乗ったシャアの挑発に乗り、バズーカを撃ったら艦橋を直撃、ブリッジクルー全滅。そしてガンダムは生首に。
    • ここで不正解になるとホワイトベースの艦橋の上からマシンガンで殺される。或いは勇ましく向かって行った所をヒートホークで返り討ちに
  • 後述する地雷原突破のパートでは、迷路状になっている町を目的地まで進むというものだが、一度でも道を間違えるとザクに撃たれる・銃座に撃たれる・地雷を踏むのいずれかで即死する。手にバズーカを持ってはいるが撃つ暇も無く蜂の巣にされる。「このエリアは砂嵐が酷く、ビームライフルでは不利だ」という理由でバズーカを装備したはずだが一切仕事をしない。
    • 特に銃座に発見された際のガンダムはただオロオロするだけで何もできないまま爆散。滑稽にも程がある。
  • 敵の要塞に突撃しつつ、なぜかバルカンで複数の砲台を壊さなければならないシーンがある。なぜ突撃しながら撃たなければならないのか。相手は動けないのだから砲台を全て壊してから突撃すれば良いはず。
    • 勿論、一発でもバルカンを撃つタイミングを逃がしたり、(飛び道具以外は仕方ないとしても)バズーカを使おうとすると死亡。「ガンダムが恰好良く降り立つ→要塞に向かって前進→コマンド失敗→ガンダム、砲撃を喰らって歩きながら爆散」の流れは完全にコント。
  • ちなみに今作のゲームオーバーシーンはガンダムが生首になるものしかないので、これらのやられ方全てで同じシーンとなる。艦橋を誤射しようがガウの特攻が成功しようがガンダムが生首となるのはある種シュールかもしれない。
  • ちなみに、このゲームでビームライフルとハイパー・バズーカが役立つ事は一度も無い。一応、それぞれ正解のシーンはあるのだが、全て避けられてしまう。しかもバズーカは敵のものを奪った(奪い返した)状況であり、自前のバズーカは実質一度も使わない。
    • ムービーとしてはもう1つ、奪い返したバズーカを使うシーンが用意されているが、それは上記の「誤射でゲームオーバー」のシーン。また、ソアキャノン到達時にも正解シーンがあるのだが、撃とうとした寸前にグフの奇襲で破壊されてしまうので使えない。
    • 役立つのは格闘(投げ)、ビームサーベル、頭部バルカン砲*8。しかも半数以上のシーンでバルカンが使われる上、本作では少し距離が離れたジーンのザクをバルカンだけで破壊し、ガウ戦でもザクを容易く迎撃(撃破)している為「ガンダムの最強武器はバルカン」とまで言われる始末。
      • ビームライフルに至っては、正解のシーンでバルカンを選んでも正解となる為、下手をすると一度も撃たずに終わってしまう。やはりバルカンが最強武器である。
      • ビームライフルもバズーカも出撃前にブライトが説明してくれる為、いかにも直後の戦いで役に立ちそうだが実際はこの体たらくである。
  • 中盤にてガンダムの足が破損したため、替わりにガンタンクの下半身を接続(通称:ガンダムタンク)して出撃するという展開がある。しかしその任務は「敵の対空砲基地の破壊」で、道中には先述の地雷原突破があり、さらに迅速に突破する必要があるとも語られる。どう考えてもガンタンクのキャタピラには向いていない。
    • 元々、ガンダムのコアブロックシステムはこうしたキャノン・タンクとの上下半身の交換の為に設けられた玩具向けのギミックではある。ただし、原作劇中では第7話でガルマからシャアへ設定が説明されるのみで、実際に使用されることは無かった。仮に前述のガンダムタンクを実行した所で鈍足の動く的にしかならない上に旋回にも困り、更にタンク状態時に使いやすい装備も少ない(ガンタンクには大口径のキャノン砲がある)ので当然なのだが。
    • ちなみに地雷原を突破すると、修理した下半身を輸送機で届けられて以後は普通のガンダムで戦う展開となる。上記の通り地雷原では敵に遭遇したら即ゲームオーバーであるため、敵を倒さず避けながら進むのは結果論としても、普通に修理が終わるまで待って輸送機で移動した方が安全かつ確実だったのではないだろうか…。
      • 更に言うと、ホワイトベースを出撃して間も無く(地雷原に辿り着く前に)カイから「ガンダムの下半身の修理が終わりそうだ」という知らせを受ける。どう考えても修理が終わるまで待っていた方が賢明であったし、修理にしては早過ぎるという点もツッコミ所である。

その他

  • ムービースキップは一切できない。しかも前述したようにコンティニューポイントが少ないので、死ぬ度に何度も何度も長いムービーを見せられる羽目に。
    • 1分を超える待ち時間などザラ。最終パートのシャアとの決戦に至っては実に5~6分。しかもコマンドの密集地帯である。近年の即死QTE満載のゲームなどこれに比べれば可愛いものである。
  • ムービーで容量を食っているためCD2枚組。しかもセーブ機能は無くパスワード式
    • 一応パスワードの文字はPSコントローラー右側の○×△□だけだが、パスワードによるコンティニューポイントは全部で6か所。はっきり言って足りなさ過ぎる。
      • ちなみにオプションでは、そのパスワードがあるのだが、そのオプションがバグっている。右にメニューがあるのだがそれがずれている。
    • 裏技としてゲームが自動進行するパスワードがある。だが、そうするとゲームが ただの長いムービー になる。
      • ちなみにこの自動進行中、途中で同じシーンが繰り返される場面があり、上記の「ラッキーボーイだぜぃ」を2度聞かされる。
  • 物語はガルマのガウを倒した後、シャア専用ザクを撤退させたところで終了となる。この最終パートでは、シャアが異常な説明口調でひたすら喋りまくる。そしていかにも続きそうな終わり方をするが、続編のソフトは出ていない
    • 当然ながら良い幕引きとは言えず、すっきりしない。
  • 苦難の末に辿り着いたエンディングでは一枚絵と短い英文が表示されてタイトル画面に戻るだけで、スタッフロールなどは一切無し。

評価点

  • 実質ムービーだけなのでグラフィックはそれなりに綺麗である。
    • ただ、解答直後でも油断できないため、ニュータイプか出題タイミングとその解答を知っていない限りはじっくり映像を楽しんでいる余裕はない。
  • 声優はしっかり原作アニメと同じ。「謀ったな、シャア!」と言った有名な台詞も中途半端に収録。
    • ただし上記の通り、古谷徹氏をはじめとしたお馴染みの声優陣の多くは不参加。「原作に沿っている」と感じられるかどうかは受け手次第か。
    • 先述したケツ顎シャアは当然池田秀一氏のボイスで喋る。
      • そして聞き比べてみるとハッキリ分かるのだが、実は原作のシャアよりも全体的に声のトーンが低い。「ケツ顎のおっさん」というビジュアルに合わせるため、 池田氏が意図して抑え気味の演技 をしたと思われる。
      • どんな作品に出ても一切の妥協をしない池田氏のプロ精神には、畏敬の念を禁じ得ないだろう…。
    • 原作で言えばガルマが戦死する10話頃までである為、11話までほぼ出番の無いギレンはエンディング*9で声のみの出演なのだが、ここもしっかり原作通りの銀河万丈氏が演じている。
    • しかし、ジーンの声がなぜかカイ役の古川登志夫氏が兼役など腑に落ちない起用も。劇場版でジーンを演じた若本規夫氏を呼ぶことは出来なかったのだろうか?
    • リュウは先述した通り外見や性格が変わっている上、本作独自の台詞も存在するが、担当声優の飯塚昭三氏は洋画では黒人俳優の吹き替えをすることが多い為、違和感は逆にない。
  • ストーリーがアレンジされている為、原作より早くグフ*10との戦闘があるが、このグフのカラーは青ではなく銀色である。
    • 設定ミスと思われがちだが、グフが青色というのは元々ラルのパーソナルカラーとしてグフの試作機に塗装されたものがそのまま量産機に採用された(つまり量産体制に入ってようやく色が決まった)という原作設定がある。その為このグフの色は「試作機のもの」「パイロットのパーソナルカラー」「制式カラーが決まる前の機体」「塗装する余裕が無かった」などの理由が考えられ、むしろ青色ではない方が自然だったりする。

総評

ミスキャストの実写、すぐ壊れるポンコツガンダムと、ネタにしかならない内容である。
そのくせやり直す度にスキップ不可の長いムービーを何度も見せられて、快適性は最悪。
ゲーム内容も決まりきったコマンドを入れるだけと言う単純極まりない割には、テストプレイしたのかも疑わしいほどバランスもガタガタ。
極めつけにストーリーは尻切れトンボと、数あるガンダムゲーはおろかムービーゲーの中でも最底辺に位置すると言っても過言ではないクソゲーである。完全にクソゲー愛好家向けの作品といっても過言ではない。
ムービーのクオリティが高い、ネタとしては笑えるなど、楽しめる要素も少しはあるが、問題が多すぎてそれらの点を楽しむことすら難しいだろう。他のガンダムゲーをプレイしたほうが時間的にも精神的にも遥かにいいのは言うまでもないが、それでもプレイするというのであればネタと割り切ってプレイするか身内でツッコミながらプレイした方が精神的にもいい。


余談

  • ピピンアットマーク及びWindows、Macintosh版においては「任意箇所でのセーブが可能」「大気圏でのシャアとの対決前」「ソア・キャノン到達時」にシューティング、「大気圏突入時」にエネルギー調節のミニゲームが入る。
    • PS1版においてはそのミニゲームがカットされており必ず大気圏突入は成功するので、 大気圏突入時に失敗して手足をジタバタさせながら爆散するガンダム はこのバージョンでしか見られないレアな死亡シーンとなっている。
    • シューティングゲーム風のミニゲームのおかげでPS1版では役立たずに終わったビームライフルとハイパーバズーカも一応活躍はする。また、PS1版ではほぼ意味を成していなかった耐久度もここでは一応機能している。ハッキリ言うとPS1版は劣化移植だったのではなかろうか
  • 前述のように続編は発売されていないのだが、エンディングでパスワードが表示される*11ことや、スタッフの「好評なら続編も作る」という証言もあるため、本気で続編を作る予定があったのかもしれない。
  • こんなゲームであるにもかかわらず、攻略本が2種類も出ている。(→参考1参考2
    • 原作と異なる描写に関して突っ込もうとしながらも、適当にお茶を濁しているあたりに出版社の苦労が感じられる。

その後の展開

  • 後に実写版ガンダムとして『G-SAVIOUR』が制作され、こちらもゲーム化された。
  • 後述のビルドダイバーズの前々作の『ガンダムビルドファイターズ』にて、今作で登場したガンダムタンクがEDに一瞬だけだが登場している。
  • 今作発売から約20年経った2018年に放送されたアニメ「ガンダム ビルドダイバーズ」に、本当にケツアゴのシャアが登場した事が一部で話題となった。
    • ただし、同作はオンラインゲームの世界が舞台であり、「シャアの格好をしたケツアゴ男のアバターを使用しているダイバー(ゲームプレイヤー)」である。
    • ちなみに使用した機体は原作アニメでは搭乗していない「シャア専用リック・ドム」。
  • 本作のデベロッパーであるPresto Studiosだが、後に2001年にリリースされたポイント&クリックADVの名作『MYST』の3作目である『MYST III: EXILE』を手がけており、こちらはシリーズの名を汚すことのない良作として仕上がっている。しかし、その翌年の『Whacked! ギリヤバ!乱闘パーティテレビ!』を最後にスタジオを閉鎖した*12

参考動画

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