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あいたくて…~your smiles in my heart~ - (2010/10/25 (月) 09:16:28) の編集履歴(バックアップ)


あいたくて…~your smiles in my heart~

【あいたくて…~ゆあすまいるずいんまいはーと~】

ジャンル 恋愛シミュレーション
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対応機種 プレイステーション
発売元 コナミ
発売日 2000年3月16日
定価 6,800円(税抜)
ポイント 忘れられた頃に発売され、敢え無く爆死
BGM以外の演出及びシステムに難あり
物語の切り口は斬新

ストーリー

高校入学直前の春休み、突然の父親の海外単身赴任が決まり、一人日本に残されることになった主人公。
仕方なく、細流市にある祖母の家から桃花学院に通うことになる。
そんなある日、父親から電話があり、とある女性と主人公との縁談を(勝手に!)進められていることを知らされる。
後日、父親が送ってきた相手の女性の写真は…「!!!」
主人公は「自分の相手は自分で見つける!」と決意する。
さて、3年の間に恋人を作り、そして卒業の春に、父親に紹介することが出来るのでしょうか…。

概要

1996年頃に、『みつめてナイト』と一緒に発表される。
1997年に『おろしたてのダイアリー』というムック本で体験版を発売、2万冊ほど売れる。
2000年バグでキャラが登場しない等、紆余曲折を乗り越え発売。初回セールスは8千本とも1万本とも言われている。
つまり、発表から発売まで3年近くかかってしまい、誰も覚えてくれなかったと言う作品である。

問題点

  • グラフィックが酷い
    • 酷いというか、水彩画タッチでクセが強すぎる。『ときめきメモリアル』より人を選ぶキャラデザで、敬遠対象になった人も多いはず…
      • ミニゲームはポリゴンなのだが、開発当時がPS初~中期の為かカクカク(言うなれば、『MGS1』辺りのレベル)
  • 声優も酷いし演出も酷い
    • 開発当時、デビュー間もない川澄綾子を起用するなどしたが、その川澄を始め棒読みが過ぎるところがあり、「はい…」とか「ありがとう」とかの音声の使いまわしが多く見られる(その都度録り直していない)
  • 愛称システムもまた酷い
    • 『ときめきメモリアル2』以降のEVSのプロトタイプ的なシステムで、あらかじめ収録された数百種類にも及ぶ主人公(=プレイヤー)のあだ名を選択、設定する事でゲーム中の会話でヒロインに自分の名前を声に出して呼んでもらえるというものだが、呼びかける音声一つしか無い為、場面場面での違和感が生じている。(当時の技術面ではそれも仕方が無いかもしれない…)
    • また、ムック本を購入したユーザーを対象に、本編ディスクへ追加登録する愛称を公募するという力の入れようであった。
  • かなり厄介なセーブシステム
    • ギャルゲー史上初(?)のオートセーブが起用され、後戻りのしにくい仕様になっている。
      • 挙句の果てに、初回プレイではオートセーブしかされない
  • ディスク入れ替えが面倒
    • このゲームは、ディスク1:OP・ED ディスク2:春・夏 ディスク3:秋・冬 ディスク4:特殊イベント(修学旅行・初詣等)・ミニゲームと分かれており、入れ替えが非常に面倒
      • 初回プレイではミニゲームも飛ばせない為、輪をかけて面倒である。
    • 一応、オプションでディスク入れ替え無しにも出来る(ディスク4固定)のだが、その場合女の子の音声は無い(一部キャラのみ例外)。
  • 何気に操作性が悪い
    • 1コンだけ差した状態だと、上を押しても下を押しても左右に動いてしまうという、ファミコン初期にありそうな操作性になってしまう。
      • これを解決するには、2コンも差せば良いという謎仕様。
  • 意味不明のアルバムモード
    • 普通、アルバムモードといえばプレイ中に起こったイベントの一枚絵や立ち絵等を鑑賞するモードなのだが、このゲームではプレイ中に見ていなかった一枚絵も出してくる。
      • とあるキャラのアルバムいたっては没になったイベントの一枚絵を載せている。

評価点

  • シナリオが秀逸
    • 女の子と付き合い始めてからを重点に置いているゲームなので、シナリオが練りに練られている。
      特に発売当時としては珍しい、BLシナリオもあったりして「それ目当てに購入!」なんて人もいる。
  • 音楽も秀逸
    • キャラ一人一人にテーマ音楽があるのは当然として、それを四季ごとにアレンジされている。
      • サントラでは、春・夏のテーマと秋・冬のテーマとで2枚に分けられて発売されていることから、曲の多さも伺える。
  • 『ときめきメモリアル』で、おなじみの爆弾システムが無い
  • アイテム使用・装備によるパラメータ調整
    • 従来の『ときめき』と同じくパラメータ式なのだが、アイテムにより調整できる。
      • 中には、女の子の登下校の確率を上げ下げする物や、イベントを起こしやすくする物、さらにはイベントをまったく起こらなくするアイテムがある。
  • デートがリアリティ
    • 『ときメモ』のような三択は無く、場所(繁華街のデパートとか、公園の噴水、丘等)を回って満足度・むーど(原文まま)を上げていく。
    • 時間の概念もあり、時間帯によって内容が変わったりもする(教会を例に取ると、昼は会話スポットだが夜だと中に入れてむーどが上がる)
      • 女の子によっては、門限がありデートが打ち切られることも…
    • 主人公・女の子共に体力が設定されており、キャラや主人公の状態によっては体力切れで最後までデートコースを回れないこともある。
  • PSにしてはエロい
    • 『ときメモ(PS版)』では削除されたパンチラ・キスシーンをはじめ、エ○チシーン(寸前だが)もある。今だったら確実にCERO_DかZものである。

賛否両論点

  • 男の娘キャラがおり、そのルートではかなり濃いBL展開が行われる。この手のキャラの常として事前情報はなく、上記ムックでそのキャラを気に入った人を凹ませた。本来の発売時期を考えると、かなり挑戦的な試みである。

その後

  • 売り上げ的にスッ転んでしまった為、コナミ的には黒歴史となってしまった。
    主なスタッフのその後はと言うと…
    • サウンドを担当した平田祥一郎氏は『ときめきメモリアル3』に携わったあとコナミを退社。
      現在はSUPA LOVEに所属し、SMAPやEXILEに楽曲提供している。
    • ディレクターの福原健一氏はコナミスタジオに左遷・退社したそうだが、『ときめきメモリアル4』のオンラインサービス周りをやっているらしくコナミ内に留まっているようだ。
    • キャラデザを担当した小松原里枝子氏はときめきメモリアルGirl's Sideに携わっている
  • 声優関係では、川澄綾子・谷山紀章・雪野五月が発売された後売れるようになった。
    • 発売当初からすでに売れ始めていた(収録から2・3年近く経過してるから当然いえば当然)川澄だが、フリートークでの爆弾発言悲痛な叫びが届いたのか、暴れん坊系の役などをもらえるようになり幅が広がった。
    • 後年、谷山紀章はコナミギャルゲー本家(?)ときめきメモリアルシリーズのアニメ版Only Love(石打一郎役)やGirl's Side 2nd Season(真嶋太郎役)を担当した。
  • そして、2009年…『ラブプラス』が発売された。
    • あいたくて…ファンからすれば「やっと時代が追いついたか!!」と歓喜したが、ラブプラスの開発者からは『あいたくて…』の、『あ』の字も出てこず黒歴史であることを再認識させられた。

余談

実はディスク1の中に、前年発売されていた「ときめきメモリアル2」のPVが収録されている。というのも、元々は「ときめき2」より先に発売される予定だったため、そのプロモーション用としてだそうだが、結局先を越されてしまい、ゲームの中では見ることはできない。