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トウィンクル クイーン - (2017/01/30 (月) 14:14:29) の編集履歴(バックアップ)


トウィンクル クイーン

【とうぃんくるくいーん】

ジャンル 多人数美少女格闘ゲーム
対応機種 Wii
発売元・開発元 マイルストーン
発売日 2010年8月26日
定価 5,800円(税別)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント バグは多いがかろうじて遊べる
何故Wiiで発売した?
BaseSon作品リンク
ういんどみる作品リンク


概要

マイルストーン開発の格闘ゲーム。
エロゲー原作のキャラクター12人が登場する。

登場キャラクター

  • 真・恋姫†無双 ~乙女繚乱☆三国志演義~(BaseSon)
    • 桃香(劉備)
    • 華琳(曹操)
    • 雪蓮(孫策)
  • G線上の魔王(あかべぇそふとつぅ)
    • 宇佐美ハル
    • 浅井花音
    • 時田ユキ
  • 祝福のカンパネラ(ういんどみる)
    • カリーナ・ベルリッティ
    • チェルシー・アーコット
    • アニエス・ブーランジュ
  • タユタマ -Kiss on my Deity-(Lump of Sugar)
    • 泉戸ましろ
    • 河合アメリ
    • 如月美冬

特徴

  • コントローラは、Wiiリモコン+ヌンチャク、クラシックコントローラ、ゲームキューブコントローラ、の3種に対応。
  • ルールは1vs1、2vs2、1vs1vs1vs1の4種類。
    • 基本ルールは2vs2で、公式大会もこれを採用している。
    • 人間2人でチームを組むことも可能。
    • 2vs2の場合、体力ゲージは2人共孤立している。特定のコマンドで交代が可能で、待機キャラは徐々に体力が回復する。
  • 基本的な攻撃は弱中強ボタンで行う。
    • キャラごとに定められたコマンド入力で必殺技を出せる。例えば泉戸ましろなら波動拳コマンドに対応している。
    • 中強同時押しでソリダリティ*1アタックが発動。成功すればパートナーと交代する。攻撃を受けているときにも発動可能で、コンボから抜けられる。
  • 超必殺技
    • 攻撃や被弾によって溜まるノーブルゲージを一本消費して発動する。
    • 各キャラ2種類用意されている。攻撃だけでなく回復技もある。
  • 特殊ボタン
    • 単体で押すと「ブロッキング」や「受身」になる。
    • 弱と同時押しで「投げ技」になる。
  • 挑発
    • 相手のノーブルゲージを僅かに減らす。
    • キャラクターによっては何の効果もない、文字通りの挑発になる。

問題点

  • ハードルが高い
    • Wi-Fiに対応していないため、対人戦は顔を合わせて行う必要がある。
    • ……が、エロゲー原作粗いグラフィックバランスが悪いと曲者の本作を一緒に遊んでくれる人を探すのは困難である。
    • 各キャラごとに技コマンドを覚える必要があるので、格ゲー初心者には厳しいところもある。
  • 全体的にチープ
    • オープニング曲のムービーが、立ち絵素材を切り貼りしたもので安っぽい。
    • グラフィックが粗い。エロゲーキャラなのに可愛くないという致命的な欠点である。原作はいずれも美麗なCGだったために落差が目立つ。
    • 技のエフェクトもしょぼく、華琳の超必殺技は「岩を落とすだけ」と言われるほど。
  • 隠し要素の解禁が面倒
    • ストーリーモードやサバイバルモードなどをクリアすることで解禁される要素があるが、これを揃えるにはかなり時間がかかる。
    • しかもどのモードもさほど面白くないので、作業になりがち。
    • EXキャラクターと呼ばれる、火力が上がり防御が下がったキャラクターも隠し要素。
    • 他の隠し要素もCG*2、キャラボイスなどそれなりに魅力がある。
  • キャラクターが少ない
    • 2010年のゲームで12人はさすがに少ない。
    • しかもその中でユキはハルの劣化コンパチである。
    • 一応EXキャラクターを入れれば24人にはなるが、ほぼ同じ見た目なので、別キャラと見なすのは厳しい。
  • ロードが異常に長い。
    • ストーリーモードは顕著。一戦ごとにかなり待たされる。
    • 前述したようにグラフィックが荒いのに何故……?
  • 死に技
    • 桃香の超必殺技は縦への攻撃範囲が異常に広い「東南の風」が優秀すぎるので、ランダムで飛び道具が飛ぶだけの「皆のすごい手助け」はほぼ使われない。
    • 上記に限らず、使いどころがない必殺技や超必殺技がある。
  • コンピュータが馬鹿
    • 4人対戦だと突っ立っているだけのキャラがいたりする。

賛否両論点

ゲームバランス

  • コンボに使うノーブルゲージが溜まる速度が速い
    • コンボ中にもゲージが溜まるため、コンボからさらにコンボが繋がる。
      • ただし、空中でのヒット数に制限があるなどの仕様により、基本的には永久コンボは不可能。
  • 永久コンボ
    • アメリは「神通力ビンタ」で相手を浮かせて「ジャンプキック」、再び「神通力ビンタ」……でゲージがある限り、コンボが繋がる。
    • 前述したようにコンボ中にもゲージが溜まるので、永久コンボになる。このコンボは空中ヒット制限を無視できるので、ミスするまで繋げられる。
    • カリーナは「ザッフィーロ~水~」だけで永久コンボになる。コマンドは63214Bだけ。ただしアメリと違い、ゲージを消費してパートナーと入れ替わることで途中でコンボを抜けられる。
  • 上述したようにコンボが強力なキャラクターが強キャラとされる。
    • 反面ハルはリーチが短く、コンボをつなぎにくいので弱キャラとされる。
    • ぶっちぎりの最弱はユキ。ただでさえ弱いハルの劣化コンパチなので、大会では誰も使わなかった。
  • バグが多い
    • 代表例は画面端バグ
      • ステージには端が設定されていてそれ以上下がれない。
      • ……のだが、ステージの真ん中から少し下がっただけで、いきなり画面端になりそれ以上下がれなくなることがある。
      • 攻撃中にも発生し、攻撃で押し込んでいるときにいきなり画面端になったりする。
      • 発生条件や解除条件が不明なうえ、結構な頻度で発生するのでコンボなどに支障が出る。
    • ネタになるのはユキ限定のゾンビバグ
      • 控えがいる状態で体力が0になる攻撃を受けた際、受身を取れば体力0のまま続行できる。
      • 何度でも発動できるためゾンビと呼ばれるように。
      • これで最弱脱出かと思われたが、空中で追撃を受けた場合などはこのバグを使えないため、結局最弱の座は揺るがなかった。
    • その他、2P限定で発生するバグもあるため、1Pと2Pで差が出てしまっている。
  • 2vs2前提でバランスが取られているので、1vs1や1vs1vs1vs1だとさらにバランスが悪くなりキャラ性能差が広がる。

ガチの対戦ツールとして成り立たない要素ばかりだが、これらの要素があったおかげでネタゲーとしては笑える出来に。

評価点

  • 貴重なエロゲーキャラのお祭りゲーである点
    • 同ブランド内でのお祭りゲーは幾つかあるが、4つのエロゲーブランドがコラボした商業格ゲーは本作くらいである。
  • ある程度腕前が反映される
    • 前述したコンボはある程度は練習が必要であり、初心者がすぐにマスターして無双できるような難易度ではない。
      • かといって、年単位での練習が必要なほど難しくもないため、ある程度努力と強さが結びつく。
    • 波動コマンドや昇竜コマンドといった、一般的な格ゲーのコマンドが使えるキャラもいるため格ゲー経験者なら入り込みやすい。

総評

バグが多く、見た目がチープだがかろうじて遊べる出来にはなっている。
楽しめるようになるまでのハードルは高いが、一緒に遊んでくれる友達がいるならネタゲーにはなるだろう。


動画

  • マイルストーン協賛で大会が開かれている。
    • 今となっては貴重なプレイ動画である。
+ 公式大会動画

+ コンボ動画

人選の謎

  • 本作の発売日は2010年8月26日。
  • 真・恋姫†無双 ~乙女繚乱☆三国志演義~(BaseSon)
    • 2010年9月22日にPSP?に移植。
  • G線上の魔王(あかべぇそふとつぅ)
    • コンシューマ移植なし。
  • 祝福のカンパネラ(ういんどみる)
    • 2010年9月30日にPSPに移植。
  • タユタマ -Kiss on my Deity-(Lump of Sugar)
    • 2009年11月5日Xbox 360に移植。
  • いずれも任天堂ハードには移植されていない。
    • 発売元のマイルストーンはWiiとDSで開発実績があるのでその影響だと思われるが、やはりWiiでの開発を決断したのは謎としか言いようがない。
  • 4作が選ばれた理由についても謎である。
    • いずれもエロゲーマーにとってはそれなりに知名度のある作品では有るのだが、『恋姫』以外はバトル要素が薄く、『恋姫』自体も他3作とは世界観が全く異なるせいで浮いている。単独作品などならもう少しマシだったかもしれない。
      • 人選そのものも『G線』に至っては公式人気投票2位のヒロインを差し置いて7位のサブキャラを選ぶ始末。もちろん特別バトル物に向いているキャラというわけでもない。

余談

  • 役に立たないバグも多い。
    • 対人戦で挑発を繰り返すとバトルが始まるのが遅くなる。
    • トレーニングモードでジャンプを選びメニューを閉じて、またジャンプを選ぶと、上昇し続ける。
    • 花音が決着後に動き続けるなどなど。
  • タイトルを間違えられやすい。
    • 『トィンクル クイーン』が正式名称。言いにくい事この上ない。
    • 『トインクル クイーン』と間違える人が結構いるがこれでも言いにくい。『ィンクル クイーン』では駄目だったのか?
  • 他のエロゲーのお祭り格ゲー
    • 2011年に稼動した『AQUAPAZZA -AQUAPLUS DREAM MATCH-』。ただしこの作品も一般向け*3
    • 2015年に稼動した『ニトロプラス ブラスターズ -ヒロインズ インフィニット デュエル-』。こちらも一般向け*4
      • 両作とも基本的には一つのブランドのヒロインで構成されており『アルカナハート』シリーズを手掛けていたエクサムが開発を担当しているが、後者は元々本作と同じくマイルストーンがアーケード向けに開発していた物だが諸事情により同社の活動が停止してしまった後にエクサムが企画をサルベージした経緯がある。
  • 本作を発売・開発したマイルストーンは同時期に本作と同じくPCゲー原作の対戦格闘ゲームのPSP『PROJECT CERBERUS』をリリースした。
    • が、同作も本作と同じくアレすぎる出来で、同社の格ゲー開発のノウハウの低さを露呈させてしまう結果になる事になった。
    • なお、前述の『ニトロプラス ブラスターズ』も元々マイルストーンが開発を請け負っていた経緯がある事から、連なった企画だった可能性が高い。
  • 本作の参戦作品のうち『真・恋姫†無双 ~乙女繚乱☆三国志演義~』は後に単独での対戦格闘ゲーム『真・恋姫†夢想 ~乙女対戦★三国志演義~』を発売している。
    • 同作はアーケード向けに発売した物だが、PS3やPCに移植されネット対戦にも対応している事から、対戦のハードルは高くなく続編まで作られている。