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LIMBO - (2013/12/22 (日) 12:39:36) のソース

*LIMBO
【りんぼ】
|ジャンル|アドベンチャー((PSNの分類によるとアドベンチャーとなっているが、内容は下記のとおりアクションに近い))|
|対応機種|Xbox360(Xbox LIVE ARCADE)&br()プレイステーション3(PlayStation Store)&br()PS vita(PlayStation Store)|
|メディア|ダウンロード専売ソフト|
|発売・開発元|Playdead|
|発売日|【360】2010年7月21日&br()【PS3】2011年8月4日&br()【PSV】2013年6月18日|
|定価|【360】1,200マイクロソフトポイント&br()【PS3】【PSV】1,200円|
|プレイ人数|1人|
|レーティング|CERO:D(17歳以上対象)|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|
#contents(fromhere)
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**概要
謎と悪意に満ちた世界で、妹を探して彷徨うパズル要素の強いアクション。~
タイトルは「辺獄」、つまり「地獄に近い場所」の意味。~
見た目も操作も簡素だが、それだけにハマる人はとことんハマる。上記のコンシューマ版だけでなくPCやiOS版も存在し、全世界で数百万単位のDLを記録した。

**特徴
-操作の基本は三つだけ
--方向キーでの左右移動と、あとはジャンプとアクションのみ。最初から最後まで、それらを組み合わせた操作しか存在しない。
--「物を押す(引っ張る)」「タイミングを合わせて飛ぶ」というのがこのゲームの基本でありほとんどである。
-モノクロームの世界
--画像はすべて白黒で、濃淡の差以外に描画の違いはない。
--主人公にしても、目玉の部分が白丸になっているだけで後はシルエット同然。

**評価点
-心地よい「不親切感」
--何をするべきかどころか、どういう物語なのかすらまったく提示されず、さらに謎解きも一切ヒントは貰えない。主人公は無力な少年なので、悪意に満ちたトラップにかかればすぐに死んでしまう。
--しかし、だからこそ「思考する楽しみ」が非常に大きい。オブジェクトの意味や周囲の変化などを文字通り死んで覚えつつ、少しずつ先へと進んでいく楽しさはプリミティブだが非常に良い。
--謎解きも理不尽ではなく、周囲をよく観察すれば必ず答えは導き出せる。例えば序盤の蜘蛛のシーンは、そのままでは只殺されるだけだが「攻撃を空撃ちさせて振動を起こし、引っかかっているトラバサミを持ってきて罠にする」という手法に気づけば後はタイミングさえ計れば突破可能。
-無駄をそぎ落とした、超理詰めパズル要素
--もはや物理演算モデルのようで、偶然性を一切もたないシンプルなもの。しかし、運不運でも腕前でもなく思考だけがキーになるというパズルゲームの原理のようなゲームデザインになっている。
-美しいモノトーン世界
--上記のとおり世界はすべて白黒の濃淡であり、システムと同じく非常にシンプル。余計な色味がないからこそ幻想的な雰囲気がしっかりと出ており、それ自体が現代美術のよう。

**賛否両論点
-人を選びすぎる描写の数々
--主人公の死に様はとにかく酷く、容赦がない。人によっては不快感を持つかもしれない。
---「トラバサミに鋏まれ、直立したまま首だけが転げ落ちる」「バズソーに切り刻まれる」「水に落ちて苦悶のまま水死」「足場に流れていた電気にやられ、焼け焦げて死亡」などなど。
---死によるペナルティはなく、その直前から復活はする。
--公式に語られている設定やストーリーはなく((一応「妹を助け出す」という目的だけはある。))、ユーザーの想像による部分が多い。web上には多くの「考察」があるが、それが正しいのかは誰にもわからない。

**総評
かなり人を選ぶ内容ではあるのもの、パズルゲームとしては秀逸。トライ&エラーを繰り返し、じっくりと歩んでいく姿勢が求められる。~
この手の思考パズルが好きな方、あるいは死に描写を楽しめる方にはオススメ。