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D.M.L.C. -デスマッチラブコメ- - (2018/03/27 (火) 13:05:08) のソース

*D.M.L.C. -デスマッチラブコメ-
【でぃーえむえるしー ですまっちらぶこめ】

|ジャンル|ノベルアドベンチャー|&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/c516c70a02c1e6d64d83efe057a9d69cf5f74f0c51143bf82b048f7ca9049eec.jpg?w=736&h=414,height=160)|
|対応機種|Wii U|~|
|発売元|ケムコ|~|
|発売日|2014年4月9日|~|
|定価|1,080円|~|
|レーティング|CERO:C (15才以上対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
「告白されると爆死する」という奇妙な体質になってしまった少年が、自分を好きだと言う美少女二人のアプローチを避けながら爆死の原因を突き止めるアドベンチャーゲーム。~
元は携帯用のゲームで、追加コンテンツも最初から収録されている。

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**システム
-基本的には至って普通のアドベンチャーゲーム。ストーリーを読み進めながら時折現れる選択肢を選ぶだけ。
--ただし、ほぼ全ての選択肢は間違えると爆死、ゲームオーバーとなる。選択の結果は大抵すぐに出るが一部後になってからわかるものがある。

-画面左下には4つのハートマークが表示され、普段は暗いが状況に応じてハートが点灯する。
--点灯するハートの数が多い程危険な状況。4つ全て点灯したら爆死する。3つだと爆死はしないまでも出血等実害が生じる。
--なおこのハートマークは作中では主人公の手に表示され連動しているという設定。

-ゲームオーバーになると「とろりんの巣」というミニコーナーが始まる。任意で見ないことも可能。
--「何故ゲームオーバーになったか」「回避するにはどうすればいいか」を教えてくれる一種の救済コーナー。爆死した際の被害状況まで教えてくれる。中にはかなりハチャメチャな規模の爆発も。
--一度見たものはアルバムにまとめられ、いつでも再度見る事ができる。これを全部集めるのが今作の一種のやりこみ要素となっている。

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**評価点
-ストーリーや設定はかなり練られている。
--まずそもそも「告白されると爆死する」という設定自体がかなりのインパクト。
--序盤はラブコメらしくギャグ満載。しかしストーリーが進むにつれ、他にもさまざまな奇妙な現象が起き徐々に雲行きが怪しくなっていく。これらの現象には全てちゃんと原因が存在し非常に複雑に絡み合っている。
--話も二転三転し、後半はほぼシリアスに。序盤からは想像できない方向に話が広がり見る者を飽きさせない。
--なお作中で得られた情報は「TIPS」で再確認ができるようになっている。

-登場するキャラクターも個性がはっきりしている。
--ちょっとおバカな主人公、ヒロインは天然ボケとツンデレ、友人達も生真面目だったり姉御肌だったりと、覚えやすくストーリーを読み進める上で非常にわかりやすい。
--一方でほとんどのキャラクターが暗い過去を背負っており、それがストーリーにも大きく関わってくる。

-豊富で多彩なバッドエンド。
--選択肢を間違うとバッドエンド直行だが前半はかなり間抜けで笑える死に方が多い。シリアスになる後半では単純な死亡エンドとは違ったものもあり、どれも一度は見てみたくなる。
--バッドエンド後の「とろりんの巣」はほぼ全て明るいノリでこれだけでも見ていて楽しい。後半のバッドエンドの後なら一種の清涼剤にもなる。

**賛否両論点
-ほぼシリアスになる後半にはかなりヘビーな話も含まれる。バッドエンドも後半は少々エグい死に方が増えていく。純粋にコメディを期待していた人にはやや辛い。

-一部のキャラクターのクセが強く好き嫌いが大きく分かれる。
--ヒロインの一人である「白詰乙羽」は、つい主人公に手が出てしまう「ツンデレ&暴力系ヒロイン」。だがこの暴力シーンがギャグで済ませるには少々難があり、不快に感じる人もいると思われる。
--とあるキャラが中盤以降大きく印象が変わる。今作でも随一の強烈な個性なので苦手な人もいるだろう。

**問題点
-通常の会話シーンの背景・イベントにおける一枚絵のどちらも少なめ
--この手のアドベンチャーゲームとしては物足りない。

-ストーリーを少し戻って読み直す機能はあるものの、戻せる範囲があまり長くなく機能としてはいまいち。

#region(''わずかにエンディングのネタバレ'')
-実は本作内ですべては解決しない。
--真エンドはコメディらしい明るいノリで終わるものの、未回収の伏線や未解決の問題((九段のアレとか))が残されており手放しでは喜べない。
#endregion

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**総評
強烈なインパクトを誇る設定と、それを盛り上げる良質なストーリー。~
読み進める程に謎が増え、事件の真相知りたさにどんどん先へ読み進めたくなる構成は見事。~
若干人を選ぶ点もありさすがに万人向けとは言い難いが、そこさえ受け入れられるなら最後まで楽しむ事ができるだろう。

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**余談
本作の登場人物が『[[レイジングループ]]』にも登場している。