ぬるり(押し合い判定)
ぬるり(押し合い判定)とは、ファイターやアイテムなどが重なりあった際にお互いを押し出す力 のこと。
このページでは、「ぬるり」と「押し合い判定」を以下のように定義する。
それぞれ異なるシステムが用いられているわけではなく、ここでは分かりやすさのために2つに分類している。
ぬるり :ファイターやアイテム同士の存在領域 (ECB: Environmental Collision Box)が重なった際に互いを押し合う判定のこと。
ファイター同士が重なった際にお互いをぬるりと押し出す力。
押し合い判定 :ファイター同士の押し合い判定領域 が重なった際に互いを押し合う判定のこと。
地対地で相手のファイターを追い越さないためにはたらく力。
なお、すり抜け床の端で弱い攻撃を受けた場合などにファイターが床から落下する現象をぬるり落下 と呼ぶ。
ぬるり落下はぬるりのシステムとは無関係だが、ぬるり落下を指して「ぬるり」と呼ぶこともあるため混同に注意。
ぬるり(押し合い)の強さ
ぬるりの強さ
ぬるりの強さの最大値は、自分/相手の
ファイター が地上/空中にいるかの組み合わせで決定する。
ぬるりによって自ファイターが押し出される際の最大速度は以下の通り。
実際のぬるり速度は重なり具合によって変化するため、ファイターがじゅうぶんに密着していない場合は最大値に達しないこともある。
ぬるり最大速度 [cm/F]
自ファイター
敵ファイター
0.7
地
地
0.15
地
空
0.6
空
地
0.4
空
空
なお、上述したのはX方向(画面横方向)のぬるり速度であり、実際にはZ方向(画面奥方向)にもぬるりが発生する。
このときのぬるり速度は0.1 [cm/F] 固定で、最大で0.5 だけ押し出される。
押し合い判定の強さ
今作から、地上にいるファイター同士に特有の押し合いが発生するようになり、相手を通り抜けることができなくなった。
ただし押し合い判定はチームアタックオン・オフ問わずチームメイトに対しては発生せず、ぬるりのみが作用する。
押し合い判定の強さはファイターの"押し合い強さ"と移動速度に依存 し、相手との差が大きいほど押す力が強くなる。
あまりに押し合い強さの差が大きいと、走行しながら後ろに押し出されるということも起こりうる。
押し合い強さはファイター毎に設定されているパラメータであり、概ね重量に比例しているが、必ずしも一致するわけではない。
例えばこどもリンク、ゲッコウガ、しずえの重量は全員88 だが、押し合い強さはそれぞれ4.5 , 5.4 , 5.7 と異なる数値が設定されている。
なお、押し合いが発生するには押し合い判定領域が重なっている必要があるため、モーションによって押す力が変化する場合もある。
特にクッパなど重量級のファイターでは、モーションによるぬるり(押し合い)でワザを避けるということもしばしば。
ぬるり(押し合い)の起きる領域
ECB(ファイターの存在領域)
ファイターの存在領域のことをECB(Environmental Collision Box) と呼び、ファイターやステージ間などの接触を処理するために用いられる。
「ぬるり」を指して存在領域という語が使われることもある。
例えばファイターがステージ上に立つことができるのは存在領域が床と接触しているからで、仮にECBが存在しないとファイターは床をすり抜けてしまう。
ECBが関連するシステムなどは以下の通り。
ファイター同士などの接触(ぬるり・押し合い判定)
ファイターとステージの接触(カベとの衝突など)
踏み台ジャンプ自身の踏み台判定領域が相手のECBに触れているあいだ踏み台ジャンプが可能
プレイヤータグやカーソルのY表示位置
ECBの形状
+
詳しく見る
ECBの具体的な形状については不明だが、現在のところ過去作同様ダイヤモンド形だと考えられている。
多くのファイターでECBは6点ないし7点設定されており、これらのECBポイントを用いてダイヤモンドが形成されるようである。
基本的な考え方についてはDXの仕様と共有していると思われるため、詳しく知りたい人はDXの解説動画を参照。(
動画1
/
動画2
)
なお、X以降はDXと異なりtop の位置(動画におけるBase Position Star)もECBポイントに指定されているため、着地関連のシステムが変更されている。
例えばDXではすり抜け床から降りた瞬間に空中攻撃を出すと即座に着地できたりしていたが、X以降は基本的に不可。
ただし、top の位置自体が動くごく一部のワザ(パックマンの上空中攻撃など)では今作でも可能。
デバッグ機能を用いたDXにおけるECBの可視化
(ソース)
imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
forにおけるECBの形状案
(ソース)
赤い点がECBポイントでダイヤモンドの領域がECB
押し合い判定領域
すべてのファイターには、固有の押し合い判定領域が設定されている。
押し合い判定領域は、(おそらく)ファイターの存在領域(ECB)を基準に、前方・後方にパラメータぶんだけ拡張したものとなる。
例えば前方への押し合い判定の長さは、ECBの最前方の座標にjostle_front の値を加えたものになる。
判定領域はファイターの前方に対して厚く、背中側に対しては薄いことが多い。
ECBはファイターのモーションによって形状が変化するため、押し合い判定領域もそれに応じて変化する。
例えば、腕を前方に押し出すワザではモーションによって押し合い判定領域が前方に伸びることがある。
その後腕が元の位置に戻れば、ワザを空振っても相手を押し出すことができるため反撃をもらいにくくなる。
メタナイトは
jostle_front も
jostle_back も
0.0 に設定されているため、押し合い判定領域とECBが同じである。
また、
アイスクライマー は本体とオプションで押し合い判定領域が異なる。
ぬるり(押し合い)領域の消去
基本的に、当たりなし無敵の設定されている共通動作は1F目 から動作終了まで押し合い判定が消去されている。
例えば、回避・ガケあがり行動・転倒モーション中などがこれに該当する。
ただし、ダウン後と転倒後のその場起きあがり・攻撃起きあがりおよび、地上その場受け身では押し合い判定が消去されない。
また、ヒットストップ(ガードストップ)が終了してから8F が経過するまでのあいだも押し合い判定は消去される。
他にも、移動系の必殺ワザでは移動途中で押し合い判定が消去されている場合が多い。
一部の通常ワザ、特に横方向に
攻撃判定 の薄い下空中攻撃ではヒットしやすくなるために消去されていたりする。
+
押し合い判定が消去されるワザ一覧
ファイター
ワザ
判定の種類など
消去フレーム
備考
上スマッシュ攻撃
7-19F
上必殺ワザ
空中
26-49F
横必殺ワザ
ダッシュ攻撃
9-34F
横必殺ワザ
上必殺ワザ
飛行
20-?F
横必殺ワザ
攻撃
5-?F
上必殺ワザ
1-?F
横必殺ワザ
攻撃
5-?F
下空中攻撃
4-18F
横必殺ワザ
地上, 感知
7-25F
地上, 攻撃
1-7F
空中, 感知
1-?F
空中, 攻撃
1-29F
下必殺ワザ
地上
15-35F
通常必殺ワザ
転がり中
1-*F
下必殺ワザ
1-4F
横必殺ワザ
13-?F
上スマッシュ攻撃
7-19F
下空中攻撃
3-19F
上必殺ワザ
1-?F
横必殺ワザ
上必殺ワザ
空中
26-51F
下スマッシュ攻撃
19-38F
下必殺ワザ
16-35F
ダッシュ攻撃
6-38F
横必殺ワザ
26-69F
下必殺ワザ
13-?F
上必殺ワザ
1-44F
横必殺ワザ
乗車中
横必殺ワザ
22-*F
横必殺ワザ
1-?F
上必殺ワザ
飛行
1-43F
上必殺ワザ
突進
1-30F
横強攻撃
1-25F
下強攻撃
3-7F
通常必殺ワザ
攻撃
1-?F
横必殺ワザ
スピン
下必殺ワザ
スピン
上必殺ワザ
移動中
横スマッシュ攻撃
13-17F
下空中攻撃
1-16F
横必殺ワザ
下強攻撃
3-21F
下強攻撃
8-12F
上スマッシュ攻撃
12-15F
上必殺ワザ
1-?F
チコの押し合い判定も消去
下強攻撃
1-5F
下スマッシュ攻撃
7-12F 15-21F
下空中攻撃
1-16F
横必殺ワザ
攻撃
23-?F
上必殺ワザ
1-?F
下空中攻撃
8-11F
上必殺ワザ
16-?F
下空中攻撃
10-39F
着地で解除
横必殺ワザ
横必殺ワザ
空中, 上昇
1-24F
横必殺ワザ
空中, 下降
1-29F
上空中攻撃
5-9F
下空中攻撃
7-40F
横必殺ワザ
引きずり
1-*F
上必殺ワザ
移動, 下
40-?F
下必殺ワザ
成功
64-?F
下強攻撃2
6-28F
下空中攻撃
12-36F
ダッシュ攻撃
12-33F
下スマッシュ攻撃
1-24F
ダッシュ攻撃
8-18F
下強攻撃
7-11F
下スマッシュ攻撃
1-19F
下空中攻撃
2-21F
下強攻撃
7-14F
通常必殺ワザ
前回避・後回避
下空中攻撃
1-14F
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最終更新:2020年03月15日 07:21