ジャンプ
「ジャンプボタンを押す」もしくは「左スティックを上にはじく」と、
ファイターがジャンプする。
後者は「はじきジャンプ (Tap Jump)」と呼ばれ、ボタン設定でON/OFFを切り替えることができる。
ジャンプ開始時にスティックを後ろに倒しておくとモーションが変化する(バックジャンプ)が、性能は基本的に変わらない。
このページで扱うのは次の4つのアクションについて。「ガケあがりジャンプ」や「カベジャンプ」は扱わない。
- 地上ジャンプ
- 小ジャンプ (Short Hop)
- 大ジャンプ (Full Hop)
- 空中ジャンプ (Air Jump, Mid-air Jump)
- 踏み台ジャンプ (Footstool)
小ジャンプ
ジャンプ踏切中もしくはその1F後にジャンプボタンを離す・もしくは左スティック上入力をやめることで、地上から小ジャンプを出すことができる。
ただし、はじきジャンプの場合は「ジャンプを開始するためのY入力値」と「ジャンプ入力が維持されるためのY入力値」が異なる。
この仕様により、例えば斜め45°に入力して倒しっぱなしにしていた場合は大ジャンプでなく小ジャンプが出る。
Ver. 2.0.0から、「1-3Fの間にジャンプボタンが2つ以上同時に押された場合、必ず小ジャンプが出る」という仕様が追加された。
SPから「いつでも小ジャンプ空中攻撃」という仕様が追加された(後述)。
また、小ジャンプから出された空中攻撃には0.85倍のダメージ補正がかかる(後述)。
大ジャンプ
ジャンプ踏切中およびその1F後までジャンプボタンを押し続ける・左スティックの上入力を保つことで、地上から大ジャンプを出すことができる。
SPから、「大ジャンプ」と「踏み台大ジャンプ」は
滞空開始から1-5Fのあいだモーションが加速されるようになった。
ただし、
このモーション加速は他の行動に移行した場合はキャンセルされる。
この仕様により、
例えば大ジャンプからすぐ空中攻撃を出すと、何もしない時よりも滞空時間が少しだけ伸びる。
モーション加速は
ふっとび加速演出とよく似ているが、同様の手法で計算されているかは不明。
SPでは「いつでも小ジャンプ空中攻撃」(後述)の関係上、基本的に
大ジャンプ最速空中攻撃を出すことができなくなった。
空中ジャンプ
空中では、原則1回だけ空中ジャンプを出すことができる。空中ジャンプ時には
ファイターの足元に白い波紋が現れる。
複数回空中ジャンプが使える「多段ジャンプ」持ちの
ファイターについては後述。
空中ジャンプを使い切る前と後では、
ファイターの空中姿勢が異なる。
また、SPでは空中ジャンプを使い切った
ファイターがオーラを纏うようになった。
↑ 空中ジャンプがないファイターから出るオーラ。
空中ジャンプ回数は、着地する、もしくは崖につかまると最大まで復活する。
空中ジャンプが
復活しない
状況の代表例は以下。
-
崖吸い寄せ
中に攻撃を受けた場合
- 足場が無いところで相手につかまれた時
空中ジャンプは、ジャンプ踏切中に
先行入力ができる(一度ジャンプ入力をやめ、再度入力する)。
これは特にはじきジャンプONのときに有用で、
ずらし押しすることで地上ジャンプ開始と同時に最速で空中ジャンプすることができる。
ジャンプ踏切
地上ジャンプは、ジャンプ開始前(=空中に飛び出す前)に
「ジャンプ踏切モーション」
が挟まる。
ジャンプ踏切モーションの長さは
全ファイター共通で3Fに設定されている。
for以前は
ファイター差が存在しており、ジャンプ踏切フレームが長かった重量級の
ファイターはSPになって操作性が向上した。
空中ジャンプにジャンプ踏切は存在せず、1F目から空中ジャンプが発生する。
なお、踏み台ジャンプのジャンプ踏切モーションは3Fではない。
ジャンプ踏切が発生しないケース(1Fジャンプ)
ファイターがガケや台端から空中に飛び出してから1-3Fのあいだにジャンプ入力をすると、空中ジャンプではなく「ジャンプ踏切なしの地上大ジャンプ」が出る。
このジャンプ踏切を無視した地上ジャンプのことを俗に「1Fジャンプ」と呼ぶ。
ガケや台端からの飛び出しは最速で2F目からであるため、1Fジャンプを利用すれば理論的には2Fぶん早く大ジャンプを出すことが可能になる。
なお、1Fジャンプの入力優先度は最高に設定されている。
例えば、通常はジャンプと必殺ワザ・回避を同時入力すると後者の行動が選択されるが、1Fジャンプ時には後者の入力が無視されジャンプが発生する。
また、ジャンプと空中攻撃を同時入力した場合には以下のような挙動をとる。
- 空中に飛び出した1F目に「ジャンプ + 空中攻撃」を入力
→ 1Fジャンプではなく地上で「いつでも小ジャンプ空中攻撃」が出る
- 空中に飛び出してから2-3F目に「ジャンプ + 空中攻撃(ボタン)」を入力
→ 空中攻撃(空中ワイヤー)の入力が無視され、1Fジャンプで地上大ジャンプが出る
- 空中に飛び出してから2-3F目に「ジャンプ + 空中攻撃(Cスティック)」を入力
→ 空中ジャンプ + 空中攻撃が出る
余談だが、forでは1Fジャンプの入力を認識する際に誤って横スマッシュ攻撃の入力が指定されていた。
これにより、「空中に飛び出した直後に内側に向かってスマッシュ攻撃の入力をするとジャンプが出る」という不可思議な現象が発生していた。
ジャンプキャンセル行動
以下のアクションは、ジャンプ踏切モーションをキャンセルして出すことができる。
- 上スマッシュ攻撃
- 上必殺ワザ
- 各種地上アイテム投げ・アイテム捨て
ただし上スマッシュ攻撃とアイテム投げは、ジャンプボタンを同時に入力していると「いつでも小ジャンプ空中攻撃」が出る。
ジャンプと攻撃
スマブラSPには、ジャンプと攻撃を組み合わせた特殊な入力・仕様がある(ここでは「ジャンプ&攻撃入力」と呼ぶ)。
ジャンプ&攻撃入力に該当する仕様は以下の3つ。
-
いつでも小ジャンプ攻撃
-
アタックキャンセル空中攻撃
-
空中ジャンプと同時に空中攻撃
ジャンプ&攻撃入力で出る空中攻撃の方向は、
空中攻撃開始時のLスティックの方向で決まる
(倒していなければ空N)。
攻撃に
Cスティックを使う場合、Cステ方向成分は最大
4Fしか持続しないので、
Cスティックを倒したのと違う方向に攻撃が出ることがある。
いつでも小ジャンプ空中攻撃
ジャンプ踏切中もしくはその1F後までに攻撃を入力すると、自動的に小ジャンプ最速空中攻撃が出る。
この仕様は公式で「いつでも小ジャンプ空中攻撃」(以降「簡易SJ攻撃」)と称されている。
後述のアタックキャンセルも合わせると、スマブラSPでは
「攻撃ボタンとジャンプボタンをおおよそ同時に押すことで、小ジャンプ最速空中攻撃が簡単に出せる」
ということになる。
簡易SJ攻撃を入力すると、たとえジャンプボタンを押し続けていても小ジャンプになってしまう。
そのため、SPでは基本的に
大ジャンプ最速空中攻撃を入力することができない。
大ジャンプから空中攻撃を出すには最低1F待つ必要がある。
簡易SJ攻撃は、
はじきジャンプからの攻撃ボタンには適用されない。
はじきジャンプでLスティックを上に倒したまま4F目に攻撃ボタンを押すと、大ジャンプ最速空上が出る。
同様に最速空前・空後も出せるが、スティックの角度が非常にシビア。
なお、はじきジャンプ→
Cスティック入力には適用される。
アタックキャンセル
地上通常攻撃の出始めにジャンプ入力すると、地上攻撃がキャンセルされて小ジャンプ最速空中攻撃が出る。
このテクニックは、英語名のAttack Cancelをそのまま変換して「アタックキャンセル」もしくは略して「アタキャン」と呼ばれている。
キャンセルの猶予は、弱攻撃は出始めの1F、その他の攻撃では出始めの2F。
地上必殺ワザ・つかみ・起きあがり攻撃や、コンボ接続後のワザ(弱2・百裂・横強2など)はキャンセルできない。
その場回避の後隙をキャンセルした地上攻撃はアタックキャンセルすることができない。
ちなみにロックマンのロックバスターをその場回避キャンセルから出した場合も、その場回避の全体フレームが終了するまでジャンプ移行不可。
先行入力の優先度
を利用すると、追加入力によって小ジャンプから別の行動を取ることもできる。
追加入力と行動の対応は以下の通り。
- 追加入力なし・攻撃ボタン:最速小ジャンプ空中攻撃
- 必殺ワザボタン:最速小ジャンプ必殺ワザ
- つかみ・シールドボタン:最速小ジャンプ空中回避
- ジャンプボタン:最速空中ジャンプ空中攻撃
アタックキャンセル慣性消去
ダッシュ攻撃をアタックキャンセルすることで、ダッシュの慣性を乗せずに小ジャンプ攻撃を出すテクニック。
ダッシュ状態から垂直にジャンプして空Nを出したり、ダッシュと逆方向にジャンプして空後を出したりできる。
例えば、右へのダッシュ中に左にジャンプして空後を出したい場合は以下のように入力する。
- Lスティックを右に倒してダッシュ
- ダッシュ攻撃入力(Lスティックは右に倒したまま)
- ダッシュ攻撃をジャンプでキャンセル
- ジャンプ踏切中に左スティックを左に入力
- ジャンプ踏切後、左方向に空後が出る
アタックキャンセルができないワザ
以下のワザはアタックキャンセルができないように設定されている。
ファイター |
ワザ |
 |
弱攻撃1 |
 |
ダッシュ攻撃 |
 |
弱攻撃1 |
下強攻撃 |
  |
下強攻撃(弱) |
 |
ダッシュ攻撃 |
空中ジャンプと同時に空中攻撃
SPでは、
空中ジャンプと空中攻撃を同じフレームに出すことができる。
入力は「空中ニュートラル状態から2つを全く同時に入力する」または「
先行入力でジャンプと攻撃の2つを仕込む」。
地上ジャンプ踏切からすぐにジャンプ&攻撃入力をすることで、疑似的に最速大ジャンプ空中攻撃が出せる。
同時に出せるのは通常空中攻撃のみ。
他の行動(必殺ワザ・空中ワイヤー・空中アイテム投げ・空中回避など)は不可。
小ジャンプ空中攻撃のダメージ補正
小ジャンプから出した通常空中攻撃には0.85倍のダメージ補正がかかる。
この補正は「いつでも小ジャンプ空中攻撃」の仕様を使わなくとも(=小ジャンプの下りで空中を出したときも)適用される。
一度小ジャンプで空中に飛び出したあとは、空中ジャンプを使用したりふっとばされたりすることで解除される。
補正がかかるのは通常空中攻撃に対してのみ。
必殺ワザや空中ワイヤー、空中攻撃の着地攻撃(ランディングフォース)に補正はかからない。
ステージやすり抜け床の端から直接降りた場合には補正はかからない。
以下は小ジャンプ補正による影響の例。
- ガード硬直の計算に影響を与え、硬直フレームが短くなる。
- ヒットストップ・ガードストップの計算に影響を与え、停止フレームが短くなる。
- ふっとばし力の計算では「ヒット後の敵蓄積ダメージ」が変化するためふっとばし力が少し減少する。
特殊な空中ジャンプ
多段ジャンプ
|
 |
 |
 |
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 |
 |
 |
 |
 |
最大空中ジャンプ回数 |
5回 |
5回 |
5回 |
3回 |
3回 |
4回 |
2回 |
2回 |
2回 |
次段移行フレーム |
25F目 |
29F目 |
25F目 |
30F目 |
30F目 |
25F目 |
32F目 |
30F目 |
32F目 |
反転完了フレーム |
10F目 |
6F目 |
7F目 |
7F目 |
7F目 |
7F目 |
7F目 |
7F目 |
7F目 |
ジャンプ高度1 |
21.06 |
24.87 |
20.91 |
23.7 |
23.7 |
28.5 |
28 |
25.8 |
20.53 |
ジャンプ高度2 |
18.53 |
23.06 |
19.01 |
19.11 |
19.11 |
19.83 |
16 |
19.12 |
19.38 |
ジャンプ高度3 |
15.93 |
19.66 |
17.2 |
15.01 |
15.01 |
14.75 |
- |
- |
- |
ジャンプ高度4 |
13.35 |
16.78 |
15.14 |
- |
- |
11.31 |
- |
- |
- |
ジャンプ高度5 |
10.82 |
14.12 |
13.06 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
空中ジャンプを使用してから、次の空中ジャンプを出せるようになるまでにかかるフレーム。
向いている方向と反対方向に空中ジャンプを出したとき、反転が完了するまでに要するフレーム。
例えば反転完了が7F目の場合、1-6Fでは空前が出るが7F目以降は空後が出る。
PSI系空中ジャンプ
ネス、リュカ、ミュウツーの空中ジャンプは「ふわりとした」特殊な運動をする。
今作においてはほぼ未調査だが、
前作における調査
で詳しくまとめられているのでこちらも参考に。
関連パラメータ |
 |
 |
 |
0x271984ee09 |
2.53 |
2.82 |
2.71 |
0x2bf4bef265 |
0.054 |
0.061 |
0.063 |
ふんばりジャンプ
ヨッシーの空中ジャンプには
「ふんばりジャンプ」
という特殊仕様が備わっており、
空中ジャンプの1-44Fのあいだは特殊なアーマーが発動する。
なお、空中ジャンプの途中で他のアクションをとった場合は
アーマーが解除される。
反転完了フレームは
6F目。
ふんばりジャンプの特殊
アーマーには以下の仕様がある。
- 受けたふっとばし力が120以下のときは、ふっとばしを完全に無視する(ダメージは受ける)。
- 受けたふっとばし力が120を上回るときは、ふっとばし力が120減少する。ただしこのときの計算結果は60を下回らない。
踏み台ジャンプ
相手の頭上付近でジャンプ入力をすると、敵
ファイターを踏みつけてジャンプすることができる(「
踏み台ジャンプ(Footstool)
」)。
無敵状態の相手は
踏み台ジャンプの対象にできない。
内部的には、
ファイター毎に設定されている長方形の領域(ECB)が接触しているときに可能となる。
特に動作をしていない相手を踏み台にした場合、踏みつけモーションを経て
踏み台ジャンプへ移行する。
踏みつけモーションの後、相手は一定時間硬直する。
一方、何らかの動作中の相手を踏み台にした場合、
踏みつけモーションを経ることなく1F目から踏み台ジャンプへ移行する。
相手は硬直せずに動作を続行する。
これは「モーションなし
踏み台ジャンプ(Phantom Footstool)」と呼ばれる。
SPからモーションなし
踏み台ジャンプの場合にもグラフィックとサウンドが発生するようになった。
踏み台ジャンプ後は、ジャンプボタンを離していれば踏み台小ジャンプに、離していなければ踏み台大ジャンプに移行する。
踏み台小ジャンプ後に出した空中攻撃には、通常の小ジャンプと同様に
0.85倍の補正がかかる。
踏み台ジャンプに成功すると自
ファイターが敵の真上の位置に移動する。
その影響で、
ファイターや地形の位置関係によっては稀に地形のすり抜けが発生する。
for以前ではドンキーコングやロボットなどの体の大きい
ファイターで比較的簡単に再現できた。
SPでは発生頻度はかなり下がったと思われるものの、
Ver. 3.0.0時点でプリンなど一部のファイターで発生することが確認されている。
全身無敵
SPでは、
踏み台ジャンプの1-4Fが全身無敵になった。
復帰中やコンボをくらっている途中、
踏み台ジャンプで安全に逃げられる場合がある。
制限
-
ふっとび後16Fが経過するまでは、ふっとんでいるファイターに対して踏み台ジャンプすることができない。
- 前に踏み台ジャンプをしてから8Fのあいだは踏み台ジャンプすることができない。
- チームアタックなしの状態で、チームメイトに対して踏み台ジャンプすることはできない。
- 計算される踏み台ジャンプの初速が0.5を下回る場合は踏み台ジャンプすることはできない。
踏み台ジャンプの初速はジャンプ毎に0.75倍に減衰していく。
この0.75を乗じた後の初速が0.5を下回っている場合、踏み台ジャンプすることができなくなる。
空中踏みつけられ
空中で
踏み台ジャンプされてから一定時間は、移動と
受け身以外のアクションができなくなる。
この時間は
ファイター毎に設定されており、落下速度が速いほど短い。
SPは
受け身を取ることが可能になったため、for以前のようなダウン連(たたきおこし)に繋ぐコンボは困難になった。。
踏み台の原理が利用されているワザ
ジャンプに関連する速度計算
ジャンプY速度(ジャンプ高度)
各
ファイターには、それぞれ小ジャンプ・大ジャンプ・空中ジャンプの高さを決定する「ジャンプ高度」のパラメータが設定されている。
スマブラX以前は高度ではなく初速で与えられており、そのなごりかリザードン以外の多段ジャンプ
ファイターの空中ジャンプについては初速が与えられている。
多段ジャンプの
ファイターや特殊ジャンプの
ファイターにも値が設定されているが、この値が使用されているかは不明。
小ジャンプ・空中ジャンプ・踏み台小ジャンプの場合
ジャンプY初速とジャンプ高度Hを変換するには、ファイターの重力gを用いて次のように表される。
ジャンプY初速 (0F目) = sqrt (2gH) + g / 2
この初速は0F目の値であるため、現実に1F目に観測できる値はこの値からgを減じた下式になる。
ジャンプY初速 (1F目) = sqrt (2gH) - g / 2
大ジャンプ・踏み台大ジャンプの場合
今作から、
ジャンプ開始から1-5Fのあいだはファイターのモーションが加速されるようになった。
これは
ふっとび加速演出とよく似ているが、同様の手法で計算されているかは不明。
ジャンプX速度
<執筆中>
最終更新:2020年01月29日 03:07