その場回避の地上攻撃キャンセル
今作では、
その場回避の後隙は「地上攻撃」でキャンセルすることができる。
「地上攻撃」に分類されるのは以下の5つ。
ダッシュ、反転、
ジャンプ、つかみ、
シールドなどではキャンセルできない。
- 弱攻撃(メタナイトは百裂)
- 強攻撃
- スマッシュ攻撃
- 地上必殺ワザ
- 地上アイテム投げ
なお、キャンセルした地上攻撃は空中ジャンプでキャンセルできない
(アタックキャンセル不可)
。
また、ロックマンのロックバスターもその場回避の全体フレームが終了するまでジャンプに移行できない。
キャンセルタイミング
地上攻撃でキャンセルできるようになるタイミングは、全ファイター共通で全体フレーム終了の5F前から。
その場回避にペナルティが発生している場合は、それに応じてキャンセルタイミングもずれる。
連続回避のペナルティ
地上回避を短時間に複数回使用するとペナルティが発生し、
「無敵フレームの減少」と「全体フレームの増加」などが起こる。
ただし、空中回避の場合は全体フレームが変化しない。
また、移動空中回避の場合は移動距離も変化する。
ペナルティの量はその場回避と前方回避では比較的小さいが、後方回避では比較的大きめに設定されている。
回避のペナルティは全回避で共有されており、その場回避を連続で行った後に前方回避をした場合でも、ペナルティによる影響を受ける。
項目 |
無敵フレーム |
全体フレーム |
移動距離 |
その場回避 |
変化する |
変化する |
変化しない |
前方回避 |
変化する |
変化する |
変化しない |
後方回避 |
変化する |
変化する |
変化しない |
通常空中回避 |
変化する |
変化しない |
変化しない |
移動空中回避 |
変化する |
変化しない |
変化する |
ペナルティランク
ペナルティがいつ発生するかについては、
「ペナルティランク」
の概念で説明できる。
ペナルティの程度の大きさである「ペナルティ量」は、ペナルティランクと使用した回避の種類で決定される。
- ペナルティランクは0から5までの6段階であらわされ、0より小さくも5より大きくもならない
-
地上回避・空中回避やその種類によらず
、回避行動を入力すると現在のランクに応じた回避が発生すると同時にランクが1増加する
- 直近の回避モーションが終了してから60Fが経過すると、ランクが1減少する
- 直近のランク上昇から120Fが経過すると、ランクが1減少する
ここで、「回避モーションが終了」するというのは以下のことを指す。
ランク上昇が起こるのは必ず回避の1F目であるのに対し、回避モーションが終了するタイミングは異なることに注意。
- 回避の全体フレーム終了後(空中回避の場合わずかにずれる場合あり?)
- 地上攻撃でキャンセルした直後(その場回避の場合)
- 着地した直後(空中回避の場合)
- 崖つかまりした直後(移動空中回避の場合)
- ヒットストップ終了後(途中で攻撃を受けた場合)
例として、その場回避を2連続で出してペナルティランクが2まで増加している場合を考える。
2回目のその場回避の全体フレームが27Fであるとすれば、次に入力する回避のペナルティは経過フレームによって次のように変化する。
- 2回目のその場回避発生から1-86Fに再度回避を入力した場合
- ランク2の回避が発生し、ランクは3に上昇する
- 2回目のその場回避発生から87-119Fに再度回避を入力した場合
- 直近の回避モーションが終了してから60Fが経過したことでランクが2から1に減少
- ランク1の回避が発生し、ランクは2に上昇する
- 2回目のその場回避発生から120F目以降に再度回避を入力した場合
- 直近の回避モーションが終了してから60Fが経過したことでランクが2から1に減少
- 直近のランク上昇から120Fが経過したことでランクが1から0に減少
- ランク0の回避が発生し、ランクは1に上昇する
ペナルティ量
ペナルティ量については未だ明らかになっていない点が多い。
特に、複数の種類の回避を組み合わせた場合にはうまく説明ができないケースがあり、現在調査中。
この項では、系統立てて説明できる
「同一種類の回避連打」
を扱う。
各回避方法にはそれぞれ異なるペナルティ量が設定されており、その場回避と前方回避では0.06、後方回避では0.1である。
空中回避は解析数値上のペナルティ量は0に設定されているが、空中回避を繰り返し使用するとペナルティ量が蓄積されることを確認している。
同一種類の回避を連打した場合は、ペナルティ量は単純に1回あたりのペナルティ量とペナルティランクの積で求められる。
例えばその場回避を5回連続で使用した場合、6回目のその場回避におけるペナルティ量は0.06 * 5 = 0.3となる。
ペナルティ量に応じて、全体フレームは以下のように変化する。
おおよそ、「全体フレームが(1 + ペナルティ量)倍になる」と考えればよい。
新全体フレーム = ROUNDUP(旧全体フレーム * (1 + ペナルティ量)))
下表は具体例その1。
軽量級のフォックス、中量級のマリオ、重量級のクッパが各回避を2連続で使用した際の変化をまとめたもの。
移動空中回避の全体フレームは真横のものを記載している。
具体例1 |
ファイター |
|
|
|
回避種
|
ランク
|
ランク0
|
ランク1
|
ランク0
|
ランク1
|
ランク0
|
ランク1
|
その場回避 |
全体フレーム |
23 |
25 |
25 |
27 |
28 |
30 |
無敵フレーム |
3-14 |
3-13 |
3-17 |
3-16 |
3-18 |
3-17 |
前方回避 |
全体フレーム |
26 |
28 |
29 |
31 |
32 |
34 |
無敵フレーム |
4-12 |
4-11 |
4-15 |
4-14 |
4-16 |
4-15 |
後方回避 |
全体フレーム |
32 |
36 |
34 |
38 |
37 |
41 |
無敵フレーム |
4-14 |
4-13 |
5-16 |
5-15 |
5-17 |
5-15 |
通常空中回避 |
全体フレーム |
38 |
38 |
52 |
52 |
46 |
46 |
無敵フレーム |
2-26 |
2-25 |
3-30 |
3-28 |
4-32 |
4-30 |
移動空中回避 |
全体フレーム |
(64) |
(64) |
(87) |
(87) |
(75) |
(75) |
無敵フレーム |
2-19 |
2-18 |
3-21 |
3-20 |
4-22 |
4-21 |
下表は具体例その2。
中量級のマリオが各回避を6連続で使用した際の変化をまとめたもの。
移動空中回避の全体フレームは真横のものを記載している。
具体例2 |
ファイター |
|
回避種
|
ランク
|
ランク0
|
ランク1
|
ランク2
|
ランク3
|
ランク4
|
ランク5
|
その場回避 |
全体フレーム |
25 |
27 |
28 |
30 |
31 |
33 |
無敵フレーム |
3-17 |
3-16 |
4-16 |
4-16 |
5-16 |
6-17 |
前方回避 |
全体フレーム |
29 |
31 |
33 |
35 |
36 |
38 |
無敵フレーム |
4-15 |
4-14 |
5-14 |
6-14 |
7-14 |
8-14 |
後方回避 |
全体フレーム |
34 |
38 |
41 |
45 |
48 |
51 |
無敵フレーム |
5-16 |
5-15 |
6-14 |
7-14 |
8-14 |
9-14 |
通常空中回避 |
全体フレーム |
52 |
52 |
52 |
52 |
52 |
52 |
無敵フレーム |
3-30 |
3-28 |
4-28 |
4-27 |
5-27 |
6-27 |
移動空中回避 |
全体フレーム |
(87) |
(87) |
(87) |
(87) |
(87) |
(87) |
無敵フレーム |
3-21 |
3-20 |
4-20 |
4-19 |
5-19 |
6-20 |
複数種の回避を使用したときのペナルティ量
現在のところ詳しく検証できていないが、解析により以下の条件におけるペナルティ量については判明している。
- その場回避 × 5 → 後方回避:ペナルティ量0.45
- 後方回避 → その場回避 → 後方回避:ペナルティ量0.15
- その場回避 → 後方回避 → その場回避:ペナルティ量0.09
- 後方回避 → その場回避 → 後方回避 → その場回避:ペナルティ量0.15
現在の仮説は以下の通り。
暫定的なものであり要追検証。
-
その場回避を使用するとき、以前にその場回避以外の種類の回避を使用していた場合
- その場回避のペナルティを0.03に変換する
- 後方回避のペナルティを0.06に変換する
-
後方回避を使用するとき、以前に後方回避以外の種類の回避を使用していた場合
- その場回避のペナルティを0.09に変換する
- 後方回避のペナルティを0.06に変換する??
移動空中回避
空中で左スティックを倒しながら回避を出すと、移動空中回避を出すことができる。
左スティックの入力猶予は存在せず、必ず入力1F目に左スティックが入力されている必要がある。
通常空中回避と同じく、一度使用した後は以下のようなアクションを起こさないと空中回避の使用権が復活しない。
また、
受け身をとる前に空中回避を出してしまった場合にも使用権が復活しないので注意。
- 地面に接地する
- 崖をつかむ
- ノーリアクションでない攻撃を受ける
移動空中回避の全体フレームは、
移動する方向とファイターの重力・落下速度によって大きく変化する。
「ファイターが一定距離落下したら動ける」ようなフレーム設定がなされているようである。
通常空中回避との違い
項目 |
全体フレーム |
着地隙 |
無敵フレーム |
崖つかまり |
モーション中 の横移動 |
空中ワイヤー キャンセル |
アイテム落とし |
通常空中回避
|
40-60F程度 ファイターに大きく依存 |
10F固定 |
3-29F程度 ファイターに依存 |
× |
常に◯ |
◯ |
◯ |
移動空中回避
|
60-120F程度 移動方向に大きく依存 |
10-20F 降下距離に依存 |
3-21F程度 ファイターに依存 |
25F目から◯ |
24F目から◯ |
× |
× |
壁との接触
移動回避中に壁と接触すると、
壁に沿った方向へ移動する。
これが影響して、終点・戦場の崖下から内斜め上方向に移動回避をすると、
外斜め上方向に弾き出されてしまい崖つかみに失敗することがある。
起こりやすさはファイターの種類にもよるが、特に崖と反対方向を向いている場合は崖つかまり判定が短いため崖つかまりしづらい。
効果的な防止法はないと思われるため、うまく位置を調節したり真上に移動回避することを心がけることが大事。
移動空中回避の速度と距離
移動空中回避の速度と距離は各ファイター毎にパラメータが設定されている。
ほとんどのファイターには共通の値が設定されているが、ネス・リュカ・リトルマック・ベヨネッタのみは標準値とは異なる値が設定されている。
なお、ここでいう「距離」とは移動回避独特の挙動で移動できる距離のことであって、その後の移動量については重力や空中加速度などのパラメータで決定する。
また、
回避ペナルティが発生していると移動回避の速度や距離も減少してしまう。
ペナルティ発生中にふっとばされた場合など、ペナルティが回復しきっていないとき移動回避を出すと思ったよりも移動せず崖につかまれないということも。
ファイター |
移動速度 (最大) |
移動距離 (最大) |
移動速度 (最小) |
移動距離 (最小) |
移動終了時 の速度 |
|
4.2 |
25
|
2.8 |
16.6667 |
1.3 |
|
4.2 |
24
|
2.8 |
16 |
1.3 |
ファイター標準値 |
4.2 |
20 |
2.8 |
13.3333 |
1.3 |
|
4.2 |
17 |
2.8 |
11.3333 |
1.3 |
|
4.2 |
16 |
2.8 |
10.6667 |
1.3 |
|
4
|
15
|
2.66667 |
10 |
1 |
回避に関連するアクションや仕様
カベ衝突後の空中回避
カベ衝突後(カベ受け身失敗後)は、入力の優先度が必殺ワザよりも空中回避の方が高くなる。
したがって、通常状態で同時入力すれば必殺ワザが出るのだが、カベ衝突後は空中回避が出るように設定されている。
しかしこのままでは空中回避の暴発があまりにも頻発してしまうため、衝突後18Fが経過するまで空中回避を出すことができないようになっている。
なお、18Fが経過するまでにやられ硬直が終了する場合は、同時入力していれば必殺ワザが出る。
回避でキャンセルできるアクション
ステップ中の地上回避
ダッシュしはじめの1-4Fは、前後回避でキャンセルすることができる。
なお、走行状態を開始してからはすべての地上回避を出すことができる。
連ガ硬直キャンセル回避
詳しくは
連ガ硬直キャンセル回避
のページを参照。
連ガ状態で攻撃をガードし続けると、
11ヒット目の瞬間からシールド状態をキャンセルして地上回避が出せるようになる。
ガードストップやガード硬直を無視して任意のタイミングで回避が出せる上に、1F目から無敵がつく。
ふっとび硬直キャンセル回避
詳しくは
ふっとび硬直キャンセル回避
のページを参照。
ふっとびがかなり強い場合、ふっとび硬直が終わるよりも少し早いタイミングで空中回避を出すことができる。
回避をキャンセルできるアクション
前方回避キャンセルつかみ
ダッシュしはじめを前方回避でキャンセルした場合のみ、前方回避の4F目までにつかみを入力するとダッシュつかみ・ふりむきつかみでキャンセルすることができる。
立ち状態からの前方回避や、その場回避・後方回避ではキャンセルすることはできない。
前方回避の移動距離ぶんだけ一気に間合いを詰めることができるが、有用度はファイターによって異なる。
また、回避中は相手とのぬるり判定が発生しないことを利用して、前方回避で相手の後ろ側に潜り込んでからふりむきつかみといったことも可能。
回避キャンセルアイテム投げ
前後回避の3F目までにアイテム投げを入力すると、各方向のアイテム投げおよびその場捨てでキャンセルすることができる。
通常空中回避の3F目までにアイテム投げを入力すると、通常空中回避を出しつつアイテムをその場に落とすことができる。
空中回避キャンセル空中ワイヤー
通常空中回避の3F目までにつかみを入力すると、空中ワイヤーでキャンセルすることができる。
その他
走行ブレーキ中の地上回避
走行ブレーキの出始め1-4Fは、地上攻撃と同様に回避を出すことができない。
空中回避による受け身
詳しくは
空中回避による受け身
のページを参照。
やられ落下状態から空中回避を出したとき、その出始め
15Fの間に壁などに接触すると受け身を取ることができる。
通常の受け身入力猶予は
12Fであるため、受付フレームが長く設定されている。
受け身が取りやすくなる反面、意図せず受け身になってしまうことも。
空中回避中のアイテムキャッチ
空中回避の出始め
5Fのあいだにアイテムの取得領域が重なると、アイテムをキャッチすることができる。
ただし、アイテムの
攻撃判定がファイターにヒットした場合は攻撃ヒットの方が優先される。
ベヨネッタのバットウィズイン
項目 |
無敵フレーム |
全体フレーム |
バットウィズイン |
その場回避 |
6-17F |
25F |
2-5F |
前方回避 |
6-15F |
31F |
2-5F |
後方回避 |
7-16F |
36F |
3-6F |
通常空中回避 |
5-31F |
45F |
1-4F |
移動空中回避 |
5-21F |
(74F) |
1-4F |
最終更新:2021年03月09日 23:42