府城の北に当り行程7里6町。
家数11軒、東西1町・南北2町。
東北は山に倚り西は日中川に傍ひ南に僅かに田圃あり。
この村もと今の地より南3町計にあり。いつの頃にかこの地に移せり。
山川
大滝
村より子丑(北~北北東の間)の方20町余、小檜沢という渓流にあり。
高9丈余・幅5間余。
この所の岩間に石鍾乳を産す。
鸜鵡石
村東麓山神社の辺にあり。
高2丈余・幅1丈計。
下窄く上広し。人この石に向て呼べば必ず応ず。因て名くという。
日中川
日中村の境内より来り、村西20南に流るること4町計
熱塩村の界に入る。
関梁
橋
村西日中村の通路にあり。
長8間・幅5尺、日中川に架す。
神社
瀧御前神社
村より寅(東北東)の方50間、山麓にあり。
鳥居あり。上三宮村高村能登これを司る。
十二神社
村より辰巳(南東)の方1町、山麓にあり。
宮村高村能登が司なり。
麓山神社
村東8町、山の半腹にあり。
鳥居あり。村民の持なり。
古蹟
山渓寺跡
村東にあり。
この寺は永正6年(1509年)熱塩村示現寺第7世桃渓が開基なり。その後頽顛せしかば、寛文元年(1661年)再興す。享保2年(1717年)越後国蒲原郡鹿瀬組実川村に移す。
最終更新:2020年08月17日 04:49