府城の西に当り行程14里。
家数47軒、東西3町20間・南北2町。
東南は山に傍ひ四方田圃なり。
村中に官より令せらるる掟条目の制札を懸く。
東2町30間
石畠村の界に至る。その村まで5町20間。
西3町20間
芹田村の界に至る。その村まで9町50間。
南12町
小山村の界に至る。その村まで13町20間。
北6町
野中・高清水両村の界に至る。野中村は丑(北北東)に当り10町40間余、高清水村は北に当り13町余。
山川
東林山
村東4町にあり。
頂上まで1町計。
東は
石畠村と峯を界ふ。
室谷川(西川)
俗に西川という。
村西2町にあり。
芹田村の境内より来り、北に流るること22町30間
野中・高清水両村の界に入る。
粟瀬川
村より丑(北北東)の方4町にあり。
石畠村の境内より来り、戌(西北西)の方に流るること5町室谷川に注ぐ。
関梁
橋
村より丑(北北東)の方6町、粟瀬川に架す。
(
野中村の条下に詳なり)
水利
堤
村より巳(南南東)の方13町にあり。
周200間。
寛政7年(1795年)に築く。
神社
羽黒神社
祭神 |
羽黒神? |
相殿 |
伊豆神 |
|
日光神 |
|
天神 |
|
山王神 |
鎮座 |
不明 |
村東1町計、山上にあり。
石階を上ること200余級。
径1尺1寸の鰐口1口
遺存す。銘に『康永二二年八月十五日太田今羽黒全』とあり(北朝・康永4年:1345年)。
(
舊事雑考に亨禄3年(1530年)加藤伊勢その子隼人佐義種当社を草創せる由を注す。されども亨禄は康永の後180年余にあれば、亨禄3年再興せしを草創と誤伝えしなるべし)
鳥居あり。九島村齋藤丹後が司なり。
寺院
高徳寺
村東、山下にあり。
未怠山と號す。津川町密蔵院の末寺真言宗なり。
開基しれず。
永正元年(1504年)永安という比丘住す。
本尊弥陀客殿に安ず。
- Google Map
- 太田地区
- 東林山?
- この山の山頂を通る山道あり。高徳寺から広瀬神社を経由し山頂へ、そのまま南下すると月山山頂へと向かう道。
- 室谷川 - 現在の常浪川
- 粟瀬川 - 現在の柴倉川
- 広瀬神社(旧・羽黒神社)
- GoogleMap上でマークしてある所はズレているようです。ストリートビューの登録があるこの地点に社が鎮座しています。
- 旧羽黒神社が現在は広瀬神社になっている所は他にもあります(鹿瀬組日出谷村等)。
- 高徳寺
- 実相寺
- 太田城跡
最終更新:2020年11月01日 20:10