魚沼郡小千谷組東西千谷川村

東は東千谷川村より2町55間、公領本郡薭生村に界ふ。
西は西千谷川村より4町38間市野宮村の界に至る。その村まで18町30間余。
北は東千谷川村より5町40間千谷村の界に至る。その村は亥（北北西）に当り11町10間余。
また
未（南南西）の方西千谷川村より5町8間土川村の界に至る。その村まで11町20間。

東千谷川村枝村

下原(しもはら)

本村の戌（西北西）の方3町20間にあり。
家数15軒、東西47間・南北1町57間。
東は信濃川に近し。

山川

信濃川

東千谷川村の東2町50間余にあり。
小千谷村の境内より来り、7町20間北に流薭生村の境内に入る。

関梁

橋2

一は東千谷川村の戌（西北西）の方3町20間にあり。長14間・幅5尺。
一は西千谷川の村中にあり。長8間・幅1間。
共に千谷郷川に架す。

倉廩

米倉2屋

一屋は東千谷川村の西50間にあり。
一屋は西千谷川村の村中にあり。
共に本村の米を納む。

神社

諏訪神社

祭神	諏訪神？
勧請	不明

東千谷川村の西2町40間にあり。
村民の持なり。

石打神社

祭神	不明
鎮座	不明

西千谷川村の東にあり。
何れの頃の鎮座ということをしらず。祭神詳ならず。
鳥居あり。村民の持なり。

天王神社

祭神	天王神？
草創	不明

西千谷川村の北にあり。
村民の持なり。

十二神社

祭神	十二神？
勧請	不明

西千谷川村の北50間にあり。
村民の持なり。

寺院

真福寺

西千谷川の村中にあり。
石打山と號す。小千谷村五智院の末寺真言宗なり。
文明中（1469年～1487年）の建立といい伝えれども開基の僧を知らずという。
本尊弥陀客殿に安ず。
また鐘1口あり。径2尺3寸余、『旹寛政九年龍次丁巳初秋吉且大日本國越後魚沼郡千谷川村石打山真福寺了性代施主千住春長十方檀那星野吉右衛門親賢』と彫付けあり（寛政9年：1797年。なお「旹」は「時」の異字体）。

Google Map
- 東千谷川・西千谷川 - それぞれがどこ辺にあったか判断できず
  - おそらくですが現在の住所だと千谷川１丁目が東千谷川村で、西千谷川は城内１丁目の辺りが該当するかと。
- 千谷川４丁目（下原）
  - 明治44年の地理院地図だとこの辺りが下原となっています。
- 諏訪神社（旧・下夕町） - なし
  - 明治43年10月21日に二荒神社（小千谷村）と合併。
- 城上神社（石打神社？）
  - 神社明細帳にある石打神社の名は南魚沼市塩沢町宮野下のみでこの付近に登録はありません。
  - 城上神社の記に『明治42年3月18日に無格社十二社を合併した』との記載があるので、石打神社も同時期にこの社に合祀されたものと思われます。
  - なお南魚沼市塩沢町宮野下・石打神社の祭神は大山祇命(おおやまつみのみこと)・誉田別尊(ほむたわけのみこと)（応神天皇/八幡神）・天穂日命(あめのほひのみこと)の3柱で、石打三社大明神と呼ぶそうです。
- 天王神社 - なし（神社明細帳にも記載なし）
  - 諏訪神社と同じく城上神社に合祀されたものと思われます。
- 十二神社（旧・千谷川） - なし
  - 神社明細帳に城上神社へ合併したとの記載があります。
- 真福寺