大沼郡滝谷組九九明村

陸奥国 大沼郡 滝谷組 九九明(くくみやう)村(九々明)
大日本地誌大系第33巻 54コマ目

府城の西に当り行程5里15町。
家数2軒、東西40間・南北19間、冑組大岩村の境内明神嶽の麓に住す。
両山の間に介り南は魚留川に臨む。

大岩村は寅(東北東)に当り1里18町。
この村は大岩沢中鳥屋3村の境内を開作し、この村に隷せる地なし。

神社

山神社

祭神 山神?
鎮座 不明
村北20間山麓にあり。
村民の持なり。


廃村

九々明村

(町史より)

(町史 215コマ目)
九々明村については、くわしいことはわからないが、もと冑中にいたのが移住したという伝承がある。文禄三年(1594)にはすでに村は成立していたので、近世初頭には移住していたことになるが、『新編会津風土記』には、
「此村は大岩・沢中・鳥屋三村の境内を開作し、此村に隷せる地なし」
とあって、三村による境界が確定した後に、村が成立したことを示している。

(町史 218コマ目)
江戸時代を通じて経済的に高田方面との結びつきが強く、九々明は狭間峠の要衝(ようしょう)をなしていたが、今日では廃村になってしまった。

地名は「明神ヶ岳の九々明登山口」として残っているようです。
最終更新:2025年08月13日 21:39
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