何れの頃にか釈空也村東の川を歩渡せしに魚集て足元に子を産む。因て17日の間川中に立て六字の名號を唱えその生るるを待しとて、その地を待淵(今訛て松淵という)と称し村を立川と名くという。
府城の西北に当り行程3里9町。
家数64軒、東西4町14間・南北2町26間。
四方
田圃にて東北は川に近く亥(北北西)の方
耶麻郡慶徳組赤星村の端村向川原につづく。
山川
鶴沼川(佐野川/大川)
俗に佐野川とも大川ともいう。下同。
村より辰巳(南東)の方5町にあり。
京出村の方より来り、北に流るること13町日橋川に合す。
広40間余。
日橋川
村北8町余にあり。
上下遠田両村の境内より来り、鶴沼川に合し西北に流るること3町余
砂越村の界に入る。
寺院
立川寺
村中にあり。
東國山と號す。府下大町一桂院の末山真言宗なり。
開基の年代詳ならず。
旧はここより北1町余にあり。慶長2年(1597年)頼音という僧仙道岩瀬郡より来てここに移すという。
本尊大日客殿に安ず。
聖天堂
客殿の左にあり。
最終更新:2024年04月16日 21:11