河沼郡牛沢組船窪村

陸奥国 河沼郡 牛沢組 船窪(ふなくほ)
大日本地誌大系第33巻 134コマ目

府城の西に当り行程3里18町余。
家数26軒、東西2町5間・南北3町7間。山麓に住し東南北に田圃(たんぼ)あり。

東2町10間蛭川村の界に至る。その村まで2町10間余。
西25町計牛沢村の山に界ふ。
南1町10間牛沢村の界に至る。その村は辰巳(南東)に当り4町。
北3町38間杉村の界に至る。その村まで4町30間。

原野

秣場

村西5町計にあり。
東西6町間・南北3町余。

水利

船窪沢提

村西5町山中にあり。
周97間。
寛政5年(1793年)に築く。

神社

御稷神社

祭神 御稷神?
相殿 伊勢宮
鹿島神
白山神
稲荷神 2座
山神  2座
明神
草創 不明
村西2町余にあり。
鳥居拝殿あり。勝方村尾崎左京これを司る。

寺院

太子堂

村中にあり。
建立の時代を伝えず。
大同3年(808年)に刻みし聖徳太子の像享保中(1716年~1736年)火災に罹りしかば、その余燼(よじん)を軀内に蔵て同9年(1724年)今の像を作りし趣背後に書付あり。
村民の持なり。


外部リンク等


村名について

明治8年(1875年)、船窪村・杉村が合併し船杉村が発足。
大正12年(1923年)、塔寺村・気多宮村・坂本村・新舘村・船杉村が合併して八幡村が発足。
昭和30年(1955年)、坂下町・若宮村・金上村・広瀬村・川西村・八幡村が合併して会津坂下町が発足。

地図

※地理院地図(明治43年測図/昭和6年修正測図)

船杉地区の社寺

法人番号公表サイトで船杉地区を検索すると下記の登録がある
法人番号 商号又は名称 所在地 備考
4380005008773 御稷神社 河沼郡会津坂下町大字船杉字船窪沢甲1760番地 船窪
7380005009026 薬王寺 河沼郡会津坂下町大字船杉字北杉大道上乙1170番地

(町史より)
6.神社
御稷神社 祭神:御食津神 祭日:九月六日(旧四月十五日) 鎮守神。
7.寺院
太子堂 縁日:八月廿三日 聖徳太子孝養像 像高約一米。大同三年彫刻。享保年中(1716~1736年)火災後修理の墨書銘あり。太子信仰の名残りと考えられる。
地蔵堂 村南西牛沢との境に地蔵堂がある。中に石造子安地蔵尊坐像が安置されている。俗に一本杉の地蔵として参詣者が多い。縁日:八月廿三日。

蛇足

この地区に春日八郎記念公園と傍に別れの一本杉があります。
それより太子堂は何処にいってしまったのでしょう。
最終更新:2025年10月28日 20:51
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